コントローラー開発は苦労の連続

マラカスコントローラー
▲これが噂のマラカスコントローラーだ!
 当初「テレビの上にユニットを置いてコントローラの動きを追尾させよう」と考えてまして、当時開発が進んでいたドリームアイ(注:ドリームキャストとつなぐデジタルビデオカメラ、発売日未定)を利用する案もありました。実際、ドリームアイでも追尾は可能なのですが、マラカスを振るスピードにはさすがに対応しきれない。

 気圧センサーで位置の高さを測る案もありました。平地と山地では気圧が違うでしょ。それを応用する仕組み。でも、マラカスを振る範囲内では気圧なんてほとんど変わらないんです。実際にはそれも測定できる装置もあるそうですが、当然高価なわけ。「マンションの最上階と最下階で遊んでいる人ではプレイ内容も違ってきちゃうよね」って話も出てきたり……(笑)。

 アイデアが数十通りでてきましたが、最終的には、地面にセンサーの付いたベースユニットを置いて、接続されたマラカスと信号のやり取りをして位置を測定する方法に落ち着きました。特許などの関係で具体的な原理はお話しできませんが。

 通常のモーションキャプチャで空間を測定するためには、装置が1000万円から場合によっては1億円かかるのを、今回は7800円で実現しましたからね。そういう意味ではかなりお得だと思います。

マラカスコントローラーを持ってポーズ
▲開発に丸半年を費やし、見事完成したマラカスコントローラーを手にポーズ
 空間を認識できるようになったことで、これからのゲームの可能性が広がってくると思います。実は、今回開発したベースユニットを使って、(マラカス以外の)別のコントローラーを開発することもできます。たとえば、剣コントローラーを開発して剣の軌跡を測定して遊べる、とか。

 実際、昨年の新入社員の中に『実際に剣を振って遊ぶRPG』の原案を出してきた奴がいたんです。でも、ゲームが面白いかどうかという以前に「現実問題として空間認識をできないでしょ?」ということを理由に、僕ら先輩社員がそのアイデアをバカにした事があったんです。それから約1年……。なんとそれが実現しちゃっている(笑)。

 もし、今年の新入社員が同じアイデアを出していたら、「そのゲーム面白い、やろう」となるかもしれない。わずか1年で回答が変わってしまうくらい、このシステムはすごいんです。

 あと空間を認識できるコントローラは、既存のゲームソフトの楽しみ方も広げてくれるんですよ。『ソニックアドベンチャー』もこうして(マラカスコントローラーを上げる仕草)前後左右に動かしたり、もう一方のマラカスコントローラーでスピンダッシュをしたりとかして、プレイできちゃう。ぼくは「ウィンディバレー」までクリアしました。「ライトスピンダッシュ」ができないから全クリアは無理ですけど。たぶん、ほかのゲームでもマラカスコントローラが使えると思うので、ぜひやってみて欲しいですね。 
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