『フェイト/エクストラ』の舞台は、シリーズの原作『Fate/stay night(フェイト/ステイナイト)』で描かれた穂群原学園に酷似している月海原学園。プレイヤーとなる主人公は、この学園に通う生徒だ。ストーリーの序盤は、原作で見かけた光景がそのまま描かれたりもするが、徐々に原作とは異なる『フェイト/エクストラ』のシナリオが進展していくことになる。そして、新たな"聖杯戦争"が始まるのだ。
手にした者の願いをなんでも叶えるという万能の願望機、"聖杯"。ただし、この聖杯を手にすることができるのは、ひとりだけなのだ。聖杯戦争とは、この聖杯を求める者たちが、最後のひとりになるまで戦い、殺し合う争奪戦のこと。プレイヤーも聖杯を手に入れて願いを叶えようとする参加者のひとりとして、過酷な戦いに身を投じることになる。
聖杯戦争は、霊子虚構世界、通称SE.RA.PH(セラフ)と呼ばれる仮想現実空間で開催される。聖杯戦争に参加する者たちは、みずからの魂を霊子化して、このセラフにハッキング。仮想空間に自身の体を実体化して、現実世界の生死をもかけて戦うのだ。本作の聖杯戦争は、そんな128人の霊子ハッカーたちによって行われるのである。
かつての(原作の)聖杯戦争は、魔術師(ウィザード)の血を引く7人の選ばれし参加者だけで行われていた。しかし、本作の世界設定である2030年代では、旧き魔術(マギ)は失われ、魔術師(メイガス)の伝統は細々としか受け継がれていないという。この時代で神秘を成すのは、生まれつき体内に魔術回路を持ち、魂を霊子化できる128人の魔術師たちなのだ。
正式に聖杯戦争への参加を認められた者は"マスター"と呼ばれ、セラフでの戦いに挑むことになる。主人公も、そんなマスターのひとりなのだ。ただし、生き残りをかけた戦いは、マスターみずから行うわけではない。英霊"サーヴァント"と契約し、彼らを闘争の代行者として戦わせるのだ。つまり、自分のサーヴァントが敵サーヴァントを倒すと、勝利となるのである。
サーヴァントは、人類史を観測する霊子コンピューター"月の眼(ムーンセル・オートマトン)"のデータベースから選抜された古今東西の英雄・偉人を一時的に再現したもの。第三法と呼ばれる魔法によって実体化した霊子生命であり、契約を交わしたマスターの魔力を媒介して戦いに挑む存在だ。また彼らは、セイバーやアーチャーといったクラス名で呼ばれている。
このほかにも、本作にはさまざまなキャラクターが登場する。原作で見覚えのあるキャラクターだけでなく、TYPE-MOONの作品に登場してきたファン必見のゲストキャラクターもいるぞ。
『フェイト/エクストラ』の世界は、"西欧財閥"と呼ばれる巨大組織によって管理、支配されている。人々のあらゆる活動は西欧財閥によって監視されているのだが、当然これを快く思わない者もおり、彼らは"レジスタンス"を組織して対抗しているのだ。いっぽう、西欧財閥の支配を逃れ、隔絶された世界に引きこもっている組織もある。錬金術を駆使して、みずからの意に沿う世界を築こうとしている"アトラス院"だ。この3つの勢力は、聖杯戦争を機にどのように動いていくのだろうか……?
『フェイト/エクストラ』の主人公。平凡な学園生活を送っていたが、聖杯戦争に参加することになってしまう。ゲーム開始まえに、性別を自由に選択することができる。
ハッキングなどを得意としている元フリーのエンジニア。世界を監視し、支配しているという"西欧財閥"に抵抗する組織"レジスタンス"に所属している。学園では優等生と評判の子。
主人公のクラスメイト。現実世界ではアジアのゲームチャンプとして知られている。ネットに繋がれたシステムに不正アクセスを行うクラッカーでもあるようだ。
西欧財閥の次期党首で、世界の王になるために教育されてきたエリート。西欧財閥の権威を揺るがしかねない聖杯を封印すべく、月海原学園に転校してくる。
錬金術を駆使して世界中に暗躍している"アトラス院"の錬金術士。人工的に魔術回路を埋め込まれ、アトラス院の代表として聖杯戦争に送り込まれてきた。
赤いコートドレスを身にまとう女性剣士。卓越した剣技を筆頭に、戦闘能力が全般的に高いのが特徴だ。戦いにおいて、もっとも優れたサーヴァントである。
アーチャーは弓などの間接、投擲武器を得意とするクラスだが、双剣も巧みに操る。原作で見覚えのある赤い外套を羽織った出で立ちだが、同一人物なのだろうか?
和風の衣装と、動物の耳としっぽが特徴的な半獣の呪術師。高い知力を持つサーヴァントだ。毒気の強い発言が多いが、マスターからの命令は遵守するようだ。
遠坂凛と契約したサーヴァントで、クラス名はランサー。手に持つ大きな赤い槍は威力抜群で、俊敏な動きで敵を翻弄する戦いを見せる。
聖杯戦争は、128人のマスターによるトーナメント戦で行われ、どのマスターと対戦するかは、聖杯戦争の進行を管理する"システム"から通知される。また、対戦相手との決戦までは、必ず6日の猶予期間(モラトリアム)が与えられる。その間に、学園生活の中で敵の情報を収集しつつ、3Dダンジョンの"アリーナ"に赴き、みずからのサーヴァントの強化するのだ。また、決戦に臨むための資格として、アリーナ内で暗号鍵"トリガー"をふたつ見つける必要もある。プレイヤーが6日でやるべきことは山のようにあるぞ。
月海原学園は、じつはセラフが作り出した固有結界によって維持されている、かりそめの世界なのだ。その事実に気づいた者だけが聖杯戦争のトーナメントに参加する権利を得ることができる。こうして、主人公たちは6日ごとに行われるトーナメントによる決戦をくり返して、最後のひとりになるまで戦い続けることになるのだ。
戦いは、3Dダンジョンの"アリーナ"で行う。アリーナには、セラフが放ったエネミーがうろついていて、接触すると戦闘が発生。エネミーを倒して経験値を得ることで、主人公の霊格が上がり、サーヴァントの力をより引き出すことができるようになるのだ。敵マスターとの決戦も、すべてこのアリーナで行われることになるぞ。
学園生活を送りつつ、アリーナで鍛錬。一日が終わると、その日の成果が表示されるぞ。
6日間の猶予が過ぎたら敵マスターと決戦だ。ただし、ふたつのトリガーを見つけておくことが戦うための条件となっているので注意。勝てばつぎの対戦が決まり、再び6日の猶予が与えられるぞ。
↓決戦までにトリガーを敵よりも先に入手する必要がある。
↑1日ごとに鍛錬や情報収集の成果が表示されるのだ。
↑アリーナには、トラップなどの仕掛けも施されている。
↓猶予期間中に、敵マスターと遭遇してしまうことも!?
戦闘は、あらかじめ6回分のサーヴァントの行動を選択してから行う仕組みだ。選択可能なサーヴァントの行動(コマンド)は、大きく分けて"通常攻撃"、"スキル"、"宝具"の3つ。敵の行動を推測しながら、こちらに有利なコマンドを選択していこう。ちなみに、"スキル"や"宝具"のコマンドは、とても強力だが、発動にさまざまな制限があるため、連続して選ぶことはできない。プレイヤーは、効果的なタイミングで選択するように心掛けるいっぽう、敵には"スキル"や"宝具"を使わせないように戦闘を進める工夫が必要だぞ。
行動の基本となる通常攻撃は、"ATTACK(攻撃)"、"BREAK(大技)"、"GUARD(防御)"の3種類がある。攻撃は大技に強く、防御に弱いなど、下記のような相性が設定されているぞ。敵の行動を読んで、自分のサーヴァントに有利なコマンドを選択できればいいのだが……。
各サーヴァントが持つ固有のスキルを使用する。スキルによって、大ダメージを与えたり、体力を回復できるが、サーヴァントの"マナ"を消費して発動するため、無限には使えない。また、攻撃系のスキルは敵の通常攻撃をすべて打ち破ることができる。
宝具は、サーヴァントを象徴する切り札的コマンド。敵のコマンドをすべて打ち消して、その威力を発揮する。とても強力だが、そのぶん発動にきびしい条件が課せられており、簡単には発動できない。敵に発動されると極めて不利になるので注意する必要もあるぞ。
マスターは、サーヴァントの行動を選択するだけでなく、"コードキャスト"と呼ばれるマスター自身のスキルで戦闘に介入することができる。コードキャストは、サーヴァントの体力を回復したり、状態異常を付与するものなど、マスターによって使える効果が異なるぞ。
↑戦闘はターン制。1ターンに6回行動できるので、6回分のコマンドを先に選択して戦いを始めるのだ。
←マスターも積極的に戦闘に関与することができるのだ。
↑主人公が持つコードキャストで、味方サーヴァントの体力を回復。
↓慎二のコードキャストは、敵の幸運値を減少させるというものだ。
原作同様、『フェイト/エクストラ』の聖杯戦争も、クラス名やサーヴァントが持つ戦闘の切り札"宝具"の情報をもとに相手の正体を暴き、事前に戦いの対策を練ることが重要とされている。つまり、敵サーヴァントの情報(情報マトリクス)を多く集めれば、来るべき決戦を有利に進めることができるのだ。情報マトリクスは、学園でのイベントや、アリーナでの遭遇戦で少しずつ集めていくことができるぞ。
情報マトリクスは、1日の成果画面やメニュー画面で確認できる。一日一日を計画的に過し、敵サーヴァントのクラスや、真名(選出された英雄・偉人の名前)、細かいステータスに至るまで情報を収集していこう。一定の情報を集めると、マトリクスレベルが上がり、そのぶん決戦のときにアドバンテージが得られるのだ。
TYPE-MOON作品の『魔法使いの夜』、『空の境界』などに登場した魔術師、蒼崎橙子と蒼崎青子。ふたりは、サーヴァントの魂を改竄して、その能力を強化することができる。改竄をくり返せば、サーヴァントに新たなスキルを取得させることもできるのだ。
↑情報マトリクスのレベルぶん、相手のコマンドが公開される。確実に有利なコマンドが選べるぞ。
↑敵の手のうちがわかれば、敵を凌駕するコマンドを迷わず選択できる。連続ダメージを与えよう。
↑3回連続で敵を凌駕すれば、ボーナスが! エクストラターンで追加攻撃ができるぞ。
↑戦闘で獲得したスキルポイントを振り分けて能力を強化できるのだ。
↓一定値までステータスを強化すると、新たにスキルを獲得することが可能!
TYPE-MOONの武内崇氏による描き下ろしで全面覆われている"パッケージ"。主人公が選べる3人のサーヴァントが電脳世界の海をたゆたうイメージで描かれている。美しく、神秘的なビジュアルを堪能できるぞ。
ワダアルコ氏と武内崇氏の描き下ろしイラストを含む"ビジュアルワークス"。イラストだけでなく、ある特別な言語のテキストが掲載されているという……。判読できれば、本作のセイバーの正体がわかるかも!?
"TYPE-MOON BOX"限定の"リミテッドサウンドトラック"。ゲーム本編中で聴ける数々の楽曲のほか、シリーズファンにはうれしいボーナストラックも収録。
美しい造形と自然な動きに定評ある"figma"シリーズのフィギュア。この"セイバー・エクストラ"figmaには、ワダアルコ氏と武内崇氏がそれぞれデザインした2種類のフェイスパーツが付属。これまでに発売されている"セイバー"figmaシリーズとパーツの互換性も保っており、パーツのつけ替えを楽しみながら鑑賞することができるのだ。
本作の設定である2030年代の『フェイト』の世界がわかる、全16ページのカスタムマガジン。添付されているCD-ROMでは、レジスタンスの英雄・遠坂凛からのメッセージが聴けるなど、『フェイト/エクストラ』の核心に迫る情報がたくさん収録されているのだ!
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※画面は開発中のものです。