大塚角満の ゲームを“読む!”

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【MHP 3rd】第55回 ガンランサー、スキルを語る!

 突然ですが、懺悔します。

 ハンター歴7年にもなるワタクシですが、これまでほとんど「スキルを有効活用しよう!」と考えたことがありませんでしたっ!!

 いやね、そりゃちょっとは考えますよ? どう足掻いても時間内に討伐できないモンスターやクエストが現れたら、「スキルに斬れ味レベル+1をつけようかなぁ〜」とか、武器だけじゃ追いつかないと判断したら「やっぱボマーが欲しいかねぇ……」とかとか……。これでも俺なりにいろいろと検討してきたわけよ。ところが……。

「またモンスターに歯が立たないからって、ボマーと斬れ味レベル+1をつけようとする!! バカのひとつ覚え!!

 江野本ぎずもが、こうブチ切れるわけである。要するに、考えが「浅はか過ぎる」と言いたいわけです。まったく、失礼でイヤになっちゃうわ。

 と、ナゼかオネエ化しても始まらないので話を進めるが、言われてみると確かに俺は、まわりにいるそこそこやってるハンターと比べて持っている防具の種類が少なかったように思う。無印(初代『モンハン』)から始まり、『2nd G』、『3(トライ)』に至るまでず〜っと、ね。一度「コレでいいや」という防具が完成したら基本的に着たきりで、がしゃがしゃとアレコレ入れ替えたり、着替えたりすることは少なかった。なので友だちと会って協力プレイをするたびに、「アレ? 大塚さん、またその防具?」とか「角満さん、着たきりスズメですねw」と言われてしまうのだ。

 こうなってしまう理由はいろいろあるが、大きな要因のひとつが前述の“スキルを掘り下げようとしていない”ことだと思う。それこそ、斬れ味レベル+1、ガード性能、ガード強化、達人、ボマーあたりが発動すれば「イエス!! スキル完成!!!」とあっさり手を打ち、ほかの、綺羅星のごとき素敵スキルには見向きもしなくなってしまうのだ。……こういう、入り口で気を取られて物事の本質に迫れないことをなんて言うんだっけ?? 木を見て森を見ず? 鹿を追って山を見ず?? まあとにかく、あまりいい傾向ではないことは明らかですな。

 しかし『3rd』をプレイし始めてから、俺の「スキルは二の次でええけん」という事なかれ主義(なのか?)に若干の変化が出てきた。ある瞬間から「……スキルを追いかけるのも、楽しいんじゃね?」と思えてきたのである。これは、読者の皆さんにははなはだどうでもいいことだろうが、俺本人にしてみたらエポックメイキングな驚くべき心境の変化だった。「角満、ようやくその気になってくれたか><」と、オノレが肩を抱いてオイオイと泣きたいくらいにね。では、何が俺の心に石を投げて波紋を生んだのだろうか? 答えは単純にして明確である。

 それは、お守り(護石)があったから−−。

 護石はご存じの通りひとつだけ身に付けられる装飾品で、ランダムでスキル系統、スキルポイントが割り振られている。クエスト中に手に入れると報酬画面で自動鑑定されて、その性能が決まる。こいつのギャンブル性がじつに肌に合ったため、俺は飽きもせずに素敵な護石を求めて火山に潜り続けたのだ。

 気がつくと、優秀な護石を手に入れたらすぐに身に付けたくなり、それに合わせて装備も整えようとしている自分がいた。逆に、揃えた防具のスキルポイントが若干足りないところを護石で補填しようとし、何度も何度も火山にくり出しているオノレもいた。

「ここで高速設置と気絶のスキルポイントが入った護石が出れば、気絶無効、罠師、雷耐性【小】、耳栓、見切り+1が発動するぞ」

 いつの間にか、“スキル収集”が俺のハンターライフの大きな部分を占めるようになっていた。

 そんなことをある日、江野本に話して聞かせた。すると彼女は我が意を得たりとばかりに強く頷き、つぎのように言ったのだ。

「じつはウチもそうなんです! これまでスキルなんて大して気にしたことなかったのに、『3rd』になってやたらとアレコレと考えるようになったんすよねー!」

 さらに、江野本は続ける。

「なのでちょっと前から、こう思っていたんです。大塚さんは以前、“ガンランサー、○○(武器種)を語る”っていう、自分があまり使わない武器について解説するシリーズもののコラムを書いていましたけど、アレの“スキルバージョン”を書いてほしいなー、って」

 おお。なるほどなるほど。確かに『3rd』は、新しくも魅力的なスキルが多数追加されているし、実際に俺はその恩恵を多分に受けている。ならば、ちょっとおもしろいコラムが書けるかもしれないぞ。鼻の穴を膨らませて、俺は言った。

「うん、いいね! それはおもしろそうだ!」

 江野本は、パッと笑顔を作った。「やった! 期待してますね!」。

 というわけで新シリーズ、“ガンランサー、スキルを語る”を書いてみたいと思います。乞うご期待!

 ……と言いつつ、そんな参考になることは書けないのは誰よりもよく知っているので、攻略方面での期待はしないように(苦笑)。

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投稿者 大塚角満 : 16:41

【MHP 3rd】第54回 居酒屋の爆弾・第二章(その5)

 良三さんとふたりで居酒屋で酒を飲みながら、上位のロアルドロス亜種討伐に出向いたときのお話です。中途半端なところで終わっていた第51回目の続きですな。

「ロアル亜種、いたよ!! ひと足先にやってますからね!!」

 俺のロアルドロス亜種発見報告を受けた良三さん、元気に「お! 了解です!!」と応じる。良三さんはハンマーを装備しているうえにこう見えて“デキる”人なので、マジメにやってくれさえすれば多大な戦力になってくれる。俺は期待を込めて、良三さんをあおった。

「早く合流して、めまい取ってくださいよ! 期待してますからね!」

 これを聞いた良三さん、間髪入れずに「はいはい〜!!」と応える。どうやら今回は、かなりスムーズな展開になりそうだぞ。

 俺は良三さんが来るまでのあいだに多少でもロアルドロス亜種にダメージを植え付けておこうと、決死の覚悟で立ち回った。しかし俺は上位に上がりたてでロクな防具をつけておらず、手で殴られれば「ギュイイイン!!」、タックルを食らえば「ギュイイイン!!」、尻尾で引っ叩かれれば「ギュイイイイン!!」と体力が減ってしまう。毒を引っ掛けられようものなら阿鼻叫喚もいいところで、目に見えてドクドクドクッと減っていく(シャレじゃないよ)オノレが体力を見ながら、「だからコイツ嫌なんだよ!」と悲鳴を上げるのだった。

 でも、ロアルドロス亜種が調子に乗っていられるのもいまのうちだけだ。まもなく、モンスターの天敵であるハンマーを担いだ良三さんが颯爽と現れて、キサマごときはピヨピヨのバタバタにしてやるんだからな。覚悟しとけよ!! 俺はロアルドロス亜種から逃げ惑いながら、良三さんが現れるのをいまかいまかと待ち続けた。

 しかし不思議なことに、良三さんはなかなか最前線に現れない。いま俺がロアルドロス亜種と渡り合っているエリア5は孤島フィールドの中心地的な場所だから、クエストスタート時にどこに落とされても到着までさほど時間はかからないはずである。りょ、良三さんの身に何が……。俺は若干不安になり、画面の右上に出ているミニマップをチラリと眺めた。すると思いがけず、エリア7のとある地点で微動だにしない良三さんのカーソルが目に飛び込んできたではないか。見ると良三さんはしかめっ面で、画面を凝視している。震える声で、俺は言った。

「あ、あの、良三さん、いったい何を……」

 聞かれた良三さん、チラリと俺の顔を見たものの、不思議と何も答えようとしない。な、なんなのいったい……。なにが起こっているの……? そんな、プロデューサーのナゾの行動を訝しむ俺の耳に、良三さんのPSPから漏れ出た信じられない音が飛び込んできた。

 カキーン! カキーン……!

 とたんに、俺はブチ切れた。

「……ちょっとアンタ、なに掘ってんのよ!!!」

 なんと良三さん、救援を待つ俺を目の前に、楽しく採掘していたのである。「あはははは!」と笑いながら、良三さんが言った。

「わかったわかったww いま行きますからがんばってww」

 まったくこの男は……(怒)。でも、いまからでも来てくれればありがたい。俺は怒り含みの声で応えた。「早くしてよ! まったくもう!」。

 しかしそのとき、とあるメッセージが画面に表示された。

「支給品が届きました」

 ハイハイ。わかったわかった。でもいま、それどころじゃないんよ。ロアル亜種が怒ってんのよ。いまの俺たちに、支給品を取りに戻る隙なんてないの! ホラ、良三さんもエリア5に現れた。こっから俺たちの反転攻勢が始まるのだよ! さあやっちゃって良三さん! ハンマーでロアル亜種の頭を殴ってやって!! 現れた良三さんの分身に対し、熱烈な視線を送る俺。ところが……。

 スッテケテ〜♪

 なんと良三さんのキャラはエリア5を素通りしてエリア2に消え、なんとそのままベースキャンプに……。俺はこの日何度目かもわからぬ怒声を上げた。

「俺を無視して支給品取りにいくなああああ!!!」

 もう、まるっきり漫才である。

 支給品をしこたま懐に入れて満足したのか、ようやく良三さんのキャラが最前線に現れた。こっちはもう、慣れない亜種モンスターを相手にひとりで渡り合って青色吐息もいいところである。俺は疲れきった声で良三さんに言った。

「ったくもー。こっから挽回してよね。たのんますよ!」

 これを受けた良三さん、軽薄に「おう! 任せて!」などと言う。いまさら何を言っておるのだこの男は。

 それでも俺はちょっとだけ安心し、複数のハンターが現れて注意が散漫になったロアルドロス亜種にチクチクと攻撃を行った。肉質が軟らかい頭部は、良三さんに任せておこう。俺はテキトーに攻撃が当たる箇所に、ガンランスの切っ先を突き刺しまくった。

 いいぞいいぞ。これならいけるぞ! わりと余裕で討伐できるかもしれないぞ!

 そう安心した矢先、ガンランスを振り回す俺の目の前に、信じられないものがズズンと現れた。

 ちょっとぽっちゃりとした、こげ茶色の大きな円柱……。顔を近づけると、シブいオークの香りが漂ってきそう。これに入っているのは、ビンテージもののシングルモルトか赤ワインか。どちらにしても、じつに魅力的ではないですか。え? 違う? 入っているのは火薬だって……?? ……って、これ、大タル爆弾じ……!!!!

「え! あ!?」

 ガンランスの切っ先は止まらず、突如現れた凛々しくも危険な大タル爆弾Gの胴体を貫いた。そして……!

 ボボボボボボッッン!!!!

 巨大な火柱に包まれた俺、体力が著しく減っていたこともあり、なんとこの一撃であえなく昇天したからタマラナイ。俺は喉が張り裂けんばかりの勢いで、この日最大の絶叫を放った。

「こんなところに爆弾置くんじゃねええええ!!!」

 そういや良三さん、クエストに行く前に「爆弾持っていく」って発言をしてやがったよな……。コレのためだったんだな!!

 俺は腹を抱えて「あはははは!! ごめんごめん!!」と笑う良三さんを睨みつけながら、やはり同じように腹を抱えて「もうホント、おたくとはいっしょにクエストいかねえ!!ww」と言って大笑いしたのだった。

 やっぱ俺は、こういうおふざけプレイが性に合っているわw

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投稿者 大塚角満 : 16:46

【MHP 3rd】第53回 老兵の言葉

 夕べはほとんど眠れなかった。

 同僚と酒を飲んで深夜1時ごろに最寄り駅に到着するも、飲み足りなかったので躊躇なく、コンビニでお気に入りの白ワインを購入する。家にたどり着いて手を洗い、ネコを足で小突きながらコタツの自分のポジションに行き、白ワインの封を開ける。

「あんま飲み過ぎないようにしよう」

 そう決めてから飲み始めたのだが、気がついたらボトルはほとんど空っぽに……。それでも不思議なほど頭が冴えていて、酔いが回らなかった。

 酔いの代わりに脳ミソをかき回すのは、メディア大会で敗れ去ったという悲しすぎる事実と現実。ウルクススを相手にムチャをして自分がオチたときの映像が、何度も何度もフラッシュバックする。そのたびに、

「もうこのことは忘れよう。考えないようにしよう」

 とつぶやくも、そう思っている時点でバリバリにメディア大会のことばかりを考えてしまっているという悲しい現実を前に、俺は感情のやり場を失ってやたらと酒ばかりあおっていた。しかし前述の通り、いくら飲んでもまったく酔う気配がない。それがまた、しみじみと悲しかった。

 大会が終わってから、俺と江野本はいっさいタイムアタックについては話していない。ほかにもやらなきゃいけないこと、決めなきゃいけないことが山積みになっているのでいつまでも引きずってはいられない……という側面は確かにあるのだが、それだけではない何かが、お互いの口に戸を立てているように思えた。

 俺はこれまでに何度も、モンハンフェスタの地区予選で、練習では一度も見たことがない絶望的なタイムを叩き出し、夢半ばで敗れていった強者たちの姿を目の当たりにしてきた。強者たちは、ある者は泣き、ある者は怒り、またある者は現実を受け止められなくて茫然自失にもなっていた。積み上げた努力の手応えがあったからこそ、彼らは受け入れ難い現実を前に立ち尽くしてしまったのだろう。いまならば、このときの彼らの気持ちが痛いほどよくわかる。

 今年の狩王決定戦の地区予選は、1回しか挑戦できない本当の意味での一発勝負だ。福岡で敗れたから東京でリベンジを……という“敗者復活”は存在しない。そういう点では、妥協を許さないある種ストイックなレギュレーションではあるが、それ以上に“フェア”なことが、今年の狩王決定戦の特筆すべきことだと思う。

 勝者がいれば敗者がいるのが勝負事の常。“狩王”は最後に残った1組にしか与えられない誇り高き称号であることを考えると、それ以外のチームはすべて悔しい思いをするのは当たり前の事実だ。

 とてつもなく、高い頂−−。

 でもそこに登り詰めんと、多くの強者たちがいま、決死の努力をしているのだろう。負けることが前提の努力ほど、むなしいものはないからな。

 それでも、負けることはある。でもどうか心静かに、落ち着いて、積み上げてきた努力の成果を予選にぶつけてほしい。いま心から、そう思います。

 モンハンフェスタ`11の開幕まで、あと2週間強。心残りのないよう、最後の追い込み、がんばってください。

 これが皆さんよりもひと足早く夢半ばで敗れた、老兵からの贈る言葉です。

 通常のドタバタ日記を書くには、もう少々時間が必要みたいです(苦笑)。


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投稿者 大塚角満 : 13:37

【MHP 3rd】第52回 メディア大会、その顛末……

 もう今日は夕方以降のスケジュールはすべて投げ捨てて家に帰って寝ちまって、明日も明後日も家から出ずに寝続けてやる……と思ったのだが、辻本良三プロデューサー、一瀬泰範ディレクター、ホロ酔いのハギー(カプコンパブリシティーチームのボス、萩原さん)から「いじけてないで絶対に記事にしなさいよアナタ!!」と念を押されまくったので、しぶしぶキーボードを引っ叩いている次第です。これを書いたらしばらく俺は行方不明になるかもしれませんが、捜さないでください……。

 で……。

 すでにニュース記事をアップしているが、2月23日に都内で『モンスターハンターポータブル 3rd』のメディア限定タイムアタック大会“メディア対抗ゲーム大会”が実施された。どんな大会か……ということについてはニュース記事を参照していただきたいが、要するにこのタイムアタック大会で上位に食い込んだチームは、3月13日に開幕する“モンハンフェスタ`11”の狩王決定戦予選(地区大会)への参加資格が進呈されるというものだ。カプコンから大会の案内通知が届いたのは、約1ヵ月前といったところ。それによると、大会は予選・決勝の2種目で行われ、対象となるクエストは訓練所の“ウルクスス討伐演習”と“ロアルドロス亜種討伐演習”だと言う。予選のウルクスス討伐のタイムが速かったチームが決勝に進み、決勝のロアルドロス亜種討伐で上位6位以内に入れば、晴れて地区大会への参加資格が贈られるとのことだった。この案内をもらってすぐに、俺は江野本ぎずもに言った。

「これは出ねばなるまい」

 と。俺たち“チーム逆鱗日和”は、『モンスターハンター3(トライ)』で実施された2009年の狩王決定戦福岡大会において、なんと9位に食い込んだという実績がある。そういう意味では、どっちかっつーとメディアの人間よりも、“ハンター界ピラミッド”の最上位に君臨する“モンハンアスリート”たちに近い存在と言えなくもない気がする。まったく言えない気もする。でも、結果はどうあれタイムアタックのタイムを詰めていく練習は非常に楽しいので、「ふにゃーーーッ!! そんな大会がっ!! 行かいでか!!」と大コーフン状態に陥った江野本と、再び“競技としてのモンハン”に挑むことになったのであった。

 以来、ひたすらタイムだけを追い求めるストイックな日々が始まった。

 それまでウルクスス討伐演習もロアルドロス亜種討伐演習もやったことがなかったので、「まあとりあえず……」と居酒屋に入ったとたんにビールと枝豆を注文する勢いでテキトーな武器を選んで挑戦してみる。当然、ここはタイムなど気にせずに、武器の特性と手持ちのアイテムの使いどころなどをチェックすることが目的だ。この作業を何日か行った結果、ウルクスス討伐では俺がヘビィボウガンを、江野本が太刀を使うことに決めて、そこから作戦を煮詰めていく作業へと突入した。ちなみにロアルドロス亜種討伐のときは、俺がハンマー、江野本が片手剣を使う。

 しかし途中、なかなか練習時間を合わせることができなくて、チーム逆鱗日和は永久解散の危機を迎えることになった。が、どうにかこらえて練習は続行。そこからは意地で大会直前まで詰め続けて、どうにかまともなタイムを出せるようになった。なお、練習中のやり取りやどうやってタイムを詰めていったのか……という点については、今回の記事では伏せておくことにします。なんとなく。

 ちなみに、負け惜しみになることは重々承知の上で、俺たちの練習での上位タイムをさらしてみたい。これからウルクスス討伐演習やロアルドロス亜種討伐演習に挑もうと思っている人の参考になればコレ幸い。

★チーム逆鱗日和・ウルクスス討伐演習タイム

1.2分21秒73
2.2分28秒23
3.2分30秒43
4.2分32秒86
5.2分33秒90

★チーム逆鱗日和・ロアルドロス亜種討伐演習タイム

1.2分39秒70
2.2分44秒00
3.2分50秒43
4.2分51秒63
5.2分52秒10

 ウルクススは2分40秒〜50秒、ロアルドロス亜種は3分前後のタイムが平均と言ったところだったろうか。

 しかし安定度という点で見ると、ロアルドロス亜種討伐のほうが圧倒的によかった。どんなにグダグダになっても3分30秒前後のタイムでまとめることができており(2オチしても3分41秒だったくらい)、「予選を抜けることさえできればどうにかなるかも!」と俺たちは目を輝かせていたのだ。

 問題は、予選のウルクスス討伐のほうだった。上位のタイムはかなりいいものが出ていたのだが、こちらはちょっと悪いウルクススを引いたり(やたらとスベりまくるヤツとかね)、お互いが狙いすぎて攻撃を外し始めたりすると、簡単に悪いタイムが出てしまっていたのである。それこそ、最速よりも1分半以上遅い3分40秒とか50秒とか……。

「これが出てしまうと、予選突破はきびしいすね……」

 江野本のこの言葉に、俺は何度も眉を曇らせた。

 それでも時は残酷に過ぎ行き、ふと気がつくとア〜ラびっくり、いきなり本番当日になっていたではありませんか。

 俺と江野本は会場のある新宿に、大会が始まる1時間も前に集合した。どこぞのファストフードにでも入って“アイドリング”をしようという算段だったのである。アイドリングとは“暖気”の意だが、俺たちは本番前に何度か同じクエストを行って立ち回りを腕に染み付けておかないと、とんでもない失敗をする恐れが多分にあった。なので最終確認の意味も込めて「アイドリングをしておこう」ということになったのである。ちなみに、上記のロアルドロス亜種討伐の最速タイムは、このアイドリングのときに叩き出したもの。この立派なタイムを見て、俺と江野本は同時に「うーん……」と唸った。

「直前の練習で最速を出したのに本番でしっちゃかめっちゃかになる……という話はよく聞きます……」と江野本。

「そうやって敗れ去っていった勇者たちを、俺たちは誰よりもたくさん知っている……」と俺。

 最速タイムが出たことはプレッシャーになりこそすれ、何の慰めにもならなかったわけだ。俺たちは自分の葬式に向かうような気分のまま、会場に向かった。

 会場のホールには、思った以上にたくさんのメディア関係者が集結していた。俺の緊張マナコで見たところ、ざっと1000人くらいはいたように思う(注:実際は150人くらいだったと思います)。こいつはかなり狭き門になりそうだ。

 そうこうしているうちに(何もしてないけど)、ついに予選のウルクスス討伐が始まってしまった。俺は江野本を伴って、司会の3人(良三さん、一瀬さん、ハギー)からもっとも遠い予選用の席に腰をかける。すぐに緊張で、腹が痛くなってきた。なんとか予選を抜けたい……。作戦のほとんどを考え、俺の1000倍くらいがんばっていた相棒を決勝の舞台に上げてあげたい……。そんなことも考える。でもそれがプレッシャーの上塗りになって、腹痛どころかカタカタと指先までもが震え出してしまった。そんな俺の耳に、江野本の声が届く。

「落ち着いて、いつもの通りにやればいいんですよね」

 その声を聞いて、相棒がとてつもなく緊張しているのがわかった。俺は努めて、落ち着いた声を出そうとした。

「大丈夫。俺は、落ち着けてる。決勝に行こう」

 そんなやり取りをしていた我々の耳に、ステージ上の3人が発するデカい声が飛び込んできた。俺たちが予選の席に着いたのを目ざとく見つけたらしく、さっそくイジってきたのである。

「あ!! あそこ、世界一のガンランサー(笑)がいますよ!!」と良三さん。デカい声でお知らせしなくていいよ!!

「ホンマや!! ガンランサーがおる!!」とハギー。ガンランサーの意味もわかっていないくせに、よく言うわ!!

「ホンマですねぇw 大丈夫ですかねぇww」と一瀬さん。声が笑ってますよ!!

 俺は「うっさい。ほっとけ!」とわめくも、ステージの3人にはまったく聞こえていない。

「ガンランサー、腕の見せどころですねー。大人気ないですからね〜、あの人は」と良三さん。

でもあのガンランサー、もうすぐ40ですからね! 予選突破はきびしいんじゃないですかねー!」とハギー。同い年のくせにそういうこと言うな!!

 でも3人のユーモラスな実況のおかげで、ちょっとだけ緊張をほぐすことができた。俺は指の震えが収まったのを確認してから、江野本に「いこう」と促す。これに江野本は「はい!」と応じ、続けて「行きます!!」と言ってクエストスタートのボタンを押した。さあ、運命のウルクスス討伐だ!

 序盤、俺たちは作戦通りの立ち回りを展開できたと思う。詳しくは書かないが、太刀が持つシビレ罠、ヘビィボウガンが持つ爆弾と徹甲榴弾を効果的に使ってウルクススの脚を止める。そして、太刀は気刃大回転斬りを当てて攻撃力を高め、ヘビィボウガンはウルクススの弱点属性である火炎弾を頭部に集中してぶつけていった。ヨシ……。なんとかなりそうだ! そう思った矢先に、衝撃の事態が起こる。

 俺と江野本、立て続けに1オチ……。

 少しでも速いタイムを出そうと気ばかり焦り、残り体力のマネジメントがおろそかになってしまった俺が「まだ大丈夫!!」とムチャをして最初にオチてしまう。そしてこれに動揺した江野本が、後を追うように昇天……。結果、

 3分43秒63

 という、練習でもなかなか出なかったヒデえタイムを叩きだしてしまったのであった……。結果だけ見れば、俺か江野本のどちらかがオチなければ予選は突破できていたと思うのだが(予選ラインの12位とコンマの差だったので)、それを言い出すとキリがない。1発勝負の舞台で練習通りの立ち回りができない俺たちは、まだまだ修行が足りないと言うことだ。

 これによりチーム逆鱗日和は、今回の狩王決定戦には参加できなくなりました……。悔しいと言うより、ひたすら悲しい……。心が立ち直るまで、なんも書けなそうです……。

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投稿者 大塚角満 : 20:11

【MHP 3rd】第51回 居酒屋の爆弾・第二章(その4)

 持病の“サボリ癖”が顔を持ち上げてきて、ここの更新が滞り始めました。『3rd』の発売以来、平日はほぼ毎日更新してきたのに、フェスタを前にしたこの時期に息切れを起こすなんて残念でなりません。果たして俺は立ち直れるのでしょうか? ちょっと注目していてください。

 さて。

 良三さんとの居酒屋プレイの続きです。じつはこれから数回に分けて書く事柄こそが、“居酒屋の爆弾・第二章”のコラムタイトルのもとになったお話となっております。

 無事(じゃなかったが)に上位ハンターになるための最終関門、ジエン・モーランの撃退に成功し、晴れて上位ハンターの仲間入りを果たした良三さん。これで上位のクエストにふたりで行くことができるぞ。俺は言った。

「せっかくだから、上位のクエストも行きましょうよ!」

 嬉々として、良三さんが応じる。

「いいねいいね! 行きましょ行きましょ!」

 そこでふたりでハイボールを飲みながらアレコレと話し始めて「『3rd』と言えば亜種!」ってことになり、上位に上がったばかりの良三さんに行ける亜種モンスターをピックアップした。その結果、

「ロアルドロス亜種で手を打とう!!」

 ということになった。まあ手を打つも何も、この段階で行ける亜種モンスターってロアル亜種だけだけどな。

 俺たちはさっそく準備に取り掛かった。良三さんよりもひと足早く上位になっていたとは言え、俺もまだ上位のクエストはほとんど消化できていないような時期だったので、装備は当然下位のもの。慎重に慎重を期して準備をしたところで誰に迷惑がかかろうか? いや誰にもかからない。逆に臆病なくらい回復や罠系のアイテムを持ち込まないとお話にならないに違いない。見ると良三さんも、珍しく神妙な顔をしてアイテムをガシャガシャといじくりまわしている。このおふざけプレイが大好きな男がしかめっ面で準備をしているのだ。それだけ上位の、しかも亜種のモンスターの恐ろしさがわかろうというものである。

「大塚さん、俺、爆弾を持っていきますわ

 チラリと視線をこちらに向けながら、良三さんが言う。下位武器の火力不足を少しでも補うための、オーソドックスにして効果的な作戦提案だ。

(これはジエンのときとは違う、緊張感に満ちたクエストになるに違いないぞ)

 マジメな様子で準備をする良三さんを頼もしく見ながら、「よろしくっす!」と俺は応える。良三さんとクエストに出たときのことはこれまでに複数回エッセイとして書き残してきたが、そのすべてが目を覆いたくなるようなバカバカしいドタバタ劇であった。でもどうやら今回だけは、スリリングでかっこいい文章にまとめ上げることができそうだぞ。

「いざ行かん! ロアルドロス亜種が待つ孤島フィールドへ!!」

 俺は勇ましい鬨の声を上げた。

 そして始まった孤島を舞台にしたロアルドロス亜種討伐。武器は俺がガンランス、良三さんがハンマーである。上位のクエストはご存じのとおりハンターのスタート地点がバラバラに散らされてしまうので、まずはそれぞれがフィールドを歩き回って討伐対象のモンスターを捜さねばならない。気心知れたふたりは、盛んに声を掛け合いながらロアルドロス亜種の捜索を始めた。

「キャンプスタートだった! エリア2から5に抜けます!」と俺。

「了解りょーかい〜! こちらも捜索します〜!」と良三さん。このへんのチームワークは、長い付き合いの賜物であろう。

 そしてロアルドロス亜種はエリア5にて、風のように駆けてきた疾風のガンランサーにあっさりと発見された。すぐに俺はガンランスを左手に構え、灼熱の切っ先を毒々しい紫のたてがみに突き立てる。ビシャっと飛び散る血とも毒ともつかないおびただしい体液。これに触れただけで、恐るべき病をもらってのたうつことになるんじゃないかとついついイヤな想像してしまう。それくらい、ロアルドロス亜種の外見は忌々しい。

 ロアルドロス亜種の危険な匂いを放つルックスを見ると、俺はいつも“ラフレシア”という世界最大の花のことを思い出す。最大90センチにも及ぶ巨大な花びらは、真っ赤な血の海で無数のゾウリムシが蠢いているかのような不気味な模様をしており、それだけで「こいつとは絶対にわかりあえない」と確信させられてしまう。虫や動物だったら世紀末的に気味悪い個体を見ても「ひぇぇえええ……」なんてことにはならない俺だが、ラフレシアの恐るべき存在感に対してだけは恥も外聞もなく「ひぃぃぃぃ……」となってしまう。しかもこの花、匂い……っていうか臭いがすさまじいらしく、よく肥溜めやら汲み取り便所に例えられているというからたまったものではない。ぜひともラフレシアの臭いだけは一生嗅がずに暮らしていきたいものだなと本気で思う。……と言っているわりに、心のどこかで(そんなに臭いものなら、一生に一度くらいは嗅いでみたいものだ)とも思っているのだから男ってバカね。俺は、今日も不気味にラフレシアのようなたてがみをブルブルと震わせているロアルドロス亜種を見て、こうつぶやいた。

「悪の花……」

 と。自然界の生き物に正義も悪もないのはよくわかっているが、この禍々しいルックスを前にするとついついこう思ってしまうのである。俺はガンランスを出したり引っ込めたりしながら、良三さんに向けて叫んだ。

「ロアル亜種、いたよ!! ひと足先にやってますからね!!」

 これを受けた良三さん、「お! 了解です!!」と元気に応える。ところが……!

 長くなりそうなので、続きは次回〜。

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投稿者 大塚角満 : 14:56

【MHP 3rd】第50回 集会浴場のかまってちゃん

 ふと気がつくと、この『3rd』プレイ日記が50回に到達していた。わーいわーい。区切りだ区切りだ。

 ちなみに今日は2月17日なので、『3rd』が発売されてから79日目ということになる。こうやって数えてしまうとどうしても『ポータブル』シリーズの前作『2nd G』のプレイ日記がソフト発売から何日目で50回に到達したのかが気になるというもの。ヨシ、さっそく数えてみようではないか。えーっと、2008年のカレンダーは……あった!! あったぞ!! さあ数えようイチ、ニィ、サン、シ、ゴ、ロク、ナナ、ハチ、キュウ、ジュウ……と、文字数稼ぎの意味も込めて答えに到達するまで数字を書いてくれようかとも思ったが、読みづらいことこの上ないのでやめておきます。で、『2nd G』プレイ日記が何日目で50回に到達したのかというと……!

 なんと78日目!! これってスゴくないですか?

 ぜんぜんペースを考えないで気分次第で更新しているというのに、前回とほぼ同じ調子で記事をアップできているという俺の体内時計の優秀さはどうだ(自画自賛)。いやあ、たったの1日違いで書けているんだなぁ^^ うれしいなぁ^^

 ……ってちょっと待てよ。俺は昨日、取材やらなんやらでバタバタしていた関係で、ブログを更新するのをサボってしまった(そのわりにアメブロの個人ブログは更新しているけど)。もしもサボりさえしなかったら……! 『2nd G』のときとまったく同じとなる78日目での50回到達だったんじゃーん!! 嗚呼……。残念……。取り返しのつかないことをしてしまった……。

 とまあ、沈んでいても仕方がないのであっさりと立ち直り、ちょいと軽いネタでも書きますかね。

 ギルドカードの交換を誰かと行っていると、ソロプレイ時の集会浴場(オフライン集会浴場やね)に“ふらっとハンター”が現れる。ギルドカードの交換を行った友だちの分身が“NPC”(ノンプレイヤーキャラ。コンピューターが動かしているキャラのことね)として“ふらっと”登場し、まるでそこに友だちがいるかのごとくポーズを決めたり、アイテムをプレゼントしてくれたりする。ソロプレイ時のそこはかとない寂しさを払拭してくれる存在として多くのハンターにかわいがられ、集会浴場の名物的な風景として早くも市民権を得ることに成功した。

 で、このふらっとハンターですが、ときたま黄色い吹き出しをぷかぷかと出していることがありませんか? ……ね、あるでしょ。けっこうな頻度で頭の上に「……」と出しているので、見たことがある人がほとんどだと思う。これを見ると“『モンハン』における黄色い吹き出しは「話しかけて!」の合図だ”という不文律があるので、誰もが条件反射的にコイツに近寄り、カーソルを合わせて丸ボタンを押していると思う。するとかなりの確率でアイテムを手渡してくれるので、皆「やっぱ話しかけてよかったなあ!」とホクホク顔になるはずだ。

 ちなみにこの手渡しアイテム、次長課長の井上さんのキャラは最近やたらとシビレ罠を、江野本ぎずものキャラはモンスターのフンを手渡しやがります。2月14日にプレイしたときも、江野本のキャラはモンスターのフンをくれました。それを見て思わず、

「バレンタインのチョコのつもりか!!」

 と突っ込んじゃったけどな。

 こうやってモンスターのフンだろうが石ころだろうが、何かをもらえるってのはうれしいもの(モンスターのフンなんて、じつはかなりラッキーだと思う)。でも世の中そんなうまい話もないのか、毎回のように何かがもらえるわけでもない。

 で、そこで登場するのが前述の黄色い吹き出しだ。

 黄色い吹き出しを出しているキャラは用があってこっちを呼んでいるんだろうから、やっぱりナニかを期待してしまう。ギルドマスターのじいさんが黄色い吹き出し出していたら、間違いなく山菜組引換券をくれるしね。なのでハンターは素直に“黄色い吹き出し=アイテムくれる”という公式を頭に思い浮かべてしまう。それが人情ってもんだ(そうか?)。

 ところが、ふらっとハンターは黄色い吹き出しを出しているからといってアイテムを手渡してくれるとは限らない。ていうか、3回に2回くらいは何もくれない。これ、思いのほか残念である。とくに、黄色い吹き出しを出しながら「バチバチバチバチバチッ!!」とやかましく拍手しているキャラが何もくれなかったときなどは、「てめー、うっさく騒いで俺のことを呼んだくせに何もよこさないとはどういうつもりだオウ!!」と憤ってしまう(もうゲネポの唯君のキャラがそうです)。べつに何ももらわなくとも損をしているわけではないのでいいんだけど、やっぱりちょっと残念だ。

 というようなことを、ある日俺は江野本に熱く語って聞かせた。「黄色い吹き出しを出して俺のことを呼んでいるのに、ヤツらは何もくれないどころか何も語ろうともしない。彼らはいったい何なの?」と付け加えて。するとこの発言を聞いた江野本は「そんなこともわかんないの?」と言いたそうな顔つきで、シレッとこんなことを言った。

「かまってちゃん」

 な、なるほど……。かまってちゃんだったのか……。ならば、用もないのにやたらと人を手招きしても仕方がないな……。よし、これからは黄色い吹き出しを出しているハンターが何もくれなくても、憤ることのない冷静な男になろう。かまってやろう!

 ちょっとだけ、優しくなれた気がしました。

 ※この話とまったく関係ないけど、“NPC”と打とうとして思わず“NGP”と打ってしまった俺はさすがベテラン記者だな……と感心してしまいました。

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投稿者 大塚角満 : 12:37

【MHP 3rd】第49回 お守り探偵団

 今日はざっくりとしたご報告です。バレンタインデーだし。って、関係ないな。ていうか、そもそも過ぎてるし。いいんだけどね。なんでもね。

 なんとなく、前回のエッセイで集会浴場の下位クエストにひと段落ついた感じがするし、『3rd』のプレイ時間が334時間15分突破とキリもいいので(どこがだ)、“コレ”をご報告する気になった。“コレ”と言うのは、俺がコツコツと集めた“お守り”(護石)のことである。と言っても、「匠10と達人10が出たぜ!」とか「重撃10の抜刀会心10を持ってます!!」なんて言う話ではなく(こんなお守り存在すんのか?)、単純に“集めた数”のご報告ですな。そう、いつか書いた“ハチミツを採るために狩りをするのか、狩りをするためにハチミツを採るのか”というコラムと同じです。芸がないのは重々承知の上です。

 俺は多くのハンターさんと同じように、上位に昇進して以来ヒマさえあれば火山の鉱夫となっていた。お守りと同時に、あんなものやこんなものも掘り出したい……という欲求があったので、本当に毎日飽きもせず火山に潜り続けていた。通勤電車でPSPを取り出せば、十中八九は火山の素材採取ツアー。トイレの便座に腰をかけているときも火山の素材採取ツアー。風呂に入って湯船に浸かっているときも火山の素材採取ツアー(マネすんなよ!)。居眠りしているときも火山の素材採取ツアー。40度の熱で意識朦朧としているときも火山の素材採取ツアー……と、書き出すとキリがないのでやめるが、要するに四六時中、行住坐臥(ぎょうじゅうざが)どんなときも火山でガッコンガッコンとピッケルを振り回していたのだ。その結果、約2ヵ月弱に及ぶ採掘で、

 785個

 のお守りを手に入れました。覚えている限りお守りは1個も売ったり捨てたりしていないと思うので、これが『3rd』で集めたすべてのお守りということになる(2011年2月15日現在)。おそらく、多くの上位ハンターがこれくらいの数は累計で掘り出しているのではなかろうか。

 さてここで、

1個も処分してないの!? アイテムボックスを圧迫するだけでナンのトクにもならないじゃん!!」

 と目くじらを立てる人が現れたかと思うが(実際、俺のまわりにも3人くらいこういうことをのたまう人がいる)、ヘタにお守りを捨ててバチでも当たったらかなわんからな。なので俺は、お守りを処分しないのだ。

 こんだけ数があれば、前述の“匠10・達人10”には及ばないまでもとてつもない逸品を持っているんじゃないかと思われそうだが、正直、人に自慢できるようなブツはまっっっっっったく出ていない。なのでまた今日も、俺は火山に潜ることになるのである。

 せっかくなので、俺のコレクションの一部を公開しよう。

 本当はお守りを並べ替えてジンオウガの顔でも描いてやろうかと思ったが、冷静に考えると俺はドット絵の才能が皆無なのでそんな芸当はできないのでした。

 次回からまた、通常のプレイ日記に戻ります〜。

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投稿者 大塚角満 : 14:28

【MHP 3rd】第48回 居酒屋の爆弾・第二章(その3)

 辻本良三プロデューサーとの、阿鼻叫喚のジエン・モーラン討伐は続く……。

 とりあえずこの人が“敵ではないけど味方でもない”ってことがよくわかったので(前回と前々回の記事参照)、俺もそれなりに腹をくくることにする。

「やるかやられるかだ!!」

 と、何の討伐に来たんやねん、って話ですがね(笑)。

 それでもしばらくの間、俺たちふたりはマジメにジエン・モーランと相対した。しかし俺は、皆さんご存じの通りジエン・モーランの対処法をぶっちゃけ何も知らなかったので、やることは基本的にテキトーである。俺は、ジエン・モーランが遥かかなたの砂漠をゆうゆうと泳いでいるときに、バチコーンと1発景気づけに大銅鑼をぶっ叩いた。当然、ジエン・モーランは無反応である。

「ちょっと大塚さん!! なんでいま大銅鑼叩くねん!!

 血相を変えて良三さんがわめいた。そんなことを言われても、いつ叩いていいかわからないんだもの。って言うかそもそも、バリスタで人を狙う男に文句言われたくないわ。ニヤリと笑って、俺は言った。

「まあまあ^^ 確かに俺は大銅鑼のタイミングを知りません。でも、撃龍槍のタイミングだけはバッチリなのよ! 俺に任せておいて!!」

 これを受けて良三さんは、目を見開いてこう言った。

「へぇ〜〜〜……ってそれ、『3(トライ)』のときに俺が教えたんやないですか(苦笑)。ドヤ顔されても困りますわ

 そんなことを話しているうちに、ジエン・モーランは砂上船の左前方に場所を移して真正面から突撃する体勢を整え始めた。ヨシ! 俺の見せ場だ。撃龍槍の準備だ!! しかし……。

「撃龍槍、俺がやる!!」

 なんと良三さんがイチ早く撃龍槍のボタンに取り付き、ジエン・モーランが突撃してくるのをいまかいまかと待ち構えているではないか! この……。せっかくの見せ場を!! 怒り心頭に発した俺は無言で良三さんの背後に近づき、「これでも食らえ!!」と(心の中で)鋭く叫んでR+△+○ボタンを同時に押した。ガンランスの切っ先から迸る小さな種火……。そう、竜撃砲だっ! フルバーストの導入により使用頻度は減ってしまったが、やはりここぞってときにぶっ放したくなるのはコレなんだよねえ^^ やがて、チリチリと焼け付くガンランスの砲身から、巨大な火炎のカタマリが大砂漠の乾いた空気の中に解き放たれた!

 ボワン

 た〜まや〜〜〜と言わんばかりに発射された竜撃砲の見事な炎が、『3rd』のプロデューサーの身体を包み込んだ。

「ぎゃあ!! 何すんの!!!」

 たまらず悲鳴を上げた良三さんに向かって、俺は言った。

「どいてどいて。撃龍槍は俺がやるんだ。うけけけけ

 そして俺は、所有者が不在になった撃龍槍のボタンに取り付いた。見るとジエン・モーランは砂に潜り、いままさに巨大なアギトを広げて砂上船に襲い掛からんとしているではないか。あ、危なかった。撃龍槍を当てられないところだったわ……。ギリギリのタイミングで間に合い、ホッと胸を撫で下ろした俺。ところが……。

 ぽい〜〜〜ん

 なんと俺の身体が、高々と空を舞ったではないか! この土壇場でこんなことをする犯人は、ひとりしかいない。

「ちょっと良三さん!! 何すんねん!!」

 言われた良三さん、しかめっ面をゆがめてこう言った。「撃龍槍、俺がやる!!」

 しかし前述の通り、ジエン・モーランはすでに突撃の体勢に入っていた。こんなアホな場所取り合戦をしていて間に合うわけもなく、その巨体は砂上船に……!!

「ぎゃああああ!! つ、つぶされるぅぅうう!!!」と俺。

「わあああああ!! や、やられたぁぁぁああ!!!」と良三さん。いい歳こいて、何をやってんだ俺たちは(苦笑)。

 その後も我々は、おふざけプレイの限りを尽くした。良三さんが「見て見て。砂上船の舳先に立つとかっこいいでしょ」と言ってる後ろから俺が砲撃をしたり、「フルッバース……!」と言いながらフルバーストを放とうとした瞬間にハンマーで跳ね上げられたり……。それでも、オトモアイルーががんばってくれたからか、砂上船が壊れる寸前でどうにかクエストをクリアーすることはできたんだけどね……。ゲラゲラと笑いながら、良三さんが言う。

「いやぁ〜おもしろかった。じゃ、さっそく上位のクエストやりましょよ、大塚さん(笑)」

 それに対して俺は腹を抱えて笑いながら、「ホント、ちょっとはマジメにやりなさいよアナタ(苦笑)」としかめっ面を作る。こういうアホらしいクエストこそ大好きなんだよねえ、俺らって(笑)。

 そしてこのあと、さらなるバカバカしい狩猟シーンが展開されるのだが……。それは、またの機会に。

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投稿者 大塚角満 : 14:54

【MHP 3rd】第47回 居酒屋の爆弾・第二章(その2)

 昨日の続き。

 俺と良三さんは仲良く手を取り合って(?)、2匹のオトモアイルーとともにジエン・モーランが暴れる大砂漠にやってきた。ナンダカンダ言って俺も良三さんもベテランハンター。ジエン・モーランを相手に何をすればいいのか、キチンとわかっている。……と言いつつ、俺のジエン・モーランに対する知識レベルはこのへんのエッセイにある通りなんだけどナ(苦笑)。

 俺と良三さんは勢いよく、砂上船の船倉からデッキに飛び出した。そしてほぼ同時に「バリスタ!!」と言い、バリスタの弾をいくつか拾い集める。

「とりあえず、バリスタと大砲で遠距離攻撃しよう!」

 俺は良三さんに大声で言った。

 ひと足先に弾を拾った俺はそそくさと立ち上がり、ジエン・モーランに近い側のバリスタに向かって駆けていった。遠くで、我がオトモアイルーのレウス君が大砲の弾を拾っているのが見える。ヨシヨシ、我がオトモもがんばっているじゃないか。こりゃ俺も負けてられないぞ! そんな気合を入れつつバリスタに弾を装填しようとしたそのとき、いきなり我が分身の身体が「ぽい〜ん」と空を舞ったではないか! 焦りながら画面を覗き込む俺。すると、我が分身の真後ろでナゼかハンマーを振り回していた良三さんが信じられないことをのたまった。

「そのバリスタ、俺が使う!!!」

 !!? なにを言ってんだこの人は!! そんな理由で、俺をハンマーで吹っ飛ばしたのか! 俺は怒り心頭に発して良三さんに向かって怒鳴った。

ナニすんのアンタ!! バリスタ、もういっこあるでしょが!!(怒)」

 しかし良三さんは俺の怒りボイスなどまったく聞いておらず、「ははははは!!」と豪快に笑いながらパキュンパキュンとバリスタを撃っている。まったくこの男は……。仕方なく俺は大砲の弾を拾い上げてボッコンボッコンとぶっ放しつつ、(こいつはエラいクエストになりそうだな)と悪い予感を覚えた。

 それでもしばらくの間は、平和な時間が流れた。……って、こんなバカデカいモンスターが襲い来ているのに平和もナニもあったもんじゃないけどな(苦笑)。砂上船に接近するジエン・モーラン。すぐに、ジエン・モーランの後ろ脚付近に“モーランに乗れるよカーソル”が赤くペカペカときらめいているのが確認できた。俺は良三さんに言った。

「良三さん!! モーランに乗れるよ! 俺、行ってくる!!」

 すると良三さんが元気な声で「ナイス!! よろしくお願いします!! 俺は船から狙撃しますわ!」と応える。巨大モンスターと渡り合うという未曽有の出来事をきっかけに、俺たちの間に美しいチームワークが芽生えた瞬間だった。

 ヒョイとジエン・モーランの背中に飛び乗った俺は、採掘ポイントを無視して弱点部位にガンランスの切っ先を突き立てた。なんだかんだ言って、これは良三さんの緊急クエストだからな。ヘタに採掘なんかしてクエストに失敗した日には、何を言われるかわかったものではない。弱点部位に刺さるガンランスの先端から、バシュッバシュッと小気味いい氷のカタマリがほとばしる。いいぞいいぞ。効いてるぞ! 悦に入った俺は、良三さんに声をかけようとした。

「良三さん、いい感じで……」

 そこまで言いかけたときだった。

 ボカンッッ!!

 いきなり俺の目の前で、爆発物が土煙を上げた。ナンダナンダ! 何が爆発したんだ!? 確かに俺は爆弾を持ってはいたが、そのときはもちろん使っていない。狐につままれたような思いで呆然とたたずんでいると、またまた俺の近くで何かが爆発した。

 ボカン!! ボカンッ!!

 立て続けに爆ぜる爆発物を見て、俺は得心した。ナルホド、これは良三さんが撃っているバリスタの弾だな。なんだなんだ。そうかそうか。うなずきながら、俺は言った。

「この飛んでくるやつ、良三さんのバリスタだよね?」

 すると良三さんは甲高い声で「そっすよ! ガンガン撃ってますよ!」という。このとき、すでにジエン・モーランは良三さんがいる砂上船から離れてしまっていたので、船に残っている戦闘員はバリスタか大砲で攻撃するしかない。ナットクして、俺は応えた。

「なるほど! ちょうど俺のところにある弱点部位を狙ってるわけね。りょーかい了解! じゃ、俺は場所をズラして攻撃してるわ!」

 俺の反応に満足したのか、良三さんも「りょうかいりょうかい〜!!」と軽薄に応じる。俺は別の弱点部位に移動して、再びガンランスを振り回し始めた。しかし、そのとき……!

 ボカンッ!!!

 またまた俺の間近でバリスタの弾が弾けた。続けて、2発、3発……。明らかな意思を持った凶弾が、俺を襲いまくる。それを見てすべてを理解した俺は、この日2回目の怒声を上げた。

ナニやってんのアンタ!!! 俺を狙うな俺をッッッ!!!!(激怒)

 これを聞いた良三さん、腹を抱えて「あはははは!! ごめんごめん! 手元が狂った!!」と言って爆笑している。この男は……。誰の緊急クエストだと思ってんだ!!

 ……この話、まだ続きます(笑)。


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投稿者 大塚角満 : 13:15

【MHP 3rd】第46回 居酒屋の爆弾・第二章(その1)

 もう2ヵ月ほども前のことになるが、『3rd』のプロデューサーである辻本良三さんとふたりで、新宿の隠れ家的な居酒屋にこもって酒を飲んだ。仕事の話をするわけではなく、お互いが思っていることを好きにしゃべるだけという、完全な“ダチ飲み”である。

 そして2時間ほども飲み続けたころだろうか。お互い、いい感じでハイボールの酔いが回ってきたのを契機にどちらからともなくカバンからPSPを取り出し、声を合わせるようにこう言ったのだ。

「やりますか」

 と。もちろん、「『3rd』の協力プレイをやっちまいますか」と言っているのである。

「その前に……すいませーん! ここ、ハイボールふたつねー♪」

 店員さんを呼び止めて、俺の分もまとめて飲み物を注文する良三さん。それを聞きとがめて、俺は言う。

「さっきからずっ〜と“ふたつ”でハイボール頼んでるけど、注文の最小単位は“2”じゃないからね。“1”だからね!」

 しかしそんな俺の台詞はまったく聞いておらず、良三さんは「はいはい〜! 集会浴場1ね〜!」なんて言っている。この人はいつも、こんな感じなのだ。

 集会浴場に入り、「まあとりあえず……」と言いながらギルドカードの交換をする。そしてふたり同時に、相手を罵る。

「大塚さん、故意に人のギルカ消すから信用ならんわ」

「良三さん、わざと俺のカード消すから信用できん

 『2nd G』の時代にふたり揃って相手のギルカを消してしまったという事件があり、いまだに俺たちはそれを根に持ってギルカがらみの話になると相手を罵るのである。お互い様なのに(苦笑)。まあこれは、俺たちの儀式みたいな会話でありますな(このギルカの話、詳細は『ニャンと! 逆鱗日和』の“ギルドカードの悲劇”というエッセイに詳しいです)。

 無事に儀式が終了したので、俺たちは何のクエストに行くのかを相談した。当時、俺は上位に昇進したばかりのころで、上位だろうが下位だろうがとにかく「なんでもかんでもウェルカム!! あれも欲しいこれも欲しい!」と言ってはばからない時代でありました。聞くと良三さんは「じつはついさっき、上位に昇進するときの緊急クエストが出たばかり」などと言う。上位に上がるときの緊急クエストと言うと……おお! ジエン・モーランではないか!! 嬉々として俺はわめいた。

「ジエンっすか!! いいねいいね!! やろうやろう! ジエンやっちまって、上位になろう!

 というわけで良三さんを上位ハンターにするための緊急クエスト“峯山龍ジエン・モーラン”に出かけることになった。武器は俺がガンランス、良三さんがハンマーだ。お互い、オトモアイルーを1匹ずつ連れての参戦である。

 ここから、抱腹絶倒のバカバカしいジエン・モーラン戦がくり広げられるのだが……キリがいいので、短いけど今日はここまで! 続きは次回〜!


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投稿者 大塚角満 : 13:26

【MHP 3rd】第45回 フィールドの蒸気機関車・ドボルベルク

 『3rd』が発売される前に、(こいつ、強くてタフでやりにくいんだろうなァ……)歴戦のツワモノである俺を震え上がらせていたモンスターがいる。小山を思わせる迫力の体躯(※注:ファミ通編集者のサンフランシス小山のことではない)、凶悪な面構え、そしてつぶらでかわいらしい瞳と、強いモンスターの条件をすべて備えたこのモンスターは“ドボルベルク”と呼ばれていた。ドボルザークエカテリンブルクを掛け合わせたような名前も、どこか重厚で神秘の響きを持ち、このモンスターの秘めたるポテンシャルを物語っている気がする。

(こいつとの一戦は、壮絶なものになるに違いない)

 白亜紀の巨大生物のようなドボルベルクの姿を雑誌で眺めながら、俺はそう確信していた。

 そんなとある日、村クエを進めていた俺はついに、ドボルベルクとの対決を許される。クエスト名はその名も恐ろしき“渾身のドボルベルク”。きっと渾身のナニかをいろいろとされてしまうのだろう。

 装備は、全身ジャギィの防具にした。スキルに“捕獲の見極め”がついているのがあまりにも便利で、当時はずーっとこの防具を身につけていたんだけどね。でも考えてみると捕獲の見極めは『2nd G』にもあったが、俺は一度たりともこのスキルが発動している防具を着たことがない。「んなスキル、俺ほどのベテランには不要である」と断じて一顧だにしていなかったのだ。それが、勝手にこのスキルが発動するジャギィ装備を着たとたん、「こんな便利なスキルはねえ!! コレなしでは生きられない!!」ってなるんだから人間て不思議ですネ。そうそう、同じような立ち位置のスキルに“罠師”があるんだけど、これも一度手を出したとたんに病みつきになっちゃったんだよな……。……って、これは思いっきり余談でした。

 渓流に降り立った俺と2匹のオトモアイルー(オリガミちゃんとレウス君だった)は、採取したい気持ちを必死に抑えながらドボルベルクを捜して歩いた。この当時はまだまだ手持ちの素材が不足していたし、ユクモ農場の経営も軌道に乗る前だったので、クエストに出かける目的の半分くらいはフィールドでの採取だった。しかし、どう考えてもタフなドボルベルクを相手に採取している時間的余裕があるとも思えなかったので、キラキラと輝いて見える採掘ポイントやハチミツポイントを泣く泣くスルーしてドボルベルクの探索を行ったのであった。

 そんな探索の甲斐あって、我々一行はまもなくドボルベルクに遭遇する。

「ごくり……」

 俺は生唾を飲み込んだ。

 そして初めて対峙したドボルベルクは、想像していたよりも遥かに巨大な生き物だった。いや、どちらかと言うと生き物ではなく、山とか岸壁とか岩塊とか、ようするに“自然物”に近いたたずまいなのである。苔むした体表が、そんな雰囲気に拍車をかけているのかもしれない。ハンマーに例えられる堂々としたした尻尾が、そんな先入観を植え付けるのかもしれぬ。でもそんな無機質さが、ドボルベルクとの“わかりあえない感”をさらに煽っていた。

(こいつに理屈は通用しねえぞ)

 PSPの画面を覆いつくすドボルベルクの身体を仰ぎ見ながら、そんなことを俺は思った。

 そして、俺とドボルベルクとのガチンコ勝負が始まった。オトモアイルーが2匹もいる時点でガチンコかどうか怪しいものだが、俺とオトモアイルーの体重を足したところでドボルベルクの100分の1にも満たないと思えたので、これはこれで戦力の均衡が図れているのかもしれない。

 ドボルベルクが放つ攻撃は、その体躯が表す通り1発1発がとてつもなく重かった。じつは内心、(身体はデカいけど攻撃は軽い、巨大な赤ベコなのでは?)と淡い期待を抱いていたのだがそんなことはまったくなく、ヤツの一挙手一投足はすべてが“重撃”でありました。とくに、その重さからは想像ができないほど変幻自在の動きをする尻尾の攻撃がやっかいで、俺はたびたび致命的な一撃を浴びてしまう。結果、重い尻尾の遠心力を利用して回転しながら迫り来る“殺人宇宙ゴマ”攻撃をモロに食らい、哀れなガンランサーは開始5分で昇天してしまったではないか。戦前に想像していた通りの、見事なまでの圧殺劇であった。

 ドボルベルクの強さの源は、飾り気のない“パワー”そのものにある。“腕力”と言ってしまってもいいかもしれない(前脚、ちっこいけど)。怒りで身体から湯気を出している姿など、丸っきり蒸気機関車である。何かを吐き出したり飛ばしたりすることもなく、オノレの肉体だけを使って攻撃してくる様子には潔さすら感じ、体育会系出身の俺からするとついつい「その意気やヨシ!!」と拍手すらしてしまいたくなる。しかし、その隙に重い重い尻尾のビンタを食らってあっけなく2オチ目を計上(苦笑)。

「その意気、まるでよくナシ!!!><」

 俺は半べそかきながら泣き声を出した。うーん、まるでいいところがない。

 それでもクエストが始まってから15分が過ぎたころ、さしものスタミナのカタマリも疲れてきたのか脚元がおぼつかなくなってきた。尻尾が生み出す遠心力に耐え切れず、だらしなく横倒しになるドボルベルク。すると横たわった巨体めがけて、オトモアイルーのレウス君がひょいと爆弾を放ったのが見えた。すると……!

「ぎゃおおお!!」

 そんな痛々しい悲鳴が聞こえたか聞こえなかったのかわからないが、なんとレウス君の爆弾でドボルベルク自慢のコブが「バシュッ!!」ってな感じで吹っ飛んだではないか! あまりにも見事な、ピンポイント爆撃による部位破壊である。ぴょんぴょんと飛び跳ねながら俺は叫んだ。

「でかしたレウス!! ナイスストライク!!」

 自分の攻撃がまともに当たらなくとも、オトモアイルーがいればなんとかなる……。あまりのうれしさに、俺の目はすっかり眩んでしまう。そんな、フィルターがかかった目に映ったミニマップのカーソルが、ドボルベルクが捕獲できることを告げている気がした。スキル・捕獲の見極めの本領発揮である。しかしこのときまでに俺の攻撃は、ほとんどまともにドボルベルクには当たっていなかったはず。でも捕獲可能ってことは攻撃が当たっていないと思っているのは本人だけで、気づかぬうちに会心の一撃がビシバシと入っていたに違いない。その証拠に、部位破壊も達成できている。最終的に俺は「さすが俺。さすがガンランス」と口笛を吹きながらシビレ罠を作り、ドボルベルクをハメることに成功する。さあ捕獲だ。捕獲用麻酔玉だ!

 ところが、捕獲用麻酔玉を2発当てても3発当てても、ドボルベルクは寝る様子がない。「身体デカいから足らないの?」とかわいらしく小首をかしげながら4発、5発と麻酔玉をぶつけてみるも、雪の上に小便をしているときのように手応えがない……。おかしい……。確かにさっき、ミニマップに黄色いカーソルが出たんだけどな……。

 改めて、ミニマップをしげしげと眺める俺。するといまも、問題の黄色カーソルが元気にフィールドをうろちょろしているのが目に止まった。ほーら。やっぱりあるじゃん黄色いカーソル。シビレ罠にハマっているってのに、こーんなに元気にフィールドを駆け回っているじゃーん……ってちょっと待て。ここここの黄色いの、オトモアイルーのカーソルじゃねえかっ!!!!!

 捕獲用麻酔玉を無駄に投げすぎ、討伐するしか道がなくなってしまったアホのガンランサー。けっきょく25分過ぎに回復系アイテムをすべて飲み尽くし、キャンプとフィールドを4回も5回も往復してようやくドボルベルクの首をとることに成功する。やっぱり戦前に思っていた通り、ドボルベルクは強かった……。

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投稿者 大塚角満 : 15:19

【MHP 3rd】第44回 抑えきれない食欲は

 今日は軽く。

 「軽く」と言っておきながらホントに軽く収まったためしがないのだが、本日のネタは本当に軽い。どうあがいても軽くなる。いや意地でも軽く書いてやるっ!!! と、すでに82文字も無駄に書いている時点で暗雲が垂れ込めているけどな。

 さて。

 ある日、江野本ぎずもとふたりで火山を舞台にしたドスフロギィ討伐クエスト“毒を食らわば火山まで”に出かけた。集会浴場下位★4のクエストだ。まだ武器も防具も大したものを持っておらず、どんなモンスターを相手にするときでも緊張が付きまとっていた、ある意味平和で、ある意味まったく平和じゃない時代のお話である。

 でもまあ、相手は下位のドスフロギィ。よっぽど油断しない限りは怖い相手ではない。これが下位とは言えドスバギィになると話がまったく違ってくるのだが(つまりドスバギィは強い、ってこと)、幸い今回はドスフロギィをシバけばいいのだから安い仕事である。

 実際、このときの狩猟もまったく危なげがなかった。ドスフロギィよりもまわりでびょんびょん飛び跳ねるフロギィと、神出鬼没の股間アタックで真下から突き上げてくるウロコトルの狼藉に血管がキレそうになったくらいで、ドスフロギィそのものにはまったく手を焼かなかったのである。

 そのうち、ドスフロギィがボトボトとヨダレをたらし始めた。江野本の狩猟笛の攻撃により、スタミナがなくなってしまったようである。

 しかし数あるモンスターのヨダレの中でも、このドスフロギィのヨダレほどバッチィと思うものはないね。とくに、アゴの毒嚢が敗れた痛々しい状態でヨダレをたらされると、「……そのヨダレ、どう考えても毒が混ざってるよな……」と確信できてしまって「決して触ってはならぬ!」と思えてしまう。……って、また関係ないことを書いてしまった。

 ヨダレをたらしたドスフロギィは、子分のフロギィたちを残して逃走を始めた。どうやら、スタミナ回復に向かうようである。ヤツの向かう先はエリア3。ここにはモンスターの死骸が転がっており、ドスフロギィはこいつを食べることによってスタミナを回復するのである。

「追いかけよう」

 言うが早いか俺はガンランスをガシャガシャとたたみ、ドスフロギィの後を追ってエリア3に突入した。江野本も素早くそれに倣う。見るとドスフロギィは思った通り、エリア3の端っこにある死肉をムシャムシャとむさぼり食っていた。いかん。このままだとドスフロギィのスタミナが回復してしまう。でも捕食行動をしているときはモンスターが無防備になるので攻撃のチャンスでもある。俺たちは同時に「やっちまおう!」と叫んで、うれしそうに肉を食っているドスフロギィに襲い掛かった。

「ぐはぁあ!!」

 狩猟笛の打撃とガンランスの打突を食らい、ドスフロギィはヨダレを撒き散らしながら大きく後ろにのけぞった。これで、捕食行動は終わりだろう。俺たちはドスフロギィの反撃を予期し、改めて武器を身構えた。しかし。

「…………」

 ドスフロギィは一瞬だけ呆けたような表情を作った後、再び死肉にかぶりついた。その、あまりにもうれしそうな表情から、「うめえうめえ!!」という彼の声が聞こえた気がした。

 でも、これはよくあること。俺と江野本はさして気にせず、再びガンランスと狩猟笛でドスフロギィに一撃を叩きこんだ。

「ぐはぁあ!!」

 先ほどと同じように、大きくのけぞるドスフロギィ。ところが。

「…………」

「うめえうめえ!!!」

 なんとまたまた、殴られたことを一瞬で忘れて死肉にかぶりついたではないか! 若干呆れて、その様子を眺める俺と江野本。しかしいつまでもポカンとしているわけにもいかないので、再度ガンランスと狩猟笛で攻撃を叩きこんだ。でも……!

 ガツン!!

「ぐはぁあ!!」

「…………」

「うめえうめえうめえ!!!」

 ぽかーん……。

 ガツン!!

「ぐはぁあ!!」

「…………」

「うめえうめえうめえうめえ!!!」

 ぽかーん……。

 なんと、これのくり返し(苦笑)。どんだけ殴られて食事を妨害されようが、ドスフロギィは意に介さず死肉に食らいつくのである。その、健気なまでの姿を目の当たりにし、俺と江野本は同時に叫び声を上げた。

「どんだけハラ減ってんねん!!!」

 ……しかしぜんぜんこの話と関係ないけど、“ドスフロギィ”ってものすごくタイピングしづらいのね(キーボードはローマ字入力)。今日ここにドスフロギィを“タイピングしづらいモンスターNo.1”に認定してあげます(笑)。

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投稿者 大塚角満 : 13:01

【MHP 3rd】第43回 重力は、我が手の中に

 昨日の続き−−。……そう、虫の木シーソーのお話です!

 虫の木シーソーはそのかわいらしい仕組みとは裏腹に、使いこなすのがじつに難しい。やるべきことは単純で、飛び降りる構えをしているハンターの身体が「ピカッ!」と光った瞬間にボタンを押すだけ……なのだが、この“光った瞬間”の判定がシビアで、ボタンを押すのが早すぎたり、遅すぎたりしてしまうんですねえ。いわゆる“ジャストインパクト”でボタンを押すことができれば分身たるハンターは一度屈伸してから高く飛び上がり、重力のパワーを最大限に活かした加速度を持ってシーソーの一端に落下する。すると、最強の加速度から生まれた反発力によってはじき出されたオトモアイルーが高く高く舞い上がり、虫がわんさと涌く木陰で「ブンブンブンブンブンッ!」と高速で虫あみを振り回して大量の虫系素材を持ち帰ってくれるのだ。

 しかし、俺は『みんなのGOLF オンライン』を遊んでいた時代から“ジャストのタイミングでボタンを押す”という行為が苦手で苦手で仕方がなかった(※『みんGOL』の場合、ジャストインパクトでボタンを押せると打球がブレることなく飛んで行ったのだ)。友だちのみんGOLの神たちが「さっきの大会、ジャストインパクト率90パー超えたよ!」、「俺、最近スランプで80パーセント台前半なんだわ……」なんていう会話をしている裏で、俺や中目黒目黒と言ったハンパ者たちは「いまの大会、ジャスト率60パー近かった!!」「マジでええ!? 信じられん……!!」なんていうケタ違いのことを話していたんだよね(苦笑)。虫の木シーソーも『みんGOL』のジャストインパクトも一瞬のタイミングを逃さずにボタンを押さなければいけない……という行為は同じなので、もとよりこの手のことが苦手な俺が虫の木シーソーで成功しまくる……なんてことがあるわけがないのだ。そんなこと、ハナからわかっていたのである。

 それでも俺は、虫の木シーソーで成功したかった。成功したときの気持ちよさもさることながら、最高到達点まで舞い上がったオトモアイルーたちがかわいらしい無表情で「ブンブンブンブンブンッ!」と一生懸命虫あみを振るう姿が猛烈にラブリーなので、できることなら毎回、もっとも高い位置で“振り回し”をしてほしいのである。ネコ好きハンターは皆、俺と同じことを考えるに違いない。

 しかし、俺は失敗し続けた。

 成功率はドン底のときだと2割程度だったのではあるまいか? 10回使用して、2回しかオトモアイルーをまともに飛ばすことができないなんて……。こいつはあまりにも、情けない事態ではないか。俺は、当時愛用していたロワーガ装備の袖で涙をぬぐい、「高く飛ばせなくてスマン、オトモたちよ……」と愛猫たちに謝った。

 それにしても、このときのスランプはおかしかった。確かに俺はジャストインパクトが苦手だが、ちょっと前までは確実に、2回に1回は成功していたのである。このスランプには間違いなく、何か原因があるはず−−。しかしそれはわからぬまま、俺はぽよよんぽよよんと力なくオトモアイルーを低空飛行させ続けた。

 そんなある日、俺はこちらのコラムにあるウラガンキン装備を完成させた。待望の、本当に心から待ち望んでいた新装備である。俺は、歩くだけで足が地面にメリ込みそうなほどの重量感を持ったガンキン装備にいたく魅せられ、「がしゃーんがしゃーん」と効果音を口ずさみながらゴキゲンでユクモ農場にやってきた。

 そして、いつものコースで農場を巡回し、問題の虫の木シーソーへ。新装備での初挑戦である。

 直近の挑戦で、俺は9連敗を喫していた。

 緊張の一瞬。モンハン史上に残る究極の重装備ハンターがジャンプの構えになる。

 「ピカ」

 身体が1回光った。つぎだ。つぎの発光の瞬間にボタンを押すんだ! 数瞬の間……。そして!

「ここだああ!!」

 ジャストのタイミングでボタンを押されたガンキン装備のハンターは、深く腰を落として屈伸した後高く高く飛び上がり、猛烈な重力に引かれてシーソーの一端に激突した。そして、力溢れる反発力により発射されたオトモアイルーどもは、久々の大空に歓喜するようにブンブンブンブンブンッ! と両手を振り回す−−!

 成功だ。ひさしぶりに、虫の木シーソーで成功したぞ!! 10連敗を免れた俺は、ホッと胸を撫で下ろした。

 そしてそのときから、驚異の快進撃が始まった。成功と失敗の割合は完全に逆転し、一時期は9割以上の成功率を誇っていたと思う。

 それにしてもなぜ、これほど急激に成功率があがったのだろう?

 スランプ時代と比べて変わったことと言ったら、防具が虫系素材で作るロワーガからウラガンキンに変更された、ってことくらいである。

 ん……? でも、待てよ……。

 ロワーガは前述の通り、虫の素材で作る防具だ。虫は、小さな力で最大限の効力を発揮できるよう、身体は限界まで軽く作られている。となると、その素材で作ったロワーガ装備は軽量この上ない作りになっているに違いない。一方のガンキン装備は、何度も言うようにモンハン史上に残るほどの重々しさで、見た目は完全に鉱山からもぎ取ってきたばかりの黄鉄鉱のカタマリに見える。要するに俺は、最軽量装備から最重量装備に衣替えをしたわけだ。そしてそのとたん、虫の木シーソーの成功率が飛躍的に向上……。

 虫の木シーソーの真髄は、オトモアイルーをいかに高く飛ばすかにある。物理の法則を考えれば、重いものが片側に乗ったほうが反発力が強くなり、片側の物体は遠くに飛ぶはず……。……ってことは!!

「わかったあ!!!」

 俺はコタツテーブルを「ガンッ!」と1発強く殴った。その反動で、ワイングラスに入った白ワインがユラユラと激しく揺れる。HとS君が驚いた表情でPSPから顔を上げ、「な、何がわかったの?」と上ずった声で質問してきたのが聞こえた。俺はそんなふたりに上気した顔を振り向けて「ふふふ」ともったいつけて笑ったあと、固唾を呑んで見守るオーディエンスに衝撃の発表を行った。

虫の木シーソーの秘密を解明したよ! これ、軽いロワーガ装備だと反発力が弱くて失敗しがちだけど、最重量のガンキン装備だと成功率が飛躍的に向上するんだ!!」

 ピタリと止まった我が家の時間−−。

 さっきまでニャアニャア鳴いていた飼いネコも、何かを察したのか口をつぐんで人々の顔色を(以下略)。

 数秒の沈黙が続いた後、HとS君はお地蔵さんのようになってしまった顔を強引に動かし、ナゼか「あはははは!!」と大爆笑しながら口々にこんなことを言った。

「それ、どう考えても気のせいだから!!!(爆笑)」(H)

「さすがにあり得ない!! それ、都市伝説にもならないオカルトだよ!! オカルト2だよ!!(爆笑)」(S君)

 お、おかるとつー……?? そ、そんなことないぞ。ホントにガンキン装備にしてから成功率が上がったんだぞ! しかも今回は感覚的なものではなく、“重力”とか“反発力”とか言った物理的な裏づけもある学術的な理論なんだかんな! 笑うふたりに憤慨して、俺は言った。

「よーし、そこまで言うなら見せてやる。ガンキン装備の反発力が、いかにすごいかをな!」

 俺はふたりの観客に見守られながら虫の木シーソーに近づき、発射の体勢に入った。見てろよ……。みんながバカにするガンキン装備がいかに優秀か、思い知らせてやるからな……。

 そして俺は「うりゃ!!」という気合もろともボタンを押した。ところがガンキン装備の我が分身は屈伸することなく、そのままの姿勢でポヨ〜ンとシーソーの上に落下する。それを見てHは「あー、失敗したw」とニヤニヤと笑った。ふ……。そう見えるだろう。でも、ガンキン装備がすごいのはここからなのだ!

 バチューン!!

 発射されたオトモアイルーたちは、高く高く舞い上がった。それはもう、気持ちよさそうに……。それを見た俺はナットク顔で、ふたりに向かってこう言った。

ホラホラ!! すごい反発力!! オトモ、チョ〜高く飛んだでしょ!! 成功成功。さすが、重いガンキン装備は違うな!!」

 ここぞとばかりにドヤ顔をする俺に、「いやそれ失敗ですから!!!」というふたりの怒声が浴びせられた。


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投稿者 大塚角満 : 13:22

【MHP 3rd】第42回 虫の木シーソー、大成功?

 ユクモ農場のステキ施設のひとつに“オトモ虫捕り”なるものがあるでしょう。通称、虫の木シーソー。タイミングを見計らってボタンを押すとハンターが高台からジャンプし、オトモアイルーが乗っかっているシーソーの片側に落下する。その反動で飛び上がったオトモどもが虫あみを振り回し、さまざまな虫系素材を取ってくる……というもの。『2nd G』のポッケ農場にあった“虫の木”に代わる施設で、いいタイミングでオトモを発射できたならば大量の虫どもが手に入る一攫千金のウハウハ企画となっている。

 しかし、いま簡単に「いいタイミングで……」なんて書いてしまったが、言うほど容易にベストタイミングでボタンを押せるものではなかったりする。はっきり言って、かなりむずかしい。ジャンプの体勢になったハンターの身体が「ピカッ!」と光るタイミングでボタンを押せばいい……という理屈はわかっているのだが、判定がなかなかきびしくてしょっちゅう失敗してしまうのだ。俺と同じように「オトモ虫捕り、すげー苦手……」と思っている人、全国に300万人はいると見た。それくらい、この施設の有効利用はシビアなのである。

 でも、俺のように成功例と失敗例をキチンと認識している人はまだいいのです−−。

 何が言いたいのかというと、オトモ虫捕りはジャストタイミングでボタンを押せなくてもそれなりに虫が捕れてしまうので、全国には成功例を知らぬまま満足してしまっている人がけっこういるんじゃないかと思うのよ。「えー、そんなことないでしょ?」と思うなかれ。実際、こんな話があるのだから。

 身内ハンターのH、S君とコタツに入って酒を飲みながら狩りをしていたときのこと。ふたりともひと狩り終わるごとにユクモ農場に入り、ハチミツを採ったり、魚を捕まえたり、作物を収穫したりしている。それを横目で見ながら俺も同様にユクモ農場に行き、「いつものコースで……」とつぶやいてから各施設を回り出した。ちなみに、俺の“ユクモ農場周回コース”は、

ハチミツ箱→畑→キノコの木→虫捕りカゴ→オトモ虫捕り→オトモ採掘

 これが鉄板で、たまに気が向くとモンニャン隊を派遣したり、巨大魚篭を使ったりしている。

 そしてこのとき、俺はオトモ虫捕りに失敗してしまった。大失敗ではなく、落下後のオトモを見てハンターが「パチパチパチ」と拍手をする“小失敗”のほう。その姿を見て、俺は嘆き声を上げた。

「あ〜あ……。また虫シーソーに失敗しちまった……」

 これを聞いたS君は激しく同意し、「それ、難しいよね。俺もしょっちゅう失敗する……」と我がことのように落胆する。ところがHは、男ふたりがお通夜のようになっているのを交互に見て「ふ」と笑い、驚くべきことをのたまったではないか。

「えー、なんで失敗するの? 私、いままで1回も失敗したことないよ。毎回やってるけど」

 これを聞いた俺とS君、音爆を食らったウルクススのように仰天し、口々に驚きの声をあげた。「マジで!!?」「どうやってタイミング計ってんの!?」と。するとHはとたんにドヤ顔となり、平伏する男ふたりに向かってこんなことを言った。

「ハンターの身体が光ったらボタンを押すだけだよ」

 あまりにもシンプルなこの発言を聞き、「それは知ってるけど、なるほど〜!!」と衝撃を隠せない俺とS君。するとHはますます得意になり、「じゃあいま、やってみせるね」と言ってオトモ虫捕りの名人芸を実践してみせてくれた。

 ところが、そのときに限ってタイミングがズレたらしく、Hの分身は屈伸せずに高台から飛び降りてしまう(成功のときは屈伸してから飛び上がるのだ)。「あ〜……。初の失敗か」。心の中でそんなことを思う俺。しかしHは得意顔のままPSPの画面を俺とS君に向け、衝撃のひと言を発したのだ。

ホラ、ハンターが拍手してる。大成功♪

 ピタリと止まった我が家の時間−−。

 さっきまでニャアニャア鳴いていた飼いネコも、何かを察したのか口をつぐんで人々の顔色を伺っている。眼球だけ動かして見ると、S君はポカンと口をあけた『ムンクの叫び』のような顔になって固まってしまっていた。5秒、6秒……。物音ひとつしない不気味な刹那が積み重なっていく。その空気に不信感を覚えたのだろう、“静かな騒ぎ”の元凶であるHが、沈黙を破ってこう言った。「どうしたの??」と。この発言がものの見事に俺とS君の沈黙の堤防を決壊させ、悲鳴に近い怒声をあげさせた。

「いやそれ失敗ですからああぁぁあああ!!!」

 しかしこの数日後、俺はオトモ虫捕りの成功率を飛躍的に向上させる“ある方法”を発見するに至る。それはまた、べつの機会に。

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投稿者 大塚角満 : 15:02

【MHP 3rd】第41回 午前5時のリオレイア

 とある日に、いきつけのバーで酒を飲みながら江野本ぎずもと『3rd』で遊んでいたときの出来事。

 その日は週刊ファミ通の校了(締切ですな)だったかなんかで会社を出るのが遅くなり、バーの扉をくぐったときには時計の針は午前3時を過ぎていた。そこから、時の流れも忘れてしばしのあいだ会話をツマミに酒を飲む。やっぱりこの空間は落ち着くなぁ……。馴染みのバーがあるってステキだなぁ……なんてことをぼんやりと考えながら、マスターも交えて『3rd』のこととか仕事のことなどをざっくばらんに話す。しかしそのあいだも時はドゥドゥと音を立てて流れてゆき、気がつくと時計の針は午前4時を大きくまわっていた。

うわ! もうこんな時間だ!! たいへんだたいへんだ!!」

 わざとらしく俺は驚き、カバンからごそごそとPSPを取り出す。そして電源スイッチをスライドさせてから丸ハイボールをグビリとひとあおりし、グラスを静かにカウンターに置いてから江野本ぎずもにこう言った。

「ぎずもさん、もうこんな時間ですよ。『3rd』で遊ぶ時間がなくなっちゃいますよ!! さあいますぐPSPを出したまえ。クエストいくぞクエストいくぞ」

 そして、深夜(つーか早朝)のバーで協力プレイが始まった。ふたりともまだ下位の時代で、目に付くクエストを片っ端からこなしていたころのことである。キークエがどれなのか知らずにプレイしているのだが(いまだに)、これが逆に肩の力を抜いてくれる効果があるのか、俺たちはかなり気楽に『3rd』に向き合えている気がする。この日もそれはそれはのんびりと、行きたいクエストにだけ行ってギャーギャーと大騒ぎをしていたと思う。

 それにしても、モンハンで遊んでいるとなんであんなに早く時間が経ってしまうのでしょうか? 出張で大阪あたりに新幹線で向かっているときにとくにそう思うのだが、その気になればたっぷり2時間は寝られる道程が、モンハンやってりゃ一瞬ですよ一瞬! 『2nd G』の時代、武神闘宴をガンランスのソロでクリアーしようと思って意気軒昂に東京駅を出発したのはいいものの、どうにもならなくて途中退散をくり返したことがあるのだが、このときも新大阪に着くまでの2時間半はアッと言う間だった。しかも2時間半では攻略の糸口がまったくつかめずに退散につぐ退散をくり返した結果、新大阪駅にはこんだけ時間を使ったくせに1匹のモンスターも討伐することができなかった目を血走らせたおっさんが呆然とたたずんでいた……なんてことになってしまった。どんな悪魔にとり憑かれたらあんな悲惨なことになるねん。……って、まったく関係ない話でした。

 その日も時が経つのが非常に早く、いつの間にか時計の針は午前5時を指していた。ぼちぼちお開きかな……。その日何杯目かの丸ハイボールを喉に流し込みながらそんなことを思う。江野本も同じように思っていたらしく、「つぎ、ラストですかねえ?」なんて言っている。ヨシ、時間の区切りもいいし、つぎでオーラスとしよう。俺は江野本に向かってこう言った。

「じゃ、本日最後のクエストね。えーっと……じゃあ、レウス・レイアにしよう。集会浴場★5の、“天と地の領域”ね! 困ったときはレウスかレイアね!」

 べつに誰も困っていなかったが、この日最後のクエストはリオレウスとリオレイアを同時に相手にする天と地の領域となった。武器はもちろん、俺がガンランスで江野本は狩猟笛だ。「よーし! やっちゃりますか!!」と江野本が元気な声で雄叫びを上げた。

 しかしこのあたりから、俺の記憶は途切れ途切れになってしまっている。いや、俺だけじゃなくて江野本も……。その理由は単純に眠くなってしまったからで、クエスト中の出来事もほとんど覚えていない。断片的に、じつにアホらしい会話が脳ミソにこびりついているのと、寝ぼけ真っ只中のミミズ文字で書かれたメモがあるので、そのときのやりとりを再現してみる。

 俺たちふたりは最初こそ元気にフィールドを駆け回っていたもののすぐにガソリンが切れ、フラフラと孤島をウロつく亡者のようになってしまう。我が分身、スタミナがとっくに切れているのに走り続け、ヘロヘロと身体を揺すって彷徨う様子はまるっきりゾンビか幽鬼のよう。そこで「はっ!!」と我に返ってわざとらしく「……スタミナには注意しないとな。基本きほん」とか言ってごまかすも、相棒にはそれがだだ漏れになっている。

「……大塚さん、いま寝てましたよね?」

 と、突っ込んできた本人がつぎの瞬間にはうつらうつらと船をこぎ始めて、壁に激突した状態で走り続けている。そして同じように「はっ!!」と気がついて「……えっと、旋律なんだったっけな」と場を取り繕おうとするも、俺はしっかりと無様な激突走法を目撃してしまっている。

「……ぎずもさん、いま寝てましたよね?」

 そんな会話のくり返し。こんな情けない事態も時が解決してくれるのでは……なんてことには当然ならず、状況は悪くなるばかりで、そのうちレウスとレイアの区別すらつかなくなってくる。江野本がヘロヘロ声でこうつぶやいた。

「……おおつかしゃん、れいあ、ウチのえりあに飛んできまひたよ」

 そう言われたものの、いま俺の目の前で炎を吹き出しているモンスターは、どっからどう見てもリオレイア。しかし俺も、眠気のあまり深く考えることができず、「あ、まじでえ。こっち、緑色っぽいのいます。れうすのようれす」なんて応える。もう、メチャクチャだ。

 それでも、ハンターの本能と慣れ親しんだ火竜夫妻が相手ということもあり、じきに2頭の尻尾を切断することに成功する。しかしそれも、時間が経つにつれて記憶があいまいに……。開始から20分、俺は江野本にフニャラ声で言った。

「えのっち、狩猟笛か。じゃあちっぽ、オラがきるからねぇ」

 一瞬だけ覚醒した江野本、寝ぼけ声でこう返す。「何本きるねん。さっきじぶんできったれしょ」。

 そのうち、レウスとレイアが同じフィールドに現れて、シンクロプレイもかくやという重なっての攻撃をくり出してくるようになった。半分寝ている目で見る火竜夫婦は、2本の首と4つの翼、4本の強靭な脚をもつ怪物そのものである。その姿に肝をつぶし、俺は悲鳴を上げた。

「ぎゃあ! 宇宙大怪獣!!」

 アホにつける薬はない。

 けっきょくこのクエストがどんな結論を見たのか、記憶にもメモにも残っていないのでよくわからない。知っているのは、いっしょに連れて行った2匹のオトモアイルーだけってわけだ。でもその後の冷ややかな目を見ると、とても成功したとは思えないんだけど……ね(苦笑)。


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投稿者 大塚角満 : 14:43

大塚角満

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週刊ファミ通副編集長にして、ファミ通グループのニュース担当責任者。群馬県出身。現在、週刊ファミ通誌上で“大塚角満のモンハン研究所”というコラムを連載中。そこら中に書き散らした『モンハン』がらみのエッセイをまとめた単行本『本日も逆鱗日和』シリーズ(4巻)が発売中。また、そこからのスピンオフとして別の視点から『モンハン』の魅力に迫る書き下ろし作品『別冊『逆鱗日和』 角満式モンハン学』シリーズも。このブログではさまざまなゲーム関連の話題を扱うつもり。一応、そのつもり。


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