大塚角満の ゲームを“読む!”
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こんにちは。魔女の下僕、妖路歴程(ようろれきてい)・角満です。スリルとお宝に満ちた地下迷宮が楽しすぎて、ダンジョンから出たくありません。いやはや、まさかこれほどまでに虜にさせられるとは……。いまや俺は完全に、『ルフランの地下迷宮と魔女ノ旅団』の“心の虜囚”と化しております。……本当におもしろいんだよ!! 日本一ソフトウェア様(呼び捨てになんてできぬ)のプレイステーション Vita用ソフト『ルフランの地下迷宮と魔女ノ旅団』が!!!
▲最初の1枚なんで、かっちょよさげなところを……。戦闘において“ドナム”(魔法みたいな特殊技)が決まったところ!>
というわけでひさびさに、この場で筆を取った次第であります。俺が叫ばずとも口コミで『ルフラン』の良作っぷりは広まっていると思うが、せっかくなので語らせてくれ。
さて。
このゲームの詳細を知ったのは……恥ずかしながら、発売日の前日であった。どこぞのメディアのTwitterアカウントが発した、
“PS Vita用3DダンジョンRPG、『ルフランの地下迷宮と魔女ノ旅団』、明日発売!”
云々のツイートを見て、先祖代々3DダンジョンRPGが大好きな大塚家の血がざわざわとざわめきだしたのである。
「あ、ちょっと気になっていたこのゲーム、もう発売されるのか。よく調べていなかったけど、佳作を出し続けている日本一ソフトウェアだったら、けっこうおもしろいのではなかろうか!」
興味を惹かれた俺はすぐさまスマホでブラウザーを立ち上げ、検索窓に「るふらんのちかめいきゅう」と打ち込む。すると、検索結果のトップに『ルフラン』の公式サイトが現れたので、とくに大きな期待をすることなく、そのトップページに入っていったのだった。そこで初めて、件の3DダンジョンRPGの中身を知る。
なになに? ダンジョン探索には“カヴン”と呼ばれる兵団を組んで臨む……?
え? カヴンとやらには最大8人まで配置可能……?
むむ? 配置するのは人形兵で、配置の仕方によっていろいろな恩恵を受けられる……?
は?? 探索に連れて行けるカヴンは5つで、“5カヴン×8人形兵”で最大40人の旅団が作れる……???
この説明だけを読んで、「わあ! おもしろそう!」ってことにはなかなかならないのではなかろうか。もしかすると、「なんだか面倒くさそう」なんて思う人もいるかもしれない。でも……かすかにでも感じませんか? “おもしろそうな匂い”を。もしも、
「なんだかよくわからないけど、ちょっとだけ覗いてみたいかも」
そんな風に思ったら、迷わず地下迷宮に踏み込むことをオススメする。専門用語や独自のルールなんて……やってりゃすぐに慣れるから!! 慣れた先に無限に広がる迷宮という遊び場を、やらないうちから放棄するのは損なんてもんじゃないですぜ!!
『ルフラン』は、いわゆる『ウィザードリィ』系の3Dダンジョン型RPGだ。“夕闇の魔女”と呼ばれるドロニアとその弟子のルカ(ちなみに、ゲームの登場人物をこれほどかわいいと思ったことは初めてです)に導かれるまま、プレイヤーは謎の本“妖路歴程”となって地下迷宮を探索するのが目的である。
▲ゲームのメインとなるのは、ご覧のような3Dダンジョンを探索すること。雰囲気ばっちりでしょう。
前述の通り、迷宮探索に赴くのは妖路歴程に率いられた“人形兵”の旅団だ。オーソドックスなRPGだとパーティーは、
“戦士1名・ナイト1名・魔法使い2名・僧侶1名”
なんて、単品のキャラクターで組むことが多いが、『ルフラン』はこの段階から他のRPGと一線を画している。『ルフラン』の場合は1キャラに該当するのが“カヴン”という兵団で、ここには最大8人の人形兵を組み込めるのである。ひとつの旅団(パーティーですな)にカヴンは5つまで入れられるので、MAXで40体の人形兵を探索に連れていけるというわけだ。
▲ダンジョンに連れてゆくのは人形兵。それぞれ“ファセット”(職業のようなもの)についている。非常に細かくキャラメイクすることができるので、ここが琴線に触れる人も多いはず。
でもここで、
「40人連れていったら、戦闘の1ターンで40人が攻撃をするってこと……? それって猛烈に長ったらしくない?」
という疑問が生まれるかもしれない。じつは俺も、プレイするまではそう思っていて、ひとつの懸念材料にもなっていた。
結論から言うと、40人がつぎつぎと攻撃をくり出す……なんてことはもちろんない。この大人数を、ゲームバランスと言うまな板の上でうまい具合に調理しているのが“カヴン結魂書”という人形兵の配置図なのだ。
▲カヴン結魂書には、いろいろな種類がある。コツコツとダンジョンに潜って、スゲェのを探し当てたい!!
人形兵はカヴン結魂書に配置することで初めて使えるようになる。ゲーム開始当初は1体しか配置できない入門用の結魂書しか手に入らないが、じきに複数体を管理できるものが登場するようになり、こうなってから俄然、『ルフラン』はおもしろくなるのだ。
結魂書に配置する人形兵は、“アタッカー”(最大3名)と“サポーター”(最大5名)に分かれる。文字通り、アタッカーは直接攻撃をくり出す兵で、サポーターは後方支援役。つまり、MAXの40人で旅団を作っても、攻撃できるのは15人ってわけだ。ではサポート役は何をするのか……だが、カヴンにはそれぞれ、人形兵の配置に応じて発動するさまざまな効果があるのである。……ってじつは俺、まだまだ道半ばでようやく複数の人形兵でカヴンを構成できるようになったばかりで、説明に謳われている“さまざまな効果”ってのをようやく体感し始めたばかり。それでも、結魂書の性能と配置の効果をキチンと理解して臨むことが、最強の旅団を作る絶対の条件だということはすぐにわかった。ダンジョンに足繁く通い、より強いカヴン結魂書を持ち帰る(敵からドロップしたり、宝箱から出てきたりする)ことが、さらに深い迷宮に潜るための通行手形になっているわけだな。
そしてもちろん、人形兵を強化するための武器や防具、各種アイテムを見つけることも、迷宮探索の楽しみのひとつだ。ハック&スラッシュよろしく、ふいに手に入る“EPIC”や“LEGENDARY”といったレアリティの高い武具を見、その性能を確認して一喜一憂する瞬間がたまらなく楽しい。
▲名前が緑色で表示されているのはレアリティが“EPIC”のもの。高い能力が期待できそう!
▲ダンジョンにはもちろん、無数の罠や仕掛けがある。そうこなくっちゃな!
▲ちなみに、ダンジョン内の壁は壊せます(壊せないところもあるけど)。ヤバい敵に発見されて逃げ場がなかったら、壁を壊すのも手。
でももちろん、ダンジョンはつねに危険と隣り合わせ……。「ここはまだ階層が浅いので、強い敵は出ないはず」ってんでヘラヘラしながらテキトーにウロつき、出会いがしらにとんでもなく強力な固体と出くわして瞬きの間に全滅させられる……なんてことも起こり得る。全滅からの強制送還はリスクがあまりにも大きく(いわゆるデスペナルティーが容赦ないのだ)、できることなら避けたいのだが、
「もうひとつ下の階まで行ったらステキなお宝があるかも……」
「あとちょっとだけ経験値を溜めてから戻りたい……」
なんて欲が顔を覗かせてきて、ついつい危険な領域に踏み込んでしまったりする。そのときの恐怖心と、一攫千金への欲望。この、人間の深層心理を刺激することにかけては3Dダンジョン型RPGはまことに適していると思うのだが、ことに『ルフラン』はこのへんのバランスが優れていると思う。
「なんとかなるかも?w」
なんて思わせられた瞬間に全滅をぶっこいたことが、果たして何度あったか……(苦笑)。
▲デスペナルティーは、かなり容赦ないっす。画面の赤い文字に注目……。
かわいらしいキャラクターや興味深いストーリーもこのゲームのウリだと思うけど、そもそもの本質的な“ゲームの楽しさ”がこの『ルフラン』には詰まっている。アレやコレやと戦略を考えながら旅団を編成し、何度も何度もダンジョンに潜ってお宝を探す……というトレジャーハンティング的なゲームが好きならば、『ルフラン』には絶対にハマると断言したい!
さて、ぼちぼち戻るとするか。まだ見ぬ迷宮が、俺を待っているからな!
▲ウィットに富んだ会話も、このゲームの密かな楽しみのひとつだったりする。
▲ルカがかわいすぎて辛い……。ゲームやってて初めて、「娘が欲しい……」って思ったわ。
▲錬金釜が使えるようになると、俄然アイテム収集が楽しくなる。これは武器を合成して強くしたところ。
▲ダンジョンには、未鑑定のアイテムもゴロゴロしている。そういったものを発見したら、錬金釜で鑑定するのだ。運がよければ、最高レアリティーのものが見つかることも……。
大塚角満

週刊ファミ通副編集長にして、ファミ通グループのニュース担当責任者。群馬県出身。現在、週刊ファミ通誌上で“大塚角満のモンハン研究所”というコラムを連載中。そこら中に書き散らした『モンハン』がらみのエッセイをまとめた単行本『本日も逆鱗日和』シリーズ(4巻)が発売中。また、そこからのスピンオフとして別の視点から『モンハン』の魅力に迫る書き下ろし作品『別冊『逆鱗日和』 角満式モンハン学』シリーズも。このブログではさまざまなゲーム関連の話題を扱うつもり。一応、そのつもり。
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