『プロ野球チームをつくろう! 2』のプロデューサーを務める馬場保仁氏と浜村通信の対談を中心に本作の魅力を掘り下げていくぞ!
自分の思い描いたプロ野球チームを作りたい! そんな野球ファンの夢が叶えられる人気シミュレーションゲームが、『プロ野球チームをつくろう!』シリーズだ。本作では、球団のゼネラルマネージャーとなってチームの育成や球団運営を行い、日本シリーズを制覇することが目的となるぞ。最新作『プロ野球チームをつくろう! 2』では、獲って、育てて、勝つ、というシンプルなゲーム性はそのままに、プロ野球愛に満ちた新システムやゲームモードを搭載。ひいきの選手を優先的に育成したり、新たに追加された“GM”スキルによって、細かい指示を選手に出せるようになっているぞ。プロ野球ファンにはたまらない内容に進化していることは間違いない!
『プロ野球チームをつくろう!』シリーズ最大の魅力は、プレイヤーの腕次第で自分の理想のチームを作れるところだろう。ゲーム中には、プロ野球12球団の所属選手のほか、往年の名選手たちが実名で多数登場するのだ。つまり、王貞治選手、長嶋茂雄選手が3、4番を打ち、5番に2008年度シーズンのホームラン王である横浜ベイスターズの村田修一選手が控える。そんな夢のようなオーダーもプレイヤー次第で組むことができるというわけ。キミだけの最強チームを作ろう!
チームを強くするための手っ取り早い方法が、能力の高い選手の獲得。選手の獲得は、ドラフトやトレード、FA、外国人選手獲得など、さまざまな方法がある。資金に余裕があり、即戦力の選手が欲しいならFAや外国人選手獲得。年俸を抑えつつ、将来性のある若い選手を獲得したいならドラフトといったように、チーム事情に合わせた方法で選手を獲っていこう!
獲得した選手は、キャンプでの練習や試合出場、そしてウインターリーグへの派遣などによって、能力を伸ばすことができる。また、クエストをこなして成長を即したり、スキルをつけてより個性づけることも可能だ。
また、新搭載された“ひいきシステム”を使うことで、自分の好きな選手の能力を優先的に伸ばせるぞ。ひいきの選手を一流選手へと育成しよう!
好みの選手を獲得し、選手を育てたら、あとは日本一に向かって突き進むだけ! 本作では、ゼネラルマネージャーでありながら、選手起用や試合の采配を振るうこともできる。相手チームの出かたを見ながら、的確な采配により、チームを勝利へと導こう! シーズンでチームが好成績を収められれば、観客動員数が増えて収入がアップする。この資金をもとにして、さらにチームを強化していくのだ。
浜村通信(以下、浜村) 『プロ野球チームをつくろう!』(以下、『野球つく』)シリーズのいちばんの魅力は、好きな選手を獲得して自分の思い描くドリームチームを作れるところですよね。
馬場保仁(以下、馬場) はい、そうです。
浜村 王貞治選手がいて、掛布雅之選手がいて、落合博満選手がいて、金本知憲選手がいて……と、野球好きならそういった球史に残る強打者を揃えたチームを作りたくなりますよね。僕の場合、阪神タイガースのOB選手が出てきたら必ず獲得するようにしています(笑)。
馬場 (笑)。でも、ホームランバッターばかりを集めれば勝てるというわけでもないんです。
馬場 それは、シミュレーションゲームだからという部分があると思うんですよね。アクションゲームだと、ある程度自分のテクニックでごまかせてしまうところがあるじゃないですか。
浜村 そうですね。シミュレーションゲームだと、ある程度データどおりになりますからね。今回、実際にプレイさせてもらいましたが、さらに遊びやすくなった印象を受けました。
馬場 ありがとうございます。『野球つく』にとって、ニンテンドーDSになって2画面が使えることが大きかったです。たとえば、ゲーム中のオフィスで上画面を切り替えると、試合日程が見られますよね。ホームの試合数が確認できることで、その月の収入が予想でき、お金が使いやすくなる。細かい部分ではあるのですが、こういった“つぎのプレイにつながる”ところには気を遣いました。
浜村 うん、『野球つく』は、ニンテンドーDSにすごくフィットしていると思いますよ。
馬場 そうですね。あとはプレイヤーのアクションに対するレスポンスにも注意しました。成長確認レーダーで、練習の効果が確認できるんです。自分の注ぎ込んだ愛情の度合いがわかりますから(笑)。
浜村 そう、愛情を注ぐと言えば、“ひいきシステム”ですよね。いま僕の中では、真弓明信監督が旬なので、真弓明信監督が選手として出てくると、必ず獲得しています。真弓明信選手は、タイガース史上に残る名選手だったんですけれど、最初はそんなに能力が高くないんですよね。だけど、ひいきポイントを1年間わり振ったら相当化けました。
馬場 ええ、どんなに晩成型の選手でも3年くらいポイントをわり振り続けると、かなり成長するようになっています。
浜村 ほほう、それはなぜ?
馬場 おふたりは人気と実力を兼ね揃えていますから、野球ファンなら絶対に獲りたいと思うんですよ。でも、どちらも長年活躍された方なので、ゲーム的には成長の度合いをなだらかな曲線にせざるを得ないじゃないですか。だから成長を待っているあいだに、即戦力の選手が入ってきてしまうと、そっちの選手のほうが活躍しちゃうんですよ。それをなんとかしたかったという思いがあります。
浜村 そうそう。僕のチームで言うと、王貞治選手がなかなか成長しないものだから、そのあいだは即戦力の選手を使ってしまうことが多いですね。やっぱり勝ちたいですから成長するまで待てないんです(笑)。でも、“ひいきスステム”を活用すれば、すぐに成長するから前作よりも使いやすくなっているように感じました。
馬場 それはよかった。ひいきシステムを入れた理由のひとつに“選手を自分の手で育てている”ことを実感してほしかったというのがあります。
浜村 ひいきポイントを割り振っているだけでも、自分で育てている感じがしますよ。
馬場 だから自分のひいきの選手にポイントを注ぎ込んでほしいですね。じつは、超一流ではない選手でも、ポイントを注ぐことで“能力爆発”を起こしやすくなって成長限界が伸びることもあるんです。だからポイントを注ぎ続けて2、3回くらい能力爆発を起こすと、超一流ではない選手でも球史に名を残す名選手に成長する可能性があるんですよ。
浜村 そうなんだよね。僕が詳しく知らないような選手でも、ポイントをつぎ込んでいたら驚くくらい伸びることもありましたからね。
馬場 あとは、スタメンに入れ替えたばかりの選手にポイントを注ぎ込めば、すぐに弱点を補強できるはずです。
浜村 てっとり早く補強するには、以前までは外国人選手を獲るくらいしかありませんでしたから、そういう意味では戦略の幅が広がりました。戦略の幅が広がったもうひとつの要素に、スキルを合成して作れる“上級スキル”もありますよね。
馬場 はい。上級スキルはかなり強力なので、うまく使っていただきたいですね。たとえば、“ライフルアーム”という走者を必ず刺せる“レーザービーム”と同等の効果を持つスキルが作れます。ひとりの選手がレーザービームとライフルアームを持っていれば、1試合で2度走者を刺せるというわけです。ゲームならではですが。
浜村 おう、それは強力ですね。ぜひとも作りかたを教えてください。
馬場 それはのちほど(笑)
浜村 (笑)。ではレーザービームとライフルアームのような形で、代用の効く上級スキルはほかもにあるのですか?
馬場 上級スキルではないのですが、あります。今回は、選手間のスキルの組み合わせで発動する“スキルコンビネーション”という要素があるんです。たとえば、外野手の返球を内野手が中継する“カットオフプレイ”ですね。これはレーザービームと同じ効果があるので、ライフルアームとレーザービームと合わせれば、1試合で3度ランナーを刺すことができます。ホームラン以外での得点は防げる可能性が高いですよ。
浜村 んん〜、それは深いなぁ。今回は戦略だけでなく、ベースボールクエストのようなやり込める要素も増えていますよね? ベースボールクエストは、達成すると報酬がもらえるのでチャレンジしたくなります。
馬場 ありがとうございます。クエストには負けるだけで達成できるような簡単なものから、日本シリーズでひとりの投手が3勝しなければならない難しいものまで、たくさん用意してありますよ。
浜村 ひとりの投手で3勝は難しいですよね。
馬場 はい。連投に強い“鉄腕”のスキルを持っている選手は少ないですから、GMスキルの“スタミナ回復”がなければ達成は難しいですね。
浜村 そんなに希少なんですか!? それなら阪神の久保田選手にも鉄腕をつけてください(笑)。クエストがあると試合を見る動機づけにもなりますよね。
馬場 そうですね。やっぱり、野球は試合を観てナンボじゃないですか。選手は2頭身ですけれど、プレイのひとつひとつはしっかり野球のことを考えて作っています。ぜひ試合を見ていただきたいですね。
浜村 たしかに。見た目はかわいいけどちゃんと野球をやっているから、見ていて楽しいですよね。楽しいといえば、今回加わった新モードの“野球つくJapanロード”もすごくいいですよね。
浜村 ドラフトで選手を獲ってチームを作るということは、野球ファンにとっての夢だと思うんです。それに「お前その選手から獲るのかよ!」なんて言いながらみんなでワイワイ遊ぶことは、野球ファンとしてすごく楽しい。相手の趣味がわかるし(笑)。
馬場 そうですね。『野球つく』を遊んだことがなくても、野球好きの人なら誰でもハマれると思うんですよ。ひとりでプレイしてもおもしろいし、大勢でやればなお楽しい。
馬場 飲み屋でみんなで集まってボールペンと紙を使ってドラフトをやっていたんですけれど、それを『野球つく』でできるようにしただけです(笑)。
浜村 うん、野球好きなら1回はやったことがあるだろうね。
馬場 ええ、言ってみれば『野球つく』は、球場に行くときの“おとも”でもいいと思うんですよ。球場に行った際に、「野球つくJapanロードをやろうよ」という会話をしてもらえることが、いちばん望ましいですね。
馬場 でしょ? 開発段階では4人の指名が同時にパっと出ていたんですけれど、わざと指名された選手が順番に発表されていく形にしました。
浜村 そう、緊張感があっていいと思います。ドラフトといえば、僕の息子は野球をぜんぜん知らないのだけれど、「ドラフトのくじを引かせろ」って言ってくるんですよ。
馬場 え、クジは当たるんですか?
浜村 見事に掛布雅之選手を引き当てましたよ。
馬場 ははは(笑)。それはすごい。
浜村 でも、そのあとに長嶋茂雄選手も獲得できたんです。掛布雅之選手とポジションがかぶるので、使うに使えませんでした。息子が「ぼくの引いた掛布雅之選手はどうなったの?」と聞いてくるもので(笑)。
馬場 それはもう引退まで面倒見てあげてください(笑)。
浜村 『野球つく』は、実際の野球のルールそのままだし、ゲーム中のチュートリアルでいろいろなことを教えてくれるので、シミュレーションゲームでありながらも敷居が低いですよね。だから初めての人も遊びやすい。それでいて、クエストやスキルなど、やり込める要素もたくさんある。さらに野球つくJapanロードと、ゲームの幅が広がっているので、『野球つく』は『2』で完成された感がありますよ。
馬場 まだ『野球つく』をプレイしたことのない野球好きの方に、1度でもいいから触っていただきたいですね。愛情というエネルギーでプレイしていただければ、必ず強いチームが作れると思いますし、そのチームを「オレのチームのオーダーは、いまこうなんだけどさ」と、野球好きどうしで語り合ってもらいたい。
浜村 わかります、わかります。オーダーを見せるときはちょっと照れ臭さも入ってね(笑)。
馬場 野球という媒体を使ってみんなで話しができる。『野球つく』がそのきっかけになれればな、と思っています。
浜村 本日はありがとうございました。
有望な若手は、外野手の平田君! ガッツ溢れる良太(新井)も大好きなので迷ったけど、より若い平田君をチョイス。浅尾きゅん&チェンのふたりは、若いうえにかなり成長するので絶対に外せないところ。浅尾きゅんはかっこいいし(ゲームには無関係だけど)。そして、さきほど有望な若手のところで漏れた新井良太選手をここで選択。今年大ブレイク中の藤井淳志選手も、守備&走塁面で貴重な戦力。岩瀬仁紀選手は……じつは序盤のトレード要員だったり。ごめんなさい!
いまは7年目なんだけど、ちょうど前年まで不動のセカンドだった田中賢介選手がFAで日ハムに移籍したり(いま気づいたけど、現実の野球で考えると、古巣に戻った形になるのか)、1年目の序盤に岩瀬仁紀選手とのトレードで獲得した涌井秀章選手を稲尾和久選手とのトレードで手放したりと、入れ替わりの年なんですよね。そんな中、ここ数年の不動の4番は長嶋茂雄選手! いやーやっぱりすごい選手ですわ。ホームランもヒットも打ちまくり! しかもサードの守備がSなので、外しようがありません。
そして、トライアウトで獲得した森野将彦選手も大当たり! こんないい選手をトライアウトで獲得できるなんて、ありがたい話ですなあ。あ、ちなみに平田良介君はバッチリ残していますよ。チェン・ウェインは先発として最多勝を獲得したし、浅尾きゅんも、1年目から抑えの切り札として活躍して、最多セーブを何度も受賞。彼らをチョイスした自分の目に狂いはなかったってことですな。といいつつ、高木守道選手、小松辰雄選手、中村武志選手といった中日OBを使いきれていない自分がいたりして……。まあ、さきは長いので、まったりと育成しますよ。
基本的に、さきのことや年俸、FAのことは無視! いまの福岡ソフトバンクホークスを支える、支えてきた面々をチョイス。ホークスが好きなんじゃあぁぁぁ!
期待の若手は巽を選択しました。大型本格派左腕として大きく育ってほしいですな。
2周目に突入したばかりで、投手野手ともにまったく不本意な発展途上の編成。こんなタイミングで今回の原稿を依頼してきた豊泉三兄弟(次男)を、心の底から恨みます。まず投手。こちらはメンツ的にはまあそこそこ。とくに期待したいのは、皆藤勇気選手と、俺と同郷の赤堀元之選手。静岡県出身で成績を残したプロ野球選手は比較的少ないので、見つけたら獲得しちゃいます。大石大二郎選手こと大ちゃんも獲りたいぜ! 投手で獲得にこだわりたいのは、親父の遺言(まだ生きてるけどね)で、俺の中で歴代日本最強投手にランキングされている稲尾和久選手。
ちなみに1周目では獲得に成功し、3年連続で投手タイトルを総ナメするなど、大車輪の活躍を見せてくれた。つぎに野手だが、こちらは……。クリーンアップは生え抜き日本人選手と決めている俺が、外国人選手3人を起用している時点で察してほしい。理想は、3番落合博満選手、4番門田博光選手、5番中西太選手。はよ出て来い! いまのオーダーで数年後に残ってそうなのは福本豊選手と野村克也選手のみ。ダメだこりゃ。もう一度言おう、豊泉三兄弟(次男)を心の底から恨む!(笑)。
何はなくともとりあえず由規投手! 2009年のヤクルト、いやこのさき10年は彼の肩にかかっているはず(リアルも、ゲームも)。"第二の今中慎二"の呼び声も高い村中投手の将来性にも期待大。打線はWBCでも活躍した"侍JAPANの3番"こと青木宣親選手を軸に、田中浩康選手、飯原誉士選手をゲット。とくに後者ふたりは能力の割に年俸が安いのがナイスです。ただ、青木宣親は1年後にはFA予定。ダルビッシュ投手とのトレードに出そうかな〜と(笑)。
まずチームの浮沈のカギを握っているのが投手陣。23年目の現在は岩隈久志投手、涌井秀章投手、杉内俊哉投手の3本柱。WBC連覇の原動力となった3人。これでダルビッシュ投手がいればなぁ〜。そして打線は、張本勲選手、松中信彦選手、中島裕之選手のクリーンアップを中心に、片岡易之選手、田淵幸一選手、掛布雅之選手という布陣。
最近まで落合博満選手、野村克也選手が中軸だったのですが、寄る年波には勝てず、現在世代交代まっただ中。好きな選手は獲る! これが僕の基本コンセプト。って、何だか某金満球団の某オーナーのような……って、ちっちゃいことは気にするな〜♪ ワカチコワカチコ♪
序盤の課題は将来有望な若手選手の育成。というわけで、"超個人的期待度の高い選手"を選択。本当は投手を中心に選びたいところだけど、チームカラー的に野手が多くなっちゃいました……。エース候補として東野峻選手。すでに1軍レギュラーに定着している越智大祐選手と坂本勇人選手は年俸も安めだし、背番号55を継承した大田泰示選手は外せないところ。さらに今年の飛躍が期待される田中大二郎選手も能力的に活躍が見込めそうだし! もうチーム愛全開のチョイスだよ!!
5年目に初優勝を果たし、戦力が揃ってきた感じ。序盤はスキルを買いまくっちゃったツケで資金繰りに苦労したなぁ。育ってきた生え抜き選手がつぎつぎにFAで出て行っちゃったり、2年目にFAで獲得したダルビッシュ有選手の年俸が高すぎて、1年で放出することになったり。そんな経営状態で代わりのFA選手を獲れるわけもなく……。幸い、グラサン王子の皆藤勇気選手を抽選で引いたり、隠し玉カードの★を使って、いまやクリーンアップの落合博満選手や中西太選手を獲得できたりと。ドラフトは好調。
野村謙二郎選手と青い稲妻"松本匡史選手も1、2番として機能しているし、機動力と長打力を兼ね備えた打線ができつつある。中でもお気に入りは最強の5番大田泰示。成長した生え抜き選手の活躍は最高にうれしい!(年間3割3分、50本塁打を打つ選手に!!)。投手陣は、越智大祐がストッパーとして抜群に安定してるし、出場機会が少ない選手をトレード要員にして、田中マー君や岸も獲得。黄金時代の到来は近いはず!!