最前線のアニメクリエーターが大集合! 『アニ*クリ 15』トークセッション
●話題の1分間アニメ『アニ*クリ 15』のクリエーターたちが集合!
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横浜で2007年8月5日まで開催予定の、デジタル映像の祭典『ヨコハマEIZONE』。その中のイベントのひとつとして、2007年7月28日に横浜赤レンガ倉庫で”『アニ*クリ 15』トークセッション”が行われた。イベントにはアニメ『アニ*クリ 15』の作品を手掛けたアニメクリエーター、林明美(ガイナックス)、前田真宏(ゴンゾ)、ソエジマヤスフミ(ゴンゾ)が出演。それぞれの作品やアニメーションに対する想いを語ってくれたぞ。
『アニ*クリ 15』とは、第一線で活躍中の15名の著名アニメクリエーターたちが、1分間という枠以外に何の制約もなくオリジナルアニメーション作品を制作するという企画。15のアニメ作品を3期に分けて放映予定だ。2007年7月現在、NHKにて第1シーズンが放映中なので、気になる人はチェックしよう!
イベントに出演したメンバーは、写真左上が司会を務めた中谷日出、右上が林明美、左下がソエジマヤスフミ、右下が前田真宏。トークセッションでは楽しいトークが展開され、アニメ制作の最前線で活躍するクリエーターたちの『アニ*クリ 15』に懸ける想いが伝わってくるイベントだった。 |
●第1シーズンの作品を紹介!
ナミダの向こう… |
火男(ヒョットコ) |
アタック オブ 東町2丁目 |
三茶ブルース |
宇宙人襲来 ヒロシの場合 |
●第2シーズンのアニメーションを先行公開!!
ゆルルル 〜日常編〜 |
ワンダバキッス |
スポーツ大佐 第18話「刺客が山狩りに来た!!」 |
ジャイロソプター |
PROJECT MERMAID |
●イベント終了後のアニメクリエーターたちに直撃インタビュー!
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――まず初めにイベントを終えての感想をうかがいたいのですが。
林 明美(以下、林) 意外と緊張しなかったのでよかったですね。思っていたことは全部お話できたかなと思います。前田さん、ソエジマさんがすごく場慣れしてる感じなので、私はおふたりに任せようと思ってましたから(笑)。
ソエジマヤスフミ(以下、ソエジマ) 僕は林さんとは逆でした。楽にいけるかなと思っていたら、思ったより緊張してしまいました。
前田真宏(以下、前田) ソエジマさんは”想い”が多いからですかね。言い足りないみたいな感じですか?
ソエジマ 僕はどうもネタがマニアックだから、なかなか言葉で伝えるのが難しいんです。
前田 僕はまだ作品がないので気が楽でしたね。冷静な気持ちで客観視しながら、勝手なことを言っていましたし。
――前田さんはまだ制作まえの段階だと思うのですが、ほかの方の作品をご覧になってどう思いましたか。
前田 ほかの人の作品を見ると気が引き締まりますよね。とくに第2シーズンの作品はさっき初めて見たんですけど、みんな力作ぞろいなので「僕もがんばろう」って、改めて気が引き締まりました。
――前田さんは今日は制作発表という気持ちでしょうか。
前田 そうですね。でも、『アニ*クリ 15』の作品は一発ネタのようなものなので、本当は何も出したくなかったんです。なので、今回はイラストだけの発表になってしまいました。
――林さん、ソエジマさんは作品ができあがっていますが、このイベントで改めて自分の作品を見てどう思われましたか。
林 私の作品は、できあがってからけっこう時間が経っていますから、久しぶりに時間を置いて見るとまた新鮮で違った面も見えましたね。自分の作品だけではなく、みなさんの作品も同様で、新たな発見がありました。
ソエジマ 僕は、自分の作品を見たときに、自分自身の受ける印象がいままでとは違っているな、と思いました。ほかの方の作品も自分の作品も、テレビでぱっと見たときの印象と、見なきゃって思いながら身がまえて見るのでは違った印象があったんですけど。今日は身がまえないでコマーシャルを見るような感覚で見られたので、それともまた違った印象を受けましたね。
――話は変わりますが、コマーシャルのように放送されるスポット放送ということですが、いつ放送されるかは本人にも知らされていなかったんでしょうか。
林 「夜の時間を中心に放送するので、これくらいの時間に放送される可能性が高いです」とか、開始当初は大まかには教えてもらっていました。番組の編成任せといった感じで、正確にいつ、というのはわかりませんでしたね。
――テレビ放送ではどなたの作品を多く見ましたか。
林 テレビ放送でいちばん最初に見たのは木村さんの作品です。小林さんの作品は3回くらい見ていますね。じつは私、自分の作品をテレビ放送で1回も見ていないんですよ(笑)。
前田 僕も木村さんの作品はよく見ますね。
林 夜の時間帯でも、比較的浅い時間に放送されているからでしょうかね。
前田 夜中にテレビをボーっと見ていると、西見さんの作品と木村さんの作品はよく見ます。このふたりの作品を交互に見るのは、わりとヘビーローテーションなんじゃないかと思うんですけど(笑)。
ソエジマ 僕は林さんと木村さんの作品をよく見ます。自分の作品は、このまえ初めてテレビ放送で見ました。それで思ったんですが、『アニ*クリ 15』はひとつの作品として見るのではなく、前後関係の中で見てもらうのがすごくおもしろいと思うんです。1分間のアニメが流れたあとに、何の説明もなく「9時のニュースです」って始まるわけですよ。へんな言いかたですが、放置するというか、独特のおもしろさがあると思いますよね。
――思いがけず自分の作品が流れていたりするとうれしいですよね。
ソエジマ 自分でも知らずにテレビをつけて、放送されていると「おっ」って思いますよ。家に帰ってきてテレビをつけたら、いきなり自分の作品が流れたことがあって、間違えてビデオを再生しちゃったかなと思ったこともあります。
――思いがけず放送されるということで、予備知識なしで見る人が多いと思います。そこは意識しながら制作されたんでしょうか。
林 スポットというのは聞いていたので、音楽などに少しでも興味を持ってもらえたら、「また見たいな」って思ってもらえるかな、と思って作りました。それでくり返し見ていただければうれしいですね。
前田 いきなり放送されたときの、家族の評判っていかがですか?
ソエジマ うちの上の子供は喜んでくれています。妻は「3Dが嫌い」ってずっと言っているので、表立っては褒めてくれませんね(笑)。僕が『ラストエグザイル』という作品を制作しているときにも、「私、3D嫌いだから見ない」って言われちゃったんですが、今回は見てくれたのでよかったのかなと思っています。
――最後に前田さんは第3シーズンからの放送ですが、どういったコンセプトで制作されているんでしょうか。
前田 『アニ*クリ 15』はコマーシャルでもなければ、30分枠の番組でもない、まったくカテゴライズできないものなんです。だから、今回はアニメーションが流れる54秒を見ておもしろいかどうか、そこに力を注いで作ろうと思っています。僕は最初、架空の映画の予告編を作ろうと思って制作していました。だけど、コンセプトに依存してしまうのはやっぱりつまらないかな、と思ったんです。今回の企画は、アニメとして極限とも言えるほどに短い作品なので、何か説明が必要だったり、予備知識がないとわからないようなものではだめだと思います。アニメが本来持っている”絵が動くことがおもしろい”という力を、自分なりに最大限押し出していきたいと思っています。どんなものができるか、楽しみにして待っていてください。
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