迫りくる世界の危機、神々の力を受け継いだ勇者たち、伝統のコマンド式バトルなどなど……昔ながらのRPGファンならワクワクせずにはいられない、そんな王道要素を盛り込んだ作品がアトラスから登場! 『エクシズ・フォルス』は、昼の世界“光輝のベルジュ”が舞台となるセシリア編、夜の世界“常闇のベルジュ”を舞台としたレーヴァント編という、ふたつの世界、ふたりの主人公が交錯するファンタジーRPGだ。開発はスティング。一見シンプルだがじつは奥深いシステム、こだわるとキリがないやり込み要素など、同社が得意とする噛めば噛むほど味が出るゲームデザインもウリのひとつとなっている。サクサク進みたい人、じっくり楽しみたい人、どちらにもオススメの王道RPGの誕生だ。
ベルジュ(世界)を分断する断崖。破壊の力に満ちた内部からは、凶暴な魔物たちがつぎつぎと出現している。
“パルフィナ大神殿”に勤める17歳の巫女。代々高位の神官を輩出してきた家の血を引いており、大神殿を襲った異変“冥刻の夜”を機にエクシズとして覚醒する。
世界の西側は夜を失っており、そこに住む人たちのあいだでは夜が来るときは世界の終焉であると信じられている。
軍事国家“帝政ローゼンバウム”のエリート騎士。皇帝アクセル、皇女イレーネとは幼馴染だが、エクシズの覚醒と時を同じくしてその関係が引き裂かれることに。
古よりいかに光を得るかが人々の至上命題だった東側の世界。発達した技術により、皇帝の城にはつねに蒼色の光が灯っている。
神々の嘆き。
それは太古、平穏を保っていた世界に突如降りかかった、
破壊の神と創生の神属との壮絶な戦い、終焉の記録。
やがて破壊の神は地の底へと封じられたが、創生の神属はその肉体を喪失し、
世界は巨大な絶壁――“漆黒の断崖”によってふたつにわかたれた。
激戦の果て、滅びた神々。
だが、そのフォルス(力)は人々に受け継がれた。
幾重もの時を経て、“神々の嘆き”が神話としてしか語られなくなったころ。
破壊の神に復活のきざしが現れはじめる。
しかしときを同じくして、神属のフォルスを継ぎし者――“エクシズ”も覚醒の刻を迎えようとしていた。
ゲーム序盤、プレイヤーはセシリアかレーヴァントどちらかの主人公を選んでゲームを進めていくことになる。一行の目的は破滅による滅びを回避して“創生”の未来を手にすること。しかし、途中の行動によっては未来が“破壊”の道を辿ることも……。各章の終了時に挿入される聖器“ヴェゼル”の審判は、未来がどちらに傾いているかを示す指針となっている。この創生と破壊のバランスは、ふたりが合流したあとの物語に影響をおよぼすだけでなく、物語の結末にも関係してくるのだ。世界を救うのか、それとも……判断はすべてプレイヤーに委ねられている。
→↓昼の世界が舞台ということで、のんびりした雰囲気のシーンも見られるセシリア編。大神殿を襲撃した黒ずくめの男“ヴィルラス”を追ううち、セシリアは自身に課せられた運命と向き合うことになる。
←↓とある事件をきっかけに親友でもある皇帝アクセルと決別し、エリート騎士から一転して反帝国組織に協力することになる……といった具合に、レーヴァント編では序盤からシリアスなストーリーが展開。
世界を創生へ導く勇者“エクシズ”として、破壊と戦うセシリアとレーヴァント。世界にはふたりのほかにも複数人のエクシズがおり、彼らは導かれるように出会い、ともに旅をすることとなる。これに加えてエクシズの協力者、敵対する者たちそれぞれの思惑が絡み合い、壮大なストーリーが紡れていくのだ。
かつての戦いで、ベルジュの守護者である神属たちが扱っていた神器“ラグナファクト”。非常に強力な力を秘めているゆえ、ふつうの人間には触れることすらできないが、神属のフォルス(力)を継承したエクシズたちはこれを武具として扱うことが可能だ。右にあるのはセシリアが持つ“聖杖リアファルト”と、レーヴァントの“聖剣クラウヴァンド”。ほかのエクシズたちも、自身のフォルスに沿ったラグナファクトを持つ。
神の力が宿るラグナファクト。エクシズにはそれぞれ相性のいい神器が用意されている。
大剣“神刃グランテイン”を悠々と扱う剣士。妹であるルフィーナ・ジェミナイの“予見”を伝えるためパルフィナ大神殿へと旅立ち、そこでセシリアと出会う。
“神珠アルゲンテリア”を扱うラフィルトの双子の妹。語尾にたびたび“☆”がつく人懐っこい元気な子で、持ちまえの明るさで誰とでもすぐに仲よくなれる。
“龍燐族”のひとりで、ふだんは人化の法によって外見を人間に寄せている、“神槌ヴァンディルド”に選ばれしもの。同族殺しの禁忌を破った男を追っている。
レーヴァントの幼馴染である、ローゼンバウム家の皇女。ある事件をきっかけに“神麗シャインクレール”を扱うエクシズとして覚醒し、戦いへ身を投じることに。
反帝国組織アージェントに雇われている“獣勇族”の傭兵。“神爪ルーンスレイヴ”に触れエクシズとして覚醒する。見た目どおりの豪快な性格で部下からの信頼も厚い。
精霊の森にある神秘の石碑“モノリス”を守護する精霊族の少女。“神弓ルフトシュテルン”を扱う。レーヴァントの覚醒を目撃し、魔物に襲われたところを助けられる。
神秘の石碑モノリスを求めて、大勢の魔物を引き連れてパルフィナ大神殿を襲撃した男。肉体から突き出る漆黒の角は龍燐族の証だという。
レーヴァントが精霊の森で出会う精霊族の女性。“神鎌モーントクライン”を操るエクシズのひとりだが、その素性および出生は誰も知らない。
帝政ローゼンバウムの若き皇帝。端正な顔立ち、皇帝としての威厳と気品に満ち溢れ、戦いの技量は超一流と、国民からの人気も高い。
すべて謎に包まれた女性で、自称“エクシズの導き手”。有益な情報を与えてくれるかと思いきや、肝心なとこだけ忘れていることも。
創生神話で語られる大災厄“神々の嘆き”に際して出現した絶壁。内部からは凶暴な魔物がつぎつぎと出現し、人々の生活を脅かしている。辺りに漂う瘴気に触れてたものは魔物と化してしまうが、エクシズだけはそれに耐えられるという。ゲーム序盤、セシリアとレーヴァントは突如現れた瘴気に包まれ、ここへ迷い込むことになる。
↑ふつうの人間なら近づくことすらできない漆黒の断崖へ、迷い込んだセシリアとレーヴァントたち。濃い瘴気に耐えられる自分たちに、驚きを隠せない様子の仲間も。
漆黒の断崖の中央に高くそびえる謎の塔。その存在を知るものはごく一部に限られる。塔の最上階にある“聖域”には古代の神々がいると言われているらしい。ともにここへ訪れることになったセシリアとレーヴァントのパーティーだが、塔の中で別々の場所へ転移されてしまう。果たして最上階にある聖域へ辿りつくことができるのか?
↑突如一行のまえに姿を現した断罪の塔。ここでセシリアとレーヴァントたちは初めての出会う。別々の世界で始まったストーリーは時に交わりながら展開していくことになるのだ。
『エクシズ・フォルス』のゲームシステムは、わかりやすさがウリ。3Dで表現されたフィールドにコマンド式バトルと、いわゆるRPGの定番システムで構成されており、かつて遊んだことのある感覚で楽しむことができるのだ。だからと言って、単純な内容なのかと言えばそうではない。探索が楽しくなる“フォルススキャン”や、奥の深いバトルシステムなど、突き詰めたくなる要素が盛りだくさんとなっている。
フィールドマップではパーティーのシンボルとなる主人公を操作して移動する。イベントが発生した際にはキャラクターのバストアップ画像が登場するという演出も用意。また、ゲームが進行すると隠れたギミックを発見できる“フォルススキャン”が使用可能に。
←3Dキャラクターの演技とカットインイラストが楽しめるイベントシーン。選択肢が登場することもあり、選んだ内容によって物語にも変化が起きる。
→何もない場所でも、フォルススキャンを使うとギミックやアイテムを発見できることがある。ダンジョンではこれを使って仕掛けを見つけることも。
歯応えのあるシステム構築には定評があるスティング。そのエッセンスはもちろん本作にも活かされている。バトルの勝利時に“FP(フォルスポイント)”というものを得ることができ、プレイヤーはそれを使ってHPの回復や武器を成長させることができるのだ。また、ゲームが進むとアイテム合成も可能に。新たなアイテムの作成も、本作の楽しみのひとつだ。
マップを徘徊している敵シンボルに接触するとバトルへ突入。武器によって異なる攻撃が行えるスキル、そしてもっとも相性のいい神器を装備している状態で一定条件を満たすと使用できる“バーストアタック”などを駆使して、敵を殲滅していくのだ。
←武器の持つ力を引き出して、攻撃や回復を行うスキル。各スキルは武器に紐づいているので、キャラクターが変わっても同じスキルを発動することが可能。
↑武器は4つまで装備することが可能。“神器”と“霊器”の2種類があり、さらにそれぞれがカテゴリーわけされている。キャラには武器によって得意、不得意があるのでベストな組み合わせを見つけ出そう。
←↑ダメージを受けると“フォルスバースト”のゲージが上昇し、一定量溜まれば超必殺技“バーストアタック”が発動可能!
ゲーム中はオープニングを始め、随所にアニメが挿入され物語をさらに盛り上げてくれる。制作は劇場、テレビ、オリジナルビデオアニメで数多くの作品を手掛けている“ゆめ太カンパニー&ハルフィルムメーカー”。ハイクオリティーなアニメで描かれた『エクシズ・フォルス』の世界観の一部を紹介しよう。
←↓アニメーションムービで描かれたセシリアとレーヴァント。活き活きと動くキャラたちの姿は必見!
(C)ATLUS CO.,LTD. 2009