『GTAV』デモリポート システム編
『GTAV』デモリポート システム編
『GTAV』デモリポート “Blitz Play”編
『GTAV』デモリポート “Blitz Play”編
『GTAV』カバーアートが公開
『GTAV』カバーアートが公開
『グランド・セフト・オートV』初のゲームプレイ映像が公開!
『グランド・セフト・オートV』初のゲームプレイ映像が公開!
Grand Theft Auto
マックスペイン3
『グランド・セフト・オート:バイスシティ』10周年記念盤トレーラー
ROCKSTAR HISTORIA Vol.2:『GTA MISSION PACK LONDON』#1&#2

Text by Mask de UH

TN4_5493

 ROCKSTAR GAMESの歴史を過去にリリースされたタイトルを通して考察するシリーズ連載第2回は、前回に引き続き初代『GTA』シリーズのお話。
 『GTA』シリーズは、基本的にアメリカ合衆国の特定エリアを舞台にしているのはご存知の通り。リバティーシティはニューヨークであり、バイスシティはマイアミ、サン・アンドレアスはカルフォルニア州全体。それぞれギャング映画や実際のギャング抗争の舞台となった場所であるが、実は『GTA』シリーズにはロンドンを舞台にした番外編が存在する。それが1999年にPCおよびプレイステーション用タイトルとしてリリースされた拡張パック『Grand Theft Auto: Mission Pack #1 - London 1969』(以下、『GTA: London』)である。
 いわゆる追加コンテンツであるが、登場するクルマは全て欧州車にチェンジし、時代設定も現代ではなくモッズムーブメントに揺れ動く1969年のロンドンに変更されているのだが、この設定が熱い! VERY HOTだ!



GTA London PSX - screenshot3
gtalondon69_ss2
GNBF-2801_L
DVD「さらば青春の光」
2012年5月9日発売:1500円(税込)
発売元:ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント
© 1979 Who Films, Inc. All Rights Reserved.

 1969年のロンドンといえば、映画『さらば青春の光』を語らないワケにはいかないだろう。英国が生んだ偉大なるロックバンド<THE WHO>のアルバム『四重人格』('73年)をコンセプトに据えて、モッズ対ロカビリーの抗争を軸に無軌道な若者たちの暴走を描く、パンクロック登場前夜の英国の不良青春ロードムービーとして高い評価を得ている本作(ちなみに主演はスティング)。
 実際に英国の地方都市ブライトンで発生した若者グループ同士の抗争事件を映画化したものであり、本作が公開されたおかげで80年代にネオ・モッズブームまで発生するほどの影響力を誇っているのだが、『GTA: LONDON』の内容は、まさにこの『さらば青春の光』の世界観をそのまんま再現した、60年代末期の不良&ロックムーブメントをゲームに取り込んだ唯一無比のタイトルと断言できる。

Quadrophenia_main1
Quadrophenia_main2

 モッズといえば派手派手にデコレーションされたベスパのバイク! 当時の欧州車といえば、ユニオンジャックカラーのミニクーパー! モッズのオシャレといえば、おかっぱ頭にグラサンにタイトスーツ、対するロッカーズは革ジャンにリーゼントにバイク! そこにスキンヘッズ、フーリガンズ、UKレゲエのラスタマンなどが絡み合い、本作独自の世界観が構築されている点に注目したい。ただし、その内容の特殊性も相まって日本ではリリースされていない(※)のが最大の難点か(北米では本編である『GTA』とロンドン編のディスクを同梱した二枚組がリリースされており、現在コレクターズアイテム化している)。
※PC版は『GTA London 日本語版』としてM3エンターテイメントより発売

gtalondon69_ss1
gtalondon69_ss4
GTA London PSX - screenshot2

 ともあれ、ロンドンのロックシーン、不良文化の歴史、そして音楽とライフスタイルが一体化した独特の空気感をゲームで再現した功績は、もっともっと評価されるべきである。「1969年モッズ編」の後には、ロッカーズムーブメントに焦点を絞った追加パック第2弾となる「1961年編」(情報局注:『Grand Theft Auto: London 1961』。PC限定で無料配信。動作には『GTA: London』のオリジナルディスクが必要)もリリースされており、『GTA』のシステムを流用して別の物語を構成する手法は、ここから確立されたと考えて良いだろう。この発想力こそが、後の『GTAIV』におけるDLC展開『ロスト・アンド・ダムド』や『ザ・バラッド・オブ・ゲイ・トニー』にもつながってくるのだから、R★のタイトルは、形は違えど基本的に全て地続きなのである。

 ロンドン編はマップの出来も良く、街並みも完全にロンドンに書き換えられており、同じ『GTA』でもかなり違った感覚でプレイできる。願わくば現行のHDハード対応で、もう一度リメイクしてほしいと思うばかりだ。

メインページ