『GTAV』デモリポート システム編
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『GTAV』デモリポート “Blitz Play”編
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『GTAV』カバーアートが公開
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『グランド・セフト・オートV』初のゲームプレイ映像が公開!
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『グランド・セフト・オートV』この目でしっかりデモを見てきたぜ! Part.1 3人の主人公が織り成す新たなクライムストーリー
2012.11.12
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Text by Mask de UH

 前作から4年の時を経て、遂にその全貌が明らかとなった怪物洋ゲータイトル『グランド・セフト・オートV(ファイブ)』(以下、『GTAV』)。親愛なる大人で洋ゲーを愛する読者諸兄の皆さんが、世界で一番大好きなゲームでありますね!
 現行ハードウェアでは『GTAIV』から続く2作目であり、同時にロックスター・ゲームスにおける技術的集大成となるタイトルと断言できるでしょう! しかも、発表された発売日は衝撃の2013年春(※北米地域)。つまり既に完成へのカウントダウンが始まっている段階にあるということで、10月末日。秋風吹く荒むニューヨークにて行われたR★主催の『GTAV』HANDS-OFF DEMO発表会に参加した筆者は、そこで衝撃的な新事実と、予想の斜め上空をジェット気流で通過する新要素、そしてコレまでの人生で味わった経験の見当たらない鮮烈なるビデオゲーム体験に遭遇することになっちまいました!
 ついでにハリケーンの直撃も喰らって大変な目にも遭うわけですが、そんな衝撃も全く新しく生まれ変わったGTAVワールドを前にしては、大した問題ではありません! それでは前置きはいいから、早速『GTAV』に関する、取材で得られた限りの情報を詳細に報告します! ただ、非常に情報が多いので、『GTAV』だけに要点を“5つ”に区分させていただきます!



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1:新たなる3人の主人公

 既にGame Informer誌の発表等でご存知の方もいると思いますが、『GTAV』に登場する新たな主人公は、なんといきなり3人! 全く予想外です。間違わないでほしいのは、登場人物が3人なのではなく、「プレイヤーが操作するキャラクターが3人いる」ということ。しかもそれぞれ別の物語ではなく、3人の人生がミッションを通じて有機的に連動するスタイルで、それぞれは広大なサンアンドレアス州内の別々の地域に暮らし、まったく違う人生を過ごしている。
 つまり、三者三様の人生と、彼らが交差するミッション両方が用意されており、それらはリアルタイムで任意に、好きな時に切り替え可能となっている。このシステムに関しては後述しますが、今回発表された3人のキャラクターのうち、2人は既に第1弾のトレイラーでも登場しております。それを踏まえつつ、まずは新キャラクターの紹介を!


・マイケル

 引退した元銀行強盗。その腕前と経験はプロフェッショナルの名に相応しいが、現在は非公認の証人保護プログラムに守られ、高級住宅エリア“ロックフォード・ヒルズ”の豪邸で家族と共に優雅な人生を送っている。しかし、若くて美しい妻は浪費家で、年頃の娘はワガママ放題。かつての刺激的だった生活と比べ、現状に退屈しきっている中年男であり、人生の折り返し地点に差し掛かった、かつてのGTAワールドで活躍したヒーローの“その後”のようなキャラクター。豊富な経歴は武器や特殊な作戦には欠かせない存在となるだろう。これまでのGTAシリーズの主人公にはいなかった“最初から成功して何不自由ない暮らしを満喫している”という設定にも注目です!

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・フランクリン

ビーチに面した下町エリア、サウス・ロス・サントスに住む若きアフロアメリカン。職業は成金に高級車を売りつけて、多重債務に陥った客の車を奪い取る“レポマン”と呼ばれる取り立て屋であり、成功を夢見る野心家でもある。年齢に見合わない高級車を乗り回し、銃火器の取り扱いにも優れているが、狡猾な先輩となるマイケルやトレバーたちと組むことで人生の転機を迎えることになるのか? レポマンという特殊な生業(詳しくはエミリオ・エステベス主演、アレックス・コックス監督作品『レポマン』を観賞するのをオススメ!)だけに、車両に関係することなら何でも得意と思われる。PIMP MY RIDEな男だけに車両マニアは注目です!

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・トレバー

彼こそが混沌の使者、GTAワールドに降臨した新たなる破壊の神と断言できる。禿げ上がった頭に薄汚い服装。塩湖と山岳地帯に囲まれたカントリー感溢れるド田舎エリア、ブレイン郡のトレーラーハウスに住む元軍人のトレバーは、かつてマイケルと組んで幾つかの大仕事をこなした旧知の仲間だが、麻薬と酒に溺れる人格破綻者なので、その行動は予測不能。ただし、元軍人である経歴はパイロット技術や特殊車両の操縦には欠かせない。彼の存在なくして作戦成功はありえないと思われますが、いわゆる後先を考えない無法プレイにおいてもトレバーが最適なのは間違いないでしょう。

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2:ウルトラ斬新な3人の主人公のスイッチング・システム

 こんなクセがあるにも程がある3人の主人公が、それぞれ協力しながらミッションをこなすというのが、現時点で発表されている『GTAV』の概要です。しかしここで壮大な疑問符が……。

「一体どうやって1人のプレイヤーが3人を同時操作するのか?」

 この疑問が見事に解消されているのが『GTAV』の恐るべきポテンシャルです。まず、あくまでプレイヤーが操作できるのは1人のキャラクターですが、プレイ中に交互にスイッチできます。ミッション外のフリープレイ時には、マイケル、トレバー、そしてフランクリンは広大なロスサントスの土地でそれぞれ勝手に生活しています。

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▲この画像が公開された時、誰がGTAの主人公の家だと思っただろうか? テニスはミニゲームにもなっているのだ。

 今回のハンズフリーデモでは、まずマイケルの豪邸からスタート。豪邸の中にはテニスコートやヨガを楽しむスペースがあり、それらをミニゲームとして楽しむこともできます。マイケルは買い物依存症の妻と今時のギャル感全開の娘がいますが、家族のことを理解できず1人哀愁を漂わせています。マイケルの居住するエリアは、懐かしいロス・サントスに新たに加わった高級住宅地“ロックフォード・ヒルズ”(モデルはもちろんビバリーヒルズ。カルフォルニアの田園調布!)。高級車で買い物に出かける妻を尻目に、マイケルはビーサン姿で自転車に乗り、街へ繰り出します。
 もちろん、自転車の復活も『GTA:サンアンドレアス』以来ですね。しかし『GTAV』におけるロス・サントスの街は、『GTA:サンアンドレアス』のような1990年代初頭の世界ではなく、現代。つまり2012年から2013年にかけての設定になっています。故に、登場するデバイス、テクノロジーは最新のものであり、時系列としては『GTAIV』から4年後の物語です。ということは、リバティシティで活躍したアノ連中がひょっこり登場する可能性もあるかも無いかも……と、いらん想像を張り巡らせてしまいます。

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▲マウンテンバイクでビーチサイドを走るマイケル。

 マイケルが澄み切って乾いた空気の中でサイクリングを楽しんでいますが、その頃のトレバーは? と、ここでスイッチです。フリープレイ時のキャラクターの切り替えは、マップ画面から瞬時に行動可能。マップのインターフェイスも一新され、従来のシリーズのようなイラストの地図ではなく、まるで住宅精密地図のような細かさ。マップというより、地形をダイレクトに俯瞰で表示できるGPSと衛星写真を組み合わせたシステムに生まれ変わっています。これはもはや“神の視点”。と、思うと同時にオリジナルGTAにおける俯瞰のカメラワークの究極進化とも受け取れます。

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▲犯罪で成り上がった男マイケル、犯罪で成り上がろうとしている男フランクリン、その中で最底辺をカッ飛ばすトレバー。

 マイケルの所在地からブレイン郡のトレバーの自宅を選ぶと、ほんとに一瞬で、まるで「どこでもドア」のようにトレバーの住む薄汚いトレーラーハウスに移動。システム的にもまさしく「どこでもドア」で、前述の通り3人のキャラクターはそれぞれ別々の生活サイクルがあり、メインミッションでの集合以外は勝手に行動しているので、時と場合によっては「しずかちゃんのお風呂」状態でスイッチしてしまうことも、ままある。ちなみにマイケルからトレバーへスイッチした時は、トレバーは便所で排泄中でした。運がいいのか悪いのか、なかなかナイスなタイミングで排便する男だと感心しました。

 トレバーは白人最下層。いわゆる“ホワイトトラッシュ”と呼ばれるような人物で、様々な問題を抱えながら酒やドラッグに溺れ、未来に絶望して無軌道な生き方を選んだ模様。
 元軍人の経歴も、こんな生活では特に活かせる機会もありません。彼氏の居住するブレイン郡は、サンアンドレアス州最大の山岳地帯・チリアド山の麓に広がる保守的な田舎エリアで、市街地ではみかけない動物〜野犬やコヨーテの姿もチラホラ。
 生活費は安く済みそうですが、そもそも不動産という概念があるのか疑いたくなるエリアで、ここで都会のルールは適用されない感じがビンビン伝わってきます。こんな腐り切った土地に暮らすトレバーは、ボロボロの愛車に乗り込んで悪臭を放つ塩湖を眺めながら、銃を乱射したり石油の一斗缶を拾ってオイルのラインを描き、そのまま路駐された車にぶっかけて発火して爆発を楽しむなんてステキな趣味の持ち主です。
 ルックスは尋常じゃない目つきの禿げ親父、ルーズな服装も自宅も最悪、ご近所さんは終末論者と、ゼロというよりマイナスからスタートという主人公は、これまでにはいなかったタイプですね。GTAワールドのみならず、ビデオゲームの歴史上でも、こういう設定の主人公は思い当たりません。さすがはR★です。

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▲オイルでラインを引いて点火すりゃあ、炎と爆発の道が開ける。

 そしてキャラクターはフランクリンにスイッチ。ここでも切り替えはスムーズかつ素早く、緑の匂いが漂うど田舎エリアから一気にイースト・ロスサントスに移動します(その間約5秒!)。イースト・ロスサントスは『GTA:サンアンドレアス』でも馴染みの深いエリアですね。ビーチ沿いは観光名所で、サイクリングやジョギング、フィットネス器具を使ってヘルスコントロールに励む人々が行き交っています。フランクリンは若くて将来のあるアフロ・アメリカンの青年ですが、アルメニア人の犯罪組織が関与する高級車の詐欺ビジネスに関わっており、若くしてビジネスに成功した青年実業家やエリート企業の社員に無理矢理高級車を売りつけ、案の定多重債務に陥ったところで車を取り上げる。だからフランクリンは年齢に不相応な高級車を常に乗り回しているのが特徴。
 フランクリンの近所の住民には西海岸らしくファンキーな人間が多いので、彼らと会話しながら日常を過ごすなんて、他の2人に比べたらピースな暮らしが実現していそうですが、仕事の内容は3人の中で最も過酷。フランクリン絡みのミッションは、スピードとスリルが詰まった危険な稼業であることは、想像に難しくありません。

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3:過去最大級のマップこそ、3人の主人公システム導入の理由

 このようなバックボーンを持つ3人のキャラクターが全員集合する時、『GTAV』のメインとなる協力ミッションの開始となるワケです。マップの全貌に関しては、今回のハンズフリーデモでは敢えて明かされませんでしたが、『GTAIV』のリバティシティよりも細かい区画で、全体の広さはリバティシティに『レッド・デッド・リデンプション』の全エリアを足したものよりも広く、もちろん過去最大といわれる『GTA:サンアンドレアス』のマップを軽く超えているとのこと。リバティシティのような都会ではなく田舎や海岸部、山岳地帯も加わっているため、単に広いだけでなく高低差も加わっており、全貌を把握するのは相当な時間が必要になるでしょう。
 そもそも、この「3人の主人公」を導入した理由のひとつには「広すぎるマップ」の問題を解消する目的もあったようです。1人の主人公が、これだけ広大なエリアを行き来するのは無理があると。そこで代表的なエリアに個別に主人公を設定し、それぞれがミッションなどに関わりながらエリアを有機的に移動する>というアイデアですね。
 また、これまでのGTAシリーズの場合、「1人の主人公がスーパーマンすぎるのではないか?」という非常に現実的な疑問がありました。もともとケチな強盗で無一文になったチンピラが、なぜ銃器の取り扱いに長けて、レースで優勝し、ヘリや航空機の操縦まで出来てしまうのか? 『GTAIV』のニコ・ベリックは元軍人でセルビア人密入国者という設定で乗り切りましたが、いつまでも同じ設定は使えないと判断したのでしょう。
 そこで問題点をイチから洗い直し、ゲームの主人公としてのリアリティやミッションの内容を現実的に突き詰めると「主人公を3人にするのが最も効果的」という結論に達したのです。クチで言うのは簡単ですが、それを現実のテクノロジーに融合させるのは、一朝一夕では不可能なことぐらい、親愛なる読者諸兄ならば理解できるでしょう。既にパーフェクトに完成されたかに思われたGTAワールドも、クリエイター側にとってみれば改良すべきポイントが多々あったのです。
 ただし、この設定に関しては『GTAIV』のDLC展開に少しヒントが隠されています。ストーリー的なリンクを含ませつつ、同じマップで別の物語を展開させる手法ですね。『GTAV』においては、その流れがもっと濃くなり、リアルタイムで3つの物語が同時に絡み合うという、前代未聞のゲームシナリオとデザインが導入されているのです。

 ハリケーン接近で警戒態勢のニューヨークで行われたR★スタッフによる『GTAV』 デモプレイでは、ここまでに解説したキャラクター紹介、エリア紹介、フリーミッション時におけるキャラクターのスイッチングに関する説明が行われ、次に3人協力によるミッションが披露されました。この協力プレイが、これまでのビデオゲームでは経験の無いハイスピードかつ激しい内容となっており、言葉を紡ぐのが職業の自分にとっても、なかなか文字では説明できないほどに画期的なシステムが採用されていることに驚くばかりです。デモインプレッション後編では、この協力プレイの醍醐味とシステムによってもたらされる、全く新しい『GTAV』のアクションについて解説いたします!

Part2はこちら

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