大塚角満の ゲームを“読む!”
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いまドンドルマでは、いくつかのイベントクエストが行われている。上級ハンターが手ぐすね引いて待っていた恐ろしい飛竜もやってきているので、街はいつも以上に賑わっているのだ。
俺もすでに、けっこう高めのハンターランクになっているので、この恐ろしい飛竜のクエストに行ってみた。当然このコラムもそのときの出来事を綴るんだろうな……と思わせつつ、じつはまったく違うイベントクエストのことを書くのであった。
行ってみたのは"ゲリョス2頭・闘技場!"というクエスト。その名のとおり、闘技場を舞台に2匹のゲリョスと戦闘する、というものだ。
ゲリョスは初代『モンスターハンター』から登場している名物モンスターで、別名"毒怪鳥"。のべつ幕なしに口から毒を撒き散らし、鶏冠をピカリと光らせて閃光を放ち、ハンターの目を眩ます。その身体は堅いゴム質で覆われていて、なまなかな武器ではガキンガキンと跳ね返されてしまう……という、冗談は顔だけにしとけ的なじつにイヤらしいバケモノなのであった。このモンスターが、戦場としては狭い部類に入る闘技場に同時に2匹も登場するのだから、なかなかクセモノ的なクエストではある。しかしゲリョスはゲームの序盤に出てくるくらいだから体力はそれほどなく、イヤラシ系の攻撃にさえ気をつければ大して手こずる相手ではない。なので俺はわりと気軽に、ひとりでこのクエストに出かけていった。気分としてはバードウオッチングに出かける、くらいのモンであった。……と言いつつ、装備していった武器はここに書けないくらい強力な炎の大剣なんだけどネ。たとえゲリョスが相手でも手を抜かないところが、俺のいいところなのである。
さあて、やってきました闘技場。醜いゲリョスが2匹そろって、俺のことをぼんやりと眺めている。俺はさっそく炎の大剣を構えて、手前にいたゲリョスAに突進していった。すると、それを遠くから眺めていたゲリョスBが、ゲリョスAの危険を察知したのかいきなりえづいて、強烈な閃光を放つではないか! 当然のようにピヨる我が分身。斬られそうになったゲリョスAは猛烈に激怒して、フラつく我が分身の頭を猛烈についばむのであった。
これがケチのつき始めだった。
俺が装備していた炎の大剣はとにかく強烈なので、数回切り刻めばかなりの確率でゲリョスは怯む(ゲリョスは炎に弱いので)。なので俺は思いっきりナメた態度でこの2匹に挑んでいったわけだが、ゲリョスが2匹揃ってイヤラシ系攻撃を仕掛けてくると、ちょっとひとりでは対処できなくなってしまうということに気づかされた。たとえばゲリョスAに攻撃を加えているとゲリョスBがバサバサと接近してきて、至近距離で閃光発射。こちらは夢中で斬り刻んでいるため防御などするヒマもなく(閃光は防御できる)、当然のごとくピヨピヨ。それを見た2匹は揃ってついばみ攻撃を仕掛けてきて、ついでにこんがり肉やペイントボールを盗んでいく(ゲリョスは泥棒でもあるのだ)。「このやろう!」と激怒しつつも距離をとろうとすると、ゲリョスAが回転攻撃を仕掛けてきて伸びた尻尾にぶん殴られる(ゲリョスの尻尾はゴムなので、びよーんと軽薄に伸び縮みするのだ)。すると"連続攻撃を食らうとピヨる"の法則どおりに再び我が分身はピヨピヨ状態となり、今度はゲリョスBに毒を吐きかけられてピヨピヨのドクドク状態になってしまった。
こうなると怒るよりも呆れてしまって、逆に冷静にゲリョスを攻撃できるようになる。俺はゲリョスAにターゲットを絞って、ざくざくと攻撃を加えていった。
するとゲリョスAがバタリと、死んだフリをした。ゲリョスは瀕死状態になると死んだフリをするのだ。しかし油断大敵で、死んだと思ってこのゲリョスに接近していくと突然起きあがって、こちらに信じられないくらいの大ダメージを与えてくるのである。俺はそれを熟知していたので、死んだフリをしているゲリョスAから距離を取ろうとした。すると何を思ったのかゲリョスBがいきなり遠くから飛来してきて、ゲリョスAを起こしやがったではないか! 「あっ!」と思ったときにはすでに遅く、俺はゲリョスAの起きあがり攻撃に巻き込まれ、あえなく昇天してしまったのであった……。
ちなみにこのイベント、ハンターランクは1からでも参加できる★2のクエストです……。俺のハンターランク、70超えてるのにな……。
大塚角満

週刊ファミ通副編集長にして、ファミ通グループのニュース担当責任者。群馬県出身。現在、週刊ファミ通誌上で“大塚角満のモンハン研究所”というコラムを連載中。そこら中に書き散らした『モンハン』がらみのエッセイをまとめた単行本『本日も逆鱗日和』シリーズ(4巻)が発売中。また、そこからのスピンオフとして別の視点から『モンハン』の魅力に迫る書き下ろし作品『別冊『逆鱗日和』 角満式モンハン学』シリーズも。このブログではさまざまなゲーム関連の話題を扱うつもり。一応、そのつもり。
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