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今井麻美の新曲『regret』誕生秘話から、気になるゲームまで話題満載の独占インタビュー!

2010/4/13

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●『regret』のほか、『Horizon』、『シャングリラ』についても聞きます!

 

 『アイドルマスター』の如月千早、『シュタインズ・ゲート』の牧瀬紅莉栖などで人気の声優・今井麻美。彼女が個人名義でCDデビューをしてから約1年が経つ。そんな彼女のサードシングルであり、Windows専用ソフト『白銀のカルと蒼空の女王』のオープニングテーマでもある『Horizon』が、2010年4月21日に発売される。同CDにカップリング曲として収録されるのは、ファミ通.comのWebラジオ『今井麻美のSinger Song Gamer』(以下、『SSG』)内の1コーナーでメロディーと歌詞テーマが選ばれ、今井みずからが作詞した『regret』だ。今回、そのCDの発売に合わせ、『regret』の制作過程を中心にファミ通.com単独でインタビューをさせていただいた。『regret』の生まれた経緯、作詞に秘められた苦労(?)のほか、表題曲である『Horizon』や、最近遊んだゲームまで多彩な話題に踏み込んだインタビューをぜひ堪能していただきたい。


今井麻美3rdシングル
Horizon
cw/regret

Horizon

発売日

2010年4月21日発売

価格

1260円[税込]

発売元

5pb.

販売元

ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント

 

regret02

今井麻美
-Imai Asami-

アニメ、ゲームを始め、ラジオ番組パーソナリティー、ソロボーカリストなどマルチに活動する声優。個人名義では、これまでに2枚のシングルCDを発売している。代表作は、『アイドルマスター』の如月千早役、『シュタインズ・ゲート』の牧瀬紅莉栖役、『NEEDLESS』のソルヴァ役など。



●『regret』で描かれる今井麻美の失恋!?

 

regret06

――まずは『regret』のできた経緯について改めてご説明ください。

今井麻美(以下、今井) ファミ通.comさんでやらせていただいている『SSG』というラジオの中で“ミュージック・パズル”というコーナーがありまして。このコーナーは、音楽を作っていく過程をみんなでゲーム感覚で楽しもうという内容なのですが、私の新曲として聞いてみたい曲をリスナーの皆さんにデモテープの段階から選択方式で選んでもらったり、歌詞のテーマを選んでもらったりして、最終的に『regret』のメロディーと、失恋という歌詞テーマが選ばれたんです。


――番組開始時からの企画でしたね。

今井 ようやくできあがりました。構想1年!
 

――作詞期間は?

今井 ……1日弱。
 

――……頭の中で練られていたんですよね?

今井 練ってました! ずーっと練ってました! 作詞をされる方の中には、すぐに言葉を当てはめたり、楽譜を見ながら当てはめるという方もいらっしゃると思うんですが、私の場合は歌うときと同じで、何度も何度も曲を聴いて音の中から生まれてくるイメージというか、“絵”を思い浮かべて、そこから出てくる言葉を大事にしているんです。1年……いや曲ができてからだと約半年かな。半年間聞き続けて、ついに堰を切ったようにドドドドと歌詞が生まれてきた曲でした。
 

――実際に作業に取り掛かってからはあまり苦労されなかったんですね?

今井 そうですね。ただ、どこかにコーヒーの名前を入れたいなと思っていたんです。もともと『regret』というタイトルがつくまえに、番組上で“コーヒーの歌(仮)”という仮の名前をつけていたので、どこかにコーヒーが関わる歌詞にしたいなと思って、コーヒーの名前を入れようと考えていた部分だけを空欄にしていたんですよ。ほかの部分は浮かんでくるままに埋めて、わりと苦労せずにできたんですが、ポイントになるコーヒーの名前があまりに宣伝めいたものはイヤだったし、文字数もあまりうまくハマらなくて……。これは苦労しましたねー。ですから、作詞期間約1日の半分がコーヒーの名前を何にするかに割かれたという……。
 

――あー、なるほど……。コーヒーの名前以外は半日でできたと……。

今井 ……あえて言うならばラジオの収録が夕方にあったんですが、その日の午前中にひとりで喫茶店に入って、そこから書き始めてお昼すぎには終わったので。……3時間ちょっと?
 

――……。

今井 ただ! ただ! イメージはかなり作ってたんです。歌詞の中に出てくる女性というのは、この歌を聴いてくださる方は私のことを想像しながら聴いてくださるのかもしれませんが、私は別の女の子を作り出していたんですね。その子がかなり頭の中で動いてくれていて、コーヒーを眺めては過去のことを思い出すような光景が自然と浮かんでいたんです。番組で失恋というテーマを選んでいただいていたので、失恋した女の子の気持ちになるという意味では、「この曲の女の子は失恋したらこういうことを考えるんじゃないかな」ということをつねに考えていたので、そのおかげでススッと言葉が浮かんできたように感じます。
 

――この失恋というテーマの歌詞に今井さんの経験などは……?

今井 それは、私の失恋エピソードを聞きたいと思っていたであろう人々の夢を壊したくないからノーコメントで(笑)! でも私が書いているので、ゼロではないと思いますよ。完全なる他人を想像しながら書いたわけではなく、ある程度頭の中で物語みたいなものを作って書きましたから。“regret”というのは直訳すると“後悔”という意味があるんですが、私としては“未練”という意味にしているんです。恋人と別れてしまったあとも何年もずっと引きずってしまっている女性の物語で、いつかは新しい恋に向かっていかなければいけないと思っているんですが、もう修復されることはないとわかっていながらも、自分から立ち切ることができない感情を受け入れて「それでもいいのかな」と思う女性像を描いています。タイトル的には「少し弱い女の子かな」と思われるのかもしれませんが、逆に強い女の子をイメージして書きました。
 

――毎回作詞される際は、キャラクターや物語を作られるんですか?

今井 毎回ではありませんが、私はその傾向が強いかもしれませんね。曲に詰められるものは限られていて、音符の中で表現しきらなくてはいけないと思うんですが、その中からどの言葉をチョイスしていくかと考えたときに、私の場合、直接言葉を当てはめていくと、本当は描きたかったことが描ききれないことがあるんです。ですので、まずは出てくる登場人物がどういうことを考えているのか、その背景などを漠然と考えながら作っていくのが個人的には楽しくて好きですね。
 

――番組内で選ばれなかったテーマは、ほかに“片想い”と、“両想い”がありましたが、今井さんは片想いを推されていましたよね。

今井 完全に片想いを想定していたんです。いまでこそ、できあがった詞は、曲にすごく合っていると思いますし、切なさが表現されていると思います。でも、曲ってアレンジでイメージがとても変わるんです。皆さんもこういうことを目の当たりにされることは少ないと思うのですごくおもしろい試みだなと思うんですが、ぜひいまラジオのアーカイブで『regret』の前身である“コーヒーの歌(仮)”が登場した回(SSG第2回)を聴いてみてほしいんです。もう『regret』が浮かんでしまう人もいるかもしれませんが、私が初めてこのメロディーを聴いたときは、ちょっとハッピーな感じというか、黄緑やピンク、白といったパステルカラーが頭の中に入ってきたんですよね。両想いにしてはまだちょっとやさしい感じがしたので、片想いで「いい感じになるといいな」という女性の願望が込められる曲になるのかなと思って、番組の中でも「きっとこれは片想いが選ばれますよー」って言ってたんです。でも、皆さんが曲を聞いて選ぶというよりは、私の失恋話が聞きたいという理由で選んだとしか思えない選択結果になって(笑)。もし私があのデモテープをもらって恋愛をテーマにしたもので何も考えずに作詞をしたら、片想いの詞になったんじゃないかなと思います。
 

――メロディーの候補としては、ほかにも“階段の曲(仮)”と、“フィールドマップの曲(仮)”がありました。今井さんが推していたのは、“フィールドマップの曲(仮)”でしたね。

今井 はい。いまでもあの曲は大好きですよ。
 

――できることなら、あの曲も完成形にしたいという思いは?

今井 また1年かかりますけど、大丈夫ですか(笑)? でも、せっかく選ばれて『regret』が生まれたんですから、これで敗者復活したら『regret』の立場がないじゃないですか! 「俺、選ばれたのに、けっきょくみんな選ばれるんじゃん!」みたいな。
 

――たとえばもう1曲足して、また3択で選んでいただくとか。

今井 あー。でも、それでもまた2位になるような……。“フィールドマップの曲(仮)”は、そんな運命を持った子のような気がします(笑)。あれは皆さんの心の中で留めておいていただければいいかなと。

 
 

●奇跡続きのロケだった『Horizon』

 
regret03

――続いて、表題曲の『Horizon』についても伺います。こちらはどんな曲でしょう?

今井 『蒼い』シリーズである『暁のアマネカと蒼い巨神』からのスピンオフ作品『白銀のカルと蒼空の女王』の主題歌で、とってもカッコよく、力強くて壮大な曲になっています。私が5pb.さんで歌わせていただいている曲の中でも、力強い系の歌ですね。もともと私の声は、力強く遠くに伸びる声をしていると言われるので、そういった意味でもとても歌いやすかったし、楽しく歌えました。
 

――『Shining Blue Rain』に近い曲かなと感じます。

今井 そうですね。あの系統の、いわゆるライブで歌うとしんどいぞ系の曲です(笑)。あ! 「しんどいぞ」のあとに“♪”入れといてください。「しんどいぞ♪」って(笑)。でも「がんばるぞ♪」みたいな曲なんですが、『Horizon』は歌の世界観が映像としてとても浮かびやすかったので、ライブで歌っても気持ちいいんじゃないかなと思いながら歌っていました。
 

――『Shining Blue Rain』のレコーディングはお腹が空いてたいへんだったと、以前おっしゃっていましたが?

今井 あれは本当にたいへんでしたね〜。『Shining Blue Rain』もそうですし、その系統でいくと『Kissing a Dream』もそうですね。あのころの私は無尽蔵の体力と強い喉を誇っていたんですけど、ここ最近は省エネモードで歌うという技を身につけまして。もうあのころの私じゃありません! 2009年の私は卒業いたしまして、2010年の新たな私はスタートダッシュが早くなって、お腹が空くまえに録り終わりました! 自分でもおいなりさんを用意して持ってきてたんですが、歌い終わったあとに「あ、そういえばおいなりさんがあったな」と思うくらいだったので、「私、すごい成長したな」って! ……これ、すごいバカっぽい内容になってる気がするんだけど、大丈夫(笑)?
 

――(笑)。とても順調に行ったんですね。このインタビューを読む方は、まだ『Horizon』をフルでは聴いていないと思うのですが、曲の聴きどころを教えていただけますか?

今井 聴いているととても伸びやかな歌ですが、歌ってみるととても難しい曲なんです。裏声と表声の使い分けも頻繁に出てきますし。いちばん大事な空気感をどうやったら伝えられるかということを重視しまして、力強くなりすぎると曲の透明感や繊細さが損なわれてしまいますので、がんばっている感じではなく心地よく聴いてもらえるように気をつけて歌いました。その難しさを感じずに聴いていただけたらいいなと思っています。……でもこうやって言っちゃうと、みんな注目しちゃいますよね(笑)。ですので、何か作業をしながら聴いて自分を鼓舞する歌のひとつとして聴いていただけたらうれしいです。
 

――1stの『Day by Day』、2ndの『Strawberry〜甘く切ない涙〜』、そして3rdの『Horizon』と曲のイメージがどれも大きく違うのは意図して変えたのでしょうか?

今井 意図して色を変えたというよりは、その時点でふさわしい曲を選んだ結果がそうなっているのかなと思います。私は声優なので、アーティストとしてのカラーが歌い手としてしっかりあるわけではないと思うんです。ですから、個人名義だけでなくキャラソンとしてもいろいろなジャンルの歌を歌わせていただいているという、ある意味ラッキーな立場でもあるので、今回はカッコイイ曲で皆さんにまた違う一面をお届けできることがうれしいですね。
 

――ジャケット写真をロケで撮影されたと伺いましたが。

今井 はい。皆さんに公開されたというのはファミ通.comで見ました(笑)。撮影場所をどこにしようかという話し合いがあって、最初はモンゴルとかインドネシアとか台湾とかいろいろな案が出ていたので、私は海外に行くつもり満々でパスポートを用意していたんです。それが、しばらくしてからプロデューサーから「すごいいいところを見つけてきたよ!」という話があって、「どこですか!?」ってワクワクして聞いたら、「静岡!」と……。「うわー、ジャパン!」みたいな(笑)。というわけで、静岡の中田島砂丘というところに行きました。正直な話、最初は「砂丘というより砂浜でしょ」って思って内心シュンとしていたんですが、それは私の知識不足で、行ってみたら本当にすごかったんですよ。「こんなところが日本にあるんだ!」って。どこまでもどこまでも砂が広がった本当にキレイな場所で、曲のイメージにとてもピッタリ。“Horizon”は地平線や水平線という意味があるのですが、「両方を体現できる場所がこんなところにあった!」って思いましたね。
 

――1ヵ所で地平線も水平線も見えるんですね。

今井 そうなんですよ。砂がどこまでも広がっている地平線と、海が向こうに開けている水平線が見えて、このロケーションが完璧だろうと思いました。内心、パスポートを準備したことを考えるとウッと思ったりもしましたが(笑)。
 

――では撮影もスムーズに?

今井 じつは撮影当日が大豪雨だったんです。夜中に東京を出て、早朝から撮影をするスケジュールだったんですが、行った日は嵐のような天気で、でもちょうど撮影をしようとした時間帯だけポカッと晴れ渡ったんです。「あ、これは雨女返上だな!」って思いながらも、すっごいキレイな青空の一方で、すっごい信じられないほど海が荒れてて(笑)。目を疑いましたよね。中田島砂丘で「これはすごい―――!」って駆けずり回っていると、眼の端にパシャーパシャーって何か白いものが見えるんですよ。誰かがカメラでフラッシュでも焚いているのかなと思ったら、それがじつは向こうから打ちつけてる波飛沫だった(笑)。5メートルくらい上がってたんじゃないかな? もう完全に海の神様がお怒りになっていますっていうぐらいの荒れっぷりで(笑)。でも、空は本当に快晴なんですよ。撮影したのが2月の終わりだったんですけど、雨が降ることも極寒なのも想定してスタッフの方がタオルやホッカイロやホットコーヒーを事前に準備してくださって、どんなに寒くてもすぐに暖を取れるようにしていたんですが、信じられないことにTシャツ1枚でも暑かった(笑)。
 

――台風一過みたいな状況ですね。

今井 というより、台風の目みたいな状態で(笑)。すごく不思議な景色でした。ジャケットでは髪がなびいているんですが、扇風機で飛ばしているんじゃなく、自然の風が吹いているんですよ。ただあまりに風が強くて、2〜3時間くらいの撮影だったんですが、時間が経つにつれて潮風で髪の毛がカピカピになっていきました(笑)。それくらい自然の脅威にさらされながら撮影していたんですが、スカートも自然になびいたショットを撮れましたし、なかなかないラッキーな撮影ができましたね。
 

――では、そのとき雨が降っていたら、その中での撮影を予定していたんですか?

今井 クルマで移動したんですが、ワイパーをマックスで動かしても向こうが見えないくらいのどしゃ降りだったので、「このまま降ってたらどうするんですか?」って一応聞いたんですよ。そうしたら「どこか屋根のあるところ捜しましょうか?」と言われて、「いや、砂丘ですから! 砂丘に屋根ありませんから!」と返したんですけど、そのまま撮影に向かいましたね(笑)。だから、ちょっと濡れる覚悟はしました。濡れてでも地平線に立っているシチュエーションを作ろうかと覚悟していたんですが、結果オーライでよかったです。
 

――晴れなかったら悪天候のジャケット写真になってたと。

今井 そうなんですよね。だから、私だけ弱気になっていたんです。みんなは楽観的で「大丈夫、大丈夫。なんとかなるよ」と言っているんですけど、なんとかならないくらいの大雨だったので不安で。出発まえにそんな話をしているときに、たまたま5pb.の志倉(千代丸)社長がいらっしゃったので、「いまから撮影なんですけど、この雨なんで撮れるかわからないんですよね」ってちょっと弱気な話をしたら、「それでも撮ってくるのがプロってもんだ!」と言われて。「弱気になってた私、ダメだったな」って気持ちを新たにしましたね。
 

――おお。ちょっといいエピソードですね。

今井 まあ、他人事だと思って言ったんだと思いますけど!

5pb.宣伝スタッフ(以下、宣伝) 暖かい目はしてませんでしたね(笑)。
 

――(笑)。そういえば、撮影場所で亀に出会ったそうですね。

今井 そうそう。風が強くてレフ板を持てるような状況でもなかったので、カメラマンの方と1対1で撮っていたんですけど、そんな中、同行していたスタッフがザワザワしていて。何をしているんだろうと思ったら、「亀がいるよ! ほら、ミドリガメ!」って言われて。「えっ? ミドリガメは海にいないよ……」って言ったんですけど、「これはミドリガメだよ。誰かが海に捨てに来たんだよ」って、4人いたスタッフみんなから「そうだそうだ」と言われて、ミドリガメという意見から引かないんです。「これ、ウミガメだよ」って言っても、みんなは「今井さんはロマンチストだなあ」って言って聞いてくれなくて。むしろ感動するところだろうと(笑)。ウミガメがくるということで有名な場所だったんですけど、なかなか出会えることはないと思うんですよね。ふつうは、手に水かきみたいなのがついているのでわかると思うんですけど、みんなが駆け寄って写真を撮るもんだから亀がビックリして甲羅の中に隠れちゃって。そのあと、私たちが撮影を続けているあいだに、大波が来て亀をさらっていったら、スタッフが「ああ、ミドリガメは海の中だと生きていけないよね……」と言い出して、「いや、ウミガメだから死なないから!」ってずっと言ってました(笑)。


――結果的に、ウミガメだったんでしょうか?

今井 ウミガメの産卵地として有名な砂浜だったので、亀の写真が立て看板で載ってたんですよ。それで「ホラ、これでしょ!」って言って。

宣伝 確かにラインは似てました。

今井 似てたでしょ? って、ウミガメですってば! まだ疑われてます、私。

宣伝 90パーセント、ウミガメですね。けっこうウミガメでした。

今井 100パーセントだから!(笑)

(※編集注:このあと、ウミガメは首や手足を甲羅に隠すことはできないことが判明しました。……ウミガメではなかったようです)
 

――『Strawberry 〜甘く切ない涙〜』ではジャケットの中面に満面の笑顔で写っている写真がありましたが、今回も笑っている写真はあるんでしょうか?

今井 いえ、今回はないと思います。砂丘で撮るということもあって、私の写真のテーマが“逃亡者”だったんです。砂丘という場所を聞いたときに、何かから逃げだしてきた女性が、地平線を眺めながら自分の行く末を見据えているというイメージが思い浮かんだので、ジャケットの中でも物語のような展開があるようにしようと。ひとりの女性が困難に立ち向かおうという姿勢から、少し温かい何かに触れて最後には自分の希望が見えてくるという流れにしたので、後半に少しやわらかな表情が出てきているんですが、笑みというよりは期待や希望に満ちた眼差しというイメージの写真が多いですね。
 

――今回、プロモーションビデオはないんですよね?

今井 ありません。あったら、海がザッパーンって大荒れになっているなか、近くにいると波にさらわれるんじゃないかという危険に晒される動画になっていたと思うので、なくてよかったと心から思います(笑)。


 

●さらなる新曲『シャングリラ』

 

――先日、“萌え博2010”で歌われた『シャングリラ』の話も伺いたいのですが、「こういう曲を歌いたかった」とお話しをされていましたが、それほど待望の曲でしたか? 

今井 はい。今回は曲選びから参加させていただきまして、何曲かの中から皆さんと相談したうえで、これがいいんじゃないかと選ばせてもらったのですが、最初に聴いた直後から、この曲はいい仕上がりになるというのを確信した、私の中で運命を感じた曲でしたね。
 

――これが『コープスパーティー ブラッドカバー リピーティッドフィアー』(以下、『コープスパーティーBR』のオープニング曲なんですよね。

今井 『コープスパーティBR』がホラーゲームということで、『シャングリラ』も怖いコーラスが入っているんです。讃美歌のような……クワイアというんですかね。男性と女性の混声合唱が入っていまして、それがすごく荘厳な雰囲気を醸し出してくれていまして、私がいちばん得意としているジャンルというか空気感の曲なのかなと感じました。
 

――こうやって曲が溜まってくるとアルバムとライブが期待されますが?

今井 正直、現実味を帯びてきた感じはするんです。曲も増えてきたし。でも、そうなってくると逆にリアリティーが増す分怖くて、現実逃避に入るところはありますね。私はひとつのものを作るときに、私が携わらせてもらうことがどこまでできるかわからないながら、任せる部分は任せつつも、どうしても引きたくないときは自分の意見を伝えるようにしているんです。それがアルバムやライブとなると、自分の意思がどれだけ強く、どういう表現をみんなに伝えたいか明確になったときがアルバムの出しどき、ライブのしどきなのかなぁ、なんて思っていまして。本音を言えば、まだその準備ができていなんじゃないかなと思う日もあれば、行けると思う日もある、そういう気持ちなんです。確かに曲は集まってきたし、皆さんから「そろそろライブで聴きたいな、見たいな」という要望があるのもちらほらと聴いていますので、ちょっとずつイメージを固めて行って、自信を持ってお届けできるときにやりたいなと思います。
 

――いろいろなアーティストの方々の中には、自分の中で想いが高まって、それを発したいという想いが自分の中で出るまで待つと言われる方もいますね。

今井 そういうことなんだと思います。追い立てられるようにやるのも違いますし。ただ間違いなく去年のいまごろの私を考えると、リアリティーが増してきたと思います。
 

――ちょうど去年というお話しが出ましたが、アーティストデビューされて1年が経ちましたが、いかがでしょう?

今井 1年長かったですねー。信じられないですね。5年くらいの感覚があります(笑)。私の人生の中でも本当に濃密な1年だったなと思うんですけど、いまではデビューしてなかったころの自分があまり思い出せなくて。デビューしたてのころは、逆に気恥ずかしくて「デビュー」と言われると、「本当に勘弁してください。ごめんなさい」と、なぜか謝りたい気分になっていました(笑)。いまは好きな音楽に囲まれて、デビューのころよりももっと音作り、歌作りに率先して関わらせてもらっているんです。それまでは、いただいた歌を歌うというスタンスに近かったので、デビュー時よりはちょっとだけ成長しているのかなと思いつつ、その状況を楽しんでいます。
 

――よりストイックに作品を作り上げているんでしょうか?

今井 そうですね。1年間いろいろな歌を歌わせてもらう中でなかなか上手に歌えなかったりして、悔しい思いをしたこともあるんです。それが、最近ではちょっとずつ成長している実感も自分の中であって、前よりもいまの自分のほうが好きだとか、前よりここが気になるようになったとか、そういう実感は成長が見せてくれてると思うんですよね。本来であれば最初からもっとちゃんと表現できて当然なんですが、一歩一歩着実に階段を上がらせていただいているということで、その自分の変化も楽しみながらできているように思います。
 

――2年目のアーティスト今井麻美はどうなっていきたいと思いますか?

今井 いままでの私といちばん違うのは、与えられたものをこなすのではなく、この歌をどう表現しようかと強く考えられるようになったところかなと。当時の自分は感じなかったんですが、1年まえの自分を考えると、表現まで達していないように感じるんです。自分のいい部分とダメな部分が認識できるようになったいまだからこそ出せる表現というものがあるので、ひとつひとつの歌を大事にして決して妥協することなく、声に出していきたいなと思っています。ほかの人から見たらさほどわからない違いであっても、自分の中でいかに明確なビジョンを持っているかで表現するものは変わってくると思うので、それをこの1年は肝に銘じて、ひとつひとつしっかりと表現していきたいですね。
 

 

●ゲーマー今井麻美の気になるソフトは!?

 

regret05

――さて、今度は“Singer Song Gamer”の“Gamer”の部分のお話しを伺いたいのですが、最近ハマっているゲームはありますか?

今井 『SSG』の番組内でも挑戦していた『100万トンのバラバラ』を、ようやくすべてクリアーしまして。
 

――すべて(笑)!?

今井 全ステージですね(笑)。私が自分に課した課題として、登場する仲間をひとりも見捨てないというのをテーマにやっていたので、誰もこぼさず、生かしたままクリアーするというのを全ステージ達成しました。それまでに何度も見捨ててしまいましたけど(笑)。いまはチャレンジモードを楽しいなぁと思いながらやっています。でも、これは『SSG』をやっていたから出会えたゲームなんですよね。このゲームは、私がふだん生活しているなかで、ふと手にするゲームではなかったと思うんです。この番組をやらせていただいたからこそ出会えたゲームのひとつとして、これは最後までまっとうせねばという意思のもとやらせていただきました。
 

――番組へのおたよりでも、動画やラジオを観て、聴いて、「『100万トンのバラバラ』を買いました」という反響がいちばん大きかった気がします。

今井 そうですねー。知らないものを知ってもらえるというのはとてもうれしいですね。ちょっとホコホコしました。
 

――では、今後やってみたいゲームは?

今井 『FFXIV』! パソコンのスペックからどうにかしなきゃいけないんですけど、でもやると思います。βテストからチャレンジしたいですねー。スーパーハイスペックなパソコンを用意して。……私、『FFXI』を遊んでいたときにいちばん苦労したのがマシンのスペックでしたから。まあ、ビデオカードは自分で入れ替えたんですけど。
 

――それスゴいですね(笑)。

今井 “玄人志向”を買いに行って。
 

――“玄人志向”(パソコンの設定を知り尽くしたユーザーのための、丁寧なマニュアルやサポート窓口などが一切ない玄人向けパソコンパーツブランド)ですか!? 

今井 私のパソコンのスロットに合うやつが、それしかなかったんですよ。秋葉原の閉まりかけの電気店に駆け込んで「『FFXI』を遊ぶためのビデオカードが欲しいんです!」って言ったら、本当はもう閉店だったのに店員さんが通してくれて、「そのパソコンに対応しているのはコレです」って捜してくれたんです。秋葉原の人はやさしいって思いながら買ったんですが、「ただ、これ説明書ないんですけど、大丈夫ですか?」って言われて。でも、そのころの私は『FFXI』をやりたいだけの人間だったので「大丈夫です!」と言いきって、家でひとりで一生懸命パーツを取りつけて。本来なら画面を16:9比率で映せるパソコンだったんですが、それが4:3になっちゃいまして。両脇が黒くなるというグレードダウンさせてもやっていましたね(笑)。
 

――本当にハマっていたんですね(笑)。

今井 私、よく仲間といっしょにどこかの地域へ冒険に行くときに、その中のひとりが動画を撮影して、あとで上映会をやっていたんですよ。それまではレベル75プレイヤーの仲間にいろいろな場所に連れて行ってもらっていたんですが、私の黒魔道士がレベル70オーバーになった記念でストーリーを進めるためにボスを倒しに行こうということになったんです。私は後ろから魔法を唱えていたんですが、誰かが「突撃ー!」って号令をかけたんですよね。だから私も近寄ってポコーって殴ったら、「黒魔道士はダメ―!」って言われた瞬間に倒されまして(笑)。そのあと、みんなに謝っているところも録画されていました。じつはそのとき録画されているのを意識していて、自分のキャラのツインテールを隠したくないがために、黒魔道士必須の装備をウッカリ外したままずっと戦っていたという(笑)。そんな一部始終をそのあとで行われた上映会でみんなに笑われたのもいい思い出です。かなり昔の話ですけど。……そんなこんなで『FFXIV』楽しみです(笑)!
 

――そして、『SSG』が1周年を迎えたということでメッセージをいただけますか?

今井 いやー、1年も続くと思いませんでしたねー(笑)。自分の看板番組を持たせていただけるというのは、本当に運だと思っていて。そういう運だとか、皆さんの応援してくださる声援や、支援してくださるスタッフの方という巡り合わせが本当によくて、1年も続けさせていただける幸運に恵まれたなと思っています。これからも皆さんが聴いて楽しくなるような、そして「さすが『SSG』はやることが斜め上だぜ」と言ってもらえるような番組作りをしていきたいですね。私も番組作りをとても楽しませていただいていますので、私も含めましてスタッフのみんなをリスナーの皆さんで支えてくださるとうれしいなと思っています。ですので、これからも2年、3年、10年と続けていけるようにがんばっていきたいと思います! ね!?
 

――え!? そ、そうですね! ……あ、CDが出るんですよね!

今井 くっ、誤魔化された!(笑) ……そう! 『SSG』のラジオCDが出るヨ(笑)! 相変わらず『SSG』はやることが突拍子もないので、CDを出すと聞いたときは本当なのかなと思ったんですが(笑)。内容も突拍子もないものになっているので、皆さんぜひご堪能いただきたいですね。ここから始まる伝説を目の当たりにしていただきたいと思います! ひとりめのゲストに花澤香菜さんをお迎えしてますが、花澤ワールド全開です(笑)。


――では、最後にファミ通.comの読者にメッセージをお願いします。

今井 『SSG』が始まるまえにもファミ通.comさんでちょこちょこと取り上げていただくこともあって、自分の記事がWebに載るということを新鮮に思っていたころが、いまでは懐かしく思います(笑)。いま、『SSG』のおかげでいろいろな私を皆さんに見ていただけるという場があることがとってもうれしく感じていて。この場をなくすことのないよう、これからもがんばって新しい自分をどんどん出して行けたらいいなと思っていますので、これからも注目していただけたらいいなと思います。よろしくお願いします!

 

 

 なお、週刊ファミ通2010年4月29日号(2010年4月15日発売)では、『regret』のレコーディングに潜入取材した記事が掲載されるので、ファンは要チェック! サイン入りCDのプレゼントもありますよ。


(取材・文章:T.M)


※『Horizon/regret』情報はこちら
※今井麻美さんオフィシャルblog“UBIQUITOUS”はこちら 

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