言葉の通じない囚われの少女を連れ出す3Dアクションアドベンチャー。

これほどボーイミーツガール、そしてエスコートストーリーを実感させてくれる作品は、ゲームに限らずないでしょう。

主人公イコは体が頑丈なのが取り柄なだけの普通の少年、しかもエスコートすべき少女より小柄、ゆえに彼の懸命さが際立ちます。

少女の跳び越えられない距離を、登れない高さを、先回りして手を差し伸べ、彼女を受け止め、引き上げる。
少女をさらおうとする影たちを棒切れを振り回して追い払い、取り込まれそうになるその手をけして離さない。

BGMはほとんど流れず、かすかな物音と、意味は通じないけれど確かに互いを呼び合う声だけが響く。

光の使い方も巧みで、雰囲気作りは抜群です。

アクションの爽快さや、謎解きの手ごたえを求めると物足りない、でもだからこそ、ここでしか味わえない「空気」をゆっくりと感じられます。