2“ゲーム・オブ・ザ・イヤー”を始め、海外で多数のアワードを獲得したSF超大作『Mass Effect(マスエフェクト)』の続編がいよいよ発売される。あらゆる点でスケールアップした最新作の魅力に迫る。
西暦2185年――。時間と空間を支配する技術“マスエフェクト”の発見により、遠宇宙に進出することになった人類の運命を描く、壮大なスケールのRPG。主人公は、宇宙連合軍の勇者シェパード少佐。シェパード少佐は、宇宙船を駆使して、あまたある惑星を探索し、銀河系全体を巻き込む秘密を暴いていくことになる。戦闘は、部隊メンバーを率いて戦うリアルタイムTPS(三人称視点シューティング)により行われる。クエストをクリアーすることで主人公はレベルアップし、さらなる能力を獲得していくことに。プレイヤーの選択によってストーリーが変化する、インタラクティブな会話システムは前作に比べてさらに進化。状況によっては、会話の途中でアクションを起こすことも可能に。広大な銀河を自由に旅する冒険心を堪能できる、SF超大作だ。
シリーズ1作目にあたる『Mass Effect(マスエフェクト)』は、ただいまXbox 360 プラチナコレクションで発売中。クリアーしたセーブデータの引き継ぎもあり(詳細は後の記事を参照のこと)、1作目をプレイするとストーリーの楽しさは倍増すること請け合いだ。『2』がリリースされるまでに遊んでおくのもいいかも。もちろん、『2』をプレイした後で『1』を遊んでみるのもあり。「あのシーンはここにつながっていたんだ!」などの発見もあって楽しい。 価格は2940円[税込]だ。
宇宙連合軍の英雄、シェパード少佐が有機生命体の殲滅を目論む機械種族“リーパー”の襲撃を打ち破ってから2年。宇宙の至るところで、人類のコロニーが丸ごと消失するという事件が発生する。そんな中、シェパードは謎の勢力による襲撃を受け、消息を絶ってしまう。“死亡した”と伝えられていたシェパードだったが、高度な生物テクノロジーを有する秘密組織“サーベラス”の手により蘇ることに。人類の存続と繁栄のためには手段を選ばないサーベラスの目的とは? そして、新たな脅威にさらされる人類の運命は? シェパード少佐の新たなる冒険が始まる――。
昨今のゲームでは、珍しくないキャラクターのカスタマイズ要素だが、『Mass Effect 2(マスエフェクト2)』ではさらに多岐にわたってのこと細かな選択が可能。ファーストネームの決定に始まり、容姿や性別、出身地や経歴、戦闘スタイルなど、主人公のシェパードを自分好みのキャラにできる。驚くべきは、性別や経歴の選択などは後のストーリー展開に大きな影響を及ぼすということ。キャラクターのカスタマイズ時から物語は始まっているのだ。
人類滅亡を企む脅威の正体を突き止めるために、ノルマンディー SR-2号で宇宙を冒険していくことになる本作。主人公のシェパードは、広大な銀河を航行&探索しながら、ときに戦闘に身を投じ、ときに会話により情報を収集しながら、謎に満ち溢れた敵の核心に迫っていくことになる。ここでは、そんな『Mass Effect 2(マスエフェクト2)』の物語の流れを追っていこう。
『Mass Effect 2(マスエフェクト2)』の重要なシステムとして“会話”がある。本作では、主人公のシェパード少佐は登場キャラクターたちと多岐にわたる会話をこなすことができる。上陸先で話を聞くことで、新たな手掛かりを得たり、ノルマンディーのクルーと会話を重ねて信頼関係を築く……といったことが可能だ。会話は、選択形式で進んでいく。会話リングに表示された問いかけや受け答えのなかから、プレイヤーが言葉を選ぶことになる。そして、会話での選択は、主人公のモラルにも影響を及ぼすことに。会話には、言葉の選びかたや態度ひとつで、その後の展開さえ変えてしまうほどの影響力がある。宇宙ではコミュニケーション能力も問われるというわけだ。
会話をしていると、ときに「話していても埒があかない……」という状況が訪れることがある。本作から新たに採用された“介入システム”はまさにこんな場合にうってつけだ。画面に介入マークが表示され、トリガー操作により、状況に介入することができるようになるのだ。画面の左側にマークが表示された場合は道徳的な選択を、右側に表示された場合は若干暴力的な手段を取ることになる。シェパードの行動がその後の物語を動かす。
会話の詳細を公式サイトでチェック!>>宇宙を航行していくノルマンディー SR-2号。銀河のどこを探索していくかは、コンバットブリッジにある銀河の地図“ギャラクシーマップ”を広げて、目的地を決めることになる。どこから、どのような順序で探索していくのかはプレイヤーの自由に任せられている。ギャラクシーマップでは、移動の指示を出すだけでなく、惑星や施設の情報やデータを閲覧することができる。その情報によって、上陸できる惑星かどうかが判明する。上陸が可能な場合、上陸部隊を編成して探査することに。惑星では、未知の文明や異星人との出会い、そして脅威の手掛かりが待ち受けている。ときには戦闘が発生する可能性も……。ちなみに、惑星で希少な資源を見つけた場合は、発掘することもできる。採取した資源は、武器やノルマンディー SR-2号などのアップグレードに利用できる。
航行と探索を公式サイトでチェック!>>キモとなる戦闘は、TPS(三人称視点シューティング)でリアルタイムに進行する。敵と遭遇すると、シームレスに戦闘が始まり、プレイヤーは、武器や特殊能力を使って敵を倒すことになる。銃器は、アサルトライフル、ピストル、サブマシンガン、ショットガン、スナイパーライフルといったバラエティーに富んだ 5 系統が用意されており、“アビリティ”と呼ばれる特殊能力では、さまざまな能力を駆使できる。さらには、ともに戦う部隊メンバーに指示を出すことも可能に。自分はどの武器を使って、仲間にはどのように指示をだして……と、戦略性に富んだ幅広い戦いかたができるのだ。
使用する武器はアップグレードが可能。調査で上陸する惑星のショップに行くと、高性能な武器が売っているケースが多い。武器の性能を高めるパーツが売られていることも。さらに、ノルマンディー SR-2号の研究室で、強力な武器やアップグレードパーツを開発することも可能だ。
戦闘は、部隊単位での行動が基本となる。メンバーはそれぞれの判断のもとに行動することになるが、プレイヤーが指示を出すこともできる。メンバーには、それぞれ異なる戦闘スタイルを設定することができ、効率のよい戦いかたを仕掛けることも可能に。
戦闘の詳細を公式サイトでチェック!>>本作の大きな目的のひとつは、ノルマンディー SR-2号に搭乗する優秀な人材を集めること。銀河中からさまざまな分野のエキスパートを探し、仲間にすることで、部隊をより強力にしていくことになる。とくに、クルーとの交流を図ることは、リーダーであるシェパード少佐の大切な仕事のひとつだ。そのためのもっとも有効な手段が“会話”だ。シェパードは、クルーたちとの会話を重ねていくことで、少しずつ信頼関係が築かれていくことになる。クルーとの“絆”が、未知の世界への冒険では必須になるのだ。そして、クルーとの“絆”を深めることで、その相手が異性だったら、さらに深い関係になることも……。クルーと素敵な関係を築くことも、本作の大きな楽しみのひとつだ。
『スター・ウォーズ』や『スター・トレック』を例に引くまでもなく、宇宙を舞台にした作品はぼくたちをワクワクさせてくれる。とくに男子の場合このワクワク感はひとしおで、「無限に広がる大宇宙を冒険する」という浪漫が気分を高揚させてくれるのだろうなあ〜と思いもするのだが、この『Mass Effect 2(マスエフェクト2)』は、“宇宙を冒険する”という、21世紀初頭に生きる男子では一生実現することのない夢を、しっかりと叶えてくれるゲームだ。
なにしろ、設定からしてしっかりと構築されているのがうれしい。――ときは西暦2185年。人類は、時間と空間を支配する 技術“マスエフェクト”の発見により遠宇宙へと進出。複数の異星人種族からなる銀河統治組織“シタデル評議会”の一員として歩み始めていた――。という導入部を聞くだけでも、SFファンたるもの思わずうれしくなってしまう。
『Mass Effect 2(マスエフェクト2)』の主人公は、もちろん前作と同じく、宇宙連合軍の英雄シェパード少佐。前作から2年、宇宙の各所で、人類のコロニーが丸ごと消失するという未曾有の事件が発生し、その謎にシェパード少佐が立ち向かう……というストーリーだ。
『Mass Effect 2(マスエフェクト2)』は、導入部からしていきなり衝撃的だ。物語の冒頭で、シェパード少佐が搭乗するノルマンディー号は何者かに襲われ、ノルマンディー号は大破。シェパード少佐自体も瀕死の重傷を負ってしまう。「シェパードは大丈夫なのか?」と心配になる暇もあらばこそ、ときは2年後に移り、シェパードは謎の組織、驚異のバイオテクノロジー技術を持つサーベラスに蘇生させられることになる。サーベラスは “人類至上主義”を標榜しており、組織のトップであるイルーシブマンは何らかの目的をもって、シェパードを蘇生させたようなのだが……。シェパードはサーベラスの思惑に疑問を抱きつつも、銀河を巻き込む陰謀を暴くため、ノルマンディー SR-2号で宇宙を冒険することになる。
と、冒頭からいきなりのジェットコースターのような展開はさすがで、まったく飽きさせない。とくにぐいぐいと引き込ませられるのが、“会話システム”。インタラクティブ性ある会話システムは本作でも健在で、気になる話題を選んで会話をつないでいく様子は、本当にそのキャラクターと会話をしているかのよう。その会話システムを、本作でさらに洗練させたものにしているのが“介入システム”。こちらは、会話の途中で行動が取れるというもので、「このままでは状況は打開しないな……」という状況などで画面に介入マークが出現。相手に対して思い切った行動に出られるようになるのだ。現実ではなかなかは踏み切れないかもしれないが、ときには大胆な行動に出る必要があるときも!そういった意味では、より現実に近いシステムと言えるだろう。本作では、シェパード少佐もよりアグレッシブになっているのだ。
筆者がとくに楽しく感じたのが、ノルマンディー SR-2号内でのクルーとのやりとり。艦長(シェパード)たるもの、クルーの志気を高めるために艦内をくまなく歩きまわってクルーとのコミュニケーションに務めるわけだが、クルーから「艦長にきてもらえるとおもっていませんでした」などという言葉を聞くと、なぜかうれしくなってしまう。それは、「みんなのことを気にかけているんだよー」とか思いつつ、個々のキャラに親近感を抱くのを感じる。まるで、本当に仲間たちと冒険に出るようで、ワクワクしてしまう。そして、前作同様クルーたちと恋愛関係になれるのも楽しいところ。
キモとなる戦闘も、自分だけの武器をアップグレードしたり、部隊に指示を出したりと遊び応えは満点。プレイできたのは、ほんのさわり程度だったが、これからどんなさらなる冒険が展開されるのか、『Mass Effect 2(マスエフェクト2)』のプレイが楽しみでたまらない。
前作の『Mass Effect(マスエフェクト)』をクリアーしたプレイヤーは、そのセーブデータを『2』に引き継ぐことができる。主人公であるシェパードの外見や経歴といった基本データはもとより、前作で築いた各キャラクターとの関係も継続される。前作のミッションやサブクエストで、主人公がどのような行動を選択したのかもしっかりと引き継がれるので、前作のプレイヤーからしてみれば、よりダイレクトに前作の“続き”として楽しめることに! さらには、データの引き継ぎを行うと、前作をクリアーした時点でのレベルに応じて、『2』でのゲームスタート時に、経験値(XP)お金(クレジット)が付与されるなどのボーナスも。本作で初めて遊ぶという方でも心ゆくまで楽しめる『Mass Effect 2(マスエフェクト2)』だが、前作をプレイしておくと、さらにストーリーは深みのあるものになるのは間違いない。