『ザ エルダースクロールズ V:スカイリム』ブログ SYMPHONY OF DESPAIR〜絶望交響曲
 国籍、年齢、職業すべて不詳という設定の自称・洋ゲー冒険家。週刊ファミ通において、ゲームクリエイター須田剛一氏と共に“洋ゲー発着便AIRPORT 51”を連載していたが、2011年4月をもって最終回を迎える。社名を出せば誰もが知ってる某大手海外ゲームデベロッパーの元社員という噂もあるが、本人曰く「オマエの過去は聞かない。だからオレの過去も聞くな」とのこと。座右の銘は「毒蛇は急がない」。Twitterでは<MASKDEUHBADASS>名義で小ネタ&コボレ情報も投下中。ADIOS GRINGO!!!!


Symphony of Despair Blog〜絶望交響曲〜
The Elder Scrolls V: SKYRIM冒険譚
M9:燃えよ!闘え!イヤー・オブ・ザ・ドラゴンへの道!!
2012/02/10
DragonCombat
▲マッチョドラゴン! というわけでマスク・ド・UH氏がドラゴンについて語りまくるドラゴン回のはじまりです。脱線が長いが気にするな!

 約2ヶ月に渡ってきたこの絶望的な闘いの記録も、いよいよ終盤戦に差し掛かってきた。筆者が極寒の地スカイリムに住民票を移してから早くも9週間目、旅は確実に佳境へと近づいている……!

 今回は、親愛なる当ブログの読者諸兄であれば、もうとっくに遭遇済みであろうスカイリムの地における最強最悪の存在"ドラゴン"について、筆者が現時点で持ちうる限り全てのおぞましき思い出を語ってみたい。ドラゴンこそが、スカイリムの食物連鎖の頂点であり、太古の神の時代から生き延びた邪悪なる存在。そしてドラゴン制する者は世界を制するという伝説……。『ザ エルダースクロールズ』シリーズの中でも、度々その存在を匂わせていたドラゴンが、満を持して『スカイリム』に投入されたのは単純に喜ばしいのだが、いざ目の前に敵としてドラゴンに見参されると、それはそれはもう大変な死闘が待ち受けている。だからこそ、ドラゴンなのである。簡単に倒されてはいけない。ドラゴンとの闘いは、命(タマ)の奪い合いなのであり、ドラゴンのボスキャラクターとしての神格化された存在感は、あらゆるファンタジーRPGの基本でもある。全ての勇者はドラゴンを倒し、姫を救い、国家を侵略から守る。”ドラゴン無くしてRPG無し”と断言できるだろう。

 そこで話は脱線するが、そもそもドラゴン伝説とは人類の文化史において、どのような位置づけなのだろうか? 北欧から極東の日本まで、世界中にドラゴン=龍をモチーフにされた生物の及ぼしたとされる驚異の伝説や、それらを退治する英雄の活躍を記した物語が数多く存在しているのにも関わらず、学校の世界史の授業に"事実"として登場することは、まずあり得ない。だからといって単なる神話上の存在と片付けてしまうのは容易いが、キリスト教義が浸透している欧米社会では、宇宙は全知全能の神が創造したものであると信じる人々が多数派を占めており、「聖書に書かれているのは真実」だと固く信仰しているから、西欧の伝説に登場するドラゴンもまた、我々日本人が考える以上に身近な存在として信じられているのである。

 さらにアカデミックに考察するならば、過去に掘り出された恐竜の化石……考古学が確立された近代ではなく、中世以前の時代であるならば、現在よりも保存状態の良好な、往年の勇姿を偲べるような化石が発見され、それが神の獣=ドラゴンとして伝説化していったと、あくまで個人的見解ではあるが、可能性としては大いにあり得ると思うのだ。さらに筆者の数十年来の愛読誌『ムー』並みに逞しい創造力を働かせれば、中世の時代までドラゴン、すなわち恐竜の生き残りが存在していて、当時本当に倒したという事件が伝説化して語り継がれたというのも考えられる。だが、そういう話に限って実際、倒したドラゴンの骨を博物館に飾っておいたが、19世紀に火災で消失してしまったので、イラストしか残ってないなんている眉唾もののオチがつく。いわゆるUMA(未確認動物)の類の話には、ドラゴンも含まれるというのは、真贋はともかく夢があってイイ話である。

 まぁ、昔の人がティラノサウルスの頭の化石なんか発見したら、そりゃ驚いて「こいつはドラゴンだ!」って思うだろう。そんでもって村一番のモノ知りの老人が登場して、「こいつは昔、空を飛んでいて、村も随分焼かれた」なんて見てきたかのような話をするもんだから、田舎だからニュースが他に無いもんで、あっという間に尾ヒレが付いて広まって、それから数百年経った2011年の11月に『スカイリム』がリリースされた、という歴史観が成り立ってくるのは、筆者だけだろうか。

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▲箸休めにドラゴン装備を着たみんなの嫁リディア。こらこらソコ「意外と防御力高くない」とか言わない。ドラゴンはロマンだ。

 話が逸れまくって恐縮だが、要するに欧米におけるドラゴンとは、サブカルチャーは元より宗教的観念においても、日本人が想像するよりずぅ〜っと日常的な存在であることを理解しておいてもらうと、『スカイリム』が20倍は面白くなるということなのだ。

 話が逸れまくったついでに、もう1つ蛇足ネタを追加しておく。東洋におけるドラゴンといえば、やはり『燃えよドラゴン』! 何を差し置いてもブルース・リー様である。『ドラゴン怒りの鉄拳』と『ドラゴン危機一髪』(北米では原題が逆に入れ替わって公開されたというトリビアは、ドラゴン好きの読者諸兄なら常識だよね!)『ドラゴンへの道』、そして『死亡遊戯』……。体格的に欧米人に劣るアジア人が、その強靭でバネのような肉体を活かした格闘技を見につけ、華麗なる動きで屈強な白人黒人を倒すブルース・リーの勇姿は、まさに龍!

 筆者を含む多くの日本人が、このブルース・リーの登場とカンフー映画ブームの到来のために、ドラゴン=カンフーの達人と刷り込まれたのは間違いない。筆者自身もドラゴンと付く映画にのめり込み、急逝してしまった本家ブルース・リーの幻影を求めて、『黒帯ドラゴン』、『闘え!ドラゴン』、『無敵のゴッドファーザー ドラゴン世界を往く』、『地獄から来た女ドラゴン』、『片腕ドラゴン』などなど、ドラゴン映画を片っ端から見まくった次第だが、それがゲームに関係あるのか? という突っ込みにも、勿論対処できる。

 格闘ゲームにおいても、ドラゴン……つまりブルース・リーを彷彿とさせるキャラクターは数多く存在するのは周知の通りだが、その中でも格闘洋ゲーの鬼っ子『モータルコンバット』の主役キャラ、リュウ・カンを語らずして、ドラゴンは語れない。何しろ名前からして龍=リュウである。しかも彼氏のフェイタリティは、なんと巨大なドラゴンの変身して相手を頭からガブガブいっちゃうという凶悪ぶり。格闘におけるドラゴンと、ファンタジーおけるドラゴンが邂逅した瞬間である。
 そんな筆者の思い込みとは別に、我が国では『ドラゴンクエスト』シリーズを筆頭に、伝説の勇者がドラゴンを討伐するRPGは数多く制作されており、世界的にも人気がある。だが、それとは全く別の、ここまでに述べた無駄話にも思える文化的背景があってこそ、『スカイリム』が開発された事実を知っておいてほしい。

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▲ようやくドラゴン雑談にドラゴンストップがかかったので、今度こそドラゴンの話。明らかにオーラが違う山頂なんかは身構えられるのでいいんだが、本作のドラゴンは本当にどこにでも出てくる。帰宅したら別れたダンナ……もといドラゴンがいて「堪忍してぇっ!」となった人も多いはず。

 閑話休題。
 でもって本題は筆者の分身「Vargが、いかにしてスカイリムのドラゴンと過酷なる荒野で対峙したか」である。略して『ヴァードラ』(元ネタが『マイドク』だって判った人にはドラゴンの鱗1万枚進呈します!)。それはもう、過酷の一言に尽きるわけだが、最初から苦戦していたわけではない。そもそもドラゴンの急襲がなければ、俺はオープニングで首を刎ねられていたワケだから、考えようによっては命の恩人、いや恩龍である。倒すのは些か心苦しいが、ホワイトランの見張り塔を襲撃されたとあっては、手助けしないわけにはいかない。最初はドラゴンに恩義を感じて、あえて集合場所をシカトとして同胞団クエストに明け暮れていたりしたのだが、家を買う資金も貯まったし、弓レベルも上がったのでドラゴン討伐に乗り出すことに。塔の周囲には衛兵の死体が散乱し、ドラゴンの驚異をむざむざと見せつけられた気がするが、こちらも負けてはいない。地鳴りと共に雄叫びを上げて空中から突進してくるドラゴンに持てる限りの矢を放つ。矢にはもちろん毒がタップリ。スタミナを半減させ、地面に落とせばこっちの土俵である。
 まるで旅客機が墜落するかのように地上に滑り落ちたドラゴンに、巻き込まれた衛兵多数。飛べなくなっても炎を吐きまくり、まったくひるまないドラゴン。ここは勇者らしく、鍛えておいた両手武器で突進し、アックスでドラゴン野郎の頭を殴りまくるが……噛み付き攻撃のダメージはハンパではなく、2〜3度やられた体力が激減してたのにも関わらず攻撃に熱中してしまい、気づけば頭から丸呑みにされて死んだ。ドラゴンボーン伝説、ここに終了である……。

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▲嫁を餌に龍を釣るの図。この直後、嫁がダウンしてその牙はこちらに向けられる

 気を取り直して今度は遠くから弓矢で撃ちまくることに。毒矢のおかげで労せずドラゴンは死亡し、死体の全身から不可思議なオーラが……。
 ドラゴンの魂を吸収することで、特殊なスペル"シャウト"が使えるようになるのだが、、筆者は個人的には"怪鳥音"と呼んでいる。ドラゴンの叫びだけに。  ドラゴンを倒し、クエストなどで発見したドラゴンボーン伝説の碑文を読み解ことで怪鳥音、おっとシャウトを覚え、様々なピンチに活躍することになる。また、ドラゴンを倒すと入手できる骨、鱗はアーマーのレア素材として重宝するが、欠点は非常に重いこと。ドラゴン討伐の際は従者をシェルパ代わりに同行させ、自分はなるべく軽量で挑みたいところ。

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▲ドラゴンのウルトラなソウルが流れ込んでくる……。街の近くだと見物人が大集合し、ちょっと有名人気分になれる。

 しかし、こちらが討伐の準備をするような余裕を与えてくれないのが、タムリエルのドラゴンの本当に恐ろしいところである。これから別のクエストに向かう行きの道なりに襲われるならともかく、収集物満載で、かろうじてポーションで過積載を維持しているような時に襲われては、たまったもんではない。こちらの都合などおかまいナシなドラゴンらしい凶暴さで、極めて自然な行動だと思うが、困るのはこっちである。相手がフロストドラゴンだった日にゃ、動きが制限されて足が鈍くなり、あっというまに凍らされて死亡し、従者と共に装備品をぶちまけて惨死するに決まってる。
 とりあえずそんな絶対絶命の時はエリアジャンプもできないので、付近の小屋か洞窟に逃げ込み、そこにある収納可能な場所にアイテムを一時預けして、意を決して闘いに挑む。もちろん逃げれる時は逃げたいが、倒せばメリットも大きい。ブラッドドラゴン程度なら、常に倒せるぐらいの気合いがなければ、スカイリムの地を旅する資格はないのだ。
 道すがら出会う野良ドラゴンは、必ず1匹とは限らない。筆者の経験では2匹同時に襲われたことがある。これには正直参った。しかもファイヤとフロストが同時にだ。格闘ゲームなら『ダブルドラゴン』だが、生憎今は2対1の窮地。幸い毒と矢が豊富だったのに加え、重装備のウルフアーマー着用時だったため、這々の体ながら倒すのには成功した。これが3匹だったら『クローン人間ブルース・リー/怒りのスリー・ドラゴン』に匹敵する最悪の状況によって確実に死んでいただろう。
 というわけでドラゴン退治で厄介なのは、タイマン勝負よりも複数同時攻撃。それも邪悪なる古の存在"ドラゴンプリースト"が推参まかり通った時には、死闘になるのは必至である。
 ドラゴンプリーストは不気味な木の仮面を被った呪われた僧侶たち。彼らの仮面には特殊な呪詛が込められており、その強さはドラウグル・ロードにも匹敵する。もしも碑文の近くに棺桶があったら注意しろ! ドラゴンプリーストの墓かもしれない。というより、間違いなく墓だ。シャウトを覚えたい気持ちは理解できるが、接近する前に装備品確認! 自信が無ければ引き返すのもまた勇気である。ドラゴンプリーストは、どうやら8人ほどいる模様で、全員を倒すのは相当困難な道のりと断言できる苦難の道。それは全ての怪鳥音、おっとシャウトを覚える道にも通じる茨の道であり、道を進むこと自体が修行である。
 それはまさしくENTER THE DRAGON !!!

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▲ドラゴン語で書かれた壁からシャウトを学ぶことができ、ドラゴンソウルで使用可能にする。ドラゴンスープレックスやドラゴンスリーパー、ドラゴンロケットの習得はできない。

 ドラゴン退治こそ最大の醍醐味ともいえる『スカイリム』の世界。ドラゴンを倒すだけでなく、伝説に隠された重要な秘密を解き明かすために課せられた、ドラゴンボーンとしての宿命の目的がある。だが、それを遂行するもしないも、プレイヤーの自由。ドラゴン退治だけが仕事ない。家で女房がマンモスステーキを焼いて待っている。今日の狩りではキツネが2匹。庭にはキャベツが実っている。明日はしばらく鉱山にでもバイトに行くか……なんて平凡なもう1つの家庭を築けるのも、プレイヤーに与えられた自由である。2011年最高の、そして2012年も絶え間なくプレイをし続けること間違いナシの最強最高RPGこそ『スカイリム』であり、今年が干支が龍年だという事実も含めると、「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」となりダブルドラゴンで目出たさ一万倍!

 次回更新では、恒例のゼニマックスアジア訪問インタビューを掲載! お待ちかねのゲストは、毒舌と行動力の断言ぶりで他の追従を許さないゼネラルマネジャーの高橋徹氏、プロデューサーの岩本けい氏、そして初登場となるアソシエイト プロデューサー田仲孝之氏。
 ローカライズの中枢を担う3人の苦労話と盛り上がるスカイリム談義、トリビアなどが続々登場!
 刮目してお待ちください!

次回:ゼニマックス訪問インタビュー!


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