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●ヒットボックスの違い、Co-opモードの可能性……CSOをまるごと聞いてきた
ネクソンのオンラインFPS(一人称シューティング)『カウンターストライクオンライン』(CSO)では、2009年8月12日より正式サービスに移行する。そこで導入されるのが、待望の新ゲームモード“ゾンビモード”だ。
シリアスでストイックなイメージがある『カウンターストライク』からすると一見異色だが、先行してサービスされている韓国などでは、導入後に飛躍的にアクセスを増やした。32人のプレイヤーのうち何名かがゾンビとなり、直接打撃で触れさえすれば、人間は即死してゾンビの仲間入り。たった3分間のあいだにどんどんとゾンビが増殖していく恐怖が魅力だ。このゾンビモード、そして『CSO』そのものについて、開発を担当するNEXON Corporationのパク・ギョンミン氏とチョ・デファン氏、そして日本で本作のマーケティングを担当する島嵜直樹氏に話を聞いた。
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左:NEXON
Corporation 開発1本部 開発4室 CSOチーム 企画部分パート長 |
――『CSO』を手掛ける前にFPSのタイトルを手掛けたことはありましたか?
パク・ギョンミン氏(以下、パク) プレイヤーとしては楽しんでいたのですが、開発は今回が初めてです。
チョ・デファン氏(以下、チョ) FPSの開発をしたいと思ったことはあるんですが、その当時はまだFPSの開発環境が整っておらず、手掛けると失敗するという時代でした。最近はその環境が整ってきたのでやることになりました。
――では『CSO』を開発できるというのが決まったときはどうでしたか?
チョ オンラインFPSの市場がすでにできあがってしまっており、韓国の場合はシェアトップのゲームにすごく人が集まってしまうので、やりきれるのか悩んだりもしたのですが、『CS』シリーズに関われるのは開発者としてもゲーマーとしても栄誉なので、「チャンスを逃したらもったいない、成功も失敗も自分の手にかかっている」と思ってやることにしました。ちょっと悲壮な覚悟です(笑)。
パク ネクソンではRPGやカジュアルゲームはありましたが、オンラインFPSの市場への参入は後発になります。また『CS』自体が10年前のゲームということもあり、プレッシャーがありました。このブランドに泥を塗ることはできないなと思いました。
――『CSO』を開発するうえで大変だった部分などはありましたか。
チョ 外から見たら『CS』がそのまま『CSO』になったように感じるかもしれませんが、ネットワークの部分の基礎から作っていったので、ほぼ新しいオンラインゲームを作るのと同じように、最初はラグも多かったです。そこでまずラグを無くすことに重点を起き、プログラマーとも調整を行いました。最大の32人でのプレイをテストしなければならないのにテスターが足りず、アルバイトにネットカフェに待機してもらって、ボイスチャットで指示を出しながらテストしたこともありましたね。それでもクローズドβテストのときにはまだラグがあって、ユーザーにも協力してもらいながら、なんとかオープンサービスのときにはラグを無くすことができました。
パク 『CSO』は『CS』をベースにしている部分があるので、『CS』オリジナルの“打撃感”を維持しなければなりません。一方ではオンラインにするために変更しなければならない部分もあり、変に変更を加えて『CS』のファンからは悪く思われないようバランスを取るのが大変でした。ゾンビモードの導入で成功することができましたが、次にどう発展させていこうかがいまの悩みですね。
――しばしば韓国のクリエーターさんが言う“打撃感”とはなんでしょう? 多分訳しにくい概念な気がしますが……。
チョ 撃たれたときの感じ、ナイフで攻撃したときの音や血とか、相手を倒したときの爽快感……グレネードでやられたときのちょっとオーバーなやられモーションなど、そういったものを全部含めたものです。『CSO』では絶妙なバランスで表現していると思います。(銃撃シーンを指しながら)ここも大事なんですよ! カートを排出する部分や、薬莢の飛びかた、銃の振動なども気をつけました。
――『CS』には細かいところまでこだわりがあるハードコアプレイヤーがいっぱいいますが、『CSO』のヒットボックス(当たり判定)は『CS』と同じですか? 違いますか?
チョ 多くのプレイヤーに「なんでこんなに弾が当たるんだ?」、「当たりやすく変えたんじゃないのか?」と言われたのですが、なにも弄ってないんですよ(笑)。あまりにもそう言われるから「自分たちでも気付かないうちに変えてしまったんじゃないか?」とデータを見直したんですが、同じでした。
パク 『CS』と違って新しいユーザーがたくさん増えたので、初心者を相手にするようになったからではないかと考えました。発表当初から『CS』のバランスは変えないというのをポリシーにしており、なにも変えてないですね。
チョ 韓国では初心者向けに当たりやすい設定にしたサーバーもあるのですが、自分も当たりやすくなっているので簡単ではないですね。
――日本ではNEXON Corporationが『CSO』の権利を取得したというのを聞いたときどうでしたか?
広報担当・吉田氏 日本にいつ入ってくるかはわからなかったのですが、いずれ日本にも入ってくるだろうなと楽しみでしたし、ネクソンでは扱ったことがないジャンルなので、どのように日本のユーザーさんに受け止められるのかが不安もあり楽しみでもあり、という感じでした。
島嵜直樹氏(以下、島嵜) 発表されたころ、日本でも『スペシャルフォース』(ハンゲーム)や『サドンアタック』(ゲームヤロウ)によって市場が形成されつつあったので、できるだけ早くやりたかったですね。『CS』は世界的なネームバリューがあるゲームですので、それに対する期待感は非常に大きかったです。これから頑張って成功させていきたいと思っています。
チョ (通訳さんが当初、PCのトラブルによりプレイできなかったらしい)彼女がプレイできずに怒っていたというのを聞いて、「日本でも行けるかな?」と思いました(笑)。
――韓国でのオープン当初はなかなかシェアが奪えないでいましたが、ゾンビモードによって一気に状況が変わりましたね。そこで、ゾンビモードを導入しようとしたきっかけを教えてください。
チョ おっしゃるとおり、韓国ではすでに市場が形成されていたので、なにか効果的でほかのFPSにはない、新しいものを作らなければならないと思いました。そこで『CS』のゾンビモードが人気あったことと、ユーザーからも要望が寄せられていたので、導入することにしました。これによって韓国のオンラインFPS市場にも変化を与えられたと思います。ほかのFPSでも新しいモードを作り始めましたから。
――『CS』のゾンビモードはMOD(ユーザーコミュニティが制作する独自拡張)だったと思うのですが、『CSO』にゾンビモードを公式に入れるにあたり、Valve(『CS』のメーカー)とはどんな交渉をしたんですか?
チョ それまでもValveにはこちらの意見を尊重してもらっており、とくに無理なく話は進みました。
パク マップなどもValve自身が作ったものはそのまま契約で使えるんですが、誰が作ったかわからないけど定番のものなどは、そのまま使うわけにはいかないので、元のマップを参考にしつつ新しく作りました。
チョ 『CS』を何年もやってる人たちは「何個目の曲がり角に箱がいくつあって……」というのが常識になってしまっているので、元々のマップデザインを活かした形で作ってます。
――確かに『CS』自体がそもそも『ハーフライフ』のMODですし、ユーザーコミュニティの成果を積極的に採用するのがValveや『CS』の文化でしたね。
パク Valveの契約に含まれているマップも、それぞれの制作者とValveが契約を済ませているはずです。
――では、もうちょっとゾンビの話をしましょう。いま見せてもらったゾンビモードでは、初期のゾンビ以外は同じ能力ですが、Valveでゾンビといえば思いつく『レフト 4 デッド』の特殊感染者のような特殊な能力を持ったゾンビを導入する予定はありますか。あるいは『レフト 4 デッド』のような、いっぱい襲いかかってくるゾンビをプレイヤーが協力して倒すようなモードが導入される可能性はありますか?
チョ 開発チームでテストはしてますよ。特殊なゾンビについては韓国ではすでに導入されており、姿を消せるゾンビや体力の高いゾンビ、煙幕を張れるゾンビ、仲間を治療できるゾンビなどがいます。これらは『レフト 4 デッド』の以前から企画になってましたね。協力プレイもユーザーの反応を見ながら考えていきたいと思っています。
――たとえば『Call of Duty: World at War』だとナチスの格好をしたゾンビや、日本兵のゾンビなんかがいますが、たとえばマップに合わせて科学者の白衣の格好をしたゾンビなどは入らないですかね?
チョ マップに合わせた格好というのはないですが、特殊なゾンビはスキルに合った格好をしています。
パク あなたはゾンビマニアみたいですね(笑)!
――あんまりそうでもないんですが、格好いいゾンビアバターとかあったら欲しくなるので、ぜひ検討してみてください!
パク 中国だと政府の規定が厳しいので、残酷な表現だったり、たとえば中国軍の格好をしたゾンビが死んだりすると問題になるので難しそうですが、日本ならいろいろ挑戦できそうですね。
――ダハハハハハハ、中国ではキョンシーとかいいかもしれませんね! では時間になってしまったので、最後に日本のプレイヤーにコメントをください。
パク 日本ではまだまだFPSのプレイヤー層が厚くないと聞いているので、FPSが楽しいことを知っていただきたいですし、ゾンビモードは初心者でも負担なく遊べるので、気軽に楽しんでほしいと思います。
チョ 「ついに『CS』があたらしくなって帰ってきた!」と、『CS』をもともとやってきた人へのメッセージになるのですが、いままでの実力を存分に活かして自慢してほしいと思います。『CSO』オリジナルの要素もありますので、そのあたりも楽しんでください。
島嵜 ほとんど言われてる(笑)。日本でも『CS』の名前はある程度知られているものなので、「名前だけは聞いたことがあるFPSってなんだろう」という潜在層の辺りのかたも、『CSO』は無料でできますし、初心者でもかなり楽しめるモードがありますので、こういったものからまずFPSというものを好きになって、知っていただき、FPSの全体を広げていければと思います。
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