シナリオが完全な続編であり、一作目、二作目の事前の
プレーが必須という珍しい作り方をしている。
そのため一作目二作目の本編が丸々入っているという
これまた珍しい仕様になっている。

完結編のシステムはタイムチャート方式を採用しており、
数人の主人公の視点から微妙に違うだけの同じシーンを
何度も見ることになる。
これは最初は面倒でしかなかったが、一巡したところで
結局はそれが犯人探しの捜査部分にあたるので、
いつの間にか当たり前になり慣れる。

かまいたちの夜の楽しさといえば、
たとえ散りばめられた多くのヒントから
プレイヤーの推理が実際には少々ハズレていても、
大元さえ間違えていなければ
事件は解決へ進むという見事な難易度調整だ。
タイムチャートで過去と未来を行ったりきたりして
情報を整理していると、
ある人物が怪しくなってくるようなシーンがいくつか登場し、
やがて犯人を特定出来るが、結局は導かれているだけなのだけど、
そこから気分は盛り上がる。

あとは犯人を追い詰めるための選択を探して選び、
頭の中の答えになるように話を進める。
よっぽど無茶な推理をしていない限り、
ちゃんと思い通りに進むから面白い。
そして犯人の名前は…と入力して正解だとわかると、
ちょっとした名探偵気分を味わえる。
これがかまいたちの夜のゲームとしての
楽しさのピークではないか。

今回はシナリオが番外編のような完結編で、
物語の最後の最後の裏切りはほとんどお笑いで、
本編なのにまるでコントのような展開にただただ驚いた。
しかし、その思い切りのよさと
ぶっ飛んだ展開がゲームらしく感じ、
強引過ぎる辻褄合わせに2のフォローをするための必死さを感じ、
そこまでやられると、まあこれはこれでいいかと楽しめた。
エンディング90個を全て埋めるのは、
○○収集というゲームでよくある面倒くさい要素だったが、
金の栞を見たさに全てコンプリートしてしまった。
そして金の栞でのオルゴールの音色を響かせながらの
最後の一枚の写真はレトロなアドベンチャーゲームでも
クリアーしたかのような、なかなか味のあるもので、
ああいう結末なら、最後まで付き合ったことも
悪い気はしなかった。

しかし、もし純粋にゲームでミステリーを楽しみたいなら、
一作目をやった方が「かまいたちの夜」が持つ
独特の雰囲気と探偵気分を楽しめる。
だいたいかまいたちの夜は一作目で完結していると言える。
2も3も物語中の一作目の扱いは「かまいたちの夜」だし。
2と3は一作目に魅了された、かまいたちファンへ向けた
ファンディスクと考えた方が妥当かもしれない。