スーパーコアゲーマーがクリエイターに突撃! 椿姫彩菜のゲームの話

タレントでコアゲーマーとしても知られる椿姫彩菜さんが、ゲームクリエイターの皆さんに“ならでは”の視点で切り込む連載企画。椿姫さんが注目するゲームのクリエイター、旬なクリエイターに対談形式でお話を聞いていきます。椿姫さんのゲーマー側に立った突っ込みに、クリエイターはどう応えるのか? どんなぶっちゃけトークが展開されるのか? 注目です。

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“椿姫彩菜のゲームの話”第19回バンダイナムコエンターテインメント原田勝弘氏その2 椿姫さんが『サマーレッスン』を体験!(1/3)

2015-07-18 00:00:00

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 タレントでコアゲーマーとしても知られる椿姫彩菜さんとゲームクリエイターの対談企画第19回。ゲストは、バンダイナムコエンターテインメントの原田勝弘氏。プレイステーション4向けVRヘッドマウントディスプレイ“Project Morpheus”を使用したコンテンツ『サマーレッスン』から、好評稼動中のアーケードゲーム『鉄拳7』、そしてこの夏注目のアーケードゲーム『ポッ拳』など、原田氏が手掛ける作品に椿姫彩菜さんがゲーマー視点で鋭く迫る。


1回目/111

バンダイナムコエンターテインメント
原田勝弘氏(右)

椿姫彩菜さん(左)

原田勝弘氏(以下、原田) 椿姫さん、お話の前にまずは『サマーレッスン』を試してみませんか? ここにプロジェクトモーフィアスのHMD(ヘッドマウントディスプレイ)と、『サマーレッスン』を用意しました。

椿姫彩菜さん(以下、椿姫) えー! ぜひぜひ! 今日、体験できると聞いて楽しみでしかたなかったんですよー!

(椿姫さん、HMDを装着中)


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“Project Morpheus”用コンテンツ『サマーレッスン』。部屋の中にいるキャラクターとのコミュニケーションが楽しめる。ヘッドマウントディスプレイを装着した椿姫さんにはこの映像が見えている。

スタッフ ではいきますよ。

椿姫 ……。えー!……何これ!(絶句)

原田 YESのときは首を縦に振って頷いてください。

椿姫 わかりました(笑)。

原田 キャラクターのパーソナルスペースに入るとちゃんと避けます。一度ぶつかる勢いで寄ってみてください。

椿姫 あはは! めっちゃ避けますねー。

(しばらく没頭する椿姫さん)

スタッフ では外しますね。

椿姫 あー、おもしろかった! 

原田 以前、サマーレッスンの体験会を1000人近い規模でやったんですが、参加者のほとんどがプレイ前はいろんな行動を試そうと意気込んでくるんですが、じつは体験者のほぼ全員がキャラクターと対峙すると、そのリアルさに驚いて、緊張してしまってあまり動けなくなるんですよ。

椿姫 あはは。

原田 女の子が部屋に入ってきたときに取った行動にも傾向があるんですよ。6割以上の人がおじぎ、もしくは「あ、どうも」というリアクションをしていました。

椿姫 なんか、かわいい反応ですね(笑)。

原田 考えてみてくださいよ。リアルのコミュニケーションでは、初対面の人の前でわざわざ嫌われるような行動しませんよね? 『サマーレッスン』では、ゲームが始まって仮想空間の部屋に入ったときは好奇心でいろんな場所を眺めているけど、女の子が入ってきたとたんに緊張して固まってしまう。これはリアルな人間に対する反応とまったく同じなんですよね。面接などと同じですね。

椿姫 その感覚、すっごくわかります。あまりにリアル過ぎる。リアルすぎて風が吹いているんじゃないかという気もしましたよ。

原田 出てない出てない(笑)。でも、その感覚はある意味で正しいですよ。じつは心理的な現象として実際にそういう錯覚は起こり得るんです。これをクロスモーダル現象と言うんですが、人間は実際にない知覚を頭の中で補完することがあるというやつです。

椿姫 窓のカーテンが風で揺らいだときに、実際に「風が来た!」って感じましたよ。

原田 逆に言うと、その現象を利用して体験中の人に息を吹きかけても、「錯覚です」と言いはることができるかも!(笑)。

椿姫 あはは。原田さん、ロクなこと考えませんね(笑)。女性的な視点から言うと、登場するのが女の子じゃなくて、イケメンだったら印象が変わったかも(笑)。

原田 うんうん。これまでも、女性からはいま流行ってる「壁ドン」シミュレーターを作ってほしいという声もありましたね。逃げようとしたらちゃんと相手の手も追ってくるみたいな。

椿姫 「顎クイ」とか「袖クル」とかもぜひ! しかし、想像以上にリアルで本当にビックリしました。

原田 特性上、スクリーンショットじゃ全然伝わらないものですからね。雑誌に掲載されるような写真は単なる2Dの画像だから、そんなに騒ぐほどのものかな? と思うかもしれません。でも、これが一度体験するととたんに印象が変わるんです。何より、臨場感がありますから。

椿姫 そうそう。まず最初に部屋に入った段階でビックリしました。だから、つい見渡してしまうんです。

原田 ただ、単純にそこに空間を置いただけじゃないんですよ。初めて入ったときに、現実ではなく仮想空間に入ったことがわかってもらうために、部屋の広さ、向き、構造はちゃんと計算して決めています。開始直後は、あえて窓の外から聞こえる街の雑音や室内の空調音などの3Dサウンドを数秒間大きくして没入感を高めるという工夫もあります。

椿姫 なるほど! 確かに「手を伸ばそうかな?」と思える距離感でした。

原田 あと密かに重要なのがエアコンや、部屋の床に落ちているものといった日常らしいアイテムや設備。ふだん目につくものは、脳が覚えていますから、現実感を補完してくれます。ただし、これは日本人だから通じるもの。外国人が体験すると「狭い!」と思われることがほとんど。日本人の家屋に対する感覚が基準になっていますから。

椿姫 外国のお家は広いから、まったく別の世界の空間に思えてしまうんですね。

原田 現行のHMDは、女性が利用するとファンデーションがついてしまうのが弱点。でも、あと数世代先にはきっとメガネのような形になるでしょう。その段階では現状のような目前のディスプレイではなく、眼の網膜に直接投射する仕組みができているでしょうね。こうなると、現実と同じ見えかたになるんです。没入感はさらに増すはずですよ。

椿姫 それはすごい! 未来が楽しみですね。今日は『サマーレッスン』が体験できるときいて、取材が始まる前からワクワクしていたんですよ。実際に体験してみて想像以上におもしろかった。あー、もう一回あの仮想空間に行きたい! 今度は違う行動をしてみたいですよー(笑)。

原田 そうそう。みんな最初の体験から1週間くらい経つと、もう一度あの空間に行きたくなるっていいます。これが不思議なんですよね、きっと本物の体験、思い出になっているんだと思います。