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第一回「WCCF青春記」 たてしゅ編 前編

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本誌アルカディア『WCCF』ライター陣による『WCCF』回顧録、「WCCF青春記」。
第一回はミランをこよなく愛する男、たてしゅ編をお届け!

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 それは、日韓W杯の興奮冷めやらぬ2002年7月のある日のことだった。いつものゲーセンに入ると、海外サッカーのビデオを流す大型プロジェクターがふと目に入り、ビックリ仰天。画面にはセリエAの中継でおなじみの面々、特に筆者のようなミラン党にとっては神にも等しいマルディーニやシェフチェンコなどのスーパースターたちが次々と映し出されるではないか!

 やがて画面はCGに切り替わり、どうやらこれは単なるサッカー観戦コーナーではなく、新しいゲームであるらしいことが何となくだが伝わってきた。さらに、同じくバカデカいスピーカーからは假野剛彦アナが選手ごとの愛称をわざわざ添えてシャウトする実況や、ゴールが決まるたびにカッコいいジングルが流れてくるので、ただ見たり聞いているだけでもどんどんワクワクしてくるではないか! そしてプレイヤーらしき面々が、目の前に並べたカードや画面とにらめっこをしながらボタンに手を掛けている姿も、これまた初めて見る光景だった。

 いったいこれは何なんだ!? こんなに大きな画面で、しかもカードを使って遊ぶ(らしい)サッカーゲームなんて今まで見たことない!! そのインパクトには只々圧倒されるばかりであった。かれこれ30年近くゲーセンに通っている人間であっても、ひと目でそれがゲームだとわからず、約20年のサッカーゲーム歴を持つ人間でも驚かされたと言えば、『WCCF』と初めて出会ったときの衝撃の大きさがご理解いただけるだろうか?

 根っからのサッカーゲーム好きであり、W杯の日本対チュニジアの試合をスタジアムで観戦するほどのサッカー大好き人間がこれに飛びつかないハズがない。早速遊んでみようかと思ったが、あいにく満席だったのでしばらくそこで待つことにした。ところが、程なくして店員に呼び止められると、「お客様、恐れ入りますがお遊びになられる場合はこちらの記入用紙にお名前を書いてください。順番になられましたらお呼びしますので…………。」と諭されてまたまたビックリ! あらためて周囲を見ると、順番待ちのために設けられたイスやレストスペースにはオッサン(失礼!)たちが長蛇の列をなしていたので思わず絶句した。直後、W杯のチケット入手に苦労した記憶とダブったせいなのか、あれほど高まっていたハズのモチベーションは一気に急降下。元々、大勢の人が群がる流行を追うのは大嫌いな性分なので、いつ遊べるかも分からないゲームなんてもうどうでもいいやと、その場であっさりサジを投げてしまった。

 そして、この生来のヘソ曲がりな性格が、やがて思わぬ運命を引き寄せることになろうなどとは、当人は無論知る由もなかった…………。

(つづく)

投稿者 アルカディア編集部 : 17:47
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