初代Xboxでリリースされ、全世界で300万本のセールスを記録した『Fable(フェイブル)』から3年。さらにスケールアップした最新作『フェイブル II』がXbox 360で登場する。主人公は前作から500年後のアルビオンを舞台に、剣と魔法を駆使して冒険をしていくことになる。『Fable II(フェイブル II)』の最大の魅力は、その自由度の高さ。冒険の途中には多岐に渡る選択肢が用意されており、正義の道を進むこともできれば、悪行三昧を働くことも自由だ。冒険の道筋はプレイヤー自身に委ねられているのだ。開発を手掛けるのは、欧米で抜群の知名度を誇るライオンヘッドスタジオのピーター・モリニュー氏。“鬼才”モリニュー氏の紡ぐ新たなる物語(フェイブル)が、12月18日に開幕する――。
RPGで重要なカギを握る戦闘システムは、『フェイブル II』でもっともこだわったポイントのひとつ。『フェイブル II』では、主人公の攻撃方法である剣術と射撃、魔法(ウィル)をそれぞれ個別のボタンに割り振ることで、シンプルかつわかりやすい操作方法を実現しているのだ。それは、「ライトユーザーから熱心なユーザーまで幅広く楽しんでもらいたい」(モリニュー)との配慮によるもの。ライトユーザーはボタンを連打していれば敵を倒せるし、プレイが上達すればより効率的な倒しかたをすることも可能だ。なお、剣術による攻撃で敵を倒せば、剣術に特化した経験値(アビリティ)が上がるなど、より長所を伸ばした成長が可能となっている。
主人公の選択次第で物語の展開が幾重にも変化するのが『フェイブル II』。ちょっとした選択が、物語そのものに大きな変化を及ぼすこともある。たとえば、主人公は幼少期にゴールド(お金)を稼ぐために、自分の生まれ育った街バウワーストーンで、“アルビオンのお尋ね者”という依頼を受けることになる。そのクエストでは、凶悪犯の逮捕令状を5枚捜すことになるのだが、そこで見つけた逮捕令状を衛兵に渡すか、それとも凶悪犯に上げてしまうかで、10年後の街の様子ががらりと変わってしまうのだ。衛兵に逮捕令状を渡せばバウワーストーンの平和は保たれ、住民の笑いが絶えない街になるが、凶悪犯に逮捕状を渡せば、その後凶悪犯が街を支配、暗くよどんだ雰囲気の街になってしまう。もちろん、凶悪犯の跋扈する街でこそ得られる利点もあるわけで……。あなたならどちらを選択します?
あまりに高い自由度を誇る『フェイブル II』だけに、「つぎに何をしたらいいのか戸惑うのでは?」と思われるユーザーの方もいるかもしれない。ところが『フェイブル II』ではそんな心配はご無用。つぎに自分が進む道筋は“ルートマーカー”によって表示されるのだ。もちろん、“ルートマーカー”を表示させないようにすることも可能だ。そのほか『フェイブル II』では随所に親切設計が用意されており、自由度の高い物語に“迷う”ことはない配慮が施されているのだ。
自由度の高い選択肢は、主人公の外見にも大きな変化を及ぼす。正義の道を進めば(英雄らしい?)精悍な顔つきになり、悪さを働き続ければ凶悪な面構えになる。体力を回復するために食糧などを食べ過ぎればちょっぴりメタボになったりもする。さらには、剣術を多く使えば筋肉質になり、射撃を重視すれば長身になったりと、攻撃方法によって体型も変化するのだから驚きだ。もちろん、お気に入りの服を購入してドレスアップすることもできる。『フェイブル II』ではプレイヤーの数だけ英雄が生まれる!
仕事をして働き、結婚し、出産する――。ひとりの人生を体験できる『フェイブル II』では、現実に極めて近い世界が作り上げられている。英雄として冒険するのも醍醐味なら、世界の住人として生活していくのも楽しみのひとつだ。
現実世界を例に出すまでもなく、“お金”がなくては生活できないのは『フェイブル II』でも同じ。アイテムや武器を購入するのにはもちろんお金が必要になる。『フェイブル II』でお金を稼ぐ方法はたくさんあるが、代表的(かつまっとう)なのは、“仕事”。街では、“鍛冶屋”や“木こり”、“バーテンダー”といった仕事をこなすことで収入が得られるようになる。“仕事”は、こなせばこなすほどスキルが上がり、得られる収入も増える。地道に稼ぐのも悪くない! ちなみに、ある程度お金を貯めたら不動産を購入して、街の住人に賃貸してお金を稼ぐといったことも可能になる。こうなると、何もしなくても定期的に収入が入ってくるわけで、笑いが止まらない状態に?
『フェイブル II』ではお金の稼ぎかたも多種多様。たとえば、「地道に稼ぐのが面倒くさい」という方には、街にいる“ゲームマスター”とギャンブルを楽しんで一攫千金を狙うという手もある。あるいはもっと言うと、盗みを働いたり、恐喝をしたり……といった行為も可能だ。もちろん、盗みや恐喝はバレると罰金が待ち構えている。そのへんの自由度の高さも『フェイブル II』ならではといったところかも。
『フェイブル II』の世界では、街のどの住人とでも結婚できる。ただし、結婚をするためには“口説く”を駆使して、意中の相手の好感度を上げる必要がある。相手の好みに従って、誘惑したりプレゼントを上げたりするのだ。さらには、結婚した相手とのあいだに子供をもうけることも可能だ。家族を持つ……というもの『フェイブル II』の楽しみどころのひとつと言えるだろう。もちろん、幸せな家庭を営むためには、それなりの犠牲が必要なことも現実生活と同じですけれど……。
幼少期に出会い、その後の人生を供にすることになる犬は、主人公にとってかけがえのないパートナーだ。冒険のあいだは主人公に無償の愛を注ぎ、さまざまなサポートをしてくれる。フィールドで宝箱を見つけたり、戦闘のサポートをしてくれるのだ。主人公は誉めたり、ときには叱ったりすることで、犬を育て上げていくことになる。
壮大なスケールで描かれる“物語”も『フェイブル II』の魅力のひとつ。本作の舞台となるのは、前作から500年後のアルビオン。主人公は英雄の末裔として生を受けた少年(少女)。バウワーストーンのスラム街で姉とふたりでひっそりと暮らしていた主人公は、ある日願いごとがかなう魔法のオルゴールを手に入れることになる。その夜、ふたりはバウワーストーンの城主から城への招待を受けることになるが――。
Xbox LIVEを介したオンラインモードでは、友だちを誘ってのふたりによる“協力プレイ”が楽しめる。協力プレイでは、冒険で得た経験値やお金などの割り振りを、プレイヤー相互で自由に決定できるのだ。いっしょにクエストをこなす……といったことも可能だ。ただし、友だちの行動は自分の世界にも影響を及ぼすことになるのでご注意を。友だちが自分の世界の住人に害を与えると、その行為はそのまま反映されてしまうのだ。
初回生産分限定の『フェイブル II リミテッドエディション』の発売が決定。限定版では、メイキング映像とコンセプトアート集を収録した“ボーナスDVD”と、3つのボーナスコンテンツがダウンロード可能に! コンテンツは、追加クエストの“死者の洞窟ダンジョン”とアイテムの“伝説の武器”、そして“時空を超えた神秘の品”の3種類。この“時空を超えた神秘の品”、じつは『Halo(ヘイロー)』シリーズの主人公であるマスターチーフを模した装備のこと。Xbox 360ゆかりの2大実力開発会社バンジーとライオンヘッドによる、“時空を超えた”コラボレーションが実現したのだ。マスターチーフの装備が『フェイブル II』の世界でどのような勇姿を見せるか、その目でお確かめあれ!
2006年のタイトル発表以降、ファミ通.comでは折に触れ、この大作RPGの動向を追いかけてきた。ここでは、そんな『Fable II(フェイブル II)』の過去の記事をチェックしよう。ピーター・モリニュー氏のコメントから浮かび上がってくる、『Fable II(フェイブル II)』の真実とは?