著者紹介

喫茶板東

ファミ通.comでインプレッションを書いたりしてるフリーライター。この記事を通じて『テラリア』ファンを増やすのが当面の目標。みんなも掘ろうぜ!

あの傑作アクションゲームの日本語版がついに登場!

 2013年5月23日、ついに日本でもプレイステーション3で『テラリア』が発売される。ざっくり言えば“カスタマイズ要素がやたら豊富な2Dアクションゲーム”。大本は海外のPC用インディーズゲームながら、おもしろすぎて200万本以上売れた大ヒット作品なのだ。

 筆者は2012年のお正月に遊んで衝撃を受け、100時間以上もプレイするほどハマってしまった、大のお気に入りゲームだ。だが、不満点がないわけでもない。ひとつは、ゲーム内容が当然ながら英語だということ。もうひとつは、マウス+キーボードという操作のため友だちが遊んでくれず、マルチプレイを楽しめなかったのだ。

 だが、今回登場するプレイステーション3版は、そんな(個人的な)PC版の不満点が見事に解消されている。こりゃー、また遊ぶしかないっしょ! 遊んだのは1年半前なので、内容もいい感じに忘れているし。というわけで、久しぶりに『テラリア』をプレイし、このブログでその魅力を伝えていきたいと思う。

▲かわいいドット絵も『テラリア』の魅力のひとつ。プレイステーション3版は、もちろん完全にローカライズされている。

▲海外のゲームでよくある、ロード画面に表示されるヘンな文章までバッチリ和訳されている。どうやらこの画面では、がんばって雑草を生やしているらしい。

この世界はすべてがブロックで構築されている!

 さっそくゲームスタート! といきたいところだが、じつはPS3版は新たにチュートリアルモードが搭載されている。本作の基本的なルールや操作方法をプレイしつつ学べるので、経験者でもひととおり触っておきたいところだ。またチュートリアルモードをプレイできる体験版が配信される予定なので、本作に興味がある人は期待して待っておくといいだろう。

▲ゲームの基本を学べるチュートリアルモード。まずはこれをプレイして、どんなゲームか把握しよう。

▲原作のPC版はマウスでカーソルを動かすのだが、PS3版はカーソルは自動で移動。右スティックを押し込むことで“マニュアルカーソルモード”となり、カーソルを自由に動かせる。

 筆者もチュートリアルでゲーム内容をおさらいしてから、今度こそゲームスタート。最初に行うのはキャラクターメイキングだ。自分のキャラクターは性別と髪型を変更可能で、肌やシャツ、靴などさまざまな部位のカラーも変更できる。

 また、難易度もここで設定する。やさしい、ふつう、むずかしいの3種類から選べ、それぞれ死んだときのペナルティが異なる。やさしいは倒されたときにコインを落とし、ふつうはアイテムを全部落とす。そして、むずかしいは死んだらキャラクターがロストしてしまうのだ。本作は拠点から離れた地点で倒されることが割と多い(=アイテム回収が難しい)ため、よほどのことがない限りは、やさしいを選ぶといいだろう。「いいや、俺は世紀末覇者だ!」と自信がある人のみ、むずかしいを選べばいい。

▲キャラクターは髪型を選べるほか、目や髪の色、シャツなどのカラーを自由に変えられる。

▲難易度“むずかしい”は、ぶっちゃけ難しいを通り越して苦行の域。趣味が荒行の人以外は“やさしい”を選んでおこう。

 続いて、作成するワールドのサイズを選ぶ。こちらはせまい、ふつう、おおきいの3種類から選択可能。大きいほうが潜在的な資源の量が増えるというメリットがあるが、“せまい”でも鬼のように広いため、やはり世紀末覇者以外はせまいを選ぶといいだろう。

 ワールドが作成されたら、いよいよゲームスタート。木が生い茂る草原から始まり、どうのショートソードやツルハシなどを初期装備として持っている。

 本作最大の特徴は、この地面や木といった世界を構成するオブジェクトがすべてブロック単位で構成されていることだ。それらを壊してブロックを回収し、新たに配置しなおして世界を作り替えられるのだ。「じゃあ好きなように世界をカスタマイズすることがゲームの目的なの?」と思うかもしれないが、それはちょっと違う。確かにそのような遊びかたもできるが、本作には明確な目的があるのだ。

▲本編では、新たなワールドを作ると地形がランダムに生成される。何度プレイしても新鮮な気持ちで探索を楽しめるシステムなのだ。

今回は『テラリア』で家を作るぞ〜

 では『テラリア』の目的は何だ?というと、そのひとつは“世界各地にいるボスキャラクターを倒すこと”だ。ただし、ボスはハンパなく強いため、主人公の装備を強化する必要がある。そのためには世界を巡って資源を集めることが大切で、そのような冒険には拠点があると便利。じゃあ拠点を作ろう!というわけで、まずは家を作ることが本作のセオリーなのだ。

 幸い、スタート地点には木がたくさんあるため、まずはこの木を切り倒す。初期装備であるオノを装備し、木を何回か叩くと、木がいくつかの“もくざい”となるのだ。これをくり返して“もくざい”を集め、ついでに土地を平らにならしたら、下準備は完了。よーし、建てるぞー!

▲木はオノで数回叩くと、このように“もくざい”へと変化する。また新たな木を発生させるアイテム“どんぐり”も出現するのだ。

▲土や石といった世界を構成するオブジェクトは、ツルハシで掘れる。たとえば土を掘ると、その部分の土がなくなり“つちブロック”に変化。

▲さきほど入手した“もくざい”を大地に再配置し、家の基礎を作っていく。

▲“もくざい”をはじめとする材料は、再配置するだけが利用方法ではない。これらを材料に、新たなアイテムを作ることも可能。

 さきほど入手した“もくざい”を選択し、地面に配置して四角い形を作る。こんな簡単な作業で、家の外壁は完成だ。このとき気をつけたいのは、外壁を含む家のサイズが、縦6×横10ブロック以上のサイズにすること。これより小さいと、家として認められないのだ。

 続いて、ドアやイスといった家具類を作るのだが……、じつは最初は基本的なアイテムしか作れない。そこで、まずは基本アイテムのひとつ“ワークベンチ”を作成し、家に設置。この周囲でクラフト画面を開くと、作成できるアイテムが大幅に増え、イスやドアなどが作れるようになる。

 というわけで、さっそくイスを作り、ドアはふたつ作成。壁も必要なので、“きのかべ”を大量に作り、設置していく。ちなみに、これらはすべて“もくざい”だけで作れる。最後に、光源である“たいまつ”を作って設置し、念願の我が家が完成! これで冒険に出発する下準備は整った。

 ちなみに、このように作成した家には、NPCが住んでくれる。彼らはヒントを教えてくれたり、アイテムを売ってくれるなど、冒険の手助けをしてくれる。ゲーム攻略には欠かせない要素なのだ。

▲イスや壁紙を設置し、家の完成が見えてきた。スライムやウサギも建設中の家が気になる様子。

▲さきほどからチラチラ見えていた人物こそがNPC。家が完成すると住み着くのだ。住んでいるNPCの旗を表示するように設定することもできる。

鉱石を求めて、いざ冒険の旅へ!

 家ができたので、さっそく冒険に出発。当面の目標は、装備や設備を強化するため、銅や鉄、銀などの鉱石を集めることだ。これらは地中から見つかるので、地面を掘って探していくことになる。とりあえず自宅の周囲をウロウロしていたら、地下に巨大な空洞を発見。付近から穴を掘って、洞窟探索としゃれこむことにする。……が、残念ながらこの洞窟は小さく、すぐ行き止まりにブチ当たってしまった。まあ、“てっこうせき”が少しだけあったので、よしとするか!

 ふと気がつくと、すっかり日が落ちて夜に。本作には時間の概念があり、夜は大量のモンスターが襲ってくる危険な時間だ。こいつはいかん!というわけで自宅に戻り、ドアを閉めて夜が明けるのを待つことにした。

▲こんな感じで、地面を掘り掘りして素材を探すのが本作のプレイの大半を占める。この掘る作業がヤミツキになってしまうのだ。

▲夜は“ゾンビ”や“あくまのめだま”といったモンスターが登場。家の入り口で撃退しつつ、夜が明けるのを待つ。

▲雪が降りしきる雪原地帯を発見。なんか下に天然の洞窟が続いている……。

▲冒険の途中で“たからばこ”が見つかることも。トレジャーハント的な要素も楽しめるのだ。

 一夜明けたあと、ふたたび冒険へ出発。しばらく左へ進むと、雪原地帯があった。そう、本作には草原以外にも、雪原や砂漠などさまざまな地域が存在するのだ! ちなみに、自然の洞窟からはツボや宝箱などが見つかることも。ツボを破壊するとアイテムを入手できるので、こまめに壊していきたいところ。宝箱は中から大量のアイテムを入手できる。また“たからばこ”自体を持ち帰ることも可能だ。

 この雪原に天然の洞窟があったため、探索開始。“てっこうせき”や“どうこうせき”など、資源がチョコチョコ見つかり、ホクホク顔で地下に潜っていたところ、スライムの攻撃で穴に落とされ落下、倒されてしまう。けっこう深くまで潜ったのに、スタート地点に戻されてしまった。「まあいいさ、ちょうど帰りたかったし!」と涙目で自分に言い訳をし、いったん自宅へ撤退。見つけた鉱石を利用して設備を強化し、“どうのよろい”を作成した。鉄はツルハシを作るために溜めておこう、と考えていたのだが、操作ミスでうっかり“てつのハンマー”を作ってしまったのはご愛敬。「いいんだよ、これ、欲しかったんだよ!!」とふたたび自分に言い訳をしつつ、自宅を増築して現実逃避する。

▲金属製の装備を作るのは、じつはけっこう手順がかかる。まずは“かまど”を作って設置。

▲その“かまど”付近で、各種“こうせき”をもとに“インゴット”を作る。

▲こうして作成した“てつのインゴット”で、今度は“てつのかなとこ”を作り、設置すると……。

▲やっと金属製の武器や道具を作成できるように! これらの作成にはインゴットが大量に必要なため、さらに多くの鉱石を集める必要があるのだ。ぶっちゃけスゲー大変。

▲荘厳な雰囲気をかもし出している神殿を発見。入り口には謎の“ろうじん”が……。

▲“のろい”を選んだらいきなりボス出現! こんな感じで世界の各地には強大なボスが待ち受けているのだ。

 今度は右に冒険だ! というわけでズンズン進んでいくと、なんか神殿のような場所を発見。なかには“ろうじん”がおり、話しかけると「もっと強くなってから戻って来るのじゃ」なんて返答が。うーん、なんだっけなぁ、これ……とかすかな記憶をたぐりつつ、会話の選択肢である“のろい”を何の気なしに選んでみると、急にバカでかいガイコツが出現! そう、じつはこの“ろうじん”は、ボスのひとりである“スケルトロン”を出現させるキーマンだったのだ。

 やっべやっべと慌てるも、体力が減っていたことも災いし、わずか3秒ほどで倒されてしまう。「これはきっと“うかつなことはするな!”という開発者からのメッセージだな」と勝手に都合よく解釈し、筆者はふたたび新たな冒険へと旅立つのであった……。

Published by 505 Games (and Spike Chunsoft for Japan region).
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