『リリのワールド』は日常にある美しさを再発見する“こびと目線スローライフシム”。ひとりの時間も、仲間との時間も大切にできるやさしい世界がここに【gamescom 2026】

『リリのワールド』は日常にある美しさを再発見する“こびと目線スローライフシム”。ひとりの時間も、仲間との時間も大切にできるやさしい世界がここに【gamescom 2026】
 2026年8月26日~30日にドイツ・ケルンで開催されたヨーロッパ最大級のゲームイベント“gamescom 2026”にて、LilliLandia Gameの『リリのワールド』が出展された。
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 本作はミニチュアの世界観でスローライフを楽しめるシミュレーションゲーム。“リリ”と呼ばれる小さな種族の目線で我々人間が暮らす世界で生活し、自分だけの世界を作っていける点が魅力の作品となっている。
※本記事はLilliLandia Gameの提供でお送りします

かわいいもの好き大集合! gamescomでも大盛況

 ファンタジー世界を描いたスローライフシミュは数多くあれど、小人の目線で現実世界を切り取って描く作品は珍しい。見慣れたものを、ふだんとは違って目線で見るという体験は新鮮だ。

 いつも何気なく使っている道具や身の回りのものが、ただ大きく見えるだけではない。小人目線だからこそ気付けるかわいさがあり、その発見が驚きをもたらしてくれる。

 この発見の喜びは、おそらく国や地域を問わず共有できるものなのだろう。gamescomのブースには多くのゲームファンが列をなしていた。
『リリのワールド』は日常にある美しさを再発見する“こびと目線スローライフシム”。ひとりの時間も、仲間との時間も大切にできるやさしい世界がここに【gamescom 2026】
オープン前の様子。巨大なぬいぐるみがお出迎え!
『リリのワールド』は日常にある美しさを再発見する“こびと目線スローライフシム”。ひとりの時間も、仲間との時間も大切にできるやさしい世界がここに【gamescom 2026】
試遊体験者にはノベルティが配布された。ノベルティの中には、小さなデジカメも。
『リリのワールド』は日常にある美しさを再発見する“こびと目線スローライフシム”。ひとりの時間も、仲間との時間も大切にできるやさしい世界がここに【gamescom 2026】
開場してからはかわいいもの好きが詰めかけ、試遊待ちの列はもちろん、その周辺にも人だかりが。
 試遊ブースではミニチュア世界を自由に歩き回ったり、ハウジングを楽しんだりと、参加者が思い思いの遊びかたをしているのが印象的だった。
『リリのワールド』は日常にある美しさを再発見する“こびと目線スローライフシム”。ひとりの時間も、仲間との時間も大切にできるやさしい世界がここに【gamescom 2026】
もちろん着せ替え要素もあり。シーズナルイベントも実施予定で、そこでは特別なアイテムが手に入るという。
 また『リリのワールド』は2026年に第1回クローズドベータテスト(CBT)を実施。多くのプレイヤーが参加し、多数のフィードバックが届けられたという。これを受け、開発はさらに進み、正式リリースに向けてブラッシュアップが重ねられているという。

 そんな『リリのワールド』の現状を聞くべく、開発陣にインタビューを行った。ここからは、その模様をお届けする。

小人目線で日常を見つめ直すと、これまで気付けなかった美しさが見えてくる

――本作はどういったコンセプト、どういったプレイ体験を目指して開発されたゲームなのでしょうか?

開発
 このゲームの始まりは、深夜残業をしていたときの何気ない会話でした。チームのひとりが、ふと「もし私たちが小さくなって、この世界を見て回ったら、いったいどんなものに出会えるんだろう」と口にしたんです。

 そこから話が膨らみ、こうして『リリのワールド』が誕生したのですが、私たちが作りたかったのは“まったく新しい世界”を舞台にしたライフシミュレーションではありません。みなさんがご存じのこの世界を、まったく異なるスケールで見つめ直せるゲームです。
『リリのワールド』は日常にある美しさを再発見する“こびと目線スローライフシム”。ひとりの時間も、仲間との時間も大切にできるやさしい世界がここに【gamescom 2026】
――なるほど。見慣れたものがまったく違う意味を持つ、そんな世界が舞台になるわけですね。

開発
 その通りです。たとえば、青いボトルキャップは大きな湖に、茶色い消しゴムは小さな丘になります。見慣れた机の上でさえ、誰かが暮らせるひとつの家になるんです。

 でも、私たちがこのゲームを通じて届けたいのは“現実逃避”ではなく、“いままで見えていなかった現実を、もう一度見つける”という体験です。見慣れたものとの向き合いかたを変えることで、そこに新しい魅力を見つける喜びを味わってもらいたいです。

――小人の国を題材にした作品はいろいろありますが、本作ならではの魅力や、プレイヤーに伝えたいメッセージとはどういったものになるのでしょうか?

開発
 私たちが目指しているのは、童話のような幻想的な世界ではなく、日常の中にある美しさを再発見できる、生活感のある世界です。

 従来の作品は、未知の特別な場所へ迷い込むファンタジーや、人間との違いから風刺を描くものが多いですが、『リリのワールド』は違います。見慣れたものが大きく見えても、そこにあるのは変わらず
“自分自身の暮らし”なんです。

――なるほど。子どものころの学習机からゲームが始まるのも、そうした理由からですね。

開発
 現実から離れた夢の世界へ行くのではなく、身近にあったのに見落としていた日常の美しさをあらためて発見し、その物語をみずから紡いでいく。それは大人になってからでしか味わえない体験だと思っています。

 生活シミュレーションの深みは、重いテーマを描くことから生まれるとは限りません。新しい視点を得ることで自分や世界との関係を見つめ直し、前向きな一歩を踏み出せること。それが私たちが『リリのワールド』を通して届けたいメッセージです。また、ゲーム内の“暗き星の深井戸”での冒険を通して、自分自身の秘めた感情とちゃんと向き合うような体験も用意しています。

――以前実施されたCBTでのユーザーからの反応はいかがでしたか?

開発
 正直に言うと、初めてプレイヤーの皆様にお披露目するときは不安と緊張でいっぱいでした。そんな状況でCBTを開始し、多くの高評価をいただけたこともうれしかったのですが、それ以上にうれしかったのは、多くの方がこの世界をただの遊ぶ場ではなく、暮らしていく場所として受け入れてくださったことでした。

――どういうことでしょう?

開発
 「もし自分が小さくなったら、この文房具や家具はどう見えるんだろう?」と想像を膨らませ、自分の家を舞台に物語を紡いでくれた方もいらっしゃいましたし、小さな隣人“リリ”たちの日常を記録し続けた方もいらっしゃいました。また、ユーザー発の企画を立ち上げて独自の楽しさを作り出したり、二次創作を作ってくれるユーザーさんがいたのも印象に残っています。

 共通して言えるのは、ご参加いただいた方々はこのゲームをクリアーするためにプレイしたのではなく、ここで暮らしている気分に浸り、その中で日々の楽しさを味わってくださっていたということですね。

 第1回のCBTは短い期間でしたが、参加者たちはたしかにこのゲームの世界で暮らし、それぞれの想い出を育んだのです。こうした反響を受け、テスト終了後にはみなさんの思い出のシーンを集めた記念ムービーを作ったので、ぜひそちらもご覧いただけますと幸いです。
――一方で、改善点などの意見もあったかと思いますが、こちらはいかがでしょう?

開発
 「歩いているときに、少し浮いているような気がする」、「物にぶつかったさいの手触りに違和感がある」といったお声をいただきました。原因を調査したところ、移動システムや当たり判定の仕組みに根本的な問題があることがわかり、システム全体の見直しと再構築を進めています。また背景のライティングやキャラクターの質感なども全面的にブラッシュアップし、より快適な体験をお届けできるよう改善を進めています。

 またユーザーさんから「もし小さな姿になってこの世界を歩いたら、その目に映る朝はどんな色をしているのだろう」という問いをいただいたのですが、これをきっかけにチームで光に関する検討を進め、表現を一から見直すことになりました。たとえば家の扉を開けたときに光がどう差し込んでくるか、物の輪郭や影はどう見えるかなど、小さな変化にまで意識を払い、丁寧に作り込んでいます。

 またアップデートにより昼夜の概念を追加しました。光の表現を語るうえで、太陽の存在はかかせません。時間の経過が見せる光の芸術とも言えます。こびと目線で見る朝日や夕日の美しさをも楽しんでいただきたいです。

 我々が目指しているのは、ピクサー作品のような立体感と生命力に、絵本のような温かみのあるタッチを融合させた表現です。木の細やかな質感や、家具の柔らかな光沢など、触れられそうな温もりを感じていただけると思います。

好奇心が原動力になる探索と、自分だけの安らぎの家

――ハウジングや探索のコンテンツも拡充されたそうですが、こだわりポイントをお聞かせください。

開発
 ハウジング(心が安らぐ場所)と探索(外へ踏み出す新しい発見)のふたつは、より豊かな“暮らし”につながる要素だと考えています。

 『リリのワールド』では、机を拠点に家具や装飾を重ねながら自分だけの“家”を形作っていきます。窓辺で花や農産物を育てることもでき、何気ない日々のひとときを楽しめるようになっています。きっと誰の心の中にも、自分だけの机があると思うので、このゲームもそんなふうに自分の思いをそっと置いておける場所になれたらと思っています。

――探索については、どのような体験を重視しているのでしょうか?

開発
 あれをやれ、これをやれ。そんなゲーム的なタスクリストに導かれるのではなく、好奇心に背中を押され、冒険したくなるような体験を目指しています。「あの先には何があるんだろう?」「この丘からは世界がどう見えるのだろう?」という純粋な“知りたい欲”を原動力に、世界を発見してほしいです。

 好奇心から探索に出かけ、その先でちゃんとスッキリできるようなサイクルを意識しているので、その点にもご注目ください。

――その思想を実際のゲーム体験として成り立たせるには、設計も難しそうですね。プレイヤーに自発的な行動を促す工夫はありますか?

開発
 たとえば冒頭では、散らかったものを片付けたり、本を並べて階段代わりにしたりと、日常の感覚を活かした直感的な遊びを通じて、『リリのワールド』のルールを自然に理解してもらう仕掛けを用意しています。ここでみずから体験して得た気付きこそが、どんなガイドよりも強い導きになると考えています。

 また、匂いや音といった日常ではあまり意識しないものを収集要素にしたり、道端で自分の時間を過ごしているリリたちと出会ったりと、プレイヤーが自分のペースで自由に好奇心を発揮し、気ままに探索できるようにもしています。

――テスターからのフィードバックにより、生活システムの拡充も行われたと聞いています。

開発
 生活システムを拡充するにあたり、まず“どうすればプレイヤーがもっと心地よく日々を過ごせるか”という点を考えました。

 たとえば農産物の栽培は、小さな鉢から始まり、育てて料理するところまでをつなげることで日常を演出しています。またゲームとしてのおもしろさも追加するため、カボチャが特別大きく育ったり、その中をくり抜いてカボチャの家にできたりといったサプライズも用意しています。子どものころの夢を自分の手で形にできる要素なので、きっと楽しんでいただけると思っています。
『リリのワールド』は日常にある美しさを再発見する“こびと目線スローライフシム”。ひとりの時間も、仲間との時間も大切にできるやさしい世界がここに【gamescom 2026】『リリのワールド』は日常にある美しさを再発見する“こびと目線スローライフシム”。ひとりの時間も、仲間との時間も大切にできるやさしい世界がここに【gamescom 2026】
開発
 この世界は、誰もが自分のペースで自由に過ごせる空間になっています。お店を開きたい気持ちの日には営業をしてもいいですし、疲れた日はそっと店を閉めて、ハウジングや散歩を楽しむのもいいです。どんな時間を過ごすかは、すべてプレイヤー自身が決められます。

 そのため野菜の収穫も自由です。収穫のタイミングによって収穫量が変わることもないので、収穫したいときにすればいいのです。時間というプレッシャーから解放される空間を目指しているので、ご安心ください。

――写真撮影も現代においては生活・人生を豊かにするひとつの過ごしかただと思います。こちらについてはいかがですか?

開発
 写真撮影機能にもこだわっています。ポーズを取れるだけでなく、さまざまなフィルターも用意しているので、フォトジェニックな一枚を撮ることができます。

――ソーシャル機能はどのような形になるのでしょうか?

開発
 拠点になる机は完全なプライベート空間であり、招待をしないと誰も入ってこられない環境ですが、気の合う仲間だけが集まれるエリアも用意しています。ただ、人とのつながりを負担にしたくないので、無理ににぎやかな場へ誘導するようなことはありません。

 また多くの人と交流できる公共空間のようなものも用意します。ここは誰もが自由に出入りできる空間なので、新しい出会いもあるかもしれません。

 それといろいろな家を巡ってハウジングのインスピレーションを得たい人もいると思うので、フレンドが不在でも、その人が大切に作った家をゆっくり見て回れるような機能も現在検討中です。
『リリのワールド』は日常にある美しさを再発見する“こびと目線スローライフシム”。ひとりの時間も、仲間との時間も大切にできるやさしい世界がここに【gamescom 2026】
――最後に、次回のCBTに向けてプレイヤーに注目してほしいポイントを教えてください。

開発
 第2回CBTの時期は決まり次第、公式Xなどを通じてお知らせします。全体的なクオリティアップはもちろん、とくに注目していただきたいのは、人間味が増したリリたちとの交流です。この世界に生きるリリたちもまた、プレイヤーと同じく自分の時間を過ごしていますが、プレイヤーが声をかければ、そこから新しい物語や探索のきっかけが生まれるかもしれません。隣人たちとの出会いもまたこの世界の魅力なので、ぜひリリたちとも温かい関係を築いてほしいですね。

 また、思いがけない発見がある農業体験や、新たに追加された写真撮影機能など、より豊かになった生活システムも楽しんでいただきたいです。みなさんの率直な感想をお待ちしています!
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