2015年に15周年を迎える『PSO』チームが即戦力を募集するセガを訪問!【ファミキャリ!会社探訪(18)】

2014/10/30 更新
2015年に15周年を迎える『PSO』チームが即戦力を募集するセガを訪問!【ファミキャリ!会社探訪(18)】

“ファミキャリ!会社探訪”第18回はセガ!

 1960年の創業以降、日本のゲームシーンを引っ張ってきたセガ。今回は、『ファンタシースターオンライン2』(以下、『PSO2』)シリーズの開発スタッフを募集するという。国産のオンラインゲームとしては、歴史も規模も最高クラスを誇る『PSO2』チームを統括する酒井智史プロデューサーに話を聞いた。

酒井 智史氏
セガ プロデューサー

「早過ぎてもやる」という、確固たる意志から生まれた『PSO』

――まずは酒井さんの経歴からうかがいます。『ファンタシースターオンライン』(以下、『PSO』)シリーズに携わるようになったきっかけや、『PSO2』では具体的にどのような業務されているのかなどから教えてください。
酒井智史氏(以下、酒井) セガには1994年に入社したのですが、その年はセガサターンが発売された年で、ゲーム業界がいちばん盛り上がっていた時代でした。ちょうど3Dのゲームが発売され始めていた時代です。僕は特撮にも興味があって、映画業界にも行きたいと漠然と思っていました。それと同時に、世界的な仕事ができるといいなと思っていて、ゲームと映画の両方で就職活動をしていましたが、結局ゲーム業界に入ることになりました。美大に行っていたので、最初はデザイナーとして採用されて、セガサターンの『ワールドアドバンスド大戦略』や『AZEL -パンツァードラグーンRPG-』、ドリームキャストの『ソニックアドベンチャー』などに携わりました。その後、『PSO』のメインデザイナーになり、それ以降はずっと『PSO』シリーズですね。『ファンタシースターユニバース』でディレクター、『ファンタシースターポータブル』でプロデューサーを担当しました。現在はシリーズプロデューサーとして、『PSO2』と『ファンタシースター ノヴァ』に関わっていて、ゲームのおおまかな方向性を指示したり、宣伝などプロジェクト全体の統括を担当しています。
――『PSO』が発売されたころは、まだ家庭用ゲーム機でのオンラインゲームは少なかったと思います。当時『PSO』の将来的なイメージをどのように感じていましたか?
酒井 どちらかというと、当時はもっとオンラインゲームに夢を持っていて、将来は全部オンラインゲームになると思っていました。でも『PSO』がそこまでヒットするとは考えていませんでした。そういう意味では、オンラインゲームに対する認識自体が甘かったのかもしれません。オンラインゲームは、通信環境や運営の施策でどんどん変化していくものですが、それに対処するだけで精いっぱいでした。
――セガさんは、他メーカーに先んじてオンライン事業に積極的でしたよね。
酒井 そうですね。当時はまだナローバンド回線で、ISDNが出始めたころでした。ですから、まずはモデムの通信帯でどの程度のことができるのかを探るところから始めました。当時、セガの大川功会長の「ネットワークゲームをやりたい」という思いがつながって、そこから『PSO』は生まれました。会社的に「早過ぎてもやるんだ」という意志はありましたね(笑)。
――当初、『PSO』はどのくらいの規模で開発がスタートしたのですか?
酒井 『PSO』チームは50人もいなかったんですよ。
――運営も含めてですか?
酒井 いや、そもそも運営専門のスタッフがいませんでした(笑)。僕がホームページを作ったり、ほぼ手作業で全部やっていました。現在の『PSO2』では、国内版の開発チームだけでも約180人、運営スタッフが20~30人くらいで、そのほかのスタッフもいますから、総勢200人以上いますね。
――かなりの規模ですが、開発チームの雰囲気はいかがですか?
酒井 人数が多い割りには仲がいいと思いますよ。「周囲の人が何をやっているのかわからない」ということはありません。また、月に1回、全員でつぎのアップデートのコンテンツをプレイしてみる“プレイ会”を開催しています。よりよいものへと改善していくために意見を交換する会です。自分のキャラクターを見せ合ったり、おもしろプレイを披露したりしながら、まずユーザーとしてプレイすることで、問題点を見つけるのが狙いです。


来年の15周年に向けて、さらなる盛り上がりを!

――15年も続いているシリーズですから、開発スタッフの中にもかつてのプレイヤーが多いのではないですか?
酒井 ちなみに8月に配信した“EPISODE 3”のディレクターをしている菅沼(裕氏)は、『PSO』をやり込んでいて、『PSO』を作りたくてセガに入社したスタッフです。ほかにも、昔プレイヤーだったスタッフも大勢いますよ。
――『PSO2』がここまでの人気作品になった理由は、どういったことだと思いますか?
酒井 ひと言で言うと、“本格的かつ手軽”ということだと思います。一般的に、基本プレイ無料のゲームはパッケージ版に比べて“落ちる”と思われがちですが、そう捉えられることが絶対にイヤでした。基本プレイ無料ですが、どのパッケージ版のゲームよりも容量は多いし、ものすごいボリュームとクオリティーを持った本格的なゲームを提供しています。また、ゲームの根幹にかかわる部分は無料でプレイできるので、仮にいったん休止されていても、すぐに戻ってこられるようになっています。本当にガッツリとプレイする人にも十分なボリュームがありますし、短時間でも楽しめるので、いわゆるセカンドゲームとしてプレイすることも可能です。
――これだけ長いシリーズだと、新規ユーザーが入りづらいゲームも多いですが、『PSO2』の場合、アップデートのタイミングなど、新たに始めるきっかけが多い印象があります。
酒井 初期と比べると、いまはとてもプレイしやすくなっています。レベルも上がりやすいですし、いまからプレイしても、トッププレイヤーに追いつくのはそれほど時間はかからないと思います。『PSO2』はクラスごとにレベルが設定されているので、新クラスが入ると、全員がレベル1からのスタートになります。そういったところも、ビギナーの方とベテランプレイヤーがいっしょにプレイできるスタイルになっているのではないでしょうか。
――それでは、“EPISODE 3”や今後のアップデートについて、簡単に教えていただけますか?
酒井 8月末から“EPISODE 3”という大型アップデートが始まりました。新クラスのバウンサー、デュアルブレードとジェットブーツという新しい武器、“ハルコタン”という和と巨人の新惑星、冒険とは違う新要素として、カジノエリアも導入されました。また、全クラスにバランス調整が入っています。ですから、復帰される方や新規でプレイされる方もプレイしやすいのではないかと思っています。今後に、年末に向けてコラボが3つほどあったり、11月には難度の高い新クエストが入ったり、12月には“マガツ”という60メートルくらいある巨人と戦うクエストが入ったりと、つねに新たな楽しさを提供してきます。
――舞台化の発表もありましたね。それにはビックリしました(笑)。
酒井 来年『PSO』がリリースされてから15周年ということで、『ファンタシースター』をゲーム分野以外にも広げていくプロジェクトのひとつとして、まず舞台化ということになりました。舞台というのは、『PSO2』といちばん遠いところにあるかもしれませんが(笑)、最後にやるよりは逆に最初にやったほうがおもしろいんじゃないかと思っています。
――セガさんには、『サクラ大戦』の舞台化の実績もありますからね。
酒井 今回も『サクラ大戦』の舞台に携わったスタッフがいるので、安心しています。僕らは舞台は初めてですから(笑)。ゲームの舞台化というと、基本的にゲームの中の世界を描くことが多いと思うのですが、僕らのアプローチとしては、オンラインゲームだからこそできる新しい何かとして、プレイヤー側の視点でゲームの中と外を描いていこうと思っています。こういうゲーム外の展開をムダに思うかもしれませんが、ゲームだけの展開だと、どうしても内へ内へと入っていき、ゲームもプレイヤーもコアになっていきます。その先に待つのは、新たな血が入りにくくなって縮小していく道です。そうなる前に新しい入り口を作っていくことが重要だと思っています。いままで『PSO2』を知らなかった方々に興味を持っていただくような何かを提供し、それがゲームへの入り口になっていけばと思っています。舞台もその一環です。
――たくさんあると思うのですが、『PSO2』でよかったことやたいへんだったエピソードがあればお聞かせください。
酒井 たいへんなことは多いのですが、失敗を引きずり続けないようにしています。もちろん、反省してつぎに活かしていかなければいけませんが、引きずり続けてしまうと、失敗を恐れて発想が後ろ向きになってしまいます。ですので、チャレンジを恐れず、楽しいことを考えながらやっています。『PSO2』ではオフラインイベントもよく開催していますが、そういったイベントでユーザーのみなさん同士が交流したりして、『PSO2』を通じて繋がった大きなコミュニティーができていくというのはうれしいですね。イベントなどで直接ご要望をいただくことも多いのですが、15年も続けていると、最初は「できない」と答えてきたことが、最近ではけっこうできるようになってきましたね(笑)。たいへんだったことはいろいろありますが、基本的に何か問題が起きたときは、逃げずに向き合うというスタンスでやっています。プロデューサーというのは、謝るのも仕事のひとつですから。問題が起きたら誠意をもって謝って、理解していただけるように対処していくしかないだろうと思っています。
――ソーシャルゲームの成長、スマートフォンやタブレットといったデバイスの普及など、急速に多様化が進んでいるゲーム業界ですが、現在のゲーム業界についてどのような印象をお持ちですか?
酒井 全体的にいうと、裾野は広がってきていると思います。しかし、家庭用ゲームもPCゲームも上のほうはコア化していて、スマホなどをプレイしているライト層がそこに上がる方法がいまはないですよね。日々スマホは進化していますし、そのうちPCがなくなるのではないかとも思っています(笑)。徐々にスマホのゲームもさらにコア化し、高性能の内容を求められていくと思っているので、ゲームのおもしろさ自体を評価されていく時代になりつつあるなと感じています。そうなったときに、おもしろいものがここにあるんだよ、という受け皿を作りたいという思いで『PSO2』を作っているので、うまくそういった方を受け止められるような宣伝の仕方や広がりかたができればいいと思っています。最終的にはデバイスを選ばずに、クラウドで、どこでもゲームができるようになればいいですね。


今後の『PSO2』を支える即戦力を募集

――今回は、『PSO2』の開発スタッフを募集するとのことですが、募集する職種を教えてください。
酒井 プランナー(企画)とプログラマーです。今回は、オンラインゲームや家庭用ゲームの開発経験のある方、中途採用での即戦力を募集しているので、来ていただいてすぐに活躍していただきたいと思っています。「日本のオンラインゲームを自分が引っ張っていくんだ」くらいの意気込みがある方をお待ちしています。
――今回の募集は、『PSO2』の規模を大きくしたいということですか?
酒井 それもありますし、現状改善したい部分もたくさんあります。ですから『PSO2』のプレイ経験があったり、やり込んでいる方は優遇したいと思います。プレイ経験があるほうが話が早いですし、プランナーならプレイヤー目線でのご意見や提案も聞けるのではないかと思っています。
 僕は15年以上シリーズに関わっているわけですが、オンラインゲームを開発するうえでいちばん大事なことは“モチベーション”です。同じタイプのゲームをずっと作り続けるというのは、クリエイターにとってはときにツライことですし、ユーザーからのさまざまなリアクションがダイレクトに返ってきます。ネット上にはどうしてもマイナスのご意見が多くなりますし、そうしたことをどのように受け止め、よりよいものへと改善していくか。そうした“モチベーション”を維持することができないと、長く続けることが難しい仕事です。そういう意味でも、向き・不向きはあると思います。新しいものを作りながら、これまでのものを改善していく作業を同時にやっていくことになるわけです。我々としてもつねに働き続けることはきびしいと思っているので、定期的にリフレッシュできる休暇を取ってもらうようにしています。ソフトを出したら終わりではないので、そのあたりをご理解いただける方だと助かりますね。
――今回の求人で望んでいる人材やスキルなどを教えてください。
酒井 もちろん経験なども大事ですが、先ほどもお話したように“モチベーション”ですね。おもしろいゲームを作りたいという思いや、『PSO2』は国内でも最大級の規模を誇るオンラインゲームですから、「日本のオンラインゲームを自分が引っ張っていくんだ」くらいの意気込みがあるといいですよね。まずは、オンラインゲームが好きなので、やってみたいという思いから始まることもあると思います。また。開発スタッフの人数も多く、チームで仕事をしていますから、コミュニケーションが取れるということも重要です。
――現在、転職を考えているクリエイターにアドバイスをお願いします。
酒井 作ったことのないゲームを作るのはなかなかたいへんですが、そもそも本格的なオンラインゲームを作ることのできる環境は、日本では数えるくらいしかありません。そういう場所で仕事ができるというのは、とてもまれな体験になるし、勉強したことは必ず今後のゲーム業界にプラスになっていくと思います。オンラインゲームはいままでのゲームと全然違います。それを見ておくのはプラスになると思います。つねに新しいものを作りつつ、改善していかなければならないスピード感は、ほかのゲーム開発と違います。
――最後に『PSO2』の今後のビジョンをお聞かせいただけますか?
酒井 『PSO2』は10年は続けたいと思っています。オンラインゲームを、さらにたくさんの人に楽しんでほしいです。来年『PSO』は15周年を迎えますので、ゲームはもちろん、ゲーム以外でも楽しんでいただければと思っています。

>セガ/『PSO』開発チームってどんなところ?

 セガの創業は1960年。文字通り、日本のゲーム業界を牽引してきた人気メーカーだ。プラットフォーマーとして数々のハードをリリース後、2001年からはソフトウェアメーカーとして再スタートした。
 ほかのメーカーに先駆けて、家庭用ゲーム機でもオンラインゲーム事業に積極的に注力してきた同社。なかでも、2015年に15周年を迎える『PSO』シリーズは、国産最大規模のオンラインゲームとして、多くのプレイヤーから支持されている。現在は基本プレイ無料スタイルの『PSO2』で、最新エピソード“EPISODE 3”を配信中。さらなる成長を見据え、定期的なアップデートも行われている。
<会社概要>
株式会社セガ
●代表取締役社長COO:岡村 秀樹 ●設立年月日:1960年6月3日 
●従業員数:2226名(2014年4月1日現在)
●事業内容:家庭用ゲームソフト・ネットワークコンテンツの開発・販売、アミューズメント機器の開発・製造・販売、アミューズメント施設運営





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