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クリエーターが開発秘話も披露、『テイルズ オブ ヴェスペリア 〜The First Strike〜』試写会が開催

2009/9/12

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●若き日のユーリとフレンを描く

 2009年9月12日、都内にて“『テイルズ オブ ヴェスペリア 〜The First Strike〜』トークイベント付きブロガー試写会”が行われた。バンダイナムコゲームスのRPG『テイルズ オブ ヴェスペリア』が映画化されることはご存じのとおりだが、この試写会はブロガーにお披露目することを目的に開催されたもの。本編上映のあとには、ユーリ・ローウェル役の鳥海浩輔とゲーム版のプロデューサーを務めるバンダイナムコゲームスの樋口義人氏をゲストに招いてのトークイベントなども行われた。

tovp 2009年10月3日に全国劇場公開を控えた『テイルズ オブ ヴェスペリア 〜The First Strike〜』は、ゲーム版以前を描くオリジナルストーリー。ゲームでもおなじみのユーリとフレンは騎士団に入団したばかりで、赴任したばかりの“シゾンタニア”で起こる異変に巻き込まれていくことになる。その主義の相違により、反発しあうユーリとフレンだが……。そのほかに、劇場版ではエステリーゼやリタ、レイヴンといったゲームでおなじみのキャラが多数登場し、物語を盛り上げていく。映画では、ユーリやフレンの葛藤や成長などが描かれており、110分の本編上映が終わったあとは、期せずして拍手が沸き起こっていた。

 本編上映のあとに行われたトークイベントでは、まずはバンダイナムコゲームスの樋口義人氏が登壇。司会者から「シリーズ初の映画化作品ですが、『テイルズ オブ ヴェスペリア』が選ばれた感想は?」と問われた樋口氏は、「うれしいです!」と感慨深げな面持ち。トークイベントは、事前にブロガーから募っておいた質問にゲストが答えていくという形式で行われたのだが、「ゲームで初めて知り合うキャラもおり、ゲームとアニメの人間関係で整合性をつけるのがたいへんでは?」との質問に、「そのへんはアニメのスタッフがゲーム版と矛盾がでないように気を遣ってくれました。ユーリとフレンの距離感のさじ加減が難しかったかもしれませんね」(樋口)と返答。また、「映画化しようとおもったきっかけは?」との質問には、「『テイルズ オブ ヴェスペリア』というタイトル名が付くずっとまえから、規模の大きなプロジェクトにしようという動きはありました。ちょうどバンダイさんといっしょになる時期で、映画という話がもちあがってきたんです。いっしょに仕事をしていたプロダクションI.Gさんとも、いつか1本の劇場版をやりたいという話をしていたので、タイミング的に合致したのが大きいです」(樋口)とのこと。さらに最後の「ゲームとアニメの作りかたの違いで意識する点は?」との質問には、「ゲームは操作をすることもあり演出の制限がある。映画は、ある意味片方向であることが利点と制限がある。プレイアビリティーがあるかどうかが大きいですね。映画はうらやましい面もたくさんあって、“この見た目”というところに力を入れられる作りになっている。その分苦労も多いと思いますが」(樋口)とクリエーターならではの視点でのコメントを披露した。

 おつぎに登壇したのがユーリ役の鳥海浩輔。会場の後ろのほうで、こっそり試写会を見ていたという鳥海さんだが、2ヵ月まえに行われたアフレコの段階では、当然絵はぜんぜんできあがっておらず、完成版を見るのはこれが初めてだったよう。登壇するなり「すごいですね! 大きな画面で見ると迫力が違いますね」と感嘆していた。「ゲームと映画の演じ分けで心がけたことは?」との問いに、「見ていただければわかるとおり、あまり変えていません(笑)」(鳥海)と会場を笑わせたあとで、「ゲームでは完成したキャラだったユーリですが、映画ではまだ若い部分がある。感情が出てくるままに自然に流れのなかで演じました」(鳥海)とのこと。それに対し樋口氏は、「『テイルズ オブ』シリーズは、ゲームのときは作りながらキャラが固まっていく部分があって、ゲームの序盤と終盤が違っていて、いい意味で成長している部分があるのですが、ユーリの場合本当に最初からキャラが固まっていましたね」と開発秘話を披露してくれた。それに応える形で鳥海さんも「ゲーム版のユーリは、周囲の成長を促すキャラみたいな部分がありましたね。そういう意味では、映画版は本当の意味での主役らしい主役になった感じかな」とコメントした。また、「いちばんの見どころは?」との質問には、「ナイレン隊長とのくだりですね。その後のゲーム版につながっていくユーリの人間形成に大きな影響を与えた人だと思うので。演じていても印象に残っています。ユーリが年を取ったらナイレンみたいになるんじゃないかな」(鳥海)とのことだ。ちなみにナイレンというのは、ユーリやフレンが所属する帝国騎士団の隊長で、映画版の大きなカギを握るキャラとなる。

 観終わったあとで、思わずゲーム版を遊びたくなってしまうほど、魅力的なキャラとストーリーが展開される『テイルズ オブ ヴェスペリア 〜The First Strike〜』。ゲーム版『テイルズ オブ ヴェスペリア』は、Xbox 360版が発売中で、プレイステーション3版が2009年9月17日発売予定。この秋は『テイルズ オブ ヴェスペリア』に注目だ。

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▲映画化に対して感慨深げなバンダイナムコゲームスの樋口義人氏。

▲「感情を表に出す若き日のユーリを演じていて気持ちがよかった」と鳥海氏(左)。


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▲ゲームでおなじみのキャラはもちろん、オリジナルキャラも多数登場してストーリーを盛り上げる。


※『テイルズ オブ ヴェスペリア 〜The First Strike〜』の公式サイトはこちら

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