大塚角満の ゲームを“読む!”

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【ファンタジーライフ】第32回 目指すは優勝! ハッピー自慢コンテスト!

『ファンタジーライフ』の公式サイトを覗いてみたら、何やら気になる発表があった。

“『ファンタジーライフ』ハッピー自慢コンテスト開催中!”

 そう大書きされたバナーがあり、“Twitterでゲーム画面の写真を応募しよう! 優勝者には豪華賞品をプレゼント!”という刺激的な煽りの文もついている。

 うーん、こいつはたいへんなことになったぞ。

『ファンタジーライフ』のスポークスマン(自称)として、見逃すわけにはいかないではないか。……って、じつは江野本ぎずもに「ちょっと大塚さん!! 公式サイト公式サイト!! 見て見て!!」と言われるまで見逃していたんだけどな……。

 さてバナーを見て推理してみたが、これはおそらく、テーマに沿って『ファンタジーライフ』の画面を写真に撮り、Twitterを使って応募するというコンテストなのであろう(あたりめーだ)。テーマは、“きせかえ部門”、“マイルーム部門”、“日常の1コマ部門”の3つがあり、それぞれ2週間の応募期間のあいだに自慢の作品を投稿する仕組みになっているようだ。現在(4月10日)、応募の対象になっているのはきせかえ部門で、「あなたのアバターを自由にきせかえて、コーディネートのタイトルと合わせて応募しよう!」なんて説明されている。


 ↑これは公式リリースについていた見本のスクショだが、このようにスタイリッシュなアバターの姿を写真に撮って、応募すればいいらしい。

 いやしかし、このコンテストは、つねに美意識を前面に出してプレイしている俺のために開催されるようなものではないか。たとえば、ムリして「カカカ、カッコよくしないと!!」なんて気張らなくても、俺のアバターはふだんからこんなステキな格好をしているんだから。

 コーディネートタイトルは“迷宮洞のヒーロー”ってところだな(ドヤ)。あえて上半身は何も着ず、下半身のニッカポッカ(だよな?)とのシルエットで、痩せマッチョのグッドシェイプに見せるという技を使っているのだよ。これに、センスよく紫のコウモリマントを合わせることでヒーロー感も演出してるってわけ。……ホラホラ、えのっち見てみろよ。俺のアバターのかっこいいこと^^ どや^^ どやどや^^^^

 しかし、江野本の返答はにべもない。

「そのへんでプラプラしている人にしか見えない」

 俺、飲みかけてたアイスコーヒーを鼻からブーッと吹き出した(マジ)。

は、はああああああああ!!? な、何言ってんだコラ!!! ててて、テキトーなこと言うんじゃねえ!!! これでも優勝狙ってんだぞ俺は!!!」

 ところが江野本、「ふっ」と冷酷な笑みを浮かべるだけでそれには応えず、代わりにこんなことを言ってきたではないか。

「ちなみに、4月17日から募集が始まるマイルーム部門にも挑むんですよね?」

 プリプリしながら、俺は答えた。「あたぼうよ!!! むしろそっちのほうが自信あるわい!!」。

 すると江野本、氷の微笑をさらに強めてこう水を向けてきた。

「その写真も見せてくださいな^^ きっとステキな部屋なんでしょうねえ^^」

 俺は江野本に、撮影したばかりのマイルームの写真をメールした。

 ぶっちゃけ、きせかえ部門は本気じゃなかったのだ。やっつけで着ていた服を、そのまま撮影しただけだからな。一方のマイルームは、長い時間をかけてせっせと家具をそろえて、コーディネートしてきた自信がある。俺は「ふんっ!」と鼻から息を吹き出しながら江野本に怒鳴った。

どうだ!! 超いい部屋だろう!! 住みたいだろう!!! へっへっへ。これがクリエイターのコーディネートってもんだ!!」

 それが、この写真である。

 見るなり、今度は江野本が怒りだした。

ちょっとっ!!!!! せっかくの“ゆきだるま”だけど、季節感が台無しになってない!!? 季節感の統一は、インテリアの基本じゃない!!! やり直し!!!!!」

 あまりの剣幕に、俺は小便をチビリそうになった。「ひぃぃぃぃぃぃぃ!! おっかねえええええ!!!!!」

 思いっきりダメ出しを食らった俺は、仕事の合間をみてはネットサーフィンをし、インテリアコーディネートとファッションの勉強をしている(苦笑)。まだまだ装備と家具をそろえる時間は十分にあるので、本気でコンテストの頂点を目指してやってみようと思います!

『ファンタジーライフ』プレイヤーの皆さん、勝負だ!!

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(C)LEVEL-5 Inc. ILLUSTRATION/(C)YOSHITAKA AMANO

投稿者 大塚角満 : 17:17

【ファンタジーライフ】第31回 脚が、ない

“ホネの洞窟”は、サンサン砂漠の西側にポツンとある忘れられた洞穴のようなダンジョンで、規模はさほど大きくない。……たぶん、誰もわからないと思うが、感覚的にその大きさは群馬県の下仁田町(故郷です)にある下仁田鍾乳洞くらいだと思う。……って、書いた俺もよくわからない(じゃあ書くな)。

 洞窟の入り口から中に入ると、意外や意外、いきなりだだっ広い空間が広がる。ここにはルームガーダーとして“コガネモチムシ”という、土地成金で小金を手に入れた俺のおじさんのような敵(意味不明)がいるので、まずはこれを撃破。すると、ストッパーになっていた岩が消えて先に進めるようになる。ここからが、ホネの洞窟の本番なのだ。

 この洞窟に出てくる敵は、骨ばったスケルトンと、パラボラヒゲというフクロウのバケモノのような2種類だけ。スケルトンは数の力で攻めてくるし、パラボラヒゲは超音波を放って眠らせてくるのでいささか面倒ではあるが、逆に言えばスケルトンに囲まれず、パラボラヒゲの超音波を避けてさえいればなんの問題もないということ。俺は、初めてこのダンジョンに来たという江野本に向かって、2匹のモンスターの対処法を教えようとした。

「えのっち、スケルトンとデカいフクロウはね……」

 そう言いながら画面を見ると、ナゼか知らぬが俺のはるか後方で、江野本のキャラがひっくり返っているではないか。「え……」と言葉を失っていると、江野本がプリプリしながらバカでかい声で悲鳴を上げた。

「ちょ!!!! フクロウがなんか出してるので触ったら寝ちゃって、そしたらガイコツにたかられてアッと言う間に死んじゃった!!!」

 制作者感涙のコンボを喰らって、見事に昇天したらしい。

 そんな江野本を蘇生させ、あらかた敵を片づけてから、我々は発掘作業に入った。目的は、江野本がクエストで使いたいという“イネムリレッグの化石”で、これは“太古の化石”という岩をぶっ叩くことでゴロゴロと出てくることを、俺はよく知っていた。

「イネムリレッグの化石、何個必要なんだっけ? ……え、3個? そんくらいなら、今回の冒険で手に入っちゃうと思うわ。なんたってこの洞窟、化石の岩はたくさんあるからね」

 俺のセリフに感銘を受けた江野本はデカい目をキラキラと輝かせ、「さすが!!! 一流採掘師!!!」と大喜びした。

 さてさて、まずはひとつめの太古の化石だ。キチンとExcellentを出して、戦利品を3個手に入れよう。

「そらよっ!! ガインッッッ!!!

 自分の口でガイン! と言って、俺は本当にExcellentを出した。まろび出てきたずだ袋に、俺よりも先に江野本が飛びつく。

うひょーーー!! お宝だお宝!! イネムリレッグだイネムリレッグ!!」

 しかし見たところ、出てきたずだ袋の色はすべて“白”で、中にロクなものが入っていないことを如実に物語っていた。すると思った通り、

「ハッカ鉱、ハッカ鉱、ハッカ鉱……。……あの、大塚さん、ウチが欲しいのはハッカ鉱じゃなくて、イネムリレッグの化石ですよ???」

 不思議そうな顔をして、江野本がそう言った。俺、タラリと汗をひと筋たらしながらも気丈な声を出す。

「ふむ……。まあでも、これは想定内のことだよ。イネムリレッグの化石は、レアと言えばレアだからな。でも、さっき言った通りここには化石の岩がたくさんあるんだ。ここからイヤと言うほど手に入ると思うぜ」

 これを聞いた江野本、「なるほど!! 把握!!!」と元気に言って、先に進む俺のあとをパタパタとついてきた。

 そして、2個目の太古の化石。俺はいつものようにピッケルを振り上げ、「ガインッ!!!」と言いながらExcellentの妙技を披露した。

「お!! デタ!! 赤いずだ袋!!!」

 江野本の声につられるように画面を見ると、確かにひとつだけ、レアアイテムがドロップしたことを告げる赤いずだ袋が落ちているではないか。俺、とたんに得意になる。

「ほらなー^^ 出るんだよ、俺の手にかかれば。ハイ、これでイネムリレッグの化石、1個ゲット!! 残りはあと2個だな^^^^」

 しかし、いち早くずだ袋を回収した江野本の声は晴れなかった。

「……あの、大塚さん。これ、イネムリレッグじゃなくて“イネムリヘッドの化石”って書いてあるよ?? ヘッドはレッグじゃないですよねえ??」

 俺は目を見開いた。

「な、なんだと!? レッグじゃなくてヘッドが出たとな!!? ……た、確かにヘッドはレッグじゃないな……」

 しかしすぐに、空元気を出す。

「ま、まあダイジョブだよ。化石岩はまだまだ少々残ってるからサ! つぎいこつぎ!」

 そして。

 ガインッ!!

「ハッカ、ハッカ、イネムリヘッド」(江野本)

 ガインッッ!!!

「ハッカ、ハッカ、イネムリボディ」

 ガ、ガインッ!!!!

「ハッカ、イネムリヘッド、イネムリボディ……」

 ガガガ、ガインッ!!!

「ハッカ、ハッカ、ハッカ……って、ちょっと大塚さん、やる気あるんすか!!?」

 いくら掘ってもイネムリレッグ“だけ”出ないという現実に、俺は泣き声を出すしかなかった。

「うわあああああああん!!! あ、脚だけ出ねぇぇぇぇええええ!!!>< ど、どうなってんだこりゃあああああ!!!」

 けっきょく、すべての太古の化石を掘ってみたが、出てきたイネムリレッグの化石はゼロ個(出てきてねーだろ)。

「じとーーーーーーーーー……。どんだけ運がないんすか」

 恨みがましい目で睨みつける江野本に、俺はシュンと小さくなりながら「し、しいましぇん……。も、もう1回おねしゃす……」と言うのが精いっぱいだった。

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投稿者 大塚角満 : 17:32

【ファンタジーライフ】第30回 サンサン砂漠の逃亡者たち

 江野本が合流するのを待っていたら、すっかり更新が滞ってしまいました。

 ……ウソです。更新できなくてゴメンナサイ。

 2本目の原稿に手を付け始めたころ(意味のわからない人は前回のブログを読もう!)、ようやく江野本が「とうちゃ〜〜〜く!」と言って、我が街に現れた。ヒマなあまり、意味なくクルブルク大通りを全力疾走していたせいでダッシュのレベルが上がってしまった俺は、プリプリと江野本を叱責した。

「ったく、ダッシュのレベルが上がっちまったうほど待たせおってからに……」

 江野本が目を見開いた。

「えええええ!! よかったですね!! ウチのおかげでレベルがあがって!!

 もうそれ以上、何も言わないことにした。

 まあでもようやくメンツが揃ったので、俺はダルスモルスに向かうことにした。クルブルクからの最短ルートは別荘を使った瞬間移動だが、協力プレイ中はできないので、飛行場から飛行船で向かうことにする。江野本のキャラがパタパタと後とついてきているのを確認しながら、俺は飛行船に乗り込んだ。

 まもなく、我々ふたりはダルスモルスに到着した。江野本はほぼ初めての場所になるので、見るもの触るものが珍しくてタマラナイらしい。おかげで、うるさいったらない

あ!!! あの金色の結晶はなに!!?」

 ああ、あれがダルスモルス金が採れる鉱床だよ。

お!!! おひさまわた、だって!!!」

 はいはい。そんなの採れたなココ。

「え!!! いやし草って何コレ!!!

 ……ってそれ、そこらじゅうに生えとったろが!!!!

 そんなやり取りをしつつ、まずはそこらじゅうにある金色の鉱床をぶっ叩いてダルスモルス金を採掘した。とは言え、金とは言えどレアな素材ではないのでウジャウジャゾロゾロといくらでも採れてしまう。おかげで、最初こそ「うおおお!! 金だ金だ!!」と騒いでいた江野本もすぐに興味をなくし、先ほどから「イネムリレッグは?? イネムリはどこ??」とうわごとを言っている。なので俺は、ダンジョンに入る決意をした。

「んじゃ、イネムリレッグの化石を掘りにいくとするか。ダンジョンに入るけど、大丈夫だよな?」

 俺のセリフを受けて、江野本は「ふんっ!」と鼻息を吹き出した。

把握!! 問題ナシ!! いこういこう!!!」

 あまりにも元気にうなずくので、俺は逆に不安になった。

「あのな、いまから“ホネの洞窟”ってところに行くんだが、道中にいるゴーレムとかデカいハチとか、黄色いピラニアにちょっかいだすなよ。めんどくさいから」

 俺の後ろを走りながら、江野本は再び元気に答えた。「がってん!! 早くいきましょ!!」。

 そしてやってきた“サンサン砂漠”は、それまでのパーテル大平原やマバラッパ諸島を小鮒が釣れる春の小川とするならば、いきなり体重300キロオーバーのカジキと格闘しなければならない太平洋のど真ん中……ってくらい危険度の違う場所である。……いや我ながらわかりにくい例えだとは思うが、とにかくスケールが違うのだよ。

 俺は江野本に「はぐれないように、後ろからくっついてこいよ」と注意しつつ、砂漠の西側につらなる崖を目印にパタパタパタと走り続けた。するとまもなく、巨大な生き物の肋骨とおぼしきアーチが見えてきたのでそれをくぐり、ポカンとできた箱庭のような空間に入ってゆく。ここが、ホネの洞窟に通じる唯一の道なのだ。

「あ!! なんかいますよ!!!」

 突如、江野本が叫んだ。そう、ここにはホネの洞窟のガーディアンのような“サンドゴーレム”という巨大な敵がいて、侵入者を排除しようとするのである。しかし、他のゴーレムと同じように動きが緩慢なので、あえて相手をする必要はない。なので俺は、江野本に先を促そうとした。

「えのっち、そいつは相手にし」

 そこまで言いかけたところで俺は言葉を飲み込み、

「ピュンピュンッ!!!」

 と言いながら無謀な攻撃を仕掛けている狩人に雷を落とした。

「……だからピュンピュンじゃねえええよ!! そんなの相手にしてねえで、早く来いっつーの!!」

 なかなかイネムリレッグの化石に遭遇できない……。

 次回に続く。

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投稿者 大塚角満 : 19:19

【ファンタジーライフ】第29回 待ち人来たらず

 ダルスモルス金とイネムリレッグの化石が欲しいという江野本ぎずものために、俺は自分の世界の門を開けた。

「ホレ、街を開けたぞ。こっちに飛んできなよ」

 言われた江野本、元気に「ガッテン承知っ!!!!!」と1発吠え、向かいの席でガチャガチャとニンテンドー3DSをいじくり始めた。その様子を見て“まもなくコイツは俺の世界にやって来る”と確信した俺、のんびりした口調でつぎのように告げる。

「んじゃ、こっちに到着したら教えてよ。俺、原稿書いてるからさ」

 再び、「ガッテン承知の介!!! すぐ行く!!!」と昭和な返しをした江野本。俺はそれには反応せず、彼女がやって来るまでの数十秒のあいだに、詰まっていた原稿をちょっとでも先に進めようとPCの画面を凝視し始めた。

 そして。

 しばらく画面を見つめているうちに「はっ!」と思い、キーボードをカタカタと叩いてみる。すると、門に引っ掛かっていたカンヌキが外れたかのようになめらかに言葉が出てくるようになり、脳と直結した両の指がスゴイ勢いで動きだした。

(……うん、いいぞ。ノッてきた。こうやってリズミカルに単語が出てくれば、原稿完成まで突っ走れる!)

 カタカタカタカタ……。

 渓流の雪解け水のような勢いで、脳から指に文章が伝達される。こういうときは、肩から指に抜けるように走る単語や文章が視覚化して見えるような気がするものだ。

(うん、いい! これはおもしろくなるはず!!)

 カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタッ!!

 ピアノの鍵盤を叩くように、使い込まれたキーボードに指を走らせる俺。わずか数分のあいだに、数百ワードの文字がワープロの画面に浮き上がった。これは紛れもない自慢だが、俺は原稿を書くのがものすごく速いと思う。でないと、いくつもの連載を抱えながら、突発的に飛び込んでくる長文の仕事なんて絶対にこなせないと思うのだ。今日もそのスピードを証明するかのように、いい感じで文章を紡げている。この調子ならばおそらく、あと十数分でコラムが1本完成するはずだ…………って!!!!! 

「…………どんだけ遠いところに住んでんだオノレは!!!!

 江野本に向かって俺は怒鳴った。「すぐ行く」という言葉を信じて待つこと、じつに20分(苦笑)。江野本は「あちょー!」、「うひょー!」とか言うばかりで一向にこちらにくる気配がなく、ひたすらニンテンドー3DSをガチャガチャガチャガチャといじくり回していたのである。続けて俺は、怒りの声を上げた。

「ヤイこら!!! すぐに来るんじゃなかったのかよ!!! おかげでコラムが1本書けちまうじゃねえか!!!!」

 すると江野本、デカい目を見開いてこんなことを言ってきた。

やったじゃないですか!! ウチを待つあいだに原稿が仕上がるなんて、担当としてうれしい限り」

 一瞬、俺は(ナルホド、言われてみればいいことだ)と思ったが、それとこれとは話が違うということにすぐに気付いた。

「うん、確かに原稿書けてよか……じゃねええよ!! いったい何分待たせやがる!! 何をやってるんだ何を!

 すると江野本、悪びれずに「てへへ」と笑った。

「なんか、“ストーリーが進行中だからお出かけできません”って出ちゃった。なので、しかたがないでしょう?

『ファンタジーライフ』の通信プレイは、どちらか一方でもメインストーリーが進行中だと実行することができないので、画面に“自由にファンタジールを冒険しましょう”と表示されるまで進める必要がある。江野本はちょうど、メインストーリーの山場に来ていたらしくアチコチの都市を行ったり来たりしていたようだ。

 楽しそうにシングルプレイをしている江野本をゲッソリと見つめながら、俺は力のない声でささやいた。

「……ったく、じゃあ通信できるようになったら声かけてよ。俺、原稿書いてるからさ……」

 すると江野本、またまた「ガッテン承知の介ッ!!!!」と鋭く言い、自分の世界に没頭してゆくのだった……。

 ……これってもしや、江野本流の“原稿書かせ術”なのか?

 ……ここまで書いて思ったが、ゲームとまったく関係ない話でスミマセン。キチンとしたプレイ日記は、次回書きます(苦笑)。

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投稿者 大塚角満 : 18:59

大塚角満

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週刊ファミ通副編集長にして、ファミ通グループのニュース担当責任者。群馬県出身。現在、週刊ファミ通誌上で“大塚角満のモンハン研究所”というコラムを連載中。そこら中に書き散らした『モンハン』がらみのエッセイをまとめた単行本『本日も逆鱗日和』シリーズ(4巻)が発売中。また、そこからのスピンオフとして別の視点から『モンハン』の魅力に迫る書き下ろし作品『別冊『逆鱗日和』 角満式モンハン学』シリーズも。このブログではさまざまなゲーム関連の話題を扱うつもり。一応、そのつもり。


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