最終回:プロデューサー岩本けい氏と対談だぜ!

 GAME OF THE YEAR !!

 ついに最終回を迎えてしまった放射能汚染ブログ追加更新シリーズ! 通算22回目となる今回はゼニマックス・アジアのローカライズ・プロデューサーである岩本けい氏をスペシャルゲストに迎えての“放射能汚染トーク”が実現! ローカライズの苦労話、ここだけのぶっちゃけ話などなど、実に1万字を超える盛り沢山な内容で『FALLOUT 3』の更なる魅力について語り尽くします! 

 

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▲我々はふたたびベセスダ廃墟……もとい、ゼニマックス・アジアへの潜入に成功した! というわけで最終回はコレ。前回大反響を呼んだ高橋徹ゼネラルマネージャーとの対談(記事はコチラ)に続く、プロデューサー岩本けい氏との対談!

  

●ローカライズでランナーズハイ

 

マスク・ド・UH(以下、UH) おかげさまで、2009年もずっと『Fallout 3』やってるハメになりましたよ!

岩本けい(以下、岩本) ははは、ありがとうございます(笑)。

UH 合計5本のローカライズ作業を続けた感想は?

岩本 普通1本大作が終わったら、「やったーっ!」って気が抜けるんですよ。

UH まぁ普通はそうでしょうね。

岩本 そこがなかったですね。そこからDLC作って、さらに次のDLC作ってってなると、モチベーションがおかしなテンションになってくるんですよ。一息つけないので。ランナーズハイってこんなもんなんだろうなっていうのが少し見えました。

UH 走り続けたと。2カ月に一回ぐらいのペースで。

岩本 そうですね、賞味1年半ぐらいやってましたからね。

UH そりゃ普通じゃない(笑)

――ほとんど新作1本ぐらいですか?

岩本 そうですね、テキストの量とかも、本編が終わったときに台本を一回処分したんです。それでDLCが全部終わってからパッと見たら、同じぐらいの量があったんですよ、2セットあって。「紙のムダになってんなぁ……」と。

UH いやいや、僕らやる方の側にしてみれば、いつまで経っても『Fallout 3』のソフトだけは中古に売れないですよ。これはもう持ってないと。実際、中古ソフトも少ないですからね。プラチナコレクションとか出て良かったですよ。

岩本 今回かなり頑張って2940円ですからね。ちょっとね、『オブリビオン』(※)と比べると、「あいたた、1000円損してんじゃ?」ってぐらい(笑)。まぁそれは、いずれDLCの方も買ってくれると見込んでなんで。

UH うんうん、買った人は手放さないっすよ。

岩本 うれしい限りですね!

 

※『オブリビオン』

もちろん、本作と同じベセスダ・ソフトワークスが誇る最強RPG『ザ エルダースクロールズ IV: オブリビオン』のこと。ベセスダ・ソフトワークスからXbox 360のプラチナコレクション、プレイステーション3のPS3 The Bestとして3990円で発売中。また、拡張パック『シヴァリング・アイルズ』は残念ながら発売中止となったが、『シヴァリング・アイルズ』を収録した『ザ エルダースクロールズ IV: オブリビオン Game of the Year Edition』が2010年春に発売予定。

 

UH じゃあ順繰りに色々と話を聞きたいんですが、まず『Game of the Year Edition』。そもそもどういう経緯でリリースすることになったんですか?

岩本 ダウンロードコンテンツを全部出しましたが、ネットワーク環境がない人とか、買えない人とか、あと日本ではネットワークで買い物をするということ自体に抵抗ある人がまだ結構いると思うんですね。

UH そりゃちょっと遅れてるんじゃないですか?

岩本 わはは、まぁそこを救うためにも、コレを出して、完全版ですべて遊べますよっていうことなんです。

UH 今回はプレイステーション3とXbox 360両方出るんですよね。プレイステーション3は1本もDLC出ていなかった。

岩本 海外では360版のあとで出たんですけど、日本では諸事情により出せてなかったんですよ。それでも出したかったので、今回は追加コンテンツパックという形で既存ユーザーもフォローして、楽しんでもらおうと。

UH めんどくさい事情が色々からむんですが、それが洋ゲーの宿命ですからね。

岩本 まぁ今後変わるかもしれないですが、現状我々が取れる最善の形を取ったらこうなったということです。

 

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UH ではGOTYに関しては、すでにあるデータをまとめたという形だし、そんなに苦労はしなかった?

岩本 Xbox 360版は苦労しなかったですね。プレイステーション3版は(DLC自体を)出してなかったので、データはそのまま持っていけるんですけど、ローカライズにあたって微調整をしていかないと、ちょっとずつ、メモリーが足りないとかいろいろあったりするもので。それと表現の許容の違いがあったりとか、そういうのはちょっとずつ変えてあります。

UH マニアの人は2本買って、差異を見つけて楽しむこともできますね(笑)

岩本 すごい見つからないと思いますよ。かなり細かいところを見ないと、違いは見つからないと思います。60万語のなかの、5つぐらい単語を見つけるとかそういうレベルになっちゃうので。

 

UH 基本全部フルボイスでやられているじゃないですか。そうなるとローカライズ作業は延々とアフレコが続くことになりますよね?

岩本 続きましたー! 終わらないですね、毎月のようにスタジオに通って、エンジニアさんと「よっ! 毎回コーヒー牛乳飲んでるよねー」ぐらい親しくなって。

UH ダハハハ! エンジニアの人と距離が縮まるぐらいの頻度で。

岩本 メシもずっと一緒に食ってるじゃないですか。もうなんか「俺ら仲間だよね? 同じ目標に向かって」というぐらいの感覚が生まれました。

UH ああもう、最高じゃないですか、そんな絆も生まれるぐらいの仕事だったと。しかもその現場で収録してるセリフがヤバいですよね。一番ヤバめだったエピソードとかありますか?

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岩本 ふたつ挙げていいですか。ひとつは本編を作っていたときに、あまりにもスケールが大きすぎて、どこどこのジョーさん、どこどこのマイケルさんって言われても、把握ができなかったってことですかね。普通はゲームを80%ぐらい把握しておいて、マイケルさんだったらこういう人だなってのはわかるんですけど、『Fallout 3』の場合は、「誰?」ってなる。セリフを見て“〜〜をしている人”っていうのを見て、ようやくわかったってなるぐらい。4つのスタジオを同時に1カ月間動かしてやっていたので、僕がひとつのスタジオにつきっきりになって、別のところは別のディレクターさんがやっていたんですけど、そこの意思統一をするのがすごい大変でした。

UH あー、そうか。全然別のところですもんね。

岩本 最初に、「ここはこういうゲームで、こういうニュアンスで言うから、こういう風にディレクションしてね」って、イメージが崩れないようにあらかじめ打ち合わせをしといたんです。それでも当日現場になって「こういうキャラクターがこういうセリフを言ってるんですけど、これでいいんですか?」って。

UH 「それ、誰?」って。

岩本 「俺のリストにないんだけど!」っていうのがちょくちょくありましたね。それともうひとつは、ひとつひとつにキャラクターの色付けをしておいてもいいと思うんですけど、もちろんある程度はやっていますが、僕は声優さんのアドリブとかを結構使っていってたんですね。ノリだけ伝えて、「あとは勝手に作ってください」とやっていたところもあって、それでキャラクターのいくつかは、「これはヤバいかな?」というのはありました。

UH 誰ですか、たとえば。

 

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●アドリブ&アシュリー 第1弾『Operation: Anchorage』編

 

岩本 アンカレッジ(※)に出てくる中国兵は、アレはアドリブです。

UH ワハハハハ!! アイツらみんなアドリブなんですか。

岩本 はい。ゲームのなかで喋っている言葉ってかなりカタコトの日本語でやってるんですが、最初は日本語のチャンとしたセリフがあったんです。でも、だんだんハイになった状態で作業をしていくと、「コレ、カタコトにしたほうがおもしろくないですか?」って話になって、一応2パターン録ってたんですけど、結局そっちのほうを採用しました。

UH 「撃つアルよ!」みたいな。

岩本 そうそう(笑)。

UH まぁでも、海外版も似たようなもんじゃないスか? そのほうがグッドです!

岩本 ありがとうございます。

 

※アンカレッジ

第1弾『Operation: Anchorage』のこと。ひょんなことから戦闘用シミュレーターに入り、過去の大戦の“アンカレッジ作戦”を体感することになる。ちなみにコメディ映画『ポリスアカデミー』(通称ポリアカ)好きの担当編集は勝手に「オペアカ」と呼び続けていたが、一般的かどうかは知らない。

 

岩本 じつは海外版の中国兵のやられキャラクターは、向こうのアシスタントプロデューサーが中国系のアメリカ人で、彼が喋っているんですよ。

UH 全部?

岩本 全部。

一同 ワハハハハハッ!!

岩本 スタッフロール見ていると、バーっと出てきて、アシュリーってあって、「アシュリー!?」と。

UH ひとりで何人もの中国兵を。そうなんですか。オペアカはまぁ短めで、プレイは2〜3時間て感じですかね。

岩本 そうですね、わかってれば、ササーっと行けます。

UH 最後のジンウェイ将軍、アイツだけちょっと強敵ですけどね。アイツなんであんな固いんですか?

岩本 ボスぐらい強くないと、おもしろくないでしょ!

UH ロケラン5発ぶっこんでも死なないッスよ。「もうこりゃダメだ」と思って、最後はパラライジング・パームでボコボコ殴ってましたからね。

 

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●トロッグは吹替えてみた 第2弾『The Pitt』編

 

UH さて、オペアカの次は『The Pitt』。こちらはどうでしたか?

岩本 『Operation: Anchorage』があれくらいのボリュームだったので、「アレくらいのボリュームで行くのかな?」と思っていたんですけど、本腰を入れちゃったらしく、来てみたら結構な量があるんですよ。分岐とかもあって、『Fallout 3』らしいダウンロードコンテンツだと思うんですよね。どっちを選んでも正義じゃないっていうか……

――救いが無い。

UH ないね! 最初やったとき、俺レイダーの味方になってしまった。キーアイテムを敵のボスに返しちゃったりして(笑)。

岩本 返しても問題はないですからね。あの後味悪い感じが、これも『Fallout 3』なんだな、と。それと、本編ではレイダーって、レイダー1、2、3、4っていうキャラクターで配役をやっていたんですけど、

UH 『The Pitt』は細かくレイダーに名前があるんですよね!

岩本 そう。それで、「この人もしかして重要なキャラクターなんじゃないか?」と思うと……

UH 全然重要じゃない!

岩本 本当、雑踏のなかで死んでしまうようなキャラクターでした。

UH “トラブルマン”とか好きですよ。立ってるだけの男でしたが。でもメインクエストには、分岐によっては行けない場所とかも出てくるじゃないですか? 「あ、コレ違うんだ!」ってわかってから、セーブポイントを戻してやり直しもしましたね。

岩本 なんでまぁ、『Fallout 3』のDLCのなかでは一番『Fallout 3』っぽいなと思います。

 

UH スケールが大きいのが良かったですね。。いきなり丸裸にされて「どうしよう?」って感じになってたら、コロッセオ(あなぐら)で勝ち抜いたら装備を返してくれるんだって! まさに『マッドマックス サンダードーム』の世界観じゃないですか! よかったなぁアレは。また雑魚キャラのはずのトロッグが強いじゃないですか。丸裸で放り出されて、束になってやってきたらかなわネェ。そこでヤケクソになって殴ったら、パラライジング・パーム持ってたから即死させられた(笑)。そのまま全員ヤっちゃいましたね。そんなトロッグも吹き替え作業をされたとか?

岩本 トロッグとかも原語のままで行こうと思ったんですけど、「ちょっと吹き替えてみようかな?」と思って、アドリブ感覚で「台本にセリフあるし、録ってみようか?」って、ほとんどエフェクトなしで収録してみたんですよ。演者さんに苦労してもらって。

UH 苦労しますねそれは(笑)。

岩本 声を作ってもらって、「ヴェハーッ!」って。

UH それは……やらなくてもよかったんじゃないですか?

岩本 そこをやるのが楽しいんですよ!

UH さすがですね(笑)。

 

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●奇跡の延長戦! 第3弾『Broken Steel』編

 

UH で、『The Pitt』の次がまた、驚愕の『Broken Steel』ですよ。コレ、結構大変だったんじゃないかって気がするんですけど。

岩本 ほかのDLCは独立した別の場所で話が進んでいるんですけど、コレは本編のあとの世界なんで、誰か追加されたりしても、本編のキャラクターとリンクしちゃってたり。そこの調子を合わせるのが大変でしたね。

UH 『Broken Steel』は、桜井政博さんが週刊ファミ通の誌面で連載されているコラムでも絶賛していましたからね。俺としてはレベル20の先があるっていうのがまず驚きだったんですけど、バランス調整はどうでしたか?

岩本 あそこまでいっちゃうとバランス調整とかはあんまり考えてなくて、逆に「いろんなことができますよ」とどう広げるかですね。そこでPerksを足したのは、ユーザーからすごい要望があって、レベル20までだとすぐ上限に達してつまらないという意見があったからです。レベルの上限が上がればPerksを取れるじゃないですか。上のレベルのPerksじゃなくても、下のレベルのを取ることもできるので、要素として追加しました。

UH もっともっと強いキャラに育てられるってことですよね。

岩本 このゲームは難易度は自由に変えられるじゃないですか。だから難しいとか簡単とか、そういうことではなくて、どれだけ育てたキャラクターで楽しめるかという部分を海外でも追加したんだと思いますね、作りかたを見ていると。

UH もったいなかったッスよ。あんだけPerksがあるのに、レベル20で終わっちゃうと。もちろん(30に増えても)全部取ることはできないんだけど。「どうせだったら“サイボーグ”も欲しかったな」とか。

岩本 ありますね。マップがわかったら“エクスプローラー”なんかいらないですよ。

UH ボトルキャップいっぱい拾えるとかも、最終的に金、余るんでね(笑)。コレいらないなと。スティムパックの回復量が増えるのも、いらないなと。オレは『Broken Steel』が出てから、Vault 101を出るところからやり直しましたからね。「これで全部のバランスが変わったな」と。

岩本 まぁ、それでも30でとどめておいたっていうのは、それ以上をやっちゃうと、本当にバランスが崩れちゃうから、止めたんだと思いますね。

 

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UH 『Broken Steel』を入れた状態でしょっぱなからゲームをやり直すと、レベル20のまえからスーパーミュータント・オーバーロードとか出てきちゃって、あれ結構ビビりましたね。

岩本 はい、強いですもんね(笑)。

UH あれちょっと、強いですよ……。あと、ブリーチ・ラッドスコルピオンね(笑)。最初レベル30なのに死にました。グレネード投げて「あれ、死なない!?」

岩本 まぁそういうのも、追加していかないと。レベル30で簡単すぎますってのは困るんで。

UH ああいうのがレベル20を超えるか超えないかぐらいでボチボチ出てくるようになっちゃって、「これはもうヌカ・グレネードいっぱい持つしかないわ!」って。ヌカ・グレネードをたくさん造れるPerksもできたじゃないですか、クァンタム・ケミストでしたっけ。アレが便利でしたよ。ああいう追加要素と……一番スゴいのはエンディングの続きがある!

岩本 まさか僕らも続きがあるとは思ってなかったので……

UH 「それから2週間」(笑)

岩本 あの状態なら主人公死んだよねぇ? と思ってて。そうしたらウチのエミル(※)ってシナリオライターがうまく作ってくれて。ちょっとお約束な部分もありつつも、上手につなげていってくれたなぁと。

UH バッドエンディングだと若干変わるじゃないですか。毒ぶっこんだかぶっこまなかったかと。オレ、それ両方やりましたからね(笑)。

岩本 (じつは)微妙にエンディングのムービーとかも違うんですよね。

 

※エミル

エミル・パグリアルーロ氏。『Fallout 3』のシナリオライター。2009年にサンフランシスコで行われたGDC 09では、須田剛一氏と上田文人氏とのパネルディスカッションが行われた。

  

――水売ってるアヤしいオヤジのクエストも、内容が変わるんでしたっけ。

UH そういや、あの水売りいいですよね。

岩本 あのキャラクターも、現場で少しイジりましたね。「これもうちょっとキメ台詞があったほうがいいよねー」、「じゃあ“保証します!”って言うのをもうちょっと伸ばしましょう!」とか。「ほしょ〜うします!」って形にして。

UH ワハハハハ、「この水は本物です! ほしょ〜うします!」って、まぁ偽物スけどね。僕もちょっとアイツのズラ拾って被ったりしましたよ。結局最後、エンクレイヴの基地まで行くじゃないですか。そのまえに乗る大統領専用脱出列車、あの世界で地下鉄が動いているっていうのにビックリしましたね。で、基地に着いたら「うわすげぇ、大戦争じゃねぇかよ!」って感じになってって。アイテムスゲーいっぱいいいのあんのに帰るの超めんどくさいんですけど、オレ地下鉄で3回は戻りましたね。

岩本 いいアイテム落ちてんですよね〜。

UH そうなんですよ、持ち切れないからバファウト飲んで戻ったりとか。で、衛星兵器で撃ち込むところ、コンピューターに一番最初に出てきたところにポンと押しちゃったんですよ。そうしたら要塞に撃ち込んじゃって。

岩本 総スカンですか。

UH 戻ってみたら蜂の巣ですよ。アレはひっかけですよ。一番うえに来たら押しちゃうもん。でも、撃ち込んだあとがちゃんとあるってのもスゴいですよね。これからほかの場所にも撃ち込んでみたいなと。

岩本 そこら辺はやってみてのお楽しみということで。

UH この対談を読んでいる読者の人にもぜひ試してみてほしい感じ。

岩本 選択肢はあるだけ選べと。

UH セーブポイントはいっぱい作っておけと。僕のセーブデータなんか、600ぐらいあるんじゃないかな。

岩本 そんだけあるとハードウェア的にアップアップになっちゃうんじゃないかなぁ。

UH ブログの撮影用に、いい場所を見つけるたびにデータを作って。

――ブログをやってない期間もデータは作ってたんですよね?

UH そう! ウチに来た人に「ココがスゲぇんだよ!」って見せるために、スーパーミュータント・ベヒーモスが出る直前とかね。

岩本 (笑)

 

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●どこかのおじさんです 第4弾『Point Lookout』編

 

UH まだまだ続きます。『Point Lookout』では、アンカレッジ、ピッツバーグと来て今度はかつてのメリーランド。これまたガラッと雰囲気変わってカルト教団! ボートのチケットがあれば自由にウェイストランドと行き来できるっていうのがスゲー良かったです! 戻らなきゃいけないクエストとかもありますよね。

岩本 本のヤツですね。どれだけウチのスタッフはクトゥルフ好きなんだと(笑)

UH ほんとホラーのテイストですよね。

岩本 『Point Lookout』では、雰囲気をとにかく壊さないようにというのが重要になってました。説明とかも、語り過ぎちゃってもいけないじゃないですか。幻覚を見るシーンでもボヤーっとわからないようにしたりとか。

UH (突然ニヤリと笑って)幻覚のシーン、最後に●●●(※)出てきますよね?

岩本 出てきません、出てきません!(苦笑)

――ど、どこかのおじさんですよね?

岩本 そうです!

 

※●●●

部屋はあるのに姿は見えぬ謎の存在。ちなみに『Point Lookout』に出てくるおじさんの姿は下画像を参照。

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UH (ニヤニヤしながら)いきなり出てきてもわかんないんじゃないのかなぁ、なんの人なのか。あのシーン、ヤバかったんじゃないのかなと思ったんですが。

岩本 大分ヤバいですね。

――クトゥルフとかB級ホラー感とか、あのボンクラ(褒め言葉)っぽい趣味はエミルさんのものなんですか?

岩本 多分エミルの趣味だと思うんですけど、彼個人だけじゃなくて、チーム自体が結構ああいったものが好きで、「ちょっとずつなんか入れちゃおうよ」っていう考えがあると思うんですよね。

 

UH 『Point Lookout』といえば、フリークスの連中、超強かった! リンカーン・リピーターを脳天ブッ込んでんのに「うわこれ参ったなぁ」と。最初にやったときはあんまり育ってない状態かなんかで「ちょっと無理だわ」って戻りましたね。で、『Point Lookout』はテキストやマップのポイントもやったら多い。

岩本 わはは、確かにアイツらはめちゃめちゃ強いですね。それと、DLCのなかで一番広いマップになっているんです。

UH 俺は“グールサファリ”、アレ最高ですよ。何回もやりました。それとオチも最高でしたね、『Point Lookout』は。

岩本 「やっぱりFalloutなんだな」って感じですね。それと、『Broken Steel』もそうなんですけど、『Point Lookout』はメインだけじゃなくて、サイドもすごい楽しめます。

UH 宝探しとかもありますからねー。あとは密造酒! モーテルで泊まる場所も日によって変えたりしましたよ。キレイな部屋と、死体だらけの部屋と。

岩本 どこでも空いてますから、ご自由にお泊りください(笑)

 

UH ダンウィッチビルに戻って「ここが繋がってきたか!」っていう驚きもありましたが、考えてみれば意味深な場所いっぱいあったなぁと。

岩本 種は最初から撒くだけ撒いてあって、どこをあとで使うか選択できるようになっているので、制作チームも楽しかったと思いますね。「これを伏線にできるな」とか。

UH 伏線だらけじゃないですか。まだちょっと開かない扉とかあるし。まぁ途中でボツにした場所もあるとは思うんですけど、こんなやり方があったのかと。日本のRPGもマネするんじゃないですか。

岩本 ぜひ真似してください。種は撒くだけ撒いてくださいと。

UH バジェット(予算)的に難しい部分もあるとは思うんですけどね。DLCであらためて「やっぱコレすげぇゲームだな」と感心しました。

岩本 ありがとうございます。

 

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 ●グレイと吹替えと『SFソードキル』 第5弾『Mothership Zeta』編

 

UH で、その次が一番の問題作『Mothership Zeta』が来るわけですが、これ反則でしょ(笑)

岩本 まさかの展開でした(笑)

UH 確かにあのUFO墜落現場が何の説明もなくあったし、墜落するシーンも運が良ければ遭遇するじゃないですか。でもまさかそれがこう来るとは思わなかったですね。

岩本 第4弾でホラーだったのが今度はSFになって、好き放題にやってますねえ。

UH 好き放題ですね〜、エイリアンとロズウェルと……

岩本 キャトルなんとかもね、いろんなことやってます。

UH 誘拐されちゃった方々がね。やっぱココは侍カゴ・トシローじゃないですか?

岩本 本当にびっくりしました。UHさんなら分かると思うんですが、海外版でも、ものすごい流暢に喋っているじゃないですか。映画の脇役などで出演されている方にやっていただいているんですよ。

UH 「ワシの刀はどこじゃ!」ちょっと『SFソードキル』(※)入ってて良かったですねー。あのアーマーとか見たら欲しいに決まってるじゃないですか……結局1回目にやったときは全員殺しましたね。

一同 ワハハハハハハッ!!

 

※『SFソードキル』

1986年公開のアメリカ映画。藤岡弘が氷漬けのまま冷凍保存され、現代に甦ることになってしまった侍タガ・ヨシミツを怪演。どう考えてもB級な設定にも関わらず、熱い演技のおかげで一流の娯楽作品として成立している。ちなみに本作を契機に芸名を“藤岡弘、”としたのは有名な話。

 

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UH グレイとか、さっき言ったフリークスよりさらに上手。バリヤー張ってるヤツいるじゃないですか。あれキツいですよ……。

岩本 見た目弱そうなんで「チョロいかな?」と思ったら、結構やられちゃいますよね。

UH 最初バトンで殴られてボコボコ死にましたよ。

岩本 そこはDLCも5本目なんで、多少は難度あげておかないと。

UH とっくにレベル30の人も行くことを想定しているわけですよね。で、円盤のなかがまた超広い。

岩本 ワハハハ! U.S.S.エンタープライズ(『スタートレック』の宇宙船)ぐらいありますからね。

UH 俺、宇宙空間に出なきゃいけないシーン、海外版でやってたから最初よくわかんなくて何度も頭破裂して死んでましたね。5回死んだぐらいで「……あ、スペーススーツ?」って気がついて。行ったら行ったで「もう『Dead Space』じゃん」って。で、足滑らせて「ホワ〜〜〜♪」って飛んでっちゃって。「こういう死にかたあるんだ!」と。

岩本 マジですか!? それだけはやらないだろうなと思ってたんですけど(笑)。

UH 星になりました。レアアイテムはたくさんあるわ、キャトルミューティレーションされてるアイテムはスゴいわ、俺ビターカップの馬が“ああいうこと”だったとは……あれびっくりしましたね。

岩本 じつはそうだったんですよ……。

UH だから本当に伏線の張り方がスゲェなぁと。

 

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UH 噂に聞くと最初はグレイの声まで日本語吹替えをやっていたとか。

岩本 ああ、あの……やらせました。やらせましたが……声優さんが音をあげました。「無理ですこれは」と言われて、「じゃあやめましょう」と。

UH ワハハハ! ですよねぇ。で、あそこも終わったあとでまた戻れるんですよね。アイテムを地球に下ろすのに何往復もしていて「俺は何をやってるんだろう?」という疑問が(笑)

岩本 またいい武器が落ちてるんですよ。

UH 全部貯めておいて、取りに行って戻って売ってを繰り返しやってましたねぇ。あと、クエストの展開もスゴかった。ちょっとコレ『ヤマト』入ってんなって規模になる。

岩本 あぁ〜、確かに。

UH あの“波動砲”とか。未プレイの人のために詳細は伏せますけど、とにかくすごいのが出てくるんですよね。

岩本 あそこは『Fallout 3』のエンジンを使って、ああいうこともできるんだっていう一例ですね。

UH あんな壮大な戦争まで演出するとは思わなかった。

岩本 『ヤマト』ファンも楽しめるし、エンタープライズに乗りたい人も楽しめますよと。

UH あと『未知との遭遇』好きな人もですね。「ホワ〜〜♪」っと。別の種類のエイリアン、アイツとか完全『未知との遭遇』じゃないですか。で、指さしてくるところもいいですよね。「今度は『E.T.』か!」

岩本 こういうのがわかってくると、さらに楽しいですね。

UH だから本当にベセスダの人はボンクラだなと。『Mothership Zeta』は本当に反則でした。いまの格好は、サムライアーマーにグールマスクなんで。

岩本 落ち武者っていうか亡霊的な感じですね。

UH それでショックソードも装備して。カゴ・トシローの刀もいいんですけど、やっぱショックソードのほうが格好いいかなと。最初シシカバブだったんですけど、ちょっとタンクが合わなくてね。

 

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●「続いちゃいます!」

 

――もともと日本語のキャラクターを日本にローカライズするときに難しいことはありましたか?

岩本 今回結局吹替えはしてないのかな? あまりにもともとの出来が良かったので。

UH (物真似で)「何を言っているのかさっぱりわからん!」

岩本 というわけでそのまま使ったんですけど、一般的には(ほかのゲームで日本語が入っていると)結構カタコトだったりするんですよ。日本語を喋ってはいても「ナニ? ドシテルンダー」って感じになっているときは、しょうがないから吹替えしますね。

UH 『Kane&Lynch』とか適当な日本語でしたけどね。カゴちゃんは完璧でしたねぇ。

岩本 ここは変えた方がいいのか、オリジナルのテイストを残した方がいいのかというのはケースバイケースで考えてやってます。

UH すばらしい! どれも海外で出てからかなり早く日本でも出たと思いますけど、なかなかないと思うんですよね。ほかの会社も本当に見習ってほしいけど、このスピード。ほぼ1カ月半ぐらい?

岩本 1カ月から、2カ月かからないぐらいで出せましたかね。最後の方ちょっと息切れしましたけど。「もう俺の体力は残ってねぇよ」って(笑)。

UH ランナーズハイも終わっちゃって。ダハハハハハ! 『Fallout 3』だけじゃないじゃないですか。『WET』とか『50 Cent: ブラッド・オン・ザ・サンド』なんかをやっているなかで、でも『Fallout 3』のDLCが続々と来るわけですよね。

岩本 ペース的には1カ月でも、やってる作業自体は3カ月ぐらい欲しい感じでしたね。

UH でも一回そのスピードが定着しちゃったら、ユーザーさんも納得してくれないだろうし。『Mothership Zeta』だけ4カ月ってワケにはいかないですよね。

岩本 ちょっとずつ空いちゃったんですけど、一回ペースを戻してるんですよ。確か『Broken Steel』と『Point Lookout』の間だと思ったんですけど。

UH ああ、『Point Lookout』かなり早かった印象ですね。

岩本 はい。死ぬかと思いました。『50 Cent』やって、『WET』の作業も微妙に始まってて。

UH ダハハハハ! よりによってあんな膨大な。

――やっぱり記事の反応を見ていても『Fallout 3』はローカライズの印象が良くて、前に掲載させて頂いた高橋徹ゼネラルマネージャーとの対談への反応でも、「ここまでのローカライズをやってくれるならベセスダ・ソフトワークスのゲームは海外版じゃなくて日本版を待つ」っていう趣旨のコメントを見かけましたよ。

岩本 ローカライズをやっている人間からするとなによりの言葉ですね。

 

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UH ではそろそろ終わりに近づいてきたので……2010年も、この流れは続くんでしょうか?

岩本 続いちゃいますっ!

――ちょ! 書いて大丈夫なんですか?

UH いや、細かいことはいいんだよ。続くか続かないかで言うと、続いちゃうんですか?

岩本 続いちゃいますねぇ……ぶっちゃけ「『Fallout』が終わるって誰が言ったの?」っていうハナシですよね。DLCは5弾までで打ち止めですよとは言ったかもしれないですけど。

UH 2010年には2010年の『Fallout』が……

岩本 ある、と。

UH きっとそうじゃないかなと思ってました!

岩本 そろそろ僕も体力回復しておかないと、息切れしちゃうなと。

 

UH 日本のゲームクリエイターさんも、結構『Fallout 3』の影響受けてる人いますよ、実際のところ。

岩本 ありがとうございます! 業界の人にも評判が良くて、飲み会に行ったりすると、「好きです」とか「ここスゴかったですよね」という話を聞けて、すごいうれしかったです。

UH ちなみに、今回出た『Game of the Year Edition』をあらためて購入する読者の人もいると思うんですけど、「ココがいい!」っていうオススメはありますか。

岩本 コレがあれば全部プレイできるんで、本当に骨の髄までしゃぶりたいという人はコレでプレイしてください。不況でお金がないって人もいるかと思いますが、かなり価格的にはお得で、1本あったらザラに300時間とか遊べるので、そういう面でもいいかなと。週刊ファミ通さんでプラチナ殿堂もいただきまして、おもしろさは折り紙つきだと思うので、ぜひプレイしてみてください。保証します!

――ひと冬いけますよね。

UH 行ける行ける。俺2009年ずっと『Fallout 3』やってたからね!

岩本 いや本当、7000円ぐらいで3カ月は楽しめると思うので!

 

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●ちょっとだけ延長

 

UH やってる友達とか、みんな止め時がわからなくて。ちょっと自作武器の材料を探しに行っただけなのに、何で俺はこんな戦いに巻き込まれてるんだと。

岩本 楽しんでもらってありがとうございます。

UH 今回ブログのためにXbox 360の新しいゲーマータグ作って、それでイチからやりましたからね。もうセーブデータわけわかんなくなってるので。

岩本 日本で一番やってる部類だと思いますよ(笑)。

(岩本氏からの追筆:知っている限り、日本で一番Fallout 3をプレイしている人はUHさんです)

UH あざーっす! ちなみにメガトンの住人の服、全部レイダーに変えるってプレイしましたよ。今度画面撮って送りますね。ステルスアーマーがあるとこういうことができるという(笑)。

岩本 スゲー時間かかるじゃないですか! ブログに載っけちゃってください。

UH かかりましたよ! 全員レイダーに変えましたね。モイラまで変えましたから。

岩本 縛りプレイもできますよと書いておいてください(笑)。


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UH 住もうと思えばどこに住んでもいいし。俺いまアーリントンハウスに住んでますけど、レイダーがいる電波塔のところに引っ越したこともあるし。

岩本 デュコフのところなんかもオシャレでいいですね。ちょっと外にヤツが沸くので危ないですけど。

UH ロボット修理センターもいいんですよ。収納多くて便利。

岩本 カンタベリーコモンズの行商人もいますから便利ですね。

UH いやー、ただラッドスコルピオンが出るんで、あんまり会いに行くと死んじゃうんですよ。俺のいまのデータ、Dr.ホフのダンナ死んでますからね。あいつだけ弱いんですよね。武器ハンドガンだから。どこで死んでるのか捜してるんですけど見つからないッス。

岩本 レギュレーターどっちやりました?

UH どっちもやりました。●も××も集めました。××は重量ないんですけど、わざと冷蔵庫に貯めたりして。

一同 ワハハハハハッ!!

岩本 あれ『Diablo』とかの流れなんでしょうね。

UH クリエーターの人に「Falloutはオンライン対戦できないの?」ってよく聞かれるんですけど、あれでソレやったらマジぃだろと。

岩本 『ウルティマ(オンライン)』に匹敵するぐらいめんどくさいゲームになりますね。

UH なりますし、「どっちみちみんなレイダーだろ?」って。

岩本 ですよねぇ。

UH 最近MMOに行きがちなところ、シングルであの世界にどっぷりできるっていうのが魅力のひとつでもありますよね。ではここらで、今日はどうもありがとうございました! 読者のみなさん、『Game of the Year Edition』をヨロシクお願いします!

岩本 よろしくお願いします! 『追加コンテンツパック』とかもあるので、いろいろ選べます!

UH 本編持ってる人はこっち、全部一気にって人はこっちと。全部入りってズルいですよ。

岩本 まぁまぁ、ラーメン屋でも全部入りが一番ウマいじゃないですか。

 

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 今から遊ぶもよし、この機会にダウンロードコンテンツで新たな冒険に出るもよし! 驚異の自由度と圧倒的な世界観を誇る本作では、お得なパッケージが登場。そのトンでもねぇブッ飛んだ世界観と自由度の高さはこのブログで証明済み!

 

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価格:2940円[税込]

プレイステーション3版プレイヤー

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『Fallout 3: 追加コンテンツパック』

プレイステーション3

価格:5040円[税込]

 

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第21回:宇宙からサンタクロースがやって来たぜ!

 MOTHER SHIP CONNECTION !!

 奇跡の連載再開となったFALLOUT 3冒険記。全5回プラスαの延長が決まったこのブログも、いよいよあと2回でお別れである。そして2009年に配信された追加DLCを語り尽くす目的も、残すところラスト1本! 追加DLCを詰め込んだスペシャルパック『Fallout 3: Game of the Year Edition』のトリを飾るのは、もちろん皆さんお待ちかねの『MOTHERSHIP ZETA』だ! 超トンデモなシナリオが炸裂するこのDLC。戦いのステージは核戦争後のワシントンD.C.を飛び越えて宇宙空間にワープ! その体験が如何に過酷でバカバカしいものだったか、今からタップリと語らせていただきたい。もちろん、俺はジェットなんかやってないぞ! 嘘じゃない、ホントにUFOに誘拐されたんだって! 俺の話を信じてくれ!

 

 ある日の夜。暗くてウスラ寒いウェイストランドの荒野を、いつものように無目的に彷徨っていた俺は、奇妙な電波を受信した。人語とは思えない奇妙な呻きの入り交じるビーコン音を追跡すると、北東エリアのグリナー牧草廃棄場の近辺から発信されている模様。しかし深夜なので周囲は真っ暗。時折出現する凶暴なワンちゃんどもを倒しながら発信源に近づけば、強力な放射能汚染によってガイガーカウンター振りまくり。一体そこに何があるのか? と岩場をのぞきこんでみれば、なんとそこには"Unidentified Flying Object"が! つまりUFOが墜落していやがったんだよ! 実は振り返ること1年前に、このブログの暫定最終回にて墜落現場のレポートだけはしておいたんだが、場所や詳細については不明ということで片付けておいた(それがUFOを語るときのお約束。南山宏先生リスペクトです!)。しかし、それは単なる伏線でしかなかったのだ! すげえぜベセスダ! なんでもアリだぜ『Fallout 3』 !!


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▲宇宙超広い! 超スゴイ! というわけで、反則級のDLC『マザーシップ・ゼータ』編です。


 怪しいビーコン音を受信した時点で、俺はソッコーで自宅に戻り、ローランド・エメリッヒ監督の傑作SF映画『インディペンデンス・デイ』に登場した農薬散布用複葉機を操縦する退役軍人オヤジのコスプレに早着替え! 完全にソックリにはできないので、装備品を組み合わせて"疲れ切った元軍人のジジイ"というコンセプトのコーディネイトになってしまったが、それでも気分はもう宇宙戦争! 俺のための独立記念日を祝うために現場に向かったのだった。

 ちなみに親愛なる当ブログ愛読者のために、マスク・ド・UHの対マザーシップ用コーディネイトの内訳を公開しておこう(もちろんこんな情報を知ったところで何の役にも立たないが)。

 

頭部: タロン・コンバットヘルメット=この世界でただ1つの黒いヘルメット。ユニークアイテムだが属性は特にナシ。いわゆる雰囲気アイテム。

顔:デズモンドのメガネ:スキル属性付きのユニークアイテム。POINT LOOKOUTのメインクエストを攻略しないと入手できない。

体:グリフターズ・フィット:スキル属性付きのユニークアイテム。アルカイダ系テロリストを彷彿とさせるボロい軍服とUKクラストコア風味満点のズボンがセットになったナイスファッション。POINT LOOKOUTのメインクエストを攻略しないと入手できない……が、スニークに自信があればスリ取ることも可能。

 

 以上のスタイルで、いざ宇宙人の死体を回収に……と、思って円盤に接近した瞬間! 俺の体は不思議な光線に包まれて宙を舞った。ウェイストランドの地面がどんどん離れていく! 一体なにが起きたっていうんだ?

 

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▲宇宙人ドモにKAMIKAZEキメるべく格好をビッと決める筆者。

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▲アブダクション! UFOがエサというのも無茶苦茶な話である。

 

 ふと目が覚めると、俺の周囲を奇妙な生き物が取り囲んでいる。意識は朦朧しているが、体は動かない! 視界がハッキリしてくると奇妙な生き物は、どっかで見覚えのある知的生命体だった。そうだ! こいつらはグレイってヤツだ!

 昔『MMR』ってマンガで読んだから知ってるぞ! グレイは地球人をアブダクション(誘拐)して生体実験を勝手に行い、地球人の体に何か埋め込むらしい。真珠なら大歓迎だがパイプカットはゴメンだぜ! などと考えてる間にヤツらはゴチャゴチャ言いながら俺の体を勝手に切り裂き始めた。

 

 「やめろおおお! やめるんだショッカー!」


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 本気で藤岡弘、な気分になって叫ぶ俺だが、むろん聞き届けてもらえるワケがない。再び意識を失った俺が次に目覚めたのは不思議な部屋の中だった。その牢獄のような部屋の中にはソマーという女性がおり、UFO新参者の俺にも親切に状況を教えてくれる。どうやら俺と同じようにアブダクションされたらしく、事情を聞くと他にも大勢いるという。その瞬間、ふと天井を見上げるとUFOキャッチャーのごとく部屋からクレーンで釣り上げられた地球人の姿が! 

 ソマーさん曰く、団結して宇宙人どもを倒せば地球に戻れるかもしれないという。そのプラン乗った! つうか乗らないと話も進まないので、とりあえず2人で茶番のケンカを繰り広げ、看守の宇宙人どもを呼び寄せて鍵を奪い、大切な装備品を取り戻すのだ!

 ※小ネタだが、ソマーさんはアイテムや武器の修理もしてくれる。もちろんキャップは取られるが、リペアスキルは相当高いので頼れる姉御です!


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▲お笑いウルトラクイズばりにマヌケな格好で連れ去られてしまう人間UFOキャッチャー。

 

 しっかし宇宙船の内部は相当広い。装備品を探してウロウロしている途中に、同じく誘拐されたと思しき女の子サリーがいた。子供だけに宇宙人連中ともピュアに接しているらしく、この宇宙船の内部構造にも相当詳しいと見た。キャラ的には『E.T.』に登場するドリュー・バリモア(幼少期)なので、サリーの閉じ込められている部屋を解放するため、宇宙船内の要所にあるジェネレーターを破壊してやった。とにかくこのジェネレーターがUFOの機能を司る重要なマシンらしい。破壊しまくれば航行不能にできるかもしれない。それで地球に帰れる保障はないが、とにかくやるしかないんだよ!

 ジェネレーターとやらを破壊しながら、ドリュー、おっとサリーの案内で宇宙船中央部に向かう。道中にはグレイどもがウヨウヨ出現し、妙なデザインの光線銃で俺を撃ってくる! 中にはスタンロッドみたいな電撃仕置き棒を持って殴りかかってくる、宇宙人ながら天晴なヤツもいるが、こいつらの武器ダメージをあなどってはいけない! かなり痛いのだ。防具はすぐにボロボロになるし、肉体へのダメージもハンパではない。相当な体力があってもすぐに減らされてしまうので、このクエストに挑む前にタフネス、生命寄与、サイボーグのPERKSは必須で取得しておきたい。ついでにSurvival Guru、Barkskinなどのクエスト系PERKSも取得しておけば完璧。そう簡単に死ぬことは無くなるだろう。それでも油断していると即死の危険性があるのが、この宇宙戦争の恐ろしいところである。当然、宇宙船の中にはスティムパックなど落ちていない。探せば見つかるが、それよりも効率が良いのが"アーチウェイ"と呼ばれるゲートの存在。ここをくぐると体力が一定量回復するうえに放射能汚染も完全除去してくれるのだが、SCIENCEスキルが高ければハッキングして体力全回復も可能。ただし、一度くぐると一定時間使用不可になるので、ご利用は計画的にな!

 宇宙人どもの生活空間には、たまに謎の食い物も置いてある。謎の食い物だけに食べると色んな恩恵があったりマイナス面があったりするのだが、アーチウェイが見つからない時や緊急時の体力回復のため背に腹は代えられない。とりあえず喰う! 見事に腹を壊す……でも、喰うんだよ! 


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 やっとの思いで宇宙船の中央部らしき空間に辿り着くと、そこにはコールドスリープ装置と思われるカプセルが並んでいる部屋が。そしてその中には、かつて宇宙人どもがアブダクションしたサンプル人間が収納されていた! 宇宙人の地球調査活動は、想像以上に長期に渡るらしく、サンプルメモを入手することで、その経緯が理解できる。いつごろからアブダクションを繰り返していたのか定かでないが、とにかくこれで愉快な仲間たちがチームに加わった。メンツはサリーちゃんとソマーの姉御に加え、西部開拓時代からアブダクされたガンマンのポールソン、アンカレッジ戦争時代にアブダクされたアメリカ軍兵士のターコリエン。そして、戦国時代の日本からアブダクされたと思われる今回のDLCで最も注目度の高いキャラ、カゴ・トシロー(駕篭敏郎?)だ!

 カゴちゃんは、自分のカタナを探すことで頭いっぱいらしく、会話は全く成立しないあたりに、またも藤岡弘、の名作もとい迷作映画『SFソードキル』を連想してしまう。

 「ここはどこじゃ? うぬらは何者じゃ?」

『インディペンデンス・デイ』発『SFソードキル』行き……このキーワードで喜ぶヤツが世界に何人いるのか知らないが、とりあえず俺はベセスダの意思を汲み取った! アンタら本当に最高だぜ!

 

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▲左がカゴちゃん。煙管を吸うかどうかは定かではありません。

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▲「NASAは宇宙人からのアブダクションの事実を隠している! このスクリーンショットがその証拠だ!」

 

 閑話休題。とりあえず地球に戻るために、即席チームを編成した俺たちは、広大な宇宙船内のジェネレーターとやらを片っ端から破壊して、宇宙人どものボスがいるメインデッキまでのルートを切り開く作戦に打ってでる! と、決意した矢先に変な場所に迷い込んでしまい大わらわ。サリーと2人で乗り込んだエレベーターの行き先は、なんとゴミ処理場! さながら状況は『スター・ウォーズ 新たなる希望』のデススター内部捜索だが、ゴミ処理場に放り込まれた俺は、そこでこの宇宙人たちの汚物まみれの生活実体に遭遇。地球から回収した、あらゆるゴミの中で光線銃の集中砲火を浴びる俺! もう死ぬって!

 

 しかし、"ゴミの中にも宝がある"(しつこいようだがBY勝新太郎)のが、このゲームの素晴らしいところでもある。詳細に触れるのは避けるが、発見した瞬間に小躍りしてしまいそうなレアアイテムが、ゴミ処理場には多数転がっているので、宇宙人どもの猛攻に耐えながら、くまなく探索してほしい。なお、攻略的な話をするとゴミ処理場に侵入するチャンスは一度きりなので、くれぐれも取りこぼしのないように!


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▲牛やらクマやら、いろんなものを片っ端から拾っているようだ。

 

 なんだかんだで宇宙生活をエンジョイしている俺だが、悠長なことは言っていられない。要所となるジェネレーターの破壊を阻止しようと、グレイどもは大挙して押し寄せてくる。さらに野口さんよろしく宇宙船外にて活動しなければならない場面もある! その時は宇宙服を着ていないとソッコーで窒息死するうえに、無重力の船外作業に伴う危険は最高レベル。足を滑らせただけで宇宙パワーXに引きずられて星クズと化すので注意しておこう!

 

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▲数百年ぶりのスペースウォークに浮かれ、足を踏み外して星屑となる。

 

 様々な妨害、攻撃、他のエイリアンからの襲撃、ビターカップの衝撃的な真実などなど、宇宙船内の冒険にはFALLOUT 3の世界観構築には欠かせない新事実およびアイテム、情報が盛り沢山だ。これを遊ばずして冒険は終わらないし、地球へ無事帰還できた暁には多大なる恩恵が待っている! このDLCこそ、宇宙から来たサンタクロースの粋なプレゼントである。未プレイの人は、いますぐダウンロードするか、『Game of the Year Edition』を購入してください! 話はそれからだ!

 

 さて、全5回プラスαの復活ブログも次回が泣いても笑っても失禁してもラスト。この壮大なサーガの大トリを飾るのは一体何か? その最終回は2010年の正月以降に更新予定! 刮目して待て! そして年末から正月までは『Fallout 3: Game of the Year Edition』を遊び倒す絶好の期間なので、大人ゲーマーは万難を排してプレイすべし! なのだ。

 それではメリー・クリスマス&良いお年を!


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▲ヨッ、ダンナ! 物持ちがいいネェ! わざわざ上下からジェット噴射して展示するなんて、手が込んだことである。

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▲結局、人間が一番怖いということなのか……。

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▲グレイどもも許しを請うて泣き叫ぶぐらいだしナ!

 



 今から遊ぶもよし、この機会にダウンロードコンテンツで新たな冒険に出るもよし! 驚異の自由度と圧倒的な世界観を誇る本作では、お得なパッケージが登場。マスク・ド・UHは1年間やり続けてたぞ!

 

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まずは本編をプレイするなら

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価格:5040円[税込]

 

●豪華プレゼントを1名様に!

 

ベセスダ・ソフトワークスさんのご厚意により、今週はプレイステーション3版『Fallout 3: Game of the Year Edition』と、フィギュア2体(ボブルヘッド人形+ブラザーフッド・オブ・スティール人形)、激レアのベセスダ・ソフトワークスバッグをセットにして、1名様にプレゼントします。毎度書いておりますが、あとはもう遊び倒すだけという豪華セット! エンターブレイン刊『フォールアウト 3 パーフェクトガイド』は付属しませんが、こちらもひとつヨロシクお願いします。応募は下記のフォームから。締め切りは2009年12月31日午後6時まで。蕎麦をゆでる前にご応募ください。(編集部)

  

■応募フォーム
賞品
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例:123-4567
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第20回:俺はポイントを発見したぜ!

 POINT LOOK OUT !!

 すなわち"目標発見!"である。好評につき奇跡の復活延長戦に突入した退廃的RPG『Fallout 3』の世界を、永井豪先生の大傑作『バイオレンスジャック』な気分で遊びたおして感想を書き連ねる放射能汚染ブログ。2009年に配信された追加DLCを全部入りで詰め込んだ『Game of the Year Edition』日本語版発売を記念しているのはもちろんのこと、まだ遊んでない人は「ウェイストランドに1名様ご案内〜」と、スゴ腕のポン引きの如き早技でソフト購入を決意させる気満々のDLC編レポートなのはご存知の通り。さて、早くも20回目となる追加DLC編第4弾のテーマは、ズバリ『POINT LOOKOUT』に何が起きたのか? これは見知らぬ土地で起こった身の毛もよだつ恐怖と殺戮の物語だ。思い出しただけで寒気がするぜ。みんな、心して読んでくれ。

 

 ジェファーソン記念館近くの波止場に、以前は停泊していなかったハズの蒸気船を見つけたのは、いつごろだっただろうか? 何気なく船に近づいてみると、1人の女が駆け寄って来た。

 「娘を連れ戻してほしいの! あなたの助けを借りたい」

 話を詳しく聞いてみると、家出娘の案件、もといクエストらしい。あいにくこちらは探偵稼業でメシを喰ってるわけではないので断ろうかと思ったが、相応のキャップは払う気でいるらしい。ダッチェス・ガンビット号という名の蒸気船の船長は、これまた見るからに変人っぽい男で、うさん臭さは歴代の上位に食い込むこと間違いなしだろう。

  船長と名乗るその男トバルは、乗船チケットを売っていた。名前が昔の格闘ゲームとよく似ているが、とにかく怪しい男だ。しかし、娘の捜索のためには、母親がPOINT LOOKOUTと呼ぶ未知の町に向かわなくてはいけない。しかし蒸気船のチケットはクソ高い。とりあえず往復分2枚を買って現地に向かってみることにする。コケツニハイラズンバコジヲエズ!

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▲惨劇はいつも何気なくやってくる。ウェイストランドにやってきた一隻のポンコツ船、それは恐怖の始まり。

 船室のベッドに横になってから、どのくらい経過したのか? 目が覚めると船は鬱蒼とした森林地帯の隙き間に現れた遊園地の前を航行していた。船着き場はマトモに使える雰囲気ではないし、観覧車は錆びている。霧がかった空気から最悪の雰囲気がプンプン漂ってくる。そして切り立った巨大な崖と、動いていない燈台……その手前の小高い丘の上には、煙をモウモウと吹き出した豪邸が建っているが、どうみても焼き魚調理中ではなく非常事態宣言。いきなりであるが、まずはあの豪邸に行ってみよう! 

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 桟橋から遊園地を通り抜けると、そこには古びたモーテルが一軒。アメリカに行く時には好き好んでボロいモーテル(といっても一泊60ドル前後。それ以下の値段はホントに危険)に投宿するのが何よりも好きな俺というプレイヤーの心理を、このゲームはホントによく掴んでいるなと思う。無人のレセプションにてルームキーをゲットして、適当に部屋を決めようかという矢先、凶暴な犬トリオの手厚い噛み付き歓迎を受けて半泣きで撃退。部屋に逃げ込むと、そこはすでに誰かが投宿していた形跡がある。残されたパソコンにはメッセージがあった。

 「女スパイを追え!」

 どうやらこの部屋にいたのは中国軍の女スパイに関係した人物らしい。そういえば、その女スパイらしき指名手配写真が遊園地のコンコースに貼ってあったな。手がかりを探し出せば、何がしか褒美があるのがRPGの常。期待を胸にクエストの同時進行を決意。しかしさしあたって今は先ほど目撃した丘の半焼豪邸が先である。モーテルで荷物をまとめて、いざ出発!! ………したはいいが、思いっきり道に迷うのであった。

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▲当ホームステッド・モーテルは、カントリースタイルの気さくなおもてなしが自慢です。入り口ではかわいいワンちゃん3匹がお出迎え。

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▲死ぬほど疲れているお客様には、そのままの形でお泊りいただけます。お代はいりません。おやおや、あわてて銃に手を伸ばしたところで絶命されたようですね。清掃費はベッドサイドの札束チップからいただきます。

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▲無線LANはあいにくご用意ございませんが、お手持ちのコンピューター用の電源はお貸しいたしますのでご安心を。

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▲中共の糞女スパイが潜伏との報がありますので、お気をつけて。

 POINT LOOKOUTは、かつてメリーランド州と呼ばれていた場所で、ハッキリいってウェイストランドとは比較にならないほどの田舎だ。それをド田舎と呼んでもいい。マトモに舗装されている道はほとんどないし、土地の大部分が沼地や湿地帯で、葦の群生が視界を遮り、無数の枯れ枝が足れる古木が異様な雰囲気を醸し出す。そして、ヤツらは突然襲ってきた!

 銃身の長いバレルショットガンを持つ半裸の怪物、バカでかい斧を持ってこっちに突進してくる『グーニーズ』にでてきたアイツにソックリな男が、あっちこっちから出現する。とりあえずマグナムで応戦するが、敵はまったくひるまない。"スワンプウォーカー"と呼ばれるこの連中、とにかく固くて危険である。レベルが低い段階で正面からやりあうのは無謀と断言できるだろう。

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▲フリークス軍団の襲撃に友愛の情を示しているヒマはない。

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▲B級ホラーの香りがぷんぷん漂ってくる、こんな光景が日常茶飯事。

 

 最終的に7〜8匹のスワンプウォーカーに襲撃されたが、とりあえず全員撃退。森はどんどん深くなるが、その先にうっすらと館が見える。目的の豪邸とはチト違うが、とにかく入ってみるしかねぇ! しかしその気合いは、館の全貌が明らかになるにつれて後悔に変化。ぬいぐるみ、しゃれこうべ(敢えてこう呼びたい雰囲気)、そして動物の骨が組み合わさった奇妙なオブジェに囲まれたこの屋敷には、上品そうで、なおかつもうすぐ寿命で死にそうなじいさんが1人で暮らしていた。じいさんは俺に物怖じせずに、いきなり頼み事をしてくる。

 「……本を探してきてほしい……」

 本? なんの本だ? 何やらキャップになりそうな気がするので、そのワケわかんない本の回収に力を貸すことにした。しかし、これは悪夢のようなクエストの、ほんのさわりに過ぎなかったのだ……。怪奇小説が好きなら迷わず遊んでほしいこのクエスト。ゲーム製作者たちの趣味性が盛り込まれ、思わぬ場所へ飛ばされる驚愕の展開は必見である。キーワードは"ダンウィッチ・ホラー"だ!

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▲謎の儀式と禍々しいオーラを発する本……。

 ゴシックホラーとスラッシャー映画が合体したようなダークな世界観が堪能できる物語は、時に馬鹿馬鹿しいぐらいの面白さを爆発させる。崖下の洞窟で挑戦できる"グールサファリ"が、その最たるものだろう。3人のハンターが同時参加し、あらゆる方向から襲いかかるグールを一番多く倒したヤツが勝ち! なんて単純ルールだが、優勝すると豪華賞品現物支給&レベル上げ修練にはうってつけのプレイスポットなので、POINT LOOKOUTに来たら必ずやるべし! なのだ。素手攻撃を鍛えてあれば、全員殴り殺したって構わない。百人組み手は男の称号。制覇したものだけが生き残れる。もちろんパラライジング・パーム取得済み&ナックル装着、ウルトラジェットとヤオ・グアイの肉を服用のうえチャレンジすれば、地上最強の男・竜ここに誕生。クリアーしたら地球だって割れるぜ!

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▲Hell Yeah! キャプテン・スーパーマーケット風に、こっちも全員ブッた切りで行かせてもらうぜ!

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▲レッツハンティング! グール狩りに出かけよう!

 また、POINT LOOKOUTの崖側には洞窟がいくつかあり、その中の1つでは、ケニーという少年が1人で暮らしている。ケニーは遊び相手を探して退屈しているので、洞窟を見つけたら是非一緒に遊んでやろう。遺失物を探し出せばイカしたご進物をいただけるだろう。

 森に海、遊園地に灯台。戦争さえなければ、なんて風光明媚なポイントなんだろう。いまやここは死の世界。そういえば家出娘はどこ行ったっけ? 森を歩けば道に迷い、海に出れば化け物ガニに挟まれて、丘に登ればグールに襲われる謎と怪奇の村POINT LOOKOUT。ここまで会った人間も、訛りのひどい女トレーダーや、密造酒作りに手を貸せとかいうババアと黒魔術にハマったジジイ、それに1人ぼっちの少年ケニー……彼らはこの土地で生活する人々の一部でしかない。あの丘の上の豪邸で、一体何が起きているというのか? 本来の目的を思い出した俺は、あらゆる武器を装備して、丘に向かって歩き出すのだった……。

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▲ポイント・ルックアウトのド腐れ天使ケニー君、自宅でチルアウト中。

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▲地酒造りに精を出す、POINT LOOKOUT版『夏子の酒』。

 怪奇と幻想が支配する土地POINT LOOKOUTのほんのさわりでレポートはここまで。まだまだ書き足りないことだらけだが、それはこの日記を読んだ読者に直接体験してもらうのが一番である。唯一書くことがあるとすれば、このシナリオに合わせたマスク・ド・ UH式プレイスタイルでしょう。やり方は単純。オプションメニューでディスプレイを選び、HUD(画面情報)を全て消してしまうのだ。これだけでゲームの雰囲気も難易度も劇的なまでに倍増する。ついでに画面の明るさをデフォルトより1ランク暗くすると、Pip-Boyライトの有り難みも倍増。レベル30近くの難易度ミディアムでも即死の危険性が高まり、方向感覚も掴めなくなれば箱やロッカーの中のアイテム有無の確認までが困難になり、攻略には倍以上の時間がかかるのは必至。しかし没入感、恐怖感、そして敵に先手を与えた時の爽快感は凄まじいまでに向上するので、未体験の方は是非お試ししてほしい。

 

 さて、次回はDLC編の大トリを飾る超トンデモ矢追系(NOT腐女子)なスペースオペラ『MOTHERSHIP ZETA』のレポートをお届け! ウェイストランドの危険な夜がP-FUNKも真っ青の宇宙ディスコに大変身! 『インディペンデンス・デイ』!『ロズウェル』!『バッドテイスト』! 『宇宙戦争』!『宇宙から来たツタンカーメン』!『宇宙からのメッセージ』! そして『木曜スペシャル』等々雑多なリスペクトとブラックジョークが炸裂する愛と感動のスペース巨編を刮目して待て!

 

 もちろん、それまであの世界で生き残っていればの話だが。


 



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ベセスダ・ソフトワークスさんのご厚意により、今週はXbox 360版『Fallout 3: Game of the Year Edition』と、フィギュア2体(ボブルヘッド人形+ブラザーフッド・オブ・スティール人形)、激レアのベセスダ・ソフトワークスバッグをセットにして、1名様にプレゼントします。毎度書いておりますが、あとはもう遊び倒すだけという豪華セット! エンターブレイン刊『フォールアウト 3 パーフェクトガイド』は付属しませんが、こちらもひとつヨロシクお願いします。応募は下記のフォームから。締め切りは2009年12月24日午後6時まで。(編集部)

  

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第19回:鋼鉄の掟を破壊してやるぜ!!

DEATH! DEATH! DESTROY OF THE STEEL !!

 

 『Fallout 3』の追加エピソードを語り尽くす放射能汚染ブログ。第19回目は、ゲームバランスが大幅にハードコア化した驚異の追加要素盛り沢山な『BROKEN STEEL』についてだ! DJスリー・ドッグもビックリな新モンスターに新武器、そして新たなPERKSとレベルアップの上限がこれまでのLv.20からLv.30に引き上がる等々、あまりにも膨大な新規追加要素によって、『Fallout 3』の世界観は根底から覆されたといっても過言ではない。色々ありすぎて何から報告すれば良いのか迷うところだが、まずは、新たな局面を迎えたキャピタル・ウェイストランドの荒野をさまよう筆者の愚痴でも聞いてくれ。

 

 遠く離れた土地、The Pittにて冥府魔道の修羅場を経験した俺が、戦利品満載でウェイストランドに帰還すると、住み慣れた土地は完全に様変わりしていた。全てが終わったはずの任務には、まだ続きがあり、この土地の秩序と栄誉を取り戻すために奮闘するブラザーフッド・オブ・スティールの連中の周辺では、またまたキナ臭い動きが広まっているらしい。その原因は何といっても"水"である。人間が、いや、すべての生物が活動するうえで最も重要な物質である水を巡り、新たな争いが勃発していたのだ。水を巡る攻防はウェイストランド内の至る所で勃発しており、その手口も寸借詐欺から武装強盗まで幅広い。水を巡る醜い争いに、俺は否応もなく巻き込まれていく……。

 

 ブラザーフッドのメンバーで、戦後の事後処理に追われて睡眠もままならず、異常に顔色の悪い役人スクライブ・ビグスリー。何か俺に依頼したい仕事があると聞いたので、とりあえず面会して仕事を請け負うことに。水を巡る争いは様々だが、特にセコい奴がいるらしい。そいつはグールで、歴史博物館の中でアンダーワールドの住人相手に水商売に勤しんでいるのだが、そいつの売ってる水は出所不明で怪しさ満点だ。まずはコイツの件を調査してみること。

 

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▲優秀な官僚は困っちゃうゼ! 無能な部下を罵りながら仕事するビグスリーのダンナと、書類山積みで待たされる小役人の皆さん。

 

 水商売の男グリフォンは、グールだがスーツにヅラを装着した紳士で、その売り口上は通販番組のソレに近い饒舌っぷり。しかも人を騙す気マンマンの確信犯だが、カルマ最悪の俺からみれば超小物。話を聞いてクエストを進めるうちに、グリフォンに親近感をおぼえた俺は、奴を駆逐するのではなく共に水商売を営む方針に転換。俺もヅラを装着してスーツを着込み、分け前をもらうことで決着した。

 

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▲怒るでしかし! セールストーク抜群なグリフォンと漫才コンビ、もしくはウェイストランドのやすしーずを結成。

 

 次のターゲットは水を運搬するスカベンジャーを狙った強盗団。ウィルヘルム埠頭にタムロする連中は、全員メタルアーマーに身を包んだ完全武装のバーバリアンだが、連中の仲間の死体から奪った合い言葉を言えば、こんな俺でもアッサリとファミリーに迎え入れてくれた。だったら話は早いので、今度は強盗団のリーダーである片目のワル、スプリント・ジャックとボスの座を賭けてタイマン勝負を挑むことに。指定された武器からナイフを選び、情け無用のケンカバトルを制したのは、やはり鍛え抜かれた俺が勝利。新ボスとなった俺は強盗団の分け前をいただくというコトでケリがつき、カルマはまたも下がりまくり。でも、いいんだよ! 俺はキャップが欲しいだけなんだよ!

 

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▲今日から俺がボスだ! チンピラに囲まれながらの決闘!

 

 悪の道を突っ走り順調に稼ぎを増やす俺がメガトンに戻ると、今度は新手のカルト教団が出現し、そこで汚染された水を聖水としてふるまっているらしい。まったく次から次へと厄介な連中が出現するもんだ。カルト教団は聖水の問題以外は特に無害な連中なので、こちらは交渉だけで解決。そうこうしているうちに経験値が蓄積され、いつの間にやら更なるレベルアップを迎えた俺は、レベル22から取得可能な新しいPERKSの便利さにビックリ仰天。死んだはずの愛犬ドッグミートが復活する"Puppies!"、ヌカコーラを10本集めるとレア飲料クァンタムが合成できる"QUANTUM CHEMIST"など便利すぎるPERKSをガンガン取得していった。これなら最強の上に超が付く戦士になれるぜ! と、調子こいていたのも束の間。レベルアップの裏には、それ相応のリスクも当然つきまとうのだ。

 

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▲カルト教団営業中。「サイコーですかー?」 Psycho Death!

 

 まず、瓦礫と塹壕の山と化したワシントン中心部にて、アンダーワールドに立ち寄って武器を売りさばいた帰りに、俺はソイツと遭遇した。塹壕の周辺にはスーパーミュータントがウヨウヨいて、殺しても殺しても、どっかしらから湧いてくるのだが、最強レベルの俺はスナイパーライフルで遠方から狙撃する遊び、別名テンペニープレイを楽しんでいた。しかし、そのスパミューの中で見慣れない奴がいる。いくら弾を当てても倒れない。いや、それどころか怒ってこっちに突進してくる奴がいる。しかもガタイがデカければ武器もデカイ! V.A.T.Sでアクションポイントが尽きるまで命中させても死なない。「一体何なんだコイツは?」と焦っていたら接近されてボコボコに殴られる始末。

 この強敵の名は"スーパーミュータント.オーバーロード"。スパミュー最高ランクであるベヒモスを小型にしたようなルックスで、その固さと強靭さはウェイストランド内で1、2を争うだろう。もちろんデスクローなんかより全然強い。 

 オーバーロードの野郎にボコボコにされた俺は、一撃必殺アイテムのヌカ・グレネードを取り出し、2発当ててなんとか倒せた。

 なるほど。こんな連中がウヨウヨいてはクァンタムが何本あっても足りないッス! 

 

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▲明日に向かってかっ飛べ! やったぜ母さん、今日もホームランだ!

 

 新たな強敵は都市部だけではない。グルメ戦士を目指す俺は郊外にてヤォ・グァイ狩りを時折行い、肉を集めて自宅冷蔵庫に備蓄するのが日課だった。ある日、いつものように北西の山間部に狩りに向かうと、そこで異様な怪物と対峙することになった。ただでさえ巨大で外皮の固いラッド・スコルピオンだが、ユニーク武器のザ・テリブルショットガンなら数発で倒せるので出現してもノー問題。しかしその毒サソリの中にもトンデモない奴がいた……! 

 その名は"アルビノ・ラッドスコルピオン"。名前の通り真っ白な外皮に変化した奇形種らしいが、コイツがものスゲー固い! ショットガンを何発ぶち込んでも足に致命傷すら与えられない。しかたないので貴重なヌカグレネードを、またしても投げまくることに。


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▲もう恐れなくなったハズのカサカサ音に、ふたたびおびえるようになる。

 

 さらにフェラルグールがウヨウヨいる地下鉄ダンジョン内にも強敵が潜んでいた。そいつは"フェラルグール・リーバー"。元兵士だったのか、そのルックスは他の連中よりも屈強なアーマーに身を包み、放射能の塊みたいなグレネード風の元気玉を投げつけてくる厄介極まりない野郎だ。ただせさえ、逃げ場のない地下で集団で襲いかかるという面倒な習性を持つフェラルグールだが、このリーバーが1匹いるだけで大苦戦は必至。3〜4匹いっぺんに襲われた時は思わず念仏を唱えたくなる。恥ずかしながら、最初にこのリーバーに出くわした時は手持ちの武器で倒すことができず、タコ殴りにされて死んでしまった。やはりここでもヌカグレネードが大活躍することに。もう通常のグレネードは全て売り払い、手持ちの投擲武器はヌカグレネードで統一することに決めた。幸い、ヌカグレの設計図を三枚集めれば、1回で3本作成できるようになる。BROKEN STEELを攻略するためには必須の要素なので、万難を排してでもヌカグレの設計図は3枚集めたい。そして"QUANTUM CHEMIST"のPERKSは必ず取得すること。そして、体は鍛えておくことだ!


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▲“光”一点を足した、いわゆるドリカム構成のグールたち(ELTでも可)。

 

 しかし悪いことばかりでもない。ブラザーフッド連中の依頼をこなしていくうちに貰ったリモコンを使えばアラ不思議! 特定のデスクローがお友達になってくれるというオプションがついてくるのですよ。キャップで雇うパートナーや"ANIMAL FREIND"のPERKSとは違い、長距離を連れ歩いたり具体的な攻撃指示は出せないが、とにかく一度は友達になってくれる。役に立つことは少ないが、なんとなく嬉しいッス!

 

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▲デスさんとふたりきりの、ひとときの友情タイム。

 

 そんな感じで追加要素満載すぎる"BROKEN STEEL"。すでにレベルが20まで到達した人にも、そうでない人にもハードコアな展開を楽しめるのだが、筆者としては、これを機会にVault 101から出直すことを推奨したい。スキルポイントが足らなくて取得を諦めていたPERKSも取れるし、敵の強さを推し量ってレベル初期に取得可能だが優先順位的には下位だったPERKSを新たに取得する必要性にも迫られるからだ。上限Lv.30となると、当然その育て方も違ってくる。

 

「天性の才能を花開かせるために甘やかす育て方もあれば、恵まれない体格を活かすために雑草の強さを期待する育て方もある!」(原作・梶原一騎、作画・原田久二信『プロレス・スーパースター列伝』「なつかしのB・I砲 G馬場とA猪木」編より。力道山先生のお言葉を拝借)

 

 ハードコア化した追加要素を攻略するために必要なのは、まさに"雑草の強さ"である! そのためにはレベル1からの人生やり直し、最低でもVault 101脱出前のセーブポイントから出直す覚悟が必要だ。それが『Fallout 3: Game of the Year Edition』をしゃぶり尽くす秘訣でもある。今回の報告はこれを結論として終了したい。

 

 次回の更新では、蒸気船に乗り込んで行方知れずとなった娘を捜索を開始した結果、怪奇と恐怖に支配された土地でのサバイバルを余儀なくされる『POINT LOOKOUT』について報告しよう。戦前は観光地として栄えたメリーランド州。その河川沿いにある村で体験したサタニックな世界は、これまでとは全く違う恐怖と冒険を味わうことができるだろう。そのレポートは次週更新で明らかになる。

 

 もちろん、それまであの世界で生き残っていればの話だが。


 



 今から遊ぶもよし、この機会にダウンロードコンテンツで新たな冒険に出るもよし! 驚異の自由度と圧倒的な世界観を誇る本作では、お得なパッケージが登場。冬休みはこれ一本でもイケるぞ!

 

すべてを味わい尽くせる

全部入りパッケージ

『Fallout 3: Game of the Year Edition』

Xbox 360/プレイステーション3

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価格:7140円[税込]

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『Fallout 3 プラチナコレクション』

(Xbox 360)

『Fallout 3 PlayStation3 the Best』

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価格:2940円[税込]

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待望のDLCパック

『Fallout 3: 追加コンテンツパック』

プレイステーション3

発売中

価格:5040円[税込]

 

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※応募は締め切りました(編集部) 

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第18回:突撃!ピッツバーグ奴隷解放戦線だぜ!

 THE PITT IS REALLY HELL !!!!!!

 約1年の時を経て再開されたFALLOUT 3冒険記DLC編。第18回目となる今回は、レイダーに支配された奴隷の都市"THE PITT"への潜入についてだ! "THE PITT"は、追加DLCとしては2本目にあたるエピソード。シミュレーションを追体験するアンカレッジ戦争とは違い、"THE PITT"はゲームの中の現実、それもまごうことなき地獄の世界を堪能させてくれる。果たして筆者は"THE PITT"で何を見て、何を思い、何をしたのか? まずは奴隷都市へ辿り着くまでの経緯から語ろう。

 

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▲史実では鉄鋼業の衰退後、苦難の道を経てハイテク都市となったピッツバーグだが、本作では文明の進化が止まっているので、The Pittとなっても鉄鋼都市のまま。映画『フラッシュダンス』なんて夢また夢、である。


 いつものようにウェイストランドをブラブラしていると、その無線は突然入ってきた。どうやらPITTと呼ばれる街から逃げてきたワーナーという男が送信している救難信号らしい。さっそくその発信源となるウェイストランドの端っこに行くことにする。もう何もやることがなくてヒマだったからな! 救難信号の発信場所は、新たなマップポイント"ラジオ塔"。途中に出現するヤオ・グアイとか巨大サソリを倒しつつ救援に向かうと、そこでは数人のレイダーと戦闘中の隻眼の男がいた。俺も急いで援護してレイダーを倒してやると、ワーナーはホッとしたような表情で話しかけてくる。

 

「PITTはレイダーに支配された奴隷の街だ。おまけに奇病が蔓延している。奴隷たちを救うために、圧政者のアッシャーを討伐するのに協力してほしいんだ!」

 

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▲アイパッチが某世紀末映画の頼れる主人公を思い起こさせますが、「ワーナーと呼ぶんじゃねぇ!」とは言いません。

 

 初対面のわりに随分と厳しいリクエストを突き付けてくるワーナー。しかしそいつの顔は妙に信用できる。もちろんそれなりの報酬もありそうなので、詳しく話を聞くことにすると、またまたワーナーはトンデモないことを言い出した。

 

「あの街には奴隷じゃないと入れない。この先で奴隷を引き連れたレイダーがいるから、そこで奴隷の服を手に入れろ」

 

 まぁ変装のためならしょうがないだろう。早速レイダーのもとへ向かい、奴隷商人と交渉を開始するが、奴隷の価格はビックリするほど高額だったので「そんなに払えるか!」と突っぱねると、いきなり奴隷商人との銃撃戦に突入。パラダイス・フォールズもそうだったが、どうして奴隷商人の連中は、こんなに短気なのか? 悩んでも仕方が無いので漏れなく商人どもを駆逐し、檻の鍵を奪って奴隷を解放してやった。その中の1人から奴隷の服をもらい、ワーナーと合流して、いざPITTへ! どこから行くのかと思ったら近くに地下鉄用トンネルがあり、そこから手こぎトロッコで向かうらしい。ウェイストランドに来てから、旅行らしい旅行はしたことがないので、これは素晴らしい。でも現地では激戦が予想されるので、一度自宅に戻って武装を整えてから、ワーナーとトンネル内で合流。呉越同舟でPITTへと旅立った俺を待っていたのは、ウェイストランドなんか水風呂に感じるほどの地獄温泉巡りだった。

 

 トンネルを抜けると、見知らぬ装備に身を包んだレイダーたちの歓迎を受ける。どうやら連中は、ウェイストランドのレイダーとは違うらしく、組織や規律の中で行動しているらしい。ワーナーは、そんなレイダーどもとの話もそこそこに銃を取り出し、いきなり全員をブッ殺しやがった。そして、

 

 「ここから先はお前しか進めない。健闘を祈る!」

 

と言い、ほっぽり出される始末。1人でこそこそPITTに向かうと、そこには巨大な鉄橋があった。下を流れる大河は強烈な放射能に汚染されており、泳いで渡るのは不可能。てくてく徒歩で橋を渡ろうとすると今度は大量の地雷や狂暴な犬に手厚い歓迎を受ける。まったくなんて街だ。まさに「この橋渡るべからず」。とんちを効かせて真ん中を歩いていたら、今度は橋の上のレイダーから狙撃されたからタマランですよ。

 やっとの思い(とりあえず邪魔者を排除しただけ)で橋を渡ると、そこには重厚な鋼鉄の門があり、レイダーが待ち構えていた。とりあえず普通のファッションでは入れないとワーナーから忠告されていたので、奴隷服に着替えて門をくぐると、いきなり身ぐるみを剥がされて完全武装の装備品を没収された。そ、それがないと非常に困るんだけど……なんて意見は勿論聞いてもらえない。なにしろ俺は見たまんま奴隷なんだから、そこに人権など全くないのだ。

 

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▲(サボっていると銃弾が飛んでくるレイダーの監視が)キツい、(放射能で水や肉が)汚いの2Kは揃っているが、外界と隔離され、レイダーの監視が効いているおかげで、ウェイストランドよりはキケンではなかったりする。


 奴隷として働き出して何日が経過しただろうか? この街はかつてピッツバーグと呼ばれ、鉄鋼産業でアメリカ経済を支えてきたらしい。しかし今は奴隷たちが毎日肉体に鞭を打たれながら、レイダーの経済を支えている。この街は、ビル街の残骸の谷間に作られた奴隷たちが暮らすダウンタウンと、ビルのトップフロアを利用して作られた支配者たちの街アップタウンという天国と地獄に区分されており、奴隷の身分ではアップタウンには入れない。奴隷たちの中には奇病に犯された連中もいる。俺はワーナーの仲間であるミディアという女性に出会い、ここでやるべきことを色々と聞かされたが、計画は他言無用なので詳細を書くことはできない。とにかく新米奴隷の俺の仕事は"スチールヤード"と呼ばれるゴーストタウンでインゴットという鉄塊を収集することだ。

 

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▲左下の延べ棒がインゴット。集めるのに夢中になって注意を怠ると、彼のようになる。ゲンバでは安全第一、トロッグ確認!

 

 雇用主であるエベレットの指示で、合計百個のインゴットを集めなければいけないのだが、なぜ自分で集めに行かないのか? その理由は明快だった。スチールヤードにはトロッグというモンスターに支配されているからだ。トロッグは集団で襲いかかり、攻撃力も高いし、話ももちろん通じない。武器を全部没収されていた俺は、とりあえず狂暴なトロッグのアタマをパラライズ・パームでブン殴るとアラ不思議? 簡単に倒す事ができたのだ。この味を覚えてしまっては、もう銃なんか使えない。それ以降は肉弾格闘で戦い抜くことを決意するのだった。アチョー! ENTER THE PITT !!

 ちなみにこの格闘術攻略法は、パラライズ・パームのPERKSを取得してない人には当然のこと、素手格闘スキルUNARMEDを鍛えてない人には全くオススメできない。そういう場合は素直に奴隷仲間に貰った新武器の電動ノコギリ、オート・アックスを使っておこう。


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▲掌底炸裂! 骨法最強、そう思っていた時期が僕にもありました。

 

 

 トロッグどもを殴り殺しながらインゴットを何十個か集めてエベレットに渡すと、10個ごとにアイテムをくれた。アイテムはどれもユニーク属性で、ここでしか入手できないブツばかり。そうと決まれば奴隷であることも悪くない。このままインゴット集めで一生を終わらせてもいいかもしれない……なんて思ったら、ミディアから呼び出されてPITTの支配者であるアッシャーの定例会見演説を聞くことになった。そして、そこで聞き捨てならない手段を知る。

 

「奴隷も戦えば身分を解放される!」

 

そのためには奴隷コロシアムに登録し、そこで勝ち抜かなければいけないのだが、望むところである。俺はアリーナと呼ばれる場所に向かい、手持ちの武器で戦いを挑むことにした。


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▲我々下賤なる奴隷を生かしてくださる寛大なるアッシャー先生の演説と、こっそり集会する奴隷たち。集会・結社の自由は認められておらんというのに!

 

 しかしこのアリーナという競技場。どっかで見覚えがあるなと思ったら『マッドマックス サンダードーム』に登場するバータータウンの競技場サンダードームと全く同じじゃないか! さすがにティナ・ターナーはいなかったが、この雰囲気といい設定といい、まるで『サンダードーム』である。一般的な評価では駄作とされている『サンダードーム』だが、俺的はシリーズの中で一番好きな作品だ。ストーリーのダメさ加減、子供たちのために立ち上がる長髪のメル・ギブソンのダラシない表情、前半と後半で全然ノリが違うなど、短所を挙げればキリがないけど、そこがイイんだよ! 豚の糞で稼働する町という設定もイイ。『マッドマックス』シリーズの監督ジョージ・ミラーは、後に弟のビル・ミラーと共に可愛い子豚ちゃんが冒険する映画『ベイブ』の監督(兼製作&脚本)しているが、その元ネタが『サンダードーム』だったことは間違いない(大嘘)。さらに付け加えるなら、アリーナで3回戦勝ち抜くと獲得できる新PERKS"PITT FIGHTER"のアイコンは、『サンダードーム』に登場する名悪役マスターブラスターにソックリ! やっぱりわかってる連中が作るゲームは違うネ!

 

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▲そこの威勢のいいアンチャンには悪いが、これも俺が成り上がるため。オイラのオート・アックスのサビになってもらうぜ!

 

 それはともかく、俺はアリーナで立ちはだかる敵を倒し、晴れて自由を手にした。そして、支配者であるアッシャーとの謁見を許され、出入り自由となったアップタウンから、アッシャーの宮殿がある"ヘブン"に向かった。アップタウンには面白い連中が大勢いる。レイダー同士で商売もしているし、酒や食い物、そしてお楽しみアイテムも盛りだくさんである。奴隷から昇格してホントに良かったと飲んだくれる日々が続き、アッシャーに会う約束はスッカリ忘れていた。しかし、そんな怠惰な生活が長続きするワケもなく、この街の崩壊が訪れる日も近かった。それもこれも全ての原因は、俺がアッシャーに謁見してしまったからである……。

 果たして何がどうなったのか? その結末は、ここでは記さない。ただ、アッシャーの頼みを聞こうと、ワーナーの願いを叶えようと、どっちにしろ待ち受ける結果は冥府魔道。果たしてPITTの奴隷たちの運命は如何に? その結末は、これからプレイするキミたち自身に委ねられている。

 

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▲ビアーとジェットはどうだい? 晴れて名誉レイダー入りしたら、ちょっとは羽が伸ばせるようになる。「俺たちはアイツらを守っているんだ、なのにアイツらはそれをわかっちゃいない」と思わずこぼすヤツも。無理難題ばかりを言いつけられてきた、ウェイストランドの日々がうっすらとよみがえる。

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▲アンディ・ウォーホル誕生の地で、レイダー・アートが華開く。

 

 さて次回の更新では、桜井政博氏も絶賛した追加DLCシリーズ屈指の傑作『BROKEN STEEL』についてだ。全てが終わったはずの物語には続きがあり、人は結局また同じ過ちを繰り返す。アルファにしてオメガ。希望の後の絶望、絶望の後の希望。ゲームバランスを根本からひっくり返す斬新な追加要素についてバリバリと報告したい。

 もちろん、それまであの世界で生き残っていればの話だが……。


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▲『マッドマックス サンダードーム』を鑑賞しながら、『The PITT』について考察する筆者。あらゆるアフターマス映画にリスペクトを捧げる『FALLOUT 3』の底力はDLCでも同じ。むしろ本編より盛り上がってるかもしれないのだった。

 



 今から遊ぶもよし、この機会にダウンロードコンテンツで新たな冒険に出るもよし! 驚異の自由度と圧倒的な世界観を誇る本作では、お得なパッケージが登場。3年間待たなくてもいいぜ!

 

すべてを味わい尽くせる

全部入りパッケージ

『Fallout 3: Game of the Year Edition』

Xbox 360/プレイステーション3

発売中

価格:7140円[税込]

まずは本編をプレイするなら

コチラがお得

『Fallout 3 プラチナコレクション』

(Xbox 360)

『Fallout 3 PlayStation3 the Best』

(プレイステーション3)

発売中

価格:2940円[税込]

プレイステーション3版プレイヤー

待望のDLCパック

『Fallout 3: 追加コンテンツパック』

プレイステーション3

発売中

価格:5040円[税込]

 

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ベセスダ・ソフトワークスさんのご厚意により、今週はXbox 360版『Fallout 3: Game of the Year Edition』と、フィギュア2体(ボブルヘッド人形+ブラザーフッド・オブ・スティール人形)、激レアのベセスダ・ソフトワークスバッグをセットにして、1名様にプレゼントします。あとはもう遊び倒すだけという豪華セット! エンターブレイン刊『フォールアウト 3 パーフェクトガイド』は付属しませんが、こちらもひとつヨロシクお願いします。応募は下記のフォームから。締め切りは2009年12月10日午後6時まで。(編集部)

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マスク・ド・UH

洋ゲーの魅力を日夜伝道する謎のマスクマン。その正体は、超有名な某海外デベロッパーの元社員との噂もあるが……詳細は不明という設定。
週刊ファミ通にてゲームクリエイターの須田剛一氏と共に「洋ゲー発着便AIR PORT51」を毎週連載中。月刊ファミ通Wave DVDでは、須田剛一氏とともに映像コンテンツ「未確認洋ゲー基地AREA51」を毎月連載中。座右の銘は「毒蛇は急がない」。