HOME> アニメ・声優> 騎士から戦車まで、押井ウンチク満載の剣劇アクション!? 『宮本武蔵-双剣に馳せる夢-』製作発表会
●押井節と泉谷節が夢の競演!!
2009年3月18日から21日の期間、東京ビッグサイトで開催中の“東京国際アニメフェア2009”。同イベントにて、ビジネスデー初日となる18日、劇場アニメ『宮本武蔵-双剣に馳せる夢-』の製作発表会が行われた。発表会には原案・脚本の押井守氏、主題歌『生まれ落ちた者へ』を担当する泉谷しげる氏、監督の西久保瑞穂氏、プロダクションI.G社長の石川光久氏が列席。冴え渡る押井節あり、泉谷氏が“押井守ファン”としての顔を見せる場面ありの発表会となった。
左より、プロダクションI.G社長・石川光久氏、監督の西久保瑞穂氏、泉谷しげる氏、押井守氏。(※画像クリックで拡大されます) |
そして、そんな巨匠・押井守氏の構想を、劇場映画のフォーマットに落としこむ上でたいへんな苦労をしたのが、西久保瑞穂監督だ。なにせ、押井氏の宮本武蔵の構想は「左利きで女嫌いで万能の天才である武蔵と共通点があるのは、ダ・ヴィンチ。武蔵は日本のダ・ヴィンチ」というところから始まり、さらに押井氏は現場への指示として「あんまり動かすな」と言ったというのだから、これはたいへんだ。西久保監督は象徴的なエピソードとして、「(押井氏の書いた)脚本の第一稿に、もう決定稿と書いてあるのにびっくりしました。自分は直さないから、直すなら絵コンテで直せということです」と語って笑いをとると、さらに「武蔵の本なのに、シナリオのほとんどがウンチク。しかも騎士から戦車まで出てくるんです。それを作品としてもうちょっと見やすく、楽しくしたので、(押井氏)本人は不満だと思うんですが、任せると言われたので大丈夫だと思います」と、苦労話を交えながらも力強く語っていた。具体的には押井氏の語りの前後に剣劇アクションシーンを加え、浪曲を乗せることで、押井節と受け入れられやすいエンターテイメント性のバランスをとったようだ。西久保監督の仕事には押井氏も信頼を置いているようで、最後は「僕の思っているものとは違うんですけど、いいものになっていると思います。僕自身も楽しみにしています」と語っていた。劇場版『宮本武蔵-双剣に馳せる夢-』は、2009年6月、テアトル新宿ほかで公開予定だ。
押井守氏からは、「武蔵のような万能型は日本では評価されない。僕のように実写やらいろいろやる人間は評価されず、宮さん(※宮崎駿氏)のように動画ひと筋の人が評価される」などの軽口も。本作は「本当の武蔵のドキュメンタリーのつもりで作ったが、ドキュメンタリーではない」とのこと。 |
押井作品については押井守本人よりも詳しいと豪語する泉谷氏。「控室を見てると、押井監督とプロダクションI.Gが仲よくやってるかがいちばん心配だよ」と話して爆笑を誘っていた。「映画っていうのは発表してできるまで、一生懸命作ってます。いいものになると思うんで、早くいつ公開されるか教えて!」と最後はやはりファンとしてコメントした泉谷氏だった。 |
「海外のスタジオで10時間お金儲けの話をしたときは決まらなかったのに、翌日のタクシーで(押井氏が)10秒考えて武蔵でやろうと話したら決まった」と笑いをとったものの、押井氏からは「石川の話は嘘です」とバッサリ。この日は泉谷氏まで加わったことで、終始苦笑するしかない石川社長だったが、最後は泉谷氏のDVDをサプライズ宣伝。 |
西久保監督の中には、60歳を超えてなお現役バリバリの泉谷氏と、武蔵がダブる部分もあったそう。「押井守のウンチクと、音楽と剣劇をミックスして作りました。よろしくお願いします!」 |
場面カット |
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宮本武蔵-双剣に馳せる夢- |
2009年初夏劇場公開 |
(取材:中里キリ)
※“東京国際アニメフェア2009”公式サイトはこちら
※『宮本武蔵-双剣に馳せる夢-』公式サイトはこちら
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