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ボンズ:戦闘シーンで泣ける! 渾身のアクションを実現した“Prototype”
【Halo Legendsの世界】

2009/12/29

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●2度とないかもしれない……というくらい楽しい仕事だった

 日本が世界に誇るアニメスタジオがオムニバズム形式で『Halo(ヘイロー)』ワールドを綴るアニメ作品『Halo Legends(ヘイローレジェンズ)』。ファミ通Xbox 360(毎月30日発売)とファミ通.comでは、各アニメスタジオにインタビューを敢行。作品の見どころなどを聞く。ファミ通.comではインタビューの完全版をお届けする(不定期連載)。

 第1回目に紹介するのは『鋼の錬金術師』や『交響詩篇エウレカセブン』などの人気作で知られる気鋭のアニメスタジオ、ボンズ。同社が手がける“Prototype”は、プロトタイプの二足歩行兵器アーマースーツを破壊する任務についた、ある軍曹の決断を描く作品で、全編にわたって展開される戦闘シーンは「さすがはボンズ」と唸らせるクオリティー。本作で監督を務める村木靖氏と、演出を担当した京田知己氏に聞いた。

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村木靖氏(左)
『交響詩篇エウレカセブン』シリーズで特技監督などを務める。迫力のある戦闘シーンは“村木サーカス”とも呼ばれファンからの支持も厚い。“Prototype”では監督・絵コンテ・作画を担当する。

京田知己氏(右)
『交響詩篇エウレカセブン』シリーズの監督としておなじみ。劇場用『ラーゼフォン 多元変奏曲』の監督などを担当。“Prototype”では演出として、村木監督を補佐する役割を担う。 


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――まずは、『Halo Legends』に関わるようになった経緯から教えてください。

村木 ちょうど1年くらいまえに、ボンズの南(雅彦)社長から「こんな話が来たんだけど、どう?」って聞かれたのが最初ですね。それまで『Halo(ヘイロー)』シリーズのことはまったく知らなかったのですが、もともと戦争モノが好きだったんですね。それでマスターチーフのデザインを見て、「これで何かをやるのなら楽しそうだ」って思ったんです。ただ、自分は戦闘シーンしかできないので、全体を見てもらえる人を……ということでバックアップを京田さんにお願いしたんです。

京田 今回僕は“演出”として参加しています。最初は“テクニカルディレクター”にしようかと思ったんですが、マイクロソフトの方に「そのクレジットはこの場合には合わない!」って言われて却下されました(笑)。

――ストーリーの骨子などは、マイクロソフトから話が来た段階でできていたのですか?

村木 叩き台はありました。最初は、「艦隊のドッグファイトもありますよ。ミサイルを撃ったりするシーンもいっぱい出てきます」って言われたのですが、ちょうどそのとき劇場版『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』で戦闘シーンをたくさんやっていたので、「当分ミサイルはいいや」って思っていました(笑)。で、何気なく「パワードスーツじゃダメですか?」って聞いたら、話がパワードスーツにシフトし出したんです。「ほんとにこれでいいのかな?」って感じで、トントン拍子で進んでいきましたね(笑)。

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――(笑)。なぜパワードスーツのアイデアを?

村木 ものすごく好きなんですよ。ロバート・A・ハインラインの『宇宙の戦士』の映画化作品である『スターシップ・トゥルーパーズ』にパワードスーツが出てこなくてがっかりしたクチです(笑)。映画自体は好きなんですけどね。『Halo(ヘイロー)』の世界観にパワードスーツは似合うとも思いました。で、この話を荒牧(伸志)さんにしたら、「こんなんでいいかな?」って、ささっとパワードスーツを描いてくれたんです。

――あら、そうなんですか。

村木 荒牧さんはもともとメカニックデザインなども手がけていらしたので、お手のものだったんですね。その時点で色も塗ってあって、「これで行きましょう!」ってことになりました。

――パワードスーツのアイデアを軸に、ストーリーが練り上げられていった?

京田 パワードスーツで行くことになって、マイクロソフトさんからだいたいのアイデアが来たんですね。惑星に一般市民がいて、シャトルで脱出する……といった感じでした。それがものすごいボリュームで、到底10〜15分ではまとめられそうもなかったんです。それでマイクロソフトさんと相談のうえ、大幅にカットをしまして。そのうえで、『交響詩篇エウレカセブン』で手伝ってもらったライターの清水恵さんに叩き台のシナリオを書いてもらって、それをもとに絵コンテを作りつつ、内容を整えていった感じです。

――絵コンテはどのような形で?

村木 戦闘シーンを僕のほうで担当して、キャラのやりとりを京田さんにお願いした感じです。

――戦闘シーンではどのような点にこだわったのですか?

村木 基本はやりたいことをやっただけです(笑)。こだわったのは、つぎからつぎへ順番に敵が出てきて、それを倒していくというシューティング的な構成です。ひとつの画面に敵機が3機も4機も入ってくるような感じにはしませんでした。実際の戦闘ではそういうわけにはいきませんが。あと“Prototype”では、戦闘シーンのリアルさを重視しています。

――どんな点においてですか?

村木 たとえば、『交響詩篇エウレカセブン』もリアルはリアルなのですが、まだファンタジーが入っている。「飛行機はこういう軌跡では飛ばないだろうなあ」ということも、見せるためにあえてやっているんです。でも“Prototype”ではリアリティーに反することはあえて外しています。動きもあえてゆっくり目にしています。逆に『交響詩篇エウレカセブン』はそのへんをわざと速くして、自分たちで楽しんでいましたけど。

――村木さんの絵コンテを京田さんはどう引き継いだのですか?

京田 村木さんの絵コンテを見たときに、「これは戦闘シーンで泣けるな」と思ったので、その戦闘シーンをさらに盛り上げていけるようにつないでいくことを心がけました。

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――泣ける戦闘シーンとは?

京田 戦闘で多くの兵士たちが散っていくさまも含めて、軍曹の怨念が見えてくる絵コンテだったんですよ。これをふつうに作るだけで泣ける戦闘シーンになるだろうし、作画するスタッフのことを考えるとさらにすごいことになるという予感がありました。で、通常よりも間合いを1〜2秒多めに取るようにして、重さだったり空気感だったりをちゃんと出せるように心がけました。カット割りも『エウレカセブン』に比べたらゆったりとしているんだけど、その分1カット1カットの密度はぜんぜんあがっていると思います。

――実際の作画にあたっては、どのような指示を出したのですか?

村木 担当してくれるアニメーターさんには、「自由にやってください」「楽しんでやってください」って言いました。で、みんな自由にやってくれた結果が“Prototype”です(笑)。とにかくスタッフの方には自由に作ってほしいと思っていました。中にはガチガチに決めてしまう監督もいるのですが、僕はそういうのが大嫌いだったので。自分がやるならそうはしたくなかったんです。実際のところうまい人ばかりだったので、原画のチェックはラクでしたね。

京田 “Prototype”に参加したアニメーターは、業界的に名の売れた実力派が多かったので、あがってきた原画を見るだけで楽しかったですね。あまりにも楽しくて、チェック漏れしてしまったくらい(笑)。

村木 ふたりで見ているのにわからなかったという(笑)。

――村木さんは原画のほうは?

村木 パワードスーツを描きました。ものすごく楽しかったですよ。いまは呆けていますから(笑)。あんなに楽しいことはもう二度とないだろうなあ……と遠い目ばかりをしています。

――(笑)。そんなに楽しかったのですか?

村木 やはりミリタリー感が好きなんでしょうかねえ、自分として。荒牧さんのパワードスーツを描いているだけで何の問題もなかった。パワードスーツは線が多かったのですが、まったく苦になりませんでしたね。画面だと真っ暗で、「これ、動画を描いた人怒っているんじゃないかな?」とか思いながら自分では楽しんでいました。

京田 逆におもしろ過ぎて、本来注意して見ないといけないところを見切れなくて、あとでちょっと自分が混乱してしまうというのがありましたね。少し間を空ければよかったところを、単純に絵が楽しくて見過ごしてしまったり。絵がすごくよかった分、完璧なリズムにはまだまだだったですね。ふだんから演出は、日々アップデートしながらつぎに活かすのですが、そういった意味ではすごく楽しんでやれたのですが、自分のなかではまだまだ越えなければならないハードルはあるなと実感しました。

――それでは最後に、本作の見どころなどを教えてください。

村木 見どころは、自分で好きにやった戦闘シーンですね。

――“村木サーカス”ファンも喜んでくれるであろうと?

村木 まあ、いるかどうかはわからないですが(笑)、作り手も楽しんでやらせてもらったので、楽しい感じになっていると思います。最近のテレビだとなかなか見られないことをやっていますし。

京田 最近見られない、ミリタリー系の人型マシンのアクションが入っていますし、自分が楽しんで作ったので、みんなも楽しんでくれるんじゃないかなと。「みんなこのアクションのおもしろさについてきて!」という気持ちはけっこうあります。

――アニメファンにこそ観て欲しい1作?

京田 両方あると思いますよ。『Halo(ヘイロー)』シリーズのファンの方には、“Prototype”によってシリーズの広がりを楽しんでいただけると思いますし、「ちゃんとしたアクションを観たい」というアニメファンにもアピールできる1作になっています。たくさん方に楽しんでいただけたら……と思います。

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