大塚角満の ゲームを“読む!”

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【MHP 2nd G】第82回 『ニャンと!』イベント番外編 ハンターの頂点座談会・その1

 ここまで3回にわたってお伝えしてきた『本日もニャンと! 逆鱗日和』発売記念イベントの模様だが、そのすべてが終了してから、俺と江野本ぎずも、そしてもうゲネポ、Effort Cristalの面々で座談会を行った。その模様を余すところなくお伝えしちゃおう。

◆◆◆

東西の”神ランサー”対決!

大塚 とりあえず、お疲れ様でした!!
ゲネポ・エフォクリ・江野本 お疲れ様でしたーーーっ!
江野本 本当にありがとうございました!!
大塚 皆さんがいなかったら今日のイベントは成り立たなかったので、本当にありがたいと思っております!
ゲネポ・(以下、唯) いえいえいえ!!
ゲネポ・MASAKI(以下、MASAKI) とんでもないですよ!
大塚 いやマジで! でも最初は、ダメもとでお願いしてみようか……? って感じだったんだよね。
江野本 はい、そうですね……。
大塚 最初は確か、Godくんに話をしたんだよね。
江野本 そうですそうです。えーっと、最初はいつだったっけ?
Effort Cristal・God(以下、God) 『モンスターハンターフロンティア オンライン』のオフ会がWinPa(エンターブレイン社内にあるイベントスペース)で行われたときに僕もそれに参加してて、そこで大塚さんと江野本さんに話しかけられたんです。
江野本 あー! そうだそうだ!
大塚 そうだ(笑)。Godくんが来ているのを目ざとく見つけて、えのっちとふたりで接近していったんだよね。
江野本 はい(笑)。
大塚 その場で出演を要請したら、ふたつ返事で引き受けてくれたんだよねー。で、自動的にJackくんも巻き込まれるハメになったと(笑)。
Effort Cristal・Jack(以下、Jack) いやぁ〜、まさかまたやることになるとは思いませんでしたねぇ(苦笑)。
一同 あははは!
Jack もうやだと思っていたんですけど……(笑)。
大塚 ゲネポのふたりにも、インタビューで大阪に行ったときにお願いしたんだよね。……でもゲネポは大阪だから、お願いしても迷惑かなぁと思ったんだけど、快く引き受けてくれたんだよなぁ。で、今日の再戦が実現したわけだけど、ぶっちゃけ、ライバルチームともう一度戦ってほしいってお願いされたときの心境はどうだった?
God 「リベンジできる!」と思ったので、けっこううれしかったですね。
大塚 おお〜! 前向き! じゃあ、相棒のJackくんは?
Jack ……また負けたらヤダなぁって(苦笑)。
大塚 あはははは!
Jack モンハンフェスタ`08の決勝も散々だったので……。でも、「やるからには!」と思いました。
大塚 対する、ゲネポのふたりは?
 モンハンフェスタは、練習でも納得がいかないまま決勝で戦っていたので、もう1回、キチンと練習してから臨めるんだったらやってみたいな、って思いました。
MASAKI モンハンフェスタでは僕らもエフォクリも練習していない状態で決勝を戦ったので、ここでホンマの、お互いの実力が試されるのかもなぁと思って。そういう意味では、本戦よりも力が入ったかもしれませんね。
大塚江野本 おお〜!!!
大塚 100人ちょっとしか入れない会場なのにそこまで気合を入れて……。でも我々に打診されてから、キチンと練習する時間はあった?
God じつはまともに練習する時間はほとんどなくて……。
大塚 しかもエフォクリには、シンクロプレイの実演もお願いしていたから、そっちも練習しなきゃだもんねぇ。
江野本 うんうん……。ふたりが揃って練習できたのって、何回くらいありました?
Jack 日曜日くらいですかね……。数回ですけど。
God 時間はけっこう限られてたよね。
大塚 シンクロプレイと激昂ラージャンは、どっちに重点を置いて練習したの?
GodJack ラージャンです!
大塚 ……我々が打診してから、時間ってどのくらいあったんだっけ?
江野本 ゲネポにインタビューしたのが7月5日で、そのときに彼らに話したんです。で、ゲネポのふたりがオーケーしてくれたので、翌7月6日にあっしからエフォクリにメールで打診したんですよ。そこからなんで、20日間くらいですね。
大塚 なるほど……。たった20日か……。ゲネポのふたりは、納得のいく練習はできたの?
 納得……。うーん、まあそれなりには、って感じですかね。
MASAKI わりと時間かけて練習できたと思いますよ。
大塚 そうかそうか。で、蓋を開けてみたら両方とも武器がランスだった、と。
江野本 そこでぜひ、言っておきたいことがあるんです! これ、大塚さんとあっししか知らないんですけど、じつは大阪でゲネポに話を持ちかけたとき、彼らはすでに「ランス・ランスで行くか」って言ってたんですよね! 唯さんはもとランサーだし。で、エフォクリはどうするんだろう……って思っていたら、メールで「ランス・ランスで行きます」って言ってきたので、ものすごくぶったまげました!
God じつは僕も、元ランサーなんですよ。
江野本 あ、そうなんだ!!
大塚 もしかして、”神ランサー”って言われてた?(ニヤニヤ)
 やめてください(苦笑) ※唯くんは初代『モンハン』の時代、”神ランサー”と呼ばれて恐れられていたのだ。
God 言われてました(笑)
大塚江野本MASAKI うへえ!! マジで!!
God 名前が”God”なので(苦笑)。
江野本 地域は違うけど、神ランサーがここにふたりも!!
大塚 ”西の神ランサー””東の神ランサー”ってことだな!!(笑)
江野本 (デカい声で)すげええぇぇぇ!!
大塚 (気持ちを落ち着かせて) えっと、ステージ上では緊張した?
God ナルガのシンクロプレイの段階から、ちょっとヤバかったです(苦笑)。
Jack だね(苦笑)。
大塚 シンクロプレイのときから緊張してたと?
God めっちゃ緊張しました……。
Jack もう、手がブルブル震えちゃって……。ホントに申し訳なかったです(苦笑)。
江野本 今回のシンクロプレイ、じつはGodさんから「新しい作戦を組み込みます」って言われていたんですけど、その真相を教えてください!
God シビレ罠にハメたときに、前回は溜め3斬りを1回しか当てられなかったんですけど、横に転がってすぐに溜めに入ると、ナルガの振り向きに溜め3を当てられることがわかったんです。
 ああ! 前脚側に転がったヤツや! 違う動きだな、って思ったんだよなあ。
God ……まあ、見事に外しましたけど(苦笑)。
一同 (爆笑)
大塚 その作戦がハマると、タイムはどれくらいになるの?
God 最速は、2分28秒ですね(名古屋大会のシンクロプレイのタイムは3分18秒)。
一同 おおおお!!
 速ええな!!
Jack タイミングが合いだしてからは、「3分切らないとダメだな」って話してましたから。
大塚 マジで!?
God 3分切らないとリタイアしてました(笑)。
大塚 うはあ! すごいな!
God 平均は2分50秒くらいになりましたね。
江野本 (ゲネポのふたりを見て) ……ね? 平均とかタイムとかがスラスラ出てくるでしょ? ゲネポのふたりにはいくら聞いても、出てきいひんかったもんね(笑)。
一同 (爆笑)
 そうそう(苦笑)。聞かれても、「……ちょっと待ってくださいよ」ってPSP持ち出してきて(笑)。
大塚 でもその平均タイムを考えると、今回のステージ上でのパフォーマンスには納得できないでしょう。
God そうですね……。
大塚 今日のは何分くらいだったの?
God 3分48秒ですね。
大塚 つーことは、ベストより1分以上遅いわけか。それでも、会場はメチャクチャ沸いていたけどね。ていうか、みんな笑ってた。すごすぎて。
 ふたりの位置がちょっとズレてても、ナルガの尻尾が触れてちょうどうまい具合に重なるんですよねコレが(笑)。
MASAKI そうそうそう!! おもしろかった(笑)。
大塚 あのシンクロプレイを見たゲネポの感想は?
 作戦変えてきてるから、しっかり練習してんねんなぁ……って思いましたよ。
MASAKI エフォクリはナルガとラージャンの両方を練習せにゃならんから、こっちがちょっとハンデをもらってんのかなって若干思ったんですけど、彼らは両方ともきっちりと練習してきたのですごかったですね。
大塚 あのシンクロプレイをマネてみようとか思わなかった?
 ……。
MASAKI ……。
MASAKI ……で、できるかなあ?
大塚江野本エフォクリ あはははは!
Jack (Godくんを指して)ここに発案者がいるので大丈夫ですよ(笑)。
God 簡単です(笑)。
大塚 あはは! 簡単じゃねえだろぜんぜん!(笑) でも、いいものを見せてもらいました。で! いよいよ激昂ラージャンタイムアタックだけど、ざっくりと言うと、両チームともランス・ランスで、作戦的にも大差ないように見えたんだけど。
ゲネポ・エフォクリ (うんうん、としきりに頷く)
MASAKI ほぼいっしょだった、って言っていいと思いますよ。
大塚 ラージャンにひたすらくっついて離れない……っていうのが根本?
MASAKI そうですね。がむしゃらにくっついて攻撃する、って感じです。
 はりついて殴る、それだけです。差があったのは、シビレ罠をふたつに止めるか、4つ使うか、だけですね。
江野本 ゲネポは闘技場に置いてあるシビレ罠を取りにいかなかったですよね? あれはなぜなんですか?
MASAKI 取りに行くと、途中でラージャンに気づかれるんですよ。ハンターが睨まれて怯んだりするのでタイムロスが大きいんです。それだったら、張りついて攻撃したほうがいいだろう、という判断です。
God ラージャンに気づかれない方法があるんですよ。
大塚 おお?
 小タル爆弾が置いてあるほうに迂回してから、シビレ罠を取りに行く方法?
God あ、やっぱり知ってたんだ(にっこり)。
Jack 僕らも知らなかったら、シビレ罠はふたつで行ってたと思いますよ。
 じつはシビレ罠を4つ使って練習していたときもあってんけど、効率よくシビレ罠を踏ませる方法を見出すことができなかったので、俺らは殴り続けよう、って結論づけたんですよね。で、今日もシビレ罠ふたつで臨んだわけですが、そのうちのひとつをラージャンは踏まず(苦笑)。
大塚 あー……(笑)。でもさ、えのっち、これってすごくない? だっていっぽうのチームが戦略的なことを説明するといっぽうは我が事のように頷き、その逆もまた同じ。同じことを考えていたんだろうなぁ。
江野本 ホントにそうですね。でも逆に相手チームの立ち回りを見て、「あ、これはウチと違う」って思ったところはありました?
MASAKI エフォクリのプレイが始まってすぐに、「あ。シビレ罠4つの戦法できたか」っていうのはわかりました。
 タイムアタックはとにかく、モンスターを拘束しなきゃあかんのでシビレ罠は基本なんです。でも僕らはそこで、「攻撃しよう」ってなったわけですけど。
江野本 エフォクリのプレイを見て、「やっぱりシビレ罠4つのほうがいいかな」っていう迷いは?
 すごいな、って思ったのはシビレ罠の置きかたですね。きっちりラージャンに踏ませていましたから。
MASAKI そう。きっちり2連続で踏ませましたもんね。
 そしてふたりでしっかりと攻撃し続けてましたからね。内心、(こりゃヤバいな……)とは思いました(苦笑)。立ち回りも、「あ、こうなったら(ランスの)突進やろうな」って思うと、そのとおり突進してましたし。僕らとやることがいっしょでしたね、ホントに。だからこそ、シビレ罠をきっちりと踏ませたのを見て(ヤバいな)って思ったんです。
大塚 それは、自分が操作しているプレイを見ている感覚だったのかな?
ゲネポ・エフォクリ (力強く頷く)
MASAKI そのとおりですねー。「あれいま俺ボタン押した?」みたいな感覚(笑)。
江野本 そうなんやー!! おもしろーい!!
大塚 両チームでシンクロしてんじゃん!!(笑)
ゲネポ・エフォクリ あははは!
大塚 でもさ、エフォクリのふたりも、ゲネポがシビレ罠ふたつの戦法できたのはすぐにわかったんだよね?
God はい、すぐにわかりました。
大塚 どう思った?
God 「ああ、そっちだったのか……」って感じですね。というのも、本当に最速を狙うなら、シビレ罠ふたつのほうがいいと思っていたので。
大塚 あ、そうなんだ!!
Jack 罠を仕掛ける時間を節約して、うまく流れればそっちのほうが速いと思います。
 とは言っても、3分台は出えへんでふつう(苦笑)。※エフォクリの激昂ラージャン討伐最速タイムは3分59秒なのだ。
Jack あのタイム出したときは、自分たちでも何が起こったのかわからなかったから(苦笑)。
God あのときも、罠4つか……。
MASAKI でも2番目のタイムは5分30秒くらいでしょう。
God だから3分59秒は奇跡のタイムなのよ(笑)。
 あの3分59秒がズバ抜けてて、あとは5分台なんよね、エフォクリの記録は。
大塚 ということは、今日の5分42秒っていうのは、エフォクリからしたらかなりいい記録だったんだ。
God そうですね。練習も含めて3番目の記録ですから。
大塚 おおおー!
God 3回もオチたわりには、いい記録が出ました。
Jack 練習のときも、だいたい6分ちょっとくらいだったんです。ぜんぜん5分に行かなくて「ダメだなぁ」って話してて。そしたら今日はうまくいって。
大塚 いっぽうのゲネポは、4分台をふつうに出していたわけでしょう?
MASAKI ふつうに、ではないですけどね(笑)。
 なんだかんだうまくいったときは4分台が出てましたね。一応、ギルカのタイムアタックの欄は4分台で埋まっていますし。
江野本 ベストタイムはエフォクリのほうが速いけど、平均するとゲネポのほうが速いんだ!!
大塚 だねー。おもしろいなー。

いいラージャン、悪いラージャン

大塚 でもさ、いくらエキシビションとはいえ、両チームともにプレッシャーがあったと思うのよ。とくにゲネポは全国1位という看板があるから、いかなエフォクリとはいえ、負けるわけにはいかなかったよね。
 そうですねー。
大塚 エフォクリにしても、リベンジしたい、2連敗するわけにはいかない、っていう強い気持ちがあったわけだよね。
God はい、そのとおりですね。
大塚 小さなイベントだったけど、かなり緊迫感のある火花の散らしあいが見られたよねー。
江野本 ホントですねー。
大塚 エフォクリのふたりは、プレッシャーは感じた?
God 感じましたよ、かなり(苦笑)。
Jack 最初は緊張したんですけど、実際にステージに上ったら集中できましたね。
大塚 おお……。それはフェスタのときと同じような感覚?
Jack 僕はそうですね。
God 僕はもう「やばいやばい……」ばっかでした(苦笑)。
大塚 プレッシャーという意味では、ゲネポのふたりのほうが大きかったんじゃないかとみてるんだけど。
 さきにいいタイムを出されているし、それとやっぱりシビレ罠は4つ使ったほうがええんかなぁって迷いが出ました。
MASAKI 練習のときでも、いいタイムが出たときってわかるんですよ。なのですごいプレッシャーをかけられましたね。
江野本 あとからプレイする、っていうのもね。
MASAKI そうなんです。
大塚 エフォクリの5分42秒ってのは、抜けると思った?
 これくらいだったら「いけなくもないかも」とは思いました。
MASAKI ただ、後半に差し掛かってからラージャンが頻繁に飛ぶようになったんですよ。おかげでそこから貼り付けなくなって……。
大塚 ”悪いラージャン”だったわけね。
MASAKI 悪いです!(笑)
 よろしくなかったです!(笑)
大塚 じゃあ、エフォクリのラージャンは?
God ……いいラージャンでした(笑)
 そうですよ!! 「ああ!! またビーム吐いてるやん!!」って思いましたもん(苦笑)。
一同 (爆笑)
 エフォクリの見てて「やめいやめい!! ビーム吐くなっちゅーねん!」ってずっと言ってましたよ(笑)。
大塚 あはははは!!
MASAKI 「そこで回転やろ!!」、「噛めや!!」とかな(笑)。
一同 (爆笑)
大塚 いやでもね、すごかったよ。ラージャンの振動をステップでかわしたり、回転攻撃とかも回避でかわしたり。俺やえのっちだけでなく、会場にいたほとんどの人がこの2チームの領域にいないから歓声もすごかったもんね。あの歓声、聞こえてた?
ゲネポ・Jack はい、聞こえてました!
江野本 ……Godさんも、今回は聞こえてた?(ニヤニヤ)※この質問の真意は『ニャンと! 逆鱗日和』に詳しい。
God ……いや、あんまし(苦笑)。
大塚 あははは! でもランスが極まると、本当に同じようなプレイになるんだね。もしかして両チーム、相談してやってた?(笑)
 んなわけないでしょ!(笑)

※明日に続きます〜。

投稿者 大塚角満 : 17:55

【MHP 2nd G】第81回 『ニャンと!』な発売記念イベント その3

 我々、逆鱗日和ファミリーによるしょうもないG級ティガレックス2頭討伐のことまで書いた。本当に自分たちがどういう立ち回りをしたのか覚えていなくて(俺だけじゃなく、目黒も笠井も江野本もよく覚えていないという)、非常にあいまいで面白味のないリポートになってしまったことをお詫び申し上げます。まあでも、俺たちのことはいいんです。問題は、このあとに行ったステージなのだ!!

 今回、『ニャンと!』の発売を祝うためにわざわざ会場まで来てくれたのは、モンハンフェスタ`08の1位、2位チームである”もうゲネポ””Effort Cristal”!! モンハンフェスタ以来、俺と江野本ぎずもはすっかりこの2チームと仲良くなり、インタビューなどで会ったときに「7月27日に僭越ながら『ニャンと!』の発売記念イベントを行うんだけど、よかったら来てくれない……?」と打診したのだ。俺たちの申し出に対し、ゲネポもエフォクリ(Effort Cristalのことね)もありがたいことに「もちろん行きます!!」と即答。この反応に感激した俺たちは勢い込んで、「で、もしよかったらステージで、キミたちの腕を見せてほしいんだけど……」と懇願した。俺と江野本の目論見……。それは彼らが激突したモンハンフェスタ`08の決勝ステージを、我々のこじんまりとしたイベントステージで再現してもらうことだった。つまり、闘技場を舞台にした”激昂したラージャン”のタイムアタックに挑戦してほしい、ということだ。かなりムチャクチャなお願いということはわかっていた。ゲームアスリートと呼ばれる彼らのこと。ステージで演じるからにはキチンと練習したいだろう。でも時間は有限なわけで、俺らのお願いが彼らの日常生活の貴重な時間を削ってしまうことは明らかだった。それでも、彼らは言ってくれた。「喜んで駆けつけますよ!!」と。それこそ、一瞬の逡巡もなく……。もうゲネポのふたりは目を輝かせて、「全国優勝したボクらが負けるわけにはいきません。きっちり練習して返り討ちにします!」と言った。エフォクリのふたりは控え目ながらも決意のこもった口調で、「リベンジの機会を与えてくれてありがとうございます!」と言った。彼らの真っ直ぐな応えに、俺と江野本は涙を流しそうになった。やっぱり俺たちは、この魅力的な若者たちに心底ホレ込んでいるんだなあ……としみじみと確信した瞬間だった。

 そして迎えたリベンジマッチの当日。まずは俺と江野本の切なる願いを聞き入れてくれたエフォクリのふたりが、モンハンフェスタ`08名古屋大会で披露し、全国のハンターを震撼させた”超絶シンクロプレイ”を再現してくれた。エフォクリをステージに招き、俺が「ふたりにはまず、あの超絶シンクロプレイをナマで披露してもらおうと思います」と言ったときの、来場者の大歓声が忘れられない。名古屋大会の彼らのプレイがハンターの心にしっかりと刻み込まれていることが確認できて、俺は我がことのようにステージの上で感激していた。

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▲今日もしっかりシンクロしてます!

 エフォクリのプレイは、それはそれは見事なものだった。タイム的には名古屋大会のそれに及ばなかったが、影か残像のように立ち回るふたりのハンターの躍動に、来場者は割れんばかりの歓声を送り続けてくれた。エフォクリのふたりに言わせれば納得のいかないプレイだったようだが、思わずステージ上で「もう笑うしかない」と言ってしまったほど、彼らのプレイは際立っていたのである。ちなみにこのとき、エフォクリのふたりは、名古屋大会のそれよりもさらに進化したシンクロプレイを披露してくれようとしていたのだが、それについては後日、彼ら自身の言葉で解説してもらうことにする。

 エフォクリによるシンクロプレイの実演が終わったあとはいよいよ、もうゲネポを招いての”激昂したラージャン討伐タイムアタック勝負”の幕開けだ! 今回は両チームの動きをじっくりと見てみたいという俺と江野本の希望で、2チーム同時プレイではなく、1チームずつ順番にプレイしてもらうことにした。まずは全国2位のエフォクリから。モンハンフェスタの決勝ステージでは双剣を選んだ彼らだったが今回は……なんとふたりともランスを選択したではないか!! この重い武器で、あの俊敏なラージャンにどう対抗するというのか? 当然のように会場から「おお〜っ!!」というどよめきが沸き起こる。いったいどんな立ち回りを見せてくれるのだろうか?

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▲笑顔のEffort Cristal。比較的、リラックスしていたようだ。

 クエストが始まるとエフォクリのふたりは、壁伝いにこっそりと移動して隠されているシビレ罠を奪取することに成功した。これで、手持ちのシビレ罠は4つに。まずそれをふたつ設置し、一気にラージャンとの間合いを詰める。ここからが、圧巻だった。とにかくエフォクリのふたりはラージャンの懐にもぐりこんだまま、ひたすら突っつきまくっているのである。ラージャンが頻繁にくり出す振動攻撃も、バックステップでヒョイっと回避。腕ぶん回しや回転アタックも、回避行動で華麗に避けている。ランスなのでガードをすれば……と思うようなところでも、彼らは見事に回避で避けている。これは、ガード性能のスキルがついていない装備ではガードしたところでノックバックしてしまい、ハンター側に隙と、ラージャンとの間に隙間ができてしまうためと思われる。そう思おうとしたところで、見ているこっちはハラハラである。あの屈強な激昂ラージャンと、彼らは”ゼロ”の距離で立ち回っているのだから。そして、ラージャンと間が開いたときは、迷うことなく突進で一気に距離を詰める。簡単に書いてしまえば、彼らはあの強大な攻撃力をほこるラージャンを相手に、徹底したインファイトを挑んでいたことになる。結果……わずか5分42秒で激昂ラージャンは轟沈……。恐るべし、Effort Cristal!!

 この好タイムを受けて立つ全国1位のもうゲネポ。陽気な彼らにしては珍しく(?)、その表情は緊張に満ちている。そんな彼らが選んだ武器は……なんとこちらも、ふたりともランスを選択!! 両チーム同じ武器で、雌雄を決するわけか!! 興奮の坩堝と化すイベント会場。さあ、クエストスタートだ!

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▲もうゲネポのふたりは、トレードマークの帽子をかぶって登場。こちらも、リラックスした様子だった。

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▲エフォクリの挑戦を受けてたったゲネポのふたり。真剣そのものだ。

 もうゲネポのふたりの立ち回りも、じつにすばらしいものだった。エフォクリが最初にシビレ罠を掘り出したことに対して、ゲネポがその行動をとらなかったこと以外は、2チームのやったことはほとんど同じと言ってしまっていいかもしれない。ラージャンにピタリと張り付いて、ガードはいっさいせずに攻撃はステップと回避行動ですべて避ける。距離がちょっとでも開いたら(ホントにわずかな距離でも)、突進で間合いを詰める。そして空から降ってくる恐怖のローリングアタック(でいいのか?)についても、ほんの数ミリ動いただけで見事に見切ってかわしてしまう。一度など、ラージャンに背を向けた状態でローリングアタックが降ってきたのだが、これも余裕で数ミリの見切りをくり出し、避けていた。極限まで極まったアスリートのプレイはこうまで似通うものなんだなぁ……と、感動を通り越して呆れてしまったほどだ。

 この2チームの立ち回りを見て驚いたのが、あの重い武器の代表格であるランスが、まるで片手剣や太刀のそれと同じような”軽い”武器に見えたこと。華麗なステップと躊躇のない突進でつねにピタリとラージャンに張り付いている姿を見てそう思ったのだが、この2チームが舞う空間だけ俺たちがいつもいるフィールドとは重力の大きさが違うんじゃないかと錯覚してしまったくらい、彼らはランスを軽々と扱った。「極めればここまで軽やかに踊ることができるんだ……」。ステージの上でゲネポとエフォクリの”舞”を見て、俺は静かに静かに感動した。

 それでも、これはタイムアタック勝負。イヤだろうがなんだろうが”結果”というものが出てしまう。今回のエキシビションマッチの結果は……Effort Cristalの勝利! 安定した立ち回りを見せたエフォクリに対し、もうゲネポは数回オチたのが響いてタイムは7分10秒だったのだ。エキシビションマッチなのに、涙を流さんばかりに悔しがるもうゲネポのふたり。チャンピオンのプライドが、たとえ相手が自分たちに匹敵する実力を持つふたりと認めたうえでも、負けることを許さなかったのだろう……。

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▲超人的なプレイを見せてくれた両チームに、会場から割れんばかりの拍手が贈られた。

 じつはイベントの前日、俺と江野本は会場の設営をふたりで行いながらしみじみと話していたのだ。自分たちで招聘しておきながら、この勝負、見たくないね……と。いや、勝負は見たい。でも、結果を見るのがイヤだったのだ。本当に俺たちふたりはエフォクリもゲネポも大好きなので、どちらかが負ける姿を見たくなかったのである。その気持ちは、江野本が作ったステージイベントの台本に現れていた。この2チームのタイムアタック勝負の部分に、江野本はこう記していたのである。

 「さあ勝負の結果は……なんと同タイム!! 両チームの勝利です!!」

 と……。その気持ちは、俺も痛いほどわかった。もうゲネポにとっては、負けることはチャンピオンとしての沽券に関わる。一方のエフォクリにとっては、負け=2連敗、ということ。どちらも負けることのできない勝負だったのだ。そのとき、俺は江野本にこう言った。「もしかしたら俺たち、すごく残酷なことをやってもらおうとしてるのかもしれないね」と。江野本はこう返した。「そうですね……。彼らが真剣にやってくれることがわかっているだけに、ちょっとツライです……」。

 勝負が終わり、イベントも滞りなく終了したあと、俺たち6人は会場の控え室に集まってこの日の勝負を振り返った。そのとき、ゲネポとエフォクリから出た言葉とは……?

 次回に続きます。

投稿者 大塚角満 : 15:27

【MHP 2nd G】第80回 『ニャンと!』な発売記念イベント その2

 『ニャンと! 逆鱗日和』発売記念イベントリポートの続きです。

 無事、サイン会を終えて、ステージイベントに臨んだ大塚角満。大それたことに我が社のボスである浜村通信をインタビュアーに据えてのトークショーも無事(?)終わり、ホッと胸を撫で下ろしたのもつかの間、このトークショーよりも何が起こるか皆目わからない恐ろしいステージイベントが始まってしまった。その名も”逆鱗日和ファミリーvs.G級ティガレックス2頭”! 読んで字のごとく、我が逆鱗日和ファミリー(大塚角満、中目黒目黒、女尻笠井、江野本ぎずもの4人)が、G級のティガレックス2頭を討伐する様を来場者にお見せしちゃおうという神をも恐れぬ行為でありますな……。さんざんブログや『ニャンと!』で我々がティガにボコられる姿を赤裸々にお伝えしてきたが(しかも下位や上位)、今回の相手は最上位のG級ティガレックス! しかも事前の練習などいっさいしていないものだから、本当にふだん俺らが遊んでいる姿をそのまま、150人の観客の前でさらすことになってしまったわけだ。まあ自分らで仕込んでおいて”なってしまった”ってのもヘンな話だが、俺らのプレイを人様の目にさらしても何のメリットも差し上げられないので大いに戸惑っていたことは事実です(苦笑)。

kadoman7.jpg
▲なんか厳粛な雰囲気の写真だが、中身はぐだぐだです。左から笠井、目黒、スクリーンを挟んで江野本、大塚。

 それでも始まってしまったG級ティガレックス2頭討伐。武器は、笠井がフルフルフルミナント。ティガレックスに有効な雷属性の大剣だ。江野本は麻痺属性の片手剣、デスパライズ。いつでもどこでもデスパライズ。「そんなにデスパライズが好きか!!」と突っ込むと彼女はいつも「これしか持ってないんスよ!!」とグレムリン化。なので、これでいいのです。江野本ぎずもとデスパライズは一心同体なのです。そして目黒は、なぜか火属性の大剣・火砕斬。ティガレックスに火属性はたいした効果もないが、この男はいつもこうなのである。MCのルパン小島から「なんで火属性の大剣なの?」と当然のように突っ込まれても、「……これしかないんです」とボソリ。さらに詳しく書くと、目黒はいちばん最近できた武器をしばらく使い続けるというクセがあって、この火砕斬もつい最近できたばかりなものだから、この日も当然のように持ってきたってわけである。そして俺の武器は当然ながらガンランス、しかもキチンと古龍銃槍エンブレムを持っていった。やっぱり晴れの舞台、ここは”角満ガンランス”と呼ばれる(呼んでるのは俺だけだが)この武器で臨むしかなかろう。

 そんなこんなで始まった逆鱗日和ファミリーのクエストだが、じつは無我夢中でやっていたため内容をほとんど覚えていない(苦笑)。かすかに覚えているのは、目黒がムチャな溜め3斬りばかり狙って、そのたびにティガの回転アタックを食らって瀕死の重傷を負っていたこと、江野本の”奇跡のマヒ”が2回も炸裂(マジで奇跡)したこと、笠井が意外なほど冷静だったこと、目黒が2オチしたこと。それと、シビレ罠にティガレックスをハメて目黒、笠井、江野本の順番で爆弾を置いていたとき、まだ江野本が爆弾から離れないうちに俺が竜撃砲を暴発させてしまい、江野本がヒラヒラと宙を舞ったこと……。あとそうだ!! 1頭目を討伐して嬉々として剥ぎ取りをしていたら、その日大活躍だった俺にご褒美として”轟竜の天鱗”が2回連続で出るという激運が発動したこと(さすがに会場がどよめいた)には驚いた。でも覚えていることって、そのくらいである。あと、2オチにビビった目黒が、ダメージを食らったとたんにモドリ玉を使い、キャンプに逃げ帰ったことは鮮明に記憶に残っている。なんたって、俺の目の前で敵前逃亡しやがったからな(笑)。まあそんなグダグダな状況でも奇跡的に10分針で2頭目のティガレックスの討伐にも成功! この快挙(なのか?)に、会場から暖かい拍手が贈られた。

 ……って、やっぱり自分が出ていたステージイベントの詳細書くって難しいな!! 覚えてないわメモもとってないわで、こんなに筆が鈍ったの久しぶり……。誰か俺の代わりにリポートしてください。

 まあでも、俺らのしょーもないクエストはいいや(苦笑)。問題はここからなのだ。じつは今回のステージイベントに、あるスペシャルゲストを招いていたのです。そのゲストの名は……”Effort Cristal”と”もうゲネポ”!! そう、今年のモンハンフェスタで全国優勝、準優勝に輝いたチームを「俺の友だち」ってことで招待したのである!! 彼らにやってもらったこととは……長くなるので詳細は明日!!

投稿者 大塚角満 : 20:48

【MHP 2nd G】第79回 『ニャンと!』な発売記念イベント その1

 文章を書ける気がまったくせずに、会社のデスクでポケーっとしていたらこんな時間になっちゃいました。昼飯をいっしょに食った中目黒目黒に「原稿が書けん」と伝えると、彼は間髪入れずに「それ、思いっきり”燃え尽き症候群”じゃないスか?」とボソリ。何となく、こういう風になってしまう予感はしていたのだが、燃え尽きるにはあまりにも早すぎる。というわけですっかり日も暮れてしまったが、がんばって筆をとってみることにした。

 昨日、7月27日に、ワタクシの3冊目の単行本『モンスターハンタープレイ日記 本日もニャンと! 逆鱗日和』の発売を記念したサイン会&オフ会なるものが開催された。この企画が立ち上がった当初は、「サラリーマンである俺がこんな大それたことをしていいのだろうか……?」と大いに悩んだものだが、イベントが開催される数日まえにはすっかり気持ちは吹っ切れ、「早く27日にならないかなぁ〜♪」とワクワクするようになっておりました。

 今回のイベントは、ちょっとビックリするほど”手作り”のものだった。よく枕詞として”手作り感溢れる……”なんて使うことがあるが、このイベントは文字通りの手作り。たとえば、サイン会とオフ会に来てくれた人にちょっとした小冊子(”『ニャンと!』ができるまで”と題した俺と江野本ぎずもの対談や、ゲームと関係ない俺が書いたエッセイが数本入っている)を作って配ったのだが、中に書いてある原稿はすべて俺が書き(これは当たり前だが)、デザイン、印刷は『ニャンと!』のデザイナーでもある松岡さん、裁断はファミ通ニュース記者の百人乗っても稲葉、製本は同じくファミ通ニュース記者のキモ次郎、そして小冊子の裏すべてに俺がサインを入れた。印刷・裁断・製本・サインだけで何時間かかったんだろう(苦笑)。会場に来てこの小冊子を受け取った人ならわかると思うが、小口がバラバラで揃っていないのは手作りだったからなのです。印刷所に頼めば当然もっとキレイに作れるのだが、俺とイベントプロデューサーの江野本が大事なときに海外出張だったため、その手はずができなかったのだ。それと会場にあった”大塚角満を中心とした人物相関図”や写真のキャプションも全部俺の手書き(笑)。これらはすべて、イベントの前日の夜に江野本と打ち合わせをしながら作ったものである。来場者の皆さんがこれらをどう見てくれたのかわかりませんが、とにかく一生懸命やったということだけはここに書かせてください。

 さて当のサイン会だが、俺がステージイベントのリハーサルをしている段階(午前10時45分くらいかな)ですでに長蛇の列ができており、早めに会場に行ってサインを始めてほしいとウチの企画宣伝部の人が焦りながら報告してきた。マ、マジで……? この暑い中、そんなにたくさんの人をお待たせしてしまってるんか……。とたんに、心の内で動揺し始める俺。そもそも俺は字を書くのが遅いので、サイン会に割り当てられている1時間半の制限時間の中ですべてをこなせるかどうかが事前からの懸案事項だったのだ。というわけで急遽、早足でリハーサルを終えてもらい、俺はサイン会場のホールに駆け込んでいった。

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▲開場まえから、こんなにたくさんの人が来てくれました……。感激!!

 サイン会場にしていた会議室に入ると、そこにはすでに多くの人が集まってくれていた。盛大な拍手に包まれながら、設えられていたテーブルに着席してさっそくサインを始める。意外なほど少年少女が多く、彼らにハニカミながら「いつもよんでます!」、「おうえんしてます!」と言われるのが、どう表現していいかわからないくらいうれしかった。彼らの笑顔を見た瞬間に、「こういう機会を設けて本当によかったなぁ……」と思ってしまったよ。

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▲少年ファンに囲まれながらサインをする大塚角満。至福のときだねぇ……(シミジミ)。

 けっきょくサイン会には200人以上の人が来てくれたようだ。すごいすごい。ありがたいありがたい。途中、予想以上の人出に焦った企画宣伝部から(大塚さん、書くスピードをアップしてください!)とささやかれたので大いにビビり、もともとヘタな字がさらにヨレヨレになったような……。まあ、元が元なので書いている俺本人にしかウマいかヘタかはわからないと思うのだが、なんだかちょっと恐縮でした……。

 それでもほぼタイムスケジュールどおりに、12時半にはサイン終了。急いで会社の2階にあるイベントスペースに行き、関係者と簡単な打ち合わせ。そしてすぐに、イベントが開始になる午後1時になってしまった。
※追記※贈り物を下さった皆さん、わざわざありがとうございました! 逆鱗日和ファミリーの面々でおいしくいただいております♪

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▲俺がホワイトボードに手書きした人物相関図。かなりヤバイ(意味深)。

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▲会場に、未公開のコラムひとつ(”テオ物語 その2”ってやつです)と、かなり昔に書いたまま放置してあったコラムを拡大パネルにして展示した。幻のコラム展ですな。

 今回のイベントのMCをお願いしたルパン小島、佐治キクオの軽妙なやりとりで温まった来場者の拍手に招かれ、ステージに登壇する。不思議と、緊張感がまるでない。こうやって人前で何かをするのって苦手な性分だったのだが、無性に楽しくて仕方なかった。ペラペラと3人で、いつもの調子で軽口を叩きあう。ホントに、いつも俺たちが編集部でしゃべっているときのノリ(苦笑)。こういうのをステージでさらすっていうのもどうかと思うが、会場が沸いてくれていたのでとてもやりやすかったです(笑)。

 続いてステージにこの日の最初のゲストが現れた。ズンズンズン……とやってきたのは我らがラスボス、エンターブレイン社長にして週刊ファミ通主筆の浜村通信その人!! もちろん、ここに浜村通信が登場することは知っていたのだが、本気で恐縮してしまう俺。それを見た佐治キクオがニヤニヤ笑いながら、「一介の部下に休日の日曜に呼び出されて、ハマさんもたまったもんじゃないっすよね!!」なんて余計なことを言うもんだから俺はもうすっかり平身低頭。浜村通信もニヤニヤ笑って、「なんか、行列に並ばないとサインをいただけないと聞いたので、ここに本とサインペンを持ってきました。センセイ、サインお願いします」とやったもんだから来場者は大笑い。しかしそこは大塚センセイ。毅然とした態度で、「あの、サインは並んでいただかないと困ります」と言ってしまったものだからサアたいへん。浜村通信、鬼の形相で本とペンを床に置き捨て、ラージャンのように激昂! 小島と佐治が腹を抱えて笑いながら「まあまあ! 落ち着いて落ち着いて!」となんとかとりなし、そのわりに俺たち4人は笑いながら椅子に座って、いろいろなおしゃべりを始めた。

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▲おかげさまで会場は大入り!! マニアックな『モンハン』用語が出てきてもへっちゃらな人ばかりの集いだったので、じつに話しやすかった(笑)。

 始まってからわかったのだが、このトークショーはどうやら、浜村通信、小島、佐治の3人がかりで大塚角満をいじる、というものだったようだ。なぜ始まってからわかったのかというと、このトークショーでのやりとり、台本にいっさい内容が載っていないうえにリハーサルを1回も行っていないオールアドリブだったから(苦笑)。ボスである浜村通信と、先輩の俺をまったく敬っていない悪魔のようなふたりのMCに何を言われるのかと、俺はステージ上でビビりまくっておりました。ちょっとそのやりとり。テープをまわしていないのでかなりうろ覚えなんだけ、覚えている限りで。

浜村 大塚の『2nd G』のプレイ時間はどのくらいになってるの?
大塚 えっと……。500時間くらいですかね……。
浜村 ふぅん……。ずいぶんやってるんだね。
大塚 いやあ、はい。
浜村 ということは、その500時間はゲームで遊んでいて仕事はまったくしていない、ってことだよねえ?
大塚 !! そそそ、そんなことないッスよ!! キチンと通常業務をこなしてから、『2nd G』で遊んでいるんです!!
小島 それにしたって500時間って多くないですか?
浜村 だよね。
大塚 いやいやいや! これでも僕は副編集長ですよ? あくまでもそっちの業務がメインですから!! だいたい先週も浜村さんといっしょに、E3の取材でロサンゼルスに行ってたじゃないですか。
浜村 ……いたっけ?(ニヤニヤ)
大塚 いましたよっ!! 思いっきり目の前で食事してたじゃないですか!!!(激昂)
浜村 えー、そうだっけえ?(笑) まあでも、500時間ってのはすごいね。
大塚 アレですよ。僕は通勤電車に乗っている時間が片道で1時間半くらいあるので、おもにそこで、遊んでいるんです。
浜村 あーなるほど。電車の中でだけ『2nd G』で遊んでいて、会社ではまったくやってないってわけだ。
大塚 えっと……そ……んなこともないんですけど……(苦笑)。
佐治 そうだよ!! 『2nd G』の発売日から数えても、電車の中だけで遊んでいたんじゃ500時間にならないじゃないっすか!! 計算あわねえよ!!
大塚 うるせえ!! そういうこと言うな!!

 えー、終始こんな感じでした(苦笑)。

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▲こういうのを”及び腰”と言うんだろうねぇ……(苦笑)。

 このあと、ステージではバカバカしい逆鱗日和ファミリーによる緊急討伐ステージ、さらにスペシャルゲストによるタイムアタックが行われたりするのだが、その模様は明日、書かせていただきます〜。

※『ニャンと! 逆鱗日和』情報!※
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投稿者 大塚角満 : 20:22

【MHP 2nd G】第78回 我がまわりの都市伝説

 かつて『モンスターハンター』シリーズほど、独自解釈というか都市伝説というか、とにかく”自分のまわりにだけ流布する眉唾モノの言い伝え”が多いゲームがあっただろうか? 昔、確か『ダビスタ』だったかと思うが、ある条件を満たした馬を作るとゴール前の直線で翼を生やして飛んでいってしまう……という、少々物悲しい都市伝説を聞いて腹を抱えて爆笑したことがあるが、まあこの手のアヤシイ話が『モンハン』シリーズには蔓延していると思うのです。昔から言われている代表的なところでは、「リオレウスの股間付近で剥ぎ取りをすると”火竜の紅玉”が出やすい」とか、「レウスやレイアの尻尾を切断して間髪入れずに剥ぎ取りをすると”火竜の逆鱗”が出やすい」などなど。また俺はあるとき、とある少年ハンターに「森丘にはマレに、範馬勇次郎なみに強いドスランポスが出ることがある」という、都市伝説を通り越した心霊現象のような話を聞かされて肝を冷やしたことがある。ここに挙げた話は、全部ホントなんでしょうか?(んなわけない)

 で、ここ最近になっていくつか、我が耳に『2nd G』に関する都市伝説が飛び込んできた。ちょっとそれらを紹介しよう。

●雨の日はマカライト鉱石が出やすい

 これ、我が身内から聞いた話である。あ、でも皆さん、勘違いしないでくださいね。この雨とは、「雨が降っている夜の密林で鉱石採集をするとマカライトが出やすい」という、それなりにゲームと密接した「何となく信じてもいいか」的な話ではなくて、「現実世界でリアルに雨が降っているとマカライトが出やすい」と言っているのである。リアルとバーチャルがクロスオーバーした、超ハイテクが搭載されていても実現不可能と思えるこの民間伝承。この、眉唾モノもいいところの都市伝説を聞かせてくれた身内の女性を「んなことあるわけないだろ!!」と叱りつけると、彼女は憤慨そうに頬を膨らませて「だって、ホントにたくさん出るんだもん! 雨がマカライトを呼ぶのよ!」と言って、梅雨の週末にマカライト集めに励むのであった。

●火山で斬った尻尾は熱のため腐りやすく、時間が経つといい素材が剥げない

 この都市伝説というか嘘八百を俺に吹き込んだのは、上記の”尻尾は鮮度が命”の伝道師である”ゴメさん”こと中込さんである。この人はグラビアアイドル、大網亜矢乃ちゃん(通称あみ子ちゃん)のマネージャーさんで、ときたまフラリと俺の前に現れて、いくつかクエストをこなしたら再び風のように東京の雑踏に消えていく神出鬼没な人なのだが、じつに言動がおもしろく、この人と遊んでいるときの俺はつねに笑いっぱなしなのであった。そんなゴメさんが昨日、あみ子ちゃんとともに俺の前に現れて、江野本ぎずもを加えた4人でG級リオレウス討伐に向かったのである。そして首尾よく、旧火山の7のエリアでレウスの尻尾を切断したときに、件のゴメさんが弾けたように「ここは火山ですっ! 熱いですっ! 尻尾の鮮度はすぐに落ちて腐ってしまいますよ! そうしたらロクなものが剥げない! 急いで急いで!!」と言ったわけですねぇ〜(笑)。俺は目をむいて「ゴメさん!! またヘンな都市伝説を広めようとしてるでしょ!! やめてよ!!(笑)」と大爆笑。でも確かに、しばらく時間が経ってから剥いだ素材はロクなものではなかったので、この人の言うことを頭から否定できない自分がいるのもまた事実なのである(苦笑)。

●ギルドカードの称号に自分が欲しい素材を書いておくと、その素材が出やすくなる

 我が身内の大学生、S君はアルバイトで学習塾の講師をしている。S君の教え子の男の子たちは見事なまでにハンターばかりで、休憩時間などに『2nd G』の話をして盛り上がることも頻繁にあるという。そんなあるとき、教え子のひとりに聞かされたのが上の都市伝説。教え子の少年はマジメな顔で「せんせえ! ギルカに欲しい素材書いておいたほうがいいよ! 出やすくなるからさ!」と宣言したというのだ。じつはこの都市伝説ネタをブログに書こうと思ったときにS君に「学生のあいだで語られている都市伝説ってない?」とメールで聞いたら、この話を教えてくれたのである。S君のメールの最後には「……まあ、僕は信じていないけどね(笑)」と書き添えてあったが(笑)。でも「宝くじはどうせ当たらないけど、買わないともっと当たらないから買っておこう」ってのと同じで、俺は今後、欲しい素材をギルカに組み込んでおこうと思う。……ま、おまじないみたいなものですな。

●大砲モロコシで竜撃砲を撃つと、先端からポップコーンが飛び出す

 これ、都市伝説なのか?(苦笑) あるとき友だちに冗談で「大砲モロコシの先端からはポップコーンが出る」と聞かされ、あまりにもメルヘンチックで牧歌的な言葉の風景に魅せられて、その後いろんなところでこの都市伝説を吹いている。ハンターがどんなに踏ん張っても大砲モロコシの先端からポップコーンが飛び出すことはないのだが、あとは自分の意思と想像力の強さでもって、イメージを補完するしかあるまい。

 じつは俺のまわりにはもっとたくさんの『モンハン』都市伝説が転がっているのだが、キリがなくなるので今日はこのへんで。せっかくの機会なのでぜひぜひ、皆さんのまわりにある都市伝説やジンクスなんかも教えてくださいな〜。

※大塚角満地方出張企画、たくさんのご応募ありがとうございます! 本当に多くのお便りをいただいて、うれしくて泣けてくるようです……。皆さんからいただいたお便りはすべて、じっくりと読ませていただいております。まだまだ応募を受け付けておりますので、よろしくお願いします〜。

※『ニャンと! 逆鱗日和』情報!※ 
NEW! ●今回の『ニャンと! 逆鱗日和』の帯にコメントをしてくれたのは……なんと次長課長の井上聡さん!! 芸能界一のハンターとして知られる井上さんは、『2nd G』のテレビCMでもすっかりおなじみ。今回、『ニャンと!』の中に井上さん、ネゴシックスさん、そして僕との座談会が収録されているご縁でステキなコメントを寄せてくれたのです。必見!
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●ケータイサイト、ファミ通DXにおいて、ここでしか読めない『ニャンと! 逆鱗日和』に関する大塚角満の極秘コラムが掲載されております! なお、ファミ通DX(http://www.famitsu.net/mobile/dx/)はゲームの最新ニュースやさまざまなトピックスが満載のケータイサイト。『2nd G』関連コンテンツも満載で、こちらは無料で読むことができます。大塚角満以外の編集者もブログを執筆中。興味のある方はぜひぜひ〜! (以下のQRコードからも飛べます)

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投稿者 大塚角満 : 17:08

【MHP 2nd G】第77回 本日もニャンと! 逆鱗日和

 これ、かなり個人的なことだし、内容もはっきり言って私小説(苦笑)。でも、読んでやってください^^;

◆◆◆

 帰宅したのは、朝の4時ごろだった。東の空は、すでにかなり明るい。ここ数週間、こんな日が続いている。疲労のピークはとっくの昔に通り過ぎてしまった感があったが、自分たちで選んで進んでいる道なので、それは覚悟の上のことだった。ビールを1缶だけ飲んだら、布団に入ろう。がんばって早起きして、行かなきゃいけないところがあるからな。俺は缶ビールの缶に直接口をつけてグビリとひと口苦い液体を喉に流し込みながら、「今日も暑くなりそうだなぁ……」と独りごちた。

 そして、今朝。午前9時に強引に起きて、手早く身支度を整える。午後1時から打ち合わせが入っているので、それまでに"ある作業"をしなければならないのだ。家の玄関を開けて、すっかり熱くなってしまった夏の空気に飛び込む。熱い空気のカタマリに跳ね返されて家に押し戻されそうになりながらも、「なんのなんの」と力強く一歩を踏み出してズンガズンガと駅を目指した。

 目的地に向かう途中の駅で江野本ぎずもと合流。疲れが抜けきれない表情ながらもにっこりと微笑む彼女に向かって俺は言った。「ちゃ、ちゃんと売ってるかな?」。江野本がこれに応えた。「売ってなかったら困ります(笑)」。そう、俺たちは『本日もニャンと! 逆鱗日和』が発売となるこの日に、都内の書店を見て歩くプランを立てていたのだ。と言っても、俺の予定が詰まっているので、見に行ける書店は1店舗だけ。俺たちふたりは粘度の高い新宿の空気の中を泳ぐように進み、とある大型書店までやってきた。そして、店のいちばん目立つ場所にズラリと並べられたお目当ての本を発見して、俺は狂喜乱舞した。

 「えのっち! 売ってるよ!!」

 飛び上がらんばかりの勢いで江野本に告げた。

 「『ハリー・○ッター』の最新刊!!

 言った瞬間、俺は真夏のそれとは思えない絶対零度の無言の視線を江野本に照射され、とたんに「じょ、冗談ですヨ、ジョーダン……」と平身低頭。「ささ、ゲーム攻略本売り場は下の階となっておりますので^^;;;」ってな具合にヘコヘコとしながら、1階にあるゲーム攻略本売り場までやってきた。見ると江野本、唇をキュっと噛み締め、明らかな緊張の表情をしている。自分が始めてディレクションした単行本が店頭に並ぶ日なのだ。その心の内は一種独特な感情で満たされていることだろう。俺は何も言わずに江野本の前に立って、マンガコーナーをす早く通過しゲーム関連書籍コーナーへ。若干緊張しながら眺めて見たところ、大型書店のわりにはゲーム関連書籍のコーナーはそれほど大きくない。だ、大丈夫かな……。本当に売ってるかな、『ニャンと! 逆鱗日和』は……。体中の汗腺からイヤな汗を噴出させながら、挙動不審にぎょろぎょろと周囲の本棚をねめつける逆鱗日和ファミリー。すると……。

 「あった!! ありましたよ大塚さん!!」

 江野本のよく響く声が俺の鼓膜を揺るがした。彼女が指差す先を見ると、おお、本棚のいちばん目立つところに10冊ほど、『ニャンと! 逆鱗日和』が安置されているではないか……。しかもご丁寧に、『本日も逆鱗日和』、『本日ももっと! 逆鱗日和』と並べて陳列されている。よかった……。ちゃんと発売されてた……(笑)。江野本を見ると、さっきと同じように唇とキュっと結びながらも、その目はちょっとだけ潤んでいるように見えた。俺は江野本に言った。

 「えのっち、今日のブログに”『ニャンと!』を見つけた江野本は、感動の涙を流しながらその場にしゃがみこんだ”とか書いていい?(笑)」

 江野本、キっと俺を睨みつけるも、さきほどのような絶対零度の冷たさはもうそこにはなかった。

 「もう、何でも好きに書いてください……(苦笑)。でもよかった、ちゃんと並んでいて……。なんか安心したら、おなか空きましたね(にっこり)」

 というわけで無事、『逆鱗日和』シリーズ第3弾『モンスターハンタープレイ日記 本日もニャンと! 逆鱗日和』が発売されました。これもひとえに、応援してくださっている読者の皆様のおかげです。書店でお見かけの際はぜひお手にとって眺めてみてください。いろんな『モンハン』が詰まった、宝石箱のような本になったんじゃないかと著者、編集担当ともに思っていますので。

 とりあえず、よかったよかった……。

投稿者 大塚角満 : 20:33

【MHP 2nd G】第76回 『ニャンと!』のイヴに

 今日は7月23日。『モンスターハンタープレイ日記 本日もニャンと! 逆鱗日和』の発売前日である。これで3冊目の単行本だし、すでに本書が並んでいる書店もたくさんあるので、発売前日の独特な感慨を覚えることもないのでは……と思わなくもなかったが、やっぱり心はざわざわソワソワとしている。じつは先日までE3の取材でアメリカに1週間ほど滞在していたのだがまんまとひどい時差ぼけになってしまい(時差ぼけは毎度のことなのだが今回はとくにひどい)、いまだに昼も夜もないような生活を続けている。7月27日に迫った『ニャンと!』の発売記念イベントの仕込みで連日夜中まで会社で作業をして、明け方近くに家に帰ってすぐに布団に潜り込むのだが、なかなか寝付けないうえに、ウトウトしたとしても3時間もすると目が覚めてしまう。おかげでいろいろと考え込む時間がたっぷりできてしまって、そのたびに「『ニャンと!』はどれくらいの人が手にとってくれるのだろうか……?」、「おもしろく読んでもらえるだろうか……?」なんてことをグジグジと考えているわけです。いやぁ、緊張するなぁ……。

 そしてついいましがた、我がエンターブレイン社のボスであり、ファミ通の主筆を務める浜村通信のもとに、できあがったばかりの『ニャンと!』を持っていった。毎回、単行本ができるとサインをして、社長室にいる浜村通信に直接届けているのだ。今回、この恒例行事に本書の編集担当である江野本ぎずもを連れて行った。……というか、この『ニャンと!』は江野本がディレクションして作った本なので、どちらかというと俺のほうが"オマケ"としてくっついていった感じである。社長室に入るやいなや、浜村通信はニヤリと笑ってこう言った。

 「あらあら。大塚先生みずから持ってきていただけるとは恐縮です(ニヤニヤ)」

 俺、その場できびすを返しそうになりながらも、ちっこい江野本の背後に隠れるようにしながら社長室に侵入し、江野本がボスに2冊の『ニャンと!』を手渡すのを見届けた。

 「遅くなりましたが、ようやく完成しました」

 と江野本が言った。ここ数週間、俺以上の激務に追われている江野本の顔には疲れが色濃く残っていたが、この瞬間だけは弾けたような笑顔になった。浜村通信は賑やかな絵柄の『ニャンと!』のカバーを撫で、江野本の顔を見てニッコリと笑いながらこんなことを言った。

 「これね、ウチの息子も楽しみにしているんですよ。じっくりと読ませてもらいますね」

 「はい!」と元気に応える江野本。そのやりとりを見て、編集作業に没頭したこの1ヵ月のいろいろな風景が脳裏に蘇った。なんだか泣きたいような気分だった。

◆◆◆

 「最高の『逆鱗日和』を作りたい」を合言葉に、僕と編集がいま持てる力をすべて注ぎ込んで作った『本日もニャンと! 逆鱗日和』が、まもなく発売となります。ぜひ皆さん、お手にとってパラパラと眺めてみてください。きっと、「あ、いままでの『逆鱗日和』となんか違う」と思っていただけると思うので。そして読まれたら、ぜひ感想を聞かせてください。それが僕らの力になるから。

 『ニャンと!』が、たくさんのハンターに愛されますように。

投稿者 大塚角満 : 15:29

【MHP 2nd G】第75回 ”痺れ状態”について考える

 以前、”毒状態について考える”というじつにくだらないコラムを書いた。くだらない、と言いつつ、じつは数ある自分のコラムの中でも"お気に入り度"はかなり高く、"好きなコラムランキング"なんてものをつけた日にはTOP5に入るかもしれない。……いや、じつはもっとすごいかも。……堂々の第20位くらいに入るかも! って下がってんのかよ!! と、なぜかハイテンションで自らツッコミをしてみました。なんたってこのコラム、ロサンゼルスから日本へ向かう飛行機の中で書いているからね(だからどうした)。

 まあいい。とにかくかつて、"毒状態について考える"というコラムを書いたわけよ。内容は何のことはない、毒を食らったモンスターがどういう気分でいるのか、ということを妄想含みに分析しただけのものなんだけどね。詳しくは拙著『本日も逆鱗日和』に収録されているのでそちらをぜひ、読んでみてくださいな。

 んでね。

 このコラムを書いてから幾星霜。あるときふと思ったのです。「"毒"については書いたけど、"痺れ"については書いてねえな」と。じつは『本日も逆鱗日和』を読んでくれた読者の方からも、「痺れ状態になったモンスターはどんな感じになっているのですか?」という、かなりマジメに痺れ状態のモンスターを憂うお手紙をもらったりしていたのだ。ヨシ、ここは久々に"プロフェッサー大塚"となり、痺れ状態になったモンスターが何を思っているのか、じっくりと考えてみたい。

 『モンスターハンター』の世界における"痺れ"、つまり"麻痺"の地位はかなり高い。ほかの状態異常攻撃と比べてもその威力のほどは絶大で、麻痺武器軍団もそれがわかっているもんだから明らかにほかの状態異常武器を見下している感がある。同じ片手剣のデスパライズとポイズンタバルジンが会話をしているのを聞けたとしたら、絶対にデスパライズは、「アレ(失笑)。おたく、まだ毒とか言ってんの(冷笑)。ぷぷ」なんて上から目線でポインズンタバルジンに接しているに違いない。なんとなく、そんな感じがしませんか? ……イヤここはひとつ、「んなことは一瞬たりとも思ったことはない」なんて言わずに、わかった気になって読み進めてください。

 このように地位も影響力も大きい、政治の世界における派閥の領袖のような痺れ状態なわけですが、これを我々のリアル日常生活に当てはめるのはなかなか難しい作業ではある。あるとき突然、全身がビリビリと痺れて動けなくなり、数秒後に「うっはあ!!! ナンだったんだいまのは!!! ビビったビビった!!」って具合に開放されるわけでしょ? そんなこと、俺たちの日常に起こりうることなのかね?

 って、じつはあるんですよコレが。『モンハン』世界の痺れ状態に酷似した現象が、我々の身にも起こるんです。何を隠そうそれは……、

 "金縛り"

 これですコレ。この現象はマジで、痺れ状態そのものなんです。

 俺が初めて金縛りにあったのは中学生のころだ。夜、布団で寝ていたら突然とてつもない轟音が頭の中で鳴り響いて、ナンダナンダ!! と思った瞬間には身体がピクリとも動かなくなっていた。俺は小学校低学年のころからオカルト話が大好きなどうしようもないガキだったので、身体が動かなくなった刹那に「かかか、金縛りになったっ!! 金縛りだ金ばしりだ!!」と確信したものである。声を出そうにも自分が呼吸しているのかどうかもわからず、いくらあがいてもアウアウとも言えない。もしかしたら目を開けることくらいはできたのかもしれないが、「いま目を開けたら絶対に魑魅魍魎を目撃してしまう!」と勝手に確信していたので、とてもじゃないけど恐ろしくて薄目すら開けることはできない。そうこうするうちに頭の中の轟音は遠ざかり、身体から力も抜けて、恐ろしい金縛り初体験は終わりを告げた。どれくらい自分が動けずにいたのかさっぱりわからないが、起き上がったときには全身が冷や汗でびしょ濡れで、そのときのパジャマの冷たさをいまでも鮮明に覚えている。本当に恐ろしい体験であった。

 それから俺は、比較的頻繁に金縛りに合うようになった。自室で友だちとゲームを遊んでいるうちに眠くなってコタツで寝てしまい、まんまと金縛り状態に突入して、「うわああああっ!!」ととんでもない大音量の悲鳴をあげて飛び起きて友だちの肝を潰したこともある。そのくらい、金縛りは恐ろしい現象なのです。

 このように金縛りのキーワードは、"あるとき突然"、"身体が動かなくなり"、"声も出ず"、"何秒後かに開放される"ってなところだが、これ完全に『モンハン』世界の麻痺状態と同じなわけです。つまり麻痺属性の武器で殴られたり、シビレ罠にハマったモンスターたちはおしなべて、

 「……!!! うっは!! 金縛りだ金ばしりだ!!! 声も出ねえ!! 身体も動かねえ!! おっかねえおっかねえ!!!」

 と、心の中でわめいているに違いないのである。あんな怖い顔をしたテオ・テスカトルやデカい図体で我々を威圧するアカムトルムですら、金縛りの呪縛からは逃れられない。彼らも麻痺状態になったとたんに、「ひぃぃぃぃ!! かかか、金縛りだ!!」とビビりまくり、冷や汗でびしょ濡れになったパジャマを恨めしく眺めているに違いない。

 さてこの金縛りという現象だが、一説によると"寝ているときに全身が攣ってしまった状態(つまり筋肉痙攣ですな)を指す"なんて言われることもある。確かに言われてみると、俺は寝ているときにときたま、「……ぐはあああ!!! こ、腰が攣った!! 首も攣った!!」てなことになって飛び起きることがある(病院行ったほうがいいですか?)。もしも"痺れ=全身痙攣"となるとモンスターたちは……。

 「……ぐはあああ!! う、腕が攣った!! 脚が攣った!! 腹が攣った!! 背中も攣った!! ついでに尻尾も攣った!! トドメに顔も攣ったあああ!!」

 てな感じで痛々しいったらありゃしない。

 ……ってまあ、ここまで書いておいてこう言うのもナンですが。

 「だからどうした」って感じのコラムですねコレ……。

投稿者 大塚角満 : 13:03

【MHP 2nd G】第74回 パラレルワールドの狩人たち

 先日、ひとりで森丘フィールドを舞台にしたリオレウス亜種の討伐に出向いた。クラスは上位。とっくの昔にハンターランク9になって、G級を舞台に暴れまくっている俺からしたら、じつにたやすいクエストである。

 ところがこのクエスト、まったく思うようにいかなかった。森丘のリオレウス亜種討伐なんて、『モンスターハンターG』の時代から数えたら、それこそ何百回、何千回と足を運んだクエストである(言いすぎ?)。しかも、クラスは上位。いったい俺に何が起こったのだろうか?

 苦戦の最大の理由は、リオレウス亜種がなかなか見つからなかったこと。リオレウス亜種が向かう先なんて限られているんだからそうそう苦労なく見つけられるはずなのだが、このときはなぜか、うまくいかなかった。なんでこんなことになってしまったのか? クエストが終わったあとに珍しくひとり反省会などを開いて、オトモアイルーと顔を突き合わせてしみじみと考えた結果、ひとつの結論にたどり着いた。そうか……。すべての元凶はあれだったのか……!

 このクエストが始まったとき、俺はエリア9に立っていた。最初にリオレウス亜種がいるのはエリア5なので、かなり距離は近い。ダッシュで向かえば十分に間に合うであろう。俺はエリア5でリオレウス亜種を捕まえるためにRボタンを押しっぱなしにして、わき目も振らずにエリア3、エリア4に突入。エリア5に入ろうとした。

 ここで、俺にささやかな事故が起こった。

 エリア4でぷい〜んと軽薄に飛び回っているランゴスタに、ブチュンと1発、尻キッスを食らったのである。そんなたいして痛くもないくせに、「ぐはぁ!」とか言いながら大きくのけぞる我が分身。まったく、おまえ初めてランゴに刺されたわけじゃねえだろ。いちいちオーバーに驚くんじゃありません。見てるこっちが恥ずかしいでしょうが。とか何とか言いながら、壊しても壊しても飛来するランゴスタの相手をしていると日が暮れてしまうので、俺は「いまの1発は貸しといてやるぜ」とニヒルにかっちょいいセリフをランゴスタに言い放ってから、エリア5に侵入した。 

 ところが、飛竜の巣はもぬけの殻だった。

 どうやら俺がランゴスタのささやかな狼藉にあっているうちに、リオレウス亜種はバサリバサリとどこかに飛んでいってしまったようである。まあでも、前述のとおりリオレウス亜種の行き先なんて、脱走した飼いイヌの行き先がいつも同じなのと同様にたかが知れている。俺はエリア4に踵を返してエリア3を通過し、100パーセントそこにいると信じて疑わなかったエリア9に乗り込んだ。

 しかし、リオレウス亜種の姿はない。

 あれぇ……? おっかしいな……。ここにいないとなると、ヤツはどこに飛んでいったんだ? ああ、もしかしたら気まぐれ起こして、エリア10で水でも飲んでいるのかも。なーんだそうか。エリア10か。ここから近いし、さっそく行ってみることにしよう。俺はそこにいる率85パーセントほどの思いを胸に秘めながら、エリア10に乗り込んだ。

 ところが、ここにもリオレウス亜種の姿はない。

 どどどどうしたことだ……。こんなに忽然と姿を消すモンスターだったかコイツ……。それでも俺はめげずに、「こここここにいないとなると、ヤツの行き先は完全に絞られる。そう、エリア2だ!! リオレウス亜種はエリア2でランポスと戯れているに違いない!!!」と大声を出して宣言し、そこにいる率12パーセントほどの淡い期待を胸に抱きながらエリア2にやってきた。

 ……まあここまできて簡単に発見できるのならこんなコラムを書く必要はないのだ。俺は当然のようにエリア2でもリオレウス亜種を発見することがかなわず、その後十数分にわたって森丘フィールドを駆け巡ることになるのである。

 さあここまで読まれたらわかったと思います。俺がリオレウス亜種を見失って予想だにしなかった森丘クロスカントリーをやらされるハメになった理由はただひとつ。ランゴスタの野郎の1発の尻キッスだったのである!! こいつはもう、誰がなんと言おうとそうに違いないのだ!!

 もしもこの世にパラレルワールドが存在するなら、あの森丘のエリア4でランゴスタに刺されなかった俺も存在するはずである。パラレルワールドの我が分身はヒラリと華麗にランゴスタの狼藉をかわし、首尾よく飛竜の巣でリオレウス亜種と遭遇する。鬼の勢いで至高のガンランス、エンデ・デアヴェルトの猛る切っ先をリオレウス亜種の硬い外殻に食い込ませ、何もさせぬまま1ダウンを奪取。舞のような華麗な立ち回りでシビレ罠を設置し、見事にこれにリオレウス亜種をハメて、余裕の態度で尻尾の切断に成功。レウス、怒り狂ってぼわんぼわんと火を吐いても、鉄壁のガードを誇るガンランサーには柳に風に雪に小便。けっきょく世界一のガンランサーはリオレウス亜種の攻撃を一度も食らうことなくわずか5分、見事空の王者を捕獲して勇躍ポッケ村に帰郷するのだった……。

 ランゴに1回刺されただけで、その後のハンティングの結果はこうも違ってくるのです。

 ああ恐ろしや恐ろしや……。

投稿者 大塚角満 : 20:21

【MHP 2nd G】第73回 見極めのできない男

 『2nd G』から新たに導入された素敵スキルの中に”捕獲の見極め”がある。ペイントボールをぶつけてあったり、自動マーキングのスキルが発動しているときに、マップに出るモンスターのカーソルが黄色に変化して捕獲可能になったことを知らせてくれるという、親切度で言ったら堂々の第4位くらいには入ると思われる正義の味方のようなスキルだ。

 さて、過去の経験に則して言うと、こういうマジメなことを冒頭に書いて、まともなコラムになったためしがない。なので今回も非常にイヤな予感がするのだが、そういうことを気にし始めると俺のコラムは少なくとも半分以上はボツになると思われるので、そろりそろりと忍び足で本コラムも書き進めてみたい。

 で、問題の捕獲の見極めだが、じつはこんな書き出しにしていながら俺はこいつが発動する防具を持っていない。なので一度として、モンスターのカーソルが黄色くなったところを見たことがない。こういうことを書くと「なんでこんな便利なスキルを使ったことがないのか?」と疑問を呈するベテランハンターが全国に120万人くらい出現しそうだが、俺ほどのベテランになれば捕獲の見極めなどなくとも、ビリビリボンボンキュッキュ(シビレ罠にハメて捕獲用麻酔玉をぶつけて縄でふん縛って捕まえた音)ってな具合にいくらでもモンスターを捕獲できてしまうものなのです。

 そんなある日、逆鱗日和ファミリーの一員であり、7月24日発売の新刊『本日もニャンと! 逆鱗日和』の編集担当、江野本ぎずもと何かのクエストに出かけた。”何か”というのもじつに乱暴な書きかただが、ここではモンスターがナンだったのかは問題ではないので、テキトーに読者の皆さんの頭の中で好きなモンスターを思い浮かべてもらって問題ありません。G級の激昂ラージャンあたりでいいです。ここのところ毎日のように江野本と単行本の打ち合わせをしているのだが、ちょっと頭を休めたくなったときなどに軽くひと狩り行くことにしているのである。このときもまさに、単行本やら7月27日に予定しているサイン会&オフ会について長時間打ち合わせをしていて、ウニのようになってしまった脳ミソを再び人間のそれに戻すために「息抜きにひと狩りやろか……」ってなことになったのだ。

 で、何かのクエストに行ったわけです。狩猟はハンターサイドに有利なまま順調に進み、終盤あたりに差し掛かった。そこで俺は敢然と言い放ったわけです。「ぼちぼちいけそうなので、捕獲っちゃうよ!」と。これを受けた江野本、「え! もう平気なんですか? さすがベテラン、よくわかりますね。お願いします!」と珍しく尊敬の念がこもった口調で明るく言う。俺、すっかり気分をよくしながらモンスターの足元にシビレ罠を設置し、首尾よくこれにハメて、捕獲用麻酔玉をボンボンとモンスターにぶち当てた。

 しかし、捕まらない

 うーん、やっぱりちょっと早かったか。せっかちだからな、俺。でもまあいい。シビレ罠、まだあとふたつあるしな。俺は江野本に「ごめん。ちょっと早かったわ。もう5分ほど斬ったら捕まえよう。もしかしたら討伐しちゃうかもしれないけどな(苦笑)」と伝える。江野本、元気に頷いて「はい! そうしましょう!」と爽やかに言った。

 そして5分後。

 捕獲失敗

 お、おっかしいな……。もうぼちぼちだと思ったんだけどな……。俺、若干蔑みの色を顔に滲ませている江野本に向かって「え、えのっち、シビレ罠持ってきてる?」と確認の言葉を飛ばす。江野本、それでも務めて明るい声を出して「ありますよ、1個だけですけど。設置してよければ合図してくださいね♪」とニッコリ笑う。俺、すぐに元気を取り戻して竜撃砲を1発モンスターにお見舞いしたあと、江野本に向かって大声を出した。「えのっち!! 今度こそいけるぞ!! 罠作れワナつくれ!!」。江野本、いつにない俊敏な動きで華麗にシビレ罠を地面に設置し、「できました!!」とはじけた声を出した。よーし。今度は余裕で捕まるぞ。捕獲用麻酔玉をボンボン……ボン……?

 「ちょっと」と江野本が低い声で言った。「捕まりませんけど」。俺はもう、顔面蒼白である。3回も連続で捕獲時期を見誤るとは……。いったいどうなってんだ……。しかしまだ俺にはシビレ罠がひとつ残されている。これを外さなければいいんだ。終わり良ければすべてヨシ! 俺は軽蔑光線を無遠慮に照射している江野本に向かって声を荒げた。「うるせえ!! まだ罠はある!! これで捕まえればいいんだ!! 文句あっか!!」。

 そして5分後、俺たちは4個目のシビレ罠にモンスターをハメて、内心祈るような気持ちで捕獲用麻酔玉をボンボンとぶつけた。結果……。

 「ちょっとおおお!! 捕まらないじゃないですかーーーっ!! もう、どんだけ見極めが甘いのよーーーっ!!

 江野本、さらにブチ切れる。

 「もう3クエスト連続で同じことやってるじゃないですかあ!!!」

 そう。じつは最近俺は捕獲するための見極めをミスりまくり、まったくモンスターを捕まえられなくなっていたのだ。なので俺は何の反論もできず、江野本のドデカい非難の絶叫を聞きながらひたすら平身低頭で「し、しぃましぇん……」とくり返すばかりであった。

 この”見極めが悪い”という現象、ていうか性癖!? は、いまに始まったことではない。そしてゲーム内に限定される話ではないからたまらない。

 こういう職業だから、会社の机で校正や原稿が回ってくるのを待っているときなどを利用して、オンラインゲームのロビーや街にくり出しては、一般の友だちとチャットに勤しむことがよくある。ゆっくりチャットができるのはたいがい深夜。深夜ともなるとボチボチ仕事の終了が見え始めるころなので、俺は記事に入った修正点や部下が書く記事の質を見極めて、チャット相手にキチンと、会話ができる時間の目処を報告することにしている。「今日はあと30分ほどで仕事が終了するので、そしたらオチるね」てな具合に。こうすればチャット相手も時間のさじ加減ができるようになるので、残っている時間に言いたいことが言えるようになるだろう……という配慮のもとの行動である。10年以上もファミ通で記事を作っているベテラン編集者ともなると、こういったこともできるようになるのだ。その日も俺は「あと30分でオチまーす」と宣言して、チャットのラストスパートに入ったのであります。

 それから3時間

 いまだ仕事終わらず……

 完璧な読みによると、どんだけかかっても1時間もありゃ終了したはずなのに、その3倍の時間を費やしてもまだ、俺は会社の机で仕事が終わるのを待っている。呆然とする俺に向かってチャット仲間たちはニヤニヤ笑いながら、「また今日もはずれたね(ニヤニヤ)」、「いつものことじゃん、読みが外れるのは(ニヤニヤ)」とチクリ。そう……。じつはこうやって仕事が終了する時間をチャット仲間に宣言して、当たった試しがないのである。それでもたとえば、10分とか20分程度ハズすのだったらわかるのだ。ところが俺の場合はそうじゃなくて、2時間とか3時間とか、この世のものじゃない大ハズシをすることがザラにあるのである。

 そして、話はこれでは終わらない。

 以前何度かこのコラムでも書いたが、我が家には2匹のネコがいる。オスネコのミュウとメスネコのアクア。ふだんこいつらは気持ちが悪いほど仲がよくて、寒い冬などはグネグネと絡まりあって暖をとりながら、くーくーと寝息を立てていたりする。

 しかしこやつら、何かの拍子にスイッチが入るととたんに積年の恨みか親の敵か、とにかく相手の存在を消し去らんとするかのような途轍もない大喧嘩をおっ始めるのだが、つい先日、1年ぶりくらいにこの状態になった。そうなると2匹のアホネコは我が家の1階と2階にそれぞれ隔離され、ベルリンの壁のごとき1階と2階のはざまにあるドアの隙間から相手の顔が見えようものなら、「フーッフーッ! ウニャーーーーーッ!!!」ってな具合にいつまでも元気なうなり声を上げるようになるのである。それがつい2、3日まえ、隙間から相手の顔が見えても、2匹のネコがうなり声をあげなくなった。おお、これぞ仲直りの証。俺はマップに映った2匹のネコのカーソルが黄色くなったのを確かに感じ、ベルリンの壁を壊すかのように2匹を隔てていたドアを開放してやった。ところが……。

 「ンギャラギャーーーーッ!!! フニャーーーーッ!!! ギャギャギャーーーッ!!!」

 世紀のアホネコ、怪獣大戦争のような大立ち回りを演じて、再び1階と2階の隔離生活を始めたのであった……。

 つくづく俺は、見極めのできない男……。

投稿者 大塚角満 : 00:00

【MHP 2nd G】第72回 ハンターの頂点に会ってきた! ”もうゲネポ”インタビュー その6

 モンハンフェスタ`08で日本最速ハンターの称号を手にした”もうゲネポ”のふたりへのインタビューも、今回が正真正銘の最終回です。大会の話から離れて、ふだんふたりがどんなハンターライフを送っているのか、いろいろと突っ込んでみました。では、楽しんでください〜。

◆◆◆

大塚 じゃあふたりの、ふだんのモンハンライフにも言及しちゃおうかな。まず、メインで使っている武器は何なの?
MASAKI 使用率で言うと、大剣とハンマーがいちばん伸びてるんですよ。でもそれは、タイムアタックの練習をそれでやってたからなんですけどね。それを考慮しなければ、けっこうオールマイティーですね。
大塚 あ、そうなんだ! ……ガンランスも?
MASAKI ガンスは……ちょこちょこ使って、100回越えたくらいですね。
大塚 おお……。ほ、ほかは?
MASAKI ほかも100は越えてます(笑)。大剣とかハンマーが300〜400くらいでいちばん伸びているのかな。
大塚 じゃあ逆に、いちばん使っていないのは?
MASAKI ガンナー系ですかね。ヘビィボウガンがいちばん少ないと思います。
大塚 でもさ、今回ヘビィボウガン強くない?
MASAKI唯 強いですねー!! ヤバいくらい強いっすよ!
大塚 唯君は、ふだんは何を使って狩りしてるの?
 僕はハンマーですね。
大塚 あ、そうなんだ。武器使用度は、ハンマーが突出している感じ?
 そうですね。一応、ハンマーは1250くらいかな。
大塚 1200!!? すげえなオイ!!
 いち時期、ハンマーだけ伸ばしていたんですよ。『2nd』からデータ引き継ぎをしなかったので、せっかくだからひとつだけ突出させようと思って。で、ある程度ハンマーのグラフが伸びてきたところで、訓練所でタイムアタックの練習を始めたんですね。そしたら、訓練所で使った大剣とか笛とかもグラフに反映されるじゃないですか!!
大塚 はいはい(笑)。
 もう、めっちゃヘコんで……。
大塚 うんうん……。わかるぞその気持ち……。反映されちゃうんだよねぇ……。
 で、「もうしゃあないわ!! ほかの武器も使ったるわ!!」って開き直って(苦笑)。
大塚 あはは! しょうがねえなと(笑)。
 でも、500くらいまでハンマーだけだったんですよ。それが訓練所に入ったがために、大剣とか笛のグラフがチョロチョロって伸びちゃって……。
大塚 あのショックはねえ、武器縛りを課してプレイしたことあるハンターじゃないとわからないんだよねえ……。だから俺は、唯君の悔しさは我がことのようによくわかるぞ(苦笑)
 でもそのうち傷も癒えて。ババコンガのタイムアタックで大剣を使い始めて、続いてナルガのタイムアタックで抜刀スキルのおもしろさを知って、しばらく大剣ばっかり使っていましたね。
大塚 でもふたりのプレイ時間って、けっこう差がない?
MASAKI ありますねー。僕はもう社会人なんで、学生の彼と比べると遊ぶ時間が圧倒的に少ないんですよ。なので通勤電車の中で必死になってやってますよ(苦笑)。まわりの人はほとんど寝ているのに、僕だけカチャカチャPSPをいじってるんです。きっとうっさいんやろうなーとは思ってるんですけど、「でもいましかないからやらせて!!」って感じで(笑)。
大塚 あははは! 切実な悩みだなあ(笑)。
 こっちは大学生なので、悠々遊んでます。
大塚 大学の友だちとも遊ぶの?
 日本一になって帰ってきてからしばらくはそういう連中とも遊んでいたんですけど、最近彼らは別のゲームに手を出すようになりました(苦笑)。
大塚 あはは! 日本一の神通力も通じなくなってきたか(笑)。
 僕に言わせりゃ、「まだまだ『2nd G』でやることいくらでもあるやろ!!」って話ですよ(苦笑)。
大塚 うんうん、わかるわかる(笑)。
 やり込むゲームなのに、僕のまわりの友だちはそこまで到達しないんですよ。
MASAKI やり込みの段階になると、面倒くさくなるんでしょうね。
大塚 面倒くさくなってからがおもしろいのになあ。
MASAKI そう! そうなんですよ!
大塚 じゃあさ、ふたりが会っていっしょに遊ぶのは土日くらいなの?
MASAKI はい、そうなりますね。タイムアタックの練習していたときは平日も時間を捻出していましたけど。
大塚 でもさ、ふたりはゲームのほかに趣味はないの?
 ……。
MASAKI ……。
 ……麻雀?
MASAKI ……でも麻雀もゲームみたいなもんやな(苦笑)。
 あんまないすね(苦笑)。
大塚 じゃあ休日にいちばん時間を使っている趣味はゲームなんだ。
 はい、そうなりますね。
MASAKI 僕は職業がプログラマーなんですけど、簡単なゲームを作って遊ぶのは趣味みたいなもんですかね。
大塚 あ、そうなんだー。
MASAKI ヒマな時間に、対戦できるオセロみたいなテーブルゲームを作って遊んでたりします。
大塚 かっこいいなあ。でももうすぐ、大学生の唯君は夏休みだし、社会人もお盆休みがあるから、またたくさん『2nd G』で遊べるね。
 そうですね(笑)。もっと『モンハン』のイベントがあったらいいんですけど(笑)。
大塚 モンハン夏期講習があるじゃん。
 ああ、あるみたいですね!!
大塚 それには行くの? ふたりとも。
MASAKI もちろんですよ!! 8月11日からですよね!!
大塚 日本一の看板引っさげて、夏期講習に乗り込むわけやね(笑)。
MASAKI 特別講師せなあかんのちゃうかな? とか冗談言い合ってますよ(笑)。
大塚 あはは! そりゃいいなあ(笑)。……しっかしここ、蚊が多いな!!
MASAKI わんわん飛んでますよ。
大塚 その、日本一汚いとかいう川からここまで飛んで来てんじゃねえか……?
 あっこで生まれて、わざわざここまで来てるんですかねえ(笑)。
大塚 MASAKI君、仕事は忙しいのかい?
MASAKI プログラマーなんで、まちまちですね。
大塚 ほうほう。
MASAKI でもこっから兵庫県まで通ってるんです。
大塚 え……? ここは大阪とは言っても、ちょっと歩いたら奈良県でしょ?
MASAKI はい(笑)。通勤時間、片道2時間かかります(苦笑)。
大塚 うは!! 遠いな!!
MASAKI だから通勤時間を利用して狩るしかないんです(笑)。
大塚 そりゃあ……狩れるね(笑)。
 そんな状況なのに、タイムアタックの練習にちゃんと来てくれていたんですよ。
MASAKI 仕事終わって、午後9時くらいに帰宅したらすぐにバーっとメシを食って、そのまま日付が変わるくらいまで練習していましたね。
大塚 練習場所は、唯君の部屋?
 はい、ずっと僕んちで練習してました。
大塚 うーん、やっぱり日本一になるような子は、立派な求道者なんだなあ……。そんな人たちとぼちぼち……ひと狩りいきますか!!(笑)
MASAKI いっちゃいまひょか!!(笑)
 ……でもここ、蚊ぁ多いので移動しまひょか(苦笑)。

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 いかがだったでしょうか? ふたりの愉快なキャラクターを徹底的に表現したくなって、6回も続けて記事にしちゃいました(笑)。いやあ書いててこんなに楽しいインタビューは珍しいわホントに……。読者の皆さんにもご堪能いただけたんじゃないかと確信しております。

 さて、このブログがアップされているいま、じつは僕は日本にいません。そう、E3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)の取材のためにアメリカはロサンゼルスに来ているのです。そのため今週は、毎日更新することができません。ちょっと変則的になりますけど、今日、そして水曜、金曜日に更新しますので、皆さん、見捨てずに読みにきてくださいね(汗)。

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投稿者 大塚角満 : 09:00

【MHP 2nd G】第71回 ハンターの頂点に会ってきた! ”もうゲネポ”インタビュー その5

 モンハンフェスタ`08のタイムアタック大会を制し、見事日本最速ハンターに輝いた”もうゲネポ”へのインタビューもいよいよ最終回です! ……と言いつつ、じつはまだまだ書けるネタがあるのでもうちょっと続くかも? ……だっておもしろいんだもん、ふたりへのインタビュー!! でもとりあえず、モンハンフェスタ`08に関する話題は今回で最後です。じっくりと読んでみてくださいね。

◆◆◆

大塚 決勝の対ラージャンを振り返って、どうですか?
 ファミ通.comにあった決勝ステージの動画がいち時期、ニコニコ動画にアップされてたんですよ。それをずっとチェックしていたんですけど……「攻撃食らいすぎ」とか、すんごく書かれてたんですよ(苦笑)。「下はうまいけど上はヘタ」とか(笑)。
MASAKI そうそうそう!! 「上って俺やんけ!!」って(苦笑)。
大塚 あははははは!!(爆笑)
 でも改めてその動画を見て、確かに食らいすぎだな……。自分もまだまだだな……って思いましたね。
大塚 でも決勝の相手だったEffort Cristalは、本当にゲネポのふたりのプレイを高く評価していたので、「とても勝てないだろうな」って思っていたって。
 いやいやいや!! それはこっちのセリフですよ!!
MASAKI だってウチら、ラージャンの最速10分やし!!(笑)
大塚 お互いに評価していていいねえ……(シミジミ)。でも、決勝大会の3試合はハードだね、本当に。練習するにしても、どこに的を絞っていいか難しいし。
 そうなんです。ラージャンも、こればっかり練習していればもっと速くなるんですけど、そのまえのティガや大連続でコケちゃったら本末転倒ですから。
MASAKI 準決勝の大連続狩猟の、とくに2番目のショウグンギザミ亜種がいちばんたいへんだったんです。それを大阪1位の蒼き影と話していたら、彼らは練習のときから大連続狩猟で7分台を出していたんですね。で、僕らが準決勝に残ることになったときに彼らが「俺らの立ち回り教えるよ!」って言ってくれて。でも俺らは、「いや、自分たちがやってきたことをぶつけてみる」って答えて、いままでどおりの立ち回りで準決勝に臨んだんですよね。
大塚 おお……。そんなことが舞台裏で……。
MASAKI もしも蒼き影の立ち回りを教えてもらっていたら、もっと速いタイムでクリアーしていたかもしれませんね。
大塚 でも逆に、慣れない立ち回りでミスって決勝に残れなかったかもしれない。
MASAKI そのとおりですね。ぶっつけでそれをやってたら、間違いなく失敗したでしょうね。
 そこで自分たちの蓄積を捨てられるようだったら、去年も勘違いに気づいた瞬間に武器を持ち替えてました(苦笑)。※インタビューその2をぜひ読もう!
一同 あははははは!!(爆笑)
大塚 そうだろうね(笑)。ハンマー・ボウガンは躊躇なく捨ててたろうね(笑)。
 はい(笑)。迷うことなく捨てて、ランス持ってたはずですよ(笑)。
大塚 でもこういうアスリートって、最終的には自分を信じるんだろうね。
 そうですね。やってきたことをやらないと、って思えました。
大塚 じゃあ、決勝でさきにラージャンを倒したときの率直な感想は?
MASAKI 動画で何回も「うおおおお!」って雄叫びをあげている自分の姿を見ましたね(笑)。
大塚 うれしいよねー!
 勝てるとは思ってなかったですから。勝って、喜んだあとは、本当に全身が痺れました……
大塚 うわあ……。実感こもってるなあ……。MASAKI君、三段跳びで市の大会で優勝したときよりもうれしかった?
MASAKI そりゃそうですよ!!(笑)
大塚 日本一だもんね(にっこり)。
 全国大会ですからねー。……何かの大会で1位になることって、あまりなかったですから。今回のモンハンフェスタも、大阪大会は2位だし、決勝大会でも1位はなかったので。
大塚 ああ! そうかー。
MASAKI ギリギリのところで負け続けていたんですよ。
 これが大差で負けてるんやったら「まあしゃあないか」ってなるんですけど、コンマ何秒とかで負けてだと余計に悔しいやないですか(苦笑)。
MASAKI 準決勝の大連続も、コンマ何秒の差で負けただけやのに、エフォクリがすごくクローズアップされて書かれてましたし……(と、大塚を見る)。
大塚 2秒だろうが0.1秒だろうが負けは負けなの!!(笑)
MASAKI そうっすね(笑)。すんません(笑)
大塚 でも最後の最後に、主役になったんだから。でもさ、これでキミたちは日本でいちばん『モンハン』のタイムアタックが速い男たちになったわけじゃない? その実感ってある?
 『モンハン』をやってる友だちたちよりは、1ランク上になった感じはしましたよ(笑)。
大塚 あはは。そうだろうなー。
 まさか優勝して帰ってくるとは思ってなかったらしく、友だちはビックリしてましたけど。
MASAKI 僕は会社の同僚に『2nd G』をかなり薦めて、いち時期いっしょに遊んでいたんですね。で、フェスタで優勝して帰ってきて、会社で「優勝したで!!」って報告したころには、同僚はみんな『2nd G』を引退してて……(苦笑)。
大塚 あはははは!!
MASAKI みんな別のゲーム遊んでるんすよ!! 「ここに日本一がおるんやで!!」って言いたくなりました……。
大塚 あはははははは!! すげえ肩透かしだなあ(笑)。
MASAKI 「それより、東京のお土産は?」って感じだったし(苦笑)。
大塚 あははははは!! 腹いてえ(笑)。
MASAKI 日本一になったところで、ふつうに社会人やってんねやなぁ……ってたまーにシミジミと思ったりします(笑)。
一同 あはははは!!
大塚 けっきょくまえと変わらず、いつも遊ぶのはこのふたりと(笑)。
MASAKI はい(苦笑)。そうですね(笑)。

 というわけで、じつに5回にわたって連載してきた日本最速ハンターへのインタビュー、いかがでしたか? さすが大阪人というか、非常に人懐っこいうえにノリがいいふたりだったので、改めてテープを聴くたびにゲラゲラと笑ってしまい、江野本ぎずもに「気持ち悪いですよ」と言われたりしました(苦笑)。いやあ、本当に楽しかったわ、今回のインタビュー。大阪に行くときは、ぜひまた遊んでね、ゲネポのふたり(笑)。

 で、冒頭で書いたとおり、ふたりへのインタビューはこれでは終わりませんでした。このあと、ふたりがふだんどんなモンハンライフを送っているのか、こと細かに聞いているのです。その内容は……来週の月曜日にアップしちゃおうかな(笑)。

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投稿者 大塚角満 : 23:57

【MHP 2nd G】第70回 ハンターの頂点に会ってきた! ”もうゲネポ”インタビュー その4

 モンハンフェスタ`08の優勝チーム、もうゲネポのふたりへのインタビューもいよいよ大詰め。4回目の今回、ついに決勝大会の話題に触れる。全国から猛者が集結する決勝大会に臨むにあたり、卓越したセンスを誇る彼らは何を思っていたのか?

◆◆◆

大塚 いよいよ決勝大会の話になってきますが、全国に駒を進めたチームをみて、このへんが上位に食い込んできそうだな、っていう予測はしてた?
MASAKI エフォクリ(名古屋大会優勝のEffort Cristalのこと)が去年の全国大会で活躍した”Gotsummer”だってわかったときは衝撃でしたよ。
 去年のフェスタの決勝大会1回戦がティガレックスだったじゃないですか? そこでGotsummerは当日参加枠だったのに大暴れしてダントツの速さでトップ通過していたので、今回も1回戦がティガレックスだったから、「エフォクリは絶対に上がってくる!」って思ってました。
MASAKI そうそうそう(笑)。
 彼らがまたティガを相手にしたら絶対にヤバイで!! ってふたりで話してて(笑)。
MASAKI そう、「ハイ、まず1枠消えた」ってな(苦笑)。
大塚 あはは! 1回戦突破できるの、16チーム中4チームしかなかったもんね。
 そうなんです。まずエフォクリで1枠、大阪地区大会で俺らに勝った蒼き影で1枠、そして俺らで1枠、で、残り1枠……って予測してました(笑)。
大塚 なんか、おおらかな予想(笑)。でも1回戦って16チームをふたつに分けてタイムアタックしていたけど、後半にやった8チームは全滅だったんだよね。
 そうなんですよ! 自分ら、前半組でやって3分5秒くらいやったんです。それを見て「絶対落ちた!!」ってもんのすごい落ち込んでたんです。
MASAKI まだ4位以内だからいけるかも……という僅かな希望はあったんですけど、後半の8チームの中に蒼き影もいたし、内心「ダメだな……」って。というのも、僕ら決勝大会に向かう新幹線の中で1分52秒でティガを討伐していたんですよ。それと比べると3分5秒ってまったくダメなタイムだったので……。
 それが蓋を開けてみたら後半の8チームは全滅して……。もうビックリでしたね。
MASAKI でも3分5秒だったんですけど、最初に福岡代表のタレメが抜けて、つぎに「よっしゃあ!!」って雄叫びをあげたとき、エフォクリはすごく静かだったんですよ。よし! これで2位や! って思って結果見たら、「アレ!? 3位やん!!」って(苦笑)。
 そうそう(笑)。エフォクリはとっくに終わってたんですよ。もう、クリアーしたらもっと喜べばいいのに!!(笑)
MASAKI 「俺ら危なかったんやん!!」って焦りました(笑)。
大塚 ちなみに決勝大会は1回戦のティガレックス、準決勝の大連続狩猟、決勝の激昂ラージャンと3回戦あったわけだけど、どこがいちばんポイントになると思ってた?
 とりあえず1回戦を突破できないと話にならないので、やっぱりティガですかね。
大塚 じゃあいちばん練習したのもティガ?
MASAKI そうですね。大連続は練習するだけでもけっこう時間かかりますし。
大塚 ……つーか、さっきから蚊に食われまくるんですけど……。
 大自然の中にいますからね(ニヤリ)。
MASAKI もう、痒くてしゃあないですわ(苦笑)。
大塚 (気を取り直して)大連続狩猟はどれくらい練習したの?
MASAKI あれはもう、リタイアしまくって練習してましたね。1匹ずつ突き詰めていくので。……でも本当に長くかかるのでたいへんでした。
 ナルガの練習したいけど、そのまえに出てくる2匹を倒さなきゃじゃないですか? なので「またババか!!!」って毎回(苦笑)。
大塚 あはははは!! 必ずババコンガ亜種が立ち塞がるもんね(爆笑)。
MASAKI そう、「またおまえか!!!」って感じで(笑)。
大塚 でも、あの大連続狩猟のふたりの立ち回りは凄まじかったねえ。
MASAKI 最後、ナルガを落とし穴にハメそこなったのだけ失敗でしたね。
大塚 でも、ちゃんと頭殴って怯ませて落とし穴に落としたじゃん。
 もう、ヒヤヒヤもんですよ!!(笑) 「怯め怯め!!」って大騒ぎしてやってましたもん(苦笑)。
MASAKI そうそうそう!! あれ怯まなかったら終わってましたよ(笑)。
 本当は溜め1で狙わないといけないところを間違えて溜め2を入れちゃったことがあって。溜め2って仲間を打ち上げちゃうじゃないですか? 「あ、ヤバい!」って思ったら本当に紙一重で当たっていなかったり。いやあ助かりました。
大塚 そうだったんだ〜。そういうのも、「きっと彼らは紙一重の位置に立ってやってるんだろうな。すべて計算なんだろうな」って思っていたよ(笑)。
MASAKI んなわけないですよ!!(笑)
大塚 でもその落とし穴を除けば、大連続狩猟はベストのパフォーマンスができた感じ?
MASAKI そうですね。2番目に出てくるショウグンギザミ亜種が、すごくうまくいったのでよかったです。
 うん、悪くない動きができたと思います。
大塚 でも準決勝に進出した4チームとも、ババコンガ亜種、ショウグンギザミ亜種はほぼ同じくらいでクリアーしてたじゃない? やっぱり勝負どころは最後のナルガになると思ってた?
MASAKI いや、ギザミだと思ってましたよ。ババはどのチームも大差ないと思っていたんですよ。でもギザミは、脚を狙ってコケさせて、さらに頭を狙って怯ませて……っていうのができるかできないかで差がつくんですよ。地中に潜られちゃうとものすごいタイムロスになるので。
 そう。潜らないうちに討伐できるかどうかがカギだと思ってました。1回潜られましたけど。
大塚 そして見事、エフォクリとコンマ数秒の差で2位となり決勝に駒を進めました。相手がエフォクリになったわけだけど、そのときの感想は?
 「……やっぱり残りおったか」って感じでした(苦笑)。
大塚 あはは!
 相手がエフォクリだし、自分らラージャンはほとんど練習できなかったので、これはちょっと無理やろ! って思いました。
大塚 へぇ〜。
 で、決勝のまえにちょっとだけ彼らとしゃべったんですよ。「練習、どれくらいできました?」って感じで聞いたら、「それがぜんぜん……。2回くらいしか……」って。で、「武器は何を?」って尋ねたら「ふたりとも双剣です」と。
MASAKI それを聞いて俺らは心の中で(双剣……? もしかしたらいけるんちゃうか……?)って思ったんです。
 何回か練習で試してはいたんですよ。でも双剣は乱舞を当ててナンボだし、ラージャンを拘束するためのアイテムもたいして持ってない。武器についてる属性も氷じゃなくて水やし。防具に広域化のスキルがついていましたけど、回復薬をアイテムとして持っていなかったので使えるのって怪力の種しかない。それらを考えて、双剣は難易度が高いって思っていたんですよ。実際練習ではタイムが遅かったですしね。
MASAKI 僕らは太刀・太刀にしましたけど、ラージャン討伐の履歴に残ってる使用武器ってバラバラなんです。太刀・弓とか。つまりそれくらい、僕らも武器を決め打ちした練習はできなかったってことですね。
 太刀・太刀の練習は、2、3回しかできなかったんですよね……。
大塚 それなのになんで、太刀・太刀を選んだの?
MASAKI 『2nd』をプライベートで遊んでいるとき、太刀専門だったんです。使い慣れている分事故がいちばん少ないだろうし、スキルに”根性”がついていたので即オチもないだろうって。練習不足なんだから、やっぱりもっとも使い慣れている武器でいくのがいいかなって結論づけたんですよね。
大塚 エフォクリもそれで双剣を選んだんだよね。最後にはやっぱり、使い慣れている武器で行こうって。ということは決勝のラージャン討伐は、練習できなかった2チームが、本当にふだんの実力だけでぶつかった正真正銘のガチンコ勝負だったわけだ。
MASAKI ホンマにそうですね〜……。
 ガチンコですね。

※次回、いよいよ完結!

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※『ニャンと! 逆鱗日和』情報!※
●今回の『ニャンと! 逆鱗日和』には、モンハンフェスタ`08名古屋大会の決勝ステージにおいて驚異的なシンクロプレイを披露したEffort Cristalへの独占インタビューが掲載されています! 彼らのパーソナリティーから掘り起こし、いかにしてあの神がかり的なプレイが生まれたのかに迫っているのです。じつはこのほかにも、単行本書き下ろしのコラムが多数収録! その情報は、また今度!

●もうずっとここにさらしておりますが、拙著『本日も逆鱗日和』の第三弾、『本日もニャンと! 逆鱗日和』が7月24日に発売されることを記念して僕のサイン会が行われることになりました。さらに抽選でのご招待となりますが、『ニャンと!』発売記念のオフ会も同じ日に開催する予定です。詳細は明日(7月11日)、ファミ通.comで(週刊ファミ通7月25日号106ページの”MH研究所”のコーナーにも告知あり)お知らせする予定ですので、ぜひぜひチェックしちゃってください!!(角満)

投稿者 大塚角満 : 17:06

【MHP 2nd G】第69回 ハンターの頂点に会ってきた! ”もうゲネポ”インタビュー その3

 さあさあお待たせしました! モンハンフェスタ`08の全国優勝チーム、”もうゲネポ”のふたりへのインタビュー、3回目です。前回前々回の記事を読まないと意味がわからないフレーズも含まれていますので、まだそちらを読んでいない方はぜひ、その1その2をお読みください〜。

◆◆◆

大塚 (ナルガクルガのタイムアタックについて) でもさ、たまたま最初の1回目にいいタイムが出たのって、ビギナーズラックかもしれないじゃん?
 いやそれが、何回やってもそういうタイムが出たんです!
MASAKI 「今回もまた優勝タイム超えたよ!」、「うわ、今度もや!」って感じで、何回も続けてそういうタイムが出ちゃったんです。
大塚 マジで!? でもそれは何でだと思う?
MASAKI ナルガクルガって新しいモンスターだから、こちらもその動きに慣れていないじゃないですか? なのでけっこう、その場その場の立ち回りになっていたんです。これがヘタに知っていると余裕が出てきて油断して失敗する……っていうパターンに陥りがちなんですけど、それがなかったんですよね。
大塚 なるほどねー。武器は大剣と狩猟笛だったけど、これはわりと早いうちから決めていたの?
 そうですね。でもたまに「こっちでやってみいひん?」って感じで脱線しつつ練習してました。
大塚 練習しながらも、ナルガについてはかなり楽観視していたと。
 問題はやっぱりババコンガでしたね。もう練習のときから、「このタイムやったら東京(決勝大会)行けるで!」とか言ってました(笑)。
MASAKI 「いまのは東京や!」、「これじゃ東京行かれへん!」って感じで(笑)。とにかく「東京東京!」ゆうてました(笑)。
大塚 でもさ、大阪大会は最終的に2位通過だよね?
 う。
MASAKI 2位ですね……。
大塚 通過タイムの2分36秒ってのは、自分たちで見てどうなの?
 ちょっと遅い……かな。
MASAKI ベストよりは遅い……ですね。でも練習の平均タイムは、だいたいこれくらいでした。
大塚 じゃあ納得の出来ではあったんだ。
 なかなかの動きはできたかな、って思ってましたねー。
MASAKI でも舞台裏で練習してたときにベストタイムが出たんですよ。
大塚 ほほ〜。ベストタイムって、どれくらいなの?
 ……。
MASAKI ……。
大塚 ??
MASAKI ……PSP見ていいすか?(苦笑)
大塚 また覚えてないのかよ!(笑)
MASAKI いやあ、まったく覚えてないわ(苦笑)。
 えーっと(笑)。……3分13秒ですね。で、このタイムが出た瞬間にステージから呼ばれたんですよ。慌ててふたりしてスリープモードにしちゃったもんだから、お互いひとりでこのクエストを3分13秒でクリアーしたことになっちゃって……(苦笑)。
大塚 あー! はいはい! 離脱になっちゃったのか!(笑) たったひとりで超人的なタイムを叩き出したことになっちゃってるんだ!
MASAKI そうですそうです(苦笑)。とんでもないことになってるんです(笑)。
 でも舞台裏にいると「2分台が出た!」とかいう声も聞こえてくるんですよ……。
大塚 ええ!? マジで!?
 いやあ、プレッシャーでしたねぇ……。練習中に出ていたベストタイムが2分台だ、っていうのならいいんですけど、ホントに隣にいたチームが「2分台だ!」とか言ってたので……。
大塚 でもそれは、ライバルチームの戦略だったのかもよ(笑)。
 あー(笑)。でも、めっちゃ焦りました(苦笑)。
大塚 そんなことが舞台裏でありながらも始まってしまった決勝ステージ。振り返ってみて、いかがです?
MASAKI ナルガがやたらと吠えてたんですよ……。
 シビレ罠を作ったあとに遠くで2回吠えて……。
MASAKI で、仕方なく斬りにいって、落とし穴作ったらまた遠くで吠えて。
大塚 つまり、タイムロスが多かったわけね。
 はい。そのあいだって何もすることないし、せっかく観客の人が見てくれているんだから、客席に向かってキャラクターに手を振らせたりしてました(笑)
大塚 そうそうそう! パフォーマンスすんだよこのふたり!!(笑) ちょっと話が飛んじゃうけど、決勝大会の準決勝の大連続狩猟、3頭目のナルガクルガが降りてくるまえにお互いが蹴っ飛ばしあったりしてたじゃない?
MASAKI あー、してましたね。
大塚 俺はあの行動は、じつはナルガが上から降ってくるまでのタイミングを計算するために行っているんだろうな、って思っていたんですけど。
MASAKI ええええ!!?(爆笑)
大塚 「●発目の蹴りを放ったあとにナルガが降ってくる……」って計算してたんだよねえ……?
 んなわけないじゃないですか!! 深読みしすぎですよ!!!(爆笑)
大塚 違ったのか!!? ……よよよよくも俺の夢を……。
MASAKI あはははは!!(爆笑)
MASAKI そこまで見られません(苦笑)。
 あれは、せっかく画面に映っているんだから、なんかやらにゃしゃあないなあってことで(笑)。
大塚 ……つーかキミら、緊張しないのかい(苦笑)。
 上に上がっていくにつれて緊張しなくなったんですけど、大阪大会予選のババのときはめっちゃヤバかったですよ……。
MASAKI もう、なんとかせにゃ……って感じだったので。
 ババは、爆弾蹴って自分の体力を減らして火事場を発動させて、シビレ罠を設置したらあとは斬りまくるだけなんです。でも、1回でも攻撃当たったら即オチの体力しかないので……。
MASAKI ミスれないんですよ、もう。当たったら終わりなんで、手が震えまくりで(苦笑)。
 決勝のナルガは「練習どおりやろ」ってだけでしたね。
MASAKI いつもどおりやったらいいタイムが出るって確信してましたから。僕らって、プレイが始まると画面に没頭できるんです。横の声とかぜんぜん聞こえくなりますもん。
大塚 え。じゃあ観衆の声は?
MASAKI まったく聞こえないですね。
大塚 すげえ集中力だな!! ……もしかして、何かスポーツやってた?
MASAKI 僕は陸上やってました。
大塚 おお……。
MASAKI 走り幅跳びの選手だったんですけど、あれって踏み切るときに線を1ミリでも飛び出たらファールじゃないですか? だから助走のまえからすごく集中してやってましたよ。
大塚 陸上は、かなり本気でやってたの?
MASAKI はい。この市の三段跳びの中学記録を持ってます。
大塚 そりゃあすごいなあ。
 陸上やってる人に名前を出すと、「ああ、あの人か」ってわかるくらいですよ、このあたりでは。
大塚 へぇ〜! そのころから集中力は培われていたんだね。
MASAKI そうかもしれないですね(にっこり)。
大塚 一方の唯君は?
 僕はダンスをやってて、イベントで観客の前で踊ったりもしているんです。なので基本、ステージに上がることについては緊張しないはずなんですが、やっぱりモンハンフェスタは独特の雰囲気がありますね。ダンスのときとは違う緊張を感じました。
大塚 ちなみに大阪大会が開かれるまえの、ほかの地区大会のプレイ動画は観ていたの?
MASAKI はい、全部チェックしてました。
大塚 それを観て、どんな感想を持っていました?
MASAKI 「俺らのほうが速いかもな」って感じですかね(笑)。実際、いいタイムも出ていたので、かなりいいところまでいけそうだ、っていう手応えはありました。
大塚 じゃあ、大阪大会のあとに行われた名古屋大会で、優勝したEffort Cristalのふたりが演じた大剣・大剣のシンクロプレイは?
MASAKI あれは……ビックリしました(笑)。
 あれは……ねぇ(遠い目)。
MASAKI 大剣・大剣がいちばん速いタイムが出るって一般的に言われていたし、実際にそうなんだろうなと思っていたんですけど、なかなかうまく立ち回れないんですよ。それがまさか、ああいう形にして実現させるとは……。
 じつは彼らの動画を観るまえにネットの掲示板を見たら、「シンクロしすぎ!」ってコメントばっかなんですよ。で、どんなモンなんやろと思って動画を観たら……そらビックリしましたね(苦笑)。「重なりすぎやろ!」って(笑)。
大塚 あははは。
 でも最初に観たときは、「これならちょっと練習すればできるんちゃうか?」って思ったんですよ。
大塚 そしたら?
 ……ぜんっぜんできない(笑)
MASAKI うん、まったくな(苦笑)。剣を振り下ろして回避する方向も、右に左に、上に下に乱れ飛んで(苦笑)。
 そうそう(笑)。
MASAKI 「つぎ、いくでー!」って合図したら、ひとりは斬って、ひとりはダイブしてとか(笑)
大塚 あはははは!!
 そんなんばっかでした(笑)。
大塚 でも、全国優勝したこのふたりをして、「あれはすごい」って言わしめるんだから、Effort Cristalのふたりもとんでもない子たちなんだなあ……。でも名古屋大会が終わって、全国大会進出者が一応、出揃ったわけじゃないですか? この強者たちを見渡して、ライバルになりそうなチームっていましたか?
MASAKI あまりそういうのは気にしてなかったかもですね。
 そうやなあ。……でも大阪大会では2位だったので、ここで優勝した”蒼き影”はターゲットにしてましたね。
MASAKI そうそう。2秒差で負けたんですけど、その僅かな差で記事の扱いがまったく違ったじゃないですか!(と、大塚を見る)
 そう! 2秒差やのに、蒼き影ばっかりクローズアップされてて!!(と、大塚を見る)
大塚 あははは!!(爆笑)
MASAKI 僕らも同じような戦略でやってたのに!!(さらに大塚を見る)
大塚 うるさい!!(爆笑) その2秒はとてつもなく大きい2秒なんだよ!!
MASAKI 2秒でも、負けたら負けや! っていうことですね?(笑)
大塚 そう、そのとおりです(ニヤリ)。
MASAKI ナルガが吠えて接近してこなかったものしゃあないと(笑)。
 抜刀で1発外してしまった、俺が悪いと(笑)。
大塚 そう!! 君たちが悪いの!!(笑)
MASAKI あはははは!! そのとおりすね(笑)。

※次回に続く!

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投稿者 大塚角満 : 20:35

【MHP 2nd G】第68回 ハンターの頂点に会ってきた! ”もうゲネポ”インタビュー その2

 ひゃ〜……。忙しくてこんな時間になってしまった……。すみません、お待たせしました。モンハンフェスタ`08優勝チーム、”もうゲネポ”のふたりへのインタビュー、2回目です。1回目をまだお読みでない方は、ぜひこちらから読んでくださいねー。ではご堪能ください! 爆笑必至すよ(笑)。

◆◆◆

大塚 『モンスターハンターポータブル 2nd』も、当然ながら遊んでいたんだよね?
MASAKI はい、もちろんです!
大塚 プレイ時間はどれくらいに?
MASAKI なんぼやったかなぁ、『2nd』……。
 『2nd G』と比べると、圧倒的にプレイ時間が少ないことは間違いないですけどね。
大塚 あ、そうなんだ!
 モンスターの討伐数ってあるじゃないですか? あれを見たら討伐数が3桁いってないモンスターがかなりいましたからね。
MASAKI そうそう(笑)。バサルモスなんて23頭とかやったもんな。
 うん(笑)。いま見ると「ぜんぜんやってないやん!!」ってたまげますもん。
大塚 それは、ハマってなかったわけではないの?
 いや、めっちゃやってるつもりだったんですけどね(笑)。でもいまと比べちゃうと……。
大塚 『2nd G』のプレイ時間がすごすぎるからそう見えるのかな?
 あー。そうかもしれませんね。あと『2nd G』は最初から「大会に出る!」って決めたのも大きかったかな。
MASAKI そうそうそう。
 『2nd』のときも大会(モンハンフェスタ`07のこと)に出ましたけど、今回と比べたら練習量も戦略も、ホンマになっちゃなかったですからね(苦笑)。
MASAKI せやなー(笑)。
 ふたりで武器担いでいって闇雲にモンスターに殴りかかる、ってだけでしたし。
大塚 ああ。力技だったんだ。
 ですです(笑)。甘かったですね、いま考えると。
大塚 と言いつつも、去年もモンハンフェスタに出たんだよね。それはどういう話の流れで出場することになったの?
MASAKI ホンマにふつうの流れで、「フェスタってのがあるみたいやでー」ってふたりで話をしてて、「どんなルールなん?」って確認した感じなんですけど……。
大塚 けど?
MASAKI じつはちゃんとルールを読んでなくて、「ポイント勝負らしいで!」ってことになって……(苦笑)。
大塚 マジで!?(笑)
 狩猟のタイムが表示されたあとにポイントが出るじゃないですか? 「あれの勝負やで!」ってナゼか(苦笑)。
大塚 あはははは!!
MASAKI なんか、あっこしか読んでなくて(笑)。
 で、ポイント勝負ってことになって(苦笑)。あれ、選ぶ武器によって換算されるポイントが変わってくるじゃないですか? それをふたりで顔を突き合わせながらいろいろ計算して……。クリアーしたときにもらえるポイントはもちろん、使うアイテムによってどれだけマイナスされるのかも考えて、さらに武器の使いやすさも加味して(苦笑)。
MASAKI それで武器にライトボウガンを選んだんですよ。弾がいっぱいあるから、ひとりはボウガンにしようって。
 ふたりで小さいモンスターを殴りに行くと効率がわるいので、ひとりはハンマーで殴って、ひとりはボウガンで遠くから撃つという作戦にしたんです。

※ここで我々がいる真横を、口に大きな虫をくわえたネコが悠然と歩いて行った。

大塚 ネコが歩いているねえ。
MASAKI このへん、ネコたくさんいますよ。公園の水場の水を飲みにきたりとか。
大塚 うーん、牧歌的(笑)。……で?(笑)
 えーっと(笑)。まあそんな組み合わせで勘違いしたまま練習していたんです。そのまま大会当日になって会場に行って参加者の列に並んでいたら、フェスタのスタッフの人が何か言ってるんですよ。
MASAKI それを聞いて……。
 「タイムアタックやでコレ」と……。
大塚 あはははははは!!!(爆笑)
MASAKI 「ポポポ、ポイントちゃうんかい!!」
 「タタタ、タイムやゆうとるで……」
大塚 あははは! は、腹痛え(笑い続ける)。
 そこで初めて気がついて、「えーーーーーーっ!!!!」ですよ(苦笑)。
MASAKI あれは衝撃やった(笑)。
 もう並びながら、「そんなやったらランスとか使えるやん!!」って言ってタイムアタックで練習しだしたんですけど、もう付け焼刃もいいところなので、けっきょく「いつもどおりいこか……」って(苦笑)。
MASAKI で、最終的に20位で終わると(笑)。
大塚 あははは! でもポイントだったら1位だったかもね(笑)。
MASAKI あはははは! そうやったかも(笑)。
大塚 めっちゃおもれえ(笑)。
 それでもそのときは、「まあエライめにあったけど、20位だったらギリギリで公式サイトに載るからええかあ」って話して(笑)。
大塚 前向きだなあ(感心)。でもそのときはタイムアタックのおもしろさは知らないわけだよね? やってなかったんだから(笑)。
MASAKI ですねえ(苦笑)。なんでわざわざ火事場使って立ち回るん? って思ってましたよ。ふつうにやればええやん、って(笑)。
大塚 いやあ、ひとつナゾが解けたよ。なんでゲネポのふたりが去年地区大会で20位だったのか(笑)。サザエさんを髣髴とさせる勘違いのもとでプレイしていたからだったんだね(笑)。
MASAKI あはは! そうですね(笑)。
大塚 もっと手前で気づけや!!(笑)
 ホントっすよねー(笑)。
大塚 そんなんじゃ、悔しくなかったでしょ?(ニヤニヤ)
 悔しかったですよ!!(笑)
MASAKI そう!! そんなんでもベストタイム出せてたら決勝ステージに残れたんですよ!!
 ベストタイムだったら、大阪予選の1位より、1秒速かったんです!!
大塚 あ、ホントに? ハンマー&ボウガンで?(笑)
MASAKI そうなんです。勘違いしながらも、わりかし理にかなっていたようでして(苦笑)。
大塚 でも20位で終わってしまったと。
 はい……。もっと早いとこタイムアタックだ、っちゅーことに気づいていれば……っていう悔しい思いはしばらくありましたよ。
大塚 ていうか、そもそも間違ってるから(笑)。
MASAKI さきにルール見ろ、っちゅー話ですよね(笑)。
大塚 しっかし、おおらかだなあ(笑)。……ホラ、また我々のまわりででっかいクマバチが飛んでいるけど、こういう情緒溢れる街で育ったからこそ、ふたりのその愉快な人格が形成されたんだろうねえ。
 あはは。そんなもんなんですかね(にっこり)。
大塚 まあそれでも悔しかったと。ということは、またチャンスがあったらリベンジしたいとは思っていたの?
MASAKI 来年は確実に出よう、って話してましたねー。
大塚 じゃあ今回は、フェスタの概要が発表されたらすぐに練習を始めた感じ?
 応募してからは練習しまくりです。でも今回、ソフトが発売されてからフェスタの概要が発表されるまでの期間が短かったじゃないですか? なのでちょっと焦りました。
MASAKI そうそう。「えええ!? まだウチらナルガ1回も見たことないやん!!」って感じで。もう僕が社会人だったので平日はそんなに時間が取れないのもあったので。
大塚 ああ、そうかそうか。それでもリベンジに燃えているし、今回はキチンとした戦略のもとに挑もうと思ったんでしょ? たとえば最初のババコンガはどんな作戦で?
 最初に使用できる武器を見たときから、攻撃力もあるし、弱点属性も突いているので大剣しかないやろな、って思いましたね。
MASAKI で、とにかくふたりでひたすら頭を攻撃しまくる、っていう作戦を立てました(笑)。
 属性がついているから手数があったほうがいいかと思って、最初はふつうに振り回していたんです。でもそれだと討伐するまでに武器の斬れ味が落ちちゃって攻撃が弾かれるようになるんですよ。で、「これは途中で砥いだほうがいいんかな?」っていう疑問が浮かんできて、いろいろ試しながらやっていたら、明らかに速く討伐できた回があったんですね。なんでだろう……って考えたら、どうやら火事場が発動していたらしいぞ、と。
大塚 ほうほう。
 どうやら火事場は発動させたほうがよさそうだ、ってなりまして。
MASAKI そしたら今度は、溜め斬りを多めに入れると砥石を使うまえに討伐できる、ってことに気づいて。
大塚 ほほー! これはじつにおもしろいよ。というのも、全国2位のEffort Cristalの場合は、チームリーダーが「溜め斬りをいちばん効率よく当てるにはふたりが同じ動きをしたほうがいい」って最初に結論付けてから、それを突き詰めて行くんだよね。でもゲネポのふたりは、いろいろと試しながら作戦を潰していく、って感じじゃない。
 うんうん。そうですね。
大塚 で、これはダメだった、これは使えそうだ、っていうのを積み上げていったわけだよね。
 戦術的にはそのとおりですねー。で、問題になったのが”いかに火事場を発動させるか”だったんですよ。ババ(ふたりはババコンガのことをこう呼ぶ)に殴られて一気に減らすのか、それともババが動くときにちょこっと当たってこっちの体力を減らしていくのか、いろいろやったんですけど、安定しないんです。ババしだいなんですよ。
大塚 うん、確かに(笑)。
 で、けっきょくたどり着いたのが、爆弾を蹴っ飛ばして体力を減らすという方法だったんですよ。
MASAKI 大剣のときは防御力が27で体力が130なんですけど、爆弾を蹴っ飛ばすと本当に数ミリだけ、体力が残るんです。それを見て、「カプコンは"これでやれ!"と俺らに言ってるに違いない!」って話して(笑)。
 これを使えゆうてんねやな、って(笑)。
大塚 なるほど! 俺たちは気づいたぞ! そこにたどり着いたぞ! と?(笑)
MASAKI そうですそうです(笑)。
大塚 ババコンガの練習時間はどれくらい?
MASAKI リタイアを入れると……400回くらいはやってると思いますね。
 クリアーしたものだけでも300頭は確実に倒しているので。
大塚 すげえなあ! ちなみに、練習のベストタイムは?
MASAKI えーっと……いくつやったっけな。
 ……見るか。
大塚 ぜひ(笑)。……でもここも、エフォクリと違うんだよなあ。彼らは完璧に自分のベストタイムとか覚えていたので(笑)。
 あははは! そうなんすか!(笑) ……えーっと、ババは1分43秒ですね。
大塚 うは! 速ええなあ!! あれ、大阪予選でのタイムは……。
MASAKI 1分50秒ですね。
大塚 ということは、ほぼベストのパフォーマンスがあの場でできたってことか!
 そうなりますね。そこまでの地区大会のババ討伐で1分台が出ていなかったので、もう「よっしゃー!」って感じで。
大塚 じゃあもう、練習の後半では平均して2分を切るくらいのパフォーマンスができていたの?
MASAKI 10回やって6、7回は2分切れていたと思いますね。
大塚 すげえなあ。
MASAKI そのころ、PCのエクセルに出たタイムを全部打ち込んでいって、予選通過ラインと思える線を引いて、クリアーできているかどうか印をつけていったんです。
 で、いまの10回の平均タイムはこれくらいだから予選通過の可能性は……ってな感じで突き詰めていったんです。
大塚 へぇ〜!(驚いてばっか) ……なんか、行き当たりばったりじゃないのが意外(笑)。
 あははは(笑)。
大塚 じゃあ予選通過についてはけっこう楽観視してた感じ?
MASAKI いや! やっぱり勝負どころはババだと思ってましたよ。
 というのも、決勝のナルガでは絶対に勝てると思っていたので。
MASAKI そうそう。ナルガはいける! 思ってました。
大塚 えええ! マジで!? それはナゼ?
 フェスタの福岡大会が終わったあとに、初めてふたりでナルガクルガのタイムアタックをやってみたんですよ。そしたら1回目で、福岡の優勝タイムとほぼ同じくらいのタイムが出て……。
MASAKI これ、いけるんちゃうか!? って(笑)。
 なのでババさえ突破できれば……。
MASAKI 「俺ら優勝やな!!」
大塚 うはあ! かっこいいな!!

※次回に続く!

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▲ふたりの地元の公園で、石のベンチに腰掛けながらインタビュー。こいうのも、たまには悪くない。

投稿者 大塚角満 : 00:00

【MHP 2nd G】第67回 ハンターの頂点に会ってきた! ”もうゲネポ”インタビュー その1

 7月某日。俺は奈良県に程近い大阪の閑静な街に佇んでいた。時間は午後3時。まだ梅雨のさなかではあったが、この時期の大阪はさすがに暑い。最近、3冊目の単行本『本日もニャンと! 逆鱗日和』の追い込み作業で週末もすべて、取材や原稿執筆の仕事が入っていた。この日も、ふつうだったら休みの週末である。しかし、そんなことはどうでもよかった。休日だろうが何だろうが直接彼らの地元まで出向いて、会ってみたい男たちがいたのだ。ようやく今日、念願叶って、実際に会ってじっくりと話を聞くことができる。俺は汗を含んだTシャツに重みを感じながらも終始ウキウキした気分で電車を乗り継ぎ、この見知らぬ駅にたどり着いたのだ。やったやった。ようやく会えるぞ!

 ひとつしかない小さな改札をくぐると、目の前に見知った顔が現れた。会うのはモンスターハンターフェスタ`08の決勝大会以来だ。そうか。あれからもう、1ヵ月以上の時が流れちゃったのか……。見るとふたりはニコニコと笑いながら、今日もトレードマークの帽子を被ってきてくれている。ずっと、会いたかったふたり組。俺はふたりを見た瞬間に暑さなどすっかり忘れて、破顔しながら声をかけた。

 「おお〜! 久しぶり、ゲネポのふたり!!」

 俺が東京から新幹線に乗って、何度も何度も電車を乗り継いでまで会いたいと思っていた男とは……そう、モンハンフェスタ`08で見事、全国優勝を成し遂げた”もうゲネポ”のふたり組だったのだ。

 「お久しぶりです!」とゲネポのふたり。決勝の舞台で躍動していたふたりのシンボルである帽子を見て、熱かったモンハンフェスタ`08の会場にタイムスリップしたような感慨を覚える。さあ、たっぷりと話を聞かせてもらうぞー。

 俺はふたりの案内で、彼らの地元を一望できる緑豊かな公園に足を踏み入れた。今回のインタビュー場所は、「ぜひ屋外で、しかもふたりがよく遊んだところとかでできるとうれしいな」とふたりに希望を伝えておいたのである。うん、ほどよく風が通るここなら、気持ちよく話ができそうだ。俺たちは公園の休憩スペースにあった石のベンチに腰をかけて、ざっくばらんに話を始めた。

大塚 もう、聞きたいことが山ほどあって困ってるんだけどね(苦笑)。まずはふたりの歩みからじっくりと聞いていこうかなぁと。ふたりは1歳違いのコンビということだけど、どんな知り合いで?
 遊び友だち、ですね。たまたまふたりとも『遊戯王』にハマってた時期があったんですけど、あるときMASAKIのグループが地元のコンビニの前でこのゲームで遊んでいたんです。で、ちょうど僕もやっていたので、「あ! 『遊戯王』やってる!」って気づいて声をかけて、その仲間に入れてもらったんです。
大塚 へぇ〜。それって、何歳くらいのとき?
MASAKI 中学……かな? 13、14歳くらいのときですね。
大塚 よく積極的に仲間に入りにいったねえ。
 そうですね(笑)。最初は遠くで見てたと思うんですけど、よく覚えてないや。
大塚 MASAKI君が年上で22歳、唯君が21歳と……。若いなぁ、もう。
MASAKI そうですか?
大塚 若けえよ!!(笑) エフォクリ(シンクロプレイでおなじみのモンハンフェスタ`08準優勝チーム”Effort Cristal”のこと)のふたりも19歳コンビだったし。このあたりの年代は、『モンハン』のゴールデンエイジではあるまいか……。って、まあいいや(苦笑)。ゲネポのふたりは中学のときからのつきあい、と。
MASAKI そうですね。でも学校違うんですけどね。唯は私立の中学で、僕は地元の公立中学に通っていたので。
大塚 ああ、そうなんだー。でも中学生くらいで、学校違うのに交流あったのって珍しいよね。
MASAKI あった……なあ(と唯君を見る)。
 『遊戯王』のおかげですね(笑)。これから入って、いろんなカードゲームをやって、麻雀をやって、ゲームをやって……と遊んでばっかですけどね(笑)。
MASAKI ホンマに趣味が同じなんですよ。いろんなジャンルで。
大塚 たとえば?
MASAKI 『マジック・ザ・ギャザリング』に始まって、『ポケモン』もずっと同じやつを遊んでいたし、『ポケモン』のカードゲームにもハマってやってたし。アーケードだと『アヴァロンの鍵』とか。
大塚 基本的にふたりとも、ゲーム好きなんだね。
MASAKI もうゲームばっかですね(苦笑)。
大塚 じゃあ学校が終わったらふたりで合流してずっといっしょにゲームで遊ぶ……っていう少年時代だったの?
 平日はなかなかいっしょには遊べなかったんですけど、土日はひたすらいっしょに遊んでましたね。
大塚 それは何人かのグループでそうやって遊んでいたの? それともずっとコンビで?
 最初は3人だったんですよ。でもひとりは引っ越しちゃって。引っ越ししてからもしばらくはいっしょに遊んでいたんですけど、彼が就職してからはちょっと時間があわなくなっちゃって。
大塚 次長課長みたいだねえ(笑)。で、まあそうやっていろんなゲームで遊ぶうちに『モンハン』に出会ったと。それは何歳くらいのとき?
 僕は無印(初代『モンハン』のこと)が出たとき、当時のバイトの先輩に「こういうおもしろそうなのがあるねんけどやってみいひん?」ってファミ通を見せられたんですよ。見たら武器の一覧が絵になって紹介されているページで、それを見て「おお。これだったら僕はランス使いたいですね」って話してて。で、実際に買って、ネットも繋いで遊び始めたら……もうおかしいくらい遊びまくりました(苦笑)。
大塚 あはは。わかるなあ。
 それから『モンハン』の新作が出るたびに買って遊んで。でもそのとき、MASAKIはやってなかったんです。
MASAKI 僕は兄弟が多くてテレビを独占できなかったんです。財力もなかったので、プレイステーション2も持っていなかったですし。そのときはもう、やりたいけどあきらめていました。
大塚 MASAKI君、何人兄弟なの?
MASAKI 4人兄弟の2番目です。
大塚 それだけ兄弟がいたら、確かに所有権争いはたいへんそうだなあ。
MASAKI そうなんです。テレビも1台しかなかったですしね。
大塚 じゃあ唯君が『モンハン』で遊んでいるのを眺めていただけなんだ。
MASAKI そうですねー。見てましたね。
大塚 唯君のところに行って、やらせてもらったりはしなかったの?
 それはなかったかなあ。そのうちに『ポータブル』が出ましたし。
MASAKI もう、『ポータブル』が出たときは即買いでしたよ。「やっとできるー!」って感じで。
大塚 じゃあ「やってみたい!」とは思っていたんだね。
MASAKI やりたかったですねー! 雑誌はずっと見てましたので。
大塚 一方の唯君は無印からどうかしていたと(笑)。その当時からうまかったの?
 あー。ネットの中なので一部の人だと思いますけど”神ランサー”って呼ばれてました(笑)。
一同 おおおおお!! かっちょいーーっ!!
 バイト仲間でいっしょに無印やってた先輩にも「おまえスゲエな」って言われたり。
大塚 すげーーーっ!
ネットでいっしょに遊ぶ人たちからも「すごい!」って言われてましたね。
大塚 おおお。昔から伝説の男だったのか!!
 あははは。
大塚 でもそんなに無印遊んでいたなら、もしかすると俺ともどこかで会ってるかもしれないね。俺も相当やってたので。
 ああ、そうですね。いっしょに遊んでいたかもしれないですね。
大塚 でもそんなにうまいランサーいたっけなあ(笑)。
 もう最近、めっきりランスを使わなくなったので腕は落ちてると思います。
大塚 でもそのころからセンスがあったんだなー。昔からアクションゲームは得意だったの?
 そんなこともないですよ。いろんなゲームに手を出しては、途中で投げ出す……って感じだったので。
大塚 挙がったゲーム、『ポケモン』とか『遊戯王』とかだしね。
 そうなんですよ。ふたりともテーブルゲームがすごく好きで。
大塚 ふたりで『モンハン』をやり始めたのは『ポータブル』が出てから?
MASAKI そうですね。もう、協力プレイしまくりです。
大塚 MASAKI君はやってみてどうだったの?
MASAKI ドップリもいいところです(笑)。ひとりでもずっとやってて。それでもやっぱり、ゲームの進捗状況は相方のほうがずっと早くて。追いつこうと思ってがんばって、「ここまで行ったでえ!」って相方のデータを見ると、いっつも先に行かれてて(苦笑)。どんなにがんばっても、相方は先にいるんですよ。
大塚 永遠の追いかけっこかあ(笑)。でもそれが、MASAKI君のモチベーションに繋がったんじゃないの?
MASAKI ああ、それは間違いないですね。いまだに「今回は抜かしただろう!」って思って相方に聞くと、とっくに終わってたりしますからね(苦笑)。
大塚 ということは、『モンハン』をやるうえでの主導権みたいなものは、年下の唯君が持ってる、って感じなのかな?
MASAKI そうなんですよ(笑)。
 昔からやってますからねー。プレイ時間も圧倒的に僕のほうが長いので。
大塚 MASAKI君が最初にメインで使ってた武器はなんだった?
MASAKI 大剣、ですね。攻撃力が高いからという理由で。でもものの見事に、最初のブルファンゴにやられたんですよ。森丘の11のエリアで……。
大塚 はいはい!(笑) 釣りできるところね。あそこ、通路細くてハマるんだよなー!(笑)
 僕もランスで行ってガードもできずにブルファンゴにやられましたよ……。そこからガードを使うようになったんですよねえ(シミジミ)。
大塚 へぇ〜! みんなファンゴで引っかかるんだよなあ(笑)。ちなみに『ポータブル』をやり始めてからは、いつもふたりいっしょで?
MASAKI そっからふたりでずっとやな?(と、唯君を見る)
 うん、せやな。
大塚 そこから二人三脚が始まったわけか。えーっと、『ポータブル』が発売されたときって、ふたりはまだ学生か。
MASAKI そうなりますね。
大塚 プレイスタイルは、当時から効率的な感じだったの? いかに早く狩れるか研究したりとかは?
 そのときはしてないですね。
大塚 じゃあゲラゲラ笑いながらふつうに協力プレイをしていた感じ?
MASAKI うん、そうですね。
 遊びかたはいろいろ考えていましたけど。裸で武器だけ持ってクエストに行って、「突進止めたるねん!」って言ってモンスターの前に立ちはだかったりとか(笑)。
MASAKI やったやった!(笑)
 そういうの以外だと、本当にふつうだと思いますよ。タイムなんて気にしたことなかったし。
大塚 ストイックな感じではなかったんだね。
 『ポータブル』のときは、まったくそういうの(タイムを気にしたり)はなかったですね。
大塚 うーん、エフォクリのふたりとまるで違うなあ。
 エフォクリはもともとタイム重視だったんですか?
大塚 エフォクリはチームリーダーのGod君が徹底的に効率重視の子なのね。ふだん遊ぶときもタイムしか見ていない感じ。回復はいっしょに行く仲間に任せて、自分はひたすらハンマーをぶん回してるんだって(笑)。
MASAKI えええ……。
 ひとりが攻撃、ひとりが補助なのか……。すごいな……。
大塚 だからシンクロプレイが生まれたんだろうね。
 ああ、そうなんでしょうねー。
MASAKI 俺について来い! って感じなんだろうなあ(感心)。
大塚 言ってしまえば”主従関係”な感じ。……詳しくは、7月24日発売の単行本『本日もニャンと! 逆鱗日和』にエフォクリへのインタビュー載ってるので見てね!! ……と、宣伝ができたところで本題に。ゲネポのふたりは、対等な立場でやってる感じだね。
 そうですね。お互いのやることを立てながら、って感じです。
MASAKI 役割作りはしますけどね。
 でも、強制はしないです(笑)。
大塚 おもしろいなー。全国の1位と2位で色がぜんぜん違うわ。

※続きは明日!

genepo1.jpg
▲右がMASAKI君、左が唯君。とても明るく、人懐っこいふたりで、話していて楽しくて仕方なかったです。

投稿者 大塚角満 : 19:18

【MHP 2nd G】第66回 テオ物語 その1

 最初に言っておきます。これからここに書くこと、極めつけに筆者の妄想です(苦笑)。モンハン愛が極まって妄想に拍車がかかるとこういうのも書けるようになる……といういい(悪い?)見本みたいなものですな。そういうことを覚悟して読んでください!

 カフカの『変身』ふうに……。

◆◆◆

 目が覚めると、僕はテオ・テスカトルになっていた

 すぐには気づかなかった。いつものように朝8時半のアラームで目を覚まし、布団を跳ねのけて起きようとしたのだが身体に布団がかかっていない。アレ、おっかしいな? と思って身体を見るとどうしたことか、寝るときにいつも着ているパジャマがいつの間にか赤い毛皮になっている。うーん、なんでだろう。もしかすると夕べは冷え込むという話だったから、僕が寝ているあいだに母さんが、フカフカの毛皮を着せてくれたのだろうか? ウチの母さんは心配性だからあり得ないことではない。ああ、そうか。この毛皮が暑くて、布団を跳ねのけてしまったに違いない。なーんだそうか。謎が解けた。

 疑問が解決したおかげですっかり目が覚めた僕は、いつものように腹筋運動の要領で元気に起き上がろうとした。ヨイショ……っと。……あれ? なんか起き上がれないぞ。僕はこう見えて毎日ハンドボールで鍛えているので運動能力には自信があるのだ。それがなぜ、たった1回の腹筋もできないのだ。……まあいまのはタイミングが悪かったんだろう。でも腹筋のタイミングってナンだ? まあいいや。ヨシ、気を取り直してもう1回……。ジタバタジタバタ。むむむ。手と足が虚空でムナしく泳ぐだけだぞ……。こいつはもしかすると、昨日部活に精を出しすぎたので、全身がひどい筋肉痛になっているのかもしれない。じゃないと、いまの無様な様子の説明がつかないではないか。そうだそうだ。そうに決まってる。となると無理して腹筋で起きずに、両手をついてからゆっくりと起きよう。ははは。まるで赤ちゃんだなボク。ああ、こいつは楽チンだ。両手をついて、両足をついて……。うん、人類の基本は四つんばいだからな。スフィンクスも言ってるじゃないか。人間は最初は四つんばいでつぎは2本足になって、最後は杖をつくから3本足って……。我ながら意味がわからないナ。ははは……。なんか混乱してるよ。だっていつの間にか、両手と両足に大きな蹄のついたスリッパを履いてるんだもの。これも母さんの仕業かな……? いつこんなゴツいスリッパを買ったんだ……? しかもなぜそれを、夜中に僕に装着を。まあでも履いているものは仕方ない。立ち上がってから外そう。ヨイショっと……。

 「バオオオォォォォオオオ!!」

 って、何を吠えてるんだボクは!! 立ち上がろうとしたときの条件反射でナゾの咆哮をしちまったよ!! あ! ホラみろ母さんが「手雄ちゃん、何さわいでるの!」って言ってるじゃないか! 「何でもないよー」って言わないと言わないと!

 「バオバオバオオオ!!」

 な、なんか喉の調子が極めつけにおかしいナ……。まるで野獣みたいな声だ。やっぱり夕べの冷え込みで風邪を引いたのだろう。そういえばなんかやたらと熱っぽいし……。こいつはどうやら本格的に病気みたいだぞ。ああ……、咳が出そうだ。ごほんごほん!

 ボワンボワン!!

 い、いまなんか口から火の玉が出たような……。き、気のせいか……。空気が焼けるような臭いがするけど、こ、これも気のせいだろうか……? あああ、しかし熱っぽい。こいつは40度くらい熱がありそうだぞ。よわったな。学校に行けるかな。……あ、今度はクシャミが出る。ハ、ハッ……って出なかった。あー気持ち悪い。クシャミが途中で止まるのって、ものすんごいストレスだわ。しかしいまクシャミが出そうになったとき、身体のまわりにチラチラと赤い火の粉みたいなものが舞って見えたんだけどありゃなんだ? ……ああそうか。熱っぽいから目蛍が見えたのか。こいつはいよいよヤバそうだ。あ、クシャミが。……ハ、ハッ、ハックシュン!!!

 ボボボボボン!!!

 うっは!! なんだこのすさまじい威力のクシャミは!! 人間兵器かボクは!! 部屋の中にあったものが瞬時に消し飛んじまったぞ!! 母さんに怒られる!! ……ホラみろ! 部屋のドアがドンドンと叩かれてるじゃないか!! 母さんだ!! 「ちょっと手雄ちゃん!! 何やってんの!!? 部屋に入るわよ!!」だって! 開けないで開けないで!!

 「バオオオオオオバオバオオ!!!」

 うわーもう、混乱しているせいで何言ってるか自分でもわからない! とりあえずドアを押さえないと!! 走ってドアに向かって……。

 ボカーン!!!

 うわ! 勢い余って四つんばいのままダッシュしてドアをブチ破っちまった!! ……って、母さん大丈夫!?

 「グルルルル……。バオオオォォ!!」

 あれ? なんか母さん、固まってるんですけど。どうしたの? そんなにボクの顔をジーっと眺めて。大丈夫?

 「キャーーーーー!!! テオ・テスカトルが侵入してるーーー!! たすけてーーー!!」

 母さんの悲鳴にキモを潰した僕は、ほうほうの体で自分の家を飛び出した。テ、テオ・テスカトルが侵入したって? 何のことだ……? しかしなんでボクは、四つんばいのまま走ってるんだ……?

 こうして、僕のテオ・テスカトルとしての新たな人生(?)が始まった−−。

 ……続く?(笑)


※『ニャンと! 逆鱗日和』情報!※NEW!
拙著『本日も逆鱗日和』の第三弾、『本日もニャンと! 逆鱗日和』が7月24日に発売となりますが、なんとそれを記念して……。僕のサイン会が行われることになりました……。え? 字が小さくて見えない?? うう……。では思い切って……大塚角満のサイン会が行われることになったんだよおお!! しかも抽選でのご招待となりますが、『ニャンと!』発売記念のオフ会もやっちゃおうかなぁ……なんて。ホントなんですよコレ……。詳細は来週明らかにしますが、応募期間が限られているので、必ずチェックしてね!(角満)

投稿者 大塚角満 : 11:00

【MHP 2nd G】第65回 献身と猪突猛進

 昨夜、7月24日発売予定の単行本『モンスターハンタープレイ日記 本日もニャンと! 逆鱗日和』の編集作業がほぼ、終了した。前作『もっと! 逆鱗日和』の発売からまだ3ヵ月しか経っておらず、コンテンツの量的にも時間的にも若干の不安がある中での作業ではあったが、担当編集のがんばりもあって夕べ無事、272ページに及ぶ本文部分を校了できた。時間が少なかったのが逆によかったのか、編集作業を始めてから昨夜までの約1ヵ月間の密度はとてつもなく濃かった。土日もまったく休みなく取材をしたり、原稿を書いたりしていたのだが、これまでの2冊以上に充実した本ができつつあることが実感できたので疲れや焦りはまったく感じず、心から楽しく作業をすることができた。そんな『本日もニャンと! 逆鱗日和』は3週間後の今日、店頭に並びます。興味のある方はぜひぜひ、手にとってみてくださいな。

 さて。

 突然ですがハンターというものは大別すると、”猪突猛進型ハンター””献身型ハンター”のふたつのタイプに分けられると思う。あまりにもざっくりとした分けかたなので「俺はどちらにも該当しないナ」と思われる人もいるかとは思うが、まあここはユルく、「まあどっちかと言われると、オラはこっちかなぁ〜……」ていう程度に思っていただければいいです。ていうか、思ってください。本日は珍しくマジメに、この”ハンターのタイプ”というものを研究したいと思っているのですから。……って、週刊ファミ通の”大塚角満のMH研究所”という連載では何ひとつ研究しないくせに、なんでいきなりここで研究っぽいコラムを書こうとしているのだろうか? 我ながら行き当たりバッタリもいいところだな……と思わなくもないが、書き始めてしまったので突っ走りたいと思います。

 猪突猛進型ハンターは言うまでもなく、攻撃力が強大な武器を携えて玉砕覚悟で(人によるだろうが)モンスターに突入するアタッカーのことだ。おもに使用する武器は大剣、ハンマー、双剣、太刀といったところで、俺の知り合いの超有名ハンター、G君などは「回復はいっしょにいく友だちにすべてまかせて、僕はハンマーで殴りまくっています」と言ってニヤリと笑っている。実際に彼のプレイを間近で見て驚いたのだが、減少した体力には目もくれずにハンマーをぶん回し続けている。で、彼の体力が危険水域まで減ってくると(なんかヘンな表現だナ)、パーティー仲間の”回復係”が生命の粉塵を飲んだり、広域化のスキルで体力の回復を図ったりしている。まあこれは極端な例だが、猪突猛進型ハンターの究極の姿として、こういうプレイスタイルもあるということを覚えておいていただきたい。いや、忘れてもらっても一向に構いません(どっちなんだ)。

 では、猪突猛進型ハンターの対極に立つ”献身型ハンター”がどういうものかというと、これはもう読んで字のごとく”人のために生きることに最大のヨロコビを感じるハンター”ということになる。俺の調べによると献身型ハンターにはふたつの種族があり、それは”武器献身族””アイテム献身族”を呼ばれているのだが(誰にだ)、方法論は違いながらも”人のために生きる”というスタンスは同一のものなので、同じ”献身型ハンター”に収まっている。ではこのふたつの種類の献身型ハンターを詳しく見ていこう。

 まず”アイテム献身族”だが、これは閃光玉やシビレ罠など狩場で活用できるアイテムを惜しげもなくボンボンと使いまくり、仲間の狩猟に貢献しようとするハンターのことだ。たとえば閃光玉はクエストに持ち込める最大個数は”5”となっているが、アイテム献身族はこれを「ふふん」とせせら笑い、素材玉を10個、光蟲も10個持ち込んで現地調合し、計15個の閃光玉をビカビカと炸裂させてモンスターがまともに動けないほどがんじがらめのピヨピヨ地獄に陥れている。当然、シビレ罠も現地調合して最大3個使えることがデフォルト。さらに生命の粉塵も現地調合を行い、最大で13個も飲めるようにしている。加えて、薬草、アオキノコ、ハチミツも最大個数を持ち込んでいて、「回復きれたらあげるよー」などというアナタは神か仏か的な発言もしている。しかし冷静に考えると本当にこれだけのアイテムを狩場に持ち込めるのかどうか、きちんと数えながら原稿を書いているわけではないので(オイオイ)若干不安ではありますが、そういう細かいことを気にしていると話が進まないのでかまわず突き進みます。そしてアイテム献身族の装備は当然、広域化のスキルがついた”フルフルU”や”リオハートZ”で固められている。……書いた自分が驚いてりゃ世話ないのだが、こいつはすさまじい献身ハンターだな(苦笑)。ちょっと見習おう……。

 さてもうひとつの”武器献身族”だが、これは文字通り”自分の武器で仲間に貢献することを生きがいとするハンター”のことだ。要するに、状態異常の効果がある武器を好んで使うハンターのことで、その中でもとくに”麻痺党”が武器献身族の最大派閥となっている。討伐目標が古龍だろうがアカムトルムだろうが、麻痺党のハンターはつねに、麻痺属性の武器を携えて狩場に立つ。彼らの武器選択の幅は、たとえば俺のように「手持ちのガンランスの中から」ではなく、「手持ちの麻痺武器の中から」ということになるわけ。つまり「今回はチョロそうな相手だからデスパライズでいいや」とか「何となく打撃な気分なのできんねこハンマーで行こう」ってな感じで、武器カテゴリーにはこだわらず、麻痺武器の中でこだわって、その日のTPOに合わせて武器を選んでいるのだ。そういえば……と考えてみると、逆鱗日和ファミリーの江野本ぎずもはつねにデスパライズを持ってクエストに現れる。しかも防具は、フルフルUが基礎になっている広域化のスキル付き。それだけ見ると「おお、この子も武器献身族のひとりか」と思えなくもないが、このコラムでも書いたとおり彼女は永遠の逼迫女王なため武器を作ることができず、仕方なくデスパライズを振り回しているだけだったりする。こういう子は武器献身族には該当しないので覚えておいてください。

 では大塚角満はどのタイプに該当するのだろうか? 改めて考えてみると、俺はここ2年くらい麻痺系の武器を使ったことがない(マジです)。ガンランスにも麻痺属性の武器は存在するのだが、作るのがちょっとたいへんなことと、手数の少ないガンランスだとたいした効果は望めないんじゃないかと勝手に判断して、「麻痺はほかの人に任せた」というスタンスができあがってしまったのである。ではアイテム献身族なのかと言うと、これもちょっと怪しい。シビレ罠は必ず3個使えるだけの準備はしていくし、協力プレイのときは生命の粉塵も3個持っていくが、クエストの中心に”自分を捨てても仲間のために”という思いがあるかと言われるとかなり自信がないのだ。となると残るのは猪突猛進型ハンターなわけだが、ガードもせずに大型モンスターに突っ込んでいく双剣使いやハンマー使いの勇ましい姿を見てしまうと、「我こそは猪突猛進型ハンターだ!!」とは口が裂けても言えなくなる。そもそも俺の立ち回り、ガード中心だしな。うーん、こいつは弱った……。

 そうだ! ガード中心で立ち回る新しいハンターのタイプを作り上げてしまえばいいんだ! ……これはどうだろう、”ガード献身族”っての! 麻痺武器で貢献できるわけでもないし、アイテムもケチってあまり使わないけど、ひたすらガードだけして仲間の壁になってあげるという移動要塞さながらのガチガチガード型ハンター! おお、我ながらいい響きだ……。ヨシ! 俺は今日からガード献身族のオピニオンリーダーとなるぞぉ!! ……え? あまり役に立たないうえに邪魔だから、狩場の隅っこでにじり歩きでもしていてくれ? そ、そんなこと言わずにボクとも遊んで……。

 皆さんはどんなタイプのハンターですか?

※『ニャンと! 逆鱗日和』情報!※
拙著『本日も逆鱗日和』の第三弾、『本日もニャンと! 逆鱗日和』のカバーができあがったので公開しちゃいます!! 今回もイラストはもちろんぽん吉さん。『2nd G』をイメージするうえで真っ先に思い出されるオトモアイルーを全面に押し出したデザインとなっています。ネコ好き必見! 今回のカバーも、めちゃめちゃ気に入ってます♪(角満)

nyanto.jpg

投稿者 大塚角満 : 14:01

【MHP 2nd G】第64回 オトモアイルーに首ったけ

 皆さん、育ててますか? オトモアイルー。癒されてますか? その仕草に。助けられてますか? その活躍に……。『2nd G』が発売されてから早や3ヵ月。俺はいまだに、オトモアイルーの圧倒的な魅力に捕らわれの身になっている。いやあもう、たまらなくラブリー♪ 何もしなくていいから、協力プレイのときにも連れて歩きたい……。そんな気分なのです。

 さて、そんな大塚角満のオトモアイルーは現在、どんな感じになっているのだろうか? まあ読者の皆さんにとったらどうでもよさそうな話題ではありますが、何となく自分でも気になったので覗いてみることにした。2008年7月2日現在の大塚角満のオトモアイルーリストはつぎのようになっている。まずは、現在のレギュラー3匹のデータ(なつき度は便宜上、★で記してます)。

■オリガミ

オトモLV:20
攻撃力:320
防御力:180
なつき度:★★★★★
毛並み:白
性格:小型狙い
攻撃系統:打撃
攻撃傾向:主に武器
オトモスキル:属性攻撃[麻痺]、状態異常攻撃強化術、シビレ罠の術

■ミロ

オトモLV:19
攻撃力:313
防御力:167
なつき度:★★★★★
毛並み:若葉トラ
性格:平和主義
攻撃系統:切断
攻撃傾向:攻撃しない
オトモスキル:回復笛の術、真・回復笛の術、マジメ仕事術

■オスカー

オトモLV:20
攻撃力:100
防御力:390
なつき度:★★★
毛並み:桜
性格:普通
攻撃系統:切断
攻撃傾向:バランス
オトモスキル:真・回復笛の術、防御力強化の術、シビレ罠の術

 これが現在のレギュラーオトモのデータ。もっとも頻繁に使っているのはいちばん上のオリガミちゃんで、たまーにこのコラムに登場しているので知っている方もいるかもね。しかしこのオリガミちゃん、ズバ抜けて性能がいいというわけでもない。せっかく属性攻撃[麻痺]と状態異常攻撃強化術をつけてあげたってーのに狩場ではランポスとかアプケロスにばかり殴りかかってコヤツらをビリビリと痺れさせて喜んでいるし、肝心な大型モンスターには滅多に近寄らず、モンスターの遥か彼方にシビレ罠を設置して「ダンナ! ここにシビレ罠作ったニャ! いい仕事したニャ!」って感じでピコーンピコーンと合図を送ってダンナの俺を呼びまくる。彼が狩場で実行する仕事は、はっきり言ってこれだけ(苦笑)。じゃあなんで使っているのかと言ったら、このコは俺が『2nd G』を始めてから最初に雇ったオトモアイルーで、愛着を人一倍(ネコ一倍?)感じているから。やっぱり共有した時間が長いとこれでもかと情が湧いてくるもので、俺がこのゲームを続けている限り、オリガミちゃんがナンバーワンオトモアイルーの座から降りることはまずないと断言できる。

 しかしいくら愛着があるからと言っても、1匹しか育てないのではつまらない。そこでオリガミの成長にある程度の目処が立ってから雇ったのがレギュラーナンバー2のミロと、いまは控えに回っている”レオン”というオトモアイルーだ。レオンのデータはつぎのとおり。

■レオン

オトモLV:20
攻撃力:263
防御力:237
なつき度:★★★★★
毛並み:アメショー
性格:勇敢
攻撃系統:打撃
攻撃傾向:主に武器
オトモスキル:属性攻撃[龍]、属性攻撃強化術、大タル爆弾の術

 オリガミが足りないところをフォローさせようと思って育てたのがミロとレオンというオトモアイルーだ。ダンナの俺の腹積もりとしては、ミロは”白魔導士”として育てて、狩場では徹底的に回復笛を吹いてくれることを願った。逆にレオンは”究極のアタッカーアイルー”にしようと思って、幅広いモンスターに効く属性攻撃[龍]をつけ、それでも飽き足らず大タル爆弾の術まで覚えさせた。まあミロのほうはだいたい思ったとおりの動きをしてくれるのでダンナの俺も満足しているのだが、レオンは非常にどっちつかずのネコに成長してしまったよ(苦笑)。欲張りダンナの要求をこなそうと必死になっている様子は覗えるのだが、本当は武器で攻撃したいのにヘタに大タル爆弾の術なんて知ってるもんだからどっちで攻撃したらいいのかわからない。結果、俺が夢中になって接近戦を展開しているときに限って大タル爆弾をえっちらおっちら運んできてはダンナの足元で大爆発させたりしている。なのでレオンにはちょっと休憩してもらって、新たにレギュラーナンバー3に登用したのが前述の”オスカー”というオトモアイルーなのだ。

 このオスカー君は何を隠そう、『2nd G』のプロデューサーである辻本良三さんのところからやってきたオトモアイルーだ。せっかくなのでいじめ……じゃなくてかわいがってあげようと思って、最近ずっと、このコばかり使っているのです。しっかしコイツ、なつかないったりゃありゃしない(苦笑)。しかも、まるで俺を狙っているかのように小タル爆弾をボンボンボンボンと投げてきて、手伝いにきているのか邪魔しにきているのかどうにもよくわからない。先日など、G級ラージャンにソロで挑んでいるときにものの見事にオスカーが投げた小タル爆弾が俺に直撃し、「あわわわわ……」立ち上がったところにラージャンの怒りブレスを浴びて昇天させられてしまったよ。さすがに頭に来て「こんにゃろ!!」とオスカーを蹴飛ばそうとすると、憎らしいことにコイツはガキン! とダンナのキックを防御する。そういえば良三さんが言ってたな。「あいつ、狩場では役に立たないけど飼い主のキックだけはやたらと防御するんすよ……」って。どういう育てかたしたんですか? プロデューサー(苦笑)。

 これが、大塚角満自慢の(?)オトモアイルー軍団です。控えには友だちからいただいた優秀なオトモアイルーがたくさんいるんですが、それはまた別の機会に紹介したいと思いますニャ。

投稿者 大塚角満 : 12:18

【MHP 2nd G】第63回 怪力の丸薬にスポットを当てることを試みたコラム

 皆さんはクエストに出発するまえにどんな準備をしますか? まあネコメシは当然として、ほかにもいくつかあるでしょう。たとえば、双剣使いは強走薬や強走薬グレートを用意したり、目的のモンスターを見失うことに最大級の恐怖を感じる方向音痴ハンターさんは千里眼の薬をこっそりアイテムポーチに忍ばせたり……。きっとハンターごとに、クエストに行くまえの儀式みたいなものがあるんだろうなぁ……と昔から考えていたのである。

 なんでこんなことを言い始めたのかというと、先日、行きつけのバーのマスターとクエストに行こうとしたとき、件のマスターがクエストの出発地点のベースキャンプでやたらといろいろな薬を飲んでいるのを目撃したからだ。聞くとマスター、ネコメシは必ず”酒+乳製品”(つまり黄金芋酒と幻獣チーズですな)を食して体力とスタミナをマックスにしているのだが、それだと攻撃力と防御力に不安があるので、必ずベースキャンプで”鬼人薬”(攻撃力アップ)と”硬化薬”(防御力アップ)を飲んでいるというのである。マスターは『2nd G』から『モンハン』の世界に入ってきたいわゆる新米ハンターだが、かえってそういう人のほうが冷静かつ慎重になって、この世界観の中にあるあらゆるアイテムを駆使して生活していこうと思うようだ。採集や調合も非常にマメに行っており、調合方法なんてシリーズを5000時間遊んでいる俺よりも詳しいくらい(いや、明らかに詳しい)。こういう、非常に生真面目なハンターと比べると俺なんてとてつもない不良ハンターのように思えてくるのだが、せっかくの機会なのでマスターを見習って、アイテムボックスにぶち込まれたままほとんど使われたことのないこれらのアイテムをガリガリゴキュゴキュと摂取してみることにした。

 さあて、何を持っていこうかな。マスターが鬼人薬だったら、俺はそれ以上に効果が強烈なものを持っていきたい。となると……ヨシ、こいつにしよう。俺は、なぜかアイテムボックスの中に大量に入ってた”怪力の丸薬”を手にし、G級のリオレウス亜種討伐に出向いた。

 キャンプに降り立ってすぐに、「とりあえずひと粒……」と言いながら怪力の丸薬を口にする俺。瞬時に効果は現れる。その効き目たるや筆舌に尽くしがたいほど強烈なものがあり、我が分身は血走った目をぎょろぎょろとせわしなく動かしながら声の限りに絶叫する。

 「むっっっっっはぁぁああああっ!!!! 血が沸くっ!! 筋肉が踊るっ!! 骨がきしむっ!! どどばあああぁぁ!!! 狩るぞ狩るぞぉぉおお!!

 怪力の丸薬の飛び抜けた効果に押されて、「うりゃりゃりゃりゃあああぁぁあ!!」とキャンプを飛び出す我が分身。ステータスを見ると、攻撃力はじつに25も上がっている。突っ走る足の回転もいつもより強烈で、その足元から猛烈な土煙が舞い上がって見えた(気のせいだが)。強大なG級のリオレウス亜種も、怪力の丸薬で攻撃力フルチャージとなったいまならば瞬時に葬り去れるような気がする。さあかかってこい!! リオレウス亜種!! 首尾よくリオレウス亜種を発見し、ガンランスを構えて挑みかかるガンランサー。そのときだった!

 ぷっしゅ〜〜〜〜……

 ……なんて音はしなかったが、リオレウス亜種の眼前で、ものの見事に怪力の丸薬の効果が消え失せてしまったではないか!! こいつはまさしく、魔法使いのおばあさんに魔法をかけてもらい、一瞬だけきらびやかな姿に変えてもらったシンデレラそのものである。神の力を手に入れて「うっひょっひょ〜!」とコブシを振り上げて挑みかかったはいいが、目標を目の前にして「シュン」となってしまうなんて男の沽券に関わる屈辱である(意味不明)。俺は大いに慌てていま来たエリアに引き返し、体勢を整えんとする。冷静になって考えると怪力の丸薬の効果は20秒しかないわけだから、こいつをいきなりキャンプでボリボリ食う行為そのものがどうかしていたのである。

 まあしかし、これは想定内のことである。こんだけこのゲームを遊んでおいて”怪力の丸薬の効果持続時間を知らなかった”なんていうベタベタな展開をオチに持ってくるわけがない。俺は隣のエリアに逃げながらリオレウス亜種に毒づいた。「ここここんなの、そそそ想定内なんだからねっ!」。

 そして俺はリオレウス亜種がいる隣のエリアで考えた。怪力の丸薬の爆発的な効能をフルに活用するには、できるだけ相手モンスターに接近してから飲用するしかないな、と。よーしわかった。もう恐れるものは何もない。俺はアイテムカーソルをしっかりと怪力の丸薬にセットしてから、リオレウス亜種が手ぐすね引いて待っている隣のエリアに飛び込んだ。見ると、遠くで件のモンスターが「ぐろろろろ……」なんて喉を鳴らしながら首を曲げている。さあ接近だ。最接近だ! 俺はリオレウス亜種の吐息が顔に引っかかるくらいまで彼に近づき、やおら怪力の丸薬を飲もうとした。しかしその瞬間!

 パコーン

 なんて音はしなかったがいきなりリオレウス亜種が回転し、強烈な尻尾ビンタを我が頬に……。うぬぬぬ……。なんたる空気の読めなさ。ここはふつうだったら、「ぴきゅーん!!(怪力の丸薬の効果音) ずばばばばっ!!(攻撃音)」となるところではないか! 俺はリオレウス亜種に毒づいた。「おおおおまえ、そんなに空気読めないと出世できないぞ!!」。

 しかしこんなことでめげていたら世界一のガンランサー(笑)の名が廃るというもの。俺は再度リオレウス亜種に接近し、その股ぐらで怪力の丸薬を飲もうとした。しかし。

 ずじゃじゃじゃじゃ!!

 何が気に入らなかったのかリオレウス亜種、いきなり怒りの猛突進をぶちかましてきて哀れなガンランサーを轢き潰す。なんなのいったい……。俺がなにしたっつーの……。

 それでも、何度も何度もチャレンジしてりゃいつかは怪力の丸薬を飲むことに成功するもので。俺はようやく口にできた怪力の丸薬の効果に目を血走らせ、「ぐごがあああ!! よよよよくもいままで好き放題やってくれやがったなキッシャーーー!! 目にモノ見せてくれるわぁあああ!!!」と鼻血ドバドバのマックスドーピング状態でリオレウス亜種に挑みかかった。しかし……。

 ぱこーーーーん……

 けっきょく俺は、持ち込んだ5個の怪力の丸薬をすべて消費したあげく、信じられないことに一度もその恩恵を得ないままふつうにリオレウス亜種を狩猟して村に戻ってきた。

 いったい俺は、何をしに狩場に行ったのだろうか……?

投稿者 大塚角満 : 11:31

大塚角満

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週刊ファミ通副編集長にして、ファミ通グループのニュース担当責任者。群馬県出身。現在、週刊ファミ通誌上で“大塚角満のモンハン研究所”というコラムを連載中。そこら中に書き散らした『モンハン』がらみのエッセイをまとめた単行本『本日も逆鱗日和』シリーズ(4巻)が発売中。また、そこからのスピンオフとして別の視点から『モンハン』の魅力に迫る書き下ろし作品『別冊『逆鱗日和』 角満式モンハン学』シリーズも。このブログではさまざまなゲーム関連の話題を扱うつもり。一応、そのつもり。


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