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【モンハン2】第34回 ハンターの頂点

 先日、全ハンターの頂点とも言うべき、ハンターランク999の強者といっしょに遊ぶ機会を得た。この達人・Sくんがどういった人物かはファミ通コネクト!オンのブログに詳しいのでそちらを読んでいただきたい。ぶっちぎりに高い999というハンターランクもさることながら、炎の古龍、テオ・テスカトルを約1500匹、氷の古龍、クシャルダオラを960匹も屠り去っているという事実は、"究極のハンター"と呼ぶにふさわしい偉業と言える。

 正直、俺は実際に彼に会うまで(といってもオンライン上でのことだが)、その究極のハンターランクに気後れしていた。"ビビっていた"と言ってしまっていいだろう。俺のようなヘボい腕ではいっしょにクエストに行っても迷惑をかけるだけではないだろうか……なんて考えて、ひとりで心臓の鼓動を速めていたのである。しかし実際に会ってみるとSくんは「こんにちはー^^」と優しくあいさつする好青年で、俺はすっかりくだけた気分になり、ふつうの友だちとしていっしょに遊ぶようになった。

 さて、ハンターランク999の人を実際に目の前にしたときに誰もが抱く疑問は「いったいどれだけの時間を費やしたら999になれるのか?」ということだろう。俺もそうだ。すごく気になった。なので俺はすっかり友だち気分になったのをいいことに、単刀直入にSくんに聞いてみた。「総プレイ時間はどれくらいになるの?」と。するとSくんは「プレイ時間のところはいつも気にせずにすっ飛ばしちゃうのでよくわかりませんが、2000時間は超えていると思います^^;」と爽やかに言った。2000時間か……。うん、それくらいは余裕で行ってるだろうナ。なんたってハンターランク90の俺のプレイ時間が、現時点で991時間なのだ。俺ほどのハンターが約1000時間を費やしても、ハンターランクは90程度なのである。999まで育てるには、そりゃあ膨大な時間が必要だろう。……というようなことを後日、仲のいい友だちに力説したら「ミドさんの場合は1000時間あっても半分はチャット、残りの半分も街にいるだけで放置している時間に使われている。なので純粋にクエストに使った時間は、250時間にも満たない」とピシャリと言われてしまった。俺は心当たりがアリアリだったのでひと言も反論せず、「うう」とか「ああ」とか呻いてその場から立ち去った。

 まあ俺のことはどうでもいいのだが、Sくんがそれほど膨大な時間を費やさずに(と言っても並みの時間ではないが)999になったとしたら、その秘密はクエストそのものにあるはずだ。きっと達人ならではのクエスト遂行方法があるに違いない。そこで俺はファミ通編集者2名を伴って、Sくんといっしょにクエストに出かけることにした。相手はSくんがもっともたくさん倒している古龍、テオ・テスカトル(もちろん上位)である。

 クエストが始まると、俺の分身は見慣れぬ場所で呆然と佇んでいた。どこだココ……。そしてすぐに俺は気づいた。「うお! 隠しマップに飛ばされてる!」。めったに行くことのできない隠しマップでは珍しい鉱石や植物を採集できるので普段だったら嬉しいことこのうえないのだが、今回はSくんとのお試しクエストだ。当然ながら鉱石採集用のピッケルなんて持ってないし、とっとと戦場に駆けつけてSくんの戦いっぷりを見届けなくてはならない。俺は泣きながら隠しマップを飛び出し、戦場へひた走った。

 そして実際にSくんとともにテオと戦ったわけだが、戦い始めてからほんの数分で、彼が短時間で999までキャラクターを育てられた理由がわかった気がした。とにかく、彼の戦いっぷりは徹底的に効率がいいのである。テオがつぎにとる行動をすべて読み切って攻撃しやすい位置にまわりこみ、まずは角を折るために顔面を徹底的に攻撃(武器は双剣だった)。テオが逃げようとして上空に飛び上がった瞬間にドヒュンと閃光玉を放り投げて、哀れな炎龍はドスンと落下。しかも彼はいっしょにパーティーを組んだ仲間のヒットポイントをつねにチェックしており、傷ついた人がいるとL3ボタンを押し込んでピコンピコンと合図をし、"生命の粉塵"をゴクンと飲み干す。生命の粉塵というアイテムは仲間全員のヒットポイントを回復するというセレブ御用達の逸品だが、使うタイミングがなかなか難しかったりする。というのも、モンスターから攻撃を食らったハンターは矢も楯もたまらずに急いで回復薬を飲みたがるものなので、せっかく仲間の窮地を救おうと生命の粉塵を飲んでも、回復薬と重ね掛けになって"使い損"となってしまうことがよくあるのだ。Sくんが生命の粉塵を飲むまえにL3ボタンを押して仲間に知らせるのは、この使い損を防ぐためと思われる。おかげで俺はこのクエストで、ほとんど回復薬を使わなかった。上位のテオを相手に、これは驚異的なことだ。

 そしてSくんは、テオがキャンプ近くのマップ4の地点に逃げていったのを見てすかさずモドリ玉を使い、アッというまに炎の古龍を葬り去ってしまった。「1ヵ月ぶりのクエストだったので手こずっちゃいました^^;」と彼は謙遜していたが、俺から見たら信じられないくらい効率的なハンティングで感動すら覚えるほどだった。

 Sくんが用いたテクニックはほかにも使っている人はたくさんいるかと思うが、いっつもテキトーにピクニック気分でクエストに出かけている俺には学ぶべきことがたくさんあった。早くモンスターを倒せれば、それだけ仲間がやられる確率も低くなる。好き放題やるのも楽しいが、これからはSくんのように視野を広くもってクエストに臨んでみよう。頂点のハンターから学んだいちばん大きなことは、テクニックよりもクエストに出かけるときの"心がけ"だった気がする。

投稿者 大塚角満 : 17:43
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大塚角満

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週刊ファミ通副編集長にして、ファミ通グループのニュース担当責任者。群馬県出身。現在、週刊ファミ通誌上で“大塚角満のモンハン研究所”というコラムを連載中。そこら中に書き散らした『モンハン』がらみのエッセイをまとめた単行本『本日も逆鱗日和』シリーズ(4巻)が発売中。また、そこからのスピンオフとして別の視点から『モンハン』の魅力に迫る書き下ろし作品『別冊『逆鱗日和』 角満式モンハン学』シリーズも。このブログではさまざまなゲーム関連の話題を扱うつもり。一応、そのつもり。


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