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【Demon`s Souls】第2回 ボーレタリアのパリィ王

 前回の日記で「死んだ死んだ」とヤケクソ気味に連呼して、まるでこの『Demon`s Souls(デモンズソウル)』がやたらとプレイヤーキャラが死にまくる高難度のゲームのように書いていますが、まさにそのとおりです。男に二言はありません。なんとなく、第1回目の日記でこのゲームの本質をすべて書いてしまったような気もしているのですが、さすがにプレイ日記を書くとぶち上げておいて「1回で終了します」ってのもナンなので、第2回目を書いてしまおう。でも最初に言っておくけど、まったく先に進んでないからね、俺(苦笑)。

 さて。

 前回は『Demon`s Souls』の概要というか上っ面の部分だけを"死んだ"をキーワードに書いてみた。が、今回からはもうちょっと落ち着いて、具体的なことにも迫ってみたい。

 『Demon`s Souls』ではまず最初に、キャラクターメイキングを行う。名前や性別、顔の造作(めちゃくちゃ細かく作れる)を決めるとともに、10種類の"生まれ"の中からひとつを選択しなければならない。この生まれにより、初期ステータスと初期装備が決まるのだ。10種の生まれの特徴は、つぎのような感じ。

●兵士……もっともバランスがいいソツのない生まれ。盾でガードしたままリーチの長い攻撃がくり出せるショートスピアを最初から持っている。ある意味、もっとも無難で扱いやすい。
●騎士……高い防御力を誇る防具を最初から装備しているのでダメージを食らいにくい。さらにガードを崩されにくいカイトシールドも使える。重装備のため動きが遅いのがタマに傷。
●狩人……魔力と信仰の数値が低いので、魔法系のキャラに育てるには向いていない。でもそのぶん、物理攻撃の能力は高い。遠距離用のロングボウ、近距離用のバトルアックスを最初から装備。
●神職……兵士や騎士並みに防御力が高いうえに、"回復の奇跡"(MPを消費して体力を回復できる)も使える。序盤では死ににくい生まれか。回復の奇跡、あまり回数使えないけどナ。
●魔術師……その名のとおり、かなり魔法に寄った生まれ。遠距離から放てる攻撃魔法の"火線"と、炎ダメージを軽減する"水のベール"が使える。ただし、序盤はMPを回復するアイテムが手に入りにくいので、MPを使い切るときびしい。
●放浪者……初期防具がショボく、防御力も低いので、すばやい動きで敵を幻惑し、背後に回りこんで致命の一撃を狙う立ち回りが基本か。出血のダメージが見込めるファルシオンを最初から持ってるのが強み。
●蛮族……体力、筋力ともに頭抜けた生まれ。ただし、防具をいっさいつけていないので肌がムキ出しの状態で戦うハメに。当然、1発攻撃を食らえば大ダメージ必至。でも、攻撃を食らいさえしなければ間違いなく最強の戦士だ。
●盗賊……もっとも運が高い生まれで、敵からのアイテムドロップ率はいちばんいいはず。しかし戦闘系のステータスが低いので、背後に回りこむかパリィを発動させて致命の一撃を狙えないときつい。難度高し!
●神殿騎士……頑強さと筋力が高く、装備している防具も申し分ない重戦士。リーチが長く、複数の敵をなぎ払えるハルバートを最初から持つ。さりげなく、回復の奇跡も使える。
●貴族……なんたって、最初からMPの最大値が上昇する銀のコロネットと、MPが自然回復するよい香りの指輪を持ってるのが強い! 遠慮なく遠距離魔法を連発できる。もっとも序盤を楽に進めるキャラクターな気がするが、どうか?

 さて、俺はどの生まれにしようかな。ゲームが進めば自由にステータスを伸ばせるようになるので、あくまでも序盤でどのように立ち回るかだけを考えて、生まれは決めてしまっていいようだ。とは言っても、やっぱりここはこだわりたいところ。パっと見のイメージだと、なんとなく神殿騎士がカッコよさげでいいんだよな。重くて頑丈な鎧を引きずるようにして歩き、重い一撃を放つ予感。ヨシ、神殿騎士にしよう。こいつで俺は、重い人生を歩むのだ!

 そう思ったところで俺はふと、「俺もやりますよ!」と言ってサンプルROMを1枚持っていった女尻笠井のことを思い出した。いったい笠井は、どの生まれを選んで遊んでいるのだろうか。なんとなく気になったので速攻で「笠井、どの生まれでやってんの?」と携帯メールでリサーチ。すぐに返事が来た。開封すると……。

 「神殿騎士にしました! いろいろやってみた結果、神殿騎士がいちばん死ななかったのでコレにしたんス(笑)」

 なんて書いてある。ちっ。笠井は神殿騎士なのか。ここで生まれがダブってしまったらイマイチおもしろくない。しかたない。神殿騎士はNGとしよう。となると、つぎの候補は……。

 ということで、俺は前回のコラムで書いた"盗賊"を選んでゲームを始めた。"アイテムドロップ率がいい"という部分にのみ魅力を感じて、盗賊で生きていくことに決めたのである。

 しっかしコレがキツかった!!

 週刊ファミ通2月20日号に『Demon`s Souls』の攻略記事が載っていて(宣伝)各生まれの特徴が説明されているのだが、盗賊の欄には"武器も防具も貧弱で頼りなく、戦闘能力の低さをプレイヤースキルで補う必要がある高難度な生まれ"なんて書いてある。もしもこれを事前に見ていたら違う生まれを選んだような気がするが、俺が盗賊で遊び始めたときにはまだこのファミ通は手元になかったんだよ!!

 盗賊の何がキツいって、攻撃力も防御力もじつに大したことないところ。……って言ってしまうと実も蓋もないが本当なんだから仕方がない。一撃の威力が乏しいので手数で補おうと、「うりゃうりゃうりゃ!!」とR1ボタンを連打しているうちにズリズリと前に進んでピュ〜〜〜……と高台から落下して命を落としたことが何度あったか……。期待したアイテムドロップについては「確かに、ほかの生まれよりはよく出ている気がしなくもない……かもしれない」って感じで、いまいち心許ない。ていうかそもそもいくらアイテムがジャブジャブと出てくれても、防御力が低いので敵の攻撃を食らうとギューーーンと体力が減ってしまい、拾ったばかりの三日月草(回復アイテム)をムシャムシャとむさぼり食うハメになる。けっきょく、「堅い防具を着けていれば回復アイテムの使用頻度が激減するので、そっちのほうがはるかに有利なのでは……」と極度の"盗賊不審"に陥ってしまう。でも、ファミ通の攻略記事に目を通すまえにかなり物語を進めてしまったので、いまさら後戻りするのも気が滅入る……。なんとかして「盗賊さんのいいところ、見ぃーつけた♪」てな状況にしなくては!

 ということで何度もトライ&エラーをくり返した結果、俺が盗賊として生きていく上で「これしかない」とたどり着いた境地が"パリィを連発する!"というものだ。パリィというのは、敵の攻撃を盾で弾き、カウンターの攻撃を食らわせることで、L2ボタンで攻撃を弾き、すかさずR1ボタンを押すことで致命の一撃を食らわすことができる。盗賊が最初から持っているバックラーという盾はパリィに向いているらしく(どういう部分が向いているのかは知らない)、ナルホド確かに、非常に高確率で敵に致命の一撃をお見舞いすることができる。よし、これならなんとかやっていけそうだ。俺はボーレタリアのパリィ王になるぞぉおお!!

 と、ひとりで興奮しながらパリィを連発していると、我がコラムではおなじみの大学生、S君が、「僕にもやらせてー。なんとなく、騎士でやってみるよ」と言って、盗賊とは対照的な体力キャラ・騎士でゲームをやり始めた。S君はパリィではなく、通常のガード(L1)で敵の攻撃を防いでから冷静に攻撃ボタンを押して、まったく危なげなくバッサバッサと敵を討ち取りまくる。たまに敵からの攻撃を食らっても、騎士の重装備はほとんどダメージを受けない。なので回復アイテムもほとんど使用しないのである。そして瞬時に、俺の盗賊が苦しみながら進めていたエリアを超え、最初のボスもあっさり倒して、S君の騎士は盗賊の眼前から消えてしまった。この事実を受けてS君は非常にバツの悪そうな表情になり、なんとか俺を慰めようと必死に言葉を継いだ。

 「ま、まあでも、騎士だとキャラの能力に頼ってプレイヤースキルがボロボロになるネ。ヒ、ヒデ君のパリィの技術は、かなりのレベルに達してると思うよ。盗賊、見た目はかっこいいしね……。ハハハ……」

 というわけで、俺は盗賊を引退します(苦笑)。新たに"放浪者"として生きて行くことを決めました。

 ……こんなことやってるから、一向に前に進まないんだよなぁ……。

投稿者 大塚角満 : 21:56

大塚角満

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週刊ファミ通副編集長にして、ファミ通グループのニュース担当責任者。群馬県出身。現在、週刊ファミ通誌上で“大塚角満のモンハン研究所”というコラムを連載中。そこら中に書き散らした『モンハン』がらみのエッセイをまとめた単行本『本日も逆鱗日和』シリーズ(4巻)が発売中。また、そこからのスピンオフとして別の視点から『モンハン』の魅力に迫る書き下ろし作品『別冊『逆鱗日和』 角満式モンハン学』シリーズも。このブログではさまざまなゲーム関連の話題を扱うつもり。一応、そのつもり。


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