大塚角満の ゲームを“読む!”
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パタ・パタ・パタ・ポン……。
ポン・ポン・パタ・ポン……。
昨日(2007年12月20日)から俺の頭の中で、真っ黒なパタポンどもが独特の旋律を奏でながらぴょんぴょんと飛び跳ねまくっている。ソニー・コンピュータエンタテインメントのPSP用ソフト『パタポン』を発売日に購入して以来、その独特なセンスにすっかりめろめろになってしまっている大塚角満です。……なんだか最近、PSP用のソフトばかりここで扱っている気がするが、本当にこの冬のPSPは良作が多くて、思わず、とんがった作品がたくさん登場した初代プレイステーションの発売当初のことを思い出してしまったよ。ちなみに、いまもっとも時間を割いて遊んでいるのは『みんなのGOLFポータブル2』。「だったら真っ先にそのことを書けや」と言われそうだが、『みんGOLポータブル2』については追々じっくりと語らせてもらう。続いて、『勇者のくせになまいきだ。』と『モンスターハンターポータブル 2nd』。この3本を指して密かに”PSPの俺的最強トリオ”と呼んでいたのだが、昨日これに『パタポン』が加入した。よって、最強トリオはあっさりと解散となり、新たに”PSPの俺的最強カルテット”が生まれたわけである。ついでに書くと、自宅に帰ると俺はWiiの『Wii Fit』ばかりやっている。これまたクセになる楽しさで、日夜自宅で「ヨガすげええ!!」、「筋トレくるわ!!!」と騒いでいる次第である。ゲーム漬けでシアワセです。
さて『パタポン』。まだ始めたばかりで序盤の序盤をウロウロしているだけなのだが、よくもまあ、こんな不思議なゲームを作ったものである。なんでだかよくわからないが、プレイを始めて画面を眺めているだけで、いつのまにか自分がニコニコと笑ってしまっているのだ。
このゲームは簡単に言ってしまえば、リズムに合わせて○ボタンや□ボタンをポンポンと叩くだけで進行する。十字ボタンもアナログスティックもほとんど使わない(いまのところ)。「それでおもしろいゲームになるの?」と思われるかもしれないが、これがとんでもなく極まった個性を纏ったゲームになっているのだから驚かされるのだ。抽象的な表現で恐縮だが、なんと言うかPSPの小さな本体に”センス”をぎゅうぎゅうに押し込んだ感じ。もしくは、”センスの塊”を握って遊んでいるような手応え。そういう、目には見えないけど確実にステキなものが、『パタポン』から滲み出ている感じなんです。
4拍子の耳慣れたリズムに合わせて、パタ(□)・パタ(□)・パタ(□)・ポン(○)とボタンを叩く俺。それに呼応して、ご機嫌な風情でコブシを突き上げ、前に前進するパタポンたち。そうこれ、”進め!”の調べなのだ。前に進みながら、チャリンチャリンとお金のようなもの(単位は”チャリン”)やアイテムを拾っていく。そして敵が現れたら、やはり4拍子のリズムでポン(○)・ポン(○)・パタ(□)・ポン(○)というメロディーに切り替える。これは”攻撃!”の調べ。音に敏感に反応し、パタポンたちは槍を投げたり、弓を放ったり、剣を振り上げたりする。なんて素直なんだろう! 俺の部下どもに見せてや(略)。しかしこちらのリズムが狂ってヘタな演奏になると、とたんにシュンとして言うことを効かなくなる姿も、なんとも言えず可愛い。超ラブリー。こちらの演奏に対してチャカチャカした声(どんな声だ?)で入れてくれる合の手も、「くぅぅぅぅ〜!!」と身をよじってしまいたくなるほどキュートである。もう、ホントにメロメロ。
こんな状態なので、ゲームをプレイしていないときでも俺の頭の中では「パタ・パタ・パタ・ポン♪」のメロディーが旋回している。とくに歩いているときがヒドくて、4拍子は歩きのテンポとまったくいっしょなため、ついつい「パタ・パタ・パタ・ポン♪」なんてつぶやいてしまったりしているのだ。36歳のおっさんが無意識のうちに「パタ・パタ・パタ・ポン♪」なんて口走っている姿は異様というほかないが、しばらくはパタポンの呪縛から逃れられそうもない。
そして今日。
俺はいつものようにJR市ヶ谷駅から靖国神社方面に向かって、「パタ・パタ・パタ・ポン♪」の調べとともに歩みを進めていた。(ゲームだったら、ぼちぼちチャリンが落ちていてもおかしくないなぁ^^)なんて思いながら。
ふと、何かの気配を感じて下を見る。すると……。
「あ」
1000円落ちてる……。
俺はそれをすばやく拾いあげ、「ポン・ポン・パタ・ポン♪」(戦いの調べ)の音色とともに派出所に突入。おまわりさんに1000円を手渡した。
そして、いくら「パタ・パタ・パタ・ポン!」と唱えようともスピードは上がらず、会社に遅刻した。(実話です)
週刊ファミ通に第一報が載ったときから、気になって気になって仕方のないタイトルがあった。それがソニー・コンピュータエンタテインメントのPSP(プレイステーションポータブル)用ソフト、『勇者のくせになまいきだ。』。良作が多数発売される年末年始商戦のさなかにあって、俺がもっとも注目していたタイトルである。
このソフトはPLAYSTATION Networkを介して、PSPで体験版を遊ぶことができる。さっそく体験版配信初日にダウンロードして遊んでみた。そして、「こいつはヤベぇ……」と驚愕した。
『勇者のくせになまいきだ。』は、ゲームのジャンルを見ると”シミュレーション”ということになっているが、なかなかひと口にシミュレーションと言い切れない奥の深さ、というか、クセがある。アクションゲームのようにも見えるしパズルゲームのようでもある。はたまた蠢くキャラクターを見ているとリアルタイムストラテジーを見ているようでもあるし、純粋なシミュレーションゲームと言い切ってしまってもいい気がする。しかし、どこかで見たことあるような気がしながらも、やってみると「どこにもなかった」とつぶやきたくなるこのシステムに、既存のジャンルを当てはめるほうがムチャなのかもしれない。それくらい、『勇者』は斬新なゲームだった。
このゲームの根幹にある設定は、いわゆる”エコシステム”だ。つまり、生態系。植物が土中から養分を吸い上げて芽を出し、それを昆虫が食して繁殖し、それを哺乳類が捕食して子孫を繁栄させ、その屍が土中に吸収され、それを植物が……ってヤツだが、これを非常にポップかつユニークに応用したのが『勇者』なんですねぇ。
プレイヤーは”破壊神”となって、地面をひたすら掘っていく。土には養分が含まれている部分があって、そこを掘ると”ニジリゴケ”(言っちまうとスライム)という生き物が発生する。このニジリゴケはズリズリと壁に当たるまで直進しながら、土中から養分の”吸収”と”排出”を交互にくり返す。ニジリゴケは”壁に当たるまで直進しかできない”という悲しい宿命を背負っているのだが、この宿命を利用してうまい具合にニジリゴケの巡回路を作ると、土中の特定の場所に養分が厚く溜まっていくのだ。養分の溜まり具合は土の色を見るとわかって、緑色が白っぽく変色してきたら掘りごろ。そこを掘ると”ガジガジムシ”という、なんとも魅力的な名前をした昆虫のような生き物が生まれてくる。さらに、”白っぽい”じゃなく、”真っ白”になるまで養分の貯蓄を待ってから掘ると、肉体自慢の武闘派生物”トカゲおとこ”が誕生する。このニジリゴケ、ガジガジムシ、トカゲおとこは捕食関係にあって、ガジガジムシはニジリゴケを、トカゲおとこはガジガジムシを好んで食べていくのである。するってーと、彼らは繁殖を始めて、土を掘らなくてもジャンジャンバリバリと個体数を増やしていくのでありました。こうして増やした生き物をシモベとして、”魔王”をさらいにくる生意気な勇者どもから守ってあげる……というのが破壊神たるプレイヤーの仕事なのである。
しかしじつに簡単そうに説明してしまったが、この地下迷宮のエコシステムを機能させることは容易なことではない。ものすごく、思い通りにいかない(日本語ヘンだな)。「簡単かんたん、食物連鎖ってヤツだろ? ピラミッドだろ?」と理屈ではわかっているのだが、生まれ出た生き物たちはオノレの宿命(ニジリゴケのように壁に当たるまで直進しかできない、とかね)に沿った動きかたをするのみで、これにプレイヤーが介入することは”ほぼ”できない。つまり、「こっちいま、ニジリゴケが足らないんですけど!!」といくら思っても、ひょいとコケを摘んで行ってほしいところに落としてあげる……なんていうヌルいマネはできないのだ。何とかしようと思ったら、生き物で飽和状態になっている地区から過疎ってしまったところまで迂回路のような穴を掘ってなんとか来ていただけるように誘導する……。このくらいのことしかできない。めったやたらと養分が多いところを掘り進んでも、エコシステムが機能するように掘らなければ迷宮は壊滅してしまうのだ。たとえば、「ニジリゴケばかりじゃ頼りないのでガジガジムシを増やして勇者を撃退しよう」と思って白っぽい土をがじがじと掘ってムシばかり増やしてしまうと、いつの間にかニジリゴケが絶滅して、飢えたガジガジムシの大群が蠢くおぞましい虫のダンジョンと成り果ててしまうのだ。いま”飢える”と書いたが、生き物は食物連鎖の下に当たる生物を捕食することで体力を蓄え、繁殖する。ところが食すべき生き物がいなくなってしまうと、当然のことながら飢えて死んでしまうのである。なので特定の生き物ばかりが増えてしまったダンジョンは、たとえ強いトカゲおとこだらけになったとしても”失敗作”なのだ。食物連鎖の鎖が切れないように、バランスよくエコシステムを構築することがこのゲームを進めていくうえでの絶対条件ってわけだ。
どんなゲームか、わかってもらえたかな……? なんだか小難しいことを書いちゃったけど、このゲームは考えれば考えるほど味が出てきておもしろくなるのだが、軽い気持ちでテキトーに、ボコボコボコと穴を掘って行くだけでも十分楽しい。もともと俺は穴を掘るゲームが大好きなので(『ディグダグ』に始まり、『ミスタードリラー』や『クロニクル オブ ダンジョンメーカー』なんかもめっちゃ好き)、今日もひたすら、なかなかうまく機能しない我がダンジョンのエコシステムを苦々しく眺めながら、それでも楽しく、穴を掘っている。
俺と同じように、このゲームの魔力に魅せられてしまったのがファミ通編集者の女尻笠井である。最近、ヤツは気がつくと下を向いて、PSPをいじくりまわしている。『勇者』に没頭しているのである。
そんな笠井が数日まえ、ニヤニヤしながら自慢げに俺に話しかけてきた。
「大塚さん、『勇者』、クリアーできました?」
そのとき、俺はエコシステムを機能させるコツがまったくつかめなくて、クリアーどころか序盤でもゲームオーバーになってしまうほどのスランプに陥っていた。でも俺がこんな有様だから、直属の部下である笠井も苦戦していることだろう。俺は言った。
「いや、ぜんぜんダメ。でもおもしろいから続けているけどな」
すると笠井はウケケケケと高笑いをしたあと、上司を見下す不遜な口ぶりでこう言った。
「僕はもう、クリアーしましたよ! 完全にコツをつかみましたよ! もう勇者なんて怖くないっスよ!!!」
俺はドラゴンデストロイで頭をぶん殴られたようなショックを受け、ついつい(笠井のくせになまいきだ!!)というあまりにもベタな言葉が口から出てきそうになるのを必死にこらえ、(これだけは絶対にコラムに書かないでおこう!)と心に誓ったのであった。書いたけど。しかも、強調文字。
しかし、悪魔のように高笑いをしながらプレイを続けていた笠井が、「あ、アレ? おかしいな……」、「げ! またか……」、「り、理解したはずだったんだが……」と、徐々に声がしょぼくれていくのを俺は聞き逃さなかった。今度は俺がニヤニヤ笑いながら、笠井に話しかける。
「どうかしたの? 笠井クン。『勇者』で何かあったのかい?」
すると笠井は顔から汗を噴出させながら、涙声でこう言った。
「あ、あのあの、食物連鎖のコツを完璧につかんだはずだったんですけど、なぜか1面もクリアーできなくなっちゃいました……」
俺はウケケケケと高笑いし、「クリアーできたの、偶然だったんだよ^^ お互い、精進していこうね^^」と笠井を励ました。
その後、ふたりともスランプを脱して勇者どもを完全に撃退することに成功。でも、どんなに理解したと思ってもやっぱり一筋縄ではいかないダンジョンのエコシステムは、意外なほどプレイヤーを飽きさせない。今日も俺と笠井は、競うように穴を掘り続けている。やられるにしろ撃退するにしろ、ごく短時間で楽しめるのもこのゲームの大きな魅力のひとつだ。
『モンスターハンターポータブル 2nd』で体力を使ったあとの、一服の清涼剤としてピッタリのゲームかもしれませんよ? 興味を持たれた方は、まず体験版から遊んでみるのもいいかもね♪
取材を終えてモントリオール市内のホテルに戻ってきたとき、俺はその日取材したゲームサミットのことで頭がパンパンになっていて、2頭目のラージャンをほったらかしにしていることなどすっかり忘れてしまっていた。
マイナス2度の刺すような外気に追われるように、暖かいホテルの部屋に侵入。風呂に入って温まりたいのを必死に我慢して、取材したことをざっと記事にまとめてファミ通.comにアップした。部屋に戻ってきてから、2時間が経過していた。
ようやく人心地ついて、セミダブルの大きなベッドに横たわる。「あ〜眠い……」なんてつぶやきながらも手は無意識のうちにカバンをまさぐり、ふかふかした布のケースをピタリと探し当てる。中にはドス黒い怒気を潜ませた、冷たい旧型のPSP。「な、何このイヤな予感……」。そして瞬時に思い出した。そうだ。そうだった……。
「ラージャンの2頭目がこん中にいるんだったぁぁぁぁああ!!!!」
時差ボケによる眠気など瞬時に吹っ飛び、カラクリ人形のように跳ね起きる36歳の中年ハンター。そうだ! 決着つけなきゃ!!
恐る恐るPSPの電源スイッチに触れ、スタンバイ状態を解除する。キャンプに佇む我が分身。瞬時に、いままでオノレがここで何をしていたのかを思い出す。1頭目と刺し違えて1オチさせられたんだった。そして最後の秘薬を飲んで体力を満タンにし、2頭目のラージャンに挑むところだったのだ。そうだそうだ。そうだったそうだった。
俺はとりあえず冷静になろうと努め、残っている手持ちのアイテムをチェックした。手元にはつぎのようなものが残されていた。
・回復薬(9個)
・回復薬グレート(1個)
・薬草(8個)
・ハチミツ(10個)
・モドリ玉(1個)
・素材玉(5個)
・ドキドキノコ(5個)
・強走薬グレート(1個)
※このほか、調合書、砥石、応急薬など。
とりあえずハチミツと回復薬が残っているので、まずはこれを調合。回復薬グレートを満タンの10個にする。これで、回復系は何とかなるであろう。それでも、もう秘薬も、いにしえの秘薬もないので、ダメージには細心の注意を払う必要がある。絶対に2オチはできない。
俺は意を決して闘技場に突入した。もうここからは、罠も閃光玉もない、本当のガチンコ勝負である。俺は、いまだ最高潮の怒気で金色の毛を逆立てている巨大なラージャンに向かって突進した。さあ決着つけよう!!
戦いは熾烈を極めた。足止めするアイテムが何もないとはいえ、いつまでもガードの殻に閉じこもっていては決定的なダメージを与えることはできない。俺は、自分で言うのもナンだがいつも以上の勇猛さで、ラージャンと本気の殴り合いを展開した。さすがに竜撃砲を撃つことはできないが、要所要所でガンランスの真骨頂、砲撃も、怒れる牙獣の顔面にぶちかます。「手応えアリ!!」と叫びたくなる、ハンター側に勝負の天秤が傾きかけた会心の瞬間だった。
しかしこのくらいのことで倒せるのなら、誰もこのモンスターを”最凶”などとは言わない。俺が調子に乗って顔面に砲撃を浴びせているところでラージャンはいきなり体毛を逆立て、怒り状態に突入。怒りの咆哮をまともに食らって我が分身はラージャンの目の前で棒立ちになり、そのまま何の抵抗もできぬまま回転アタックを食らう。その一瞬で体力の8分の7を吹っ飛ばされ、「あわわわわ……」と慌てふためきながら立ち上がろうとしたところに駄目押しの直線タックル。ついさっきまで満タンに満たされていた体力が、わずか数秒で”無”にされてしまった。衝撃の2オチである。
さあ困った。もう秘薬がない。まだまだ元気な巨大なラージャンに、ドーピングなしのノーマルな体で挑まなければならない……。
リタイアする、という選択肢も確かにあった。でもここまで来て村に逃げ帰ったら末代までの笑いもの……と言うより何より、闘技場で待つライバルに失礼である。俺は迷わず、ここまで残しておいた最後の強走薬グレートを口にし、アイテムウインドにモドリ玉をセットする。もうコイツを倒すには、”あの作戦”しかない!!
俺は勇躍闘技場に乗り込んで、ラージャンに接近した。そして迷わず、防御体勢に。そのままツンツクツンと、いつものガード突きをラージャンに浴びせた。ちっこい挑戦者のチクチクした攻撃をウザがるように、大きな手を振り回すラージャン。ガキン! とそれを防御し、チクリチクリと2回ほど、ラージャンの顔を突っつく。ラージャン、さらにムっとした表情でステップバックし、得意の雷ブレスをボバーッ。俺、「なんのなんの」とこれも防御して、一気に間合いを詰めてからの斬り上げ砲撃をラージャンの角を目掛けてぶっ放す。しかし深追いはせずに再び防御姿勢。ラージャン、頭の上に「!?」のマークを飛び出させて、雷ブレスを連発しようとする。俺はそれを見て「ここだ!!」と叫び、竜撃砲の体勢に。雷ブレスの光の中で爆ぜるヘルスティンガーの切っ先から、巨大な竜撃砲の火焔が放たれる!! 竜撃砲の凶暴な炎に焼かれて、怒髪天を衝く牙獣の王。これを見て俺は叫んだ。
「わーーー!!! 逃げろ逃げろ!!!」
ボワンと広がる緑色の煙。モドリ玉の穏やかな煙幕に包まれて、我が分身は平和なキャンプに運ばれていった。そう、俺が取った作戦は、ひたすらガードを固めながらラージャンを攻撃し、ヤツが怒ったのを合図にモドリ玉でキャンプに逃げ帰って怒りが収まるのを見計らってから闘技場に戻る……という、究極のチキン戦法だったのである!! ちょっとそこ! 「卑怯」って言うな!! ノーマル体力でしかもガンランスでラージャンに挑むの、怖ええんだよぉぉぉ!! もう俺には、これしかなかったんですっ!!
恥も外聞も捨てたこの作戦、非常にうまく回った。とにかく時間はたっぷりあったので、俺はひたすら「慌てるな! 俺!!」とだけ念仏のように唱え続け、「小さな水滴もいつかは岩に穴を開けるんだ!!」という気持ちでチクチク攻撃を続けた。そしてラージャンが怒ると同時にモドリ玉で帰郷。2分ほどのインターバルを置いてから闘技場に戻るという作業をくり返した。
しかし前述のとおり、俺が持ち込んだモドリ玉セットは6回分しかなかった。これが尽きたとき、そこに待っているのは……。
そして簡単に、モドリ玉はなくなった。もうここからは本当のガチンコ勝負だ!! と、いままでさんざんチキンなことをやっていたくせにガチンコも何もあったもんじゃないが、俺は覚悟を決めてラージャンとの最後の決戦に臨んだ。
そして−−。
ラージャンが最後の力を振り絞って雷ブレスを吐こうとしたところを目掛けて、俺は渾身の踏み込み突きを見舞う。そのままガンランスの伝家の宝刀、砲撃を1発、2発……。2発目の轟音が轟いたと思った刹那、画面にあの文字が表示された。
”目的を達成しました−−”
え。マジで……? ホントに? 倒したの?? 俺が? ガンランスで、ラージャン2頭を……? ウソじゃないのか……!
「うおおおおおお!!!」
俺は本気で、ベッドの上で飛び跳ねた。やったやった!! ついに最後の招待状をクリアーしてやったぞおお!!!
そして俺は、思い出していた。初代『モンスターハンター』で初めて、リオレウスを倒したときのことを。あのときも、そうだった。どうしてもどうしても倒せなくて、持っていた弾を全部撃ち尽くして(当時、俺はガンナーだった)、「もうナンも残ってないよ!!」と半分泣きながら、手元に残っていた最後の小タル爆弾をリオレウスの足元で爆発させて勝ったんだった。持っている武器は違うけど、苦労して苦労してやっとライバルを倒せたときの感動は、数年まえのあのときとまったく同じだった。瞬時に流れ込んできた当時の記憶がいささかも色褪せていなかったことも、俺の感動に拍車をかけた。本当に、泣きたいような気分だった。
こうして、ラージャンとの死闘は幕を閉じた。なんだかこの瞬間のために、2007年2月22日から長い長い旅をしてきたような気がするよ。これで胸を張って、来年3月に発売される『モンスターハンターポータブル 2nd G』に向き合えるかなあ……。
でも、最大のライバルだったラージャン2頭を倒したことで、俺の『2nd』の歴史が幕を閉じたわけではない。刺さっていたトゲが取れたからか、いままで以上に精力的に、クエストをこなしていたりする(笑)。やっぱ最高だな、『モンスターハンター』は。『2nd G』が発売されるまでまだまだたっぷり時間があるから、遣り残していたこと、全部やっちまおう。そして万全の体勢で、G級クエストや新モンスターを迎え撃ってやるんだ。モントリオールの静かなホテルで、ひとり騒ぎまくる36歳のおっさんハンターだった。
▲一応、証拠写真。慌てて撮影しました^^;
今回のラージャン戦について、「勝てると思って臨んだのか?」と問われれば「うーん……」と唸らざるを得ないかもしれない。「また今回もダメだろうな」、「何分くらい持つかな」、「1頭目くらいはビビらせることができるかな」という、負け犬根性で心が満ちてしまっていたことは間違いないから。準備はいつも万端。1回のクエストに持ち込めるほぼマックスのアイテムを持ち込んでいるし、ネコ飯によるドーピングで、体力、スタミナもフルチャージ状態である。武器も、ガンランスの中ではもっともラージャンに向いている氷属性のヘルスティンガー。防具は、防御力に若干の不安はあるものの、いつもお世話になっているガード性能+2とガード強化のスキルがついている。つまり、俺というハンターが準備できる、対ラージャン用の限界装備がこれなのだ。
闘技場に降り立った俺は、いつものようにこちらに気づかずにポケーっと突っ立っているラージャンの近くにひとつ目のシビレ罠を設置した。俺の不穏な動きにビクッと反応して、ラージャンが悠然と振り返ろうとする。ハンターが闘技場に降り立ってから、わずか10秒ほどの刹那にだけ存在する混沌とした不思議な空気。これが消し飛んだ瞬間に、牙獣の王とハンターの、壮絶な生存競争が始まるのだ。
混沌を破ったのは、冷たいガンランスの鋭い切っ先。ラージャンが振り向いた瞬間に、その顔面に最初の一撃を見舞う。続けて、砲撃、砲撃。抜群のスピードを誇るラージャンの鼻っ面に砲撃ができるのは、罠で捕らえたときか、混沌とした空気が破れるこの瞬間くらいしかない。ボワンッ! ボワンッ! という拡散型の巨大な炎がラージャンの顔の毛を焼く。でもこんな攻撃、牙獣の王にとっては、争いが始まったことを告げる銅鑼のようなものにすぎない。そう、またしても俺は無謀にも、こいつに宣戦布告をしてしまったのである。
さあ腹をくくって。
今日もやるか! ラージャン!!
何回も何回もやられ続けて悟った”最後の招待状”クリアーへの第1歩は、とにかく10分以内に1頭目を捕獲することだ。そのためには罠や爆弾などをいっさいケチらず、この1頭目に投入し続けるしかない。それだと2頭目が出てきたときに困るのでは……と考えがちだが、この1頭目を何とかしないかぎり2頭目とはまともに戦うことはできないのだから、遠慮してはいけないのだ。2頭目のことは、2頭目が現れてから考えればいいのだ。
俺は闘技場に入ってきてすぐに設置したシビレ罠にラージャンを誘導し、大タル爆弾1個とともに、本日1発目の竜撃砲を爆発させた。とたんに怒髪天を衝き、黄金の毛を逆立てるラージャン。さっそくの大激怒である。ラージャンがこうなったときにムチャをすると、あとで取り返しのつかないことになる。慎重に、慎重に……。安心して攻撃できる瞬間は、ラージャンの動きが止まる雷ブレスを吐き出したときくらいだろう。するとさっそく、ラージャンが動きを止めてブレスを吐く仕草をした。うお! いきなり勝機!! どうせだったらブレスを吐いている顔面付近をチクチクと突っついてやろう。さすがのラージャンも得意になって黄金のブレスを吐いているときに突っつかれれば、それはそれはイヤな気分に苛まれるに違いない。俺はウキウキしながら怒れる金の牙獣に接近し、ボバーッと豪快に黄金ブレスを吐き出している口を目掛けてガンランスを振りかざした。そして思いっきり雷ブレスを身体に浴びて、開始3分弱にして体力残り1ミリの大ピンチに追い込まれた。”慎重に”を戦いのテーマとしていたくせに、こいつはとんだ自業自得である。
「!!!!!」
と、声にならない悲鳴を上げる36歳の中年ハンター。ここここれはどうすれば……。回復薬グレートを1個くらい飲んだところで焼け石に水。かといって複数個飲むほどの時間を、めったやたらと怒りまくっているラージャンが与えてくれるとは思えない。すっかり気が動転して、モドリ玉を使うことを忘れてしまった俺。となると……。
「こここ、ここはもう、秘薬を飲むしかない!!!」
ツバを撒き散らしながら絶叫し、ガシャガシャガシャとアイテムウインドをフル回転させて、黄色いアイコンを選択。開始3分にして、虎の子の秘薬をさっそく1個消費してしまった。エライことになった。
それでも体力が満タンになったことで冷静となり、ラージャンの動きが見え出してくる。俺は「今度こそ慎重に!!」と自分に言い聞かせ、ガードを固めながらラージャンににじり寄って、ツンツンツンとガード突きをその顔面に降らせた。ラージャンは瞬発力が抜群に優れ、ほとんどノーモーションから多彩な攻撃を仕掛けてくるが、ガード性能+2とガード強化のスキルがついたこの防具ならば、ほぼすべての攻撃を防御することができる。1発当たれば瀕死の重傷は免れない回転攻撃や雷ブレスもガキンガキンとガードして、攻撃のたびにできるわずかな隙を狙って、俺はツンツクツンと地味な攻撃をくり返した。
そのうちにラージャンは2回目の大激怒状態に突入。俺はそれを確認すると同時に閃光玉を1発放ってラージャンから視界を奪い、さらにアイテムウインドを回転させて落とし穴をセット。首尾よくラージャンが穴に落下するのを見届けてすぐさま鼻っ面に大タル爆弾Gを2個設置した。そしてガンランスを深く腰に構えて竜撃砲の体勢をとり、一瞬の逡巡もなく発射ボタンを強く押す。ヘルスティンガーの切っ先から迸る小さな種火。そしてつぎの瞬間、竜撃砲の巨大な火焔と大タル爆弾Gの豪快な爆炎が、PSPの画面を覆い尽くした。これは効いた!! いけるかも!!
その後もチクチクと地味な攻撃に終始。砲撃なんて、できたもんじゃない。砲撃以前に、リロードする隙すら恐ろしいのだ。だからガード突きがメインでいいのだ。仕方ないのだ。
しかし戦闘のバイオリズムによって悪い流れは必ず来るもので、いくらガードを固めたところで、かなりの数の回復薬を消費させられてしまう。そして当然のことだが、こちらの思惑などお構いナシに時間はドウドウと音を立てて流れていく。時計の針はとうの昔に、5分の位置に移動している。もうそろそろ、1頭目を捕まえないとヤバイかもしれない。でもまだ、捕獲できるほど十分なダメージを与えていないような気がする。でもでもデモ……。
俺は意を決してトラップツールとゲネポスの麻痺牙を調合し、ふたつ目のシビレ罠を作成した。そしてラージャンが怒っていないことを確認し(怒っていると罠を壊されるからね)、足元にシビレ罠を設置する。まんまと引っかかるラージャン。俺は祈るような気持ちで捕獲用麻酔玉をラージャンにぶつける。
……ひとつ
……ふたつ
……みみみ、みっつ(意味ナシ)
……よよよ、よっつ(無駄なのに)
…………ねねね、寝てくれねええ!!!!! やっぱりまだまだ早かった!!! 心のどこかで「まだ絶対無理だナ」と確信していたのに、焦りに押されてついつい罠&麻酔コンボをやってしまったじゃねえか!!! あああ……やっぱり無理だった(涙)。でも、いつまで泣いてても仕方がない。もっと攻撃しないと!!
俺はすっかり開き直って、いままで以上にアグレッシブにラージャンを攻めに攻めた。それはもう鬼人か修羅かという勇ましさで、ラージャンの反撃を許さない。
「よし! これならいける!」
そう確信した俺の背後に、どす黒い瘴気のような、禍々しい怒気のカタマリが降り立った気配がした。恐る恐る時計を見ると、いつのまにか針は10分の位置を指している。
あ……ヤバ……。
そう思ったとたん、背中に強烈な痛みが走った。1頭目とは比べ物にならないような巨大な牙獣が、強烈な雷ブレスを我が分身に放ったのだ。壁際まで吹っ飛ばされるガンランサー。やばい……。2頭目が来ちまった……。でもあきらめるのはまだ早い。1頭目は確実に弱っている。こいつを捕まえさえすればなんとかなるはず!
俺は必死になって緊急回避をくり返し、どうにかこうにか2頭から距離をとった。そして、「お願いします!!!」と本気で祈りながら最後のシビレ罠を設置。これがもし、怒り狂っている2頭目のラージャンに壊されてしまったら潔くリタイアするしかない。戦士は引き際も肝心なのだ。
そんな悲壮感の詰まったシビレ罠に、なんとも幸運なことに1頭目のラージャンが捕まってくれた!! やったやった!!! 早く麻酔玉を!!
そしてついに、俺は1頭目のラージャンを捕獲することに成功した。数え切れないほどこのクエストには挑戦しているが、1頭目を捕獲できたのは情けないけどこれが初めてだった。
しかし、好事魔多し。
1頭目を捕獲したことですっかり有頂天になった俺の背中に、またまたあの痛みが突き刺さった。巨大牙獣の雷ブレス……。最初の一撃は体力が満タンだったのでなんとか堪えることができたが、今回は体力を回復しきれていないときの痛撃だったのでひとたまりもなかった。
1頭目と相打ちになったかのような壮絶な1オチ。でも、あと1頭倒すだけだ!
俺はキャンプで、残りひとつとなった秘薬を飲んだ。これでもしも2オチするようなことになれば、いにしえの秘薬を持ってきていなかったので、体力を増やす手段がない。この回でなんとか、あの巨大なラージャンを屠りさるしかないのだ。
しかしここでタイムアップ。つぎの取材に行く時間になってしまった。正直、こんなところで中断して集中力を切らしてしまうと、もう2頭目のラージャンには太刀打ちできないような気がしたが、こいつはもう、どうにもならない。俺は一時停止を選んだあとに電源スイッチに軽く触れ、PSPをスタンバイ状態にした。仕事をすべて終わらせたあと、ホテルの部屋で続きをやろう。それまで待ってろよ、牙獣の王よ……。
次回ついに、長い旅が終わる−−。
カナダ第二の都市、モントリオール市で、ゲーム開発者を対象にした大規模な会合"モントリオールインターナショナルゲームサミット"が開かれるということで、約1週間にわたり現地で取材活動を行った。けっこうハードな取材旅行となり、マイナスの外気に身体の芯を貫かれながらも、ぜえぜえはぁはぁとモントリオール市内にあるゲーム関連企業を駆けずり回った。
それでもこういった取材旅行は、思わぬところでぽっかりと時間が空くものである。今回の取材のメインとなったゲームサミットは学校の授業を想像するとわかりやすいのだが、ゲーム開発者やミドルウェアの技術者が講師となり、同じような仕事に従事するクリエーターたちにゲーム開発のノウハウや心構えなどを伝えるセッション群だ。2日間で40以上のセッションが行われていたのだがさすがにすべてを取材できるわけもなく、俺は自分自身やファミ通の読者の皆さんが興味ありそうなセッションを選んで、比較的余裕をもったスケジュールで講義を聴講した。
セッションの合い間にできる休憩時間に俺の暇つぶしの友となっていたのはほかでもない、『モンスターハンターポータブル 2nd』の入ったPSPだ。9月に行われた東京ゲームショウ2007で次回作『モンスターハンターポータブル 2nd G』が発表されて以来、すっかり焼けぼっくいに火の状態になってしまって、再び精力的に、素材集めやモンスターの狩猟に勤しむ日々を送っていたのである。
しかし”狩猟に勤しんでいる”なんて言いながら、じつは自分が昔のようにモンスターを狩ることに集中できなくなっていることにも気づいていた。リオレウスやディアブロスといった屈強なライバルたちを前にしてもつねに心ここにあらずの状態で、クエストに失敗しても「あーあ」とちょっと不貞腐れたため息をつく程度で悔しくもなんともないのだ。
なぜこんな状態になってしまったのだろうか? じつはその理由、わかりすぎるほどよくわかっていた。
『モンハン』に飽きてしまったわけではない。そんな日は一生涯来ないと、いつでも断言できる。
ではなぜか。
じつは半年ほどまえからずっと、心に引っかかり続けている”トゲ”のようなものが『2nd』の中にあったのだ。
何度挑んでも跳ね返されてしまう、厚くて高い究極の壁。自分の愛するガンランスでこのクエストをクリアーしない限り、俺はいつまで経っても心にシコリを残したまま『モンハン』シリーズを遊び続けることになるだろう。グラビモスを相手にしてても、屈強な古龍と対峙しているときでもつねに、頭のどこかでチラチラと閃く”あのモンスター”の恐ろしい顔。俺から集中力を削いでいる原因は、それしか考えられなかった。
そのクエストの名は、”最後の招待状”。
闘技場を舞台に最凶モンスター・ラージャンを2頭狩猟するという、村クエスト最後にして最高難度のクエストである。
いったい何度、このクエストに挑戦しただろうか。
あまりにも返り討ちに合いすぎて途中から挑戦した回数を数えるのをやめてしまったってくらい、俺はボコボコにやられ続けた。ガンランスでは1頭目を倒すこともままならず、ついに観念して氷属性の大剣、ダオラ=デグニダルをこのクエスト用に作ったこともあった。しかしなぜか、俺がこの大剣を手にしてラージャンの前に立つことはなかった。
こいつはじつに不可思議な心の動きだった。ぶっちゃけて書いてしまうと、俺はラオシャンロンに挑むときは双剣を手にするし、キリンを狩猟するときはライトボウガンを背負っていく。やっぱりなるべく楽に立ち回りたいという思いがあるので、強力なモンスターに挑戦するときはガンランスへのこだわりを端に避けておくこともあるのだ。そんな俺がなぜか、”最後の招待状”に挑むときだけはガンランスにこだわり続けた。愛するガンランスでクリアーしないと『2nd』の卒業証書がもらえない……と、勝手に思い込んでいたのかもしれない。でも頑ななこだわりの先には、非情なまでの困難と、立ち直れなくなるほどの絶望しかなかった。
そして、モントリオール。
取材の合い間にいつものように、『2nd』を起動する。起動してすぐに現れる俺のキャラは、体力満タン、スタミナ満タンという完全ドーピングを施した出で立ちで、つねに氷属性のガンランス”ヘルスティンガー”を背負っている。アイテムは、回復系はフル装備、シビレ罠3セット(調合素材持込)、落とし穴、モドリ玉6回分(調合素材持込)、捕獲用麻酔玉、強走薬グレート3個、閃光玉、大タル爆弾G2個、大タル爆弾3個などで完全武装。そう、つねに”最後の招待状に挑む直前”でセーブされているのだ。
そのまま何も考えず、村長さんに話しかける。ここのところ連続で挑んでいるので画面を見なくても操作できる……ってくらいの早業で”最後の招待状”を受注した。
そして。
異国の地を舞台にした、”最後の決戦”が始まった。
大塚角満

週刊ファミ通副編集長にして、ファミ通グループのニュース担当責任者。群馬県出身。現在、週刊ファミ通誌上で“大塚角満のモンハン研究所”というコラムを連載中。そこら中に書き散らした『モンハン』がらみのエッセイをまとめた単行本『本日も逆鱗日和』シリーズ(4巻)が発売中。また、そこからのスピンオフとして別の視点から『モンハン』の魅力に迫る書き下ろし作品『別冊『逆鱗日和』 角満式モンハン学』シリーズも。このブログではさまざまなゲーム関連の話題を扱うつもり。一応、そのつもり。
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