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【MHP 3rd】第39回 防具の歴史

 このエッセイの結論を書く直前で、PlayStation Meetingの取材に出てしまいました。そう、例の“NGP”(次世代PSPのコードネーム)がお披露目された、あの発表会です。で、帰ってきたらNGP関連の記事作成に追われ、これが終わったころには当初書こうと思っていたこのエッセイの結論をすっかり忘れているという……(苦笑)。なのでもしかすると、序盤と終盤のテンションが違う作品になっているかもしれませんが、あらかじめご了承の上お読みくださいませ^^;

 さて。

 ハンターたるもの、必ずや武器と防具を作らなければならない。まあ防具については“絶対に作らなければいけない”というものではなく、着るのがイヤだったら裸で野山を駆け回ってもいいんだけど、常識的にはなんらかの防具を作って身につけると思うのよ。

 で、ここで問題提起。

 めでたく『モンハン』のソフトを手に入れて「さあさあ今日から新しい狩猟ライフの始まりだ!!」ってんで、裸一貫、イチからハンター稼業を始めたとき、アナタはどの段階で防具を作り始めますか? これ、冷静に考えるといくつかのパターンがあると思うのです。

 ハンターになって日が浅い人の場合、「とりあえず作れるものは作って身に着けて、ちょっとでも防御力を上げねばならぬ!」ってことになり、武器屋のお姉さんのところで買える“レザーシリーズ”、“チェーンシリーズ”あたりを購入して全身を覆うことになるかと思う。得られる防御力なんて微々たるものだけど、それでも何も着ないよりか遥かにマシだ。この道を歩んだ人は石橋を叩いて渡る“堅実派”として、文字通り手堅いハンターライフを邁進するに違いない。こういう人はきっと、貯金もたくさん作れる。よくわからんけど。

 ルーキーハンターから抜け、「最近この世界のことがわかってきたんだよねぇ〜」なんて言えるようになってきた、高校の部活で言うところの2年生、サラリーマン社会で言うところの“主任”クラスのハンターになると、武器屋姉さんの世話にはならなくなる。ではどうするのかと言うと、彼らは「まあ俺くらいになるとレザーやチェーンはすっ飛ばし、最初は裸で狩りに行くね」と言ってジャギィの討伐に心血を注ぐのである。そして完成したジャギィ装備に身を包み、つぎはボルボロスあたりに目をつけてこれをどうにか狩り、おつぎは真新しいボルボロス装備でギギネブラあたりを相手にする。こいつを越えたらつぎはレイアで、これがなんとかなったらつぎはいよいよジンオウガか……ってな具合に、モンスターがランクアップするごとに防御力の高い装備を新調し、1歩1歩前に進むようになる。その姿は、成長するごとに名前が変わる“出世魚”そのもの。新しい村に行くたびに武器と防具を真新しいものに変えるRPG的な遊びかたは、誰もが一度は経験するに違いない。

 この出世魚ハンターよりもさらに経験を積んで“ベテラン”の領域に入ると、序盤はひたすら“裸”で狩りをするようになる。「下位の防具は作らずにゼニーを貯め、上位になったら散財する!」ってのがその目的で、来る上位生活のために貯蓄を続けるのだ。もちろん、その裏づけとしてあるのは「下位モンスターの攻撃はすべて避ける! 万が一食らってもどうにかなる!」という自分の実力への絶対的な信頼で、実際に裸同然で下位のクエストをこなしている人には実力者が多い。でもこういった人がよく陥りがちなのが“上位に昇進してからも防具を作る踏ん切りがつかない”という状態。「……もうちょっと我慢すればアイツの上位装備が作れる……!」「で、でもさらに我慢すれば、より強いアイツの防具が……」「いやでも、あっちのほうがスキルがよさそうだからもうちょっと裸で……」ってなことになっていつまで経っても防具を作ることができず、気がついたらすべてのクエストを裸でクリアーしていた……なんてことになりかねない。ベテランも、それはそれでタイヘンなのだ。

 以上、3つのパターンが防具を作る上での大きな道筋だと思うが、そう言う俺は3つのパターンには当てはまっていない(だったら書くな)。あえて言うなら、俺は出世魚ハンターとベテランの中間くらいに位置している、“出世魚亜種”くらいの存在だと思う。

 『3rd』の序盤、俺はまずジャギィ装備を作ることを目指した。スキルがなかなかよかったし、『3(トライ)』の時代にも身に着けていたという気安さから、この装備を作成したのだ。そして俺のプランでは、下位で作る防具は「ジャギィが最初で最後」になるはずだった。こう見えてベテランの世界に片足を突っ込んでいる自覚があるので、「下位はこれで乗り越えられるナ」と思ってしまったのだ。

 しかし、そんな俺の前に『3rd』の象徴・ジンオウガが立ち塞がった。俺はホンッッッットにこのモンスターが苦手で、コイツとやるときはいまだに回復系フルセットを使い切ってしまうほどの消耗戦になる(俺が上位、相手が下位でも……w)。これほど苦手なモンスターを前にしたらジャギィ装備など紙切れ同然で、俺は方向転換を余儀なくされる。そう、下位でもう1セット、防具を作ることにしたのだ。

 俺が白羽の矢を立てたのは、アグナコトルの防具だった。見切り+1、ガード性能+1、業物、心配性というスキルが魅力だったことに加え(心配性はいらんがな!)、俺はナゼかアグナコトルと相性がいいらしく、狩るのがまったく苦にならないことが大きかった。「アグナ、すっげー苦手……」とする人が大勢いる中で、なぜ俺がストレスなくこやつと渡り合えるのかよくわからないのだが、この合口のよさも相俟ってアグナコトル防具はほどなく完成を見ることになる。以来、俺は上位になるまでずーっとこの赤い防具を着続けることになるのであった。

 皆さんはどういう方針で防具を作っていますか? きっといま身に着けている防具にも、それを作った理由と、歴史があるんでしょうねー。俺のようにふと思い立って防具の歴史を振り返ってみたなら、序盤に作って以来倉庫の隅にぶち込んでしまった下位の防具に、もう一度袖を通したくなるかもしれませんよ−−?

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投稿者 大塚角満 : 01:29

大塚角満

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週刊ファミ通副編集長にして、ファミ通グループのニュース担当責任者。群馬県出身。現在、週刊ファミ通誌上で“大塚角満のモンハン研究所”というコラムを連載中。そこら中に書き散らした『モンハン』がらみのエッセイをまとめた単行本『本日も逆鱗日和』シリーズ(4巻)が発売中。また、そこからのスピンオフとして別の視点から『モンハン』の魅力に迫る書き下ろし作品『別冊『逆鱗日和』 角満式モンハン学』シリーズも。このブログではさまざまなゲーム関連の話題を扱うつもり。一応、そのつもり。


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