大塚角満の ゲームを“読む!”
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キューエンタテインメントの水口哲也さんと仲良くさせてもらっている。PSPの『ルミネス』が発売される直前に初めてインタビューをさせてもらったのだが、『ルミネス』というソフトそのものが完全に俺のストライクゾーンだったことと、水口さんのスタンス、考えかたに感銘を受けて、以来、たびたび連絡させてもらうようになった。言ってしまえば、俺は押し掛け女房みたいなものだ。
先日、キューエンタテインメントにおじゃまして、数時間に渡って水口さん、同社CEO(チーフエグゼクティブオフィサー)の内海州人さんに話を聞いてきた。そのときの詳しい会話の中身は週刊ファミ通8月11日号(7月28日発売号)巻頭ページと、ファミ通.comの動画コーナーで確認していただきたい。若くて元気な開発会社がどこに向かおうとしているのか、その一端がかいま見えるはずだ。また、これはちょっと色の違う企画ではあるが、キューエンタテインメントにムービー用のカメラを持って突入して、内部の様子をつぶさに撮影してきた動画をファミ通.com上にアップしてみた。ふだん見ることのできないゲーム開発の現場を覗けるコンテンツとなっているので、こちらもぜひぜひ、ご覧になっていただきたい。
そうそう、キューエンタテインメントといえば現在、ファミ通.comのトップページから、同社が開発した『EVERY EXTEND EXTRA』という個性派シューティングゲームの体験版をダウンロードすることができる。『EVERY EXTEND EXTRA』は8月3日にPSP用ソフトとして発売されるが、もとは名古屋の大学生が作ったPC用のフリーソフトだったのだ。これをキューエンタテインメントの若手ディレクターが発掘してきてPSP用ソフトとして市販化されることになったわけだが、当サイトからダウンロードできる体験版(PC用)で、『EVERY EXTEND EXTRA』がどんなゲームなのかじつによくわかると思う。ハイスコアーアタックで全国のプレイヤーと得点を競えるので、ぜひぜひチャレンジしてほしい。まあ当然ながら俺もやってみたわけだが、あえてここにスコアーを書くことはやめておこう。ものすごいスコアーなので^^
最近、めったやたらと元気なキューエンタテインメントを紹介したくて、ちょっとだけここに書いてみました。フットワーク軽く世界を飛び回ってるデジタルバックパッカーたち。彼らの勢いがゲーム業界に及ぼす影響は、決して小さくありませんよ。
記念すべき第30回目の『モンスターハンター2(ドス)』プレイ日記。じつはけっこうまえから「30回目は、あの"ラージャン"について語り尽くす!」と決めていたのだが、どうにもラージャンの恐ろしさを表現しきれず、途中まで書いたところで封印状態となっている。俺に表現の神様が降りてこない限り、このままラージャンコラムはお蔵入りになってしまいそうだ。ラージャンファンの方(いるのか?)、ゴメンナサイ。
そのかわりと言っては何だが、今回は"モス"について語りたい。モスとは、鼻をブヒブヒ鳴らしながら草むらでキノコを探している、あのブタ(?)のことだ。ラージャンを最強の怪物とするなら、モスは最弱の家畜である。あまりにも極端な差し替え原稿になってしまうが、この際、ご容赦願いたい。
モスは基本的に、人畜無害の存在だ。そっとしておけば一生キノコを漁り続けている、『モンスターハンター』のフィールド上では希有な平和主義者だったりする。なので森でモスを見かけても、よっぽど腹が減っていない限り(モスからは生肉が剥げるからね)、"動く背景"くらいの認識でシカトしておいてもいい存在だった。
でも俺はあるとき、とんでもない仮説が脳内にひらめいて愕然としてしまった。これを聞けば、多くのハンターが「!!!」となるに違いない。
"バサルモス"っているでしょう。火山で岩に化けて昼寝している、全身が角質に覆われていてエステに連れて行ってあげたくなるようなでっかいアイツ。こいつはじつはグラビモスの幼体で、何年かハンターに狩られずに成長すれば晴れて"グラビモス"になるという設定だったりする。イナダがブリに出世するのと同じようなものだが、出世魚が幼生時と成体時で名前が完全に変化するのと違い、彼らにはその名に、あるひとつの共通項が見られる。それが問題の"モス"の部分。もうおわかりでしょう。じつはあのブタのようなかわいらしいモスは、バサルモスの幼体だったのである!!! そう思って見てみると、目がふたつ、鼻がひとつ、口がひとつあるところなんて、バサルやグラビにそっくりだ。
この仮説に直面したとき、俺は震えあがった。『モンスターハンター2』では新たに季節の概念が導入されており、こと繁殖期ともなるとフィールドのいたるところでモスが群れて、賑やかなコロニーを形成しているのである。倒しても倒してもモスはボウフラのように湧いて出てくるので、潜在的な生息数はちょっと計り知れないものがある。こいつらが無事に成長しちまった暁には、火山といわず至るところで、バサルモスやグラビモスがボワンボワンと殺人火炎を吐きまくる……!
こいつはゆゆしき事態である。クシャルダオラやテオ・テスカトルが街を襲撃しているくらいで、ギャーギャーと騒いでいる場合ではない。フィールドに1歩足を踏み入れたら、将来ハンターを窮地に追い込むバサルモス、グラビモスの子供たちが、なんの対処もされずにすくすくと育っているのである。残念ながらこのことに気づいているハンターはほとんどいないようなので、俺はフィールドに行くたびにコツコツと、ひとりでモスを突っついて歩いている。しかしやはり、ひとりの力には限界がある。ここはひとつ、ハンターは手を携えて、ドンドルマの明るい未来のためにモスを倒して歩かなければならない! いつ立派に成長したバサルモスとグラビモスの大群が、街を襲ってくるかわからないのだ! 風の谷の二の舞になってはならぬ! 危険な芽は、まだ小さいうちに矯正しなければならないのだっ!!
はあはあはあと荒い息をつきながら、俺は以上のことをモンハン隊長の河合リエに熱く語って聞かせた。ツバを撒き散らしながら熱弁をふるう俺をしばらくぼんやりと眺めていた河合リエは突然、鋭い目を「バッカじゃないの」と吊り上げて、「そこまで言うなら開発チームに聞いてあげます」と言った。
そして数日後。わくわくしながら回答を待っていた俺に、開発チームから一報が届いた。そこにはひとこと、こんなことが書かれていた。
「んなわけないでしょ」
……。
でも俺と同じことを考えていた人、ほかにもいますよね!? ね! ね!?
本日7月21日、ファミ通グループの新雑誌"ファミ通コネクト!オン"が発売となった。パチパチパチ。オンラインゲーム生活の応援マガジンという位置づけで、『ファイナルファンタジーXI』と『モンスターハンター2(ドス)』の大特集を展開している。
なんでここで宣伝チックなことを書き始めたのかというと、このファミ通コネクト!オンの『モンスターハンター2』特集に、俺もちょっと関わっているのである。我が『モンハン2』生活の一部を切り取った、その名も"本日も逆鱗日和"という2ページのコラムを書かせてもらってるんですねぇ。"誌上ブログ"という、よくよく考えると矛盾しているキャッチフレーズを掲げて書いたわけだが、内容はまあ、この"ゲームを読む"ブログの紙版、という感じだろうか。もともとそんなに器用に書き分けができるような人間ではないので、逆にこのブログを読んで下さっている読者の方々にしてみればじつに読みやすいものになったのではないかと自画自賛。興味ある方もない方も、書店やコンビニで見かけたらぜひぜひ手にとってみてくださいな。
そういえばちょっとまえに発売された"オトナファミ"にも、少しばかり協力させてもらったんだ。なので声を大にして宣伝したいところではあるのだが、オトナファミもコネクト!オンもこのファミ通.comを舞台にしたブログライバルでもある。なので声を小さくして宣伝しとこう。
「オトナファミ、コネクトオン、ヨロシクネー」
いつものメンバーと街で談笑していると、友だちのKちゃんがふいにこんなことを言った。
「ミドさんは武器を作るためにモンスターを倒すの? それともモンスターを倒すために武器を作るの?」
聞いた瞬間は「ああ、えっと俺の場合は……」と簡単に説明できるような気がしたのだが、よくよく考えてみるとこれはなかなかの難問である。いわゆる"卵が先かニワトリが先か"と同じでお互いが答えを補完しあっており、真理が見えてこないのだ。(武器を作ろうと思ってモンスターを狩っているんだろうけど、武器を作るのはモンスターを狩るためであって……)と考えていくとメビウスの輪にでも絡め取られた気分になり、ますます思考がこんがらがる。ハンターの皆さんは、いったいどちらの思いを強く抱いて狩りをしているのだろうか。
じっくり考えてみると、俺はどちらかと言えば"武器を作るためにモンスターを狩る"派になると思う。生産リストを眺めて「あの武器かっこいい」、「これ強そうだから欲しいな」という非常に単純明快な思いに背中を押され、その武器を作るためにはどのモンスターを倒せばいいのかを調べたうえで狩りに出向いている。これは言ってみれば"コレクター"というスタンスになろうか。モンスターを倒すことよりも、いろいろな武器が欲しい、というほうに比重が置かれている。そしてコレクターゆえに防具にまで思考とお金がまわらず、まがまがしい武器を装備しているわりには、意外なほど弱々しいヨロイを装備しているのもこのためだ。いっぽうの"モンスターを倒すために武器を作る"派は、純粋に「このモンスターを鮮やかに倒してのけるには、あの武器が必要だ」という、生きるための術として強い武器を欲するわけだ。武器を集めることよりも戦闘に比重が置かれている。このスタンスはコレクターに対して"狩人"とでも言えばいいだろうか。彼らは狩人なので防具もしっかりとしており、スキルももちろん戦闘向きだし、防御力も問題ない。根っからの戦闘民族。クエストも非常に効率的にこなすことができる。
まあだからどうしたという話ではないし、すべてのハンターが必ずどちらかに分類されるというものでもないのだが、今回のKちゃんの問いは俺にとっては非常に新鮮なものだった。
あなたはコレクタータイプですか? それとも、狩人タイプですか?
ちょっとまえにドンドルマの街で、ギルド公式イベント"獣人族の宴"が行われていた。クエストの目的は、狭い闘技場を戦場に獣人族のキレキャラ・チャチャブーを15匹倒す、というもの。そんだけ。たったそんだけですよダンナ^^ チャチャブーとは以前ここでも書かせてもらったが、まあ簡単に言えば包丁をやたらと振り回すノラネコだ。それを15匹。たった15匹。くどいようだが15匹。そうですか15匹。というわけで俺はひとり、愛用のガンランスを背負ってノコノコとこのクエストに出かけてきた。
さあ着きました闘技場。食事も万全で体力MAX、回復薬も満タンである。これでハンターランク83の俺が遅れをとろうわけもない! 囲まれたら砲撃(拡散型のガンランスを持っていった)で辺りにいる獣人どもを吹っ飛ばし、余裕を持って体力回復すればいい。あまりにも単純だが、それゆえに強固な作戦。隙ナシ。俺は油断満載で闘技場に飛び込んだ。
闘技場に飛び込んだ俺の目に最初に飛び込んできたのは、謎の奇声を発しながら飛び跳ねる4匹のチャチャブー。……4ひき? 4匹!? これ、チャチャブーを1匹ずつ倒すんじゃないのか!!? 小さすぎて的が定まらず、1匹でも手を焼くチャチャブーを4匹もまとめて相手にしなきゃいけねえのか!! 一瞬にしてパニックに陥った俺に、いちばん近くにいたチャチャブーがじゃれついてくる。じゃれると言っても、コイツは百戦錬磨の殺人鬼。ザクリと一閃、チャチャブーの包丁が閃いた瞬間に、俺の体力が驚くほど激減する。シャレにならない。俺、ますます恐ろしくなって苦し紛れにガンランスでボカンボカンと砲撃。しかし悲しいことに、拡散型のガンランスは2発砲撃したらリロードしなければいけない。それ以前に、見た目が派手なだけのガンランスの砲撃では、ほとんどダメージを与えていない気がする。だったら切り札の竜撃砲を、とも思うのだが、あんな隙だらけの攻撃を動きの速いチャチャブーがやらせてくれるわけもなく、構えに入った瞬間にザクリザクリと切り刻まれる。しかもどさくさに紛れて混入しているメラルーがドカドカと体当たりをしてきて、こちらの持ち物をかっぱらっていく。まさに火事場泥棒!! 俺はチャチャブーにボコボコにされたうえにメラルーに身ぐるみ剥がされて、何もできぬまま3分程度で昇天させられてしまったのであった。
こうなると、もうどうにもならない。体力が満タンだった1回目に何もできずにやられてしまったのに、そこから50も体力が減った状態で(食事の効果が消えてしまい、体力がノーマルに戻ってしまったため)どうにかなる相手ではない。泣きながら闘技場に入ってはみたものの、思ったとおりの猛攻にさらされてほんの数分で2回目の昇天。3回目もまったくいいところなく、クエスト終了となってしまった。
終わってみると、俺が考えた戦略がことごとく裏目に出ていたことがよくわかる。まず武器だが、俺ごときの腕でチャチャブーの群れ相手にガンランスで勝負できるわけもなかった。麻痺属性のハンマーとかだったら、もうちょっとまともに勝負できたのだろうか……? もうひとつ、決定的にまずかったのは、"このクエストにひとりで臨んだこと"だ。もう本末転倒もいいところなのだが、そもそもこのクエスト、ひとりでいくものじゃないや……。
それにしても、このクエストはキツい。たとえばディアブロス2匹とかリオレイア3匹倒せ、っていうのだったら精神的に(こいつは厳しい戦いになるから複数人で気合い入れて行こう)ってなるのだが、ちっこいチャチャブー15匹って言われると、なんとなく"ケルビ15匹倒してきてぇ〜ん"って言われるのと同じレベルな気がして(そんなことないか)、心のどこかでナメてかかるようなのだ。
よーし、つぎにこのイベントクエストが始まったら今度こそ……やらないでおこっと^^;
『みんGOLオンライン』時代からの友だち、Kちゃんと、蒼リオレウスを狩りに行くことになった。
リオレウスは『モンスターハンター2(ドス)』になってモンスターとしての格が上がり、戦闘力がストップ高的に向上した飛竜だ。初代『モンスターハンター』、『モンスターハンターG』、PSPの『モンスターハンターポータブル』でシリーズの"顔"としての役割を十分にこなしたことによる格上げ、と俺は見ているのだが、どうなのだろう? とにかく、上級ハンターしか行くことの許されないリオレウスのクエストに、たったのふたりで出向くというのだからタマラナイ。しかも相手は、ふつうのリオレウスではない。"蒼"リオレウスなのだ。亜種はノーマルよりも体力、戦闘力が格段に強化されているのは、ほかの飛竜と同じである。少々無茶なチャレンジと思われたが、このクエストに「行こう行こう」とわめいたのは俺のほうである。蒼リオレウスの尻尾から取れる、その名も"蒼火竜の尻尾"が欲しくて欲しくてしかたなかったのだ。……そう、かなりまえに"物欲センサー"というコラムで書いたが、いまだに俺は蒼火竜の尻尾が集まりきっていないのだ。
Kちゃんは龍属性の双剣、俺のほうもとんでもない龍属性をまとった悪夢のような大剣を携えてクエストに出撃した。着ているヨロイも、ふたりとも矢でも鉄砲でも持ってこい的な、カチンコチンの防具である。しかしそれでも、『モンスターハンター2』のリオレウス亜種は危険すぎる存在だったりする。なんたってまともにタックルでも食らおうものなら、余裕で全体力の半分以上を削られてしまうのだ。4人で戦えば敵の攻撃も分散するのでまだいいのだが、やはりふたりだとどうしても、火の玉攻撃やタックルが集中してしまう。俺たちふたりは息も絶え絶えになりながら、攻撃と回復をくり返した。完全な消耗戦である。
それでも戦闘時間30分をすぎたころには、リオレウス亜種にも疲れが見え始めた。ヨタヨタと足を引きずっているのである。俺もKちゃんも、とっくの昔に回復薬を使い切り、道に生えている雑草とおぼしき薬草をムシャムシャ食いながら、命を繋いでいる有様であった。しかしようやく、戦闘が終わる。これ以上戦うのは正直キツいので、このリオレウス亜種は捕獲してしまおう。そのために、途中から使いたくてたまらなかったシビレ罠も使用せずにとっておいてある。パタパタとねぐらに飛んで行くリオレウス亜種。あとは足下にシビレ罠を設置し、捕獲用麻酔玉を2発ぶつけるだけだ。俺はKちゃんに元気よく言った。
「んじゃ俺、レウス捕まえてくるね!」
Kちゃんはフラフラになりながら、「よろしくねっ!」と言った。
俺は喜び勇んで、レウスのねぐらに飛び込んでいった。見るとランポスがうれしそうに、ぴょんぴょんとレウスのまわりで飛び跳ねている。まあこれはいつものことなので、俺はランポスには目もくれず、レウスに接近していって、足下にシビレ罠を設置した。もう完璧。流れるような作業。さあて、あとは捕獲用麻酔玉をぶつけるだけだ。しかし、そのとたん、
ドカッ! ドカッ!
うじゃうじゃいたランポスが、俺に体当たりをかましてきた。こんにゃろ……。ザコ中のザコのくせに……。しかし悲しいことに、テロリストのごときランポスの体当たりに、俺は思いのほか動揺してしまった。シビレ罠は、効果時間がそれほど長くない。あわわ……は、早く麻酔玉ブツケナイト……。えーっと麻酔玉ますいだままま……。ふたたびランポスが、ニコニコしながら噛みついてくる。うがあ! ランポスうぜええ! あっちいけコラ! えっとえっと麻酔玉増井山……。あったコレだ! オラッ!
ぼわわわ〜ん
俺が投げた麻酔玉からは、ナゼか不思議な緑色の煙が噴出した。アレ、麻酔ってこんな色してましたっけ……? そしてなぜか、マップ切り換え画面が俺のモニターに映し出される。むむむ。こんな現象、捕獲のときに起きたっけな……。そうこうするうちに、俺の眼前には見慣れたキャンプの風景が広がった。そしてすぐに、Kちゃんが不安そうにこう言った。
「あ、あの、ミドさん何やって……」
俺はようやくすべてを悟り、「しまったあああああ!!」と絶叫した。
「麻酔玉とモドリ玉間違えたああああ!!!」
戦場に残ったのはKちゃんが最後に絞り出した憤怒の「なんでやねん!!!」の残響だけであった。
そしてそれからKちゃんは、モドリ玉のことを"ミド・リ玉"と呼ぶようになったとさ……。
あ、ついでに書くと、今回も蒼火竜の尻尾は手に入りませんでしたよ^^
えー……1ヵ月のご無沙汰です。大塚角満です。いろいろとネタはあったのですが、すっかり怠慢してましたゴメンナサイ。でも今日から心を入れ替えて、毎日のように(ように、が重要)更新したいと思います!
さて日曜の今日にナゼ更新するのかというと、……そう、ついに行われたんですねえ、ファミ通生誕20周年記念イベントが! めでたい! パチパチパチ! 僕がファミ通に入ったのは1994年の6月なので、この20年の半分以上の時間を、ファミ通読者の方々と共有したことになる。入社してまもないころにファミ通が生誕10周年を迎え、日本武道館を会場に盛大なイベントを行ったりしたのだが、当時ペーペーもいいところだった僕はイベントの手伝いをいっさいすることなく、こそこそと隠れるように会場を右往左往しているだけであった。懐かしいなあ。しかし今回は立場が違う。とにかくひたすら一生懸命、来てくれる方や応援してくれる方々に尽くさねばならぬ! そう決意してこの日を迎えたのであった。
7月2日の今日、東京は朝からギアナ高地を思わせる強烈な湿度を纏って、ボワンボワンとエンターブレイン本社を蒸らしまくった。恐ろしく蒸し暑い。僕はじつは3日ほどまえから会社に泊まり込んで、イベント会場の設営や本業の週刊ファミ通(並びに別の雑誌)の入稿作業をしていたのだが、ほとんど会社から出ることはなかった。なのでイベント当日の朝、「ちょっと朝飯でも買ってこよ……」と思いたって玄関を出るまで、外がこんなに蒸し風呂のようになっているなんて知らなかったのだ。見るとすでに、十数人の読者の方々が開場するのを待ってくれている。「なんてありがたい……」と思うのと同時に、「この方たちに喜んでもらえなかったらどうしよう……!」という思いも強烈に募ってくるのであった。
そして正午。ついにイベントが始まった。開場と同時に、100数十人の読者の方々が会場になだれ込んでくる。今回のイベントは弊社1階部分を、ファミ通ゆかりの品を展示する"ミュージアム"と、『三国志大戦』、『バーチャファイター5』などが自由に遊べるゲーム体験コーナーに。そして2階部分で有名クリエーターなどを多数招いてトークショーを行うイベントスペースとした。トークショースタートまでは時間があったので、第一陣はすべて、ミュージアムとゲーム体験コーナーに来てくれた。うれしいうれしい。しかしもともと会場のキャパシティーが大したことないので、イベントスタートから1時間ほどはファミ通スタッフと来場者の方々が入り乱れての芋洗い状態になってしまった。来てくれた皆様、窮屈な思いをさせてしまってゴメンナサイ。
しかしやはり、こういう読者参加型のイベントは非常に楽しく、また勉強になるものだなと痛感した。僕のような地味目な編集者でも知ってくれている読者の方は多く、いろいろと話しかけてもらえた。なかでも驚いたのが、わざわざ岐阜から日帰りで来てくれた高校2年生の女の子。僕の書く『モンスターハンター』系の記事やゲーム誕生物語が大好きということで、すっかり話し込んでしまった。「どうして編集者になろうと思われたんですか?」、「あの記事はどうやって書かれたんですか?」というような質問をされて、(そういやなんで俺は編集者になったんだっけな……)なんて改めて自分で考えてしまい、ファミ通入社当時のことや、まとめるのに手こずった記事のことを鮮明に思い出してしまった。それはじつに新鮮で胸躍る体験で、(こういう機会はじつに貴重だなあ)と実感した次第だ。
聞くとその女の子、PSPの『モンスターハンターポータブル』を現在も遊んでいて、会場に持ってきているという。俺もPSPには『モンスターハンターポータブル』が入れっぱなしだ。となったら当然、アドホックモードで協力プレイをするしかない! 聞くと、彼女はまわりには『モンハンポータブル』のプレイヤーがいないらしく、協力プレイは初めてとのこと。いろいろとやり方を教えつつ、途中から加わった都内在住の中学3年生の男の子も交えて、3人でリオレイアとガノトトスを倒してきた。やっぱり『モンスターハンター』シリーズは、協力プレイが何よりも楽しい! そのことを再認識させられた。
そんなこんなで、イベントは大成功のうちに幕を閉じた、と思う。今回はプロのイベント業者などをいっさい入れることなく、会場の設営からイベントの進行まですべて手作りで行ったので至らなかった点は多々あったかと思う。それでも大過なく進行できたのは、来場してくれた読者の方々と、協力してくださったクリエーターの皆さんのおかげだと強く強く感じるのでした。またこんなふうに、読者の皆さんと盛り上がれるといいなあ……。
なんて書いていたら思い出した。早くも2週間後の7月15日には、第2回目となるファミ通グループプレゼンツ『モンスターハンター』イベントが開催されるんだった! こちらには主催者としてではなく、単なるイチ『モンスターハンター』ファンとして参加したいなあ(笑)。全国のハンターの皆さん、会場でお待ちしてますよ。参加締切は7月10日となっているので、「ぜひ行きたい!」という方はお早めに^^
では、本当にありがとうございました! これからもファミ通をよろしくお願いします!
大塚角満

週刊ファミ通副編集長にして、ファミ通グループのニュース担当責任者。群馬県出身。現在、週刊ファミ通誌上で“大塚角満のモンハン研究所”というコラムを連載中。そこら中に書き散らした『モンハン』がらみのエッセイをまとめた単行本『本日も逆鱗日和』シリーズ(4巻)が発売中。また、そこからのスピンオフとして別の視点から『モンハン』の魅力に迫る書き下ろし作品『別冊『逆鱗日和』 角満式モンハン学』シリーズも。このブログではさまざまなゲーム関連の話題を扱うつもり。一応、そのつもり。
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