■賛否を呼んだサンズオブリバティ

「メタルギアソリッド」は小島監督の作品の中でも特に完成度が高く、
日本が世界に誇れる作品といえるが、
その続編である「メタルギアソリッド2 サンズ オブ リバティ」は、
一作目の完成度の高さから上がりに上がった期待を
正面から超える事はせず、
新規ユーザーの獲得という方向で製作されたため、
発売当時一部のファンには賛否両論となった。
その賛否を簡単に説明すると、
ファンはソリッド・スネークの活躍を期待しており、
宣伝もスネークを前面に押し出していたにもかかわらず、
実際にスネークが登場するのは序盤1〜2時間程度のタンカー編のみで、
タンカー編後のプラント編からエンディングまで、
「雷電」というコードネームのどこの馬の骨ともわからない
金髪のイケメンがメインキャラとなり物語を進める内容だった。
それがそのまま賛否を呼んだ。

■スーパー雷電ブラザーズ

なんの予告もなく製作サイドの戦略で、
勝手にメインとなるキャラを変えられてもファンが
素直についていけないのは当たり前で、
これが外伝でもなんでもなく、メタルギアソリッドシリーズの本編の流れの中に
大きく組み込まれてしまってるのが何よりの問題だった。
もし、これがマリオシリーズで起こったなら、分かりやすい問題だ。
タイトルは「スーパーマリオブラザーズ」なのに、
実際にプレーしてみるとステージはそのままで
操作するキャラが金髪にスカルスーツの雷電だったらどうだろうか。
クリボーを麻酔銃で眠らせてから踏み潰し、
ノコノコの背後から忍び寄り銃を突きつけドッグタグを奪い、
ジュゲムをスナイパーライフルで狙撃し、
ハンマーブロスをクレイモアで爆死させ、
クッパをブレードでぶった切って殺すとしたら、
プレイヤーは違和感しか感じないはずだ。
当時の私は英雄スネークではなく、
金髪イケメンの雷電がメインという事実にとてつもない違和感を感じた。
途中からマリオ編に切り替わるという淡い期待をもって
我慢してゲームを進めても、ずっと雷電のまま、
スーパーマリオを操作する機会は与えられず、
そのままエンディングを迎えるという期待を裏切る結末に、
その内容の完成度うんぬんよりも、
製作サイドの勝手な戦略に私は怒りすら覚え、
落胆し、手元にあること自体が汚らわしいとばかりに、
すぐにこのメタルギアライデン"を売り飛ばした。

■スネークイーターの完成度と4への期待がシリーズへの興味を持ち直した

それから数年後、メタルギアソリッド3が発売され、
その完成度はあの1をも凌ぐ勢いで
製作サイドの反省とも取れるスネークの活躍と、
他のゲームでは未だに見たこともない
後半のとてつもなくダイナミックな展開は唯一無二の臨場感を生み、
それを成し遂げた製作サイドの実力に私はただただ感動した。
このメタルギアソリッド3は、
PS2で面白かったゲームTOP3に入る1本と言っても過言ではない。
その3の面白さから期待が高まる
「メタルギアソリッド4 ガンズ オブ パトリオット」の
発売が近くなった現在、4が2の完全なる続編という情報から、
私は復習という意味で1をクリアし、その完成度の高さが
やはり本物だったと再確認し、その続きの2でリキッド、オセロット、雷電、
ソリダス・スネーク、オタコン、そしてソリッド・スネークの活躍を整理するため、
一度はキャッチしてリリースしたメタルギアソリッド2を再度キャッチした。

■MGS4発売一ヶ月前にMGS2をやった感触は…

当時の期待は今はなく、嫌なことは忘れたい性格が功を奏したのか、
とてもフラットな状態でプレー出来た。
もう雷電で最後までいくのは知っているので素直に遊べた。
タンカー編がやはり短く感じたのはしょうがないとして、
雷電の感想は…悪くない。
新米という設定は一度リセットされた感があり新鮮で、
後半手に入るブレードは癖になる。
個性的なボスとソリダス・スネークとの戦い、ソリッド・スネークからのサポート、
オセロットの動き、リキッド・スネークの執念、S3計画、
捕らわれたオルガの子供のその後、雷電の存在と未来、
愛国者達の謎…そしてメタルギア。
同じステルスアクションでもスネークと違う味付けなので、
物語りは少々ややこしいもののちゃんと楽しめた。
グラフィックは雰囲気があり、次世代機と比べるなど意味がないほどだ。
音楽も相変わらず世界観を見事に表した名曲ばかり。
演出面では紛う方無きメタルギアソリッドだった。
操作方法も1よりちょっと進化した程度で複雑ではなくシンプルに楽しめる。
個人差もあるだろうが10時間ちょっとでクリア出来る内容で、
ドッグタグ集めなど、やり込み要素もある。
幅の広い難易度設定が出来るので何度でも楽しめる。
私などドッグタグを全て集めたりしてるうちに8回もクリアした。
シャドーモセスの真実など、ちょっとした小説も入っており、
おまけ要素も豊富でお得感も充分にある。
THE DOCUMENT OF METAL GEAR SOLID 2は
ファンとしては興味深い内容になっている。
正直、完全なる新作ソフトとして楽しめた。
今は当時売り飛ばした事を反省すらしている。
当時の自分にこう言ってやりたい

「おい!メタルギアソリッド2は面白いぞ!売るな!」と。

未プレイの方は是非一度やってみて欲しい。
そして、昔、私と同じように売り飛ばした人も、
内容を忘れているならもう一度買いなおして
やる価値があるので是非と勧めたい。
この2の物語を理解せずして、4をやるのはあまりにももったいない。
ゲーム性の面白さに気を取られて、
なんでスネークって何人もいるんだっけ?と、
物語そっちのけの人もいるだろうが、
この物語を楽しまないのはもったいない。

■お手軽に過去の物語を知る方法もあるが…

5月30日発売のファミ通にメタルギアソリッドシリーズの作品を
まとめて振り返るDVDが付くのと、
6月12日本編発売と同時にプラント編で雷電が活躍していたとき、
スネークがどういった行動をとっていたかが描かれた、
バンドデシネの続編がDVDで発売されるので
それらを観れば物語を把握出来るかもしれないが、
私はそれらも観つつ、1と2を一からやり直すことで
得られる楽しさをお勧めしたい。
そして6月12日、PS3の底力、PS3の真の実力、PS3の存在理由が試され、
今後のPS3の運命すら決めるであろう
メタルギアソリッド4を準備万端で迎えよう。
純粋に全編通してソリッド・スネークの活躍を
プレイ出来るのは実に10年ぶりだ。
最近のゲームにしては珍しく期待のピークを迎えて、
あと何日と指折り数えるワクワクがある。
発売日まで時間はあるので準備を整え、
ソリッド・スネーク最後の物語を隅々まで
真に心から楽しもうじゃないか。
彼に「待たせたな!」と言わせ、待ってました!と言おう。
スネークは待たせた分だけきっとやってくれる。
そして雷電の活躍とその未来を見よう。
メタルギアソリッド4の本編に過去シリーズを思い出させる場面が
さすが小島監督といえる配慮で用意されているらしいが、
それでもメタルギアソリッド2を実際にプレイせずに
メタルギアソリッド4をやるのはもったいない。

■過剰に期待し過ぎ!、お前に言われなくてもわかってる!と言われても

大きなお世話、回し者呼ばわりされても、
このシリーズを楽しむためにあえて言おう。
メタルギアソリッド2をプレイせよ!
メタルギアソリッド2は今やっても充分面白い!m9っ- Д-)