大塚角満の ゲームを“読む!”
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すでに速報がアップされているのでご存じの方も多いかと思うが、本日(2010年1月26日)“CAPCOM TITLE PREMIERE FOR XBOX 360”という、カプコンとマイクロソフトが共同で行う発表会が開催された。詳細は発表会リポートを読んでいただきたいが、ここで我がブログの読者の皆さんにとって衝撃的な発表がなされている。それは……。
『モンスターハンター フロンティア オンライン』、Xbox 360へ!
というもの。PCで展開されている『フロンティア』がついに、家庭用の据え置きゲーム機に登場するのだ。
ニュース記事と重複するが、発表会で明らかになったXbox 360版の『フロンティア』についてわかったことを箇条書きにしてみよう。
・内容はPC版と同様
・月額課金で、ハンターライフコース(30日)が1400円(Xbox Liveのゴールドメンバーシップの料金含む)
・2010年5月からクローズドβテスト開始(シーズン8.5を先行体験できる)
・2010年夏にパッケージを発売(30日間のクーポン券、ゲーム内アイテムなどの特典付)
・PCとは違う、独自のサーバーで遊ぶ
・ハンターランクは全員“1”からスタート
・シーズン8.5までのフルボリュームがいきなり遊べる
・パッケージ発売から2週間は“オープンβ”の期間とし、パッケージ購入者は無料で遊べる
・メゼポルタ広場に人が集まり、そこからクエストに行ける
発表会で小野義徳プロデューサーが語った内容は、こんなところかな。でもこれだけだとちょっとイメージしづらいかもしれないので、いくつか付け足そう。あ、予想も込みだからね。
まず登場モンスターや武器、防具については、“PC版と同様のサービス”、“シーズン8.5から遊べる”と断言されていることからもわかるとおり、現在PCで展開されている内容と、この夏までにバージョンアップされる要素はすべて、Xbox 360版にも導入される。プレゼンテーションのまえに『フロンティア』のトレーラー映像が流されたが、ここではエスピナス、アクラ・ヴァシム、ベルキュロスなどとともに、最新のシーズン7.0で登場した大巌竜・ラヴィエンテの姿も確認できた(ていうか、『フロンティア』のXbox 360版のサイトの冒頭でこれらのモンスターが現れる映像を観ることができる)。Xbox 360のユーザーも、これら『フロンティア』独自のモンスターと対峙することができるってわけだ。また、PC版と同様の内容ということは当然ながら、『フロンティア』独特のシステムである“猟団”、“キャラバンクエスト”、“開拓”なども導入されると思われる。要するに、PC版の情報をチェックしておけばXbox 360版の予習ができるわけですな。
さて、発表会会場では早くも、Xbox 360版の『フロンティア』を体験プレイすることができた。オンライン専用タイトルなのでもちろん、メゼポルタに入って、ほかのプレイヤーと合流しての協力プレイである。ちなみに! 包み隠さず最初に書いてしまうが、俺はPC版の『フロンティア』はハンターランク100まで、モンスターで言うとアクラ・ヴァシムまでしかプレイしていない。そういう意味ではあまりエラそうなことを言える立場ではないのだが、なるべくがんばって詳細なリポートを書こうと思う。
体験コーナーが解放されるのと同時に、『フロンティア』の什器ににじり寄って「たたた、体験プレイさせてくだちゃい!」とアテンドの男性に声をかける。すると男性はにっこりと笑って俺の顔を見て、「ありがとうございます! ぜひ遊んでみてください!」と言い、続けて「これまでに『モンハン』シリーズで遊んだことはありますか?」と尋ねてきた。それに対して俺は「は、はい。ぼちぼちやってます」と応え、晴れてXbox 360のコントローラーを手渡してもらったのであった。
体験プレイは、メゼポルタ広場からスタートした。100人まで入れるメゼポルタは多くのハンターでごった返しており、じつに賑やかである。聞くとメゼポルタの構造もPC版と同様で、まったく同じサービスを受けることができるとのこと。じつに至れり尽くせりではないか。
ひととおりメゼポルタを見学するとすぐに、「クエストに行きましょう!」ということになった。相手となるモンスターは『フロンティア』にしかいない“エスピナス希少種”で(※ごめんなさい、“亜種”って書いていたんですけど希少種の間違いでした! 「亜種です」と言われてそのまま書いてしまいました。スミマセン!)、フィールドはこれまた『フロンティア』にしかない“樹海頂部”とのこと。うーん、こいつは初めて尽くしだなあ。当然、Xbox 360版なのでコントローラーもXbox 360のものだ。このコントローラーで『モンハン』するの、俺は初めてだよ(あたりめーだ)。なんだかすごく、不思議な感じがして少々ドギマギしてしまう。そんな様子を見たアテンドの男性は俺がプレイに不安を覚えたと思ったのだろう。努めて元気な声で「大丈夫です! 私もサポートしますから! キーボードのショートカット機能を使って回復アイテムを飲んであげますからね!」と言ってくれる。おお……。そういえば、そうだった。『フロンティア』はキーボードにアイテム用のショートカットを作って、ワンボタンで瞬時に使用することができるんだった……。俺は男性の心遣いに深く感謝し、「ありがとうございます。でもなんとかひとりで大丈夫だと思います!」と応える。すると男性は「うんうん」と力強く頷き、続けて「ちなみに、この什器で使える武器は“太刀”になります。ガンバッテくださいね!」とサラリと言ってのけた。これに人知れず衝撃を受ける俺。あ、あの……。ボク、太刀ってほとんど使ったことないんですけど……。しかし、俺の動揺は一顧だにされず、4人のハンターは樹海頂部に向けて旅立ってしまった。こうなりゃやるっきゃない!!
樹海頂部に入ると、のん気に寝息を立てているエスピナス希少種の姿が目に飛び込んできた。しばしその寝姿を、感嘆の吐息を漏らしながら眺める。うーん、さすがハイデフだ……。じつに映像がくっきりしていて美しいではないか。しかしいつまでもポケーっとしているわけにもいかないので、慣れない太刀を振りかざしてエスピナス希少種に斬りかかった。が、熟睡しているエスピナス希少種は、そんなことくらいでは起きてくれない。しばらく4人で、ザクザクと攻撃を加え続けた。
さてやってみて思ったが、これまでの『モンハン』シリーズの操作に慣れた指だと、Xbox 360の純正コントローラーのボタン配置は少々戸惑うかもしれない。なぜかと言うと、コントローラー左側のアナログスティックと十字キーの配置がデュアルショックやPSP、クラコンPROと上下逆なので、いわゆる“モンハン持ち”(左の親指でアナログスティックを動かして人差し指で視点変更する持ちかた)ができないのだ。まあ今回のバージョンはあくまでも開発初期のものなので、より操作しやすいように今後ブラッシュアップされていくのは間違いない。このへんの操作まわり、続報に期待したいところだ。
クエストのほうは、怒り狂いながら目を覚ましたエスピナス希少種の猛攻にさらされて、あっと言う間に仲間ハンター3人が息の根を止められてしまった。幸い、俺はオチることはなかったのだが、毒と炎と麻痺の攻撃をくり出すエスピナス希少種の戦闘力に、大いに度肝を抜かれておきました。いやあ、強いなやっぱり。
こんな感じで体験プレイは瞬時に終わってしまったが、そう遠くない未来に、家庭用ゲーム機でじっくりとコレが遊べちゃうんだなぁ……。PC版で2年半のあいだに積み重ねられた14体の追加モンスター、6つのマップ、4000本以上の武器、500セットに及ぶ防具はやはり魅力的だ。マイクロソフト首脳陣の期待の大きさも、並々ならぬものがあった。このタイトルがXbox 360にどのような風を吹き込むのか? 今後の展開に注目したい。
大塚角満

週刊ファミ通副編集長にして、ファミ通グループのニュース担当責任者。群馬県出身。現在、週刊ファミ通誌上で“大塚角満のモンハン研究所”というコラムを連載中。そこら中に書き散らした『モンハン』がらみのエッセイをまとめた単行本『本日も逆鱗日和』シリーズ(4巻)が発売中。また、そこからのスピンオフとして別の視点から『モンハン』の魅力に迫る書き下ろし作品『別冊『逆鱗日和』 角満式モンハン学』シリーズも。このブログではさまざまなゲーム関連の話題を扱うつもり。一応、そのつもり。
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