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【モンハン2】第37回 ガンランス(4人)vs.テオ・テスカトル(その2)

 装備しているのがガンランスとはいえ、火山における対テオ戦の基本は変わらない。俺たちはいつも火山の"2"の地点で、できるだけ多くのダメージをテオに与えることにしている。2は火山の影響が少ないため、クーラードリンクを飲まなくても体力が減少しないのだ。くどいようだが4人ともガンランスなので、どれほどうまく戦闘が進行したところで長丁場になるのは明白。となるとクーラードリンクの節約は絶対で、飲まなくても戦える2地点で可能な限り多くのダメージを与える必要があるだろうと判断したわけだ。

 テオが2にやってくるまでには数分の余裕があるので、まずは試し撃ちとばかりに仲間に向かってボンボコボンと砲撃。今回は全員がガンランスのため、あちこちでド派手な花火が撃ち上がる。この派手さを見ていると、「じつは4人ガンランスってものすごく強いのではなかろうか」という淡い妄想を抱いてしまうのだが、やはり白昼夢は白昼夢で現実ではないということを、このあとイヤというほど思い知ることになる。

 さあてやって参りましたテオ・テスカトル。まずはご挨拶とばかりに、4人揃っての竜撃砲でお出迎えだ。巨大な4つの火炎に包まれる炎の古龍。みな口々に「すげえええ!」、「派手え!!」、「かっちょいい!!」、「ガンランス最強!!!」と自画自賛のコメントを発する。どうやらガンランスは、使う者をナルシストにするらしい。しかし戦いは始まったばかり。しかも相手は炎の王者だ。竜撃砲が何発か当たったくらいでは、ダメージなど微々たるものだろう。とにかく徹底的にガードを固めて、隙があったら砲撃と竜撃砲を連発するしかない。事前にそんな相談はまったくしなかったのだが、そこは長年ともに歩んできた旧友たち。言葉はなくとも気持ちは伝わり、みな自然と俺と同じように砲撃と竜撃砲をボカンボカンとぶっ放すのであった。……まあガンランスなので、イヤだろうが何だろうがこういう戦いかたになるのだがね……。

 やってみてすぐに気づいたのだが、この4人ガンランスという編成、悪くない。"強い"とは口が裂けても言えないが、なんだか無性に"楽しい"のである。ガンランスはメインとなる攻撃が砲撃と竜撃砲になるわけだが、パーティーにガンランス以外の武器を持つ人がいると(たいていそうなるけど)、仲間も吹っ飛ばしてしまうこれらの攻撃をすることに戸惑いを覚えてしまう。しかし全員がガンランスだと「お互い様だし!」と強く思えて、何の気兼ねもなくボンボンボンと砲撃系の攻撃をくり出すことができるのであった。しかもテオのような大きなモンスターが相手だと、パーティーのメンバーがそれぞれ頭、尻尾、胴体の左右と攻撃する位置が分散して、竜撃砲をぶっ放しても意外なほど味方を巻き込まない。放ちたくても放てなかった砲撃系の攻撃を思う存分くり出すことができ、俺は有頂天になった。パーティーのメンバーも、「これ、最高に楽しい!」と浮かれ顔で元気に砲撃をくり返している。見た目的にも、これ以上はない! と断言できるくらいド派手で、アメリカンプロレスを見ているような錯覚を覚えるくらいだった。

 しかし前述したとおり、俺たち4人は強くはなかった。ゴツさの極限にあるガンランスだが、武器として見たときのポテンシャルはお世辞にも優秀とは言えず、いくら砲撃と竜撃砲をくり返しても猛る上位テオ・テスカトルは元気に走り回っているのである。しかもいつまで経っても角を破壊することができず、角が壊れないっつーことはテオの周囲に吹き出している炎の鎧も消えないわけで、ジリジリと俺たちの体力を奪っていく。そのため、タックルで吹き飛ばされたのちに上にのしかかられ、SM真っ青の火あぶり状態にさらされたJさんが無念の昇天。じわりとした焦燥感が、俺たち4人の背後から忍び寄ってきた。

 「うーん、角が壊れないな」

 とMRさんが言った。そうなのだ。いくら砲撃や竜撃砲を食らわしても、角を壊すことができないのである。角さえ壊していれば、Jさんが昇天することもなかったのだ。

 「角を壊さないと暑くてたまらん。しばらく集中して角に攻撃を加えよう」

 とSちゃん。俺たちはうなづきあい、砲撃、竜撃砲はもとより、通常の突っつき攻撃もイヤというほどテオの顔面に降らせた。しかしいつまで経ってもテオの顔は、男性エステ帰りを思わせるほどキレイなままでなのである。おかしい……。これだけ攻撃して壊れないわけが……。そこで俺は「はっ!!」となった。もももも、もしかして……。

 「あのぉ……」

 俺はおずおずと切り出した。口に出すのも恐ろしいことを、これから言わねばならぬ。

 「も、もしかしてテオの角って、龍属性武器じゃないと壊せないんじゃ……」

 その瞬間、断末魔の叫びが火山のあちこちから噴煙のように吹き上がった。

 「ああああああっ!!」

 「そそそ、そうだった!!」

 「なにぃ〜〜〜〜!」

 確信が持てなかった、というより、信じたくなかったので、俺は河合リエから強奪したエンターブレイン刊『モンスターハンター2 公式ガイドブック』の394ページを紐解いた。テオの奥さん(?)であるナナ・テスカトリのページだが、そこにはじつにイヤな記述が……。

 「えーっと……、やっぱりテオの角は龍属性武器じゃないと破壊できない模様です。ナナの角は龍属性の攻撃を加えて壊す、とあるので、おそらくテオも……」

 驚愕の事実を突きつけられ、俺たちは出発まえの葬式気分に逆戻りした。いまの4人の中で、龍属性武器を持っている人間はひとりもいない。……ていうかそもそも、龍属性のガンランスなんて存在しないのだっ!! つまり4人ガンランスのパーティーでは、テオの角を破壊することなんてできないのであるっ!!

 すっかり意気消沈した我々だったが、「もともとテオの角はどんな武器でも破壊不可能だった」と無理矢理思いこんで、討伐に集中することにした。しかしいくら討伐しようとしてもテオはなかなか弱ってくれず、いたずらに時間は流れていくばかり。気がつくとすべてのクーラードリンクを使い果たし、火山の熱気がじわじわと体力を削っていくという状態になってしまった。

 がしかし、さすがの炎の古龍も30分におよぶ砲撃の雨に辟易したのか、足を引きずりながら6の地点に逃げていった。火山におけるテオとの最終決戦場が、この6の地点なのだ。

 「いける!」

 俺たちは徐々に減少していく体力になど目もくれず、矢のように6の地点に飛んでいった。そして全員で、最後の力を振り絞って向かってくる炎の王者に向けて龍撃砲。ついに、火山の奥地にテオ・テスカトルの断末魔の叫びが響き渡った−−。

 時間こそかかったものの、今回の戦闘では回復薬をほとんど使わなかった。こっそり太陽草とアオキノコまで持ち込んでいたというのに、これにはちょっと拍子抜けしてしまったほどである。聞くと、パーティーのほかのメンバーも「回復薬がたくさん残った」といって驚いている。ガードを固めて攻撃を凌ぎきり、敵が攻め疲れたところに竜撃砲をぶっ放す……。ガンランスの基本的な戦いかたがテオには見事にハマり、ほとんど攻撃を食らわずに攻めることができたようなのだ。

 それにしても、こんなに充実感に満ちたクエストは久しぶりだ。ちょっと視点を変えて戦場に行くだけで、初心者だったころと同じような緊張感と、試行錯誤の楽しさを思い出させてくれる。しばらく4人ガンランスクエストにどっぷりと浸ってしまいそうだ。

 しかしやっぱりガンランス。

 強くは、ない……。

投稿者 大塚角満 : 12:55
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大塚角満

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週刊ファミ通副編集長にして、ファミ通グループのニュース担当責任者。群馬県出身。現在、週刊ファミ通誌上で“大塚角満のモンハン研究所”というコラムを連載中。そこら中に書き散らした『モンハン』がらみのエッセイをまとめた単行本『本日も逆鱗日和』シリーズ(4巻)が発売中。また、そこからのスピンオフとして別の視点から『モンハン』の魅力に迫る書き下ろし作品『別冊『逆鱗日和』 角満式モンハン学』シリーズも。このブログではさまざまなゲーム関連の話題を扱うつもり。一応、そのつもり。


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