大塚角満の ゲームを“読む!”
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ザザミ装備を完成させた同僚の美人ドSゲーマー・Tさんこと“たっちー”は、すっかり意気軒昂となった。つぎの日、オンライン集会所に入っていくとすでにクエストが貼ってあり、たっちーは俺の姿を見た瞬間につぎのように吠えたのだ。
「遅い!!! ホレ、行くぞ!!! ドドブラの緊急や!!!」
そう、我らふたりは『モンハンクロス』を発売日に手に入れて2週間以上遊んでいたにも関わらず、このときまだハンターランクは“1”だった。まあ今回は過去作にも増してノンビリ気分で、それこそ1年以上かけて遊んでいこうと思っていたので、自分の成長スピードはあまり気にしていない。……しかし改めて“2週間経ってもハンターランク1”という現実と向き合うとジクジクと焦り汁みたいなものがにじみ出てきて、あまりいい気持ちはしなかった。加えて★1のクエストだと出会うモンスターも集められる素材も本当に限定されるので、武器や防具の選択肢も広がらない。
「ここは早急に、ハンターランク2にならなくてはっ!!!」
しばらく前からコレが、我らドタバタコンビの共通見解となっていたのである。
というわけで、たっちーの緊急クエストであるドドブランゴ討伐に出掛けてきた。彼女が早々にハットトリック(3オチのこと)を喫し、ザザミ装備を作らざるを得なくなった、因縁のクエストである。が、堅いザザミ装備に守られたたっちーは自信満々の面持ちで、すっかり上から目線になって、ナメ腐ったことを俺にほざく。
「もうワシ、オチることはないと思うで! きっちりとザザミ装備に投資したからな!! 問題はオメーだ!! いまだにケチって初期装備だけど、もしもそのせいでクエストに失敗したら、ケルビの装備でもなんでも作らせるからな!!!」
ケルビ装備なんてものがあるのかどうか知らないが、そんなことになったら末代までの恥である。
「ドドブラ相手に、俺がオチるわけねーだろ!!!w さあ、いくぞ!!」
こうして我々は、雪山の人となったのであった。
しかし改めてこのクエストで、我々は防具の大切さを教えてもらうことになる。ハットトリックをしたときと同じようにたっちーはドドブランゴの攻撃を喰らいまくってはいたのだが明らかにダメージ量が減っていて、回復薬の消費も格段に抑えられている様子。これにより“対等以上に渡り合えている”という自信が生まれ、より果敢にドドブランゴとの距離を縮めることに成功していた。
その結果見事、一度もオチることなく討伐成功!! たっちーがガーガーとがなった。
「おっしゃ!!! おつぎはキミの緊急や!!」
さらに続ける。
「でもその前に、ちょっとくらい防具を作ったほうがいいんじゃない?w けっこう削られてたっぽいけどw」
俺は笑い飛ばした。
「ふふんw まあ多少は攻撃喰らったけど、我がブシドースタイルにはジャストガードがあるからな! こいつを完璧に使いこなせたら、防具どころか回復系アイテムもいらなくなるわwww なので、余裕だよwww」
そして、俺の緊急クエストが始まった。たっちーはこのときも絶好調で、たびたびドドブランゴに乗っては倒し、着実にダメージを与え続けている。しかし元気がよすぎて手数が余り、頻繁に俺に操虫棍の切っ先を突き刺してくるではないか。すると俺、思わずたっちーの攻撃をジャストガードで受けてしまい、ドドブランゴの目の前でヒラリヒラリとガンランスの舞を踊ってしまう。そして都合が悪いことにダンスの終わり際に思いっきりドドブランゴのブレスが当たり、俺は当然雪だるま。
「あっ!!!!!!」
と思ったときにはすでに遅く、そのままラリアットを喰らって昇天させられてしまった。「余裕wwww」と吹かした、わずか7分後の出来事であった。
「ちんだwwwwwwww」
すかさずたっちーからSkypeが送られてくる。うるせー! 誰のせいだ誰の!!
それでも気を取り直し、再びドドブランゴの元へ。なんだかんだ動きは知り尽くしているので、落ち着いてさえいればそうそう致命傷を負うこともない。要所要所でフルバースト、竜撃砲、そして覇山竜撃砲を使い分け、火と文明の恐怖を白いお猿に植えつけてやる。うん、いいぞ! このままいけそうだ!!
しかしそう思ったのも束の間、たびたび召喚されるブランゴどもに小突かれたり、躓かされたりしているうちに、思いも寄らぬピヨピヨ(気絶)状態に!
「あっっっ!!!!!!!」
と思ったときにはすでに遅く、そのままドドブランゴのラリアットを喰らって昇天させられてしまった。1オチしてから、5分後の出来事であった。
「ちょっとwwwwww ホントに何やってんのwwwww」
すかさずたっちーからのSkype。いよいよ後がなくなったが、じつはドドブランゴのほうも青色吐息で、脚を引き摺り始めていたのである。……あと数発! あと数分攻撃を入れれば、間違いなく討伐することができるのだ!!
「よし!! こっからは本気だ!!! 俺の覇山竜撃砲でケリつけてやる!!!」
キャンプを出るや、俺は一目散にエリア3に向かった。自分の緊急クエストである以上、トドメは自分で刺したいからな!!
そして……。
ドドブランゴが寝てからエリア3に入ったなら、きっと違う結果になっていたのだろう。しかし今回、俺が到着したときにはドドブランゴは怒り状態で大暴れしており、狭いエリア3に裸(初期装備)では手に負えるものではなく……。
「あっっっ!!!!!!!」
と思ったときにはすでに遅く、そのままドドブランゴのラリアッ(以下略)。
なんと、まさかのハットトリック……。ジンオウガでも、ゴア・マガラでも、4種の新看板モンスターでもない、最初の緊急クエストの相手であるドドブランゴに屈辱の3オチを喰らうなんて…………。
集会所に戻ってきたときの、たっちーの第一声が↓こちら。
前回のコラムで予言(?)した、
“これでもしも俺が、つぎのドドブランゴ討伐で1オチでもしたら……一生言われるんだろうなぁ”
↑コレの通りになってしまいました……。
大塚角満

週刊ファミ通副編集長にして、ファミ通グループのニュース担当責任者。群馬県出身。現在、週刊ファミ通誌上で“大塚角満のモンハン研究所”というコラムを連載中。そこら中に書き散らした『モンハン』がらみのエッセイをまとめた単行本『本日も逆鱗日和』シリーズ(4巻)が発売中。また、そこからのスピンオフとして別の視点から『モンハン』の魅力に迫る書き下ろし作品『別冊『逆鱗日和』 角満式モンハン学』シリーズも。このブログではさまざまなゲーム関連の話題を扱うつもり。一応、そのつもり。
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