『伝説のまもりびと by GMO』
株式会社レグゼ
田中宏明氏
高橋章浩氏
『ガドラン★マスター byGMO』
株式会社スーパーアプリ
飯沼正樹氏
この1年で、驚異的な成長を見せているソーシャルゲーム業界。とくにフィーチャーフォン向け作品の市場規模は、年間1000億円超にまでなっている。フィーチャーフォン向けの作品は、サーバーなどの通信・システム環境さえ整えれば、少人数・低予算で制作可能なため、中小メーカーにもチャンスをつかみやすい状況が生まれており、実際にいくつもの成功例が存在する。そんな状況の中、ソーシャルゲームの制作を目指すクリエイターたちの環境面を支援するため生まれたのが、"アプリやろうぜ! by GMO"プロジェクトだ。以下に、プロジェクトを通して成功をつかんだ『伝説のまもりびと』の株式会社レグゼ、そして『ガドラン★マスター』の株式会社スーパーアプリ、ふたつのメーカーのキーマンに成功を勝ち取るに至った経緯や、その秘訣を聞いた。
サーバー運営を始め、インターネット業界大手企業であるGMOインターネットグループが実施する、ソーシャルゲーム開発支援プロジェクト。同社が開発費用や環境などを提供し、「ソーシャルゲームを作りたい!」というクリエイターたちをバックアップするというものだ。支援は企画書を応募し、選考を通過した企業、個人に対して行われる。2010年に第1期、2011年春に第2期募集が行われ、現在は第3期の応募が2011年9月30日まで受付中。第1期の合格者からは、本記事でインタビューを行っている株式会社レグゼ、株式会社スーパーアプリなどを輩出。両社の代表タイトル『伝説のまもりびと』、『ガドラン★マスター』は、それぞれ多数の登録者を抱え月商も数千万規模という大きな成功を収めている。
![]() | ![]() |
---|---|
ものづくりインジャパン株式会社 | ミラクルフィッシング byGMO |
株式会社スーパーアプリ | ガドラン★マスター byGMO |
株式会社エクスクウェイド | トレジャー★列島 byGMO |
株式会社ゲームロア | パラダイス★リゾート byGMO、エンジェルギルド byGMO |
株式会社レグゼ | 伝説のまもりびと byGMO |
株式会社K sound design | モバイルウォーズ byGMO |
株式会社ファーストインパクト | しま★つく byGMO |
株式会社スプーキーズ | 庭爺 byGMO |
株式会社ティンマシン | てのひら★クエスト byGMO |
株式会社コスモマキアー | 星屑の大戦★コスモマキアー byGMO |
有限会社Sol Entertainment | サッカー★魂 byGMO |
河本産業株式会社 | 痛快!大籠城 byGMO |
株式会社SCOOPY | ドラゴンと生徒会長 byGMO |
株式会社マロウエンターテイメント | 天空のブラックスミス byGMO、大発見!ドラゴン&トレジャー |
――『伝説のまもりびと』は、月商1億円を記録したこともあるそうですが、この大ヒットの要因をどのように分析していますか?
高橋章浩氏(以下、高橋) それまでのソーシャルゲームとは、まったく違うゲーム性を持っていたからかなと思っています。
田中宏明氏(以下、田中) 流行りに流されず、自分で「楽しい」と思えるゲームを作ることに妥協しなかったのが、成功につながったんだと思っています。
――ゲーム作りにそこまでこだわりを持っているレグゼが、ソーシャルゲームを作ろうと思ったきっかけは何だったのでしょうか?
田中 ソーシャルゲームは資金的にも敷居が低く、誰にでもチャレンジできるやり甲斐のある分野です。もともと、高橋と共に「チャレンジしよう」と話していたのですが、そこで友人から資金やシステム面で援助してくれる"アプリやろうぜ!"が実施されると聞いて、いいチャンスだと思ったのがきっかけでした。
――"アプリやろうぜ!"の力を借りて参入したソーシャルゲームで、成功の手応えを感じたのは、いつ頃だったのでしょうか?
田中 直接的なところでは、売上や登録者数は、昨年末あたりから上昇し始めました。それで開発の人員も増やして……といっても、いまでもまだ8人ですが(笑)。
高橋 最近は数字よりも、別の形でユーザーさんからの愛情を感じます。自作の『まもりびと』Tシャツを作って、その画像をTwitterにアップしてくれる人もいたりして、すごく励みになっています。
――収入もかなり増えたと思うのですが、生活は変わりましたか?
田中 収入は増えたのですが、毎日淡々と仕事しかしていないので、生活はあまり変わりません。自分の生活をどうこうする、ということよりも、ユーザーの期待を裏切らないゲームを作り続けていくことがいまの目標ですね。
高橋氏が作った『Eight Defender’s』を元に作られた、ソーシャルRPG。プレイヤーは"まもりびと"となって、襲い来るさまざまな敵を撃退する"任務"をこなしていく。修行や武器の作成、精錬で自分を成長させながら、さまざまなクラス(職業)を極めていこう。高難度の任務をクリアーするには、武器やクラスに設定されているスキルを活用したり、強力なまもりびとを持っているプレイヤーを仲間にして戦いに協力してもらう必要があるなど、勝つための戦術をアレコレ練られる奥深さが魅力だ。
『伝説のまもりびと byGMO』
Mobage/RPG/プレイ料金:アイテム課金制
――2010年のMobage版に続き、今年にはGREE版もリリースされた『ガドラン★マスター』ですが、現在登録者はどのくらいの数になっているのでしょうか?
飯沼正樹氏(以下、飯沼) 登録者数は今年の6月でGREE、Mobage併せて120万人を超えました。とくにMobage版では、最高で月間約8億PV(ページビュー)を記録するなど、びっくりするほどの反応がありましたね。この数字はさすがに予測できなくて、サーバーの維持がたいへんでした。
――ケタが多すぎてピンとこない数字です。売上もすごいのでは?
飯沼 イベントの実施状況などでも変わってくるのですが、月額数千万くらいのレベルです。
――年間では数億円もの収入になっている、と! "アプリやろうぜ!"プロジェクト参加の前と後で、会社に変化はありましたか?
飯沼 人が倍近くに増えた、というのがいちばんの変化です。ゲームを作ったり、維持したりしていくのに人手はいくらあっても足りない、という感じです。そんな状況なので、"アプリやろうぜ!"を通してGMOからサーバー運用など、技術面でサポートをしてもらえたのは大きかったですね。
――そういったメリットも魅力である、"アプリやろうぜ!"に合格した秘訣を教えてください。
飯沼 社内のデザイナーをフル回転させて、ビジュアル的に非常にわかりやすい企画書に仕上げたからだと思っています。後で事務局の方にも「企画書はピカイチ」だったと言われました。
――これだけの成功を収めた自分へご褒美を買ったりしましたか?
飯沼 何も買いませんでしたね。会社を経営している立場ですから、「贅沢は敵だ」ということで。その代わり、以前とは比べ物にならないくらい"仕事"というご褒美をもらえるようになりました(笑)。
――それほどまでの数字を上げるまでに『ガドラン★マスター』が成功した秘訣は何だと思いますか?
飯沼 ひとつ挙げるとすれば、ユーザーに受け入れられるであろう要素を多く盛り込んだことです。当時、業界では"ドラゴン"や"育成"というテーマを入れたゲームは当たる、という噂がありました。それを実際に入れてみたら、本当にものすごく当たったんですよ。
――なるほど。ユーザーの好みはどうやって調べたのでしょうか?
飯沼 イベントを行ったときの反応や、ほかのゲームも含めたコミュニティーの掲示板などはチェックするようにしています。『ガドラン★マスター』も、リリース後に改良を重ねてユーザーの望む方向にゲームを改善していって、人気も上昇していったんです。
――リリース後の運営面も大事だということですね。
飯沼 そうですね。さまざまなユーザーがいるので、意見を全部取り入れることはできないのですが、スタッフで話し合って取捨選択しながらすぐに対応しています。そのスピード感は大切ですね。
破壊の神々"シャディオン"の打倒を目指し、守護竜"ガドラン"を育てながら戦っていくRPG。
GPS機能を利用して、日本中のプレイヤーと対戦ができるほか、ガドランは育てかた次第でさまざまな姿に変化するといった特徴がある。物語中に発生する、リアルタイムで進行する”クエストバトル”では、最大8人の仲間とともに戦闘に参加することが可能。ソーシャルゲームならではのおもしろさが存分に詰め込まれている。
Mobage/GREE
RPG/配信中/アイテム課金制
現在、第2期まで募集が終了している”アプリやろうぜ!”プロジェクト。『伝説のまもりびと』や『ガドラン★マスター』以外にも、現在さまざまなタイトルがリリースを控えている。その中でも注目の2作品を紹介!
ティンマシンゲームス
Mobage/7月配信予定/RPG/アイテム課金制
舞台は現代東京。しかし、そこでは"魔法カード"を駆使した"魔法戦争"がくり広げられていた……。プレイヤーは魔法を扱う学生となり、"魔法戦争"を生き抜き、自分の力を示すために戦いに身を投じることになる。最強の"魔法学生"を目指して、仲間とカードを駆使した魔法バトルに勝ち抜くのだ。また、プレイヤーのアバター(コスチューム)は魔法の力を引き出す力を持つ"魔法制服"と呼ばれるもの。もちろん、多彩な見た目の制服が用意されているので、装備を強化しながらオシャレを楽しむ、という要素もあるのだ。
たゆたう
GREE/配信中/アイテム課金制
ホストクラブを舞台にした恋愛シミュレーション。ひとりの常連客として、好きなホストを応援して店内ランキングナンバーワンへと導くのだ。何度も通うことでホストとの距離も徐々に縮まっていくぞ。また、月末に指名数最下位となってしまったホストは強制的に退店させられてしまい、二度と戻ってこなくなるので、好きになったら本気で応援しなければならない。という、ホスト遊びのおもしろさも忠実に再現している。また、"ホスト内ランキング"というものが記録され、同じホストを応援しているプレイヤーの中で、自分がどれだけ応援しているのかが順位でわかるようになっている。
『ガドラン★マスター』ゲーム内で、ガドランをファミ通読者だけの独自の姿に転生させられるカードをプレゼント! 欲しい人は、右のQRコードにアクセスして入手しよう。
※このアイテムを手に入れるには、チュートリアルを終わらせている必要があります。また、ひとつのIDにつき1個しか入手できません。
『東京魔法戦争』ゲーム内で使える、8320CP(カードポイント)と交換可能な特別アイテム"ファミ通カード"をプレゼント。欲しい人は、右のQRコードをチェック!
※このアイテムを手に入れるには、チュートリアルを終わらせている必要があります。また、ひとつのIDにつき1個しか入手できません。
(C)GMO INTERNET, Inc. (C)REGXE Inc. (C)SuperAppli,Inc. (C)TinmachineGames, Inc. (C)TAYUTAU, Inc.