Vol.Joker: 最終回だからINTERVIEW with Zenimax だぜ!!

 「世紀末博徒無情」の執筆を開始して2ヶ月半……早いもんだが、遂に最終回となる14回目を迎えてしまった。まだまだ紹介してないネタもあるし、新発見もある。やればやるほど底なし沼のようにハマっていく『FONV』の世界には、ひょっとしたら終わりなど無いのかもしれない……なんて錯覚にも陥るが、とにかくブログは今回が一応の最終回である。そこで、もはや恒例となった感のある開発者インタビューをお届けしよう。

 ゲストは、地獄のようなローカライズ作業を乗り越えて、もはや悟りを開いたような表情のプロデューサー、岩本けい氏と、いまや勢いに乗りまくる<洋ゲー界のドンキホーテ>(マスク・ド・UHによる愛称)であるゼニマックス・アジアのジェネラル・マネージャー、高橋徹氏がダブルで登場! ローカライズ秘話から来年の豊富までを混沌と語りまくる1万3000字超えのロングインタビューを、じっくり読みやがれ! もちろん、ここでしか読めませんから!!

 

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▲『Fallout 3』ブログのインタビューに続き……我々はふたたびベセスダ・ソフトワークス(ゼニマックス・アジア)にやってきた!

 

●ローカライズ地獄道:その1


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マスク・ド・UH(以下、UH) 『Fallout: New Vegas』(以下、『FONV』)のローカライズ作業及びリリース、お疲れ様でした!
岩本けい(以下、岩本) ありがとうございます!
UH 俺の個人的な意見としては、上半期が『Red Dead Redemption』(編注:海外での発売時期は上半期)で、下半期が『FONV』だったと思いますね。両作品ともに、プレイを始めたらクリアまでに数週間から数ヶ月を要するタイトルだと考えると、今年はこの2本に決まりですよ! 個人的には、そこに『コール オブ デューティ ブラックオプス』も加えたいですが、『RDR』や『FONV』とは遊びの質が少し違う。あくまでひとりでじっくりと世界観に浸るという意味では、やはり『FONV』でしょうね。
岩本 仮に1日2日でエンディングまで持っていったとしても、それは本当に一部で、もったいないですよというぐらいのボリュームです。
UH 今回は北米版の開発と並行で、かなり早い段階からローカライズ作業されていましたよね?
岩本 そうですね。前回の『Fallout 3』が(Xbox 360版は)海外と1ヵ月チョイぐらいの遅れで発売したんですけど、今回はサイズが2割増なのにローカライズ期間を短くしたので、単純にタイムラグを短くした以上のものがありましたね。
UH そこはユーザーにはなかなか伝わりにくい苦労だと思います。
岩本 そうですね。ここで声を大にして言っておきたいです(笑)。それに単純に2割増と言っても、『Fallout』の場合は元のテキスト量がハンパじゃないですから。この規模をやってると段々感覚が麻痺してくるんですよね。普通のゲームのテキスト量を見ても「桁少なくない? これでゲーム成り立ってるの?」って思っちゃうぐらい。
――今回はクエストが入り組んでいて、なおかつハードコアやチャレンジなど、要素が格段に増えていますね。デバッグはやっぱり大変でしたか?
岩本 大変でしたね。たとえばクエストで問題が起きたときに、どこに問題があるのか探しにくいんですよ。原因がこっちのクエストにあるのか、それとも同時進行でやっているあっちのクエストにあるのか、混じったからなのか、あるいは混じらなかったからなのか、ハードコアが関係あるのか、もしかしたら性別なのか。あらゆるパターンの検査が必要でしたね。あとは海外も開発中だったので、途中で「この要素なくなったよ」と言われることもあって、対応するのに苦労しました。

UH たとえばどんな変更がありましたか?

岩本 ごっそりキャラクターがいなくなったりとか。「これもう録ったじゃーん!」って。

UH ダハハハハハ! なかなか聞けない、いい話ですねぇ!

岩本 声優さんもスタジオもおさえた、さぁ録ろうか、ってところで3日前ぐらいに「いなくなりました」って言われて、「どうしよう?」と。もともとはコンパニオンがもっといたり、ロボットの"ジェーン"ているじゃないですか。あれ相棒がもう一体いたんですよ。これ表に出せるのかな、わからないけど。

UH ……マジですか!?

岩本 女性ロボットが2体いるはずだったんですよ。でもカットしちゃって。あとで「やっぱり復活しました!」って言われるのが怖いから一応きっちり録ったんですけど、「このキャラいなくなるんだよねぇ……」って。

UH ギャハハハ! そういう制作過程が実写映画とは大きく違いますよね。そういえば、予約特典のアメコミ『FONV All Roads』も日本語化されてましたけど、すごい良かったですね。限定なのがもったいないぐらい。普通に書籍として発売しても売れますよ!

岩本 ありがとうございます! 海外限定版で付属する特典のなかで、日本で一番喜ばれるのはなんだろうと考えてコレにしました。トランプとかも良かったんですけどね。コレ読んでおくといいのは、なんであそこに“チャンスの墓”があるかがわかるんですよ。

UH これはいままで日本で出た洋ゲーの特典のなかでもすごく良かったと思います。『グランド・セフト・オートIV』の特典だった設定資料本に匹敵するのではないかと。

岩本 「負けないぞ!」という思いでやりました。

UH アメコミ文化が浸透してきたところでコレっていうのも良かったですね。カバーアートをジェフ・ダローがやっていたり、スキモノにはマストですよ!

岩本 これの文章の翻訳は、僕が全部やりました。

UH ええ!そうなの? 色々やってますねぇ岩本さん! このコミックは、プレイする前に読んでもいいし、プレイしたあとに読んでもいいし、プレイしている最中に読んでもいい。とにかく読まないより読んだほうが絶対にゲームが面白くなる。すべての登場人物の関係性や、オープニングムービーまでの経緯が理解できるんですよね。

岩本 ヘタにストーリーを邪魔せずにちょうどいいですよね。


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●ファンが作った『Fallout』と、オリジネーターが作る『Fallout』


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UH 『Fallout 3』はシリアスで悲劇的な話も多かったんですけど、今回はブラックジョークと下ネタが多かったですね。
岩本 きっとあれがObsidianというか、Black Isle(『Fallout』、『Fallout 2』のデベロッパー)のテイストなんですよ。ファンだった人たち(ベセスダ・ソフトワークス)が作る『Fallout』(『Fallout 3』)と、オリジナルを作った人たち(Obsidian)がいま作る『Fallout』(『FONV』)というアプローチの違いはありますね。
―― 確かにObsidianの人たちが元いたBlack Isleの世紀末観とか比べたくなりますね。『Fallout 2』だと子供にすらわざわざ「臭い」とか言われまくるし、やっぱり主人公は基本的に嫌われているものなのかなとか。
UH 海外版をやってみると、こんなにNPCが「ファック! ファック!」と言ってるゲームは、なかなか無いでしょうね(笑)。本当にこの世界は腐っていると実感させられる。今回日本語版は、表面上は表現が違っていたりもするけど、そういうところまで計算されているのはちゃんと伝わってきます。いいローカライズですよ。
岩本 人間臭いんですけど、人間のある意味嫌な部分がよく出てる。
UH よく出てるというか、そればっかり(笑)。どいつもこいつも、どこかしら嫌な部分がある。まぁ細かい仕込みが多くて、この期に及んでまだ知らない場所があったりして、ブログもネタをまとめるのが大変でしたよ。
岩本 UHさんのブログのスクリーンショットは、いつもこだわりが感じられますね。こりゃ、ただ撮ってるんじゃないなと。
UH ダハハハハ、どうもです! 『Fallout』って独特の時間が流れているので、そこはやっぱり角度とかこだわってます! カギのかかったトイレのドアをLockpickで開けたら中から白骨死体がマグナムと弾丸と一緒に出てくる、あの世界観!(編注:恐らく絶望から自殺したのだと思わせる演出) 死体とか、手紙とか、喰い散らかされた食べ物とか、そういう細かいモノが置かれていることで「ここはなんかヤバいことがあったんだな」とか察せられる。某所の“湖底でトランプをやったまま死んでる白骨4人組”なんて、かなり水深の深いところにあって、とくに拾えるアイテムもない(笑)。それでもそこにネタが仕込んであるというスゴさには、本当に感服させられますね。
岩本 ありがとうございます! 「死体があるな」ってだけで通り過ぎるか、そこまで読み取るかは人によると思いますが、いろいろ深読みしていただけるとありがたいですね。
UH 手紙とかコンピューターのログのイカレた文章なんかも、「ローカライズ大変だったろうなぁ」と思いましたよ。遺書なんかは、読んでるこっちが気が滅入ってくるレベル。ヒドいことをそのまま見せるんじゃなくて、ヒドいことがあったらしいというので陰鬱な気分にさせる。そのものさえ見せなければ何やってもいいんだという。Vault 11とかショックでしたね。で、下ネタの内容もヒドい!(編注:褒めてます)

 

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岩本 フィスト(編注:オトナのサービスをしてくれるロボット)とかですね。

UH 「変態の顧客の注文にこたえなきゃいけない」とか言ってた依頼主が、用意すると「これが欲しかったんだ! 可能性は無限大だぁ!」って大喜び。「おめーが使うのかよ!」と久々にゲーム画面に向かってツッコミ入れましたね(笑)。

――女性キャラでプレイしていたんですが、自分でサービスを試してみると、ウィーン、ガッシャンガッシャンガッシャンって音がして、終わると痺れちゃって「足の感覚がない」って出るのとか、ヒドかったですねぇ。

UH グールの女用心棒も、性格は思いっきりサディストだったりして、いちいち歪んでる! ちなみに、規制にひっかからないように一番気を使ったのはどこですか?

岩本 それもフィストのところですね。

UH “セックスマシーン”(編注:あくまでジェームス・ブラウンの名曲ということにしたい)ですからね。

岩本 最初翻訳用のテキストだけ届いたときには「どんな奴が出てきちゃうんだよ……」と思ったんですが……。

UH あの形で出てきてくれて、良かったですねぇ。

――あの3人スカウトするクエストは、本当に最悪なネタですからね。SMグール女、セックスマシーン、エロオヤジ。

岩本 あれ(エロオヤジ)は通るかスレスレだったので、ちょっとだけマイルドにしました。ローカライズのスタッフも、どこがひっかかりそうかわかってきましたから。

UH そう! 海外版だと直球もいいとこですからね。それ見て、岩本さんが本当に大変だったのがわかりましたよ。

岩本 あと気をつけたのは、ゴモラの前で踊っている……なんて言ったらいいかな、商●女の……。

UH ダハハハハハ! マイルドになってないですよ。

岩本 まぁその、ゴモラの前にいる水商売の人々が、英文だと直球の表現だったので、訳をセクシーガールにして怒られないようにしたり。

UH フリーサイドなんかにも裸一貫で頑張っているおねえちゃんたちいますけど、彼女らがお仕事するお部屋に行くと、ちゃんとアノ声が聞こえてきますからね! あんまり女の子向きじゃない(笑)。

岩本 でも意外と女性のプレイヤー多いんですよ?

UH 実際そうなのは知ってますけど、ネタとしてエロ&バイオレンスですから(笑)。レッド・ルーシーみたいな美人作るの大変だしね。

――レッド・ルーシーかわいかったですね。

UH もう毎晩お情けにあずかりに行ってるよ!

岩本 レッド・ルーシーですか。僕はモハビ前線基地のゴーストが『ポリスアカデミー』のキャラハンに似ていて好きなんですよ。

――美人で発言もキツいけど、地元民を心配していたりして、結構優しい。ツンデレですね。

UH ツンデレって言ったら俺はDr.ウサナギですね。初めて会ったとき「この声か!」と。でも声が超かわいいのにセリフの最後が「じゃあな」(笑)


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●訛りローカライズという挑戦


UH ところで、どの勢力が好きですか?

岩本 僕はイエスマンですね。どこにも属さないで、Mr.ハウスもブッ殺してやると。

UH イエスマンいいですねぇ、あのバカバカしい感じ。ちなみに僕は最初シーザー側でクリアーしました。

岩本 予想通りですねぇ(笑)。

UH まぁネタバレになるので詳しくは語りませんが、キツかったですねぇ……。シーザーの吹き替えは、とても良かったですね。

岩本 初めてやらせていただいた演者さんだったんですけど、ハマりましたねぇ。シーザーの連中は「ベイル!」をどう訳すか悩みましたね。結局そのままにしたんですけど、あれラテン語なのでどうしたものかと。原語なら「ワーレ!」だったりして。

UH いまのでいいですよ。シーザーリージョンは「シーザーに忠誠を!」とか、うまく雰囲気残したなと思ってました。ちなみにシーザーは海外だとカイザーになってますね。

岩本 そこも悩んだところです。カイザーリージョンとかカイザーレギオンにしようか、とか。最終的に英語読みにしましたね。それと、これは書けるかわからないですけど、じつは●●●●にも●●●●●●がいたんですよ(編注:さすがに書けません)。そいつがすごいいい味出してたんですけどねぇ……残念ながらボツに。

UH 『FONV』はネバダ州が舞台ということもあって、いろんなカルチャーが盛り込まれているのがいいですね。ラジオもそうだし、会う爺さんが片っ端から訛っているという。話が長いし訛りで聞いてられない(笑)。

岩本 ありがとうございます! あれはチャレンジだったんですよ。前からクイーンズイングリッシュだったり、南部英語なんかのテイストをどうにかして入れられないかと思っていたんですよ。ただ訳すと全部標準語になっちゃうじゃないですか。そこで方言かなと。本当はもうちょっとどっぷりやって、たとえば南部だったらたとえば大阪弁で統一して、ブリティッシュは東北弁で……とやりたかったんですけど、方言の声優を集めるのが大変だというのがわかりました(笑)。基本的に演者さんは標準語を喋るようにトレーニングしているじゃないですか。そこで「訛ってください」と伝えると戸惑われるんですよ。今回学んだことは今後に活かしたいですね。

UH イージー・ピートとか話がなげえんだ。あとはフェスタスおじさんも良かったですね。「こんぬつわ〜!」って。

岩本 あれは録音ブースに入る直前に「訛ってください」って言ったんですよ。そうしたら「えぇ? 事前に言ってくれないと」と驚かれまして。

UH 訛ってる連中がいるおかげで、ウルトラ・ラグジュの連中に妙な気品があるのも際立ちますね。NCRもレンジャーとかと一般兵で喋る言葉が違いますし。

――キングスの親分が結構好きでした。任侠って感じがしてよかったですね。

岩本 あれは富田耕生さんにお願いしました。「渋い感じで、エルビスみたいにやってください!」と、ちょっとキャラじゃないものをやってもらったんですよ。

UH まぁキングは本当は30代の年齢という設定なので、実は若者なんだけど、聞いてると親分のあの声が良くなってくる(笑)。気風が良いんだよね!

岩本 吹き替えは結構意図があって、ああいう配役を選んでるんです。ヴィクターはなんで緒方賢一さんなのかとか、気づいた人がいたらうれしいですね。今回のローカライズのこだわりはいろいろあったんですよ。もっとやりたかったですね……まぁ、やりたいことを全部やれることなんて、ローカライズでほとんどないですけど。

UH 突然深いことを言いますね!

岩本 10年ぐらいやってますけど、「これ会心のローカライズ!」っていうのは多分1本ぐらいしかないんで。

UH 魯山人みたいですね。「納得いかねぇ!」ってディスク割っちゃうような(笑)。

岩本 割った途端に自分の頭割られますけど(笑)。やりたりないことは毎回あるんですけど、ちょっとずつ入れていこうかなと思っています。

UH 職人魂ですね〜。このインタビューを読んだユーザーからは、拍手喝采だと思いますよ!

岩本 ありがとうございます! ちょっと天狗になりましたよ。

UH まぁ多分ボスに折られると思いますけど(笑)。

岩本 ボキッとね。

 

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●Born to be Wild&Hardcore!

 

UH 今回一番大変だったと俺が思うローカライズがあるんですよ。“Wild Wasteland”なんですけど、元ネタがわからないマニアックなネタ連発でしょう?

岩本 (あっさりと)わからなかったです。長年の勘と資料でなんとかしました。

UH 前半に起こるWild Wastelandはグラフィック上のものですけど、後半がほとんどセリフなんですよね。俺が最後の決戦で戦っている最中にNCRのラジオから聞こえるセリフが『エイリアン』のパロディだったりとか。もう注意しないと、どれが“Wild Wasteland”効果だったのか、わからないぐらいのレベルですが(笑)。

岩本 あのTraitsを取って、すべて理解できる人がどれぐらいいるか知りたいですね。

UH 俺が一番おもしろかったのは、ニプトンの死体に『スターウォーズ』の登場人物の名前が付けられていたことと、犬のレックスがしゃべり出すシークエンスですね。あと、最初の“Wild Wasteland”現象として登場する、グッドスプリングスの“冷蔵庫の死体”もウケた。『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』のオチがブッこまれているワケです。ラジー賞まで受賞したダメ映画のシークエンスを抜き取るって、普通の神経じゃないですね。いや、誉めてるんですよ!

岩本 Wild Wastelandの元ネタを80%ぐらい理解できる人はUHさんぐらいじゃないですか?

UH いや全部は無理です。ものすごいニッチなネタも入っているので。いまはWild Wastelandを取らないでやってみてるんですが、一回アレを体験すると、やっぱないと締まらないですね! 洋ゲーのなかでしばらくなかった、それこそInterplayとかBlack Isle流のおふざけ。Interplayとかホント変なゲームばっかり出してるじゃないですか。僕は中でも『クレイファイター』が大好きでね〜。粘土が戦うんだけど、最後に“クレイタリティ”っていう『モータルコンバット』のフェイタリティの粘土版があるの(以下、Interplay話が続く)。

――(話をさえぎって)オールドPC洋ゲーの、イースターエッグをどうしても仕込みたくなるスピリッツを感じましたね。パイソンズネタを唐突に入れたり。

UH ホーリーグレネードな。グレネードに十字架が描いてあるんだけど、それが『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』に出てくる騎士のルックスにそっくりなんですよ。なるほどね、と。もちろん、同じObsidianの過去の作品からのパロディも見受けられるので映画やゲーム、シリーズの歴史など様々な要素が詰め込まれているワケです。すごく伝わりにくいけど(笑)。

岩本 細かいところまで見てますね!

UH そういう細かい遊びがいいですよ!

岩本 いまはハードコアで遊んでいるんですか?

UH かなりしゃぶりましたね。一通りのクエストは終わったんで、現在は海外版をノーマルで遊んでいます。スティムパックですぐ回復するのとか、懐かしいですよ! でも、コアゲーマーならば、一度はハードコアやってみるべきだと思うんです。食料アイテムの重要性や往来するNPCのセリフは、ハードコアじゃないと意味がわからない。最初に“非推奨”って出ますけど、俺は推奨ですね(キッパリと)。

岩本 ハードコアは、確か一番最初のビルドではハードコアにするかしないかの選択肢が存在しなかったんですよ。想像するに、恐らくObsidianが本来やりたかったのはハードコアなんですけど、ウチの本社の上層部がノーって言ったんだと思うんです。

――“ハードコアモード”ではなくて、あれこそが本来の姿だった可能性があると!

岩本 Obsidianが作ると、とことんマニアックになっちゃうので、一般人にもプレイしてもらうためには歯止めをかけなきゃいかんと。

UH あれがデフォルトだったら一般ユーザーは振り落とされますね(笑)。一見さんお断りの世界、でも、やりだすと止まらない。水と食料のありがたみをあれほど思い知らされるゲームはないですね。

――ノーマルなら“汚れた水”とかスルーですからね。

UH そう。俺は汚れた水から飲んで、きれいな水は溜めてた。RADを溜めて浄化するチャレンジがあるから、RADは上がってもいいんですよ。あとは薬を使い過ぎると中毒になっちゃうから、できるだけ天然のものに頼るようになって。バラモンステーキとか調理するようになりましたから。

――ノーマルなら、まず調理はしないでしょうね。

UH しないでしょ? 面倒臭いからね。『FONV』は、全体的にブラックな世界なのに、なぜか生活は健康的になるんですよ。フィクサーを飲むときは副作用がキツいから“寝る前に一錠"と決めて生活習慣にしたり、睡眠で時間を飛ばすためだけに3日連続で寝たりすると、起きた瞬間に餓死寸前だったりするじゃないですか。あのゲーム的ご都合主義の撤廃はスゴいですよ。

岩本 僕はデバッグ中は3日で投げましたね。(ノーマルと両方自分でやるのは)リリースまで間に合わねぇと。

UH ハードコアにすると、NPCに「水をくれ」とか「腹が減って死にそうだから、助けてくれ」とか言われると、乞われる実感が沸くんですよ。なんで水ビジネスや水利権があるのか、ノーマルモードでは、なかなか伝わらない。まぁ、アノ世界は相変わらず水の問題が深刻なんだと思いましたね。

 

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●DLC第1弾『Dead Money』はホラー?


――今回は広告もかなり攻めた感じでしたね。

岩本 本来原案は『Fallout 3』のときにあったんですよ。でも当時はベセスダなんて会社誰も知らないのにアレをやったらどんなバッシングを受けるかわからないし、時間的な問題もあってできなかったんです。そういうわけで、今回はアレをやろうと。ただちょっと勘違いされることがありますけど、どこかに対して攻撃的なメッセージを出しているわけじゃないですよ(笑)。

UH まぁうがった見方をするユーザーもいますから。それだけ目立ってたってことじゃないですか?

岩本 あれを使って、『エルシャダイ』と組み合わせたりして加工して遊んでくれたのはうれしかったですね。それはやっぱりある程度どういうものか知られてるということでもあって。

UH 確かに前作の『Fallout 3』が登場する以前であれば、これほど受け入れられると思ってなかったですよ。ものすごいディープで、下手すりゃ『グランド・セフト・オート』よりも受け入れられにくい部分がある。でも今回は前作よりも話題性が高く、さらに新規のユーザーも増えているわけで、よかったじゃないですか。もっと売れてほしいと思います。ものすごいポテンシャルを秘めたタイトルなんですから!

岩本 本来は1年ぐらいかけて売れるタイトルだと思っているんですが、会社としては「さっさと3ヵ月ぐらいで結果を出しやがれ」ということなので(笑)。

一同 ダハハハハハハ!!

岩本 まぁそれは抜きにしても、たくさんの人にプレイしてもらいたいと思います。これからDLC(ダウンロードコンテンツ)で増えるネタもあるので期待してください。

UH DLC! 海外ではXbox 360向けとして、第1弾の『Dead Money』が発表されてますね。今日はこの件について色々聞きたいことがありますが、日本国内配信の予定は?

岩本 まだ未発表ではありますが、来年の早い段階でなんとかしたいですね。ちょっとホラーっぽいテイストが入っていて、『FONV』の場合は、空が青くて開放感がありますけど、『Dead Money』は『Point Lookout』みたいな感じ。霧がかかっている中に洋館があって……というのをイメージしてもらえればいいと思います。

――そこに秘宝を探しに行くと。

岩本 フフフ……まぁ最終的な目的は秘宝かどうかはわからないですけどね(不敵な笑い)。

UH やっぱり新しい武器とか出ますか?

岩本 まだ詳しくは言えませんが、武器以外も、前作のDLCであったようなことは期待していただいていいのではないかと。

UH 期待してます!

 

●ローカライズ地獄道:その2

 

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(ここで高橋徹ジェネラルマネージャーが登場)
UH ボスが到着されました! それでは高橋徹ジェネラルマネージャーに、さっそく来年の話でも伺いたいですね。
高橋徹氏(以下、高橋) 来年ですか……いろいろありますよ。まず、日本でも『Brink』と『Hunted: The Demon's Forge』は発表してますし、予定より遅れましたけど出します。時期は確定していませんが、ウチの方針として、なるべく海外と同発と思っているので、そう離れないところで(出したい)。あとは『Rage』。正式には決定していませんが、当然やりたいですね。あとは本社が12月にもう1本発表します。それは海外の発売が来年の11月なので、これも同発でやっていければいいですね。(編注:恐らく米時間の12月11日に発表された『The Elder Scrolls V: Skyrim』のこと)
UH (ニヤリと笑って)岩本さん、頑張ってください。
高橋 (楽しそうに、わざとまじめな声で)頑張らなくていいので、実現してください。
岩本 (虚空を見つめながら)あははははははは……。
UH いまからカツカツっすね!
岩本 カツカツですね……。

高橋 あとは(『Fallout: New Vegas』の)DLCの話もしてないか。それも来年前半に当然あると思いますので、結構ありますね。でも『Brink』と『Hunted』はローカライズの規模で言ったら大したことないですから。

UH 『Fallout』とかに比べると、確かに一般的なアクションとか対戦型FPSの量ですね。

高橋 そう。僕らが普段やっているものから考えると、0.2本とか0.3本なものですから。だから岩本の作業量は実質2本! 1年間で2本って楽だと思うんですけどね。

UH ダハハハハ!! 社長、最高!

岩本 (高橋氏は)『Rage』とこれから発表される“なにか”しか数に入れてないですから。

高橋 『Brink』とか数に入れたいの? それでもたった4本ですよ。行けるでしょ? スパイクのときもカプコンのときもそれ以上やってましたから。こんなに楽して給料もらっちゃっていいのって感じですよ。

岩本 (絶句)……。タイトルの規模が年々でかくなっていくんですよ。

高橋 それは考慮しない(笑)。昔は対応プラットフォームも多かったけど、いまはふたつ(プレイステーション3とXbox 360)だけだから、0.5かけてもいいぐらいだよ。

UH スゴイ! ナニワローカライズ道ですね。『FONV』はどれぐらい出たんですか?

高橋 もう数字は出ていますけど、初週は『Fallout 3』を上回ってますね。でも僕の読みよりは低い。目標はつねにえらいところにあるので。

岩本 読みの数字聞いたらびっくりしますよ。

UH わかってます! 前の対談のときにも言われてたので(笑)。

高橋 基本的にいつも前作の2倍が僕の目標なので。さすがに2倍は行ってないですけど、まぁまぁ。

UH でもそれだけのものはあるゲームですよ!

高橋 『Red Dead Redemption』からZ指定の売れるゲームがドドッと出る流れも良かったし、発売日は結果的に(対抗馬がなく)がら空きだったので。結果的にね、車のゲームが……。

――ノーーー!! そこらで止めてください(笑)

UH もっと売れてもいいというのはよくわかりますよ。

高橋 それに、今回は両プラットフォームで海外とほぼ同時発売にできたというのもありますね。

UH 早かったですね。

岩本 地獄を見ました……。

高橋 (さえぎって)あんまり褒めないでください。褒めるとこれが限界だとか言い始めるから(笑)。

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――じゃあ来年もガシガシ出されるということで。
高橋 『Brink』と『Hunted』は(発売が)延びた分ガッチリやりますし、後半に予定しているものは、むしろ外せない。『Rage』もすごいし、もうひとつの……当然これ(あるポスターを指して)ですけど、こちらもすごいですから。
UH そりゃ外せないですね!
――そして岩本さんの顔からどんどん血の気が引いていくと……。
UH 岩本さんこんな白かったっけ、と。今日の高橋さんは結構黒いけど。
岩本 (作業が続いて)日に当たらなくなりますからね。
高橋 先週グアム行ってきたんで(笑)。
UH ダハハハハハ! 最高だ。岩本さんは行く予定がないんですね?
岩本 ないですね。このまま次のタイトルのサイクルが……。
高橋 早く終わらせれば行っていいんだよ? だらだらいつまでもやっているから(以下略)
UH 恐ろしい……。
高橋 まぁ頑張っていますよ(と、フォロー)。

――グループとしてはTango Gameworksも傘下に加わったわけで。

高橋 パブリッシングの仕事としては絡むことはあまりないんですけど、(岩本氏のほうを見て)管理者の仕事としては僕の仕事も3倍とか4倍に増えてるんだよ?

岩本 はい……。(UHを見て――いまの、「はい」以外の返事はできないですね)。

一同 ダハハハハハ!

――デベロッパーのキーマン50人を選ぶという海外メディアの記事でゼニマックス・メディアのアルトマンCEOが選ばれていましたが、その選考理由のひとつに「日本でよくやっている」というのが挙げられてましたね。

高橋 僕があの記事を書いた記者のインタビューを受けたことがあるので、多分その関係もあると思うんですが、日本に支社がある海外メーカーってほかにもありますけど、基本自社タイトルを出すだけ。他社のタイトルをちゃんと権利とってきてリリースしたり、ちゃんとした開発会社を買収したりというのはあまりないと思うので、そういう意味ではよくやっているのかなと思いますね。

UH じゃあ来年も期待ですね!

高橋 まぁ来年が本番であって、これまでは来年に向けての準備期間だった感じなので。

UH そのスタートで『FONV』があったわけで。DLCもあり。

岩本 パッチもあり。

UH みんな待ってますよ!

高橋 もちろん出します! 海外で直ったものは全部直しますし、可能な限り急いでいます。ごめんなさい。申し訳ない!

UH ではそちらも期待するとして。本当にいいゲームですよ。ちょっとブログと矛盾するけど、人の感想を読んでやった気になって「そんな感じなんだ」と避ける人もいるかもしれないけど、やった人にしかわからないこと、やる人それぞれにしか起こらないことがこのゲームは絶対ありますから。じゃあ今回はここらへんで。ありがとうございました!

 

 以上で2時間近くに及んだインタビューは終わる。願わくばObsidianの開発者にもインタビューしたかったのだが、なにせ先方は海外の方なのでスケジュールとか色々難しい問題もある。しかし、これほどのタイトルを作り上げたスタッフたちに、惜しみない拍手と賛辞を送ることに異論の余地は無いだろう。『FONV』は、オープンワールドとRPG、FPSと戦争、ドラマ性とメッセージ、そのどれもが洋ゲーとして究極の形に昇華している。洋ゲーでしか表現できない世界、センス、そしてポリシーが詰め込まれている。それは全てオトナ向けの世界だが、だからこそ自分のような<おっさんゲーマー>がドップリとハマれる要素が満載なのだ。そして早くも追加シナリオのDLCが発表(編注:まだ海外のみ)され、来年とて終わりなき戦いに身を投じることが決定している。その時には、かならずこのブログも再開するだろう。人はまた、過ちを繰り返すのだから……。

 その時まで、しばしの間だがお別れだ。次は地獄で会おう!

 SEE YOU IN HELL !!!!!!!!!!


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Vol.King: 俺はモハビのXファイル捜査官だぜ!

 WILD WILD WASTELAND !! 

 このブログを開始して、連日原稿を書き飛ばすこと早2ヶ月。更新回数は13回目を迎え、いよいよラストスパートと相成った。泣いても笑っても叫んでも、残りはあと1回。全14回の予定で開始された世紀末博徒の日記は大団円が間近である。

 というわけで、今回は『Fallout: New Vegas』をプレイした人ならば、恐らく誰もが注目した、しかしその全てを確認するのは至難の業とされる"神の悪フザケ"こと、特殊Traits <Wild Wasteland>の全貌について、知っている限りの事実を洗いざらい報告したい。これぞ大トリに相応しいネタではないだろうか? それにはまず、本題に入る前に<Wild Wasteland>とは一体何なのかを解説する必要がある。

 ゲームを開始すると、まずはステータス基本値の初期設定のために、ドクターから様々な質問を受け、それに答えることでスキルやS.P.E.C.I.A.L.が決定するのだが、その質問の最後に問診票を記入しなければいけない。その問診票こそ、今作から加わった新システム"Traits"だ。

 

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▲Born to be Wild! 男ならヤルっきゃねぇだろWild Wasteland!

 

 "Traits"は、初期設定時にのみ最大2個まで取得できる特殊スキルで、用意されているのはどれも一長一短の特徴がある。メガネ系アイテム装着時にPERがUPするが、裸眼状態ではPERが下がる<Four Eyes>や、アクションポイントが増加するかわりにダメージ耐性が減る<Kamikaze>などなど、どれも効果は美味しいが減点も強烈で迷うものばかり。もちろん無理に取得する必要もないのだが、どうせだったら取得したほうが色々と便利なのは間違いない。そして、問題なのは10種用意されたTraitsの最後の1個である。それが<Wild Wasteland>なのだ。取得すればゲームの方向性は大きく変わり、通常プレイでは決してお目にかかれないブラックジョークやバカバカしいギミックが発動するという効果がある<Wild Wasteland>。ゲーム中でも指摘される通り、かなりフザけた内容に変貌してしまうため、真剣にゲームを楽しみたい人や、根がマジメな人はオススメできないが、俺はオトナの汚い笑顔で断言したい。Wild Wastelandを知らずにNew Vegasを語るなかれと!!


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▲どう見てもジェットのやり過ぎでオーバードーズ。こういった“死体が物語る“光景はモハビでよく見かけるが、Wild Wastelandはもっと予測不可能な領域、イースターエッグ中のイースターエッグなのである。

 

 注意点があれば1つだけ。生死に関わる事項が多く、プレイに余裕のないハードコア・モードの場合は取得しないほうが懸命。他に役立つTraitsを優先させるべきである。もちろん筆者はハードコア+Wild Wastelandで荒野を駆け巡っているが、本来ならばレベルアップがイージーで制約の少ないノーマルモードで楽しむべき。しかし、Wild Wastelandを取得していなければ入手出来ないアイテムなんかもあったりするので、すべてをしゃぶり尽くしたい人は、ノーマルでもハードコアでも好みで構わないから、必ず一度はWild Wasteland状態でのプレイをレコメンドしておきたいのだ。


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▲これも関係ない“物語る死体”。どう見てもスナッフ写真の撮影会場にしか思えないのだが……死体、ナイフ、カメラ。これだけで『Bizarre』(イギリスの悪趣味雑誌)的世界観を演出してしまうのが本シリーズの素晴らしいところ。

 

 では、前置きが長くなったが、読者諸兄をWild Wastelandの世界に招待しよう。そこにあるのは、ズバリ「あなたの知らない世界」。中岡俊哉先生(高名な心霊研究家/故人)や並木伸一郎先生(高名なUMA + 怪奇現象研究家)の著作のような、まるで『X-File』のような、それでいてバッチリ『Fallout』な世界観のパラレルワールドへ旅立つのだ!

 

 まず最初に俺が怪奇現象に遭遇したのは、グッドスプリングスを旅立って、すぐのことだった。プリムに抜ける国道に向かう時、ふと道ばたに冷蔵庫が置いてあるのを発見した。近づいてみると、なんと冷蔵庫の中には丁寧に折り畳まれた白骨死体。その上には"上品なギャンブラーハット"が鎮座していた。なんだコレ?

 そういえば、『インディー・ジョーンズ/クリスタルスカルの王国』(シリーズ最新作にしてラジー賞受賞作品)に、インディーが冷蔵庫に隠れて核爆発を逃れるという映画史に残るハチャメチャな回避方法が披露されていたが、もしかして? もしかすると? この帽子の持ち主は????? たぶん俺の勘違いであってほしい。とりあえず帽子だけ拾って、そそくさとその場を立ち去った。

 

 次に怪奇現象に出くわしたのは、またもやその道中だった。グッドスプリングスの住人が水を汲み取る井戸の近くを散策中。1人の放浪者に出会う。彼氏曰く、恋人がこの先の峠でゲッコーの集団に襲われているという。助けに行ってやるか! ヒマだからな! とばかりに現場に急行して、ゲッコーを5〜6匹倒して高台に登ると、そこには女はおらず、代わりにゴムボールに囲まれた奇妙な死体が……。なんだコレ?? 疑問に思うのも束の間、今度は先ほどの放浪者が俺を襲ってきやがった! 全ては罠だったのか? よくわかんね〜けど、とりあえず目の前の敵を排除して、俺はひたすらプリムに急ぐことにした。


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▲いったいなんなんだ? 難しく考えてはいけない。多分意味などないのだから……。

 

 プリムで脱獄囚どもを血祭りに上げ、監禁されていた保安官代理からニプトンという町の存在を聞き出し、途中でアリやグールや探鉱者を倒しつつ向かってみた。ニプトンで何が起こったかは文字数の都合で省くが、そこでまた妙な物体が目に入った。

 市役所に隣接する廃屋の前に焼死体が2体転がっているのだが、どうもシーザーに殺されたにしては因果がありそうな雰囲気。近づいてみると名前が確認できる。

 なになに「オーウェン」と「ベル」だって。はて、どっかで聞いたような……?

 ハッ! もしやこの2人、『スター●ォーズ』の? ルークの叔父と叔母では? たしかリージョンではなくストーム・トルーパーに殺されたはずだが、なぜここに? やはり疑問は尽きないが、恐らく一発ギャグなので先を急ぐことにした。


 道中色々と災難に遭いつつも、なんとかモーテルのあるノバックまで辿り着いた俺は、とりあえず部屋を借りて眠りについた。そして翌日、脇目もふらずにニューべガスはストリップ地区へと向かい、特に災難もなく到着することに成功。フリーサイドを観光しながら、ついでに周囲も散策することに。ストリップ地区の周囲には、放棄された廃屋や農場が点在しており、中にはジャッカルやバイパーといった野良レイダーが住み着いていたりもするが、漏れなく駆逐して探索を続けると、ブルックスタンブルウィード農場という廃墟の近くに、またまた妙な物体を発見してしまう。

 

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▲おっと未知との遭遇? アブダクションされた記憶がよみがえる。

 

 なんとそれは、あの悪夢の円盤UFO<マザーシップ・ゼータ>から発進したエイリアン軍団の偵察艇ではないか? 目をこすったが状況に変化はない。間違いなくUFOは、そこにある! しかもグレイとおぼしき連中が3名……いや3匹か? とにかく周辺をウロついており、俺を発見すると間髪入れずに攻撃してきやがった! もちろんマグナムで返り討ちにしてやったが、リーダーと思われるグレイから意外なブツが回収できてしまった。これはうれしい不意打ちやわ!(by 京極さん from 美味しんぼ)。ナニを回収したのかは、キミがその目で確かめてほしい。当然、Wild Wasteland状態でないと入手できないアイテムである。


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▲Alien Attacks! 信じてくれ、俺は宇宙人を見たんだ! ジェットのやりすぎじゃねぇ!

 

 グレイどもを退けてフリーサイドに戻り、アトミックラングラーにでも投宿しようかと立ち寄ると、変態オーナーのジェームズ・ギャレットからセクシーロボットの発注を受けた。そんなものが何処にあるのかわからんので、とりあえず雑貨店"ミック&ラルフ"に行って手がかりを探すと、フリーサイドの外れにある"セルリアン・ロボット研究所"なる建物内に、お望みのロボがあるかもしれないとのこと。半信半疑で向かうことにした。果たして、たしかにロボはそこにあった。巨大ドブネズミの巣と化していたが、すべて排除してロボを調べると再プログラムが必要のようだ。とりあえず一旦外に出よう。ミック&ラルフに戻らねば……。

 

 その矢先に事件は起きた! ドアを開けると、タバコをくわえた見知らぬババアが3人立っている。

 「またカモが来たよ!」

 そう言うやいなや、いきなりローリング内沢、じゃなくってローリングピン片手にジェットストリーム・アタックを仕掛けてくるババア三連星! よくわからんままタコ殴りにされる俺! なんで俺がこんな目に!? 「お前のようなババアがいるか!」と、世紀末救世主らしく抵抗した甲斐あって全員ブッ殺したまでは良かったが、まさに悪夢としかいいようがない。しかしこのシチューエーションは記憶にある。もしかしたら、もしかして、もしかすると、この元ネタって『モンティ・パイソン』ですか? そんな壮大な疑問を、モハビの荒野に叫んだ夜。

 

 どうやらWild Wasteland効果による珍現象は、これだけでは済みそうにない。

 高濃度の放射能汚染によってゴーストタウンと化した町<キャンプ・サーチライト>に立ち寄った時には、グールだらけの運動会を腕づくで解散させて探索中、教会の地下で、またまた妙なブツを発見してしまう。

 それは、ボディに十字架が殴り書きされたハンドグレネード。その名も"ホーリー・グレネード"というらしい。3発しか転がっていなかったので全部回収して、通常のグレネードと、どこが違うのか試してみることに。試験場所はレッドロック・キャニオン近くのバイパー・スプリンガーのアジト。ここの連中は他のレイダーと違って強力な武器を装備しており、ナメてかかると反対に殺されかねない。だからこそ試験する価値がある。廃村の中央にタムロするスプリンガーめがけてホーリー・グレネードを投げ込むと、いきなり猛烈な爆発で周囲を一掃。煙が晴れると、連中は全員即死していた!

 スゲェぜ! ホーリー・グレネード最高! その威力はミニ・ニュークに匹敵する絶大な破壊力であり、今回登場する武器の中でも、与えるダメージは最大クラスといえるかもしれない。しかも元ネタは、またもや『モンティ・パイソン』! シリーズの名作『ホーリー・グレイル』のパロディであることは明白ですな。そこもまたスゲェ!


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▲「パイソンズって言ったら『ホーリー・グレイル』最高だナ!」、「じゃあホーリー・グレ……ネードで!」、「それスゲーバカだナ!」というスパミュー級のIQの低い会話が会議で行われたかどうかは定かではない。

 

 珍現象は、まだまだ続く。忠犬レックスがいきなり『銀牙伝説ウィード』ばりの行動に出て俺を驚かせるわ、セキュリトロンが『ロボ●ップ』のセリフを喋るわ、Pip-Boyからディスコミュージックが突然鳴り響くわ、フーバーダムに奇怪なグラフティを発見するわ……もう次から次へと異常事態の連続。そのほとんどがマニアック極まりない元ネタ(ほとんど映画ネタ)が炸裂する様に、Obsidianの意地を見た!

 そして最後にとっておきの怪奇物体について報告しておこう。その場所は"悪魔の喉"と呼ばれる放射能汚染濃厚なエリア。付近にはフェラル・グールやケンタウロスやスーパーミュータントがウロウロする超危険地帯なのだが、そこで俺は懐かしすぎるモノに遭遇する。それは、アノ<不発弾>だ! キミはメガトンという町のことを覚えているか? アノ不発弾は、まさしくメガトンのソレである! 俺は我が目を疑ったが、間違いない。この世界がこんなんなっちまった諸悪の根源である不発弾。見ると懐かしさと共にイヤ〜な記憶まで甦ってくる。あの教団の連中は元気かな? そんな思い出にふけっていたら、スパミューに後頭部を思いっきり殴打された……痛ぇよ!

 

 以上が、筆者が遭遇したWild Wasteland効果のほんの一部である。全てを書き留めるには文字数が足りないし、何よりも全部バラすと楽しみが無くなる。ここに取り上げたのはWild Wasteland効果の半数にも満たない。探せばもっともっと出てくるだろう。それを発見するのも、我々の使命である。クエストやストーリーには全く影響はないが、だからこそ悪ノリが許されるといえる。こちらとしても、死なない限り問題はないので、この調子でドンドンWild Wild Wastelandを楽しませてほしい。あくまで、プレイヤーを選ぶ仕様ではありますが。ちなみに週刊ファミ通本誌でも、近々に渾身の怪奇現象レポートを掲載するので、是非そちらも読破していただければと。

 

 さて、次回は暫定最終回として、恒例のビッグ対談をお届け! 開発秘話から新情報まで、何が飛び出すかわからないハラハラ時計なトークをご期待ください!

 

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▲我々はモハビを旅立ち、アメリカ大陸を横断して、ふたたびウェイストランドにあるベセスダ(東京)オフィスに到達した!

 


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Vol.Queen: モハビ奇人変人スーパースター列伝だぜ!

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 かつてはネバダ州と呼ばれていたが、今は荒廃の限りを尽くしたモハビ・ウェイストランドにスッカリ生まれ変わってしまったこの土地を、さまよい初めてリアル時間で早くも一ヶ月以上が経過。いいかげん、ゲームをクリアしてしまった猛者も多いだろうが、一ヶ月で全てが味わえるほど甘いゲームではないことぐらい、わかってるはずだ。そこで今回は、広大すぎるといっても過言ではないこの世界で出会う、山本晋也監督風に言うなら“ほとんどビョーキ”、それを更にHip-Hop風に変換するなら“ほとんど ILL”な連中について紹介したい。以前に連載していたプレイ日記『RADIOACTIVE CONTAMINATION BLOG/Fallout 3冒険記』においても、"お正月スペシャル"と題して同様の奇人変人特集を執筆したが、本作における奇人の登場率は、前作を軽く凌駕するとオトナの笑顔で断言したい。

 思えば、まだワシントンD.C.は、腐っても首都だけに、まだマトモな人間が何人かいたような気がするが、南部から中西部にかけてのエリアは、トビー・フーパー監督の傑作『悪魔のいけにえ』や、ウエス・クレイブン監督の名作『サランドラ』を観ればわかる通り、かなりヤバい方々が居住するエリアというイメージがある(極端なジャンルに偏ったイメージ)。そしてそこには現代社会への皮肉と警鐘、人間のカルマに対する痛烈なメッセージが込められている……場合もあるし、単なる悪フザケという場合もある。

 いずれにせよ、ロクなもんじゃないのがモハビ砂漠。果たしてどんな人物が貴方との出会いを待ち受けているのか? 全ての登場人物に出会うまで、この旅は終わらないのである。では早速、俺の体を通り過ぎていった男たち、女たち他モロモロを紹介させていただこう。

 

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▲ブーマーの偉大な歴史を教えてくれる、若き語り部クン。ブーマーはレイシストなので基本的に失礼ですが、褒めてあげると超よろこびます。

 

 まずは最初に投宿するケチでしみったれた宿場町<グッドスプリングス>の変人たち。他の町に比べれば平穏に思える場所にも、やはりチョイとネジの外れた方は存在する。グッドスプリングスだったら、元ダイナマイト職人のイージー・ピートに決まりだろう。医者の家を出てから、恐らく最初に出会う人物となるイージー・ピートだが、このジジイのしゃべりは、ひどく訛っているうえに話が長い。話に全部付き合うと、このエリアで何が起こっているかという状況判断の助けにはなる。しかし話が長い。スキップせずに全てを聞いた人は介護師の資格が取れると思う。だが、このイージー・ピートにも、かつて爆砕を生業をしていた意地があるのか、話を進めると意外に頑固な一面を知ることができる。イージー・ピートと仲良くなりたかったら、EXPLOSIVEのスキルを上げておくとベターだ。


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▲訛りローカライズに注目のイージー・ピート。好物は爆発物。

 

 グッドスプリングスを出て南に向かい、プリムを抜けてNCRの像がそびえ立つ丘の上には、NCRの溜まり場<モハビ前哨基地>がある。そこで恐怖の冷血美女として有名なのが、NCRレンジャー部隊所属の女傭兵ゴーストさん(年齢不詳)。ゴーストはレイクルークの肉のような白い肌に渋いグラサンとレンジャーのカウボーイハットでキメたナイスガールだが、その性格は肌の色に似て冷淡極まりなく、ニプトンを襲った災難を調査してこいと威丈高に命じてきやがる。しかし、基本的に女性とふれあう機会が少ないモハビにおいて、ゴーストの存在は間違いなく癒しになるだろう。ちなみに本作を世に送り出したベセスダ・ソフトワークスの岩本けいプロデューサーは、ゴーストをモハビでナンバー1の萌えキャラとしてレコメンドしており、そこで筆者と意見が分かれていたりする。


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▲ゴーストは美白! タカビーなので基本的に失礼ですが、NCRの中ではブツブツ言いながら地元住人のことを心配するツンデレ。

 

 筆者イチ押しのモハビ萌えキャラといえば、やはり<ニューべガス・メディカルクリニック>のドクター・ウサナギだろう。平安時代の能面を彷彿とさせる日本人顔に加えて、この腐った世界観に合わない美声の持ち主であり、別れの挨拶もツンデレ感満点。人体改造手術を得意としており、中毒であろうと汚染であろうと小言も言わずに治療してくれる(キャップは取られるけど)。まさに菩薩、観音様(こう書くと別の意味になってしまうが、純粋に讃えてるだけで他意はありませんから)と崇めたくもなる。インプラント手術を限界まで受けてしまうと会いに行く用事が無くなるのが残念だが、それでも怪我の治療などで世話になる機会は多い。ただ、ウサナギはマジメな人なのでサイコやメンタスといった使えるクスリを余り取り扱っておらず、アポカリプスの処方箋に基づいた薬品しか売ってくれない。クスリが欲しければ、レッドロック・キャニオンに行こう!


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▲アニメ声で挨拶がわりに「治療してく?」

 

 レッドロック・キャニオンは、以前にも紹介した蛮族集団グレート・カーンズの本拠地だが、過酷な掟に縛られたこのグループにも、チョイと変わった奴がいた。そいつの名は"ジェリー・ザ・パンク"。メンバーにタコ殴りにされて、死ななかったら入団できるというカーンズ流の儀式を前にビビる若者で、夢は"吟遊詩人"とかぬかしている。まぁ吟遊詩人はRPGでは定番の職業だが、果たしてこの世界で必要なのだろうか? とりあえずカーンズ入会規約はキャンセルして、アポカリプスへの編入を希望しているので、あとで軽く聞いておいてやろう。しかし、こいつに詩人の才能が皆無なことだけは断言できる。

 

 荒野は危険すぎてあまり人が住んでいないせいか、キャラバンやNCRの兵士以外の一般人と触れ合う機会が、ほとんどない。やはり人恋しくなったら、人が居住してそうなエリアを目指すべきである。そこで当然のように語られるのが、中盤以降の本拠地として筆者も愛用している<ノバック>だ。ノバックはグッドスプリングスと同等か、少し小さいぐらいの町だが、居住者にはマトモではない人間が多い。同じモーテルには、かつてカジノの金庫を襲撃した経験を持つソウルフルな歌手が逃亡生活を送っているし、町の周辺を徘徊する謎の老人ノー・バークもいる(この名前を聞いてB級ポルノ映画監督ハリー・ノバックの名前を連想した人には座布団1万枚!)。町のシンボルとなる巨大モニュメント<ザ・ダイナソー>の頭部には、妻を失った孤高の元NCR第1偵察隊の凄腕スナイパー、ブーンが銃口を磨きながら、ノバックに不利益な侵入者を昼夜を問わず排除している。冷静に考えてみれば、ノバックよりグッドスプリングスのほうが、よっぽど平和だったなぁ。


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▲どう考えてもラッドスコルピオンの毒が脳にまわっちまったせいで陰謀論者になったとしか思えないノー・バーク。誰だMr.バークとか言う奴は。

 

 ノバックを抜けてニューべガスはストリップ地区に向かう。その方向を目指せば目指すほど、ILLなタイプが増えてくるが、やはりもっとも奇人変人が多いのは、ストリップ地区の手前に広がるスラム街<フリーサイド>だろう。フリーサイドでカジノ兼ショーパブとして営業しているアトミック・ラングラーは、場所が場所だけにタチの悪い客が多いらしく、俺は店に入るなり借金回収を依頼される。まさにモハビ金融道。時には脅し、時にはなだめ、時には暴力を使って、俺は取り立てまくった。まさに気分は核戦争後の灰原はん(by『ナニワ金融道』)。肉欲企画ことアトミック・ラングラーの売掛金回収は、決して楽な仕事じゃない。債権者の中でも厄介だったのが、ギャンブル中毒のグール、グレックスと口八丁手八丁の詐欺師サンティアゴ。2人ともSPEECH能力で脅したら素直に金を払ったが、もし能力が低かったら殺して回収するハメになっていただろう。殺さなくて済んで良かった。あ、グレックスは生意気だったので見せしめに、衣服を剥いで裸で立たせているけどな。あいつはマジで、目つきの悪い野郎だったぜ。


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▲脅しに負けて服を脱がされても、目のことを言う奴は許せねぇ。

 

 アトミック・ラングラーの経営者であるジェームスもまた、随分変わった方である。顧客の要望に答えるために、新しい趣向を取り入れたコンパニオンを雇いたいというビジネスを俺に持ちかけてきたのだが、それは偽装だ。ジェームスは間違いなく変態である。俺も変態だからわかるぜ。俺とお前は似た者同士だ。彼氏のリクエストを叶えてやるために、俺はフリーサイドの廃工場へ向かうのだった。


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▲変態と言えば、グールになりたくてたまらないなんていう奇特な人もこの世にはいらっしゃるようでして……。

 

 いまも戦前と変わらぬ雰囲気で営業中のストリップ地区にも、やはり少し変わった方々がいる。超ヤバい集団として同業者たちから忌み嫌われているウルトラ・ラグジュ・カジノとホワイトグローブ協会を筆頭に、ただひたすらMr.ハウスのために看板を描き続けるアーティスト(最近スランプで作業ペースが落ちているらしい)、シェルターに詰まった楽しい思い出に囚われたVault22ホテル経営者の女もいる。そして昼夜を問わずして男の特選街的サービスを提供してくれる"俺たちの秘密"こと<カジノ・ゴモラ>には、ジョアンナという女がいる。ゴモラに行ったら、必ず彼女に会おう。きっと「ジョアンナの愛し方」を教えてくれるはずだ(編集部註:同名の書籍とは関係ありません)。


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▲エロ未亡人ジョアンナ。彼女の裏を知ると、人生いろいろあるんだなって思うね。浪花節!

 

 最後にモハビ砂漠で最強ともいえるファミリーについて触れておこう。その家族の名は"ギャノン・ファミリー"。家族のほぼ全員がメガネを装着した、まるでダッドリー・ボーイズのような連中(2000年代初頭のWWEマニア限定ネタ「アルケイド、アーマーじゃ!」と思わず叫びたくなる)。一族と同僚はいまは訳あってバラバラに暮らしているが、彼らには共通の過去があり、その過去の運命によって再び家族の、仲間の絆を取り戻す時が訪れる。その時、ギャノン・ファミリー栄光の時代が復活するだろう。俺にはそれを見届ける義務があるのだが、忙しくて話しかけてもいないのが現状だ。もう少し状況が煮詰まってきたら、ギャノン一家と合流したい。


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▲洞窟に我が家を建設してたくましく復活の時を待つじいさまも。

 

 実にバラエティに富んだ連中と邂逅できるモハビ・ウェイストランドには、多くの人種、部族、家族、兵士、そして一般市民が暮らしている。そこに常識は通用しなくとも、意外と常識人もいたりするので、無理にやさぐれる必要はない。多くの敵を殺し、多くの人を助けることが、モハビに生きる俺の使命だ。もちろん、多くの物資を盗むことも。人間関係に悩まされるのはゲームも現実も同じ。たとえモハビでも、敵対していない相手を殺すのは最低限の倫理に違反した罪となるが、殺さずに話し合いで解決すれば恩恵もあったりする。

 殺してしまっては大問題だが、死なない限りは問題ないのだ!

 

次回:WILD WILD WASTELAND !! モハビXファイル捜査官だぜ!

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Vol.Jack: モハビ劇的不動産事情 俺の汚部屋に帰ってきたぜ!

 DEVILS REJECTS !!!!!!!!!

 ネバダの荒れ果てた大地と乾いた砂埃にまみれ、今日も収穫を求めてさすらう1人の男。復讐の大義よりも食料の確保、交渉よりも暴力で生活を押し進める毎日は、さすがに疲労も貯まってくる。そう、戦士には休養が不可欠なのだ。

 というわけで今回は、モハビを生き抜くために、そしてハードコアモードでは生存の必須条件にまでハードルが上がる<睡眠>とその安全を確保するために手に入れるべき不動産物件と、そこでの暮らしの作法について言及したい。戦士たるもの、果たして平穏無事にベッドの上で死ねるのか? 死なない限り問題はなくとも、睡眠だけは欠かしてはいかんのです!

 

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▲ハードコアモードをオンにすると、ステータスに水・食料・睡眠のゲージが追加される。

 

 この世界において、睡眠は非常に現実的な問題である。睡眠すれば、目覚めてから一定時間の間、経験値ボーナスがもらえるし、怪我も治癒するなど、結果を考えれば待機モードよりも効率的に時間を進めることができる。商人たちの新商品入荷が三日に一度というサイクルであることを考慮すれば、時間経過はクエストを効率良く進めるうえで重要なテクニックだ。だからとにかく明日のために、寝るべし! 寝るべし! 寝るべし! と、力強く断言したものの、実は睡眠にはデメリットも存在する。

 ハードコアモードでは、睡眠は回復アイテム節約の治癒方法としては機能するが、骨折以上の重傷は治らない(医者にかかるか、ドクターバッグ、なければヒドラなどを併用すれば治るけど)。そして睡眠時間も生活実働時間として計算されるため、起きぬけに空腹と喉の渇きに苦しめられることになり、水や食料を貪らなければならないのだ。

 ただ<寝る>だけで、睡眠によるデメリットの影響を受けないノーマルモードであれば、睡眠はフィールド状に転がるベッドや寝袋、その他の簡易寝具で済ませられる。とりあえず1時間も寝れば、怪我も全快するからね。

 しかしハードコアでは、そうはいかない。ベッドを拝借しているだけでは生活が続かない事情がある。食料と水の補給、そして冒険中に入手した様々なアイテムの保管場所を考えると、やはり自分が所有権を主張できる不動産を一刻も早く入手しなければならない。あいにくこのモハビ・ウェイストランドには不動産屋も無ければ行政書士もいない。不法侵入にも飽きてきた頃合いだけに、マイホーム願望は尽きそうにもない。


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▲寝まくるとこうなります。のどが渇けば腹も減る。その影響でステータスもダダ下がりだ。

 

 そこでオススメ……というより行きがかり上の問題で、必ず賃貸するであろう物件がある。忘れられた交易地<ノバック>だ。ノバックはモハビ・ウェイストランドの地図上では、ちょうど中心より下ぐらいに位置しているため、どこに移動するにしても時間は同じぐらい。近くも遠くもない微妙な位置にある。ここを拠点にすれば、便利なことも多いのだ。オススメなのは、ノバックを象徴する巨大な恐竜モニュメントが目印のモーテルである。賃料は100キャップと、冒険初期段階では少しお高く感じるかもしれないが、諸事情により100キャップ支払うだけで半永久的に暮らしても問題ない物件である。そう考えれば激安なので、借りないよりは絶対借りた方がよろしい。では、ここから渡辺篤史にリスペクトを捧げる形で、このモーテルを探訪してみよう。


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▲ノバックにカジノはない。だがキャラバンはやってくるし、なにより我が家がある!

 

 では、まずは1階からお邪魔しましょう。部屋は半分が満室で、もう半分は……ああ、崩れてますね。宿泊できないデザインになっている。なるほど。

 次は2階ですね。一番階段寄りの部屋が空き部屋だから、外出はしやすいです。中に入ると、金庫にロッカー、それにクローゼットが3個に冷蔵庫まで完備してますね〜。ユニットバスには洗面台にゴミ箱もあり、救急箱まで備え付けられている。よく考えてるなぁ〜。

 

 まぁ、渡辺篤史のモノマネで引っ張り続けるのもアレなので、普通に戻しましょう。部屋はワンルームで、ド真ん中にクィーンサイズベッドが1台あり、ダイニングテーブルもあるものの、テレビとラジオが機能していないのと、水道が放射能汚染されて、やや難アリ。それ以外は、ほぼ合格のモーテルである。やはり築年数の経過ダメージもあり、正直いって汚いが、それだけに、何をしようが気兼ねなく使える。弾丸作りのためのリロードベンチや作業台は、部屋を出て少し歩いた場所にあるガレージに設置されているので問題なし。少し信用できない面があるものの、医者も巡回しているし、キャラバンの商人も頻繁に立ち寄るので、不要品のトレードも便利な村だ。俺はしばらく、ここに定住する決意を固めた。


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▲モハビの悪魔によってあっという間に汚部屋と化していくモーテル。ナイトキンも死んでます。

 

 しかしある日、コンパニオンのキャスと狩りに出かけ、幾つかのクエストを終えてノバックのモーテルに戻った途端、いつもの口論が始まった。キャスは正義感が強く、バッドカルマである俺の行為を激しく叱責する。最初はSPEECH能力を駆使して適当に言い逃れをしていたが、いい加減カチンと来て、つい心ない返答をしてしまい、不慮の事件で死んでしまった彼女の両親を侮辱した。

 次の瞬間、キャスは「本性を現したね、外道!」と罵倒するやいなや、銃を抜き俺に向かって発砲してきやがった……!

 それからどれだけの時間が経過したのかわからないが、とにかく俺はキャスを殺して、呆然とモーテルの部屋の真ん中に突っ立っていた。応戦してショットガンを抜いたのは覚えている。しかし、込められていたのは、直前のファイヤーゲッコー狩りのために作成したマグナム弾だった。発射した瞬間、キャスの華奢な体はもんどりうってベッドに吹き飛び、彼女はそのまま動かなくなった……。

 とりあえず我に帰った俺は、キャスの屍体をバスルームに放り込み、装備を整えて何事もなくクエストに出勤した。あの町は俺を偶像化しているからして、まずバレて敵対したり、カルマが下がることもない。深夜の出来事だから目撃者などいないし、銃声など、そこら中でしているので怪しまれることもない……。コンパニオンを殺すなど、これっきりにしておきたいけどな。DEVILS REJECTS !!!!!


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▲「あ、あいつが銃を取り出すから……。信じてくれ、お、俺は殺すつもりはなかったんだ!」と取り乱す容疑者UH。ジェットの効果が切れたのち、口論の末「ついカッとなって撃った」と犯行を認めた。

 

 モーテルにて地獄体験をしてしまったが、こんな物騒な物件ばかりではない。モハビには、人々が憧れる超ハイソな物件も存在する。ストリップ地区の<ラッキー38>を筆頭とする高級カジノホテルだ。カジノで豪遊し、大勝ちすればホテル側からの寸志としてスイートルームへの無料宿泊券をプレゼントされるし、懐かしい核シェルター“The Vault”を、そのままホテルに改装したアトラクション感満点のホテルもある。カジノで遊ぶ金が無ければフリーサイドのアトミックラングラーが格安ホテルとしてオススメだ。1泊10キャップという価格も、人材派遣と借金取り立てのバイトをこなせば無料になるので、ノバックに戻るのが面倒な時などは有効に活用したい。


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▲ザ・トップスのスイートルームで「俺はV・I・Pだ!」と力説する筆者。こう言う人は、バラモンステーキで財を成したバラモン長者など、めんどくさい人が多いので気をつけよう。

 

 高級ホテルにしても格安ホテルにしても、観光地のモーテルにしても、あるいは各勢力が所有している隠れ家であっても、賃貸契約にこぎ着けるまでには色々と苦労も多い。それを考えれば「俺は誰にも媚びたくないし、キャップも払いたくない」という意固地な方もいるかもしれない。そこで今回も火を吹くのが、<ハウス・スクワット>プレイである。欧米のパンクスの間で日常的に行われているハウス・スクワット=不法占拠だが、もちろんニューべガス地区でも常識となっており、様々な連中がすでにスクワット行為をそこら中で繰り返している。それを奪ってしまおうという魂胆だ。しかも建物1軒丸ごと。

 ウェストサイドの近くにある廃ホテル物件<モンテカルロ・スイート>は、NCRとリージョンの抗争のために迫害され、隅に追いやられたギャング連中のアジトとなっている。ここには冷蔵庫やベッド、作業台やリロードベンチ、もちろん収納も豊富にあるし、ストリップ地区からも近い。先に住んでいる連中を始末してしまえば、全ては俺のものである。その夜、深夜2時を過ぎて見張り以外が寝静まった頃、俺はモンテカルロ・スイートに、サイレンサー付きサブマシンガンを装備し、ステディを注入しながら向かうのだった。


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▲お前ら俺を恨むんじゃねぇ。お前らが以前やったことを、お前ら以上の暴力で実行したまでだ。

 

 とはいえ、色々な物件を紹介し、また実際に暮らしてみたが、筆者としてはやはり何といってもノバックがオススメだ。ストリップ地区のホテルは堅苦しくていけねぇ。建物丸ごとスクワットも良いが、今度は行商人が一切来ねえ。総括すればノバックがベストだ。さぁ、我が家に帰ろう。まだバスルームにキャスの屍体が放置しっぱなしなのが問題だ。どうやって処理しよう。どうせ処理するなら、いっそその前にMYSTIC POWERで……。

 そんなロブ・ゾンビ的世界観満点のプレイも可能だという話です。真に受けないように。カルマはもちろん下がるけど、それもまたこのゲームの味。何をやっても死なない限り、問題は無い!

 

次回:『モハビ奇人変人スーパースター列伝だぜ!』


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▲モーテルで運の悪い人が殺されたりする『マーダー・ライド・ショー2 デビルズ・リジェクト』のブルーレイ版(日本未発売)とともに筆者近影。主人公一家は同情の余地がないほど極悪なのは明らかなのに、なぜかラストが泣けるという困った映画です。


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Vol.10: モハビDEATH SPOT TOUR! オトナの社会科見学だぜ!

 フィクサーは寝る前に飲め!

 これでデトックスの副作用も怖くない! というワケで、モハビ砂漠における生活実体を赤裸裸に報告する本ブログ。今回は戦いや商売、製造といった難しい話は一旦置いて、この風光明媚な観光名所についてご案内したい。これぞまさしく『Fallout』の世界であり、オープンワールドのゲームデザインは数あれど、『Fallout』の非常に独創的な廃墟美の演出は、他のゲームでは絶対に味わえないオリジナルの世界観とオトナの笑顔で断言しておきたい。では、前置きは終わりにして、このモハビ砂漠から始まる広大なエリアの中でも、特に美しい場所からご案内しよう。

 

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▲モハビの産業を知りたければ、レプコンと前回紹介したサンセット・サルサパリラ本部に行こう。レプコンは宇宙技術を研究する会社で、本部の営業時間に行けば、その輝かしくもスットコドッコイな歴史を伝えるツアーに参加できる。

 

 ニューべガス・ラジオは退屈だ。しかしニュースの速報性と信頼度は高い。時折、有益な情報を投下してくれることがあるからね。ニュースによれば、スカベンジャーの一行が北の雪山の奥深くにスーパーミュータントの小さな集落を発見したという。本当だろうか? 狂気のラジオ局"ブラックマウンテン・ラジオ"を受信した時に聞いた、噂のユートビサとやらとは、何か関係があるのだろうか? 何はなくとも、そこに向かわなければ冒険は始まらない。俺は早速、北に向かって装備を固めて旅に出た。

 ノバックのモーテルを出発してニューベガスのストリップ地区の入り口を全て素通りし、廃棄された農場やフィーンドの溜まり場を紙一重の状態でスリ抜けつつ、所用時間徒歩20分(現実時間)かけて、ようやく山頂付近にある別荘地<ジェイコブスタウン>に到着したのは夕刻だった。

 そこは、友好的なスーパーミュータントが形成した小さなコミュニティであり、俺のようなバッドカルマの人間でも快く受け入れてくれた。しかし、内情はそれほど平和でもなく、ナイトキン連中は何か問題を抱えているようだ。ヒマがあったら助けてやろう。


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▲長々とハイキングを続けると、そこには雪が降り積もる静かな地が……。

 

 ジェイコブスタウンから山を下ると、今度は赤茶けた岩肌が露出し、灼熱の太陽が降り注ぐ荒れ果てた大地が続く場所<レッドロックキャニオン>に辿り着いた。ここは何を隠そう、あの蛮族集団<グレート・カーンズ>の本拠地でもある。決して暮らしやすいとは思えないエリアではあるが、その広大な自然の迫力と、そこで逞しくもテント生活をするカーンズには、何かリスペクトの念さえも感じてしまう。谷底にはドラッグラボがあり、俺はそこで様々な使いパシリをこなしていくうちに、カーンズに親近感を覚え、彼らを支持する方向にシフトした。いや、なかなかナイスな連中だと思います。入団の儀式には些か問題があるが、それができなきゃカーンズじゃないって、チャンスの野郎も行ってたな。

 そうだ! みんなは<チャンスの地図>は発見したか? 地図を見つけたら、墓の前でチャンスが残してくれたナイフと共に奴の冥福を祈ってやってくれ。


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▲金魚の墓バリに板切れが刺さっているチャンスの墓。彼がここに収まるまでの経緯は予約特典のアメコミ『All Roads』(フルローカライズ!)で読むことができる。

 

 チャンスの地図からグッドスプリングスは、実は意外と近い距離にある。しかしその途中には敵が多く、バカ正直に初期装備で通過するのは自殺行為以外何物でもない。しかしグッドスプリングスの周囲にも、大きく目立つモニュメントが多数存在する。俺が埋められた墓場、そこから少し離れた場所に建立された巨大な十字架。その向こうにはべガス・ストリップが煌煌と強烈なネオン光を放っている。その電力はどこから調達しているのか?


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▲モハビの荒野にそそり立つ巨大な十字架。神もいねぇし悪魔も逃げ出すモハビだが、それゆえ、ふと祈りたくなることもあるのだ(デス様に見つかった時とか)。

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▲ちなみに十字架の傍には、デス様出没注意の警告が。確かに本作は“どこに行ってもいい“RPGだ。だが、最初の町の近くだからって、ハイキングから生きて帰れる保証は誰もしていない。それが自由ってものだ。

 

 やはりモハビ最大の観光名所といえば、カジノ以外には<フーバーダム>しかない。モハビの電力のみならず、それに関わる全てのエネルギーをまかなうフーバーダムは、このエリアの中心であり、生命線であり、NCRが命を賭けて守ろうとしている最重要拠点であり、その向こう岸にはシーザー・リージョンの総統が野営地を設営して睨み合うという極度の緊張状態の最前線でもある。ハッキリいって観光気分で訪れる場所ではないが、いずれイヤでも行くことになるので早めに発見しておいたほうがいい。中にいる連中は、揃いに揃って愛想がなく余裕の無い表情を見せているが、NCRに好意的であれば受け入れてくれる。面倒くさい連中だが、中の購買部で売っている弾丸の豊富さは、かなり魅力的。できれば愛想笑いの一つでも浮かべて買い物をしておきたい。


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▲フーバーダムへと続く壮大な渓谷。ちなみに下流にずっと行くと、シーザー閣下がワンちゃんたちと戯れている。「ローマコスプレ野郎」とか「おまえんちの本棚、塩野七●ばっか」とか「(東スポ風に)バーンドマンは生きていた」とか言うと磔にされて焼き殺されるので注意しよう。

 

 フーバーダムは最前線とはいえ、俺のようなバッドカルマでも入ることを許される。しかし、このモハビには、侵入どころか接近することさえ命がけ。もし中に入れたら幾らかやるよ! なんて賭けまで成立する超危険地帯が存在する。読者諸兄も噂に聞いているであろう、モハビでナンバーワンの排他的部族"ブーマー"の本拠地とされる<ネリス空軍基地>である。民間空港の<キャンプ・マッカラン>と違い、ネリスは元々戦前の軍が統括していた完全な軍事基地であるため、観光して面白いところではない。しかしブーマーの連中の話を聞いていると、どうやらダムの湖底には、ほぼ完全な状態のB29が沈んでいるらしい。そういえば、川岸でカニの化け物に襲われて、思わず泳いで逃げている最中に、そんなような飛行機の残骸を見たような……。息が続かないので細かく確認はできなかったが、確かにアレは飛行機、それも爆撃機だった。かなりヤバい。ブーマーの計画に加担すべきか、それだけが問題だ。


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▲謎の大型物体の浮上が発見されたというミード湖には、アヤシゲに海底キノコが光る海底洞窟もある……。

 

 観光に向いてないが、是非とも寄っておきたい場所は他にもあるが、シーザー・リージョンの前哨基地が設営された谷底の村落<コットンウッド・コーブ>と、その周辺の事情にも触れておこう。コットンウッドに辿り着くまでには、恐らく<キャンプ・サーチライト>を通過したはずだ。放射能汚染により破壊し尽くされたゴーストタウンであり、グールだらけの運動会を連日開催中。貧弱な装備およびRAD解決策が手薄な状態で通るほど、自殺として簡単な方法はないだろう。しかし、その鬱蒼とした雰囲気と周囲に充満する死の匂いは、一度体験してみる価値がある。くれぐれも装備だけは厳重に。


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▲「NCR仕事しろ」とか「NCR女ばっか」とか「NCRは死体回収もできねぇ」とか「お前の父ちゃんNCR」とか言う輩は反省すべきである。まぁほとんど事実だが、たまには仕事だってしているのだ。シーザー閣下にビビりながら庶民から税金を巻き上げているだけではない。

 

 キャンプ・サーチライトに向かうにはニプトンを抜けて峠を越えなければいけない。ニプトンは観光ができる状況ではなかったが、その情報を手に入れたNCR連中の<モハビ前哨基地>には、ブリキの板を組み合わせて建立された巨大なモニュメントがある。「NCRとレンジャーの協力を記念して、どうたらこうたら……」とか書いてあったが、面倒くさくて全部読まなかった。その基地内にあるパブで飲んだくれていた、見るからにズベ公の女キャラバン、キャスの話によれば、あの像には血塗られた歴史が込められていて、どうたらこうたら……ゴメン、やっぱり聞いてなかったよ。また今度な!


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▲夜中になりゃライティングまでバッチリ。そのバカデカさは、モハビの牛久大仏かと思うほど。まぁ目印にはなるんだけど、こんなモン作ってるヒマがあったら、ニューベガスのストリップ地区で一番みすぼらしいNCR大使館をなんとかしろ。

 

 最後に<洞窟>についての注意喚起を。モハビには様々な洞窟が存在するが、大抵の場合は先人がいる。人ではない場合も多いし、中は水に浸かっているかもしれないし、デスクロー家族のマイホームの場合もある。洞窟は基本的にそれほど深くはないが、構造は少し複雑で、収穫もそれなりにあるけど、敵も多い。くれぐれも初めて発見した洞窟に入る時は装備を確認してほしい。コットンウッド近辺やモハビ砂漠には、かなりの数の洞窟があるので、川口浩もしくは藤岡弘、気分で突入するのが楽しい。勿論、コンパニオンには「隊長ぉぉおお!」と呼ばせたい。


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▲洞窟かと思って入ってみたらVaultなんてこともある。選挙やってたみたいだけど、ネガキャンが直接的なのはお国柄だね。

 

 モハビは非常に広大である。今回は観光マストの主要地域だけを選出したが、これで終わりでは済まされない。今後、さらに冒険を続けて、より細かく裏の裏にある暗黒地帯まで網羅して報告する所存であります。

 それまでに何度危険に晒されるか予測もつかないが、死なない限り問題はない!


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▲とっとと服をスリ替えたカーンズの頭領の横で、しれっと「問題はない!」としたり顔で力説する筆者。周囲がなにか言いたげなのは気にしない。

 

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マスク・ド・UH

国籍、年齢、職業すべて不詳という設定の自称・洋ゲー冒険家。週刊ファミ通において、ゲームクリエイター須田剛一氏と共に“洋ゲー発着便AIRPORT 51”を連載中。ファミ通wave DVDでは最新洋ゲーレビュー“THE NEW 洋ゲー TIMS”を連載中の他、ファミ通wave DVD公式サイトにて“動く!! 洋ゲー TIMES”の動画も配信中。某大手海外ゲームデベロッパーの元社員という噂もあるが、本人曰く「オマエの過去は聞かない。だからオレの過去も聞くな」とのこと。座右の銘は「毒蛇は急がない」。Twitterでは<MASKDEUHBADASS>の名義で小ネタ&コボレ情報も投下中。SEE YOU IN HELL !!!