2022年8月24日~28日(現地時間)に、ドイツ・ケルンのケルンメッセにて開催のヨーロッパ最大規模のゲームイベントgamescom 2022。イベントに合わせて、PLAIONのPrime Matterレーベルより発売予定の『Gungrave G.O.R.E』(ガングレイヴ ゴア)の最新バージョンを試遊することができたので、その模様をお届けしよう。

 そもそも『Gungrave G.O.R.E』は、ご存じの通り極めて難産なタイトルと言える。本作の開発を担当するのは、韓国のスタジオIGGYMOB。『Gungrave G.O.R.E』開発のもととなっているのは、2002年7月18日にレッド・エンタテインメントからプレイステーション2向けに発売されたガンアクションゲーム『ガングレイヴ』で、IGGYMOBの「『ガングレイヴ』を現在に蘇らせたい」という熱い思いから本プロジェクトはスタートしている。

 その取り掛かりとして、まずはVRタイトルとしてプレイステーション4向けに『GUNGRAVE VR』がリリースされたのが2018年。そしていよいよ『Gungrave G.O.R.E』の開発が本格的にスタート……というところからが苦難の始まり。当初2019年冬発売ということで発表された『Gungrave G.O.R.E』に関しては、ファミ通でも何度も取材させてもらっていたのだが、しばらく続報が出なくなったと思ったら発売日が延期となり、さらには開発スタッフの顔ぶれも変わり……と、微妙に先の見えないプロジェクトとなったのだ。

 そんな『Gungrave G.O.R.E』に新たな動きが見えたのが2021年。PLAIONのPrime Matterレーベルより2022年にリリース予定であることがサプライズ発表されたのだ。その後続々と最新トレーラーが発表され、開発も極めて順調かと思われた『Gungrave G.O.R.E』だが、gamescom 2022では試遊可能に。そのガンアクションの片鱗を確認することができた。

 そんな『Gungrave G.O.R.E』に朗報が。発売日が2022年11月22日に決定したようなのだ。いよいよ期待のフルブレイク・ガンアクションに触れられる日も近い。

 というわけで、今回試遊できたのは、ステージ1にあたる“Big Wall”。2021年に公開されたトレーラーに連なる、グレイヴが敵のアジトに侵入するシーンとなる。クレイヴの多彩な技を覚えていく、まさにチュートリアル的なステージと言えるだろう。

 ということで、チュートリアルから体験できるクレイヴの攻撃はとにかく多彩。クレイヴは2丁拳銃の“ケルベロス”と、武器を詰め込んだ棺桶“デスホーラー”を駆使して戦うことになるのだが、基本攻撃はショットや近接攻撃を駆使しながら敵を屠るというもの。アクセントが効いているのが、ガンカタをモチーフにしたという“ストームバーリッジ”で、爆発力溢れる銃撃アクションを堪能できる。“クラブ”というスキルで敵を引っ張って盾にしたり攻撃することも可能だ。ショットボタンを長押しして離すと、一瞬間をおいて、高威力の攻撃をしかけてくれるのも心地よい。

 爽快といえばコンボ攻撃。コンボは複数のボタンを連続して押すことで発動し、複数存在する。いずれも派手な攻撃をしてくれて、見ているだけでも気持ちいいことこの上ない。作り手の「とにかくクレイヴにかっこいいアクションをさせたい」という熱意がひしひしと伝わってくる。

 オリジナル版の特徴であった、オブジェクトを壊せるフルブレイクも健在だ。

『Gungrave G.O.R.E』は苦難の開発を経て、新システムや新スキルの追加などで、“新生”『ガングレイヴ』を果たした【gamescom 2022】
『Gungrave G.O.R.E』は苦難の開発を経て、新システムや新スキルの追加などで、“新生”『ガングレイヴ』を果たした【gamescom 2022】

 以前本誌のインタビューに対して、開発を担当するIGGYMOBのシニアV.Pであるキム・ケイ氏は、「グレイヴはより爆発的で、よりゴアに敵を排除します。極限の難易度でプレイヤーを追い詰めるよりもシューティングと破壊の爽快感にフォーカスを当てています」と返答しているが、“Big Way”をプレイしていると破壊の爽快感を堪能できる。『Gungrave G.O.R.E』では、九頭文治もプレイできるようになるとのことなので、どのような攻撃が楽しめるようになるのか、気になるところ。

 今回、会場にいたキム・ケイ氏に少しだけお話を聞く機会があったのだが、以下の通り「『Gungrave G.O.R.E』の魅力はダイナミックなアクションと内藤さんがデザインした魅力的なキャラクターです。開発当初の目標は、PS2版『ガングレイヴ』と同じスタイルでした。それが、開発を重ねるごとに、新しいシステムと新しいスキルが盛り込まれていきました。成長要素もあります。いま作っている『Gungrave G.O.R.E』は、オリジナル版に新しさを加えて、さらに魅力的になっているのです。言ってみれば、新しい『ガングレイヴ』のサーガが始まるのです!」とのこと。

『Gungrave G.O.R.E』は苦難の開発を経て、新システムや新スキルの追加などで、“新生”『ガングレイヴ』を果たした【gamescom 2022】
IGGYMOBの皆さん。左からプロデューサーのDH・キム氏、キム・ケイ氏、テクニカルディレクターのパク・ジンドン氏。

 9月15日~18日の東京ゲームショウでは、『Gungrave G.O.R.E』がプレイアブル出展されるとのこと。東京ゲームショウに行かれる方は、どのようなアクションが実現されているのか、お試しあれ。

『Gungrave G.O.R.E』は苦難の開発を経て、新システムや新スキルの追加などで、“新生”『ガングレイヴ』を果たした【gamescom 2022】
会場には『ガングレイヴ』のコスプレイヤーも。
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