携帯電話の方はファミ通MAXをご覧ください。

HOME> アニメ・声優> スタジオ4℃:世界観を忠実に反映した壮大な歴史絵巻の“Origins”

スタジオ4℃:世界観を忠実に反映した壮大な歴史絵巻の“Origins”
【Halo Legendsの世界】

2010/3/17

  • はてなブックマークに追加
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • この記事をつぶやく

●Haloの起動シーンなど、ファン必見のシーンも満載

 日本が世界に誇るアニメスタジオがオムニバズム形式で『Halo(ヘイロー)』ワールドを綴るアニメ作品『Halo Legends(ヘイローレジェンズ)』。ファミ通Xbox 360(毎月30日発売)とファミ通.comでは、各アニメスタジオにインタビューを敢行。作品の見どころなどを聞く。ファミ通.comではインタビューの完全版をお届けする。

 スタジオ4℃が手がける”Origins”は、『Halo(ヘイロー)』ワールド10万年の歴史を綴る壮大な物語だ。収録作品中唯一の2部構成で、世界観の導入部的な役割を担っている。エッジの効いた作風で世界的にも著名なスタジオ4℃だが、『Halo(ヘイロー)』をどのように咀嚼し、どう表現したのか? 制作を担当した監督の二村秀樹氏とプロデューサーの田中栄子氏に聞いた。

Origins_Studio4C

 

二村秀樹氏
『アニマトリックス』”セカンド・ルネッサンス”で作画監督および設定デザインを担当。本作では、監督や絵コンテなどを担当している。ゲームはアクションがお好きとのこと。

田中栄子氏

スタジオ4℃代表取締役社長/CEO。数多くの名作を手がける。本エピソードではプロデューサーを務める。


origin_rooughconte_073

――スタジオ4℃さんが『Halo Legends』に関わることになった経緯を教えてください。

田中 もともとマイクロソフトさんのほうで、『Halo(ヘイロー)』の歴史を描くエピソードが欲しいと思っていらっしゃったみたいなんですね。それで私たちが、『アニマトリックス』(2003年)で“セカンド・ルネッサンス”という『マトリックス』の歴史を描くエピソードを制作していたこともあり、「この手のアニメはスタジオ4℃がいちばん向いているだろう」ということで、お話がきたんです。ただし、最初にお話が来たときは、「これはキツそうだな」って思いました(笑)。

二村 最初はタイトルが違ってたんです。“ヒストリー・オブ・ユニバース”という。

――宇宙の歴史を描けと!?(笑)

二村 僕らはコードネームで“Origins”と呼んでいて、それが正式タイトルになっ

てしまいました(笑)。

田中 「これはたいへんだな」と思ったのですが、二村監督だったらできると思ったんですね。それで監督を口説いたところ、快く承諾してくれたので、お引き受けすることにしたんです。

二村 引き受けるまえに、けっこう青ざめてはいたんですが……(笑)。膨大な資料を読み解きながら、宇宙の誕生を描かないといけないわけですから。

田中 上がっている膨大な資料を全部読む根性と、読み解いた資料から今回に見合った作品を産み出す力があるというところで、これは二村監督しかいないと。

――最初の段階では、どの程度まで物語がまとまっていたのですか?

二村 最初にフランクさん(※)が書かれたシナリオは、場面ごとの出来事に幅のある内容のものだったんです。それを元にして、ひとつひとつのシーンをどうするか肉付けしていきました。じつは、ゲームに出てくる部分以外の設定は、マイクロソフトさんからの用意はされていなくて、フォアランナーの設定とかも、明確には決定していなかったからなんですが。

※フランク・オコナー氏:マイクロソフト Halo フランチャイズ開発ディレクター

――たしかに、“Origins”で初めてフォアランナーの姿が出てきますものね。

二村 僕も最初は、フォアランナーはシリーズの根幹にあたる部分なので、ゲーム開発のスタッフの方がデザインをしてくれるんだろうって思って待っていたんです。そうしたらしばらくして、「(デザインを)お願いします」って言われて、「ええっ!?」と驚きまして(笑)。そこで、「世界中のファンから文句を言われたらどうしよう?」と戸惑いつつも、デザインを仕上げました。細かい設定をフランクさんとやり取りしつつ、基本的にはこちらからデザインをどうするか、提案していった感じです。『Halo(ヘイロー)』三部作では、フォアランナーの建物だけが出てくるのですが、それをもとに「こういう設定を足したらおもしろいだろうな」という感じで逆算していったんです。たとえば、フォアランナーの建物には椅子がなかったので、“Origins”ではフォアランナーはスーツで浮いていられるようにしたり。こんな設定で作って大丈夫なのかな?と、考えはしましたがフォアランナーの設定を作る事の方がおもしろくて(笑)。「何だろう、これ?」「謎過ぎ?」という感じで。


flood_02

――制作にあたっては、どのような方針を考えていたのですか?

二村 もともとのタイトルは“ヒストリー・オブ・ユニバース”だったので、それこそ第2次世界大戦の歴史ドキュメントを作っているような感じで捉えていました。なるべく個人の主観を入れないようにしたくて、僕の好きなドキュメンタリー映画に『バラカ 〜地球と人類の詩〜』(1993年)というのがあるのですが、そういう方向で。「ひとりの人物だけを追いかけていくのではなくて、すべてのシーンを俯瞰で捉えたい」ということは、最初にフランクさんに要望を出していました。

――当初の予定をオーバーして2部構成になったようですが……。

二村 収まりきらなかったんです(笑)。最初は「10分間でやってくれ」と言われたのですが、10万年の歴史を10分で……というのはさすがにきびしくて。本当に倍速になりそうでしたから(笑)。でも、これでもだいぶ省いたんです。ファンの方が見たがるであろうシーンはもっと入れたかったので、前半の部分も色々とエピソードを増やしたかったのですが……。

田中 私も、「抜けるカットはないですか?」「落とせるカットはないですか?」って執拗に言いましたね。そういった意味では、40分くらいの長さで“Origins(完全版)”を出したいくらいです(笑)。

二村 一方で、ファンサービスができたかな?と思うのは“Origins”の後半でしょうか。いままでゲームでは謎のままだった部分を紐解くヒントを、少し入れることができたんです。「こういう要素を入れたい」という提案をして、いくつか僕の判断で入れてしまいました(笑)。

――Haloを起動するシーンも、“Origins”で初お披露目されていますね。

二村 はい。フランクさんから「(Haloの起動シーンを)あなたに最初に見せてもらうから」って言われて、また「ええっ!?」って驚いて(笑)。ゲーム本編ではHaloは7つ配置されているという設定だったので、ちゃんと意味を持たせたかったのですが、あまりこちらで膨らませ過ぎると、今後ゲームで新作が出たときなどに整合性が取れなくなる心配があるので、あえて細かく描きませんでした。その分、後半でいくつかの謎を散りばめたかったんです。ゲーム開発者の方がそれを観て、「今後もしゲームが

出たら、その謎をつないでくれるだろうか?」とも期待しつつ(笑)。

 
s02_c03_s06_c13

――(笑)。監督からバンジーの開発者に向けてのメッセージなんですね。

田中 二村監督のすごいところは、微妙なところまでゲームと一致するように、細心の注意を払っているところです。制作の相当部分は、監督が資料にしっかりと目を通して、ゲームとの整合性をつけることに費やしたように思います。

二村 その部分は注意していました。自分としては、ファンの方が観たときに少しでも違和感がないようにしたくて。僕は『スター・ウォーズ』のファンだったりするのですが、世界観が違って見えたりすると興ざめするんです。“Origins”では、ちゃんと設定があるものだけを使用したので、熱心なファンの方がご覧になっても、一応は納得していただけるとありがたいと思っています。

田中 画面の密度もとても濃くて、隅にある1本の線に至るまでちゃんと意味がある。とにかくフランクさんとのやり取りは綿密にしていました。おそらく、ほかのスタジオさんとのやり取りを全部足したよりも、二村監督とのやり取りのほうが、遥かに多かったんじゃないかなと思われるくらい(笑)。

――それはすごいですね。“Origins”は、『Halo(ヘイロー)』ファンこそが驚喜する1作かもしれないですね。

二村 逆に申し訳なかったのですが、シリーズを知らない方のために、もう少し親切に表現すべきだったかもしれないですね。ファンの方からすれば理解できる場面でも、シリーズを知らない方が観たら、説明や解説が足りないものも多くあると思いますから。でも“Origins”を観て、「これはなんでこうなっているんだろう?」って、逆にゲームを遊ぶきっかけになってくれれば幸いです。

――もしかして、二村監督は世界でいちばん『Halo(ヘイロー)』シリーズに詳しい人になっているのかもしれませんね。

二村
 いえ、それは絶対にあり得ません!!(笑) でも、今回は『Halo(ヘイロー)』の世界観に接していてとても楽しかったです。ゲームスタッフの方々がシリーズを愛していて、すばらしい情熱を込めて作品を構築しているのがひしひしと伝わってきました。設定や展開も魅力的でしたし。今後は、SF作家のグレッグ・ベアさんも『Halo(ヘイロー)』をテーマにした小説を執筆するみたいですし、そういった意味でも今後も『Halo(ヘイロー)』の世界観はどんどん広がっておもしろくなっていくんでしょうね。僕自身も、『Halo(ヘイロー)』の今後の展開を、とても楽しみにしています。

halopac

『Halo Legends』
発売中
発売元:ワーナー・ホーム・ビデオ
Blu-ray版(2枚組)
価格:5980円[税込]
品番:WBA-Y27242

DVD版(3枚組)
価格:4980円[税込]
品番:DLX-Y27243

【日本オリジナル仕様】
◆ジャケットデザイン
◆特典ディスク1枚封入(DVD仕様)
◆初回生産限定特典封入(絵コンテ集、ポストカード1枚)
※ジャケットはBlu-ray版のものです。


[関連記事]
※押井守、ボンズなど最強スタッフで『Halo』をアニメ化
※原作のファンが見たい映像が盛り込まれている! アニメビッグプロジェクト“Halo Legends(ヘイロー レジェンズ)”発表
※『Halo(ヘイロー)』と日本アニメのトップクリエーターが奇跡のコラボ、『Halo Legends』インタビュー
※アニメ『Halo Legends』がブルーレイとDVDで2010年2月16日に発売決定
 

【Halo Legendsの世界】の関連記事

この記事の個別URL

ソーシャルブックマーク

  • はてなブックマークに追加
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • この記事をつぶやく

その他のニュース

『バイオハザード RE:2』レビュー。美化された思い出をさらに超えるおもしろさ。“怖さ”以外にも楽しめる要素が多数

2019年1月25日(金)に発売を迎える、カプコンのサバイバルホラー“再:新作”『バイオハザード RE:2』。作品の魅力、そして恐怖を記事担当ライターのゴジラ太田が語る!

【ゲームソフト販売本数ランキング TOP30】集計期間:2019年01月14日〜2019年01月20日

ひさびさのシリーズ最新作、『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン』が好調な滑り出し

『ストリートファイター』のesports大会“ストリートファイターリーグ”が、4月よりアメリカで開催決定、3人で編成される6チームが総当たり戦で競う

カプコンは、『ストリートファイター』を使用したeスポーツの“ストリートファイターリーグ”、“Street Fighter Pro League - USA”をアメリカで開催することを発表した。

『レインボーシックス シージ』闘会議2019“遊びホーダイ エリア”にて野良連合、FAV gamingプロ選手によるコーチングイベントが開催決定

2019年1月26日〜1月27日に千葉・幕張メッセにて開催予定のゲームファンとゲーム大会の祭典“JAEPO×闘会議 2019”内“遊びホーダイエリア”において、プロ選手によるティーチングイベントと公式コスプレイヤーによるコスプレイベントが開催される。

『WWE 2K19』最後のDLCはコレだ! キャンディス・レラエなど注目のスーパースターたちを楽しめる“Rising Stars Pack”が配信開始

2Kは、プレイステーション4、Xbox One、PC用ソフト『WWE 2K19』において、キャンディス・レラエなど注目のスーパースターたちを追加するDLC“Rising Stars Pack”の配信を開始した。

『タワー オブ アイオン』5年ぶりの新クラス実装が決定&“ネーミングディーヴァ2019”開催! 新イベント“変身戦記イルミエール”もスタート

2019年1月23日、エヌ・シー・ジャパンはPC用ゲーム『The Tower of AION(タワー オブ アイオン)』において、5年ぶりとなる新クラスの実装に伴うクラスネーム募集キャンペーン“ネーミングディーヴァ2019”を開催することを発表した。また、新イベント“変身戦記イルミエール”も同時開催。

“eSPORTS 国際チャレンジカップ 〜日本選抜 vs アジア選抜〜”の競技タイトルに『オーバーウォッチ』が追加決定

一般社団法人日本eスポーツ連合は、2019年1月26日、27日に幕張メッセで開催予定の“eSPORTS 国際チャレンジカップ 〜日本選抜 vs アジア選抜〜”の競技タイトルに『オーバーウォッチ』の追加を発表した。

名試合が量産される予感! 『リーグ・オブ・レジェンド』国内プロリーグ“LJL 2019”開幕戦からアツさを感じた理由

2019年1月19日、PC用オンライン対戦ゲーム『リーグ・オブ・レジェンド』の国内プロリーグ“LJL 2019”Spring Splitが開幕した。

【俺たちのアケアカ】本日、2019年1月23日22時00分より生放送!【ファミ通チャンネル】

週刊ファミ通のででおとみさいル小野のふたりで、名作クラシックゲームをゆる〜く遊ぶ番組。今回はアクションゲームの『ボンジャック』と『NINJA MASTER'S 〜覇王忍法帖〜』を遊びます!

『アーケードアーカイブス ボンジャック』がNintendo Switchで1月24日に配信決定!

ハムスターは、Nintendo Switch用ソフト『アーケードアーカイブス ボンジャック』を2019年1月24日に配信することを決定した。