セガのソニックチームが満を期して発売したアクションゲーム。当時は丁度マリオ64が発売されたばかりで何かと比較されがちであったが、あちらが正統派の箱庭3Dアクションなのに対し、ナイツは3Dを演出に駆使した2Dのアクションゲームである。

地に足が着いていてジャンプ等を駆使して進むベルトスクロールタイプのアクションゲームとは異なり、空中に浮遊しているキャラクターを操作してのスクロールアクションで、ステージ上に配置されているリングをくぐる事がクリアに繋がる。キャラクターを回転させたりしてボーナスを手に入れたり、連続してリングをくぐったりと、横スクロールシューティングに近いようでそれとも異なる、独特な持ち味を持っている。やっている事は2Dアクションなのだが、3Dの巧みな演出によって2Dアクションの簡単でダイレクトな操作感と3Dアクションの驚きと臨場感とが見事に融合していると感じる。

まず言いたいのが、この独特な浮遊感。マルコンによる操作と融合したこの浮遊感は何物にも換え難く、且つ面白さに直結している。今まで味わった操作感覚のどれにも当て嵌まらず、また現在においてもあの感覚はこのゲームでしか味わっていない。操作するだけで楽しいとはまさにコレのことで、個人的には任天堂のアクションゲームとセガのアクションゲームが対等に並んだ瞬間を感じた。
またそれを何倍にも助長するのが、音楽と世界観、そしてそれを彩るキャラクター達である。とてもファンタジックで夢溢れる音楽には心を打たれ、色鮮やかで幻想的な世界観には目を奪われ、そしてその中で動き回るキャラクター達には胸を躍らされる。感情を総動員させられる事請け合いである。

操作も難しくなく、誰でも楽しめる間口の広さをも併せ持っている。操作感覚から成るこの夢の世界へのトリップ感はゲームでしか味わえない感動を与えてくれるだろう。自分はエンディングの曲に感動し、その演出に涙が溢れた。この感動を再び味わうべくリメイクでも良いから現在の機種での登場を切に願う一番の作品である。