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新春お年玉スペシャル企画:テレクラ漫画家・成田アキラが愛する『GTAV』の世界(後編)
2015.01.09

Text by Mask de UH / 取材協力: 大坪ケムタ
 『GTAV』リイシュー版発売記念特別企画! テレクラ漫画の巨匠・成田アキラが語るGTAの世界(後編)をお届け! 後編では成田センセは、なぜGTAの世界が好きなのか、その原点を語ります! インタビュアーは引き続き洋ゲー冒険家マスク・ド・UH! テレクラとGTAの接点を探るために約4時間近い収録となってしまったが、本筋に関係ないスケベ話も多いので割愛しております!


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■成田センセイのGTA原体験は、アメリカ合衆国にあり!
――センセイは一時期、アメリカ合衆国に住まわれていたんですよね。 成田:はい、いました。正確に言うと9〜10ヶ月くらい。最初ロサンゼルスに着いて、車を46万円くらいで買ったんですよ、フォード・ピントを。
――いい車を買われましたね。何年頃ですか?
成田:1980年、俺が35歳のとき。

――じゃあ、まだ米ドルが高い時代ですよね。渡米のキッカケは何だったんですか?
成田:『漫画サンデー』で26歳でデビューして、それなりに収入があってね。3年くらい続いたんだけど、すぐに人気も落ちちゃって連載も終わって、その後、イラストばっかり描いてたの。
 で、細々したイラストばかり描いていて「これじゃあアカンなあ」、「じゃあ、頭の中をクリアにしよう」ということで、ウチのおふくろに250万円借りて単身渡って、3ヶ月半くらいかかってアメリカを一周したの。それからとりあえず、サンフランシスコにアパートを借りて。そこで何をしたかっていうとハングライダーを買ってさ、シスコのど真ん中から車で15分の所に海岸線に崖があって、崖の上昇気流のところでハングライダーをやってたよ。
――本物の冒険家ですねえ。
成田:そこを拠点にしてカナダにスキーに行ったりしてね。車が好きだからなんてことないのよ、サンフランシスコからメキシコくらいまでは8時間そこらで行けるんだよね。仲間と「明日はメキシコ行こうか」「行こう!」ってなる。そんな生活してたら、危険な目に合ってしまってね……。ハングライダーが、段々上手くなったところでハングライダー学校の校長が「アキラ、お前上手くなったから俺たちと山岳フライトに行こうぜ」と誘われた。それでロッキー山脈の端っこのほうの山岳の頂上、12、3mくらいの平らなところがあって、そこから10人くらいで飛び立っていったんだけど、俺の時だけ無風になっちゃったの。だけど「10mだったら何とか出来るな」って思いっきり加速を付けてグァーっていったんだけど、風力がなくて落ちちゃった。
――うわー! マジですか!!
成田:そこで俺の人生終わっているはずだったんだよ!(真剣な表情で)手首の動脈も切って血だらけになって、脳しんとうも起こして。でも生きてた。それで「お前は運がいいな」って言われたの。「どうしてだ?」って聞いたら「ハングライダーの背骨が折れているだろ、これが衝撃を和らげたんだ」と。ガーッと落ちたとき、ちょうど僕がピッとなったから直接ガーンと地面に当たるのが避けられたと。
――衝撃を吸収したんですね。
成田:F1と同じだよ。あのクルマは壊れるようになってように、ハングライダーに守られた。それで血だらけになっているところに仲間がやってきて「お前もようやくハングライダーの仲間になれたなあ」と(笑)。「俺の横っ腹を見ろ」「俺はここだ」なんて事故った傷を見せてくれるんだよ。
――みんな一度は落ちるものなんだ、と。
成田 そう。「やっとお前も一人前になれたな」って。それで「これは死ぬスポーツだな」って思って辞めちゃったのよ。
――センセイ、リアルGTAですね、やっていることが(笑)。
成田:ハングライダーなんて、まさに『GTAV』の”アクティビティ”ってやつだね!

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――それだけじゃありません。スッカラカンの異邦人としてサンフランシスコに降り立って、そこでまずクルマを手に入れて(笑)。まるでGTAシリーズの主人公の設定じゃないですか! 前回お話された、バーチャルな衝撃だけでなく、渡米経験もまた、GTAをプレイする時に呼び起こされたんでしょうか?。
成田:もちろんそうですよ! あれはアメリカでしょ? アメリカ人のキャラクターがいっぱいいるじゃないですか。みんな面白いよねえ。アメリカ人は、日本みたいに学歴や肩書きじゃなくて、その人が何をやっているのかを見るよね。そこが一番勉強になった。
――ちなみに『GTAV』だったら、センセイはどのキャラクターが好みですか?
成田:そりゃあもちろんアイツに決まりですよ。あのキッタナイTシャツ着た……。
――トレバー! 今までのゲームに全くいなかったタイプですね。
成田:あんなの日本人だと感情移入できない。けどね、アメリカ人だったら出来る。アメリカへ行ったらあれ、普通だよ(サラリと)。
――普通なんスか(笑)。
成田:あっちへ行ったらドラッグなんて普通にやってんだもん。地下鉄なんか乗ったら明らかにドラッグ中毒いっぱいいるもん。
――笑っちゃいますけど、トレバーみたいな人ってのは本当にいますよね。


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■<ちょっと脱線イイ話>センセイと”漫画の神様”
成田:アメリカにいた時、僕にとって面白かった思い出は、手塚治虫さん。手塚さんがサンディエゴ国際漫画展(註:コミコンのこと)に、『火の鳥』の映画を売り込みに来たの。フィルムを持ってロサンゼルス(*)からサンディエゴまでね、手塚さんを俺の車に乗っけて2時間半くらいかけて行ったの。(※編注:当初サンフランシスコとしておりましたが、ロサンゼルスとのことです)
――それはどういうきっかけで?
成田:手塚プロダクションの今の社長の松谷(孝征)さんっているじゃない。松谷さんが『漫画サンデー』に連載しているときの担当だったんですよ。そしたら手塚プロに引き抜かれちゃってね。それ以来、手塚さんとは会う機会が増えた。虫プロが潰れていちばんお金がないとき、アシスタントも雇えない状況に俺なんかが駆り出されてさ。
――その時のエピソードは「ブラックジャック創作秘話」にも登場しますね。
成田:そんな関係から、手塚さんがアメリカに行っている時に「ロサンゼルス(*)からサンディエゴまで連れて行ってくんないか」って。でも、手塚さんみたいなあんなスゴイ人がよ、俺のボロ車に何で乗るかよ? って思ったよね。極端な話、手塚プロの付き人がいてさ、高級車でもチャーターして飛行機で行くとかあるでしょ?
――普通だったらそうしますよね?
成田:でも、そうじゃないのが手塚さんのスゲエとこなんだよ。「成田クン、クルマ持ってるの?」「ハイ、持ってます」「じゃあ、君のクルマに乗って行こうか」「え? いいんですか!?」「ああ、いいよ」って、乗るじゃない。僕は思ったね。「この人はホントに手塚治虫なんだろうか?」って。
――なんか化かされているんじゃないかって(笑)。
成田:で、しばらく運転してたら手塚さんがこんなこと言ったよ。「しばらくは君の運転を見てたんだ」って。そんで「君は大丈夫だね」って言うわけよ。「僕は車にかけてはベテランですよ」って言ったの。その後、手塚さんが「人間っていうのはどこで事故に遭って、どこで死ぬか分からないからね」って、すごい現実的なことを言うの。俺が運転が下手だったら「悪いけど……」って断ってきたんだろうね。
――アメリカで漫画の神様と2人きりでドライブですか……それはお互いに観察しがいがありますよね(笑)。
成田:ただ残念なのが、その時は何にも(漫画を)描いてなかったのね。運転中に手塚さんから「成田クンは何を描いているんだろうね」って聞かれたけんだけど「いや、今は何も描いていなくて。とにかくアメリカに来て1回、ガラガラポンとしようと思っているんですよ」って。で、「じゃあ、また頑張ってね」って言われた。そんで、僕がテレクラ漫画でブレイクした頃には、手塚さんが亡くなっていたんだよ(しみじみと)。だから残念でしたよね。今、手塚さんが生きていたらさ、「僕、あの時の成田ですよ」って。
――作品を見せないといけませんね(笑)。なんて言われるか気になるところです。


■成田センセイ、実体験とGTAを踏まえてアメリカを語る!
成田:あと、もうひとつアメリカに行った理由がありまして、当時は極度の鬱状態だったんですよ。
――それは漫画を描いていて?
成田:いや、人生的に。自分が何をやっていいのか。目的もないし、漫画が売れるわけでもないでしょ? 漫画家になるってことはすごい重圧なんだよ。で、極度の鬱状態に……。でも、その時は鬱なんて思ってなかったの。後で振り返れば鬱状態。何をやるにしてもやる気が起こらない。
これを脱出しなきゃと、アメリカへ行ったら正解だった。みるみる身体も丈夫になってね。アメリカは人種がいっぱいいるから考え方がそれぞれで、いろんな人がいてね。そうするとね、日本にいた時の自分とか日本人とか、みんな細かいとこで生きてんのね。アメリカは規模が違うよ、広さが。個人は色々いるだろうけど、その個人個人のキャラクターや人種がものすごく広いのね。ホント、アメリカっていう国は「合衆国」っていわれるだけあって、南のほうへ行ったら全然違う人種が違う町がいっぱいあるんだよね。「何だここは?」っていうメキシコ系だけが集まったところとか。
――白人も人種がありますからね。アイルランド系だったりイタリア系だったりとか。そして、それぞれまた仲が良くない(笑)。日本だと分からない感覚ですよね。関東と関西が仲が悪いとは意味合いが違うみたいな。世界史に関係するような根深いものがあったり。あとは宗教的にとか……タフで大雑把な国なんですけど、細かい問題もいろいろ抱えていますよね。
成田:そんなんで、よくまとまっているよね、あの国。
――いや、まとまっていないです。そのまとまっていないところを表現したのがGTAなんですよ。GTAを作っている人たちって、実はイギリス人で、本社はニューヨークにあるんですけど、ゲームを作っているスタジオはスコットランドにある。社長、副社長以下主要トップクラスの10人くらいはイギリス人かアルゼンチン人かイタリア系とかって、アメリカに住んでいるアメリカ人ではないんです。
成田:それは移民の視点だね。
――そうなんです。だから「アメリカってこんな国じゃねえ?」ってパロディ、すごく誇張が入ってて。ヨーロッパ人から見た極端なアメリカ社会みたいな。それを徹底してやっているんですよ。何事も徹底しないと面白くないじゃないですか。ただ単にリアルなアメリカを再現するだけじゃないんですよね。
成田:俺、あまり英語は分からないけども、GTAはスラングで「Fuck you」って数え切れないほど出てくるよね。さらに黒人キャラクターの英語なんかムチャクチャでしょ(笑)。でも、アメリカは言葉が分からなくても空気で分かるから!(キッパリと)
――けだし名言ですねえ。

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■テレクラ漫画の巨匠、GTAにおける”出会い系”を語る!
――やはり成田センセイといえば、絶対に外せないのがテレクラを始めとする出会い系サイトネタですが、GTAのゲームにも出会い系は登場しますね。『GTAIV』にはズバリ出会い系サイトがありましたが……。
成田:GTAでも、もうちょっとそこの中に住んでいる女性が大勢いる場所があって、そこに近づけば女性と何らかの恋愛とか、家の中に入りこんで向こうからも誘いがあったりとかね、そういうのが何十通りあってもいいよね。枝葉があって別れてもいいけど、そういうゾクゾク感がもっと欲しいよね。
――ゲーム内のシステムでは買春行為が精一杯ですが、『GTAオンライン』であれば、見知らぬプレイヤー同士で出会って、相手が女だからデート名目で待ち合わせをして一緒に遊んだり、自分の家に招いたり招かれたり、もしくは一緒にコンビニ強盗でもやりに行ったりとかできますよね。
成田:それってヴァーチャルとリアルが完全に融合しちゃってるよね。えらいこっちゃ。じゃあ、オンラインで口説けるじゃん!
――出来ますよ! ボイスチャット用のマイクがあったら口説けるし。だから『GTAIV』に登場した出会い系サイトがなくなった代わりに、もっとアクティブに出会える本物のシステムがあるって知った時に「これは成田アキラ先生に話を聞かなければいけない!」と思いましたね。
成田:俺はホント、(『GTAV』を)ヤりたくてしょうがないけど、時間的に今はもう取れないね。その理由はね……実は俺は今、タイの女性と会っているんですよ。
――センセイ、実は僕バンコク住まいです。
成田:おお、それは奇遇だね! いま僕はタイにもハマっていてねムフフ……(ここからしばらくタイの出会い系話について盛り上がるが、GTAに全く関係ないので割愛)

――だいぶタイの話で盛り上がってしまったんですけど、一切使えないんで話を戻します(笑)。先ほどセンセイから、GTAオンラインは仮想現実と現実のリンクという発言が出ましたね。
成田 新しい出会いの形だよね。テレクラが始まったときとはまた違う、スーパー出会い系サイトだよ。
――ちなみに僕もオンラインをプレイしているんですけど、オンラインでは女キャラです。
成田:俺も同じだよ! やっぱり服を着替えたり、シャワー浴びたり色々したいよね、ムフフ……。
――やっぱそうですか! ネカマキャラ体験もありますが、僕はあの世界観が女だと、どのように感じるのかを知りたかったんです。で、女キャラも女豹系の美人キャラを作り上げたら、他のプレイヤーが凄く親切にしてくれるんですよ(笑)。男だったら即、射殺するくせに。
成田:それも面白いよね。男でありながら女に化けて、それで向こうは女だと思って誘ってくるからそれはそれでまた別の、ゾクゾクする面白さがある。ちなみに、今はゲームの中で出会いをうまくやっている人は大勢いるの?
――少なくともチャットで喋るとかは出来るようになっていますから。ゲーム機とゲームソフトさえ持っていればチャットやることにはお金もかからないので、トーク程度なら余裕ですよね。まずフレンドになるという大前提がありますが、手順は簡単ですから。
成田:4週間くらい前、48歳くらいのグラマラスな女性とホテルに行ったんだけれども、今の旦那さんとどこで知り合ったのか聞いたら「オンラインゲームで知り合った」って言っててビックリしたよ。
――あるんですよ! これから「GTA婚」みたいなことが起きうるんじゃないですかね。
成田:俺も昔みたいにもうちょっと時間があったら、おそらくそこにハマリこんでね、さらにそこで知り合った女性を漫画にしたりしているんでしょうね。昔、テレクラ漫画をやっていた時に「こういうシステムがあったらいいな」っていうのが今はもう出来上がっちゃっているんだなと。とはいえ、パソコンを持っていたり、ゲーム機を持っていないとダメだしね。それとそこに入れるような人じゃないと。テレクラだったら電話がありゃいいんだからさ(笑)。
――テレクラはトークだけですが、オンラインのほうは「今からコンビニ襲わない?」とか座ったままでもアクティブ行動できますよね。
成田:「テニスしよう」「ゴルフしよう」とか。
――ちゃんと遊べますから。仮想現実+出会い+遊びみたいな。 成田:ホントになっちゃったねえ。後はゲームのキャラクター同士で性交できるかどうかって話だね。
――ゲームにプレイヤー同士の性交が導入されてしまったら、現世はいらなくなりませんか?
成田:もうゲームの中の世界に住めるよね。結婚してもいい。
――さすがに倫理的にも、それをやってしまうと商品としてヤバいというところはありますが(笑)。

■「俺もロックスターで働きたい!」(成田アキラ・談)
――だいぶん長丁場のインタビューになってしまいましたが、そろそろ締めの質問をさせていたたきたいと思います。成田センセイという、御歳69歳のハードプレイヤーが存在する事実をロックスター・ゲームスに教えたら、彼らはスゴイ喜ぶと思うんですよね。
成田:しかも現役のスケベ漫画家で(笑)。
――そこで先生からも是非、これから『GTAV』をプレイする人に推薦メッセージを送ってほしいんです。
成田:それはもうね、「GTAをやらないとアンタ損するよ」と。いろんな学ぶべきこと、こっちに示唆していることがいっぱいあるから。もう、ゲームの範疇を超えている。新しいところに行こうとしたら、これを通らずして行けるか! っていうくらいに。僕自身がそうだった。これをやって「ああ、そうだったのか」って目からウロコがポロポロ落ちてさ。これね、「色即是空そのもの」の世界だよ。それぐらい深い。その言葉を頭に浮かべてプレイすると、あなたは悟りに近いところまでいけるよ、と言いたいね(ニヤリ)。
――確実にゲームに対する見方は変わりますもんね。
成田:さっき言った、相転移。ゲームの中での相転移が起こっている。そんな素晴らしい機会を逃がすんじゃねえよ、って言いたい。ところで、キミはこのGTAを作っている会社に行ったことあるの?
――はい、10年以上前から彼らにインタビューをしてまして、今も友人として付き合っていただいてます。
成田:ということはプロデューサーとかも知ってんの?
――はい、社長も知ってます。
成田:俺、遊びに行きたいんだけど。キミの紹介でさ、方向性を打ち出すというような部署に入れてもらって、「こういうのがあったらいいんだよなあ」と意見を言って、そこで仕事をしたいなあ。
――ギャハハハ! 了解です。必ず伝えておきます!


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 こうして約4時間半に及ぶインタビューは終了した。全く意外としか思う他ないが、成田センセイは我々の想像以上にGTAな男だった。老いても尚、盛んな好奇心と洞察力、スケベ漫画家を自称しているが、その世界観は本当に深い。そんなセンセイに、インタビューの最後に無理矢理リクエストした、成田アキラ作画による”GTAVファンアート”を特別に掲載! 成田アキラとGTA……つながりそうでつながらない場所に橋をかけるのが、自分に課せられた天命と知った2014年のクリスマスなのだった。


PROFILE: 成田アキラ(なりた・あきら)
スケベ漫画家の成田アキラでございます。
運命のいたずらか、どこでどうなったのか、もともと子供向けの科学漫画を描いていたワシがテレクラ(テレフォン・クラブ)にハマってしまい、そのオンナたちとの交遊性遊実体験漫画をとある新聞で連載したところ、これが大ヒット。
この勢いに乗って漫画雑誌に連載、その時に得た性テクニックを他の雑誌に並行して連載。
こうして、あっという間にヨワイ69歳(2014年現在)。
いまだに男性機能は衰えることを知らず、オンナに向かう気力はますます上昇中。今も「週刊アサヒ芸能」(徳間書店)にて体験漫画を連載しているのだ。
ワシの元気の元はオンナたちが発散している性エネルギーを常に浴びているからなのです。これ本当ですよ。
ワシのブログと漫画を読んでいってもらえたら、あ!そうだったんだ!!と納得してもらえる日が必ず来ますっ。
というわけで、ワシはこれからもスケベ道に精進、頑張っていきますのでよろしくお願いいたします。

公式ブログー「漫画家成田アキラのオンナが一番」(全年齢対応版)
http://ameblo.jp/nice2014/


新春お年玉スペシャル企画:テレクラ漫画家・成田アキラが愛する『GTAV』の世界(前編)
2015.01.05

Text by Mask de UH / 取材協力: 大坪ケムタ
 PS4/Xbox one『GTAV』発売記念スペシャルインタビューの番外編は、テレクラ漫画の帝王として名高い、あの成田アキラ先生がロス・サントスに降臨! 実は重度のゲーマーでもある成田センセイは、洋ゲー大好きな違いのわかる大人だった! スケベ心たっぷりに、GTAシリーズの魅力を語り倒す! 聞き手はもちろん、ボンクラゲーマー代表マスク・ド・UHだ! まずはセンセイのド熱いゲーム論からスタートする前編からお届け!


01

――もともとゲームはお好きだったんですか?
成田アキラ(以下、成田):好きか嫌いかって言われると、ズバリ「時間の無駄」だよね(笑)。というのは、昔のゲームって今のゲームと違ってね、本当のゲームじゃない。遊びの簡単なやつばかりでしょ? それをやっているのは同じことの繰り返しだし、時間の無駄だと思っていたんですよ。
――それがどういうキッカケで方針転換されたんですか?
成田:ところがね、ウチのアシスタントが最初にハマっていたんだけど、いつの間にか、ゲームがすごくリアルなものに変わっていたんですよ。それで僕ビックリしたの!
 GTAにハマった理由っていうのは、そのゲーム性だけじゃなくて、ゲームの存在そのものにも魅かれたわけ。どういうことかというと、モニターの向こうに、まるでニューヨークならニューヨークの街がリアルに出現してね、そこで車でも人でも、自立をもって動いていますよね。こちらの世界と向こうの世界、それが衝撃だったんです。リアリティというか存在感というか……。
――モニターの向こうにあるもうひとつの世界(ワールド)に魅せられたと。
成田:そうそう、ちょっと哲学的な話になる。細かい部分では、まだまだだけども、これは将来発展していくジャンルになるなって確信したんですよ。『BEYOND: Two Souls』を遊んだんだけど、肌の色から何から人間の体を再現している。これはすごい世界ですよ。

――確かに仮想現実の世界というと、日本はアニメっぽかったりファンタジーっぽかったりというのが多いじゃないですか。それではゲームの域を出ていないと?
成田:そうなんだよね〜(週刊ファミ通を読みながら)こういうキレイな青年たちの……こういうのじゃダメなのよ僕は。あとね、僕はクルマが大好きなんだけど、GTAはクルマに関してはむちゃリアルだよね。だって壊れた時はちゃんと壊れるんだよ!? しかも決まった壊れ方じゃなくてね、いろんな壊れ方がある。銃弾を撃ち込んだら跡がつくし、ガラスも何回かダメージを受けたらパシーンと割れるし、パンクや脱輪もしますよね。警官もタイヤ狙って撃ってきたりね(笑)。あのリアリティはねえ……あそこまでいくとゲームじゃないね。俺はもうすぐ「マトリックス」の世界と同じになると思ったよ。
――もうひとつの「完全な世界」というか。
成田:「マトリックス」は脳に直接繋いでいるじゃない。(ゲームマシンと)脳と繋げるような時代は20〜30年後に来るね!(キッパリと)


02

■GTAの世界観と仮想現実の世界とは?
――GTAシリーズは、最新作の『GTAV』を筆頭に、ギネス記録を作るほど売れていますが、日本では欧米ほど売れていない。それでも日本でリリースされてる洋ゲータイトルではダントツ売れているんですけど、その原因はどこにあると思いますか?
成田:それは、その世界観に馴染みがないというかね。ウチのスタッフにも言ったんだよ。「仮想現実で向こうに世界があるということは、その世界の中では何をやってもいい世界だ」と。人を殺しても車を盗んでもいい。それを日本的道徳観をもっている人たちは相当抵抗があるよね。俺も最初は抵抗を受けたから。
――成田センセイでも、道徳的衝撃を受けたと?
成田:機関銃で女のコを射殺したらイイ感じだよね(笑)。だけどそれは向こうの世界だけの出来事であり、「これは我々が今まで経験していない世界が現出してきたんだ」と頭で考えてやらないとダメだね。もちろん子供にはダメ。子供は絶対ダメよ。ある程度、理性がある大人に向けて作られたものですよ。
――そうですね。何しろいかに警察から逃げるかを考えてばかりですから(笑)。
成田:それがまた楽しいんだ! 「うわー、星が4個ついちゃった!」みたいなね(笑)。ヘリコプターもくるしね。レベルが段々上がる。そうするとこっちは「どうやって警察をやっつけようか」って考えて、トンネルの出口で待ち伏せとか、あそこの世界で自分なりのゲームが作れる、それがスゴイわ。
――もちろん核となるストーリーもあるんですけど、それをやらずに自分なりのプレイを楽しむことが出来る。そこまで想定して用意されているんですよね。
成田:あとは「エロチック」。まあ僕はスケベな作家だからエロチックな発言をすると、あの世界で「エロチックなものはないかな」と探していたらストリップ劇場がありますよね。でも大したことない。ポールダンスしているくらい。
――ストリート・フッカー(編注:ゲーム中表記は“商売女”。春を売るお姉さんのこと)もいますよ。
成田 あれも車の中で揺れるだけでしょ。
――日本版はそうですね。
成田 アメリカ版は違う?
――海外版は、ズバリそのものは見せないですけど、「ああ、ヤってんな」っていうのがチラチラ見えるし、日本版は1択なんですけど、海外版は「50ドル? 70ドル? 100ドル?」って選べるんですよ。100ドルになると完全にギシギシ(笑)。50ドルだと、おクチだけで終わりです。そこまではバッチリわかりますね。
成田:なぬ!? それは海外版買うしかないね!(やや興奮気味に) どこで売ってるの?
――秋葉原の専門店でも買えますし、ネット通販でも買えます。セーブデータは共通なので、日本版をプレイした後にオススメですね。(※編注:動作保証外なので自己責任で)


03

■スケベ漫画家、GTAのエロチズムを語る!
成田:僕はいつも言っているんだけど、エロチズムっていうのは何もセックスすることだけじゃなくて、服を着ててもいいんですよ。その着衣の女性を何処まででもストーカーする(笑)。
――センセイもそれ、やりましたか!
成田:キミもやったでしょ?
――やりました(笑)。禁断のストーカープレイですね。
成田:『GTAIV』だと、尾行しててもキャラクターは途中で消えちゃうんだけど、『GTAV』は消えない。ストリップ劇場で半分裸みたいな女を外に誘い出して、街の中を裸のような服装の女が歩き出す、その後を追っかけていく。これがね、なんともエロチックなの。セックスをしているよりも(笑)
――見知らぬ女の生活を観察している感覚ですか(笑)。
成田:その半裸の女をストーカーするじゃない。そしたら途中で川のある場所に来たんですよそこで「川に落とせばどうなるかな」って思って後ろから押したら、ホントに川に落ちるんだよね。そして泳ぐ。岸に着いたら……あんまりリアルな上がり方じゃないけど、ヒョイッと岩のとかに上がる。あれはスゴイねえ。じゃあ、その泳いでいるところを……ここからがちょっと犯罪っぽいんだけど……「泳いでいるところを上から****たら彼女、どうなるのかな」って好奇心がわいてくるの。
――当然の感情ではないかと思います。
成田 そんでバババッてやると、血がバーッと出てさ、その血が混じり合った水が川の波がフニャフニャ動いているんだけど、その波に沿って、やられた時の格好で死んで流れていくの。あれスゴいよ。あんなとこまでよく作るよホント!


■成田アキラ、GTAを通して辿り着いた哲学を語る!
――海外のゲームは日本のゲームと違って、会社が違ってもどこまでもリアルさを追求するっていうところが共通するんですよね。
成田:ゲーマーは、リアルさじゃなくて、ゲームっぽいキャラとや雰囲気を好きな人と、俺みたいにあくまでもリアルさを求めている人って2つに分かれるみたいね。
――成田先生の場合は、海外ゲーマーの目線と一緒という気がしますね。持っているゲームのラインナップを見ても分かります(笑)。
成田:哲学的なことで言うとね、我々の世界と、ここにある世界が同じだと思うんだよね。この我々の世界が、このゲームがね、『GTA』でも何でもそうだけど、まだまだ稚拙な部分もあるけど、構造的には同じだと。だからあの世界のことを学んでいけば、実は我々の世界のことも段々分かってくるんじゃないかなって思っていて。そういうところに興味があるんですよ。じゃあ山の端の端の端までずぅ〜っと行ったら、途中でハリボテ(※ポリゴンで作られたフィールド)の先が見えるところがあるじゃない。周りはハリボテで何もない。ずーっと行ってるとベニヤみたいなハリボテが出て、裏へ行ったら「?」っていうところがありますよね。
――確かにそういうところが見えちゃうゲームもあります(笑)。
成田:我々の世界はね、ハリボテの裏は見えない。見えないけど、そういう構造で出来ているんじゃないのか、っていう考え方がある。(ゲーム世界で言えば)そのハリボテの壁みたいなのを、ずーっと進んで行ったら「あれ? これは1枚のハリボテの板じゃないか」ってことになったわけ。でね、「これ薄さがあるのかな?」となる。我々の世界には薄さがあるから、最初から「薄さがある」と思いこんじゃってる。我々の世界では板のイメージで思っているんですよ。だけど「あれ? これ厚さないよね」って。
――ビデオゲームの場合は、基本は線というか平面というか。画面上は3Dでも実際は2Dで構築された平行世界ですよね。
成田:近似的に、我々の世界には厚さがあるとか重さがあるとかいろんな風に思いこんでいるけど、だけど何もないんだよね。あるのは原理というかエネルギーとか情報があるのみ。でも『GTAV』を筆頭に、今のゲームには、その世界の中に物理法則がある。物理法則を入れてあれば、崖の上で落ちたものは物理法則に則って落ちる。だからゲームの中に物理法則が入ったってことだけでも俺はすごい衝撃を受けたんだ。
――そこに着眼されたわけですね。
成田:そう。僕はゲームの中に物理法則を入れて、ヴァーチャルといえども物理法則に則って動いているんだってことにビックリしちゃったの。それで……つい最近ヒッグス粒子ってのが出たでしょ。あのヒッグス粒子が質量とか重さとかを担っていると。そう思ったら「なんだ、この世の中にはヒッグス粒子ってのがヴァーチャル世界での物理法則にあたるんだ」と。それから………(ここから成田センセイによる素粒子学の講義が唐突に始まるが、文字数の関係で割愛)

成田:ゲームを見ながら「ああ、ゲームの世界もそうだなあ」って段々分かってきて。ゲームの世界もよくよく見たらモニターのところにある映像がね、デジタル的にただこうピカピカ光って……。簡単に言うと電子信号のオン・オフでしょ。オン・オフだけで出来ているんだよ、全部。オン・オフで向こうが出来ているんだったら、こっちの世界はそれと同じような何かがあるなあ、って思っていたら、つい最近ヒモ理論っていうのが出来たでしょ、超弦理論。あれを最近読み始めているんだけど、超弦理論はスゴイよ。向こうの世界でオン・オフにあたるのが、こっちの世界では超弦理論のヒモ理論なんだよね。言い方は分かんないけど、波長というか波動というかそんなもんで出来ているんだよね。普通の人に説明しやすいのは……赤とか青とかいろんな色があるじゃない。それはただの波長で決まるのね。我々が色を視覚しているのはただの振動なんですよ。
――それを我々が目で、光彩で捉えて認識しているだけですよね。
成田:我々は存在して、皆さん生きていると錯覚してるでしょ?(笑) でも超弦理論によると、全ては波動なんだよね。現実が波動で出来上がっているということは、向こうのテレビモニターのゲームの中の世界がオン・オフで出来上がっていることも理解できる、なんて、ゲームをしながら色々と哲学やってね(笑)。

――さすが、すごい深いところまで掘り下げながらプレイされてますね。でも、そう思わせるだけの力が、今のゲームにはあるんですよね。
成田:今までのゲームの世界と、僕が思うようなゲームの世界の別れ際っていうのがあってね。物理的に言うと相転移。相が転移するという。水が氷になったり水が蒸気になったりするでしょ、それを相転移と言うんだけど、相転移がゲームの中で起こっているという。ホントにゲームとして楽しんでいる層と、俺みたいなややこしい層と2つに別れていて(笑)。
――日本だとゲーム専門学校を出た若い方たちが作っているイメージがあるかもしれませんが、向こうでは工科大学首席クラスの超プログラマーが月給何万ドルといったカンジでブッこ抜かれてゲーム会社に入ってくるというような。向こうの大学生って30、40歳でも大学は入れてやっていますから、そうするとそこで世界中の優秀なプログラマーが集まって、こぞってああいうゲームに作るのに飛びかかるわけですから、それはそういう哲学的なものを引き出すには充分な才能が集まっていると思うんです。先ほどセンセイがおっしゃった物理原則……物が転がってくる、物が壊れたら破片が飛び散る。実は開発では、あれがいちばん難しいらしいんですよね。
成田:それは物理法則を理解していないと難しいでしょうね。ちなみにGTAは何人ぐらいで作ってるの?
――中心スタッフだけで600人。総出で完成まで約5年かかってますね。
成田:頭のイイ奴600人(笑)。とにかく雲の上から海底まで全部作ってあるよね。『バトルフィールド』ってゲームあるじゃない? あのゲームの建物が壊れるところも、本当に壊れるようにリアルでビックリしたわ!

――あれも精鋭の力ですよね。でも日本のゲームはそもそも戦争のゲームは作らないので。だから建物がドドドッって壊れるっていう発想にいかないんですよね。でもアメリカはそれをやっちゃうんですよ。
成田:でも日本のゲームでさ、ほらあの刀でスパスパ斬っていくやつ……『メタルギア ライジング リベンジェンス』だっけ? あれは面白いよね〜!(深く頷く)
――そこまで押さえているとは! センセイ、さすがです!
(後編に続く)


04

PROFILE: 成田アキラ(なりた・あきら)
スケベ漫画家の成田アキラでございます。
運命のいたずらか、どこでどうなったのか、もともと子供向けの科学漫画を描いていたワシがテレクラ(テレフォン・クラブ)にハマってしまい、そのオンナたちとの交遊性遊実体験漫画をとある新聞で連載したところ、これが大ヒット。
この勢いに乗って漫画雑誌に連載、その時に得た性テクニックを他の雑誌に並行して連載。
こうして、あっという間にヨワイ69歳(2014年現在)。
いまだに男性機能は衰えることを知らず、オンナに向かう気力はますます上昇中。今も「週刊アサヒ芸能」(徳間書店)にて体験漫画を連載しているのだ。
ワシの元気の元はオンナたちが発散している性エネルギーを常に浴びているからなのです。これ本当ですよ。
ワシのブログと漫画を読んでいってもらえたら、あ!そうだったんだ!!と納得してもらえる日が必ず来ますっ。
というわけで、ワシはこれからもスケベ道に精進、頑張っていきますのでよろしくお願いいたします。

公式ブログー「漫画家成田アキラのオンナが一番」(全年齢対応版)
http://ameblo.jp/nice2014/


ロスサントスで人生やり直せ!〜『GTA:ONLINE』インプレッション〜発動編
2014.04.29

Text by Mask de UH

 今だからこそ書ける『GTA:オンライン』インプレッション。今回お届けする「発動編」は、復讐を誓い新たなキャラを作成して再びロスサントスの地に降り立った筆者の分身が、せめて見かけだけでも有利にコトを進めるために性別・女を迷わず選択した経緯までは前回の「接触編」でも報告済みだが、問題はここからである。いかにして筆者は、死神との逢瀬を繰り返しながらランク110まで到達したか? そして今後の人生設計はどうなるのか?
 資金稼ぎ、不動産購入、レース挑戦、田舎でヒルビリー皆殺し、麻薬取引襲撃から軍事基地奇襲作戦まで、結局ハードコアな生き様ばかり選んで行動してしまう己に対する反面教師の意味合いも込めつつ、まずは序盤から中盤までのランク50までの苦難の道程を振り返ってみよう。


■ランク25への道〜チンピラからの卒業

 イプシロンの神に説教されてから、再びロスサントスの地を踏んだ筆者は、まずは車両とアジトを確保するために奮闘することになる。ここで普通だったら幾つかの試練を乗り越えなければならないのだが、入って良かったソーシャルクラブ。ダータのガレージとクルマをゲットして何とか足場だけは整った。
 ここからは、もうひたすらチンピラ仕事の繰り返しである。恐らくリアル時間で一週間程度は同じ生活だったと記憶するが、もうとにかく「やれる仕事は全部やる」精神で、かかってくる電話は片っ端から受けて、金を稼げる仕事を選びまくった。
 なにしろランクが上がらなければ、マトモな武器すら購入できない。もちろん仕事の内容だってランクに関係しているから、ランク上げ=レベル上げであり、高ランク到達で得られる恩恵が、武器やミッションのアップグレードでは留まらず、羨望の眼差しで自然にリスペクトされるよう、しっかりとデザインされているところもポイント高い。

 ランク上昇でアンロックされる服装は帽子、メガネ、アクセサリーに始まり、トップ、ボトムから複数のアイテムジャンルに派生。女性キャラはスカートやハイヒール、ビキニやミニスカなど専用アイテムが男キャラよりも相対的に多く、またその組み合わせも豊富。現代アメリカ西海岸に生きる、あらゆる人物像が作成可能に思えてくる。ここだけでも、『GTAV』本編とは全く違う体験であり、同じマップやクルマ、武器を共有しながらも、遊べる内容は全く別のオープンワールド作品として成立しているのがわかる。

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■刺青(TATTOO)は”戦士の証”

 ランクアップすれば、その数値に応じて武器や洋服、クルマの改造パーツなどが購入できる。なので、ランクが低い間は安い服に安いクルマばかりになりがちだが、そこそこ上がってくればルックスは明らかに変貌。高い身なりで、カスタム済みの頑丈なクルマを転がしていれば、街では注目の的になること間違いない。
 洋服や武器であればランク上げで殆どの種類をゲットできるが、中にはゲーム内で特定の条件を満たすことでアンロックされるアイテムもある。それが最も顕著なのが刺青(TATTOO)だ。『GTAO』の世界における刺青は、歴戦の勇者であり戦士の証明。生き残った者だけが手に出来る栄光のアイテムである。サバイバルやデスマッチ前には、仲間でも敵でも刺青の確認は必須といえるだろう。
 それを踏まえれば、敢えて刺青が一切見えない服装に着替えたり、反対にゴージャスな下着姿で全身に施術した刺青を敢えて見せつけるコヨーテ女として振る舞うこともできる。全身を殺しの刺青(デスマッチやサバイバルのKILLカウントでアンロックされる)で彩ったブリジット・ニールセン風の女スナイパーなんて、最高にイカすとは思わないか?

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 ついでに美容院も忘れずに向かっておきたいが、髪型やヒゲ、自分の場合は女キャラなので、男とは違う髪型と、ヒゲの代わりに化粧を選べる。
 お品書きは本編より高額に設定されているので、気軽に何度も変えてたら財布はスッカラカンになるので注意が必要。無駄使いを極力抑えることもゲームを進めるうえでは重要なファクターとなっているが、それは購入アイテムを熟慮させることで、より感情移入できるキャラクター作りをプレイヤーに促しているともいえる。
 こんなキャラを作って思い入れタップリに育て上げられるゲームなんて、『GTAO』において他にない。もちろん美容院や刺青の施術料金もオフラインとは違ってかなりの高額なので、うかつに入れたり消したりできないのだが、刺青とは本来そういうもの。
 『GTAO』はゲームなのにゲーム感覚で刺青を入れられない、入れるには気合いと根性が試されるという極めて現実的なアイテムとしてデザインされており、そこにゲーム内外で通じる新しい価値観を見出したという意味でも、これまでのオンラインゲームに登場した所謂“称号アイテム”とはひと味もふた味も違ったロックスター流の粋を存分に感じた次第。


■コンビニ叩きに明け暮れるTHUGな日々

 貨幣価値が全く違うオンの世界、ドルの1枚は血の一滴、弾薬補給から体力回復まで、何かにつけて金がかかるのが、キャピタリズムが思いっきりデフォルメされた『GTAO』の世界における常識である。
 それだけに大きく手堅く稼げるミッションや資金稼ぎを集中的に選ぶのは自然の摂理。筆者も、覆面(サングラス可)状態での犯罪は手配レベルが下がるテクニックを知ってから、1日48分間のうちに何軒の店を叩けるかチャレンジする有様。違法行為で顔に痣ができようが知ったことじゃない。とにかくオレは金が必要なんだ!

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 店員さんを誤って殺してしまうと警察も本気で追ってくるので、威嚇射撃でレジ袋満杯の現ナマ(ランクや時間帯によって異なるが2〜3軒押し入れば数千ドルは手堅い/連続で襲うと手配レベルも問答無用で上昇するので、1日3軒程度に留めておきたい)ゲット! そのまま即逃走!
 こんな行為を繰り返しているうちに、オフラインプレイではナビに頼りっぱなしで中々覚えなかったロスサントスのマップが、細部まで頭に記録されるようになった。これも、手配レベルを消すために下見を繰り返し、エリアからの逃走ルートを確立させてから仕事に挑むためである。全ての商店を襲撃すればスペシャルな報酬だって貰えるんだから、これはもう「やりまくる」しかないのである。

 フレンドを伴って襲撃すれば「まだ撃つなよ」「外、見張ってろよ!」「ヤベ!もう警察来ちゃったよ!」なんて物騒な内容のヘッドセットマイク越しの怒鳴り合いで臨場感は666%上昇。
 ゲームとはいえ、まるで本当に西海岸のコンビニへ強盗に押し入った気分になるから本気でヤバい。クルマに現ナマ袋を拾ってフレンドたちとクルマで逃走しながら、手配レベル3を消すためにトンネルに直行し、パトカーとヘリは撒いたものの貨物列車に正面衝突して全員WASTEDなんて因果応報な結末を迎えたことも、一度や二度ではない。


■車両窃盗こそ最も”GTAらしい”稼ぎ方

 強盗や殺人は性に合わないというなら、シミオンの車両系仕事がオススメだ。レポマンのフランクリンを雇用していただけに、シミオンの仕事は古き悪しきGTAスタイルの基本である車両窃盗が中心。時には走行中のクルマを強引に奪ったり、指定のクルマを爆破するなど荒っぽい内容もあるが、命がけの仕事は少なめだ。
 シミオンからはランダムにメールで指令が届く盗難車の買い取りミッションもあるが、フリープレイ時でもロスサントス・カスタムが1日1台限定で買い取り部門を営業中。高く売れるクルマは決まってるうえに、スーパーカーやハイエンドは買い取り不可という制約はあるものの、銘柄を選んで売却すれば7〜8000ドルの稼ぎという、本作における資金稼ぎの中では最も安全で堅実。朝起きてから日が暮れるまで、1日1台を目標に必ず盗むことを日課にしておきたい。1日1善の真逆を突っ走る行為であり、何台もクルマを盗んでいたらNPCからも賞金を懸けられる始末。

 賞金首は他プレイヤー、もしくは損害を与えた不特定多数のNPCからふっかけられる災難だが、金があれば自分からレスターに連絡してリベンジすることも可能。1日生き残れば懸けられた賞金は丸儲け、略してIMARUと命名したくなるシステムになっているので、そそくさと自宅に戻ってテレビを見るなり、“吸う”なり、シャワーを浴びて鼻歌を歌うなりして時間の経過を待とう。
 自宅が購入できていればの話だが、最悪ガレージでネットサーフィンという手もある。広大なマップで引き籠もってみるのも、タマにはオツなプレイである。
 単なるクルマ泥棒が、いつのまにか雲隠れを余儀なくされる大事件に発展してしまうのも『GTAO』の世界ならではの現象だが、クルマの維持とカスタマイズは移動や逃走にも必須項目。特に車両保険には必ず入らないと、せっかくの愛車を失うハメになる。改造よりも何よりも、まずは保険! ゲームでも現実でも、そこは同じですな。


■ギャングアタック〜歯向かう奴らは皆殺し大作戦

 ランク18を超えたあたりで、マーティン・フェルナンドから“ギャング・アタック”が可能になった報せが届くはずだ。この“ギャング・アタック”、実は稼ぎ場としては各種ミッションよりも手軽であり、ついで武器弾薬の補給も兼ねて射撃スキルも伸ばせるナイスなランダム発生型ミッション。

 マップ上の赤サークル内を発見したら、それは敵対組織のHOOD(縄張り)の証し。単身でもクルーでも構わない(難易度はマップに左右される)。サークルに突っ込んでいけばチンピラに絡まれて戦闘開始。ほどよいカバー位置から皆殺しを目指してKILL!KILL!KILL!
 クリアすれば宝箱(実際には武器コンテナ)を破壊して報酬とアイテムは頂けるという寸法だ。稼ぎは2000ドルから5000ドルと微妙だが、数をこなせばかなりの稼ぎになる。ランダム発生型と書いたが、実際には時間帯で発生が決まるので、マップ全体を流しながら丸1日ギャングアタックに明け暮れてしまうことも、ままあるのがこのゲームの本気でヤバいところだ。

 しかもこのギャング・アタック、思い起こせば懐かしい『GTA:サンアンドレアス』に登場した<ギャング襲撃>や<ランページ>を彷彿とさせてくれるハードコアさ加減で、これまた伝統的でありながらオンラインならではの新要素に生まれ変わっているあたり、実にクレバーなデザインだと思う。

 こんな日々を繰り返していれば、ギャング襲撃や麻薬強奪、車両窃盗にコンビニ強盗と、悪の限りを尽くすランク序盤も気づけば40後半に突入するだろう。そろそろ資金も貯まり、愛車や不動産への欲が出て来る頃だろう。もちろんリアルマネーを導入して残高を倍増させ、手っ取り早く自宅と金を手に入れる方法もあるが、それを実行するのはもう少し先の話。
 まだまだ続く『GTAオンライン』インプレッション、次回はいよいよランク50から始まる修羅の道。チンピラを卒業して幹部候補となり、サバイバルに始まりデスマッチに終わる電脳死亡遊戯を生き残り、全てを手に入れたかに見えたランク100超えまでをレポートします!


辿り着いたら修羅の国〜今だからこそ書く『GTAオンライン』インプレッション〜接触編
2014.04.11

Text by Mask de UH
 2013年下半期のゲームシーンは、間違いなく『グランド・セフト・オートV』の天下だったといえる。かくいう筆者もストーリーミッションは云うに及ばず、実績集めから100%到達、株取引からイースターエッグまで、あの広大な”州”に用意された、ありとあらゆる遊びに挑戦した。し尽くした。もはや本編でやることは無い! そう確信するまでには、それなりに時間がかかったもんだ。
 しかし、発売から約1ヶ月、北米版は日本版に先行すること約3週間で、全世界待望にしてシリーズ初の超本格的オンラインゲームに進化した『GTAオンライン』がプレイ可能になるというナイスすぎるタイミング! 新たなるGTAの世界。マイケルでも、フランクリンでも、トレバーでもない、オレだけの、そしてオレたちのGTAが始まる……かに思われた。


 ここで先に明言しておきたいのは、『GTAオンライン』のプレイインプレッションを、今のタイミングで執筆する理由である。
 日本語版における『GTAオンライン』は、そのスタートから不具合の連続であり、アップデートでも解消されない事態が長く続いてしまったのは、ゲームにとってもユーザーにとっても、大変不幸な事象だったと云わざるを得ない(日米でサーバーを分けたのは短期的には良い作戦だと思う)。特典内容の違いやゲーム内容の修正が遠因で発生した予想外のバグ、不安定なサーバーへのセーブ、キャラクターメイキングにおける致命的なバグ等、プレイヤーがコントローラーを投げ出しても致し方ない事例が、あまりに多かったことは、早急なプレイインプレッションを避けて、状況が安定するまで待機するには十分な理由だった。
 これらの問題は昨年末には一気に解消に向かい、現在もアップデートを繰り返しながら、よりスムーズにプレイできる環境が提供されているのは喜ばしい限り。初動のつまづきを取り戻すべく、デベロッパーには更なる整備と調整をお願いしたい。

 オンライン内でプレイできるモードも、予告された全てではないが、おおよそ出揃い、更なる大型アップデートが控えるこのタイミングで、やっとインプレッションが執筆できる状況が整った。『GTAV』本編をプレイしていても、まだオンラインは未踏破の人もいれば、その逆のパターンもあるだろう。本稿がGTAVの、オンラインの世界をより深く楽しめる大人の旅行ガイド的な役割を果たせれば幸いである。まぁネタは長いので、とりあえず前編からスタートしよう!


●オンラインの中で原点に立ち戻ったGTAスタイル

 『GTAオンライン』の主人公は、特定の名を持たないプレイヤーの分身である。祖父母(SOCIAL CLUB特典でジョン・マーストンお祖父ちゃんが選択可能になるところが渋い!)の家系から設定し、父母の容姿を調整することでプレイヤーキャラが作成できるという独特のキャラメイキングを通じて、プレイヤーはロスサントス空港に新参者のチンピラとして降り立つことになるのだが、そこから始まる闘争の日々は、まるでかつてのGTAの世界である。

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 『GTAV』にしても『GTAIV』にしても、HD時代に描かれるGTAは重厚な人間ドラマの世界だ。『バイスシティ』や『サンアンドレアス』では表現できなかった人間の感情、表情の喜怒哀楽、仲間と敵の複雑な関係性も重要視され、リアルなグラフィックの街並やクルマと同様に、ドラマの部分も大きく進化した。
 一方で進化した分だけ、シリーズ初期における主人公のチンピラ感は薄まり、同時に名も無き犯罪者が地域のボスに登り詰めるという、GTAならではの目的も薄まっていった。しかし、それは決して消えて無くなったのではなく、その志が丸ごと『GTAオンライン』に受け継がれていることは、プレイヤーの分身がロスサントス空港に降り立つ瞬間に気づくだろう。そう、この都市で新しい伝説を築き上げるのは、己自身なのだ!

 チンケなクルマ泥棒からスタートし、次第に麻薬の密売や運び屋、ギャング抗争から殺人へとエスカレートする様は、間違いなく『GTAIII』や『バイスシティ』をプレイ時に感じたカタルシスと同じだ。
 それはストーリーモードでは余り関係性の薄かった強面キャラたちが、大した理由もなく理不尽なミッションを依頼(命令)を飛ばしてくるところも同じ。シミオンもジェロもマドラッゾも、ホント単純な理由で敵の殲滅を命じてくる。そして金が全てのこの街では、金が無くては何もできない。ジュースの1本も買えやしない=体力全回復できないし、クルマのルックスはダサいまま。とはいえ、イカしたルックス、ファッション、クルマを手に入れるには金がいる。金のためなら何でもするさ。ああ、するさ!

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 『GTAオンライン』の世界の貨幣価値はストーリー本編とは相当な違いがあることも驚いた。同じ金銭感覚で挑んだら大変なことになる。破産はしないが金持ちにもなれない。大きく稼ぐチャンスは限られており、金があってもランク(※プレイヤーレベル)が低ければロクな買い物もできない。
 特に弾丸とクルマの修理代の高さはヤバい。クルマのカスタマイズの上位ランク入賞におけるパーツアンロック要素などは、愛車をコーディネイトして街で風を切って走るためにも必須。頑張ってレースにも勝たないとダメ! というバランスに成り立っているのは、実に見事だ。


●歴史の積み重ねが生んだR★最高のオンラインプレイ

 GTAシリーズにおけるオンライン要素が最初に導入されたのはPSP版『GTA:リバティーシティ・ストーリーズ』からだったと記憶する。その後、HD時代に登場した『GTAIV』で、まだ手探りながらもGTAの世界らしい壮大なオンラインプレイを提供。
 しかし、この時点でもまだ「多人数が箱庭の中で遊ぶ」ゲームに過ぎなかった感はある。それが研ぎ澄まされたのは、『レッドデッド・リデンプション』からだろう。広大なステージでの銃撃戦、デスマッチ、協力プレイ、予見される様々な不測の事態を抑え込み、ロックスターらしいオンラインプレイの在り方が示された。
 デスマッチや銃撃戦の苛烈さの面では、『マックスペイン3』も重要だ。システム的なリンクは戦闘スタイルだけなく、作成したクルーも引き継げるといった、ロックスターが提唱するSOCIAL CLUBを介したゲームプレイの定着という点でも大きい。

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 『GTAオンライン』でSOCIAL CLUBに登録していると、ストーリー本編では特殊車両や髪型などが追加されるが、オンラインでは無料のガレージやクルマなど、サバイブには欠かせないアイテム&住居が無償提供される太っ腹ぶり。コレを利用しない手はないので、これから本格的にGTAオンラインの世界に旅立つ方は、是非とも旅行保険代わりにSOCIAL CLUBへの加入をレコメンドしておきたい。
 ロックスターが目指した究極のオンラインプレイは、西欧文明の頂点と大自然が同居するサンアンドレス州を舞台にして、初めて実現したといえる。思えば、ここに至るまでの全てのタイトルが、究極のオンラインへの布石だったのだ。そう考えると実に長い道程だが、最も理想とするスタイルを完成させるためには必要な時間だったといえるのだ。


●人生とはランクアップ也〜金とアジトを手に入れろ!

 『GTAオンライン』は、ゲームを開始すると早々に、ラマーの導きで少し長いチュートリアルを経て、街中に放り出される。
 まずはそこで洋服を買うのだが、日本でのオンライン解禁が待ち切れず、とりあえずテキトーに作ったキャラ(♂)で海外サーバーに入ったところ、服屋の店内でいきなり射殺。早々に葬送されるハメになった次第。あまりの狼藉に何が何だか判らないから解らない、若人あきらもビックリな状況に置かれた筆者は、海外サーバーに“修羅の国”を垣間見た。

 以来、やるべき目標はただひとつ。強くなって、復讐することだ。それだけがオレのモチベーション。もう一度キャラを作り直し、見かけだけでも優しくされるために女性キャラをメイキング。ネカマで有利に立とうという姑息ながら協力な作戦で、太陽輝くカルフォルニアの空に似合う女性像を考えた結果、ブリジット・ニールセン(※元シルベスター・スタローンの嫁。ソニー千葉と共演した『ザ・サイレンサー』が筆者的には最高傑作)モチーフに決定。それは、私設ダイハード・ビクセン感を演出することも重要ながら、チンピラの男、もしくはオッサンが主人公だったGTAの世界を、女のキャラ側から見ると、どのように見えるのかに興味があった。そして、それは結果的に非常にエキサイティングな選択になった。

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 女キャラで突撃するGTAの世界で、筆者は親愛なるフレンド、そしてクルーたちの協力もあり、地道にランクアップを重ねて、気づけばビッグボスクラスにまで成長するに至る。
 しかし、そこに行くまで何度やったか三途の川下り。続くインプレッションの後編『発動編』では、コンビニ強盗から車両窃盗、麻薬売買から敵対組織襲撃まで、ランクアップまでに費やした修羅の時間についてインプレッションを執筆。刺青に隠された意味、ゴルフにテニスに腕相撲、セレブな住居探し情報から最新アップデートまで、現時点で現在進行形の『GTAオンライン』を総括レビュー! 更にサプライズ記事も仕込み中なので、乞うご期待!


ROCKSTAR HISTORIA Vol.20(FINAL EPISODE) 『GRAND THEFT AUTO: SAN ANDREAS』(後編)〜限界を超えた先の“許されざる領域”
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Text by Mask de UH

 FINALである。約5ヶ月に渡って続いたROCKSTAR GAMESの10年史を振り返るこの連載も、20回目の更新にて最終回を迎える次第となった。そして、最終回に取り上げる作品は、前回に引き続きR★の最高傑作にして最兇の問題作『GRAND THEFT AUTO:SAN ANDREAS』(以下、『GTA:SA』)。
 前回は『GTA:SA』が名実共にR★並びにビデオゲームの歴史を塗り替えるモンスタータイトルとなった理由と、その凄まじいまでの作り込みについて考察した。それは、2004年の時点で持ち得るすべての技術を投入した成果であり、家庭用ビデオゲームの限界に挑戦した結果である。しかし、限界とは何も技術的な部分の話だけではない。
 R★は『GTA:SA』において、あらゆる意味においての表現の限界に挑み、それまでのビデオゲームが踏み込まなかった/踏み込めなかった領域にまで進入し、ビデオゲームにおける表現が「本当にどこまで許されるのか?」というモラルについて大きな疑問を業界全体に投げかけたのである。もちろん、ゲーム本編の完成度の高さに比例する問題であり、よく云われる「自由度の高さ」とは別次元の、ゲームを遊ぶ行為そのものへのモラルへの挑戦でもあったのだ。

 それが実験的に送り出された佳作ならばともかく、世界最高峰の売り上げを記録した前作『GTA:バイスシティ』の続編であり、全世界のユーザーが注目する超ド級のメジャータイトルであっただけに、その挑戦は大きな波紋を業界全体に投げかけることになるとは、送り出したR★にとっても予想以上の成果だったといえるだろう。ここで露呈した問題は、モラルに始まって人種問題、セクシー表現、暴力、麻薬、賭博など多岐に渡るので、論点を整理するために今回は3つの項目に分けて考察したい。


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