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バイオハザード5 BSAA監視日記

BSAAは、『バイオハザード5』に登場するバイオテロ対策組織である。このブログは、その組織の情報分析官であるライアンなる人物の、日々更新されるデスクトップを監視し、現在のBSAAの動向をお伝えするものである。

便りがないのは

 作戦決行日から1日が経った。だが、現地の情報が何も伝わってこない。時差があるにせよ、間が空きすぎている。手をこまねくばかりだ。ただ、ライアン氏が懸念していた、実働部隊にバイオテロの可能性を伝える件をSOAのM.Suzuki氏が請け負ってくれたのは、いい報せだ。これで氏もひと安心だろう。BSAAの分析官のあいだでも、メッセンジャーで“なしのつぶて”が囁かれているのみ。たかだか密売人ひとり相手の作戦。もしかしたらすでに作戦は終了し、祝宴が催されているだけなのかもしれない。

 

 あとはアダムの近況が気になるところだが。

 

 ここで彼らBSAAについて少しおさらいしておこう。ことは、かの悪名高きアンブレラ社が、合衆国政府の業務停止命令を受け、事実上崩壊したときに始まる。同社が秘密裡に作り上げていたB.O.W.(有機生命体兵器)は世界中に拡散。その流出がバイオテロを招き、同業である製薬企業への批判の気運が世に高まったのだ。その責任問題を恐れた製薬企業連盟は、すぐさま対バイオテロ部隊を組織した。これがBSAAだ。やがてBSAAは、バイオテロの脅威の拡大につれ、国連管轄の実働特殊部隊として再編されることとなる。

 

 製薬企業が私設の軍隊を投入するという意味では、1998年にラクーンシティで起きた事件の当時、アンブレラ社がU.B.C.S.を投入したケースにも似ていると言える。だが、当時のアンブレラの目的は、表面的に行われた人命救助にあったわけではなく、史上最大規模で引き起こったB.O.W.災禍のデータ収集にあった。B.O.W.対軍隊。B.O.W.の兵器としてのすさまじさを把握するには、最適のケースだったのだろう。

 

 製薬企業連盟がスポンサーとなってBSAAを設立するにあたり、かつてのアンブレラのようにB.O.W.のデータ収集を目的としたとは思えない。だが今回のターゲットであるアーヴィングは、まぎれもなくBSAA理事企業のひとつであり、組織内でも発言力が強いとされる複合企業トライセルの人間だ。ここに今回の作戦行動でネックになる部分、言い換えればひっかかりを感じる部分がすべて集約されているような気がする。少しうがちすぎだろうか。

 

 ちなみにトライセルは、大航海時代から続く名門の海運会社が前身。そこに19世紀以降になって、資源開発部門、そしてアフリカの動植物から採取された素材をもとに独自の開発を行う製薬部門が設立され、現在の形となっている。海運、資源開発、製薬の3つの部門による複合企業体だから"トライセル"と名づけられているのだ。

 

 とりとめのない話になってしまった。ただひたすら、現地からの情報が待たれる。

 

プロフィール

サンフランシス小山

週刊ファミ通で『バイオハザード』シリーズの記事を担当する編集者。プレイの腕前はおぼつかないが、設定や作品の背景に関しては、10年書き続けているだけの蘊蓄アリ。