設定…A/ストーリー…A/システム…B/グラフィック…B/音楽…B


言わずと知れたinfinityシリーズの作品ですがこの作品、ものすごく賛否両論が激しいんですよね…。

私はこの作品について、ほぼ全ての領域において絶賛したいと思います。世界観設定、導入部分、序盤の惹き込み、中盤の展開、これらにおいては他のゲームと比べてもかなりの質の高さが窺われます。

…というか、簡単に言ってしまえばただ単に「面白すぎた」だけなんですけどね。つまりは、起承転結の『起』『承』『転』の部分においては稀に見るほどの絶賛をしたい訳です。

私なりに考えた今作が訴えていること、それは『極限状態における尊厳』です。本編中での幾度の残酷な描写、クローンという単語を引き合いに出したこと、人格転移(実際は○○○転移)現象など、このゲームは「尊厳」についても軽くテーマに触れているように感じました。

ただ、このゲームの『結』の部分においては、少し抵抗があったのは隠し切れない事実なんですよね…。確かに尻切れ蜻蛉になってしまっているのは否めませんでした。この物語において最重要な真相が完全に解決しまいまま終わっていますしね…。

しかし、私はこの部分にそこまで批判はしません。このゲームは、「あとのことはプレイヤーのご想像にお任せします」というような投げやりの状態ではないと思っているからです。何の根拠もなしに「プレイヤーのご想像」にお任せしてるのではなくて、このゲームには本編中で回収されていない伏線も残っていて(謎を残す良い意味で)、本編中で最低限のことは補足されていますし、決して投げやりではないと思っています。この難解さも、一つの演出として捉えたほうが幸せになれるでしょう。

システム周りも良好ですし、BGMもかなりクオリティ高いです。タイトル画面で流れるBGMはかなり神掛かってます。

このゲームに高望みをするならば、ライターが示した物語の本当の姿を"完全版"というかたちで見てみたいですね。敢えてKIDの近況については触れませんが……。

私がこの作品に不思議な説得力があると感じたのも、前作「Ever17」のおかげかもしれませんね。