大塚角満の ゲームを“読む!”

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【MH4G】第69回 “新・逆鱗日和”制作秘話(その2)

 3月26日に発売された拙著『逆鱗日和 天』『角満式モンハン学〜モンスター編R〜』。この2冊の発売を記念(?)して、編集担当の江野本ぎずもとともに都内5ヵ所の書店さんを巡ってきた。そこで、本や色紙、ポスターにサインしたり、写真を撮らせてもらったり……。ご対応いただいた書店の皆様、本当にありがとうございました!! ……そして、サインのときにいくつも字を間違えてゴメンナサイ!!(ひぃ)

 さて。

 そんな『逆鱗日和 天』と『角満式モンハン学〜モンスター編R〜』の、制作裏話を書き始めたんだった。

 わずか数日の期間で、“新・逆鱗日和”(後の『逆鱗日和 天』)と“モンハン学2”(同『角満式モンハン学〜モンスター編R〜』)の書き下ろし原稿を書いてこい……と江野本に命じられた俺。この2冊に加えて、『熱血パズドラ部シーズン2』の書き下ろしも書かねばいけないタイミングだったので、スピードには自信のある俺だったがさすがに途方に暮れざるを得なかった。しかし、ここでイジイジと死んだフリをしていると3冊どころか1冊も作れない……という最悪のシナリオに進むことになるので、腹を決めるしかない。与えられた時間は、わずかに7日だ。俺は「うーんうーん!!」と二日酔いのマンドリルのように唸りながら、以下のような計画を立てた。

まずは、締め切りがもっとも近い『熱血パズドラ部シーズン2』の書き下ろし案件を今日(月曜)と明日(火曜)の2日間でなんとかしよう。そして水曜、木曜に“新・逆鱗日和”の書き下ろしと、週刊ファミ通の巻末コラムを書く……。それがすべて片付く前提で金曜日から月曜日までホテルを取り、もっとも重い“モンハン学2”のテキストを書きまくる……!! 計画通りに進めば、晴れて7日後の朝には耳を揃えてすべてのテキストを借金取り(江野本のこと)に渡せるぞ……!!><

 ムチャクチャな計画だということは、むろん承知していた。でももう、このスケジュールでなんとかするしか道はなかったのだ。

「さて、まずは『熱血パズドラ部シーズン2』の、もろもろの原稿だな……」

 シャツの袖をめくり、腕時計を外してキーボードに手を添える。指輪や腕時計をしたままだと、その微妙な重さが気になって気になって仕方がなくなり、原稿が書けなくなってしまうのだ。準備は万端。書くべきことも、すべて頭の中にある。

「よーし!! 今日、明日と言わず、この数時間でパズドラ部は片付けてくれるわ!!!!

 指を走らせようと思ったそのとき、俺のデスクの上の内線電話が「ビビビビビビビッッッ!!!」とけたたましく泣き喚いた。オイオイ、なんてときに騒ぎ出すんだよこの電話は……と思って舌打ちしながら出てみると、電話の向こうの人がこんなことを告げたではないか。

「大塚さん、ナニをやってんですか。会議が始まってますよ!!!」

 あ、いけね……。忘れてた……。

 さっそく機先を制され、俺の執筆活動は初っ端から暗雲垂れ込めることになったのだった。

 こんな展開が、月曜から木曜の間はずっと続いた。出社していると原稿ばかりを書いているわけにもいかず、会議に出たり、書類を作ったり、伝票の処理をしたり……なんていう細々とした作業もしなければならない。イレギュラーな打ち合わせなんてのも頻繁にあるので、そのたびに筆は止まってしまう。

「あかん……。“モンハン学2”はほとんどが書き下ろし……。缶詰の時間をすべて費やしても、書ききれるかどうかわからないのに……! ……そこに1文字でも、余計な原稿を持ち込むわけにはいかない。スケジュールは崩さずに、なんとかしないと!!!

 そんな悲壮なまでの想いを胸に秘めながら、PCに向かえる時間のすべてを書き下ろし原稿に充てる。この間、ファミ通Appで連載しているブログ“熱血パズドラ部”と、ファミ通.comの“逆鱗日和なブログ”は、更新を休ませてもらった(さすがに週刊ファミ通の巻末コラムは休めなかったw)。そして、定例で行っている自分の部の会議などは「すんません!! 今週は休ませて!!」とお願いして休会とし、そこで生まれた時間も書き下ろしに突っ込む。そんな涙ぐましい努力がどうにか実り、なんとか缶詰になる直前に“モンハン学2”以外の原稿をすべて書き終えることができた。それらを、中目黒目黒(『熱血パズドラ部』担当)と江野本(『逆鱗日和』担当)に渡し、

「どうだうぉら!!!! 文句あっか!!!」

 とナゼかキレてドカッと椅子にふんぞり返った。すると江野本はニコニコと笑い、

「文句ない文句ない^^ これでようやく、全書き下ろしの10分の1くらいが終わりましたね^^

 と言った。俺はリアルに、

 ((((;゚Д゚)))))

 ↑こんな顔になって、

「で、では、ホテルに篭ります……((((;゚Д゚))))」

 と言って、着替えとPCを抱えて缶詰用のホテルに向かったのだった。

 続く。


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 3月26日に、大塚角満の単行本が2冊、同時発売になります! まずは当ブログの書籍化である『モンスターハンタープレイ日記 逆鱗日和 天』!! ブログでは綴っていない、シングルプレイ時の様子を描いた書き下ろしのプレイ日記もたっぷり収録されておりますので、どうぞお楽しみください!

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 そしてもう1冊、『モンスターハンター』に登場するモンスターにフィーチャーした、ほぼ書き下ろし(!)の単行本『別冊『逆鱗日和』 角満式モンハン学〜モンスター編R〜』も発売になります! 『モンハン3(トライ)』以降に登場のモンスター、48種の図説とそれぞれを主役に据えたエッセイで構成。まだブログでは触れていない、ダラ・アマデュラやゴグマジオスに関するエッセイなんかも書き下ろしで収録していますよ!

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投稿者 大塚角満 : 17:54

【MH4G】第68回 “新・逆鱗日和”制作秘話(その1)

 読者のみんな!! 今日が何の日か、知っているかな!?

 ……え?

「ベートーベンが没した日」

 博識だなオイ。

 ……ええ??

「朝から胃に穴が空くような会議があった日」

 ……って、それ俺のことだわ!!!

 と、白々しい自作自演をしてみましたが、皆さんもうおわかりですね。本日、3月26日は……そう!!! 大塚角満の単行本最新刊、『逆鱗日和 天』『角満式モンハン学〜モンスター編R〜』の発売日だぁぁぁぁぁあああ!!!!

 てなわけで前回の記事で予告した通り、今回はこの2冊の単行本を制作したときの裏話なんかを書いてみたい。

 さて。

 この2冊の単行本を「作ろう!!」と決めたのは、1月の半ばくらいだったと思う。当ブログの連載が単行本1冊にまとめるのにちょうどいいくらいの量になっていたし、モンスターハンターフェスタの開催でハンターたちの狩魂に火が入っている時期だったので、「いま作るしかない!!」と思ったわけだ。この提案にカプコンサイドもふたつ返事で「いいですねいいですね!」と言ってくれたので、晴れて“新・逆鱗日和制作委員会”の作業がスタートすることになったのである。まあ制作委員会と言っても、書き手の俺、編集の江野本ぎずも、デザイナーの松岡さんの3人なんだけどナ。

 しかしここで問題となったのが、“もう1冊の単行本”の存在だった。……いや、正確には3月5日に発売された『熱血パズドラ部シーズン2』も同時進行だったので“もう2冊”なのだが、とりあえずそれは置いておく。ここでいう“もう1冊”はもちろん『角満式モンハン学〜モンスター編R〜』のことなのだが、何が問題なのかというと、ブログをまとめる『逆鱗日和』本編とは異なり、こちらはほとんどのテキストを新規に書き下ろさないといけないことにあった。

「前作『角満式モンハン学〜モンスター編〜』には、『2nd G』までに登場した61種のモンスターが載っています。この第2巻には『3(トライ)』以降のモンスターを掲載することになると思いますが……ざっと数えたところ、その数は48種です^^;;」

 泣き笑いのような表情で江野本が言った。そして顔を引き攣らせながら口角を上げ、

ぜ、前作のときよりも楽そうでよかったですね^^ いけそうじゃないですか?w」

 などと言う。確かに数だけみたら前作よりも少ないのだが、それが楽なこととイコールかと言えば決してそんなことはない。

 しかもこう見えて俺は、小さい部署ながら“編集長”ということになっている。

 編集長ってのは“メインで記事を書く人”では決してなく、運営やら予算の管理やら、要するに“部をマネジメントをする人”のことを指している。1月や2月はまさに、ややこしい書類を作ったり面倒な会議にたびたび出たりといった編集長っぽい仕事に忙殺される時期なので、なかなか記事を書く時間を捻出することができなかったりする。そんなときに果たして、単行本丸々1冊分にもなるテキストを書くことができるのであろうか……?

「ど、どうします……? ホントに、大塚さん次第だと思いますけど……」

 今度は真剣な表情で江野本が言った。そう、俺次第。つまり、俺ががんばりゃいいだけのことなのだ。

 前作『角満式モンハン学〜モンスター編〜』は、『逆鱗日和』本編以上に好き勝手に書くことができたので非常に思い入れが強く、続編を作るチャンスがあれば「何を置いてもやりたい!!」とつねづね思っていた。いままさにその機会が巡ってきているわけで、ここで引くのはどう考えても“ありえない”ことである。一転して生気を漲らせた双眸をギラギラと輝かせながら、俺は力強く、江野本に宣言した。

やるぞ!! 書き下ろすぞ!! なあに、“がんばる”なんていちばん簡単なことだからな。搾り出しゃいいだけなんだから!!」

 渾身のセリフに江野本はニッコリと笑い、斬れ味ゲージ紫の切っ先を俺の脳天に突きつけた。

その言葉、待ってました!! ……ではスケジュールですが、いまから7日後の月曜日に、耳を揃えて“新・逆鱗日和”の書き下ろし原稿と“モンハン学2”のすべてのテキストをくださいね♪

 え……。

 ええ…………?

 ………………えええええええええ!!!??? お、お、お、おま、え、え、えええええ!!??

 驚きのあまり言葉が出てこず、「αβ%ωθ##υιΓγ!!!?」宇宙語をがなっていると、江野本は、

「じゃないと、間に合いませんからぁ♪ そのほかの手配はすべてウチが整えますので、がんばってくださいねー♪」

 と言って銀座の雑踏に消えていった。

 残された俺はハラハラと落ちる頭髪を眺めながら小さく、

「缶詰に……なりますか……」

 と赤い声でつぶやき、いつも缶詰でお世話になるホテルに電話をかけたのだった。

 続くw


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投稿者 大塚角満 : 16:19

【MH4G】第67回 『逆鱗日和』新刊2冊、明日発売! 中身をチョイ見せ!?

 ダラ・アマデュラ討伐までを書いたので、ちょっとひと休み。すると、まるで計ったようなタイミングでぇ……『逆鱗日和』シリーズの新刊2冊、明日(3月26日)発売だぁぁぁぁぁぁあああ!!!!!

 改めて書いておきますよ、その2冊の概要を!!

■モンスターハンタープレイ日記 逆鱗日和 天

 当ブログの『モンスターハンター4G』プレイ日記に加筆・修正などを加え、さらに書き下ろしのエッセイや欄外のコメントなどを盛り込んで構成した“正調・逆鱗日和”の最新作。同僚の美人ドSゲーマー・Tさんと展開しているドタバタ狩猟日記に加え、書き下ろしでは大塚角満の“ソロ狩猟”にスポット。セルレギオスとのガチ対決の模様や、ソロのときだからこそ考えてしまうクダラナイ考察などをここぞとばかりに書き散らした。
 カバーイラスト、挿絵はもちろんぽん吉さん。『逆鱗日和』シリーズではおなじみの、カバーを剥いだところの“オマケネタ”もあるぞ!!


▲中身をチョイ見せ。新たにぽん吉さんに、Tさんのイラストも描き起こしてもらった!! さすが似顔絵名人のぽん吉さん、このTさんのイラスト、メチャクチャ似てますwww Tさん本人にイラストを見せたら、「かわいい!! 私にソックリ!!w うれし〜〜〜〜!!w」とご満悦でしたw

■別冊『逆鱗日和』 角満式モンハン学〜モンスター編R〜

 ブログのまとめ本である『逆鱗日和』本編とは異なり、ほとんどのテキストを書き下ろし(!)で用意した渾身の1冊。『モンスターハンター3(トライ)』以降に生まれたモンスター48種を完全網羅し、それぞれの図説と、それぞれを主役に据えたエッセイを書いて構成した。
『モンハン学〜モンスター編〜』の第1巻を持っている方にはおなじみかと思うが、図説のページはこんな感じ。


▲これはイビルジョーのページ。大型モンスターは見開き2ページで、小型モンスターについては1ページで図解している。マジメな解説もあれば妄想爆発のものもあるので、注意が必要である。

 そして、大量にある書き下ろしエッセイ群だが、せっかくなのでその触り部分を載せてしまいましょう。担当編集の江野本ぎずもにナイショで掲載するので、ヤツにチクらないでねw

◆◆◆

【俺とケチャワチャ】

 さあさあ始まりました運命の一戦!! “最強サル型モンスター決定戦”のキャッチフレーズもまぶしい、ババコンガvs.ケチャワチャの牙獣種の頂上対決でありますッ!! 同種族、同系統、同じサル型ということでライバル意識をバチバチに迸らせていたババコンガとケチャワチャですが、この一騎打ちでいよいよ優劣が決まりますっ!! 盛り上がって参りました!!

 あっと! 両選手が入場して来ました!! なんと両者ともに……枝を伝っています! ひょいひょいひょいと軽業師のように枝を伝い、リングに向かっております!! って、おーっと!! ババコンガ、枝を渡りながら屁をこいております!! ひょいブッひょいブッひょいブッ……と、観客はたまったものではありません! この下品な技を見て、ケチャワチャはさっそく怒り状態になってしまったようです! ぺっぺっぺと、あたりに鼻水を撒き散らしております! これは恐るべきどっちもどっちだ!! 目くそ鼻くそならぬオナラと鼻水だー!!

 おっといきなり、ババコンガが仕掛けました! とぼけた顔してケチャワチャににじり寄ったと思ったら、いきなり背中を見せて……バフン! またまた屁をこいております! これは鼻のいいケチャワチャはたまらない……と思ったら、その巨大な耳で顔面をがっちりガード! かかっていない! 顔にはまったくかかっていません!!

 「ぎゃおおおお!!!」

 雄叫び!! ケチャワチャ、雄叫びをあげております! しかしいくら顔をガードしたところで、身体からは黄色い煙がモクモクと立ち上っております! ババコンガのオナラ攻撃は、しっかりと入ってしまっているぞ! どうやらいまの雄叫びは「くっさーーーーっ!!」の意味だったようですね! 見れば、ケチャワチャの足元にキラリと光るものが! これは……“牙獣の大粒ナミダ”だー! ババコンガのオナラが目に染みて、思わず泣いてしまったようです!!

(続きは単行本で!)

◆◆◆

 ……てな感じでこのあと、牙獣種の頂点を決める熾烈でアホらしい対決が展開されるのだが……これのどこが“モンスター解説”なのか自分でもよくわからん(苦笑)

 ただ!! ひとつだけ言えるのは、「『逆鱗日和』本編以上にクダラナくて笑えるエッセイがてんこ盛りなので、大いに期待してくれて大丈夫です!!」ってこと。ほぼ書き下ろしなので、新鮮な気持ちで読んでいただけること請け合いであります!!

 というわけで、発売当日の明日は、単行本制作時の裏話でも書こうかなー。


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投稿者 大塚角満 : 12:24

【MH4G】第66回 千の剣、千の盾(最終章)

 長く書いてきたダラ・アマデュラとのエピソードも、ついに本日完結します。

“2014年中にG級ハンターになる!”という目標がいつの間にか“2014年中にふたりのハンターランクを解放する!!”になり、年が押し迫るにつれて「もうどっちでもいいから、ひとりだけでも解放を!!><」となって、最終的には、

「2014年度中(つまり2015年3月いっぱいまでw)にどうにかなってりゃいいやぁ……」

 というやさぐれた目標設定となった。けっこう余裕のあるスケジュールだったのに、なんでこんなことになっちまったんやねん!!!

 大晦日の大敗北のあと間もなく年が明け、日本に2015年の朝日が降り注いだ。しかし俺とTさんの気分は晴れず、

「ダラ・アマデュラを討伐しないことには2014年が終わらねえ!!!><」

 の思いが強くなるばかり……。しかし、正月休みともなれば互いにやることも多く、つぎに本格的な狩りができたのは連休明けの1月7日になってしまった。

 しかも、だな……。

 じつはこの日から俺たちは、モンハンフェスタ'15の狩王決定戦に出場するべく、タイムアタックの練習をスタートさせてしまった。あみだで選んだ太刀×操虫棍での立ち回りを極めるべく、昼休みに集合してはダイミョウザザミ討伐に出向く毎日……。

「ダラ・アマデュラもどうにかしないと!!」

 という焦燥にも似た感情を燻らせながらも、「いまはザザミをなんとかするべきとき!><」と心を鬼にしてタイムアタックをくり返す……。しかし、そんな練習にも行き詰った1月のある日、我々は「ちと、息抜きが必要だな」とどちらからともなく言って、「だったらダラに行こうぜ」ということになったのである。俺は、(まあ、どうせ無理だけど)と確信し、「お嬢の緊急貼りなよ」とTさんに提案。それにTさんが「ラジャー!!!」と乗っかり、我々は何度目なのかもよくわからない緊急クエストに出発したのでありました。

 このときも、内容は凄絶を極めたと思う。こんだけやってりゃさすがに、序盤に3オチしてクエスト失敗……なんてことにはならなかったが、討伐した経験がないもんだからどれだけ攻撃を叩き込めばいいのかわからず、蝶番(ちょうつがい)がバカになったドアをひたすら開け閉めしているような感覚に陥ってしまうのである。

 15分過ぎに、俺が噛み付きをモロに喰らって1オチ……。

 さらに20分過ぎ、降ってくるメテオをかわしきれず、またまた俺が1オチ(苦笑)。

 キャンプに転がる我が分身の無残な姿を見て、俺はこう思った。

(こりゃ、またダメだな^^;;;)

 と。

 そして。

 フィールドに復帰した直後、俺はまたもや体力を削られまくり、完全に瀬戸際まで追い詰められてしまう。ハットトリックを覚悟した俺は早くも仏様のような顔になり、「す、すまん!!>< もうダメだ!!! 南無><」と目の前で真剣な表情で狩っていたTさんに告げたのだ。すると、その瞬間……!

 ピキューンピキューンピキューンッ!!!

 なんと!!! ついこのあいだまでその存在すら知らなかったTさんが立て続けに生命の粉塵を飲み、俺を窮地から救い出してくれたではないか!!!

えっ!!!! お、お嬢、粉塵持ってきてたの!!?」

 と俺。棺桶から慌てて足を引っ込めた顔には、生命力が満ち溢れていたに違いない。

持ってきてた!!! いまのでよかったんだよね!!?

 とTさん。俺はあかべこのように激しく首をタテに振り、「ええでええで!! 粉塵最高!!!」とカフェテリアの椅子の上で阿波踊りを踊った。

 しかし、Tさんの表情は晴れない。

「でも……じつはもう、回復がまったくないの>< いまの粉塵が最後だった……。私がオチるの、時間の問題だと思うよ……。ゴメン><

 聞くや、俺はすぐさまメニューを出して回復薬グレートを選択し、7個残っていたうちの5個を“渡す”に指定した。そして、

「お嬢!!! これ!! 受け取れ!!!」

 と言ってTさんに手渡す。もらったTさんは目を丸くして、

え!!! いいの!!? ありがと!!! これでまだ、渡り合えるよ!!!!

 と力強く宣言した。

 そんな、30分過ぎ−−。ついに、歓喜の瞬間が訪れる。

「グォォォオオオオオオオオオ……!!!!」

 千剣山が震えるような断末魔の雄叫びを上げつつ、その巨体を千切れた糸のように揺らしてダラ・アマデュラが地面に倒れ伏した。あの恐ろしいブレスも、悪夢のような噛み付きも、もう飛んでこない……。でも、俺もTさんも、数秒のあいだは動けなかった。まさか本当に、ふたりだけでダラ・アマデュラを超えることができたなんて……!!

“QUEST CLEAR”

 この文字が画面から消えてしばらくしたのち、俺たちはようやく顔を上げた。そして、溜めに溜めた喜びの感情を爆発させる!!

……よっしゃあああああああ!!!! いけた!!!! ついにダラ・アマデュラを討伐できたぞおおおおおお!!!!」と俺が言えば、

きゃーーーーーーーー!!!! ホントにクリアーできたんだね!!!>< 怖かったーーーー!!!>< でも、うれしいいいいい!!!」とTさん。そして集会所で一気に上がったハンターランクを眺め、「やった!!ww 角満をぶっちぎったwwww」と言って笑った。

 その後、我々の狩猟風景はタイムアタック一色となる。少しずつだが縮まっていくタイムを見て俺もTさんもホクホク顔となり、「やってみて、よかったな!」の思いを強くしながら……。でもそんなある日、Tさんがポロっとこぼした言葉が忘れられねえわ。

「いやあ、タイムアタックって、おもしろいな!!! ……これもう、緊急クエストとかやってる場合じゃないわwww

 この発言の意味をしばし考えた後、俺は大慌てでわめきまくった。

「……って、うおい!!! ふざけんな!!! 俺の緊急が、まだ残ってるじゃねえか!!! 手伝えよ!!! ナニをひとりで達成感に浸ってんだよ!!!(怒)

 俺たちのドタバタ狩猟紀行は、まだまだ終わらない−−。


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投稿者 大塚角満 : 16:55

【MH4G】第65回 千の剣、千の盾(その4)

 2014年の大晦日−−。

 テレビから流れる国民的歌番組も中盤から終盤に向かい、さあさあもうすぐ新たな年の幕開けだぁ〜〜〜……って段階になって、俺とTさんは集会所にたたずんでいた。受付嬢もいよいようんざり顔で、いかにも、

「あの〜〜〜……。ほかのお客様もおられますし、そろそろクリアーして先に進んでいただきたいんですけどぉ……。“緊急緊急!”って最初は騒いでいましたけど、これだけ長逗留されるとまったく緊急感がないんですけど」

 と言いたそうな顔をしている。いやでもそんなこと言ったって(言ってないけど)、俺たちだってふざけているわけじゃないのだ。志だけは、

「2014年中にG級ハンターになる!!!」

 と高く維持しながら狩猟に出向いているのである。でもどうしても、ダラ・アマデュラの壁を越えることができないんだよおおおおお!(泣)

 もう時間的に、2回の緊急クエストをクリアーしている時間はないだろう。でもどちらか一方ならば、まだ可能性があるのではなかろうか!? せめてひとりだけでもハンターランクを解放して、新年を迎えたい……!!

「よおおおし!! 今度こそギッタギタにしてやんぜ!!」

 Tさんが元気よく吠えた。

「おうとも!! 年が明けるまでに緊急クエストをクリアーして、一流ハンターへの扉を開こうぜ!!」

 俺も言う。威勢だけはいいふたりは、こうして凝りもせずにダラ・アマデュラの緊急クエストに向かったのだった。

 ↑このへんのことまで、3月26日発売の新刊『角満式モンハン学〜モンスター編R〜』のダラ・アマデュラの項で書いた。ここから、その続きを書こうと思う。

 そもそも大前提として俺は例年、大晦日の夜には狩猟に出掛け、年が切り替わるタイミングで竜撃砲をブッ放したり、タイミングよく狩猟したりといった“モンハンにまつわること”をして新年を迎えることにしている。本来ならば今回は“ふたり揃ってG級に”というこれ以上ないアニバーサリーが待っていると思っていたので、あまり深く考えてはいなかった。しかしそれが不可能となれば、

“ダラ・アマデュラを討伐した瞬間に年が明ける”

 ことを目指して狩りに行けばいいのではないか……! 俺はその旨を、Tさんに告げた。

「お嬢!! いまからキミの緊急クエストをするわけだが、時間的にちょうど、クエストクリアーくらいのタイミングで午前0時を迎えると思う。つまり……長年の壁だったダラ・アマデュラを退けた瞬間に新たな1年が始まるということだ!!! なので目指すは“ハッピーニューイヤー討伐”!! これしかないぞ!!」

 Tさんが、目を輝かせたのがわかった。

なにそれステキすぎるやん!!!! ……そうか!!! そのために我々は、“あえて”このヘビを狩猟しなかったんだな!!!!」

 そうだそうだソノトーリだ!!! と歌を歌いながら、我々は何度目なのかもよくわからない千剣山に向かったのだった。年が明けるまで、残り30分のところでした。

 そしてこのクエスト、やはり気合が違ったのか、それまで以上の健闘をみせてダラ・アマデュラを追い詰められたと思う。早々に尻尾を切断し、ジャンプ攻撃によるダウンも幾度となく奪えた。これはいける……!! ハッピーニューイヤー討伐が現実味を帯びてきた!!!

 しかし、そうやって勝利を意識し始めたとたん油断するのが俺とTさんの悪いところで、クエストスタートから20分過ぎ、25分過ぎにTさんが昇天。

いやぁぁぁぁぁぁぁあああ!!! もう討伐したいよーーーー!!!><

 泣き女のように悲鳴をあげるTさんだったが、まだ終わったわけではない。

「まだいける!!! あきらめちゃダメだ!!!!

 Tさんを叱咤し、ガンランスを構え直してダラ・アマデュラと対峙する。平気な顔に見えるが、ヤツもきっと追い詰められている−−。あと一息で、討伐できるはずなんだ!! Tさんが戻ってくるまでに、ちょっとでもダメージを蓄積しといてやるぜ!!

「決着つけてやる!!!!」

 勢い込んでガンランスの切っ先をダラ・アマデュラの巨体に突き立てようとしたが、なんとその瞬間、ターゲットカメラが“探知不可”状態に。「うわ!!! こ、ここでブレス!?」と大慌てで武器を畳んで周囲を見渡そうとしたが、突然のことで恐慌状態に陥った俺の操作はヒデェもんで、カメラはグルグルと回るだけで要領を得ない。

「あかーーーーーーん!!!!」

 そう叫んだところでようやくダラ・アマデュラの顔を見つけるも、パニック状態での緊急回避はタイミングが早すぎで、だらしなく寝そべったところにブレスが直撃して万事休す……。

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 最悪のところで3オチ目を計上してしまい、我々は集会所へ強制送還されたのだった……。

 集会所に投げ出されるや、Tさんが烈火のごとく怒り出した。

「ちょっとおおおおお!!!! ダメじゃん!!!! 何がハッピーニューイヤー討伐やねん!!! あ、あと5分しかないよ!!!w どうすんの!!? これじゃ来年、ロクなことがなさそうだよぉぉぉおおお!!!>< 」

 俺、アワアワと言い淀みながらもTさんに提案した。

「お、お嬢!!! ととと、とにかくクエストに行くぞ!!! クエストは……そうだ!! レイア!!! 『4G』を始めて最初にお世話になったリオレイアに会いにいこう!!! もうそれしかない!!!

 俺たちは「レイアだレイアだ! リオレイアだ!!」と大騒ぎをしながら下位の(笑)リオレイア討伐クエストを貼り、遺跡平原に出発。しかしその段階で時間は2014年12月31日午後11時58分を過ぎており、結果……。

いやぁぁぁぁぁぁ!!!! むーーーりーーーー!!!!www」とTさん。

うおおおおおおお!!!! レイアつえええええ!!!!www」と俺。

 ゴ〜〜〜〜〜〜ン……という除夜の鐘がレクイエムのように響き、テレビから「あけまして、おめでとうございま〜〜〜す!!!」の声が聴こえたとき、我々のリオレイアは気持ちよさそうに空に飛び立ったのだった……。

 合掌w




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投稿者 大塚角満 : 14:46

【MH4G】第64回 千の剣、千の盾(その3)

 俺とTさんの年末は、ダラ・アマデュラ一色だったと言っても過言ではない。ヘビに祟られてその巣穴から抜け出せなくなってしまったカエルのごとく、俺たちはこの大蛇に存分に喰われまくった。

 クエスト失敗の数が十数回を数えたころ、

「これは、意思の疎通ができないままネットでやっていてもラチがあかない。キチンと顔を突き合わせてやる必要があるぞ!」

 ということになって、ランチの時間に会社のカフェテリアに集合した。そして速攻で昼飯を済ませ、残りの時間でダラ・アマデュラ討伐に−−。

 しかしそれでも、なかなかうまくいかない。少しずつ、超絶ダメージのブレスや噛みつきのタイミングをTさんも覚えつつあったが、それでも喰らってしまったらほぼ一撃オチなので最終的には“クエスト失敗”となってしまう。しかも、回数を重ねるごとにナゼか知らんが俺までダラ・アマデュラにやられるようになって(理由は永遠の謎)、頻繁に瀕死の重傷を負うようになってしまった。さすがに3オチ目を俺が喫するのはマズイと思い、恥も外聞もなく絶叫する。

きゃああああああ!!!!>< や、やられるやられる!!! 粉塵フンジン!!! 粉塵飲んでよお嬢!!!>< 早くはやくハヤク!!!

 Tさん、突如パニックになった俺に面食らって、あたふたと右往左往しながら信じられないことをのたまった。

フ、フンジン!!? フンジンって何!!!? そんなもの、どこにあんの!!?」

 ……ってオメー、いまのいままで生命の粉塵知らなかったのかよ!!!!!(怒)

 けっきょく、叫ぶだけ叫んだものの俺はパックンチョとばかりにダラ・アマデュラに咀嚼され、あえなく轟沈。Tさんが粉塵を飲もうが飲むまいが関係のない散り際を演出して、「ダラ・アマデュラ、侮れん……!」の思いを強くしたのであった。……まあ“侮れない”どころか、すでに20回近く失敗してるんだけどな。

 クエスト失敗を受けて、俺はさっそくTさんを叱責した。

コラお嬢!! いままで自分がピンチになったとき、幾度となく体力がピキューンて回復したことがあっただろ!? あれ、なんだと思っていやがったんだ!!」

 Tさん、水辺で日向ぼっこに興じるジャギィノスのような顔でシレッと応えた。

え。あれって、ピンチになると何度かオマケで回復する……とかいう救済システムなんじゃないの?w」

 俺、怒りのあまり、むいたばかりのゆで卵の殻をバキバキボリボリと噛み砕いた。

んなわけねえだろ!!!!(怒) どういうシステムだそりゃ!!! 俺が“生命の粉塵”ってアイテムを飲んで、オメーの体力を回復してあげてたんだよ!!! 今後はお嬢も持ってけよ!!! 俺だって完全無欠なハンターじゃないんだからさー!」

 言われたTさん、「誰も完全無欠だなんて思っていないと思いますがww」と失礼なことを言った後、それでも「ラジャー!!! つぎからはそのフンジンとやらを持っていきます!!!」と約束してくれた。さあリベンジだ!!!

 しかしつぎの挑戦でもTさんが早々に2オチを喫し、キャンプに運ばれていってしまった。もう、あとがない……。昼休みの時間にも限りがあるので、これで失敗したら「また今度^^;」ってことになってしまう。しかも運のないことに、Tさんがキャンプに転がされるのと同じくらいのタイミングで俺も負傷! 残りの体力が数ミリほどになってしまい、ダラ・アマデュラのため息がかかっただけで天に召されてしまう……というところまで追い込まれてしまった。すかさず、俺は叫ぶ。

きゃああああああ!!! お嬢お嬢!!! 粉塵フンジン!!! こういうときこそ生命の粉塵を!!! 助けて助けて!!><

 Tさんが、元気に応じた。

おっしゃ任せろ!!! ちゃんと持ってきたぞ!!! そら!!!」

 Tさんの分身が、ゴキュゴキュピキューンと生命の粉塵を飲んだ音が聞こえてきた(Tさんの3DSからね)。さあ回復だ……!! と思ったが、我が分身の体力は微動だにしていないではないか!

ちょ!!! お嬢!!!>< 早く粉塵飲んでよ!!! やられるやられる!!!><

 催促する俺。Tさんも、「わ、わかった!!! もういっちょ!!!」と言って、2個目の生命の粉塵を飲んだようだった。

 しかし……。

 またまた我が分身の体力は1ミクロンも動くことなく、そのままダラ・アマデュラに「ペシッ」と叩かれて昇天させられてしまった。な、なんてことだ……。Tさんが生命の粉塵をキチンと飲んでくれていたら、いまの昇天は防げたのに……。

 集会所に戻るなり、Tさんがプリプリと怒りだした。

ちょっとー! なんで粉塵飲んであげてるのにやられちゃうのさー! あーもったいない!!」

 俺も言う。

「おい待てや! 粉塵、ホントはケチって飲んでなかったろ!! 俺の体力、まったく回復しなかったぞ!!!」

 この俺のセリフに対する、Tさんの反論はあまりにも衝撃的だった。

飲んでたわ!!!! “あ! ヤバい!”と思って、キャンプで2個も!!! でもオメーのキャラ、ぜんぜん回復しないんだもん!! あー張り合いがない。粉塵詐欺やんけ!!!」

 俺、カンチョーされたテオ・テスカトルのような顔になって、火炎ブレスを吐き出した。

「……粉塵は同じエリアで使えやあああああああ!!!!!(泣)」

 そんな不毛な狩りをしているうちに、なんと我々は2014年の大晦日を迎えてしまった(驚)。果たして、年が明ける前にダラ・アマデュラを討伐できるのだろうか……?




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投稿者 大塚角満 : 12:14

【MH4G】第63回 千の剣、千の盾(その2)

 抱腹絶倒のミスにより、1回目のダラ・アマデュラ討伐に失敗したことを昨日書いていない。書いていないがここはひとつ、

「ヤツらはありえないミスを犯してダラ・アマデュラに屠られたんだナ」

 と、おのおので脳内補完して読み進めていただけると幸いです。抱腹絶倒の1回目の内容を知りたい方は……3月26日発売の新刊『角満式モンハン学〜モンスター編R〜』をお買い求めくださいッッッ!!!(シツコイ)

 さて。

 集会所に戻ってきたTさんは、思った通り呆然としていた。

「なにあのデッカイの……。自分がどこで何をしているのかもわからんかった……」

 と言ったきり跪いて動かない。その姿を見て俺は“してやったり!”な気分になり、「どうだ!! 見たか!! スゲェだろ!!!w」と鼻高々である。俺の態度を見たTさんは苦々しげに「なんか腹立つ……w 自分で作ったわけでもないくせに……」と吐き捨てながらも、スクッと立ち上がってつぎのように述べた。

「このダラなんちゃらってのが、いままでのモンスターとはひと味もふた味も違うことはわかったよ。それはわかったけど……本当にウチらふたりで、どうにかできるものなの?? 暖簾に腕押し感がハンパないんですけど……」

 以前だったらきっと、「うは!!!!!www ナニアレ!!ww、デカすぎワロタwww もう1回、見に行こうぜwwww」と笑って茶化して終わっていた場面だろう。でもいまはキチンと、相手の強さと怖さを認識し、しっかりと“ビビること”ができるようになっている。この、ライバルとなるモンスターの存在をリアルに感じ、“恐怖”よりも“畏敬”の念を抱けるようになって初めて、ハンターとして成長したと言えるんじゃないかと俺は思う。そういう意味ではTさんも、ダラ・アマデュラというG級への番人を前にしてついに、一人前のハンターとして覚醒したと言えるのではなかろうか。

 ブルブルと震えるTさんに、俺は力強く言った。

「いまのは、あくまでも様子見。つぎからが本番だぜ!! きちっとクリアーするために、対ダラ・アマデュラ用の作戦を授けよう!」

 俺がTさんに告げた立ち回りの要点は、以下の通りだ。

・ダラが岩に巻きついたらよじ登って攻撃できる
・キミは攻撃しやすい尻尾と爪を狙いなさい
・わけがわからなくなったら、目の前にある部位を突っつけ
・ターゲットカメラが“探知不可”になったらブレスに注意!
・ピコーンと合図したら緊急回避!

 チャットでは、このへんが限界だった。なので最後にひと言だけ、

「要するに、オチなければどうにかなるから!!w」

 と当たり前のことを伝え、我々は2回目のダラ・アマデュラ討伐に出向いたのだった。

 2回目。

 俺とTさんはとりあえず尻尾に接近し、そこにありったけの斬撃を叩き込んだ。これは俺の心の片隅で息づく、

「どうせ失敗するなら尻尾くらいは持ち帰りたい!!!」

 というセコい心根が表面に露出したことによる行動で、本来だったらどっちかが、頭にジャンプ攻撃をお見舞いしてダウンを狙ってもいい場面ではある。そんなことはわかっちゃいるが、まずは尻尾だ! 誰がなんと言おうと、お土産はもって帰るっ!!!! そんな、損得勘定をむき出しにしたふたりの斬撃により、まもなくダラ・アマデュラの尻尾がポイーンと宙を舞った。やったやった^^ 土産だ土産だ^^^^

 しかしこの2回目も、俺たちはほとんど何もできぬまま3オチを喫してしまった。Tさんがどうしてもブレスや噛み付きを喰らってしまい、ほぼ一撃のもとに屠り去られてしまうのである。このクエスト中はつねにテンパっているらしく、ターゲットカメラを確認することも、俺の合図を聞くこともできないらしい。とはいえ、ネットを使った遠隔地どうしの狩猟ではそれ以上できることもなく、俺は優しく「まあ、めげずに何度もやってみよう! そのうち慣れてくるさ!」と言って3回目のダラ・アマデュラ討伐クエストにTさんを連れ出したのだった。

 この3回目は、そこそこの時間まで粘れたように思う。だって途中、怒り状態になったダラ・アマデュラがメテオを降らせ、採掘可能な“不発の隕石”が地面に突き刺さったからな。これを目ざとく見つけた俺は「土産だ土産だ!!!!」と我を忘れ、カンキンコンキンと隕石からの採掘を行った。でもその直後、空から降ってきたメテオが直撃して(俺が)帰らぬ人となったけどな(苦笑)。

 集会所に戻ってきてすぐ、Tさんが不審のまなざしで俺を詰ってきた。

「おい。ちょっと聞きたいんだけど、オメー最後、なんか怪しいことしてなかった? なにやら掘っていたように見えたんだけど……」

 俺、ペロッと舌を出しながら白状する。

「あれな^^; たまに空から掘れる石が降ってきて、レアな素材を採掘できるんよ^^;; ……でも!!! お嬢はマネしなくていいからな!!! 危険だからな!!! 俺のようなベテランでもオチるんだから!!!!」

 俺の告白と警告を「ふーん」と聞いていたTさん。ナゼか静かな能面のような口調(どんなだ)で「まあいいや。さあ、もう1回いこう!」と言って自分の緊急クエストを貼り付けた。

 4回目。

 このときもそこそこ長く、千剣山に滞在できたと思う。尻尾を斬り、爪も破壊し、「なんかいい感じかも!!」と思うところまではいったから。でもそのうちにダラ・アマデュラが怒り状態になり、3回目と同様にメテオと不発の隕石が……。

 でもさすがに俺は、このときの隕石には向かわなかった。3回目のときにコレをエサに屠られたばっかだし、Tさんにも「近寄るなよ!!」と告げた手前、ホイホイと取り付くわけにはいかないと思ったからな。それに、そもそもすでに2オチしてるしぃ……って、ええええええええええええ!!!?

 カンカンカンッ!!!!

 って、おいいいいいいいいい!!!!! ナニを掘ってんだお嬢ぉぉぉおおお!!!!! そ、そんなことをしていたらメテオが……!!!

「いゃあああああああああああ!!!!wwwww」

 Tさんの断末魔の悲鳴を最後に、気づけば俺たちはまたまた集会所に強制送還されていた(苦笑)。本格的にふたりでのクリアーに、暗雲が垂れ込めてきたぞ……。

 続く。




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投稿者 大塚角満 : 14:19

【MH4G】第62回 千の剣、千の盾(その1)

 モンハンフェスタ'15福岡大会のこと……はとりあえず置いておいて、プレイ日記本編のほうを進めたい。あまりの感動とおもしろさ(いろんな意味で)で気持ちの整理がついておらず、ちょっと落ち着いてからまとめてみたいのです。週刊ファミ通の巻末コラムで書くのか、それとも……? まあ、しばしお待ちくだされ。

 さて。

 12月のある日。上位★7の最後の壁、“ウォールアカム”ことアカムトルムをTさんとふたりで討伐した。“ある日”と言いつつ、メモの日付が2014年12月21日になっているので、この日にノシてやったのは間違いなさそうだ。

 アカムトルムのクエストで、印象に残っていることはとくにない。

 ……いまアカムが巨体を揺らして全力で突っ走ってきて、「ちょちょ!!!! なんかあるでしょ!!!!>< 怖かったとかデカかったとかさぁ!!!」と思いっきりツッコミを入れてきた映像が脳裏に閃いたが、ないものはないんだからしかたがない。気がつけば尻尾が切れ、Tさんが2オチし、「アレヨアレヨ」と踊っているうちに討伐となっちまったのだ。あえて書くことを探すなら、じつは★7に上がってすぐに、「Tさんはアカムの威容を見たらビビってチビるに違いない」と思い、モノは試しとクエストを貼って出向いたことがあったのだ。しかし討伐を果たしたとき、Tさんは、

すげえ!!!! 初めて見たヤツだったのにボッコボコにしてやったぞ!!! 初見だけあって動きがわからなかったけど、なんとかなるもんだな!!^^」

 とホクホクしていたので、アカムのことなど1ミクロンたりとも覚えていないことが判明した。ここで再び、アカムが赤鬼のような身体を揺らして「ちょちょちょ!!!!><」と走り寄ってくる映像が閃いたが頭から締め出してやりました。

 そんなアカムトルムを越えたことにより、ついに我々の前にG級への番人が姿を現す−−。集会所でTさんが、興奮ここに極まれりといった様子でまくし立てた。

あ!!! キターーーーー!!! じいさんがフキダシ出してるよ!!!! 緊急クエストが出たんじゃない!!?

 俺は厳かな口調で「うむ」と言い、「やったやった!! G級や!!! で、何が相手???」と騒ぐTさんに静かに告げた。

ダラ・アマデュラ−−。……千の剣の猛攻に耐え、蛇龍王を跪かせた者にだけ、G級への挑戦権が与えられるんだよ」

 Tさんが「ゴクリ」とツバを飲み込んだのがわかった。

「え……。なんかすごそう……。わ、私たちだけでいけるの……?」

 さっきまでの浮かれた態度はどこへやら。すっかり怯えたTさんに、俺は逆に元気な声になって言った。

いけるとも……!! 俺は『モンハン4』のとき、何度も挑んで帰ってきているんだよ!! 絶対に前に進めるさ!!!

 2014年12月22日の夜だった。年が明けるまで、残すは10日ほど。早々にダラ・アマデュラを討伐し、その先に現れるとウワサの“最後の番人”を越えれば、晴れてG級ハンターの仲間入りだ!! 10日もあれば、どうにでもなるに違いない。テオ・テスカトルが壁になったときは「年内G級は無理だな……><」とあきらめかけたが、アカムトルムで一気に巻き返せたことにより再び可能性が生まれたのである。いける……!! きっと越えられるさ!!! 俺は吠えた。

「さあ、いくぞお嬢!!! 千の剣をへし折ってやるんだ!!!

 Tさんも、力強く頷いた。

よくわからんが、やってやるか!!!! いまの我々だったら、1発でいけちゃうかもしれんしな!!!!」

 さあさあ、ダラ・アマデュラ退治だ。俺は緊急クエスト“千の剣”を貼りつつ、ひと言だけTさんに、

「ヤツは時折、喰らったら一撃でやられるレベルのヤバい攻撃をすることがある。でも大丈夫!! その攻撃が来るタイミングでピコーンて合図を出すから、そしたら緊急回避してくれ!」

 と最低限のアドバイスを送った。Tさんが素直に「らじゃー!!!」と受けたのを見届けてから、俺はクエスト出発のボタンを押す。目指すは千剣山。待ってろよ、ダラ・アマデュラ!!!

 ……さてここから、抱腹絶倒の1回目の緊急クエストが幕を開け、非常に笑えるやり取りが展開するのですが……丸々そのくだりはカットさせていただきます!! ナゼかというと……3月26日に発売される新刊『角満式モンハン学〜モンスター編R〜』のダラ・アマデュラの項で、このときの様子を詳しく綴った“俺とダラ・アマデュラ”というエッセイを書き下ろしているから!!! 俺とTさんのダラ・アマデュラとのファーストコンタクトの模様を読みたいという方は、ぜひぜひ『角満式モンハン学〜モンスター編R〜』を手に取ってみてください。ちなみに、ほかのモンスターに関するエッセイも大量に書き下ろしておりますので、この“逆鱗日和なブログ”の読者の皆さんもたっぷり楽しめると思いますよ!

 ……以上、巧妙に(?)宣伝をからめたコラムでしたw




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投稿者 大塚角満 : 16:08

【MH4G】第61回 覚えないオンナ

 前々回の記事で、俺とTさんのふたりで苦労してリオレイア希少種を捕獲した……という話を書いた。上位とはいえ我々にとっては大きな壁で、この金レイアのおかげで今後の成長スケジュール(?)に看過できない狂いが生じたのでありました。

 さて、この記事の中でサラッと、Tさんがアイテムとしてハチミツを持ち込み、回復薬と現地調合することを覚えた……ということを書いた。これを教えたときのTさんの驚きようは凄まじく、「すげえ!!! 天才!!!! そんな手があったとは!!!!」と、初めて火を使うことを覚えたジャワ原人のごとく喜び勇んだのである。

 でもここで、俺はふと思った。

(コイツはふだん、どんなアイテムを持ち込んでいるんだ……??)

 と。クエスト中、彼女はほとんどアイテムを使わない。使うとしても回復系とピッケル、虫あみくらいで、ほかのものを持ち込んでいる気配が感じられないのである。そこで俺は仕事中に、TさんにSkypeを送った。

「ところでお嬢さぁ、ふだんどんなアイテムを持ってクエストに行ってるの??」

 するとTさん、「ん??」と一瞬考える素振りをみせてから、「えーっと」と前置きしてつぎつぎとアイテム名を挙げていった。

「薬草!!」

「回復薬!!!」

 うんうん。まあそのあたりは鉄板だよな。俺も持っていってるし。しかし、続いてTさんが挙げたアイテム名を見て、俺は椅子からズリ落ちてしまった。

「回復薬アップルグレーネード!!」

 イテテテテ……と椅子によじ登りながら、俺は声の限りに叫んだ。

なんだそりゃ!!! 初めて見たわ!!!! 新種のスタミナドリンクかよ!!!!(怒)

 するとTさん、「あ、間違えたwww」と少しテレたあと、以下のように言い直したではないか。

回復薬アップグレネードかwww」

 俺、勢い余って握っていたボールペンをベキベキとへし折った。

「なんだその、回復するのか爆発するのかわからねえ新種の爆弾みてぇなアイテムは!!!!(泣) 回復薬グレートだろが!!!!

 しかしTさん、正しい答えを教えてあげた俺の言うことなど聞いちゃいない。笑撃の発言を続ける。

「あとねー、応急アップグレネーター

 俺、自分が泣いているのか笑っているのかすでにわからなくなっていた。

「なんなんだそれは!!!! 未来の世界からやってくる殺し屋かよ!!!!! しかも応急薬のこと言ってるんだったら、それは持ち込むアイテムじゃないわあああ!!!(涙)」

 このあとも、「ヘンな石!!(※訳:砥石のことらしい)」、「罠!!! もったいなくて使わないけど!!」、「閃光!!! これももったいないから使わない!!」と言いたい放題。いい加減頭にきた俺は、つぎのようにセリフを叩きつけた。

もういい!!! わかった!!! 昼飯のとき、3DS持って集合な! そこで持ち物見せろや!!」

 するとTさんは明るく「いいよー^^」と言って、本当に昼飯のときに3DSを持ってきたのであった。

 さあさあ、チェックだチェック。いったいTさんは、どんなものを持ち歩いているんだ……?

「どれどれ……」

 と眺め始めたところで、俺の視線がピタリと止まった。だって、こんなものを持ってるんだもん……。


イラネ〜〜〜……

 俺、砲撃を食らったガーグァのような顔になりながらもTさんに尋ねた。

「お嬢さん、なんでこんなものを持っているのですか……? 今後、ガンナーにでもなるおつもりで……?」

 と。するとTさん、「え??」と目をしばたたきつつ以下のように説明してくれました。

「なんか、いつも支給品に入っているのにキミが取らないから、私にくれるんだろうなーと思って。なので、毎回回収しているお^^」

 これまで何度、Tさんといっしょにクエストに行ったろう……。そのたびにこれらの物資を彼女が回収していたとなれば、その量はいったい……!!!

「お、お嬢、こういうのはもう、持って帰らなくていいからね……。もう、いっぱい持ってるでしょ……?」

 そう諭す俺を、Tさんは不思議そうな顔で眺めた。

「え、そうなの?? ……でももったいないから、これからももらって帰るよ^^

 もう好きにしてください……(苦笑)。




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投稿者 大塚角満 : 15:57

【MH4G】第60回 肉を喰らうッ!!

 どうにかこうにか上位★7のリオレイア希少種を討伐し、ハンターランクの解放とG級が見えてきた俺とTさん。上位の時代も、いよいよクライマックスだ。

 しかしこの間、屈強な上位のモンスターを相手にしていてシミジミと思ったのが、「俺ひとりが罠とか閃光を使っているだけでは、苦しい立ち回りになるな……」ってこと。クエストに費やす時間が長くなればなるほど3オチの危険性が高まってしまうので、なるべく早いうちに討伐なり、捕獲なりをして決着をつけたい。そのために俺は、

「ぼちぼちいけそうな気がする……!!」

 という、長き経験と確かな知識に裏打ちされた総合力(つまりただのカン)でもって捕獲用の罠を仕掛けるのだが、捕獲するには早かったり、モンスターにシカトされてどっかに飛び立たれてしまったりして失敗することが多々あった。モンスターが屈強になればなるほどそのようなミスを犯す頻度が高くなってきたので、俺はしばらく前からつぎのように考えるようになったのだ。

「お嬢が罠を使ってくれれば……!」

 と。そこである日、俺はTさんに言いました。

「お嬢さぁ〜、ぼちぼち自分でも罠を持っていって仕掛けなよ。そしたら、ずっと楽になるからさー」

 するとTさん、目を丸くしてつぎのようにカミングアウトした。

「罠って、シビレ罠と落とし穴?? それなら毎回、持っていってるよ

 俺の額から、タラリと汗がこぼれた。

なにぃ!? だったら使えや! 温存してるんじゃねえよ!」

 俺の怒声に、Tさんは悲しげな顔で答える。

「だって…………いつ使っていいかわからないんだもーんwww」

 あーさいですか。

 俺にも覚えがあるのだが、自分よりもランクや腕が上のハンターと狩りにいくと、「ここで罠を使ったら迷惑かな!? 閃光は投げないほうがいいのかな!!?」と必要以上に緊張して“けっきょく何もやらない”という深淵に落ち込むことがある。Tさんは俺に対しては1ナノメートルほども緊張してはいないが、それでも「クエストで迷惑はかけぬ!」と思っているらしく、結果、罠や閃光を温存することになっているらしい。

「なるほど……」

 とつぶやいてから、俺はひとつの解決策をTさんに提示した。

「じゃあさ、お嬢に罠を作ってもらいたくなったらチャットで叫ぶわ。“罠使って!!”って」

 クエスト中に言いたいことがあったらメールやSkypeを送っていたが、これだとけっこうなタイムラグがあって歯がゆいことが多い。でも、言いたいことをいくつかチャットの定型文に入れておくだけで、かなりスムーズなやり取りができるんじゃないかと、この期に及んで思い至ったわけだ。

「なるほど!!! それイイネ!!! じゃあせっかくだから、ほかにもやってほしいことがあったら、定型文で叫んでよ!!

 うんうん、了解。そうするわ。そこで俺は“罠作って!!”のほかに、“捕獲してくる!”、“キャンプに戻るわ”、“爆弾ヨロシク!”、“採掘してくる”なんて言葉を定型文に登録。さらに後々のことを考えて、

「まもなく現れるセルレギオス用に、“肉食って!!”ってのも入れておこう。お嬢は絶対に、裂傷になるからな」

 ということで“肉食って!!”も追加。これできっと、流れるような狩猟シーンが展開するようになることだろう。

 そしてすぐに、定型文を使うチャンスがやってきた。

 上位★7のイビルジョー討伐に出向いたときだったと思う。

 順調にイビルジョーを追い詰め、ぼちぼち捕獲ができるかなぁ……と思って俺がシビレ罠を設置したら、まんまとそれをスルーされてジョーが隣のエリアに行ってしまったのである。

「ああ……>< またやっちまった……」

 これでしばらく、俺は罠を使うことができない。さすがにうなだれたが、すぐに俺は定型文のことを思い出した。

「そうだ!!! 今日からは定型文でお嬢に意思を伝達できるんだ!!! 代わりにシビレ罠を使ってもらえれば、何の問題もねえ!!!!」

 俺は嬉々としてチャットのリストを出し、隣に立っていたTさんに向かって定型文を叫んだ。

「肉食って!!」

 あ。

 間違えちった。

 本来言いたかった“罠使って!!”の真横にコレがあったので、慌てて叫んじまったよ(笑)。いかんいかん。早く訂正して叫び直さないと……。

 しかし、時すでに遅し−−。

「むしゃむしゃむしゃむしゃむしゃっ!!!!」

 俺の真横に、猛烈な勢いでこんがり肉をむさぼり食っているTさんの分身があった……(苦笑)。

 合掌−−。




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投稿者 大塚角満 : 14:19

【MH4G】第59回 策士は今日も秘薬を忘れる

 3月26日に発売される新刊2冊、『逆鱗日和 天』『角満式モンハン学〜モンスター編R〜』のカバーを無事に公開できたので、本日からふつうのプレイ日記に戻ります。お待たせしました!!

 いい加減、リオレイア希少種とぶつかったときの顛末を書こう。

 上位★7の金レイア、いったい何回失敗したかなぁ……。

 俺とTさんは会社での業務がまったく違うので、生活サイクルがけっこうズレている。俺はたいがい、仲のいいクリエイターさんらと飲んで帰宅することが多いので基本的に午前様。Tさんは編集者ではないので、俺が家に帰るころには布団に入ってサァ寝る準備を……となっていることが多いようだ。なので平日の夜にいっしょに遊べるのは2、3クエスト程度で、結果、何かにハマってしまうと1週間くらい前に進めなくなったりする。

 この金レイアが、まさにソレだった。

 年も押し詰まり、早いところ先に進まないと「2014年内にG級になる!」という目標が達成できなくなる……という切羽詰った時期にきて、金レイアに立ち塞がれたのは痛かった。しかし、キークエストがどれなのか知らない以上(調べてないので)、金レイアを放っておくわけにもいかないのでなんとかするしかない。なので俺は、Tさんに言いました。「なんとかするしかない」。これに対し、Tさんはこう返す。

「なんとかするしかない……って、当たり前や!!! つぎこそ金レイアを狩るで!!! 気合入れろよ!!!

 ぶっちゃけ、この金レイアのクエストでオチているのはほとんどTさんで、なんで俺が発破をかけられなきゃいけないのかよくわからないのだが、気合を入れまくらないと壁を越えることはできないので俺は素直に頷いた。「応ッ!!!! オメーこそ踏ん張れよな!!!!」

 ちなみに俺はふだん、アイテムとして、回復フルセットにシビレ罠、落とし穴、閃光玉などなど、使えそうなものはひと通り持ち込んでいる。いっぽうのTさんが何を持っているのかよくわからないのだが、「回復が尽きるのがツライ……」と言っていたので、「ハチミツを持ち込んで現地調合すりゃいいじゃん」と当たり前の助言をしてあげた。すると彼女は、

!!!!! そんな手がッ!!!! 策士現る!!!!! 天才かッ!!!!!

 とたいそう驚き、嬉々としてハチミツを所持品に加えていた。これでちょっとは、生存率が上がるかなあ……w

 そして始まった、何度目かもよくわからないリオレイア希少種の討伐クエスト。俺はアイテムウィンドゥに生命の粉塵をセットし、Tさんがピンチになったらいつでも使える態勢にして黄金のリオレイアと対峙した。しかし。

「ひぃぃぃぃぃいいいいいい!!!!!」

 俺が重い重いガンランスを「やっこらせぇ」と畳んでいる間にTさんがサマーソルトで吹っ飛ばされ、なんとその1発で見事に轟沈(苦笑)。回復系アイテムもほとんど消費していない、クエスト開始からわずか3分程度のときに起きた惨劇であった。

 俺は迷った。(ここはいっそ、リタイアでいいんじゃないか!?)と。尻尾の切断どころか、ほとんど攻撃もできていないのでリタイアしたところで何も失うものはない。だったら仕切り直しをしたほうがいいのでは……! 彼女にそれを伝えようと思ってスマホを取り上げたところで、逆にTさんからメッセージが飛んできた。

「やっちゃった!!! ゴメン!!! でも、イケる気がする!!! 最後までやろう!!!

 どうやらしっかりと、前を向けているようだ。だったら俺に否はない。「オッケー!!!! がんばろうぜ!!!!」

 それでもやはり、リオレイア希少種は強かった。いままでよりも対抗できている気はしたのだが、10分過ぎにTさんが2オチ目を計上。早くも後がなくなってしまう。そして俺もジリジリと体力を削られ、体力ゲージが3ミリほどにされてしまい、

「こここ、ここは回復薬グレートよりも、秘薬を使っちまうべきだ!!!!(大汗)」

 と大いに焦ってアイテムウィンドゥをグルグルと回転させて秘薬を選ぼうとしたが…………!!

「ひ、秘薬……! ヒヤクはどこだっ!!? 火ひひ、ひぃやくぅぅぅううう!!?

 アイテムウィンドゥ、無駄な回転トリプルアクセル。金レイアをバックにバタバタと走り回りながら秘薬を探したが、何度見たところでないものはない。ないったらない。どうやら俺、この大事なクエストに秘薬を忘れてきたらしい。

「ひ、ひひひ。秘薬、忘れてやんのwww ひひひひひひ」

 もう、笑うしかなかった。

「もうダメだな、このクエストwwww」

 俺は自嘲気味に、そうつぶやいた。

 しかしそこから、俺たちは不思議と粘った。何度も大ピンチには陥ったのだが、要所で乗りが成功したり、尻尾を切断したりして、ギリギリで踏ん張ることができていた。

 そして、俺がすべての回復アイテムを使い果たし、Tさんはただただ逃げ惑うだけになってしまった(苦笑)20分過ぎ。捕獲の見極めをつけていた俺の画面で、金レイアのマーカーが点滅し始めたではないか!!!

「捕獲、いけるぞ!!!!」

 そう叫びながら段差からジャンプし、金レイアに攻撃を加えると、なんとなんとこの土壇場で乗りに成功したではないか!!

「おっしゃ!!! ここでキメる!!! 冷静に!!>< 俺、冷静に!!!><

 いつもだったら、「ぎゃああああ!!」と叫んで背中からすっ飛ばされるところだが、そんなことをしている時間も余裕もありません。俺は確実に金レイアからダウンを奪い、「最後まで、これは使わない!」と温存していたシビレ罠を設置して捕獲用麻酔玉を……。すると……!!

「zzzzzzzzzzz…………」

 リオレイア希少種が寝息を上げた刹那、Tさんからメッセージが飛んできた。

やったああああああああ!!!! 怖かったよおおおおおぉぉおおお!!!><」とTさん。

よっしゃああああああ!!!! ギリギリセェェェェェフ!!!!wwww」と俺。

 十数回目の挑戦で、ようやくリオレイア希少種を超えることができたのだった。

 今回のクエストで何気にファインプレーだったのが、珍しくTさんが使った罠と閃光玉だった。閃光玉は失敗しまくりで、5発中、2発しか成功しなかったのだが、そのときに回復や砥石を使うことができたのがメチャクチャ大きかった。さらに、彼女が積極的に罠を使ってくれたことにより俺がシビレ罠を温存でき、これが最後の捕獲につながった。「ふだんのクエストでもそのくらい使えやw」と思わなくもないが、“切り札”的な使いかたのおかげで救われたのは紛れもない事実だ。

「最後、ホントは逃げ出したかったけど、角満ががんばっていたから私もがんばった!!! ……がんばって、逃げ回ってた!!!www

 そう笑うTさんに…………秘薬を忘れていったことは、黙っていようと思う(笑)。

 ……ちなみにこのお話、去年の12月半ばなんだよな!!!(汗) ひぃぃぃぃい!!! スピードアップしないと



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投稿者 大塚角満 : 13:38

大塚角満

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週刊ファミ通副編集長にして、ファミ通グループのニュース担当責任者。群馬県出身。現在、週刊ファミ通誌上で“大塚角満のモンハン研究所”というコラムを連載中。そこら中に書き散らした『モンハン』がらみのエッセイをまとめた単行本『本日も逆鱗日和』シリーズ(4巻)が発売中。また、そこからのスピンオフとして別の視点から『モンハン』の魅力に迫る書き下ろし作品『別冊『逆鱗日和』 角満式モンハン学』シリーズも。このブログではさまざまなゲーム関連の話題を扱うつもり。一応、そのつもり。


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