CGによるオープニングムービーがないのも手伝ってか
FFにしては物語の導入部の掴みが弱いが、
FFの冠にしては珍しく主人公が喋らないので感情移入はしやすい。
さらっとしたオープニングもそこそこに
建国生活はだいたい以下のような一日を繰り返しながら進む。

おふれ出し。
冒険者への簡単な指示出し。
無駄がないであろうと考えた建物の配置。
冒険者のために武器や防具やその他研究費への投資。
休んでいる冒険者を励ます+新しいメダルを貰うために家庭訪問。
冒険者が旅立つ前に声をかけ、
住人の幸福度を上げるため声をかけ、
そのうち帰ってくる冒険者にまた声をかける。
建国から冒険者育成をスムーズにこなそうとすると、
とにかく一日中走り回って声をかけまくることになる。

さて、このゲームの核になる面白さは、
「どこに何を建てるのか」と
「冒険者の成長によるダンジョンの攻略」だ。
建物を建てることが冒険者の成長に繋がり、
冒険者の成長によるダンジョンの攻略が建物の種類を増やす。
プレイヤーは建国を目的としながらも
「冒険者を効率よく成長させるための建国」をする。
そしてこれがやたらと楽しい。
昔からポピュラスやシムシティなど、
街作りゲームは基本的に面白いというのがあるにせよ、
これをファンタジーでしかもFFの世界観でやるというのが新鮮だ。
やることもシンプルに纏められており、
変なややこしさがハードルになる事もなく、
一日が約10分と小刻みなのでテンポもいい。
建設できる建物が増えるとどこに建てようか?と、
ついつい何日もやってしまう魅力がある。

低容量の新規タイトルというのが大きいので仕方ないが、
残念ながら不満が多いのも事実。

見た目から挙げれば、
キャラクターデザインが可愛い過ぎて慣れたら魅力を感じるにせよ、
慣れるまで過剰に幼く感じるので初めの敷居が高い。
家を建てるときなど処理が重くなる。
数日で一日の流れに慣れるのでやる事が単調になり飽きる。
また、それを感じさせないためのイベントがほとんどない。
物語の進行が唐突に挿し込まれるが、
章の区切りもあっさりしているのとスタートが唐突なだけに
物語にそれほど興味を持てない。
賃金や冒険者の数の調整などギルドの使い勝手は
もう少し考えて欲しかった。
メダルによるパワーアップは自由に冒険者に与えられると、
ゲームバランスに影響して難易度は上がるかもしれないが、
コレクション化せずに有効活用出来たはす。
他にもWi-Fiの追加コンテンツの値段が高い、
カメラの操作や街並みをゆっくり眺められないなどなど、
不満や改善して欲しいポイントはかなりあるが書ききれない。
根本的なことを挙げれば、こういったゲームは
ハードディスクのないWiiで発売するより、
PS3で出したほうがグラフィックも綺麗で記憶要領の問題もなく、
ユーザーのメリットが大きいと思うのだが、
何故Wiiでの発売だったのか。
Wiiウェアというサービスが始まったという宣伝は上手いが、
PS3でもXBOX360でもダウンロード専用ソフトはずいぶん前からある。
単純にPS3では開発費がかかり
ソフトの販売価格が上がるからだろうか。
FFCCは任天堂用のFFだからだろうか。
まあ、低容量の縛りがあるほうがアイディアも練りこまれ、
チャレンジもしやすいというのもあるかもしれないが…。
そう思うのも低容量以外に特にWiiである必然性を
感じなかったからなのだが…。

これだけ不満を書くと誤解されそうなので
一応はっきりと書いておくが「このゲームは新鮮で面白い」。
これだけ挙げた不満は今後改善改良してもらい、
是非ともシリーズ化して欲しいという表れでもある。
とてもわかり易い建国と冒険者の育成は、
FFの新しいシリーズになり得る楽しさがある。
二週目、三週目と慣れていくと
また見えてくるゲーム性もあるだろうが、
私はハマり過ぎで、冒険者側もやりたくなり、
直接話は繋がっていないっぽいが、
FFCCリングオブフェイトを買ってしまった。
それくらい「小さな王様と約束の国」には魅力があり、
点数こそ低く付けたが、Wiiウェアの中でも
特にお勧め出来るゲームといえる。