トレジャーハンターを生業とし、世界中に散らばる宝物を捜し求めて旅をしている少女。あまり物事を深く考えずに行動をするため、トラブルになることが多い。両手にピッタリ収まるアユミ専用の武器、ガンブレードは殺傷能力に優れ、時には切れ味鋭い剣として、時には高性能の銃として扱われる、アユミにとってはどんな相棒よりも頼りになる存在である。  ロシアの開発会社Gaijin Entertainmentが贈る爽快アクションゲーム『Xブレード』が、日本発売決定! 『Xブレード』の主人公は、美少女トレジャーハンター・アユミ。彼女が強大な力を封じられたアーティファクトを手に入れるため冒険をくり広げることとなる。
 褐色の肌に金色の髪、銃と剣が融合した2本のガンブレードを手に、つぶらな瞳の少女がクリーチャーと戦う。このコンセプトとアニメ調の表現手法を意識したグラフィックなど、どこか日本のサブカルチャーを彷彿とさせるゲームデザインが目を惹く作品だ。そしてそんなキャラクターが展開するのは、息もつかせぬハイスピードアクションバトル! ファミ通.comでは、この『Xブレード』の魅力を、開発者のコメントも交えてお届けしていく。
→アニメ調のグラフィックで独特な世界が演出された本作。光と鮮やかな色彩に溢れたステージが、30以上も用意されているのだ。 ↑アユミは、ガンブレードを使った攻撃のほかに、魔法を使用することができる。使用時には迫力の演出を楽しめるのだ。
強力な魔法を操るクリーチャー。とある理由で闇のアーティファクトを守っている。 光のアーティファクトを隠しているクリーチャー。魔法がほとんど効かない。
主人公のアユミの声を担当するのは、『鋼の錬金術師』や『ゼロの使い魔』など、数々の作品で活躍し、“第3回声優アワード”で主演女優賞を受賞した釘宮理恵。少女のあどけなさとトレジャーハンターとしての芯の強さを見事に演じている。 神殿のある島でアユミと出会い、彼女を救い出す男性。若さに似合わない戦闘能力を有し、その強烈なパンチと、光の魔法でアユミをサポートしてくれる。
→世界中を飛び回り、宝物を捜し求めるアユミ。 太古の時代、世界は強大な力を持った2体のクリーチャーに支配されていた。善なる“光”が人々を助ける一方、悪たる“闇”は憎しみに満ちた残忍な行為に明け暮れる。両者は何百年ものあいだ熾烈な戦いを続けるも、“光”がみずからを犠牲にして“闇”の力をアーティファクトに封じ込め、自身をもまたアーティファクトに封じ込めることで、世界は破滅から救われた。しかし、いま闇の力が再び目を覚ますときがやってきた。運命に導かれるように失われていた地図を発見したトレジャーハンターのアユミは、この途方もなく貴重なアーティファクトを捜す旅に出る……。
↑ガンブレード以外に、魔法によって敵を攻撃することもできる。
↑ゲーム進行に応じて習得できる魔法やスキルの中には、広範囲の敵に攻撃できるものもあるぞ。うまく使って敵をまとめて倒してしまおう。
 
アユミの武器となるのは、2本のガンブレードと多彩な魔法の数々。ガンブレードは、近接戦闘用の剣、そしてさまざまな弾を発射する銃として活用できる。ゲームを進めていくことで、多彩なスキルを習得し、攻撃力を強化したり、攻撃方法を増やしたりといった成長要素も用意されている。
スキルや魔法の習得やガンブレードのグレードアップ、体力回復などには、敵を倒すと得られる“ソウル”を消費する。より強力な魔法やスキルを習得するには、とにかく多くの敵を倒して、スキルを集めなくてはならないわけだ。
  魔法は5種類ある魔法属性のいずれかに分類され、モンスターは各魔法の種類と属性に対する耐性を持っている。特定の属性との結びつきが強いモンスターは、対極の属性魔法で攻撃されると、より大きなダメージを受けるのだ。状況に応じて魔法を使い分け、敵に大ダメージを与えよう。    
 
●ファイアーボール
ターゲットに向かって大きな火の玉を発射する魔法。敵を炎で焼き焦がす。
●ファイアブレード
ガンブレードに火属性をつける。すべての斬撃と銃撃が火属性になる。
●アイスアロー
氷の矢で敵を凍らせる。その後はブレード攻撃と“アースクエイク”が有効。
●アイスフラワー
周囲の敵をすべて凍らせる魔法。そこからブレード攻撃へとつなげよう。
 
 
●ライトフォーム
光のオーラをまとうことで、移動速度と攻撃速度をアップさせる魔法。
●ライトブレード
アユミのガンブレードに、光属性を付与する。すべての斬撃と銃撃が光属性に。
●ダークボール
闇魔法によって生み出された球体が、敵に襲い掛かる。
●ダークレイジ
闇魔法の力で爆発を引き起こし、周囲の敵すべてを攻撃する。
 
 
●ライトニング
ターゲットに電流を放ち攻撃をする魔法だ。
●ライトニングレンジ
“ライトニング”と同様の魔法だが、敵に命中後、電撃が跳ね返り、周囲の敵にもダメージを与える。
  本作には、ここまでに紹介した属性に入らない回避系の魔法や、特殊なスキルが多数用意されている。敵を空高く打ち上げ、空中で斬り刻むスキル“スパークリングソード”や、一瞬で離れた場所へ移動する移動魔法“テレポーテーション”など、多彩なスキルと魔法で戦いを有利に進めよう。  
ここでは、『Xブレード』を制作したGaijin Entertainmentのスタッフで、ディレクションを担当したアンドレイ・レズニック氏への一問一答をお届けする。ロシアから日本へと送り届けられた愛溢れる作品『Xブレード』。その魅力について、開発スタッフが語る。
2001年よりゲームプログラマーとしてGaijin Entertainmentに籍を置く。数々のゲームの制作に携わるが、この『Xブレード』がテクニカルディレクターとして最初の代表作となる。
――『Xブレード』の持つ魅力とはどんな部分になるのでしょうか?
アンドレイ・レズニック(以下、アンドレイ) このゲームの魅力はやはりアユミに尽きると思います。プレイヤーは、つねにこの魅力的なヒロインを見たいのではないでしょうか。ただ、彼女はとても魅力的ですが、彼女の前に立ちふさがる者には鋭い刃を向けるので注意が必要です。ゲームの世界はつねに変わっています。ゲーム自体はつぎのステージに移っていきますが、アユミというキャラクターは、つねにアユミのままでいるでしょう。
――『Xブレード』を作るに当たって、いちばん力を注いだ部分は?
アンドレイ すべてにおいてたいへんでした……。私たちが熟練した開発チームで、もともとからDagorエンジン(※Gaijin Entertainmentが開発したゲームエンジン)のようなツールを持っていたならば、ただゲームを作るだけだったので何も難しいことはなかったでしょう。ですので、いちばん力を注いだ部分というよりは、“ゲームを作り上げる”というところに力を注いだと言えます。
――主人公に、アユミという女性を設定した理由は?
アンドレイ ゲームをよりよく見せることができるし、より人気を博すことができると考えたからです。男性キャラは、複雑なゲームプレイを暗示するものである、と考えました。それは私たちがアクションゲームを制作するうえでのゴールとはかけ離れていたのです。いずれにしてもゲーマーの大半は、ヒーローよりもルックスのいいヒロインを見るほうを好みますしね。
――日本版では、アユミの声優に釘宮理恵さんが起用されていますが、声を聴いたときの印象は?
アンドレイ 「Great」のひと言です!! 最初に彼女の収録した音声を聴いたときには、ただただ驚きました。それは、アニメファンになじみのある声だとわかったからです!! そして、彼女の素晴らしい声の演技は、アユミのキャラにバッチリ合っていたと思いました。
――最後に、日本のゲームファンにひと言メッセージをお願いします。
アンドレイ 日本のゲームファンの皆様に私たちのゲームを好きになってもらえることを心から望んでいます。Gaijin Entertainmentが開発するゲームは、コミックとゲームのクロスカルチャーのようで、とても素敵でおもしろいと思います。『Xブレード』をプレイして楽しんでいただければ幸いです。
 ピロシキ、ボルシチ、キャビア、マトリョーシカ、そして美女! 筆者が、ロシアという言葉を聞いて真っ先に思い浮かべたものだ。とくに美女には並々ならぬ情熱、というか憧れを抱いている。そんなロシアから美少女の活躍するアクションゲームが日本に上陸を果たすというのだ。これは「やらないわけにはいかないだろう!」というものである。何せ美女の国ロシア(※筆者の勝手なイメージ)で開発された、美少女が活躍するアクションゲームである。それはもう、とんでもない美女がゲーム中でモデリングされているに違いない。美女! 美女! 美女! というアツくたぎった思いの丈をユービーアイソフトにぶつけると、「ならば一度遊んでみればいいじゃないか」とばかりに開発中のROMを貸してくれた。なんという懐の深いことか。美女に目が眩んだ自分を少しばかり恥ずかしくも思ったが、そんな思いも数秒で消え去り、さっそく編集部のXbox 360にROMをインサート。ひと足早くゲームをプレイさせていただくこととなった。
 そして数秒後……、「あれ?」と思ったのである。たしかに、編集部の37インチハイデフモニターに映し出されたのは、美女だ。いや、美少女だ。しかも布が少なく、褐色の肌を露にしており、たいへん、なんというか、まぁ、アレなのである。しかし、それは想像していたものとは違うものだった。海外のタイトルということもあって、もっと大人な雰囲気の掘りが深くて鼻が高くて、正直ちょっとケバい美女をイメージしていた。しかし、目の前に現れた美少女は、非常になじみ深い、日本のアニメキャラクターのような顔立ちだったのである。そして声だ。ローカライズを担当したユービーアイソフトが、主人公のアユミ役に起用したのは、釘宮理恵。第3回声優アワードで主演女優賞に輝くなど、その人気と実力は折り紙つきの声優さんである。簡潔に言ってしまえば「間違いない」人選というわけだ。
 アニメ調のグラフィック、そして人気声優の起用。これらの要素によって『Xブレード』は海外のゲームらしからぬ印象を与え、敷居を数段低くしていることだろう。しかもゲームシステムも非常にシンプルなもので、つぎつぎに現れる敵クリーチャーを2本のガンブレードでバッサバッサとなぎ倒し、ときには魔法による強力な一撃で一網打尽にする。むしろザコ敵を相手にするときは、ちょっと斬って魔法で攻撃、ちょっと斬って魔法で攻撃という、軽くリズムを刻むようなテンポでボタンを押すだけで、敵をザクザク倒していくことができる。この小気味のいいプレイ感がまた気持ちよく、爽快なプレイを実現している。
 そしていつしか、「これなら余裕でクリアーできちゃうぜー」なんて気分で遊んでいたわけだが、その油断が命取りだった。本作は主人公・アユミの道程がエリアごとに区切られており、各エリアで特定の条件を満たすことでさきに進めるようになっている。
その条件というのは、エリア内のボスを倒す、すべての敵を倒すといったシンプルなものが多い。しかし、シンプルだから楽と思っていたら大間違いだった。ボスを倒すまで無限に湧き続けるザコに邪魔されながら、いったいどれだけ体力があるのかわからないボスと対峙する。そして、いつの間にかクリーチャーの群れに囲まれ、身動きを取ることもできないまま倒されてしまう。そんな場面に幾度も遭遇した。そうだ、完全に忘れてしまっていたが、これは紛うことなく洋ゲーなのである。
 簡単な操作で楽しめるアクションや演出の数々はもちろん、歯応えもあれば、やり応えも十分。お尻も楽しめれば、一部のユーザーにとっては声だけでメシが食える。そんな、ハードな部分とソフトな部分が渾然一体となったような作品。それが筆者の感じた『Xブレード』というゲームだ。今後、何かの拍子に「ロシアと言えば?」と問われるようなことがあれば、まず間違いなくこう答えるだろう。「美じ……『Xブレード』!」と。(text:編集者M)
『Xブレード』の予約特典は、ゲーム序盤の攻略情報や、『Xブレード』の世界設定、キャラクター設定などを凝縮した攻略ガイドブックだ。魅力的なイラストをふんだんに使ったこのガイドブック。数に限りがあるので、手に入れたいという人は店頭で特典が手に入るかどうかを必ず確認したうえで、早めに予約をしておこう。 ↑主要キャラクターの設定などが細かく掲載されている。ゲーム開始まえに見ても、プレイ中に見ても楽しめる作りとなっているのだ。