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『ファイナルファンタジーXI』●気分はタブ変換B


2007年02月28日

5日間にわたって、コネクト!オンライター・田原誠司ことAlexander在住のBekunaiさんのコラムを掲載。5つのコラムの見出し冒頭の文字をつなげると、ある言葉が浮かび上がってくるギミックとともに、ヴァナ・ディールで感じたことを綴ってもらいましょう。

なお、コネクト!オンVol.04は先週の23日(金)に発売されました
まだまだ書店で購入できます!

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今回の特集は、「ゲームのお金」。人気オンラインゲーム内の通貨をテーマに、金策の知恵や悲喜こもごもの面白エピソードなどが満載です。どうぞ、楽しんでください。

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ク 【クリムゾンクウィス】


防43 HP+25 MP+25 耐火+20 耐雷+20
耐水+20 耐闇+20 移動速度+12%
Lv73〜 赤ナ暗狩竜青コ Ex Rare

ヴァナ・ディールには2種類の冒険者がいる。いわゆるエクレア【装備】、つまりEx Rareマークのついた装備品に縁のある者と、それ以外だ。

 エクレア装備とは、【競売所】に出品したり、他の冒険者と【トレード】することができず、さらにひとつだけしか所有することのできない装備品である。各ジョブの【アーティファクト】と呼ばれる装備が代表的な例だが、入手難度の高いものが多く、「憧れのアイテム」となる可能性も高い。

 元々わしは、エクレア装備に、いや、装備全般に対して無頓着なほうだ。冒険者のなかには【アイテム】博士と呼びたくなるような人がいて、自分の【ジョブ】に留まらず、経験していないジョブの装備品まで、性能や入手方法などを熟知していたりする。わしはそんな博士たちと反対のタイプで、人に教えてもらって初めて「え? そんな装備があったの? それはできればほしいなあ」と思うことがよくあるのだ。「ほしい」のまえに「できれば」がついてしまうところがわしの限界で、万難を排してでも目的の装備品を入手する、といった行動にはほとんど縁がない。とくに、ソロプレイでは入手不可能なアイテムに関しては、はなから諦めていることがほとんどだ。わしは、待つことと、人に手伝いを頼むことがすごく苦手だからである。

 そんなわしでも、自慢のエクレア装備を持っている。いまでは所有者も増えてきて、珍しい装備ではなくなってきたが、それでも自慢の一品であることに変わりはない。両脚装備の【クリムゾンクウィス】である。

 これは、トゥー・リア地方の【ル・アビタウ神殿】にいるキリンというモンスターがドロップするアイテムだ。いや、正確にはキリンがドロップすることのある【真龍の免罪符:両脚】というアイテムを使って【呪われた鱗股当】の呪いを解くことで入手できるアイテムである。
 呪われた鱗股当じたいは【合成】(錬金術)で作れるので競売所で入手することもできるのだが、免罪符の入手がたいへんで、じつに複雑な手順を踏まないとキリン戦にたどり着くことができないのである。これをドロップする(100%ドロップするわけではない)キリンと戦うためには、四神と呼ばれる玄武、白虎、朱雀、青龍を倒してそれぞれの名前が冠された印章を集めねばならず、さらに四神それぞれと戦うためには……といった具合で、トリガーとなるアイテムの関係を図にすれば、8チームが参加するトーナメント表の準決勝の部分を省いたような形になる。1回戦にあたる場所には【秋石】だの【東玉】だのといったアイテムが配置されるわけだが、これらをひとつ入手するだけだってたいへんなのである。

 このトーナメント表の優勝者にあたるのがキリンで、戦う権利を得るだけでも大変なのに、勝つのがまたひと苦労。わしがクリムゾンクウィスを手に入れることができたのは、100%、当時所属していた【リンクシェル】(LS)のおかげだ。

 そのLSは、いま思えばツワモノたちの集団だった。わしがそのLSに拾ってもらったのは、2003年の秋ごろで、冒険者のレベルキャップはまだ70だった。当時のわしはメインジョブと考えていた【ナイト】のレベルを集中的に上げていたのだが、それでも70に届かなかった。ところが、そのLSにはレベル70のジョブを持つ人がごろごろいて、複数ジョブが70という人も珍しくなかった。それまで、身の回りに自分よりレベルの高い人があまりいなかったわしは、井のなかの蛙ということわざの意味を実感し、中学3年生がまちがって高校に来てしまったような気持ちになったものだ。

 そのLSはトゥー・リアでの活動を主目的とする集団だった。ここでの活動はわしにとって驚きの連続で、【アライアンス】を組んでの戦闘も初めてだったし、各ジョブの【ジョブ特性】や【アビリティー】を最大限活用したシステマチックな動きも驚きだった。
 LSのリーダーは、就職を控えた女子大生で、LSが活動を始めたころの彼女は、わしの目から見ても自信なさげで、何をするにもためらいがあったように感じた。しかし活動を続け、ツワモノどもに作戦を伝え指示を与えることをくり返すうちに、彼女はみるみる【リーダー】として成長していった。
 行動の選択肢はつねに複数あって、いつも正解を選べるとはかぎらない。しかしリーダーが、自分が信じた選択肢を迷いなくメンバーに伝え、つねに明るく堂々としていることで、メンバーたちは安心し、力を存分に発揮することができる。実社会や学校において優れたリーダーと呼ばれる人たちが持つ、共通した特徴だ。先天的にリーダーの資質を備えている人もいるが、そのLSリーダーは、毎週1〜2回の活動を重ねていくなかで、めざましい勢いでリーダーとして成長していった。

 ゲームのなかでも人は成長できるんだ。これは、わしにとってとてもうれしい発見だった。彼女がのちに第一志望だった大手化粧品会社に就職することができたのも、LSでの活動と無関係ではないと思っている。

 トゥー・リアでの活動が半年を超えたころに、他のLSと合同でキリン討伐を行なうことになり、そのときの戦利品としてわしは運よく真龍の免罪符:両脚をもらうことができた。キリン討伐は、フルアライアンスを超える人数での戦いだった。戦闘に参加できる18人を前線部隊とし、戦局に応じて予備部隊との人員の入れ替えを行なう。入れ替え担当の指揮官や、キリンのターゲットが誰に向けられているのかを報告する係もいる。わしはキリンの猛攻から逃げまわりながら「また知らない世界に来ちゃったなあ」とどきどきしていた。
希望者による【ロットイン】勝負で、わしは真龍の免罪符:両脚を手にすることができた。自慢じゃないが、5年近い冒険者生活のなかで、ここぞというときにロットインで勝ったのは、このときを含めて2回だけだ。
【ジュノ】に戻り、全財産に近い金額で呪われた鱗股当を購入し、【サンドリア】の【大聖堂】で呪いを解いてクリムゾンクウィスを装備したときの喜びは忘れない。井の中の蛙が、海の大きさを知った証。リーダーをはじめとしたメンバーたちの成長の証。

 いまでもクリムゾンクウィスを装備すると、下半身に力がみなぎる思いがするのである。いや、そういう意味じゃなく。

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●Bekunaiプロフィール
Alexanderワールドで活動するガルカ。所属国はバストゥーク。読みかたはそのまま「べくない」で、落語の『やかんなめ』の登場人物からの借用。「武士に仕える者」の意味だとか。ヴァナ・ディールでの冒険暦は古く、今年で5年目に入り、プレイ時間は400日を超えた。白魔道士、赤魔道士、シーフ、ナイト、狩人、コルセアの6ジョブがレベル75。メインジョブはコルセアだと言い張っているが、白魔道士か赤魔道士でいる時間が全体の8割を占める。鍛冶スキル100。ヴァナ・ディールでの趣味は通りすがりの辻ケアル・辻プロテスで、辻ケアル隊の隊長を自認するものの隊員は自分だけ。このごろは「ふとした出会い」を求めてヴァナ・ディールをぶらついていることが多い。本名の田原誠司で週刊ファミ通のクロスレビューに時々登場する。

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投稿者 コネクト!オン編集部 : 2007年02月28日 19:04

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