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羽生蛇村日報

羽生蛇村日報 第26報 - アーカイブ大全(No.1〜No.9)

 こんばんは。時計じかけ豊田です。訪れていただき、ありがとうございます。

 

『SIREN: New Translation(サイレン ニュー・トランスレーション)』の魅力をお届けしていく当ブログ。本日は世界設定や物語の真相を知るための情報源となる"ストーリーアーカイブ"の魅力を紐解いていきたいと思います。本作のディレクターを務める外山圭一郎氏にインタビューを敢行し、裏話や裏設定、見落としがちな要素などを伺って参りました。非常に興味深いお話が聞けたので、その模様をライブ感覚でお届けしていきます。ちなみに、お話を伺ったのはエピソード11終了時までに入手できる45個のアーカイブについて。1日に9つのアーカイブを取り扱い、5日間連続で紹介していく予定です。本日はアーカイブNo.1からNo.9をピックアップ!

 

 

 

アーカイブNo.01【天地救之伝】

外山 エピソードを進めていくと情報が追加されていく変化系アーカイブです。1個目から何ですが、ネタバレになるので言えないことが多いですね(笑)。1番目のアーカイブですので、本作を象徴するもの、始まりのアーカイブとなっています。

豊田 記されている文字は屍人文字ではないですよね?

外山 そのとおりです。天地救之伝はゲーム中に登場する、ある書をもとに村人たちが綴ったもの。つまり、模写なんです。天地救之伝に記された文字をよく見ると、アルファベットのようであり、クモのイラストのようなものが……。

豊田 あ、大丈夫です! 大丈夫です!! ネタバレになるのでその辺でやめましょう(笑)。

 

 

アーカイブNo.02【ビデオカメラ】

外山 ファミ通に掲載していただいたインタビューでも述べましたが、画面左下にカエルが1匹写っているんです。

豊田 通称、カエル先生ですね(笑)。

外山 あの撮影自体、本当は役者さんを使いたかったんですけど、スケジュールの都合で無理ということで足元のみになってしまって。構図的にあのスペースに何かがほしかったんですね。で、若手のデザイン担当者に「今日のきみの仕事は何か生き物を捕まえることだ」と指示して、現地調達されたのがカエル先生(笑)。じつは、カエル先生は1号から3号までいて。1号、2号は演技後に逃走してしまったので3号まで生まれたという(笑)。ちなみに、ゲーム中で使っているのは2号の演技だったりします。カエル先生の演技がうまくいかず何度も撮り直したので、夜中の2時から始めて明け方くらいまで撮影が続いて……。メリッサの足はシナリオ担当の佐藤直子の足なのですが、カエル先生のNGが何度も続いたのでかなりブチギレていました(笑)。

 

 

アーカイブNo.03【ハワード・ライトの学生証】

外山 ハワードの誕生日やブログのURLがわかるアーカイブです。免許証に本籍表記がありるのが時代的にあやしい感じもしますが、ゲーム中の世界では免許証に本籍が表記されるという設定にしています(笑)。

豊田 現実世界とのリンクはシリーズ1作目から取り入れている要素ですよね?

外山 はい。ブログでは羽生蛇村に向かうまでのハワードの行動が描かれています。あ、ハワードの革ジャンは『SIREN2』に登場した阿部倉司が着ていたものです。気づきました?

豊田 ええっ!? いままで気づきませんでしたよ。

外山 ちなみに、ハワードの着ているトレーナーにある文字、BRAMBLES(ブランブルス)はハワードが高校で所属しているバスケ部のチーム名です。この名前に決まるまえはBULLETS(バレッツ)だったのですが、過去に実在したチーム名だったので急遽変更になり……。ギリギリのタイミングで修正することになったので、本当にたいへんでしたね。

 

 

アーカイブNo.04【嶋田習次の警察手帳】

外山 警察博物館に取材に行った甲斐があり、嶋田の制服や警察手帳は当時のデザインを再現できたと思います。“ふな山せいじ”のイラストと文章は、アーカイブのデザイン担当者が左手で描いていて。ちなみに、デザイン担当者の名前は船山征一郎。自己主張しやがりましたね(笑)。

豊田 嶋田はキャラが立っていますよね。食いしん坊という部分もそうですが、エピソード1では「YOU!」と叫んでいたり(笑)。

外山 そのあたりのテイストは、シナリオ担当の佐藤の仕業です。最初はもっと突き抜けたキャラで、完全に笑いに振ってあるキャラでしたし(笑)。

豊田 どうしても『SIREN』に登場した石田巡査と比較されますから、キャラ設定にも力が入りますよね。あ、石田といえば酒を飲んでいたので屍人化が早まったという話を聞いたことがありますが……。

外山 それは間違いですね。そういう設定自体はなくて、「そういうことなの?」というような推測のひとつだったもので。酒を飲んだら屍人化が早まる、なんて設定はさすがに無理があるじゃないですか(笑)。サイレンが鳴る少しまえから、すでに現実と異界が混ざる予兆がはじまっていた。そのため、サイレンが鳴るまえに感応しやすい性質であった石田も影響を受けていたということなんです。嶋田については、そもそもハワードが儀式に出会っている時点で現実から外れていますからね。

 

 

アーカイブNo.05【テレビ番組企画書】

外山 バックグラウンド説明アーカイブです。う〜ん、あまり解説する要素がありませんね(笑)。ほかのアーカイブにも言えることなのですが、たとえばこのアーカイブは“メリッサの仕事机に置かれた企画書”という状況を想定して撮影、作成しています。すべてのアーカイブは、このように使われていた場所や入手場所に合致するように作成していますので、そういったことを意識してアーカイブを眺めると、また違った目線で楽しめると思います。

豊田 企画書に書かれているプロデューサー、ジョン・タイターからの留守電がありますよね。あれはわざわざ声優さんを雇ったのですか?

外山 はい。英語のディレクションを担当した人間が演じてくれました。すごい器用な方でハワードの友人役も声を変えて演じてくれています。

  

 

アーカイブNo.06【メリッサ・ゲイルの携帯電話】

外山 廃村にいくつかの携帯電話を持っていって、その場に置いて撮影をし、そのあとにデザインを調整して作成しています。

豊田 わざわざ現地で撮影しているんですか?

外山 そうです。しかも当日は大雪で(笑)。雪かきをしてなんとか撮影を行いました。ですので、背景の地面は実際の廃村のものです。

 

 

アーカイブNo.07【サム・モンローの職員証】

豊田 講義が中止になったのは、日本への取材が決まったからなんですか?

外山 いや、人気がなくて定員が集まらなかったからです(笑)。ゼミのパンフレットはコルクボードに刺してあるものをイメージしているんです。プリントの上部中央はちゃんと鋲で留められているデザインになっています。

 

 

 

アーカイブNo.08【デジタルビデオテープ】

外山 このアーカイブは映像の収録がたいへんでした。

豊田 え〜と、角ウサギ男ですよね。

外山 画面右にちょこっとしか出てこないんですが、アートディレクターが強いこだわりがあったみたいで「これでは角ウサギ男と言えない!」と何度もNGを出したんです(笑)。

豊田 あはははは! 角ウサギ男は実際にはいないのに(笑)。

外山 ゲーム中では黒い塊にしか見えませんが、着ぐるみはスゴクよく出来ているんですよ。もったいないので“羽生蛇村を求めて”のライブカメラに登場させたのですが、そちらでも着ぐるみの作り込みがよくわからなかったという(笑)。

豊田 あの寸劇もわざわざ脚本を作られているんですよね。

外山 佐藤とエリックというスタッフが脚本を手掛けました。僕もデザイン、プロットを書いていますね。最初はガケがあって、最後にはどうみても人形の角ウサギ男がそこから落ちるという内容だったんですけど「ガケないからムリじゃん」ってことでいまの形に落ち着いて(笑)。あ、寸劇をしているふたりですが、右の男性の洋服には「天下者」みたいなものを入れるつもりで間違えた「添加物」という文字、左の男性の胸当てには「“心が太い”ってことはいい文字だろう」と思い込んで「心太(ところてん)」という文字を入れた、という設定になっています(笑)。日本文化好きだけど間違っている外国人らしさを散りばめてみました。

豊田 やりすぎですよ!(笑) そんな裏設定、誰も気づきませんから(笑)!!

 

 

アーカイブNo.09【奇妙な図形の文字盤】

外山 これは粘土で作成したものですね。

豊田 また、そんなに手間をかけて(笑)。どれくらいの大きさのものを作ったんですか? 

外山 (手を広げて)これくらいですね。

豊田 30センチくらいですか。文字も彫り込んでいるんですよね。

外山 そうです、文字も彫っています。火の見櫓で入手するものなので、ライティングや角度に気をつけながら高い場所に置いて撮影を行い、最終的に背景と合わせて。

豊田 またしてもやりすぎですって(笑)。そういえば、屍人文字は『SIREN』のものとは異なりますよね。

外山 違いますね。ちなみに、文字盤の上部分は数字、下部分の26個はアルファベットに対応しています。

 


 

 

 

 

開発チームからこんばんは

 

 車内でのアクションシーンのモーションキャプチャー風景。この時メリッサ役のエマさん、実はお腹に赤ちゃんが居まして、安定期とはいえアクションシーンはハラハラしながら見ていました。ご本人は「ダイジョブよ〜」と意に介さずでしたが。(外山)

 

 

ブログ後記

 お話を伺って強く感じたのは、開発チームのこだわり。造形そのものの完成度はもちろん、ライティングや写す角度、シチュエーションにいたるまで、徹底的なこだわりようです。まったく写っていないような小さな物にまでこだわる姿勢は、クリエイティブな仕事をするうえで欠かせないものですが、それをここまで貫いているチームはほかに見たことがありません。本作の完成度の高さを改めて認識した瞬間でした。それでは、今日はこの辺で。ではまた明日。

 

(c)Sony Computer Entertainment Inc.
PS3、SCEIロゴ
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時計じかけ豊田

ファミ通プロジェクトマネジメント編集部デスク。長くてよくわからない部署名だが、週刊ファミ通および姉妹誌にて"ファミ通チョイス"というマークが入っているタイトルを専属で担当する遊撃隊的部署のことらしい。編集歴10年。頭のネジがちょっぴり抜けている『サイレン』シリーズが三度のメシより好きな編集者。

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